JP4060141B2 - 樹脂成形部品及び樹脂成形用金型 - Google Patents

樹脂成形部品及び樹脂成形用金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用灯具に用いられる素通しカバー等のような透明な樹脂成形部品に関し、特に樹脂成形によって生じるゲートマーク近傍の白濁現象を防止した樹脂成形部品及びこれを製造するための樹脂成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車用灯具では、デザイン上の要求から前面のレンズを素通しカバーで構成したものが提案されている。例えば、ハイビームランプ、ロービームランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプを一体化した灯具ボディ内に平面配列した状態で組み込んだ上で、これらのランプの前面をアウターレンズとして一つの素通しカバーで覆うことで、これらのランプを一体化したフロントコンビネーションランプとして構成したものが提案されている。このような構成のコンビネーションランプでは、複数のランプに対して一つの素通しカバーを設ければよいため、部品点数を削減する上でも有効である。
【0003】
このようなランプでは、素通しカバーは複数のランプを覆う平面寸法に形成する必要があるため、比較的に面積が大きなものを作製する必要がある。この種の素通しカバーは透明樹脂を用いた射出成形によって形成しているが、射出金型のキャビティ内に樹脂を射出するゲートを素通しカバーの縁部またはこれに近い箇所に配置したのでは、キャビティ内に圧送された樹脂が当該縁部の近傍にまで達する時間と反対側の縁部にまで達する時間との時間差が大きくなり、キャビティ内での樹脂の冷却時間、樹脂にかかる圧力にも差が生じ、成形される素通しカバーに脈理(ウェルドライン)、変形等が生じ易くなり、製品品質が悪くなる要因となる。そのため、ゲートを素通しカバーの中央近傍に配置することが考えられており、ゲートを中央近傍に配置することで素通しカバーの各端部にまで達する樹脂の時間が均一化され、また樹脂にかかる圧力も均一化されることから脈理の発生や変形等を抑制し、品質の向上を図ることが可能になる。また、脈理による機械的な強度の低下もなく、素通しカバーの薄型化を図ることも可能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、射出成形によって形成される樹脂成形部品には、金型のゲートの痕跡であるゲートマークが生じ、外観上の見栄えを低下させる要因になっているが、このゲートマークは研磨等によって処理することで、外部からある程度見えないように処理することは可能である。一方、この種の樹脂成形部品では、ゲートからキャビティ内に樹脂を注入したときにゲート近傍に発生するガスが要因となり、図9(b),(c)に平面図とCC線断面図を模式的に示すように、樹脂成形部品201の表面に形成されるゲートマーク202を含む近傍領域の樹脂が樹脂表面または内部で白濁し、この白濁部203によって当該樹脂成形部品201の透明度が低下するという現象が生じることがある。この白濁が発生した場合には成形した樹脂成形部品、例えば前述した素通しカバーにおいてゲートマークを処理した場合でも、この白濁が樹脂内部において発生している場合は、これを除去することは困難である。そのため、前記したような脈理を防止すべくコンビネーションランプの素通しカバーの中央近傍にゲートを配置すると、ランプの中央領域に白濁領域が残されることになり、当該素通しレンズの外観上の見栄えが低下され、さらにはコンビネーションランプ全体の外観上の見栄えが低下されて灯具の品質が低下する要因になる。
【0005】
本発明の目的は、素通しカバー等の透明な樹脂成形部品における白濁による見栄えの低下を防止して高品質化を実現した樹脂成形部品及びこれを成形するための樹脂成形用金型を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は透明な樹脂成形部品において発生する白濁現象について検討を加えたところ、次の理由によって白濁が生じるものと推定した。すなわち、図9(a)は従来の透明な樹脂成形部品、例えば素通しカバーを樹脂成形する樹脂成形金型のゲート近傍の断面図である。従来の樹脂成形金型では、素通しカバーをほぼ均一な肉厚に形成するためにキャビティ103を構成する一対の固定型101と可動型102の各キャビティ面はほぼ平坦な面に形成されている。