JP4069323B2 - 工作機械の自動心出し用治具 - Google Patents

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Description

本発明は、マシニングセンタ等の工作機械において、ワークのテーブルに対する取付誤差や機械の熱変位等をタッチセンサを用いて測定する場合に測定基準部材となる自動心出し用治具に関するものである。
工作機械においては、ワークのテーブルに対する取付誤差や機械の熱変位等にもとづいて、主軸に取り付けた工具とテーブルに設置したワークとの実際の相対位置が、両者間の加工プログラムに設定された相対位置との間に誤差を生じる場合があるので、その誤差を測定し、その誤差にもとづいて主軸とワークとの間の加工動作のための相対送り量(制御軸の送り量)を補正することが行われている。
そして、前記誤差を測定するために、旋回テーブルに固定されたワークに基準穴を有するリングゲージを磁石によって固定し、主軸に装着したタッチプローブ(タッチセンサ)とワークとをX,Y制御軸の駆動で相対的に移動させて、前記リングゲージの基準穴の上下、左右にタッチプローブが接触した際に読み取られたX,Y軸座標値にもとづいて、主軸中心とワークとの間の位置ずれ(誤差)を演算して求めることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、前記リングゲージの基準穴の代わりにワークに直接に基準穴を設けて、上記と同様に、主軸中心とワークとの間の位置ずれ(誤差)を演算して求めることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
実公平5−45921号公報 特開平4−171161号公報
しかしながら、通常、回転テーブルに対するワークの取付精度、もしくはワークを取り付けたパレットの回転テーブルに対する取付精度(パレットの交換精度)にばらつきがあるので、前記従来のリングゲージに設けた基準穴またはワークに設けた基準穴による誤差の測定の場合のように、タッチプローブが接触する測定点がワーク(ワークに固定されたリングゲージ)上にある場合には、特定のワークに対する1回の誤差測定による制御軸の送り量の補正では、前記取付精度のばらつきに対応することができない。特に、ボーリング加工において、深穴、段付きの穴等であって一端側からだけでは穴ぐり加工ができず、ワークを180度反転して同一穴を反対側から穴ぐり加工(反転加工)するとき、前記取付精度のばらつきによって生じる誤差が加工精度に2倍の誤差となって影響するので、反転加工された穴の軸心の一致精度が悪くなり、加工不良品が生じるおそれがある。
そこで、ワークの回転テーブルへの取り付けの都度、前記誤差の測定を行って前記取付精度のばらつきに対応して制御軸の送り量の補正量を求めることも考えられるが、ワークの回転テーブルへの取り付けの都度、前記誤差を測定することは操作が煩雑となり、ワークの加工能率を低下させるので、それを実際上実施することができない問題があった。
しかも、前記従来のリングゲージによる誤差の測定の場合には、Z軸方向における誤差の測定による制御軸の送り量の補正については一切考慮されておらず、該Z軸方向におけるワークの加工精度を向上させることはできない問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、ワークの回転テーブルに対する取付精度のばらつきに影響されることなく、ワークに対する主軸の位置ずれを正確に測定することができ、X,Y,Z制御軸における送り量の補正量を正確に求めて、加工精度の向上を図ることができる工作機械の自動心出し用治具を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係る工作機械の自動心出し用治具は、テーブルの中心に位置するY軸に平行なB軸の回りに割出回転可能に支持された回転テーブルにワークを載置し、Z軸方向に配設された主軸に工具を装着して、前記テーブルと主軸とを相対的にX,Y,Z軸方向に