JP4065903B2 - 誘導電動機のベクトル制御装置、誘導電動機のベクトル制御方法および誘導電動機の駆動制御装置 - Google Patents

誘導電動機のベクトル制御装置、誘導電動機のベクトル制御方法および誘導電動機の駆動制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、直流電圧を任意の周波数の交流電圧に変換して出力するインバータに接続された誘導電動機のベクトル制御装置、誘導電動機のベクトル制御方法および誘導電動機の駆動制御装置に関する。
インバータを使用して誘導電動機をベクトル制御する基本的な技術については、産業界で広く利用されている公知技術であり、インバータ出力電圧の大きさと位相を個別に操作することによって、電動機内の二次磁束と直交する関係にあるトルク成分電流を操作し、電動機のトルクを高速に瞬時制御するものである。
この誘導電動機のベクトル制御は、近年の電気鉄道においても利用されるようになってきている技術である。
電気車の駆動用インバータは、低速域においては一般に多用されている多パルスPWMモードを使用し、インバータ出力電圧が飽和して最大値に固定される中高速域においては1パルスモードを使用するように、インバータのスイッチングモードを切り替えることが特徴である。
ここで、多パルスPWM(pulse width modulation)モードとは、一般によく知られているPWM方法であり、周波数1kHz程度の三角波と電圧指令を比較して、PWM信号を発生するモードである。
また、1パルスモードとは、インバータの出力線間電圧を120度の矩形波通電波形とすることであり、インバータ出力電圧の基本波実効値を最大とできること、また出力電圧基本波半周期中のパルス数を最小の1とできるので、インバータのスイッチング損失を最小化で冷却装置を小形化し小形軽量なインバータを得られることが特徴である。
なお、120度の矩形波通電波形とは、インバータの線間電圧が半周期に1つのパルスを有し、その通電幅が電気角で120度である電圧波形のことをいう。
電気車のインバータは、低速域の多パルスPWMモードから、中高速域でのインバータの出力電圧が飽和し、最大値に固定される1パルスモードに至る全領域において、安定なベクトル制御が行えることが必要不可欠であり、インバータの出力電圧飽和領域でのベクトル制御技術、パルスモードの切り替え技術が重要な要素となる。
特にインバータの出力電圧飽和領域では、インバータの出力電圧の大きさはインバータの入力電圧に応じた最大値に固定されるので、ベクトル制御を成立させるためには工夫を要する。
インバータの出力電圧飽和領域では、ベクトル制御装置で演算されたインバータ出力電圧指令が、インバータが実際に出力できる最大電圧を超過した場合、インバータはインバータ出力電圧指令通りの電圧を出力することができなくなる。
このため、誘導電動機に対する二次磁束指令と電動機内部の二次磁束とが不一致となり、適正にベクトル制御を実施することが困難となる。
このような現象を回避するために、インバータ出力電圧指令が、インバータが実際に出力できる最大電圧を超えないように、二次磁束指令を調整することが必要となる。
具体的には、インバータ出力電圧指令が、インバータが実際に出力できる最大電圧を超えた場合は、二次磁束指令を減少させてインバータ出力電圧指令を減少させる必要がある。
下記に示す非特許文献1には、上記のような課題を解決するベクトル制御方法が示されている。
非特許文献1においては、ベクトル制御装置で演算されるインバータ出力電圧指令が、インバータの出力可能な最大電圧を超えたら、インバータ出力電圧指令と実際にインバータが出力できる電圧との差を磁束補正制御器に入力し、磁束補正制御器の出力により二次磁束指令を減少させて調整する構成とすることによって、インバータ出力電圧指令をインバータが実際に出力できる最大電圧と一致するように修正することを可能とし、インバータの出力電圧飽和領域においてもベクトル制御が可能なことが示されている。
「電圧固定モードでの誘導電動機のベクトル制御」、平成10年電気学会論文誌D、118巻9号
しかしながら、前記非特許文献1に示されている誘導電動機のベクトル制御方法では、インバータ出力電圧指令が実際にインバータが出力できる電圧を逸脱した後に、磁束補正制御器が動作して二次磁束指令が調整され、インバータ出力電圧指令が減少し、インバータ出力電圧指令をインバータが実際に出力できる最大電圧と一致するよう動作する。
即ち、非特許文献1に示されている誘導電動機のベクトル制御は、所謂フィードバックループによりインバータ出力電圧指令の修正を行う構成である。
そのため、インバータ出力電圧指令が適正に修正されるまでの間は、インバータ出力電圧指令とインバータの出力電圧とが不一致となり、安定したベクトル制御を行えないという問題点がある。
また、フィードバックループの追加と、その構成要素である磁束補正制御器の追加が必要であり、制御定数の設計が必要となるため、手間が掛かるという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、フィードバックループを用いることなく、誘導電動機の低速域から高速域に至る全領域において安定したベクトル制御を行うことができる誘導電動機のベクトル制御装置、誘導電動機のベクトル制御方法および誘導電動機の駆動制御装置を提供することを目的とする。
インバータを介して誘導電動機を駆動制御するベクトル制御装置であって、
外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段と、前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段と、前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段と、前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御する電圧指令/PWM信号発生手段とを備え、前記二次磁束指令演算手段は、
前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部と、
前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部と、
前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力する低位優先部とを有するものである。
また、本発明に係わる誘導電動機のベクトル制御方法は、インバータを介して誘導電動機を駆動制御するベクトル制御方法であって、
外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算するステップと、
前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するステップと、
前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算するステップと、
