JP4062734B2 - デジタルカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタルカメラに係り、特にカメラボディの背面に画像ディスプレイと文字ディスプレイとを備えたデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にデジタルカメラには、カメラボディの背面に画像ディスプレイが備えられている。この画像ディスプレイは、撮影中にリアルタイム画像を表示してファインダとして利用されたり、撮影後に撮影済み画像を表示して再生用モニタとして利用されたりする他、メニュー画面を表示してカメラのセットアップなどにも使用される。
【0003】
また、デジタルカメラには、この画像ディスプレイの他にカメラの設定モードや撮影条件(シャッタ速度やF値、露出補正値、ISO設定、ホワイトバランス設定、ストロボ設定、マクロ設定等)、撮影可能枚数、電池残量などの情報が文字、絵文字等で表示される文字ディスプレイを備えているものも存在する(たとえば、特許文献1)。この文字ディスプレイは、一般にカメラボディの上面又は背面に設けられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−258833号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、文字ディスプレイに表示される情報は、上記のようにカメラの撮影条件や撮影可能枚数などであることから、液晶モニタに表示される画像との関連性は高い。特に液晶モニタをファインダとして使用しながら撮影する場合には、文字ディスプレイの表示情報が液晶モニタに表示される画像に反映されることから、その関連性は、きわめて高くなる。
【0006】
しかしながら、従来のデジタルカメラは、液晶モニタの他に別途文字ディスプレイを備えた場合であっても、液晶モニタと無関係に設置していたため、使い勝手がきわめて悪いという欠点があった。
【0007】
また、一般に文字ディスプレイに表示される情報は、操作ボタンの操作によって変更されるが、従来のデジタルカメラは、文字ディスプレイと操作ボタンとを無関係に設置していた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、操作性の高いデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、撮影画像が表示される画像ディスプレイと、所定の操作ボタンの操作に応じて所定の撮影情報が文字、絵文字で表示される文字ディスプレイとがカメラボディの背面に配置されたデジタルカメラにおいて、前記カメラボディは、扁平縦長の直方体状に形成され、該カメラボディの背面右端又は左端のいずれか一方にグリップ部が形成されるとともに、他方側に互いに同じ幅で形成された前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイとが、前記画像ディスプレイを上側にして上下に近接して縦列配置され、該縦列配置された画像ディスプレイと文字ディスプレイの下側及び/又は前記グリップ部側に前記操作ボタンが配置され、前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイは、それぞれ液晶部とバックライト部とからなる液晶ユニットによって別個に構成され、前記画像ディスプレイを構成する液晶ユニットは、液晶部の上辺に沿ってバックライト部が配置される一方、前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットは、液晶部の下辺に沿ってバックライト部が配置されることを特徴とするデジタルカメラを提供する。
【0010】
本発明によれば、画像ディスプレイと文字ディスプレイとが縦列配置され、その下側及び/又はグリップ側に操作ボタンが配置される。これにより、文字ディスプレイの表示を見ながら、画像ディスプレイの表示を確認することができ、操作性が向上する。また、画像ディスプレイと文字ディスプレイの下側及び/又はグリップ側に操作ボタンを配置することにより、操作ボタンの操作中にディスプレイが指で隠れることがなくなり、使い勝手が向上する。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記文字ディスプレイが、前記カメラボディの背面に対して所定角度に傾けられて配置されたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラを提供する。
【0012】