移動させてワークの加工を行う工作機械において、前記回転テーブルの外周部に固定した治具本体と、基準穴と基準面とを有し前記治具本体に取り付けた測定リングとを備え前記測定リングの基準穴は、その中心軸線がX,Z軸を含む平面に平行な面に沿い、かつ前記B軸の中心を通る直線上に位置するように設けられ、また、前記基準面は、前記測定リングの軸方向における外端面に設けられ、かつ前記基準穴の中心軸線に直交する平面に形成され前記テーブルと主軸とを相対的にX,Y,Z軸方向に移動させて、主軸に装着したタッチセンサを前記測定リングの基準穴に接触させて読み込まれた座標値により前記基準穴の中心からX軸原点位置までの距離を測定して、X軸方向の送り量を補正することで、前記回転テーブルによって反転加工可能なワークのX軸方向の心出しを行うようにしたことを特徴とする。


また、請求項2に係る工作機械の自動心出し用治具は、請求項1に記載の工作機械の自動心出し用治具において、前記基準面は、前記測定リングの外端面を一部分だけコラム側へ突き出して設けた突出部の端面に形成されたことを特徴としている。
また、請求項3に係る工作機械の自動心出し用治具は、請求項1また2に記載の工作機械の自動心出し用治具において、前記測定リングには、前記基準穴の内方側の開口部を閉鎖し、前記基準面の上方側を覆うカバーが設けられていることを特徴としている。
本発明の請求項1に係る工作機械の自動心出し用治具によれば、測定リングが、基準穴と基準面とを有してテーブル上に設けられ、従来のようにワークに設けられていないので、ワークをテーブル上に設置するパレットの回転テーブルに対する交換精度のばらつきの影響を受けることなく、ワークに対する主軸の中心のX,Y,Z軸方向における機械的な相対変位量の測定を正確に行うことができ、これにより、前記相対変位量にもとづいて、X,Y,Z制御軸における加工プログラムで設定指令された送り量を補正して各制御軸を作動させることにより、加工精度の向上を図ることができる。
また、請求項2に係る工作機械の自動心出し用治具によれば、基準面が測定リングの一部分の突出部に設けられているので、測定リングの端面全体を基準面として仕上げ加工する必要がなく、基準面の仕上げ加工が容易でその加工精度を高めることができると共に、測定時のタッチセンサによる接触動作が円滑、容易に行える。
また、請求項3に係る工作機械の自動心出し用治具によれば、カバーによってワークの加工時に発生する切屑や塵埃が測定リングの基準穴内に入り込んだり、基準面に付着するのを確実に防ぐことができ、それらの基準穴や基準面を清浄に保って、タッチセンサによる測定精度を良好に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具について、添付図面を参照して説明する。
図1において、1は本発明の一実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具を備えた横型のマシニングセンタの一例である。このマシニングセンタ1は、ベッド2のX軸案内レール2a,2a上に支持され、X軸サーボモータ(図示せず)によってX軸方向(図1で左右方向)xに移動されるテーブル3と、前記ベッド2のZ軸案内レール2b,2b上に支持され、Z軸サーボモータ(図示せず)によってX軸に直角なZ軸方向(図1で前後方向)zに移動されるコラム4と、該コラム4のY軸案内レール4a,4aに支持され、Y軸サーボモータ(図示せず)によってX、Z軸に直角なY軸方向y(図1で上下方向)に移動される主軸ヘッド5と、前記テーブル3上に支持され、該テーブル3の中心cに位置するY軸に平行なB軸の回りに、B軸サーボモータ(図示せず)によって割出回転される回転テーブル6とを備えている。