前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御するステップとを有し、前記二次磁束指令を演算するステップは、さらに、
前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算するステップと、前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算するステップと、前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力するステップを有するものである。
また、本発明に係わる誘導電動機の駆動制御装置は、誘導電動機を駆動制御するインバータと、外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段と、前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段と、前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段と、前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御する電圧指令/PWM信号発生手段とを備え、前記二次磁束指令演算手段は、
前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部と、前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部と、前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力する低位優先部とを有したものである。
本発明によれば、誘導電動機に対する二次磁束指令は、インバータの出力電圧飽和状態に関わらず、フィードフォワード的に生成されるので、二次磁束指令を生成するためにフィードバックループを用いることなく、誘導電動機の低速域から高速域に至る全領域において安定したベクトル制御を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における二次磁束指令演算部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1における二次磁束指令演算部の内部信号の挙動を説明する図である。 実施の形態1における電圧指令/PWM信号生成部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1による誘導電動機のベクトル制御装置の動作を説明するための図である。 実施の形態1におけるシミュレーション波形を示す図である。 実施の形態1におけるトルク応答シミュレーション波形を示す図である。
符号の説明
1:直流電源 2:リアクトル
3:コンデンサ 4:インバータ
5a〜5c:電流検出器 6:電動機
7:速度検出器 8:q軸電流指令生成部
9:d軸電流指令生成部 10、11:減算器
12:q軸電流制御器 13:d軸電流制御器
14:電圧非干渉演算部 17、18:加算器
19:すべり角周波数指令生成部 20:二次抵抗補正部
21:加算器 22:積分器
23:三相−dq軸座標変換器 40:二次磁束指令演算部
41:出力電圧最大値演算部 42:最大電圧二次磁束指令演算部
43:スイッチ 44:低位優先部
50:電圧指令/PWM信号生成部 51:変調率演算部
52:電圧位相角演算部 53:掛算器
54:調整ゲインテーブル 55:電圧指令演算部
56:加算器 57:多パルスキャリア信号生成部
58:同期3パルスキャリア信号生成部
59:スイッチ 60:パルスモード切替処理部
61〜63:比較器 64〜66:反転回路
100:ベクトル制御装置
以下、図面に基づいて、本発明の一実施の形態について説明する。
なお、各図間において、同一符合は、同一あるいは相当のものであることを表す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係わる誘導電動機のベクトル制御装置の構成例を示すブロック図である。
図に示すように、主回路は、直流電源1、高調波電流が電源側に流出するのを抑制するためのリアクトル2とコンデンサ3からなるLCフィルタ回路、コンデンサ3の直流電圧Efcを任意の周波数の交流電圧に変換するインバータ4、および誘導電動機(以下、単に電動機と称す)6をベクトル制御するベクトル制御装置100を有している。
インバータ4とベクトル制御装置100とで、電動機6をベクトル制御により駆動制御する駆動制御装置を構成すると考えることもできる。
ベクトル制御装置100は、電動機6の回転速度を検出する速度検出器7からの信号、電流を検出する電流検出器5a〜5cからの信号、コンデンサ3の電圧Efc(即ち、直流電源1からインバータ4へ印加される電圧がコンデンサ3により平滑された直流電圧)が入力されると共に、外部の図示しない制御装置(例えば、システム制御部等)よりトルク指令Tm*が入力される構成となっており、電動機6の発生するトルクTmがトルク指令Tm*と一致するように制御される。
なお、電流検出器は最低2相に設けてあれば、残り1相の電流は演算して算出するこができる。
また、速度検出器7を設けずに、電動機6の回転速度を演算して算出する「速度センサレスベクトル制御方式」も実用化されており、その場合は、速度検出器7は不要となる。
ベクトル制御装置100は、電動機6の二次磁束軸に一致した軸をd軸とし、該d軸に直交する軸をq軸と定義されたdq軸回転座標系上で電動機の制御を行うものであって、所謂ベクトル制御を行う構成となっている。
以下に、ベクトル制御装置100を構成する各要素の構成と動作について説明する。
図1に示すように、q軸電流指令生成部8およびd軸電流指令生成部9は、外部の制御装置(図示せず)より入力されるトルク指令Tm*、二次磁束指令演算部40にて生成される二次磁束指令Φ2*および電動機6の回路定数とから、以下の式(1)、式(2)に基づいて、d軸(励磁分)電流指令Id*、q軸(トルク分)電流指令Iq*を演算する。
Iq* = (Tm*/(Φ2*・PP))・(L2/M) ・・・ (1)
Id* = Φ2*/M+L2/(M・R2)・sΦ2* ・・・ (2)
ここで、式(1)、式(2)において、L2は電動機の二次自己インダクタンスであり、L2=M+l2で表現される。また、Mは相互インダクタンス、l2は二次漏れインダクタンス、sは微分演算子、PPは電動機6の極対数、R2は電動機6の二次抵抗を示す。
なお、二次磁束指令演算部40は、本発明の中心となる部分であり、詳細な構成と動作については後述する。
次に、すべり角周波数指令生成部19は、d軸電流指令Id*、q軸電流指令Iq*、および電動機6の回路定数とから、次の式(3)に基づいて、電動機6に与えるすべり角周波数指令ωs*を演算する。
ωs* = (Iq*/Id*)・(R2/L2) ・・・ (3)
ここで、式(3)において、R2は電動機の二次抵抗である。