本発明によれば、文字ディスプレイをカメラボディの背面に対して所定角度上側に傾けて設置することにより、文字ディスプレイの視認性が向上する。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットは、共に液晶部の下辺に沿ってバックライト部が配置され、前記画像ディスプレイを構成する液晶ユニットが180度反転して配置されるとともに、その表示が上下反転して出力される、あるいは、共に液晶部の上辺に沿ってバックライト部が配置され、前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットが180度反転して配置されるとともに、その表示が上下反転して出力されることを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタルカメラを提供する。
【0014】
本発明によれば、画像ディスプレイの上辺に沿って画像ディスプレイ用のバックライトを配置するとともに、文字ディスプレイの下辺に沿って文字ディスプレイ用のバックライトを配置することにより、画像ディスプレイと文字ディスプレイとの設置間隔を狭めることができる。これにより、画像ディスプレイと文字ディスプレイとの一体感をより強調することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係るデジタルカメラの好ましい実施の形態について詳説する。
【0016】
図1〜図4は、それぞれ本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を示す正面図、背面図、上面図、右側面図である。
【0017】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ10のカメラボディ12は、横方向の寸法に比して高さ方向の寸法が大きな、扁平縦長の直方体状に形成されている(いわゆる縦型ボディ)。このデジタルカメラ10は、カメラボディ12の正面左端の部分と背面右端の部分をそれぞれ前面グリップ部12A及び背面グリップ部12Bとして、この前面グリップ部12Aと背面グリップ部12Bを右手で把持して、レリーズ操作を行なうように構成されている(いわゆる、右利き用のカメラ)。前面グリップ部12Aと背面グリップ部12Bには、それぞれカメラボディ12を把持した際、その指掛かりとなるように、前面グリップ14Aと背面グリップ14Bとがカメラボディ12の表面から突出して形成されている。
【0018】
カメラボディ12の正面には、図1に示すように、撮影レンズ16、ファインダ窓18、ストロボ調光窓20、セルフタイマランプ22、マイク24等が設けられている。撮影レンズ16は、沈胴式のズームレンズで構成されており、沈胴時にはカメラボディ12の内側に退避して、その前面を図示しないレンズバリアに覆われる。
【0019】
カメラボディ12の上面には、図3に示すように、ストロボ26、レリーズボタン28、モードダイヤル30等が設けられている。レリーズボタン28は、カメラボディ12の上面左端寄りの位置に配置されており、カメラボディ12を右手で把持した際、その右手の人差指が無理なく届くようにされている。同様にモードダイヤル30は、カメラボディ12の上面左端寄りの位置に配置されており、カメラボディ12を右手で把持した際、その右手の親指が無理なく届くようにされている。このモードダイヤル30は、水平方向に回転自在に指示されており、その停止位置によってカメラのモードが「スチルモード」、「ムービーモード」又は「再生モード」に設定される。
【0020】
カメラボディ12の右側面には、図4に示すように、スピーカ32、音声/映像出力端子34、USB端子36、電源入力端子38等が設けられており、図示しないカメラボディ12の左側面には、開閉自在なカバーで覆われたカードスロットとバッテリー収納部とが設けられている。
【0021】
カメラボディ12の背面には、図2に示すように、ファインダ接眼部40、画像モニタ42、ステータスモニタ44、ズームレバー46、十字ボタン48、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54、BACKボタン56が設けられている。
【0022】
ここで、上述したように、カメラボディ12の背面は、右端の部分が背面グリップ部12Bとされており、この背面グリップ部12Bを右手で把持して、レリーズ操作を行なうようにされている。このため、画像モニタ42とステータスモニタ44は、この背面グリップ部12Bを把持した手で表示面が隠れることがないように、背面グリップ部12Bの反対側、すなわちカメラボディ12の左端に画像モニタ42を上側にして縦列配置されている(背面グリップ部12Bがカメラボディ12の左側に形成されている場合(いわゆる、左利き用のカメラの場合)は、カメラボディ12の右端に縦列配置される。)。
【0023】
また、十字ボタン48、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54及びBACKボタン56は、操作時に画像モニタ42及びステータスモニタ44が、操作した手で隠れることがないように、ステータスモニタ44の下側に並列して配置されている。