前記回転テーブル6に対して、自動パレット交換装置等(図示せず)により、パレット7が搬入されて固定され、また、該固定を解除されて搬出され、したがって、前記パレット7に取付治具(図示せず)を介して固定したワークW(図4〜図6参照)が、回転テーブル6に対して搬入、搬出されるようになっている。前記主軸ヘッド5に軸回りに回転自在に支持された主軸8が支持され、主軸8に装着した工具によって、前記回転テーブル6上のワークWの加工が行われるようになっている。前記コラム4の一側面(図1の左側面)には、複数の工具と測定用のタッチプローブ(タッチセンサ)を格納した工具マガジン9が設けられ、また、該工具マガジン9と前記主軸8との間で新旧工具の交換や工具と前記タッチプローブとの交換を行う工具交換アーム10が設けられている。
そして、前記回転テーブル6の、前記パレット7が搬入、搬出される側と反対側における外周部(図1で右側部)には、本発明の一実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具11が設けられている。
前記自動心出し用治具11は、図2、図3に示すように、水平部12aと垂直部12bとを有するL字状の部材からなる治具本体12と、円筒部13aとその一端側(図2で右側)の外周にフランジ13bを一体形成した円筒状部材からなる測定リング13とを備えている。前記治具本体12は、前記回転テーブル6の外周部(B軸原点(0度)の位置で、テーブル3のX軸方向xにおける中央であってコラム4側となる位置)の上面に、前記水平部12aを介してボルト12cにより固定されている。
また、前記測定リング13は、前記治具本体12の垂直部12bに形成した装着穴12dに、前記円筒部13aの外周部13cが嵌合され、前記フランジ部13bを介してボルト等によって前記垂直部12bに取り付けられている。
前記測定リング13には、その中心部に基準穴13dが精密に仕上げられて設けられ、また、前記フランジ13bの外端面(B軸の中心cから遠い側の端面であって、B軸原点で、コラム4側となる端面)には、基準穴13dの中心を挟んでX,Z軸を含む平面に平行な面に沿う直径方向(図3で左右方向)における両側(図3で左右側)の部分に、外側(B軸原点で、コラム4を向く側)に突き出した突出部13eが設けられ、該突出部13eの外端面(B軸原点で、コラム4側を向く端面)に基準面13fが精密に仕上げられて設けられている。
前記基準穴13dは、その中心軸線Sが前記パレット7の上面(前記回転テーブル6上のワークWの載置面)7aもしくは該上面に平行な平面(X,Z軸を含む平面に平行な面)に沿い、かつ前記B軸の中心cを通る直線上(B軸原点の位置では、B軸の中心を通るZ軸方向zに沿う線上)に位置するように設けられ、また、前記基準面13fは、前記基準穴13dの中心軸線Sに直交する平面(B軸の原点の位置では、Z軸に直交する平面、すなわちX,Y軸を含む平面に平行な面)に形成されている。
また、前記測定リング13には、前記基準穴13dの内方側(前記パレット7側、ないしはB軸の中心cに近い側)の開口部を閉鎖する垂直状の閉鎖板部14aと、前記基準面13dの上方側を覆う水平状の天板部14bとを備えたカバー14が、該天板部14bを前記治具本体12の垂直部12bの上端にボルト等によって固定して設けられている。
次に、上記構成の工作機械の自動心出し用治具の作用について、図4〜図6を参照しながら、ワークWの前、後壁部15a,15bにZ軸方向zにおける同一軸L上に同一径を有する一対の軸穴15a1、15b1を、ボーリング工具(工具)Tで反転加工する例を挙げて説明する。
先ず、図4に示すように、マシニングセンタ1のNC装置(図示せず)を作動させて、工具交換アーム10によって工具マガジン9に格納されているタッチプローブMを主軸8に装着した後に、X制御軸を作動させて前記テーブル3を、X軸原点位置Xoからその中心cが前記コラム4の正面中央に達する位置まで移動させると共に、B軸制御軸を作動させて前記回転テーブル6をB軸原点位置(0度)に割出回転させ、前記自動心出し治具11をコラム4側に位置させる。そして、Y,Z制御軸を作動させて前記タッチプローブMの測定子Maを前記測定リング13の基準穴13dの内側に挿入させた後、従来と同様に、X,Y制御軸を作動させて前記タッチプローブMを左右、上下に移動させ、測定子Maが前記基準穴13dの内面に接触したときに読み込まれた各制御軸の座標値から、基準穴13d(主軸8、測定子Ma)の中心から前記X軸原点位置Xoまでの距離Dを測定する。上記測定操作を機械の稼働前等の熱変位が無いとき(図4(a)参照)と、機械の稼働等により熱変位(X制御軸用のボールねじの伸び等)が生じたとき(図4(b)参照)の各測定値の差から熱変位量(誤差量)αを求める。なお、図4では、便宜上、前記テーブル3の代わりに主軸ヘッド5(主軸8)が移動するように図示している(図5、図6においても同様である)。