二次抵抗補正部20では、q軸電流指令Iq*とq軸電流Iqの差を比例積分制御することで、次の式(4)に基づいて、二次抵抗誤差補正値PFSを得る構成としている。
本構成は、電動機6の定数のうち、トルク制御性能に大きな影響を及ぼす「温度による二次抵抗R2の変化」を補償することを目的とする。
この二次抵抗補正値PFSは、後述する制御モード2においてのみ、次の式(4)に基づいて出力され、後述する制御モード1においては、ゼロとされる。
PFS = (K3+K4/s)・(Iq*−Iq) ・・・ (4)
なお、上記式(4)において、sは微分演算子、K3は比例ゲイン、K4は積分ゲインであって、比例ゲインK3はIq*とIqの偏差に掛かる係数であり、積分ゲインK4はIq*とIqの偏差の積分項に掛かる係数である。
式(3)により算出したすべり角周波数指令ωs*、電動機6の軸端に取り付けられた速度検出器7の出力である回転角周波数ωrおよび二次抵抗補正部20の出力である二次抵抗補正値PFSを加算器21で加えたものを、インバータ4が出力するインバータ角周波数ωとし、このインバータ角周波数ωを積分器22で積分した結果を座標変換の基本位相角θとして、後述する電圧指令/PWM信号生成部50および三相−dq軸座標変換器23に入力する。
三相−dq軸座標変換器23では、電流検出器5a〜5cにより検出されたU相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwを、次の式(5)に基づいて算出するdq座標上のd軸電流Idとq軸電流Iqとに変換する。
Figure 0004065903
次に、減算器10では、q軸電流指令Iq*とq軸電流Iqの差をとり、その結果(即ち、Iq*とIqの差)を次段のq軸電流制御器12に入力する。
q軸電流制御器12は、入力された値(即ち、Iq*とIdの差)を比例積分制御し、q軸電圧補償値qeを出力する。
また、減算器11では、d軸電流指令Id*とd軸電流Idの差をとり、その結果(即ち、Id*とIdの差)を次段のd軸電流制御器13に入力する。
d軸電流制御器13は、入力された値(即ち、Id*とIdの差)を比例積分制御し、d軸電圧補償値deを出力する。
q軸電流誤差qeおよびd軸電流誤差deは、次の式(6)、式(7)で表される。
qe = (K1+K2/s)・(Iq*−Iq) ・・・ (6)
de = (K1+K2/s)・(Id*−Id) ・・・ (7)
ここで、式(6)、式(7)において、sは微分演算子、K1は比例ゲイン、K2は積分ゲインである。
なお、後述するとおり、qeおよびdeは、制御モード1(後述する)から制御モード2(後述する)に移行後、徐々にゼロに絞る。
次に、電圧非干渉演算部14では、d軸電流指令Id*、q軸電流指令Iq*および電動機6の回路定数とから、次の式(8)および式(9)に基づいて、d軸フィードフォワード電圧Ed*およびq軸フィードフォワード電圧Eq*を演算する。
Ed* = (R1+s・L1・σ)・Id*−ω・L1・σ・Iq*
+(M/L2)・sΦ2* ・・・ (8)
Eq* = (R1+s・L1・σ)・Iq*+ω・L1・σ・Id*
+(ω・M・Φ2*)/L2 ・・・ (9)
ただし、式(8)および式(9)において、σはσ=1−M2/(L1・L2)で定義される漏れ係数である。
また、R1は電動機6の一次抵抗、L1は電動機6の一次自己インダクタンスであり、L1=M+l1で計算される。
L2は電動機6の二次自己インダクタンスであり、L2=M+l2で計算される。
なお、l1は一次漏れインダクタンス、l2は二次漏れインダクタンスである。
式(8)および式(9)で示されるEd*、Eq*は、予め分かっているモータ定数と電流指令(Iq*、Id*)から生成されており、フィードバック要素が含まれていないので、フィードフォワード電圧と称している。
次に、加算器17、18で、q軸電圧補償値qeとq軸フィードフォワード電圧Eq*を加算したものをq軸電圧指令Vq*とし、d軸電圧補償値deとd軸フィードフォワード電圧Ed*を加算したものをd軸電圧指令Vd*として、それぞれ電圧指令/PWM信号生成部50に入力する。
q軸電圧指令Vq*およびd軸電圧指令Vd*は、次の式(10)および式(11)で表される。
Vq* = Eq*+qe ・・・ (10)
Vd* = Ed*+de ・・・ (11)
なお、このときインバータ出力電圧指令VM*は、次式(12)で表される。
VM* = (Vd*2 + Vq*21/2 ・・・ (12)
ここで、VM*は、インバータ出力電圧指令ベクトルの大きさを表している。
なお、電圧非干渉演算部14、加算器17、18が、インバータ4が出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段を構成する。
最後に、電圧指令/PWM信号生成部50から、インバータ4のスイッチング素子U〜Z(図示せず)までのゲート信号が出力される。
なお、インバータ4は、既に公知である電圧型PWMインバータであり、詳細な構成の説明は割愛するが、一部説明を補足すると、スイッチング素子U,V,Wはインバータ4の上側アームのU相、V相、W相に配置されるスイッチング素子であり、スイッチング素子X、Y、Zはインバータ4の下側アームのU相、V相、W相に配置されるスイッチング素子である。
次いで、本発明の重要な構成要素である二次磁束指令演算部40および電圧指令/PWM信号生成部50の構成を説明する。
図2は、本実施の形態における二次磁束指令演算部40の構成例を示す図である。
図2に示すとおり、二次磁束指令演算部40には、コンデンサ電圧Efc、トルク指令Tm*、インバータ角周波数ω、力行二次磁束指令Φ2P*、およびブレーキ二次磁束指令Φ2B*が入力される。
出力電圧最大値演算部41では、コンデンサ電圧Efcから、次の式(13)に基づいてインバータ出力電圧VMの最大値VMmaxを算出する。
Figure 0004065903
ここで、VMmaxは、コンデンサ電圧Efcにおいて、インバータが出力可能な最大電圧であり、インバータ4を、その出力線間電圧波形が120度矩形波通電となる1パルスモードで動作させた時の値である。
なお、式(13)は、前記した非特許文献1にも記載されている式であるが、120度通電の矩形波をフーリエ級数展開すれば、基本波成分として得られる。
式(13)に基づいて算出したインバータ出力電圧VMの最大値VMmax、トルク指令Tm*、インバータ角周波数ω、および電動機6の定数とから、最大電圧二次磁束指令演算部42において、次の式(14)に基づいて、インバータ出力電圧VMを最大値VMmaxに一致させるために丁度必要となる二次磁束指令Φ2H*が算出される。
Figure 0004065903
なお、式(14)は、本発明を構成するための重要な式であるから、導出過程を間単に以下に説明する。
dq軸上において、ベクトル制御が成立している状態での電動機6の回路方程式(公知)より、d軸二次磁束の時間変化が緩やかであることを条件に、過渡項を無視すると、電動機6のd軸電圧は以下の式(15)に基づいて、電動機6のq軸電圧Vqは以下の式(16)に基づいて得られる。