【0024】
一方、ズームレバー46は、背面グリップ部12Bの上方位置に配置され、カメラボディ12を把持した右手の親指で無理なく操作できるように配置されている。
【0025】
なお、画像モニタ42とステータスモニタ44は、共に同じサイズのカラー液晶ディスプレイ(たとえば、アスペクト比4:3のカラー液晶ディスプレイ)で構成され、画像モニタ42には、CCDを介して取り込まれる画像(スルー画像)やメモリカードから読み出した再生画像が表示される。一方、ステータスモニタ44には、モード情報や電池残量警告、撮影日時、撮影可能枚数、再生コマ番号などの各種情報やメニュー画面がカメラの使用状況に応じて文字、絵文字で表示される。
【0026】
また、ズームレバー46は、上下方向に揺動自在なシーソースイッチで構成されており、上方に操作することにより、ズームがテレ側に操作され、下方に操作することにより、ズームがワイド側に操作される。
【0027】
また、十字ボタン48は、上下左右の4方向の指示を入力するボタンとして機能し、各方向にはカメラの使用状況に応じて各種機能が割り当てられる。
【0028】
また、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54、BACKボタン56は、共に押しボタンで構成され、十字ボタン48を中心にして左右対称に配置されている。このうち電源ボタン50は、カメラの電源のON/OFFに使用され、DISPボタン52は、画像モニタ42の表示切替に使用される。また、MENU/OKボタン54は、撮影・再生メニューの表示や選択を決定するときなどに使用される。また、BACKボタン56は、操作を途中でやめるときなどに使用される。
【0029】
図5は、本実施の形態のデジタルカメラ10の内部構成を示すブロック図である。
【0030】
同図において、CPU60は、本カメラシステムを統括制御する制御部であり、レリーズボタン28、モードダイヤル30、その他の操作部からの入力信号に基づいて各回路を制御する。ROM62には、このCPU60が処理するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されており、EEPROM(不揮発性メモリ)64には、各種設定情報などが格納される。
【0031】
撮影レンズ16を通過した光は、絞り66によって光量が調節された後、CCD68の受光面に入射する。CCD68の受光面には、フォトセンサが平面的に配列されており、CCD68の受光面に結像された被写体像は、各フォトセンサによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。なお、CCD68は、電子シャッタ機能を備えており、シャッターゲートパルスのタイミングによって各フォトセンサに蓄積される電荷の電荷蓄積時間(シャッタースピード)が制御される。
【0032】
各フォトセンサに蓄積された信号電荷は、CCDドライバ70から与えられるパルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出され、アナログ処理部72に送られる。
【0033】
アナログ処理部72は、サンプリングホールド回路、色分離回路、ゲイン調整回路等の信号処理回路を含み、CCD68から読み出された画像信号は、このアナログ処理部72において、相関二重サンプリング(CDS)処理並びにR,G,Bの各色信号に色分離処理され、各色信号の信号レベルの調整(プリホワイトバランス処理)が行われる。そして、A/D変換器74によりデジタル信号に変換された後、内蔵バッファ76を介してRAM78に格納される。
【0034】
なお、CCDドライバ70、アナログ処理部72及びA/D変換器74には、タイミングジェネレータ77からタイミング信号が与えられており、このタイミング信号によって各回路の同期がとられている。
【0035】
RAM78に格納された画像データは、信号処理部80へ送られる。信号処理部80は、輝度・色差信号生成回路、ガンマ補正回路、シャープネス補正回路、コントラスト補正回路、ホワイトバランス補正回路等の画像信号処理回路及び音声信号処理回路を含むデジタルシグナルプロセッサ(DSP)で構成され、CPU60からのコマンドに従って画像信号及び音声信号を処理する。RAM78から信号処理部80に入力された画像データは、輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr,Cb 信号)に変換されるとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、RAM78に格納される。
【0036】