次に、熱変位等が無い場合には、図5に示すように、タッチプローブMを工具交換アーム10によって工具マガジン9に戻し、ボーリング工具Tを工具マガジン9から取り出して主軸8び装着し、ワークWを固定したパレット7を載置した回転テーブル6を、X制御軸の作動でテーブル3を介してX軸原点位置XoからX軸方向xに距離Fだけ移動させ、主軸8の中心をワークWの穴ぐり位置P1に一致させ、該穴ぐり位置P1でボーリング工具Tで軸穴15a1の穴ぐり加工を行う。前記穴ぐり位置P1は、前記パレット7を載置した回転テーブル6の割出回転位置(B軸座標値)が0度(原点位置)のとき、B軸の中心cからX軸方向xの一方側へ距離Hだけ寄った位置にあるものとする(図5(a)参照)。前記軸穴15a1の穴ぐり加工が終わると、前記回転テーブル6を180度回転させ、その割出回転位置(B軸座標値)を180度とする。
このとき、軸穴15a1と同軸の軸穴15b1の穴ぐり位置P2は、B軸の中心cからX軸方向xの他方側へ前記距離Hと同一量だけ寄った位置となるので、前記回転テーブル6はX制御軸の作動でテーブル3を介して距離Fの位置から距離2HだけX軸方向xの他方側へ移動して、X軸原点位置Xoから距離Gの位置に位置決めされた後、ボーリング工具Tで前記軸穴15b1の穴ぐり加工を行う(図5(b)参照)。これにより、前記軸穴15a1と軸穴15b1がそれらの軸心位置にずれ(誤差)を生じることなく一直線上に正確に穴ぐり加工される(図5(c)参照)。
ところが、熱変位等によりX軸方向xに変位量αがある場合には、図6に示すように、熱変位等が無い場合と同様に、ワークWを固定したパレット7を載置した回転テーブル6を、X制御軸の作動でテーブル3を介してX軸原点位置XoからX軸方向xに距離Fだけ移動させても、実際には距離(F+α)だけ移動して、B軸座標値0度での軸穴15a1の穴ぐり位置P1は、B軸の中心からX軸方向xの一方へ距離(H+α)だけ寄った位置となり(図6(a)参照)、また、B軸座標値180度での軸穴15b1の穴ぐり位置P2は、B軸の中心からX軸方向xの他方側へ距離(H−α)だけ寄った位置となる(図6(b)参照)ので、前記回転テーブル6はX制御軸の作動でテーブル3を介して距離Fの位置から距離2HだけX軸方向xの他方側へ移動して、X軸原点位置Xoから距離Gの位置に位置決めして、ボーリング工具Tで前記軸穴15b1の穴ぐり加工を行うと、前記軸穴15a1と軸穴15b1とは、それらの軸線位置L1,L2が2αだけずれ(誤差)を生じることとなり、一直線上に正確に穴ぐり加工を行うことができなくなる(図6(c)参照)。
そこで、前記のように、測定リング13を使用して求めたテーブル3(回転テーブル6)のX軸方向xにおける誤差量αにもとづいて、工作機械のNC装置が加工プログラムで設定指令されたX制御軸の送り量を補正してX制御軸を作動させる。これにより、回転テーブル6上にパレット7を介して取り付けたワークWに、同一軸線L上の対向位置に形成すべき軸穴15a1,15b1を、回転テーブル6を180度反転させて穴ぐり加工する場合に、熱変位等によるワークWと主軸8の相対変位による影響を除去して、前記軸穴15a1,15b1をそれらの軸線L(L1,L2)を正確に一致させて高精度に加工することができる。