Vd = R1・Id−ω・L1・σ・Iq ・・・ (15)
Vq = R1・Iq+ω・L1・σ・Id
+(ω・M・Φ2*)/L2 ・・・ (16)
ここで、Vdは電動機6のd軸電圧、Vqは電動機6のq軸電圧である。
また、電動機6の回路方程式(公知)より、次の式(17)を得る。
−M・R2・Id+(R2+s・L2)・Φ2 = 0 ・・・ (17)
なお、式(17)において、Φ2は電動機6のd軸二次磁束である。
ここで、d軸二次磁束Φ2の変化は緩やかであることを条件に、上式(17)の過渡項を無視すると、d軸電流Idとd軸二次磁束Φ2の関係式である次式(18)を得る。
Id = Φ2/M ・・・ (18)
また、ベクトル制御が成立している場合は、q軸電流IqとトルクTmの関係式である次の式(19)を得る(公知)。
Tm = (M/L2)・Iq・Φ2 ・・・ (19)
上式(19)を変形して、次式(20)を得る。
Iq = (Tm・L2)/M2 ・・・ (20)
d軸電流Idとd軸二次磁束Φ2の関係式である式(18)と、q軸電流IqとトルクTmの関係式である式(20)を、式(15)、式(16)に代入すると、電動機6のdq軸電圧として、次の式(21)、式(22)を得る。
Vd = R1・(Φ2/M)
−ω・L1・σ・(Tm/L2)/(Φ2・M) ・・・ (21)
Vq = R1・(Tm・L2)/(Φ2・M)
+ω・Φ2・L1/M ・・・ (22)
ここで、式(21)、式(22)をそれぞれ二乗して加算した値をVM2とすると、次の式(23)となる。
Figure 0004065903
なお、VMは電動機6の電圧を示すが、電動機6の電圧はインバータ4の出力電圧と等しいので、以下の説明においては、インバータ出力電圧VMと記す。
式(23)の両辺にΦ22を掛け整理すると、電動機6のd軸二次磁束Φ2についての二次方程式が得られる。
その解を求めると、次式(24)を得る。
Figure 0004065903
式(24)は、電動機6のd軸二次磁束Φ2と、インバータ出力電圧VMと、インバータ角周波数ωと、電動機6のトルクTmと、電動機6の定数(R1、L1、L2、M)の関係を表していることが分かる。
ここで、インバータ出力電圧VMとして、最大値VMmaxを代入すれば、式(24)は、VMmaxにおける電動機6の発生トルクTm、d軸二次磁束Φ2、インバータ角周波数ωの関係を示していることになる。
この関係を制御側で応用するために、更に、式(24)中のd軸二次磁束Φ2を最大電圧二次磁束指令Φ2H*に置き換え、更に、トルクTmをトルク指令Tm*に置き換えると、前掲の式(14)が得られる。
以上から分かるとおり、式(14)から得られる最大電圧二次磁束指令Φ2H*は、電動機6をトルク指令Tm*、インバータ角周波数ωで運転している条件において、インバータ出力電圧VMをインバータが出力可能な最大値VMmaxに一致させるために、丁度必要となる二次磁束指令であることが分かる。
言い換えると、最大電圧二次磁束指令Φ2H*を使用してベクトル制御装置100で演算されたインバータ出力電圧指令VM*は、インバータ出力電圧VMをインバータが出力可能な最大値VMmaxに一致させるために丁度必要な値となり、インバータ出力電圧指令VM*がインバータが出力可能な最大値VMmaxを逸脱することはない。
なお、電動機6が起動し、インバータの出力電圧が飽和するまでは、電動機6に一定の定格二次磁束を印加するのが一般的である。
定格二次磁束は、電動機6の鉄芯が磁気飽和しない条件で、極力大きく確保するのが一般的である。
この最適値は、電動機6の力行時と回生時で異なるため、図2に示すとおり、力行時は力行定格二次磁束指令Φ2P*、回生時は回生定格二次磁束指令Φ2B*をスイッチ43で切り替えて使用し、スイッチ43の出力を定格二次磁束指令Φ2C*とする。
なお、力行定格二次磁束指令Φ2P*と回生定格二次磁束指令Φ2B*は、上述の条件で任意に決定しても良いが、前掲の式(13)のEfcに公称直流電圧(一般の電鉄では、例えば1500V)を代入して算出したインバータ出力電圧VMの最大値VMmaxと、トルク指令Tm*の定格値と、電気車の車両性能で規定される電動機の基底周波数と等しいインバータ角周波数ωと、電動機6の定数とを、前掲の式(14)に代入してオフラインで演算して求めておき、事前にベクトル制御装置100にセットしておくことも可能である。このようにすればベクトル制御装置100の定数設計が容易になる。
次いで、低位優先部44にて、最大電圧二次磁束指令Φ2H*と定格二次磁束指令Φ2C*のうち小さいほうを選択し、最終的にベクトル制御に使用する二次磁束指令Φ2*を生成する。
このように構成した二次磁束指令演算部40の内部信号の挙動を以下に説明する。
図3は、本発明の実施の形態における二次磁束指令演算部40の内部信号の挙動を説明する図である。
図3に示すように、ベクトル制御に使用される二次磁束指令Φ2*は、インバータが出力電圧飽和に至る(図3のSより左の領域)までは、定格二次磁束指令Φ2C*が選択され、インバータの出力電圧飽和域(図3のSより右の領域)では、最大電圧二次磁束指令Φ2H*が選択される。
このように動作するので、インバータの出力電圧飽和領域において、インバータ出力電圧VMを最大値VMmaxに一致させるために丁度必要な二次磁束指令Φ2*が、リアルタイムに得られる。
即ち、二次磁束指令Φ2*は、フィードバック要素のない前掲の式(14)の演算式に基づいてモータ定数と既知量から時間遅れなしに瞬時に定まるので、必要な二次磁束指令Φ2*がフィードフォワード的にリアルタイムに得られる。
次に、電圧指令/PWM信号生成部50の構成を説明する。
図4は、本実施の形態における電圧指令/PWM信号生成部50の構成例を示す図である。
図4に示すとおり、変調率演算部51、電圧位相角演算部52にて、式(12)に示したインバータ出力電圧指令VM*と式(13)に示したインバータ出力電圧VMの最大値VMmax、d軸電圧指令Vd*とq軸電圧指令Vq*とから、それぞれ変調率PMF、電圧位相角THVを算出する。
変調率演算部51、電圧位相角演算部52では、それぞれ次式(25)、(26)の演算を行う。
Figure 0004065903
電圧位相角THVは、加算器56により基本位相角θとの和をとり、制御位相角θ1として電圧指令演算部55、同期3パルスキャリア信号生成部58に入力される。
変調率PMFは、インバータ出力電圧指令VM*を、インバータが出力可能な最大電圧VMmax(前掲の式(13)で定義)に対する割合で示したものであり、PMF=1.0の場合は、インバータ出力電圧指令VM*は、インバータ出力電圧の最大値VMmaxと等しくなることを示している。
変調率PMFに、掛算器53で調整ゲインテーブル54の出力を掛けた値を電圧指令振幅PMFMとし、電圧指令演算部55に入力する。
調整ゲインテーブル54は、多パルスPWMモードおよび同期3パルスPWMモードにおいて、変調率PMFに対するインバータ出力電圧VMの関係が異なるのを補正するためのものであり、概略は以下の通りである。