CCD68で捉えた画像を画像モニタ42に表示する場合は、このRAM78に格納された輝度・色差信号(YC信号)が、バス84を介してVRAM86に格納される。VRAM86に格納されたYC信号は、VRAM86からエンコーダ87に送られ、ここでキャラクタジェネレータ88から供給される文字や記号のデータとともに表示用の所定方式の信号(たとえば、NTSC方式のカラー複合映像信号)に変換された後、D/A変換器89を介して画像モニタ42に出力される。
【0037】
CCD68からRAM78内に取り込まれる画像信号は、定期的に書き換えられ、その画像信号から生成される映像信号を画像モニタ42に定期的に供給することにより、CCD68で捉えた画像が画像モニタ42にリアルタイムに表示される。撮影者は、この画像モニタ42に表示される画像(スルー画)によって撮影画角を確認できる。
【0038】
静止画の記録は、カメラのモードを「スチルモード」に設定し、レリーズボタン28を押すことで可能になる。
【0039】
「スチルモード」の下、レリーズボタン28が押されると、撮影開始指示(レリーズON)信号が発せられる。CPU60は、このレリーズ信号を検知して、AE・AF制御を実行し、1コマ分の画像データを取得する。
【0040】
この際、被写体が暗い場合には、ストロボ制御回路108が動作され、ストロボ26からストロボ光が発光される。ストロボ制御回路108は、CPU60からのコマンドに従ってメインコンデンサの充電やキセノン管への放電タイミング等を制御する。
【0041】
取得された画像データは、アナログ処理部72、A/D変換器74、内蔵バッファ76を介してRAM78に格納され、信号処理部80で所定の処理が施された後、RAM78に格納される。RAM78に格納されたYC信号は、圧縮伸張処理部90に送られ、ここでJPEG等の所定の形式で圧縮されたのち、カードインターフェース92を介して所定のファイル形式でメモリカード94に記録される。
【0042】
また、音声付き動画の記録は、カメラのモードを「ムービーモード」に設定することで可能になる。録画動作は、レリーズボタン28を押すことでスタートし、更にもう一度押すことでストップする。1回の撮影で記録できる最長時間、画像サイズ、フレームレート及び記録方式などは予め定められており、例えば、1回の撮影で最長約160秒の音声(8kHz,8bit, モノラル) 付きムービーを撮影でき、320 ×240 ピクセル、10フレーム/秒、Motion JPEG 形式によってメモリカード94に記録される。この際、音声はマイク24からアンプ97、A/D変換器98を介して信号処理部80に入力され、信号処理部80で所定の信号処理が施された後、動画データと共に所定のファイル形式でメモリカード94に記録される。
【0043】
このようにしてメモリカード94に記録された静止画データ及び動画データは、カメラのモードを「再生モード」に設定することで再生が可能となる。
【0044】
モードダイヤル30でカメラのモードが「再生モード」に設定されると、メモリカード94の最終ファイル(最後に記録されたファイル)の画像データが読み出される(動画ファイルの場合は、先頭フレームの画像データ)。読み出された画像データは、圧縮伸張回路90によって伸張処理され、VRAM86、エンコーダ87、D/A変換器89を介して画像モニタ42に出力される。
【0045】
画像モニタ42に表示される画像は、十字ボタン48を右方向に押圧操作することで、順方向にコマ送りされ、左方向に押圧操作すると、逆方向にコマ送りされる。十字ボタン48が、右方向又は左方向に押圧操作されると、次のファイルの画像データがメモリカード94から読み出され、上記同様の処理を経て画像モニタ42に表示される。
【0046】
また、動画の再生は、動画の先頭フレームが表示された状態で十字ボタン48を下方向に押圧操作することで開始される。この際、音声データは、信号処理部80においてデコードされた後、入出力(I/O)インターフェース100を介してD/A変換器102に供給され、D/A変換器102によってアナログ信号に変換された後、アンプ104を介してスピーカ32から出力される。
【0047】
さて、上述したように、本実施の形態のデジタルカメラ10には、カメラボディ12の背面に画像モニタ42とステータスモニタ44とが縦列配置されており、ステータスモニタ44には、モード情報や電池残量警告、撮影日時、撮影可能枚数、再生コマ番号などの各種情報やメニュー画面がカメラの使用状況に応じて文字、絵文字で表示される。CPU60は、カメラの状態に応じてキャラクタジェネレータ88にコマンドを出力し、このキャラクタジェネレータ88から出力される文字や記号のデータが、エンコーダ87で表示用の所定方式の信号に変換された後、D/A変換器106を介してステータスモニタ44に表示される。
【0048】
図6は、画像モニタ42とステータスモニタ44の表示例を示しており、同図(a)は撮影中の表示例、(b)はメニュー画面の表示例、(c)は再生中の表示例を示している。
【0049】