なお、上記は、X軸方向xにおける熱変位が生じたときの穴ぐり加工の例を示したが、これに限らず、主軸、Y,Z軸ボールねじ等の熱変位によりY,Z軸方向y、zに熱変位量が生じた場合も同様に、前記測定リング13の基準穴13dにタッチプローブMの測定子Maを接触させて行う測定操作により、Y軸方向yにおける誤差量を求め、また、前記測定リング13の基準面13fにタッチプローブMの測定子Maを接触させて行う測定操作により、Z軸方向zにおける誤差量を求め、それらにもとづいて工作機械のNC装置が加工プログラムで設定指令されたY,Z制御軸の送り量を補正して、該Y,Z制御軸を作動させることにより、熱変位等を含む機械的変位によるワークWと主軸8のY,Z軸方向y,zにおける相対変位による影響を除去して、ワークWの穴ぐり加工、その他の所要加工を高精度に行うことができる。
前記のように、実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具11は、テーブル3にB軸回りに割出回転可能に支持された回転テーブル6の外周部に固定した治具本体12と、基準穴13dと基準面13fとを有し前記治具本体12に取り付けた測定リング13とを備え、前記テーブル3と主軸8とを相対的にX,Y,Z軸方向x,y,zに移動させて、主軸8に装着したタッチセンサMを前記測定リング13の基準穴13dと基準面13fに接触させて機械の誤差測定を行う工作機械の自動心出し用治具であって、前記測定リング13の基準穴13dは、その中心軸線SがX,Z軸を含む平面に平行な面に沿い、かつ前記B軸の中心cを通る直線上に位置するように設けられ、また、前記基準面13fは、前記測定リング13の軸方向における外端面に設けられ、かつ前記基準穴13dの中心軸線Sに直交する平面に形成された構成とされている。
したがって、前記実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具によれば、測定リング13が、基準穴13dと基準面13fとを有して回転テーブル6上に設けられ、従来のようにワークWに設けられていないので、ワークWを回転テーブル6上に設置するパレット7の回転テーブル6に対する交換精度(取付精度)のばらつきの影響を受けることなく、ワークWに対する主軸8の中心のX,Y,Z軸方向x,y,zにおける機械的な相対変位量(位置ずれ、誤差量)の測定(機械の誤差測定)を正確に行うことができ、これにより、前記相対変位量にもとづいて、X,Y,Z制御軸における加工プログラムで設定指令された送り量を補正して各制御軸を作動させることにより、加工精度の向上を図ることができる。しかも、基準穴13dや基準面13fをワークW、パレット7、ワークWをパレット7に取り付ける治具に設けなくて済み、それらに無用な加工をする必要が無くなった。
また、前記実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具によれば、前記測定リング13の基準面13fが、測定リング13の外端面を一部分だけ外側へ突き出して設けた突出部13eの外端面に形成された構成とされているので、前記測定リング13の端面全体を基準面13fとして仕上げ加工する必要がなく、基準面13fの仕上げ加工が容易でその加工精度を高めることができると共に、測定時のタッチプローブMによる接触動作が円滑、容易に行える。
さらに、前記測定リング13に、前記基準穴13dの内方側の開口部を閉鎖し、前記基準面13fの上方側を覆うカバー14が設けられた構成とされているので、該カバー14によってワークWの加工時に発生する切屑や塵埃が測定リング13の基準穴13d内に入り込んだり、基準面13fに付着するのを確実に防ぐことができ、それらの基準穴13dや基準面13fを清浄に保って、タッチプローブMによる測定精度を良好に保つことができる。
なお、前記実施の形態に係る工作機械の自動心出し用治具においては、前記基準面13fを、前記フランジ13bのX,Z軸を含む平面に平行な面に沿う直径方向における両側の部分に設けた突出部13eに設けたが、本発明はこれに限らず、前記直径方向における片側のみに設けた突出部13fに設けてもよく、また、突出部13fに代えて凹部を形成して該凹部に基準面13fを設けるようにしてもよく、さらに、前記フランジ13bのY軸に平行な直径方向(図3で上下方向)における片側、または両側に基準面13fを設けるようにしてもよい。