そして、固定型101にゲート105が配設され、このゲート105を通してキャビティ103内に透明樹脂Xが射出されて図9(b),(c)に示したような素通しカバー201が樹脂成形される。このとき、ゲート105の開口径寸法はほぼ2.8mm、成形される素通しカバー201の肉厚、すなわちキャビティ103の間隙寸法はほぼ4.0mmである。このような状況においてゲート105からキャビティ103内に樹脂Xが射出されると、細いゲート105を通過する際に圧縮された状態にある樹脂Xがキャビティ103内に開放されたときに内圧が急激に低下し、樹脂内の低分子(モノマー)がガス化される。そして、このガスはゲート105の近傍においてゲート105を中心にした所要範囲の円形領域内において樹脂内に閉じ込められ、この部分の光透過性が低下されるため白濁部203が発生するものと考えられる。
【0007】
そこで、本発明者は、樹脂がゲートからキャビティ内に射出されたときにモノマーのガス化を抑制することで白濁現象を抑制することを考えた。すなわち、ガス化の要因となる樹脂の内圧の急激な低下を抑制することとし、そのためにゲートからキャビティに射出された樹脂が急激に開放されることがないようにゲートを含む近傍のキャビティの容積を小さくすること、すなわちキャビティの間隙寸法を低寸法にすることとした。具体的には、本発明における樹脂成形用金型の構成として、キャビティに臨む一方の金型面にゲートが配置され、他方の金型面のゲートに対向する部分にゲート方向に向けて突出してキャビティの間隙寸法をゲートの開口径寸法に等しくする凸部を備える構成としている。
【0008】
また、このような樹脂成形金型によって成形される本発明の樹脂成形部品は、樹脂成形部品の一方の面にゲートマークが形成され、反対側の面のゲートマークと対向する部分に凹部が形成された構成となり、当該凹部が形成されている部分の肉厚寸法をゲートの開口径寸法に等しくする。
【0009】
このような樹脂成形用金型によって本発明の樹脂成形部品を樹脂成形する際には、樹脂がゲートからキャビティに射出されたときに、当該ゲートを含む近傍部分のキャビティの間隙寸法が低寸法にされて、キャビティの容積が低減されているため、ゲートからキャビティ内に射出された樹脂が急激に開放されて内圧が低下することが抑制され、樹脂内のモノマーのガス化が抑制され、当該ガス化による白濁現象が抑制され、ないしは防止されることになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明をフロントコンビネーションランプに適用した実施形態の正面図、図2は図1のAA線断面図である。なお、これらの図においては後述するリフレクタの光軸調整を行うためのエイミング機構やその他の構造についての図示は省略している。前記フロントコンビネーションランプFCLは、ハイビームランプHHL、ロービームランプLHL、及びターンシグナルランプTSLを一つの灯具ボディ1内に内装配置するとともに、これらのランプの前面を一括してアウターレンズとしての一つの素通しカバー2で覆った構成である。
【0011】
すなわち、前記フロントコンビネーションランプFCLの全領域にわたって形成された灯具ボディ1は前面開口の周縁にわたってシール溝11が形成されており、また灯具ボディ1内には、前記ハイビームランプHHL、ロービームランプLHL、ターンシグナルランプTSLの各リフレクタ3,4,5が配設されている。ここではハイビームランプHHLとロービームランプLHLの両リフレクタ3,4は一体に形成されており、それぞれのリフレクタ3,4の背面には電球ソケット取付穴31,41が開口され、電球ソケット32,42により電球33,43が取着されている。また、ゴムキャップ34,44により灯具ボディ1との間の防水が図られている。これらのリフレクタ3,4は、図には表れないエイミング機構によって両リフレクタ3,4が一体となって上下、左右に偏向可能な状態で灯具ボディ1内に支持されている。また、前記ハイビームランプHHL及びロービームランプLHLの各リフレクタ3,4の縁部と灯具ボディ1の前面開口の縁部との間を覆い隠して灯具ボディ1の内面が外部に露見することがないように、表面にアルミニウム膜を形成したエクステンション6を配設しており、前記ターンシグナルランプTSLのリフレクタ5は前記エクステンション6と一体に形成され、そのリフレクタ5の背面には電球ソケット挿通穴51が開口され、電球ソケット52によりアンバー色の電球53が取着されている。なお、前記ロービームランプLHLの電球43の前面には所要の配光特性を得るためのシェード45が配置されている。