撮影中には、図6(a)に示すように、画像モニタ42にスルー画像が表示され、ステータスモニタ44に各種撮影情報が表示される。ステータスモニタ44に表示される撮影情報としては、たとえば同図に示すように、撮影モードの設定情報、マクロ機能ON/OFFの設定情報、ストロボモードの設定情報、撮影可能枚数、ピクセル/クオリティー(画質)の設定情報、感度(ISO)の設定情報、ホワイトバランスモードの設定情報、露出補正の設定情報、シャッタ速度、絞り値、電池残量等の情報が表示される。撮影者は、このステータスモニタ44の表示を見ることにより、現在のカメラの設定情況を一目で把握することができる。
【0050】
また、メニュー画面を呼び出した場合には、図6(b)に示すように、画像モニタ42にスルー画像が表示され、ステータスモニタ44にメニュー画面が表示される。同図に示す表示例は、撮影モード下でのメニュー画面の表示例であり、撮影者は、このステータスモニタ44に表示されるメニュー画面に従って各種設定操作を行なう。この際、設定は十字ボタン48、MENU/OKボタン54及びBACKボタン56を利用して行なうが、これらのボタンはステータスモニタ44の下側に配置されているため、操作する手でステータスモニタ44や画像モニタ42が隠れることがない。したがって、各種設定操作をステータスモニタ44を見ながら簡単に行なうことができる。
【0051】
なお、図6(b)に示す例の場合、各種メニュー項目がアイコン表示されており、撮影者は、設定したい項目のアイコンを十字ボタン48の左右のボタンで選択する。アイコンが選択されると、その内容が上方に表示される(同図の場合、ピクセル/クオリティーの項目を選択)。撮影者は、この表示に従って十字ボタン48の上下又は左右のボタンでカーソルを移動させ、所望の設定を行なう。メニュー内容の確定は、MENU/OKボタン54を押すことにより行なわれ、キャンセルはBACKボタン56を押すことにより行なわれる。また、メニュー画面の呼び出しは、MENU/OKボタン54を押すことにより行なわれる。
【0052】
また、再生中には、図6(c)に示すように、画像モニタ42に再生画像が表示され、ステータスモニタ44には撮影情報等が表示される。ステータスモニタ44に表示される撮影情報としては、たとえば同図に示すように、撮影モードの設定情報、撮影コマ番号、撮影時のシャッター速度の情報、撮影時の絞り値の情報、撮影時のホワイトバランスの設定情報、撮影時の露出補正の設定情報、撮影時のピクセル/クオリティー(画質)の設定情報、撮影時の感度(ISO)の設定情報、撮影日時、電池残量等の情報が表示される。また、この他に十字ボタン48の機能説明が表示される。この場合、たとえば、十字ボタン48の右ボタンが順コマ送りとして機能し、左ボタンが逆コマ送りとして機能する。
【0053】
撮影者は、画像モニタ42に表示される再生画像とともに、ステータスモニタ44に表示される撮影情報を見ることにより、容易に撮影時のカメラの設定状況等を把握することができる。
【0054】
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10によれば、カメラボディ12の背面に画像モニタ42と共にステータスモニタ44が縦列配置され、撮影時又は再生時の撮影情報等がステータスモニタ44に表示される。これにより、撮影者は、撮影時には容易にカメラの設定状況を把握でき、再生時には撮影時のカメラの設定状況を容易に把握することができる。
【0055】
また、画像モニタ42を上側にして画像モニタ42とステータスモニタ44を縦列配置することにより、両方のモニタを一目で確認できるとともに、両者の関連性が明確にすることができる。これにより、画像モニタ42に表示される画像が、どのような状態で撮影されたものなのか画像モニタ42とステータスモニタ44を見ることにより、一目で把握することができ、撮影時及び再生時の撮影状況の確認がきわめて容易になる。
【0056】
また、ステータスモニタ44を見ながら各種設定操作を行なう場合も本実施の形態のデジタルカメラ10では、各種操作ボタンがステータスモニタ44の下側に設けられているため、操作時にステータスモニタ44等が手で隠れることがない。これにより、常にステータスモニタ44を見ながら操作することができるため、設定操作等を簡単に行なうことができる。
【0057】
さらに、ステータスモニタ44の直下に操作ボタンを配置することにより、ステータスモニタ44を見ながらの操作が簡単になるとともに、ステータスモニタ44に当該操作ボタンの機能説明等を表示させることもできる(図6(c)参照)。
【0058】
なお、図6に示すステータスモニタ44の表示は一例に過ぎず、カメラの設定情況等に応じて適宜変更して表示することが好ましい。
【0059】
また、画像モニタ42とステータスモニタ44は近接して配置することが好ましく、これにより、両者の関連性を明確にでき、操作性も向上する。
【0060】