多パルスPWMモードでは、インバータ4が歪なく出力可能な最大電圧(実効値)は、0.612・Efcとなるが、同期3パルスPWMモードでは、0.7797・Efcとなる。
即ち、多パルスPWMモードでは、同期3パルスPWMモードと比較して、変調率PMFに対するインバータの出力電圧は1/1.274となる。
この差を打ち消すために、多パルスPWMモードでは、変調率PMFを1.274倍し、電圧指令振幅PMFMとして電圧指令演算部55に入力している。
電圧指令演算部55では、変調率PMFと制御位相角θ1とから、次の式(27)〜式(29)に示す演算式でU相電圧指令Vu*、V相電圧指令Vv*、W相電圧指令Vw*を生成する。
Figure 0004065903
U相電圧指令Vu*、V相電圧指令Vv*、W相電圧指令Vw*は、比較器61〜63でキャリア信号CARと大小比較され、ゲート信号U、V、W、反転回路64〜66を介してゲート信号X、Y、Zが生成される。
キャリア信号CARは、パルスモード切替処理部60により多パルスキャリア信号生成部57で生成する多パルス(一般には1kHz前後)キャリア信号A、同期3パルスキャリア信号生成部58で生成する同期3パルスキャリア信号B、1パルスモードで選択されるゼロ値Cがスイッチ59により選択された信号である。
なお、パルスモード切替処理部60は、変調率PMFと制御位相角θ1に応じて、変調率PMFが低い領域(0.785以下)では非同期キャリアA側、変調率PMFが0.785〜1.0未満では同期3パルスキャリアB側、変調率PMFが1.0に達するとゼロ値C側にスイッチ59を切り替える動作をする。
このように構成することで、変調率PMFが1.0、即ち、インバータ出力電圧VMが最大値VMmaxと等しくなるタイミングで、パルスモードを1パルスモードに切り替えることが可能となる。
なお、以上に示した各演算式はマイコンでS/W処理されるのが一般的であるが、マイコンの演算負荷を軽減する等の目的で演算精度(ビット数)を落として演算させた場合、インバータ出力電圧VMが最大値VMmaxとなるタイミングで、変調率PMFが正確に1.0に到達せず、それ以下の、例えば0.999・・・等となる場合もある。
この場合、変調率PMFが0.95以上であれば、パルスモードを1パルスモードに切り替えても若干の電圧ジャンプが生じるものの実用は可能である。
図5は、本実施の形態において、インバータ角周波数ωと、変調率PMF、パルスモードの遷移、制御パルスモードを切り替えるためのスイッチ59の動作、制御モードの遷移を説明するための図である。
図5に示すとおり、電気車が低速時、すなわちインバータ角周波数ωが低いときは変調率PMFは小さく、パルスモードは多パルスPWMモードであり、スイッチ59はA(図4参照)が選択されている。
また、制御モードは制御モード1となっており、q軸電流制御器12、d軸電流制御器13が上式(6)、(7)に従って動作している。
電気車の速度が増加し、変調率PMFが0.785以上となると、多パルスPWMモードでは出力電圧が飽和するので、スイッチ59をBに切り替え、パルスモードを同期3パルスPWMモードとする。
ここで、同期3パルスモードは、変調率PMFが0.785以上の電圧を出力させるために必要なモードである。
なお、多パルスPWMモードでは、過変調(公知技術)を使用しないかぎり変調率PMFが0.785以上の電圧を出力させることは不可能である。
また、制御モードは制御モード2を選択し、q軸電流制御器12とd軸電流制御器13の演算は停止して、出力はゼロに絞られる。
出力をゼロに絞る理由は、同期3パルスPWMモードでは、インバータ出力電圧半周期中のパルス数が多パルスPWMモードでの10以上から3に減少するので、制御遅れが増加し、q軸電流制御器12とd軸電流制御器13の演算を継続させておくと不安定となる懸念があるためであり、q軸電流制御器12とd軸電流制御器13の演算は停止する。
制御モード2では、二次抵抗補正部20が動作を開始し、式(4)に基づいて二次抵抗補正値PFSが演算される。
更に、電気車の速度が増加し、変調率PMFが1.0となると、スイッチ59をCに切り替えてパルスモードを1パルスモードに切り替える。制御モードは引き続き制御モード2である。
電気車が回生ブレーキを掛けて減速する場合については図示しないが、上記と逆の順番でパルスモードが1パルスモードから同期3パルスPWMモード、多パルスPWMモードへと遷移し、スイッチ59がC、B、A(図4参照)へと切り替わり、制御モードが制御モード2から制御モード1へと遷移する。
図6は、本実施の形態におけるシミュレーション波形を示す図である。
図6は、コンデンサ電圧Efc=1500Vの条件において、時間0.8(s)付近でトルク指令Tm*を立ち上げ、電動機6を力行加速させた場合を示している。
時間0.8(s)〜3.5(s)付近までは、多パルスPWMモードおよび制御モード1が選択され、二次磁束指令Φ2*は、定格二次磁束Φ2C*が選択され、電動機6は一定磁束で励磁されている。
このため、電動機の加速に比例してq軸電圧指令Vq*とd軸電圧指令Vd*の大きさが増加するので、インバータ出力電圧指令VM*も増加し、これに伴い変調率PMFも増加し、U相電圧指令Vu*が増加してゆく。電動機6のトルクTmはTm*に安定して追従し、加速している。
次に、時間3.5(s)付近で同期3パルスモードに切り替えられ、制御モード2に切り替わる。
二次磁束指令Φ2*は、定格二次磁束Φ2C*のままで、電動機6は一定磁束で励磁されている。
このため、引き続き、電動機6の加速に比例してq軸電圧指令Vq*とd軸電圧指令Vd*の大きさが増加するので、インバータ出力電圧指令VM*も増加し、これに伴い変調率PMFも増加し、U相電圧指令Vu*が増加してゆく。
なお、U相電圧指令Vu*の振幅が同期3パルスPWMモードへの切り替え直後に減少しているが、これは、前述のとおり、多パルスPWMモードにおいて、調整ゲインテーブル54により1.274倍されていた電圧指令振幅PMFMが、1.0倍に切り替わるためである。
電動機6のトルクTmはTm*に安定して追従し、加速している。
なお、時間3.5(s)付近からしばらくの間、トルクTmにリプルが見られるが、これは同期3パルスPWMモードではパルス数が少ないために電動機6の電流リプルが大きくなるからであるが、慣性の大きな電気車を駆動する場合は問題とならない。トルクTmの平均値はトルク指令Tm*に一致しており、安定に制御されている。
次に、時間4.6(s)付近にて、インバータ出力電圧が飽和すると同時に、二次磁束指令演算部40(図1参照)によって、二次磁束指令Φ2*として、式(14)に基づいて演算される最大電圧二次磁束指令Φ2H*が選択される。
そのため、変調率PMFは1.0で固定となり、インバータ出力電圧指令VM*はインバータが出力可能な最大電圧VMmax(この場合、VMmaxは、式(13)にEfc=1500Vを代入して、おおよそ1170Vとなる)に固定される。
トルク指令Tm*は、電動機6を定出力運転するために回転数に反比例して絞っているが、電動機6のトルクTmは、Tm*に追従して安定に加速していることが分かる。