【0012】
その上で、前記灯具ボディ1の前面開口には前記素通しカバー2が取着される。素通しカバー2は白色(無色)透明樹脂を射出成形によって形成したものであり、その周縁に沿って設けられたシール脚21を前記灯具ボディ1のシール溝11に内挿し、シール剤11aによって固着することでシール溝11とシール脚21との間を封止した状態で灯具ボディ1への取り付けが行われる。
【0013】
前記素通しカバー2は、ランプの発光面となる前面のほぼ全面にわたってほぼ均一な4mm程度の厚さに形成されているが、その中央近傍領域の表面にはゲートマーク22が形成されている。このゲートマークを含む領域の素通しカバーの拡大斜視図とそのBB線断面図を図3(a),(b)に示す。ゲートマーク22は素通しカバー2の表面に円形ないし円環状をした薄い凸部として形成されており、後述するように素通しカバー2を樹脂成形したときに生じるゲート痕を研磨した研磨残りとして形成される。このゲートマーク22は直径寸法がほぼ2.8mmである。また、前記ゲートマーク22に対向する箇所の素通しカバー2の反対面、すなわち内面には円形の浅皿状の凹部23が形成されている。この凹部23は前記ゲートマーク22よりも一回り大きく、その直径はほぼ5mmである。また、前記凹部23の深さは、当該凹部23が形成された箇所の前記素通しカバー2の肉厚が前記ゲートマーク22の直径寸法にほぼ等しい2.8mm程度となるように、ほぼ1.2mm程度の深さに形成されている。
【0014】
図4は前記素通しカバーを樹脂成形する金型の断面図であり、特にゲートを含む近傍部位を拡大した断面図を併せて示している。金型100は上側に配置された固定型101と、下側に配置されて図外の駆動機構によって上下駆動される可動型102との間に前記素通しカバー2を樹脂成形するためのキャビティ103が形成されている。また、前記素通しカバーの肉厚方向の前記キャビティ103の間隙は4mmに形成されている。また、前記固定型には円形をしたゲート105が配設されており、図外のランナーに連通され、当該ランナを通して圧送されてくる樹脂を前記ゲート105を通して前記キャビティ103内に射出するように構成されている。なお、前記ゲート105の内部には可動プランジャ104が配置され、ゲート開口を開閉可能に構成されていることはこれまでのゲートと同じである。さらに、前記可動型102には前記ゲート105と対向する位置に前記キャビティ103に向けて円形のメサ型をした凸部106が形成されている。図5に前記ゲート105及び凸部106を模式的に示すように、前記ゲート105の開口径寸法rは2.8mm、前記凸部106は前記ゲート105の開口を中心として直径Rはほぼ5mmで、高さhはほぼ1.2mmである。したがって、ゲート105の直下のキャビティ103の間隙寸法dは前記開口径寸法rにほぼ等しい2.8mmとなる。
【0015】
このような構成の樹脂成形用金型100を用いて素通しカバー2を樹脂成形する方法はこれまでと同じである。すなわち、溶融された無色透明樹脂をゲート105を通してキャビティ103内に射出すると、射出された樹脂はキャビティ103内の各部にまで流動して充填される。そして、プランジャ104によりゲート105を閉じ、かつ樹脂が硬化した後に可動型102を下動し、可動型102上から成形された素通しカバー2を取り出すことにより成形が完成される。このように成形された素通しカバー2は、キャビティ103の表面のほぼ中央位置にゲート105が配置されているため、キャビティ103の周辺の各縁部までほぼ均等な速度で樹脂が流動され、成形される素通しカバー2に脈理は生じ難くなり、高品質の素通しカバー2を成形することが可能になる。
【0016】
また、成形時においては、ゲート105に対向する可動型102の面に凸部106が形成されて、この部分のキャビティ103の容積が小さくされており、この例ではキャビティ103の当該部分の間隙dが他の部分よりも小さくされてゲート105の開口径寸法rにほぼ等しくされているため、ゲート105からキャビティ103内に射出された樹脂がキャビティ103内において急激に開放されることが抑制される。これにより樹脂内の内圧低下が抑制されてモノマーのガス化が抑制され、当該ガス化によるゲート近傍での素通しカバーにおける白濁現象が抑制され、ないしは防止されることになる。