ところで、液晶ディスプレイは、一般に液晶部とバックライト部とからなる液晶ユニットで構成されており、バックライト部は液晶部の上部又は下部に配設される。このため、液晶部はユニットの中心に対して上方又は下方にずれて配置される。たとえば、図7に示すように、バックライト部112が液晶部124の下部に配置された場合、液晶部L(中心OL )は、液晶ユニットUの中心OU に対して上方にずれて配置される。
【0061】
したがって、この液晶ユニットを単に上下に配列すると、バックライト部Bの高さ(H)の分だけ上下のユニットの間に隙間が生じる。
【0062】
そこで、本実施の形態のデジタルカメラ100では、縦列配置される液晶ディスプレイ(画像モニタ42とステータスモニタ44)の一方を180度反転して配置する。すなわち、たとえば図8に示すように、画像モニタ42とステータスモニタ44の両方ともバックライト部42A、44Aが、液晶部42B、44Bの下側に配置された液晶ユニットを用いるものとして、上側に配置される画像モニタ42をステータスモニタ44に対して180度反転して配置する。
【0063】
これにより、上下に縦列配置される画像モニタ42の液晶部42Bとステータスモニタ44の液晶部44Bとの間の隙間Wを可能な限り狭くでき、両者の一体感を強調させることができる。
【0064】
なお、バックライト部が液晶部の下側に配置された液晶ユニットを用いる場合は、ステータスモニタ44側を画像モニタ42に対して180度反転して配置する。
【0065】
また、本例のように画像モニタ42を180度反転して設置した場合、そのまま画像を出力させると、画像が上下反転した状態で表示されるので、CPU60は画像モニタ42に画像を出力させる場合、上下を反転させて出力させる。
【0066】
このように、縦列配置される画像モニタ42とステータスモニタ44は、可能な限り近接して配置し、一体感を強調させることが好ましい。
【0067】
図9及び図10は、本発明に係るデジタルカメラの第2の実施の形態の背面図と右側面図である。なお、上述した第1の実施の形態のデジタルカメラ10と同一部材には、同一符号が付されている。
【0068】
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ120では、ステータスモニタ44がカメラボディ12の背面に対して所定角度傾けられて設置されている。すなわち、カメラボディ12の背面には、画像モニタ42の下部に三角形状の凸部122が形成されており、その上側傾斜面122Aに沿ってステータスモニタ44が配置され、下側傾斜面122Bに沿って十字ボタン48、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54及びBACKボタン56が配置されている。
【0069】
このように、ステータスモニタ44をカメラボディ12の背面に対して所定角度傾けることにより、ステータスモニタ44の視認性が向上し、画像モニタ42とステータスモニタ44の確認がしやすくなる。
【0070】
同様に十字ボタン48、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54及びBACKボタン56をカメラボディ12の背面に対して傾斜して設置することにより、各ボタンが押しやすくなり、操作性が向上する。
【0071】
なお、このようにカメラボディ12の背面に三角形状の凸部122を形成し、この凸部122にステータスモニタ44と各種操作ボタンを設ける場合、図10に示すように、その凸部122の側面部分にスピーカ32を配置してもよい。これにより、凸部122の側面部分を有効利用することができる。
【0072】
以上説明したように、本発明に係るデジタルカメラ10によれば、カメラボディ12の背面に画像モニタ42とステータスモニタ44を縦列配置することにより、ステータスモニタ44の表示を見ながら、画像モニタ42の表示を確認することができ、操作性が向上する。また、ステータスモニタ44の下側に各種操作ボタンを配置することにより、操作ボタンの操作中にモニタの表示が指で隠れることがなくなり、モニタを見ながら各種設定操作を行なうことができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、十字ボタン48、電源ボタン50、DISPボタン52、MENU/OKボタン54、BACKボタン56の各ボタンをステータスモニタ44の下側に配置したが、ステータスモニタ44及び画像モニタ42の側部グリップ側に配置するようにしてもよい。たとえば、図2において、背面グリップ部12B側であるステータスモニタ44と画像モニタ42の右脇に各種操作ボタン類を縦列配置するようにしてもよい。
【0074】
なお、本実施の形態のように、各種設定操作に使用するボタン(たとえば、DISPボタン52、MENU/OKボタン54、BACKボタン56等)をステータスモニタ44の下側に配置することにより、これらのボタンを操作した場合であっても、操作中の手でモニタが隠れることがなくなり、モニタを見ながらの操作を簡単に行なうことができるようになる。