また、前記においては、自動心出し用治具11を、テーブル3をX軸方向xに移動自在にベッド2に支持し、コラム4をZ軸方向zに移動自在にベース2に支持すると共に、主軸ヘッド5をY軸方向yに移動自在にコラムに支持して、前記テーブル(回転テーブル6上にパレット7を介して載置したワークW)と前記主軸ヘッド5の主軸8との間に、X,Y,Z軸方向x,y,zにおける相対的な移動を与えるようにしたマシニングセンタ1に適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、前記テーブル3をベッド2に固定して支持すると共に前記コラム4をX軸方向xとZ軸方向zに移動自在にベッド2支持し、または前記テーブル3をZ軸方向zに移動自在にベッド2に支持すると共にコラム4をX軸方向xに移動自在にベッド2に支持し、またはテーブル3をX,Z軸方向x,zに移動自在にベッド2に支持すると共にコラム4をベッド2に固定して支持して、前記ワークWと主軸8との間に、X,Y,Z軸方向x,y,zにおける相対的な移動を与えるようにしたマシニングセンタに適用することもできる。
本発明の一実施の形態に係る工作機械の自動心出し治具を備えた工作機械を示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る工作機械の自動心出し治具を一部断面で示した側面図である。 図2のイ矢視図である。 本発明の一実施の形態に係る工作機械の自動心出し治具を用いて機械変位の測定方法を示す説明図である。 ボーリング工具による軸穴の反転加工(熱変位等が無い場合)の説明図である。 ボーリング工具による軸穴の反転加工(熱変位等がある場合)の説明図である。
符号の説明
1 マシニングセンタ
2 ベッド
3 テーブル
4 コラム
5 主軸ヘッド
6 回転テーブル
7 パレット
7a パレットの上面(回転テーブルのワーク載置面)
8 主軸
9 工具マガジン
10 工具交換アーム
11 自動心出し用治具
12 治具本体
13 測定リング
13a 基準穴
13b 基準面
14 カバー
15a1,15b1 軸穴
B B軸
M タッチプローブ(タッチセンサ)
S 基準穴の中心軸線
T ボーリング工具(工具)
W ワーク
α 熱変位量(誤差量)

Claims (3)

  1. テーブルの中心に位置するY軸に平行なB軸の回りに割出回転可能に支持された回転テーブルにワークを載置し、Z軸方向に配設された主軸に工具を装着して、前記テーブルと主軸とを相対的にX,Y,Z軸方向に移動させてワークの加工を行う工作機械において、
    前記回転テーブルの外周部に固定した治具本体と、基準穴と基準面とを有し前記治具本体に取り付けた測定リングとを備え
    前記測定リングの基準穴は、その中心軸線がX,Z軸を含む平面に平行な面に沿い、かつ前記B軸の中心を通る直線上に位置するように設けられ、また、前記基準面は、前記測定リングの軸方向における外端面に設けられ、かつ前記基準穴の中心軸線に直交する平面に形成され
    前記テーブルと主軸とを相対的にX,Y,Z軸方向に移動させて、主軸に装着したタッチセンサを前記測定リングの基準穴に接触させて読み込まれた座標値により前記基準穴の中心からX軸原点位置までの距離を測定して、X軸方向の送り量を補正することで、前記回転テーブルによって反転加工可能なワークのX軸方向の心出しを行うようにしたことを特徴とする工作機械の自動心出し用治具。
  2. 前記基準面は、前記測定リングの外端面を一部分だけコラム側へ突き出して設けた突出部の端面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械の自動心出し用治具。
  3. 前記測定リングには、前記基準穴の内方側の開口部を閉鎖し、前記基準面の上方側を覆うカバーが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の工作機械の自動心出し用治具。
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