図7は、本実施の形態におけるトルク応答シミュレーション波形を示す図である。
図7は、図6における1パルスモード領域(時間5.3(s)〜5.9(s)の区間)において、トルク指令Tm*をステップ状に減少、増加させたときの電動機6のトルクTmの応答波形である。
図7に示すとおり、時定数10ms以下の高速応答が得られており、インバータの電圧飽和領域における1パルスモードにおいても、ベクトル制御による高速なトルク制御が実現できていることが分かる。
また、コンデンサ電圧Efcが変化した場合においても、それに応じた二次磁束指令Φ2*が算出されることは、式(13)、(14)より明らかであり、この場合においても安定に制御が可能である。
このように、本実施の形態によれば、インバータの電圧飽和領域において、トルク指令Tm*やコンデンサ電圧Efcの変動によらず、インバータ出力電圧指令VM*をインバータが出力可能な最大電圧VMmaxに常に一致させることを可能とする二次磁束指令Φ2*を、フィードフォワード的にリアルタイムに演算式から算出できる。
従って、インバータ出力電圧指令VM*がインバータの出力可能な最大電圧VMmaxを逸脱することを原理上無くし、且つ磁束補正制御器等のフィードバックループの追加を不要として制御定数の設定を不要とした電圧飽和領域のベクトル制御方法を得ることが可能となる。
更に、多パルスPWMモードから同期3パルスPWMモードを経て変調率PMFが1.0になるタイミング、即ち、インバータ出力電圧が最大値VMmaxとなるタイミングで、パルスモードを1パルスモードに切り替えることが可能となる。
これにより、低速域での多パルスPWMモードからインバータの出力電圧飽和領域である中高速域での1パルスモードに至る全領域において、安定なベクトル制御が可能な誘導電動機のベクトル制御装置を得ることが可能となる。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
この実施の形態では、多パルスモードではq軸電流制御器およびd軸電流制御器を動作させ、3パルス以下のモードではq軸電流制御器およびd軸電流制御器を停止して、q軸電流指令とq軸電流の偏差からインバータ角周波数を補正する二次抵抗補正部を動作させた。
パルスモードによらずq軸電流制御器およびd軸電流制御器を動作させたり、q軸電流制御器およびd軸電流制御器を備えずに、パルスモードによらずに二次抵抗補正部を動作させたり、q軸電流制御器、d軸電流制御器および二次抵抗補正部の何れも備えなかったりなどしても、二次磁束指令を求めるための磁束補正制御などのフィードバック制御を用いることなく、インバータが出力可能な最大電圧を超えるような二次磁束指令を発生させなくすることができるという効果がある。
更に、本明細書では、電鉄分野への電力変換装置を考慮して発明内容の説明を実施しているが、適用分野はこれに限られるものではなく、自動車、エレベータ、電力システム等、種々の関連分野への応用が可能であることも言うまでもない。
以上説明したように、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置は、インバータ(4)を介して誘導電動機(6)を駆動制御するベクトル制御装置であって、外部からのトルク指令、インバータに入力される直流電圧、インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、インバータ(4)が発生できる最大電圧を考慮して誘導電動機(6)に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段(40)と、トルク指令と二次磁束指令に基づいて、誘導電動機(6)の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段(8,9)と、q軸電流指令、d軸電流指令および誘導電動機(6)の回路定数に基づいて、インバータ(4)が出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段(電圧非干渉演算部14、加算器17、加算器18で構成)と、インバータ(4)が前記出力電圧を出力するようにインバータ(4)を制御する電圧指令/PWM信号発生手段(50)とを備え、前記二次磁束指令演算手段(40)は、前記インバータ(4)に印加される直流電圧に基づいて前記インバータ(4)が発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部(41)と、前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部(42)と、前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力する低位優先部(44)とを有する。
従って、誘導電動機に対する二次磁束指令は、インバータの出力電圧飽和状態に関わらず、フィードフォワード的に生成されるので、フィードバックループを用いることなく、誘導電動機の低速域から高速域に至る全領域において安定したベクトル制御を行うことができる。更に、インバータが電圧飽和領域になった場合にも、最大電圧二次磁束指令によりインバータが出力可能な最大電圧と一致したインバータ出力電圧指令を発生することができると共に、インバータ出力電圧指令に応じて定格二次磁束指令と最大電圧二次磁束指令を自動的に切り替えることができる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置の最大電圧二次磁束指令演算部(42)は、トルク指令、インバータ角周波数に基づいて最大電圧二次磁束指令を演算する。
トルク指令およびインバータ角周波数は既知であり、フィードバック要素も含まれないので、最大電圧二次磁束指令を、容易に、また瞬時に演算できる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、最大電圧二次磁束指令は、前掲の式(14)により演算される。
最大電圧二次磁束指令は、フィードバック要素のない式(14)の演算式に基づいて一意に決定されるので、フィードバックループを有する場合に比べて、フィードバックループ内の制御定数の調整が不要であり、最大電圧二次磁束指令を、容易に、また瞬時に演算できる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、定格二次磁束指令は、誘導電動機(6)が力行時に適用する値と、回生時に適用する値の少なくとも2種類を有し、誘導電動機(6)の運転状態により切り替え可能な構成としている。
従って、力行時と回生時で誘導電動機に対する最適な定格二次磁束指令が異なる場合であっても、最適な定格二次磁束指令を適用して誘導電動機を制御することが可能となる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、定格二次磁束指令は、前掲の式(14)の演算式を用いて予め演算して設定された値であるので、モータ定数から最適な定格二次磁束指令を容易に算出できる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、二次磁束指令とトルク指令に基づいて演算されたインバータ(4)の変調率に応じて、インバータ(4)のパルスモードを切り替える。