【0075】
また、カメラボディ12の背面に配置するボタン類は、本実施の形態のものに限定されるものではなく、そのカメラの有する機能に応じて設置することが好ましい。
【0076】
さらに、本実施の形態では、画像モニタ42とステータスモニタ44を共にカラー液晶ディスプレイで構成しているが、この他、有機ELパネル等のディスプレイで構成してもよい。
【0077】
また、ステータスモニタ44に関しては、ドットマトリックス液晶等の液晶ディスプレイを用いてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像ディスプレイと文字ディスプレイとを縦列配置し、その下側及び/又はグリップ側に操作ボタンを配置することにより、文字ディスプレイの表示を見ながら、画像ディスプレイの表示を確認することができ、操作性が向上する。また、画像ディスプレイと文字ディスプレイの下側及び/又はグリップ側に操作ボタンを配置することにより、操作ボタンの操作中にディスプレイが指で隠れることがなくなり、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を示す正面図
【図2】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を示す背面図
【図3】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を示す上面図
【図4】本発明に係るデジタルカメラの一実施形態を示す右側面図
【図5】図1に示すデジタルカメラの内部構成を示すブロック図
【図6】画像モニタ及びステータスモニタの表示例を示す図
【図7】液晶ディスプレイの構成を示す斜視図
【図8】画像モニタとステータスモニタの設置例を示す斜視図
【図9】本発明に係るデジタルカメラの第2の実施の形態を示す背面図
【図10】本発明に係るデジタルカメラの第2の実施の形態を示す右側面図
【符号の説明】
10…デジタルカメラ、12…カメラボディ、12A…前面グリップ部、12B…背面グリップ部、14A…前面グリップ、14B…背面グリップ、16…撮影レンズ、28…レリーズボタン、30…モードダイヤル、32…スピーカ、42…画像モニタ、42A…バックライト部、42B…液晶部、44…ステータスモニタ、44A…バックライト部、44B…液晶部、46…ズームレバー、48…十字ボタン、50…電源ボタン、52…DISPボタン、54…MENU/OKボタン、56…BACKボタン
Claims (3)
- 撮影画像が表示される画像ディスプレイと、所定の操作ボタンの操作に応じて所定の撮影情報が文字、絵文字で表示される文字ディスプレイとがカメラボディの背面に配置されたデジタルカメラにおいて、
前記カメラボディは、扁平縦長の直方体状に形成され、該カメラボディの背面右端又は左端のいずれか一方にグリップ部が形成されるとともに、他方側に互いに同じ幅で形成された前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイとが、前記画像ディスプレイを上側にして上下に近接して縦列配置され、該縦列配置された画像ディスプレイと文字ディスプレイの下側及び/又は前記グリップ部側に前記操作ボタンが配置され、
前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイは、それぞれ液晶部とバックライト部とからなる液晶ユニットによって別個に構成され、前記画像ディスプレイを構成する液晶ユニットは、液晶部の上辺に沿ってバックライト部が配置される一方、前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットは、液晶部の下辺に沿ってバックライト部が配置されることを特徴とするデジタルカメラ。 - 前記文字ディスプレイが、前記カメラボディの背面に対して所定角度に傾けられて配置されたことを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ。
- 前記画像ディスプレイと前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットは、共に液晶部の下辺に沿ってバックライト部が配置され、前記画像ディスプレイを構成する液晶ユニットが180度反転して配置されるとともに、その表示が上下反転して出力される、あるいは、共に液晶部の上辺に沿ってバックライト部が配置され、前記文字ディスプレイを構成する液晶ユニットが180度反転して配置されるとともに、その表示が上下反転して出力されることを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタルカメラ。
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