従って、二次磁束指令とインバータ周波数に応じて変化するインバータ出力電圧指令に応じて、実際のインバータの出力電圧基本波成分を連続的に変化させることが可能である。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、二次磁束指令に基づいて演算されたインバータ(4)の変調率が0.95以上では、インバータ(4)を1パルスモードで動作させる。
従って、インバータの出力電圧を、その最大値まで連続的に遷移させることが可能となる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、誘導電動機(6)に流れる電流を計測する電流検出器(5a〜5c)と、該電流検出器(5a〜5c)で検出された電流をdq軸回転座標系上の値であるq軸電流とd軸電流に変換する三相−dq軸座標変換器(23)と、q軸電流指令とq軸電流との偏差を小さくするように動作するq軸電流制御手段(12)と、d軸電流指令とd軸電流との偏差を小さくするように動作するd軸電流制御手段(13)とを備え、q軸電流制御手段(12)とd軸電流制御手段(13)の出力を出力電圧演算手段(電圧非干渉演算部14、加算器17、加算器18で構成)が利用して前記出力電圧を演算し、インバータ(4)が発生する半周期中のパルス数が3以下である場合に、q軸電流制御手段(12)とd軸電流制御手段(13)の演算を停止させるので、ベクトル制御の安定性を確保することが可能となる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置では、インバータ(4)が発生する半周期中のパルス数が3以下である場合に、q軸電流指令とq軸電流との偏差によりインバータ角周波数を補正するので、トルク制御精度を確保(即ち、トルク指令と実際のトルクとの誤差を最小化)することが可能となる。
また、本発明による誘導電動機のベクトル制御装置は、電気車の電動機制御装置に適用されるので、低速からインバータが出力電圧飽和する高速まで電気車を安定に駆動できるベクトル制御系が得られ、また、インバータの損失を最小限とし、インバータの小型軽量化を可能とする電気車に好適な誘導電動機のベクトル制御装置が得られる。
また、本発明に係わる誘導電動機のベクトル制御方法は、インバータ(4)を介して誘導電動機(6)を駆動制御するベクトル制御方法であって、
外部からのトルク指令、前記インバータ(4)に入力される直流電圧、インバータ(4)が出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、インバータ(4)が発生できる最大電圧を考慮して誘導電動機(6)に対する二次磁束指令を演算するステップと、トルク指令と二次磁束指令に基づいて、誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するステップと、q軸電流指令、d軸電流指令および誘導電動機の回路定数に基づいて、インバータ(4)が出力すべき出力電圧を演算するステップと、インバータ(4)が前記出力電圧を出力するようにインバータ(4)を制御するステップとを有し、二次磁束指令を演算するステップは、さらに、インバータ(4)に印加される直流電圧に基づいてインバータ(4)が発生できる最大電圧を演算するステップと、前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算するステップと、最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して二次磁束指令として出力するステップを有する。
従って、誘導電動機に対する二次磁束指令は、インバータの出力電圧飽和状態に関わらず、フィードフォワード的に生成されるので、フィードバックループを用いることなく、誘導電動機の低速域から高速域に至る全領域において安定したベクトル制御を行うことができると共に、更に、インバータが電圧飽和領域になった場合にも、最大電圧二次磁束指令によりインバータが出力可能な最大電圧と一致したインバータ出力電圧指令を発生することができ、インバータ出力電圧指令に応じて定格二次磁束指令と最大電圧二次磁束指令を自動的に切り替えることが可能なベクトル制御方法を提供できる。
また、本発明による誘導電動機の駆動制御装置は、誘導電動機(6)を駆動制御するインバータ(4)と、外部からのトルク指令、インバータ(4)に入力される直流電圧、インバータ(4)が出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、インバータ(4)が発生できる最大電圧を考慮して誘導電動機(6)に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段(40)と、トルク指令と二次磁束指令に基づいて、誘導電動機(6)の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段(8,9)と、q軸電流指令、d軸電流指令および誘導電動機(6)の回路定数に基づいて、インバータ(4)が出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段(電圧非干渉演算部14)と、インバータ(4)が前記出力電圧を出力するようにインバータ(4)を制御する電圧指令/PWM信号発生手段(50)とを備え、二次磁束指令演算手段(40)は、インバータ(4)に印加される直流電圧に基づいてインバータ(4)が発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部(41)と、前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部(42)と、最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して二次磁束指令として出力する低位優先部(44)とを有する。
従って、二次磁束指令生成のためにフィードバックループを用いることなく、低速域から高速域に至る全領域において誘導電動機を安定に駆動制御できると共に、インバータが電圧飽和領域になった場合にも、最大電圧二次磁束指令によりインバータが出力可能な最大電圧と一致したインバータ出力電圧指令を発生することができ、インバータ出力電圧指令に応じて定格二次磁束指令と最大電圧二次磁束指令を自動的に切り替えることができる誘導電動機の駆動制御装置を得ることができる。
この発明は、二次磁束指令を生成するためにフィードバックループを用いることなく、誘導電動機の低速域から高速域に至る全領域において安定したベクトル制御を行うことができる誘導電動機のベクトル制御装置の実現に有用である。




Claims (12)

  1. インバータを介して誘導電動機を駆動制御するベクトル制御装置であって、
    外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段と、
    前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段と、
    前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段と、
    前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御する電圧指令/PWM信号発生手段とを備え、
    前記二次磁束指令演算手段は、
    前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部と、
    前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部と、
    前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力する低位優先部とを有することを特徴とする誘導電動機のベクトル制御装置。
  2. 前記最大電圧二次磁束指令演算部は、前記トルク指令、前記インバータ角周波数に基づいて前記最大電圧二次磁束指令を演算することを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  3. 前記最大電圧二次磁束指令は、以下の式により演算されることを特徴する請求項1に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
    Figure 0004065903
  4. 前記定格二次磁束指令は、前記誘導電動機が力行時に適用する値と、回生時に適用する値の少なくとも2種類を有し、前記誘導電動機の運転状態により切り替え可能な構成としたことを特徴する請求項1に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  5. 前記定格二次磁束指令は、前記演算式を用いて予め演算して設定された値であることを特徴する請求項3に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  6. 前記二次磁束指令と前記トルク指令に基づいて演算された前記インバータの変調率に応じて、前記インバータのパルスモードを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  7. 前記誘導電動機に流れる電流を計測する電流検出器と、該電流検出器で検出された電流をdq軸回転座標系上の値であるq軸電流とd軸電流に変換する三相−dq 軸座標変換器と、前記q軸電流指令とq軸電流との偏差を小さくするように動作するq軸電流制御手段と、前記d軸電流指令とd軸電流との偏差を小さくするように動作するd軸電流制御手段とを備え、
    前記q軸電流制御手段と前記d軸電流制御手段の出力を前記出力電圧演算手段が利用して前記出力電圧を演算し、
    前記インバータが発生する半周期中のパルス数が3以下である場合に、前記q軸電流制御手段と前記d軸電流制御手段の演算を停止させることを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  8. 前記インバータが発生する半周期中のパルス数が3以下である場合に、前記q軸電流指令とq軸電流との偏差により前記インバータ角周波数を補正することを特徴とする請求項7に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  9. 前記二次磁束指令に基づいて演算された前記インバータの変調率が0.95以上では、前記インバータを1パルスモードで動作させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  10. 電気車の電動機制御装置に適用されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導電動機のベクトル制御装置。
  11. インバータを介して誘導電動機を駆動制御するベクトル制御方法であって、
    外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算するステップと、
    前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するステップと、
    前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算するステップと、
    前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御するステップとを有し、
    前記二次磁束指令を演算するステップは、さらに、
    前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算するステップと、
    前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算するステップと、
    前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力するステップを有することを特徴とする誘導電動機のベクトル制御方法。
  12. 誘導電動機を駆動制御するインバータと、
    外部からのトルク指令、前記インバータに入力される直流電圧、前記インバータが出力する交流電圧の角周波数であるインバータ角周波数に基づいて、前記インバータが発生できる最大電圧を考慮して前記誘導電動機に対する二次磁束指令を演算する二次磁束指令演算手段と、
    前記トルク指令と前記二次磁束指令に基づいて、前記誘導電動機の二次磁束を基準としたdq軸回転座標系上においてq軸電流指令およびd軸電流指令を生成するq軸/d軸電流指令生成手段と、
    前記q軸電流指令、前記d軸電流指令および前記誘導電動機の回路定数に基づいて、前記インバータが出力すべき出力電圧を演算する出力電圧演算手段と、
    前記インバータが前記出力電圧を出力するように前記インバータを制御する電圧指令/PWM信号発生手段とを備え、
    前記二次磁束指令演算手段は、
    前記インバータに印加される直流電圧に基づいて前記インバータが発生できる最大電圧を演算する出力電圧最大値演算部と、
    前記最大電圧と前記出力電圧の大きさとが一致する二次磁束指令である最大電圧二次磁束指令を演算する最大電圧二次磁束指令演算部と、
    前記最大電圧二次磁束指令と予め設定した定格二次磁束指令のうち、小さい方を選択して前記二次磁束指令として出力する低位優先部とを有することを特徴とする誘導電動機の駆動制御装置。
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