【0017】
なお、樹脂成形用金型100から成形した素通しカバーを取り出した後に、表面に突出した状態にあるゲート痕を研磨してほぼ平坦に近い状態まで処理することで、ゲート痕はゲートマーク22として外観から殆ど目立つことがない状態にすることが可能となる。したがって、以上の方法により、ゲートマーク22が目立たずかつ白濁が抑制ないし防止された高品質の素通しカバー2を樹脂成形によって形成することが可能である。
【0018】
ここで、図5に示したように、本発明者が樹脂成形用金型のゲート105に対向配置する凸部106の高さ寸法hについて種々の実験を行ったところ、凸部106の高さ寸法hは前記実施形態のようにゲート105部位でのキャビティ103の間隙dがゲート105の開口径寸法rにほぼ等しくすることが最も好ましいが、間隙寸法dとゲート開口径寸法rとの比d/rが1.1よりも小さければ、すなわち、間隙寸法dがゲート開口径寸法の1.1倍よりも小さくなれば、白濁が目立たない程度に抑制できることが確認された。したがって、この間隙寸法dと、成形する素通しカバーの肉厚寸法とから凸部106の高さを求めて金型100を設計すればよい。
【0019】
また、前記実施形態では、表面が平坦に近い素通しカバーの例を示したが、素通しカバーの種類によってはカバーの内面にステップを形成して各ランプから出射されるランプ光の配光特性を調整するようにしたものがある。このような素通しカバー(厳密には光の屈折が生じるため素通しカバーと称することはできないが、本明細書ではこのようなカバーを含めて素通しカバーと称する)にも本発明を適用することが可能である。
【0020】
図6は内面に凹状のシリンドリカル(かまぼこ型)ステップ24を並列配置した素通しカバー2Aを成形する構成例であり、(a)は金型、(b)は素通しカバーの各断面図である。同図のように、金型にはシリンドリカルステップ24を形成するための可動型102のキャビティ面に形成された円弧状凸面107の底部107aをゲート105に対向配置している。このようにすることで、シリンドリカルステップ24を利用してキャビティ103のゲート105を含む近傍領域の間隙寸法d1を小さくし、前記実施形態で述べたように樹脂成形時における白濁現象を抑制することが可能になる。したがって、この素通しカバー2Aではシリンドリカルステップ24の凹状底面24aが本発明における凹部として構成されることになる。
【0021】
また、図7は内面に凸状のシリンドリカルステップ25を並列配置した素通しカバー2Bを形成する構成例であり、(a)は金型、(b)は素通しカバーの各断面図である。ここでは、金型にはシリンドリカルステップ25を形成するための可動型102のキャビティ面に形成された円弧状凹面108の境界縁部108aをゲート105に対向配置した構成である。このようにすることで、同様にシリンドリカルステップ25を利用してキャビティ103のゲート105を含む近傍領域の間隙寸法d2を小さくし、樹脂成形時における白濁現象を抑制することが可能になる。したがって、この素通しカバー2Bではシリンドリカルステップ25の隣接縁部25aが本発明における凹部として構成されることになる。
【0022】
図8は図7と同じく凸状のシリンドリカルステップ26を有する素通しカバー2Cを成形する構成例であり、(a)は金型、(b)は素通しカバーの各断面図である。前記図6及び図7の実施形態では一つのシリンドリカルステップによりゲートを含む近傍領域のキャビティの間隙寸法を小さくしているため、キャビティ103における間隙寸法の小さい領域は紙面に沿う方向ではシリンドリカルステップの幅寸法に過ぎず、したがって幅寸法が小さいシリンドリカルステップの場合には前記実施形態の構成での白濁抑制効果が得られ難いものとなる。この実施形態では、シリンドリカルステップ26を形成する円弧状凹面109の幅寸法が小さい場合に、キャビティ103を形成する可動型102のキャビティ面にテーパを付けて、ゲート105を含む近傍領域で間隙寸法d3が最小となり、そこから離れるにしたがって間隙寸法が円弧状凹面109の配列周期に従って徐々に大きくなるように構成したものである。このようにすることで、前記各実施形態と同様に素通しカバー2Cにおける白濁を抑制することができるとともに、成形された素通しカバーはゲート近傍部位の肉厚が他の部分よりも小さくされるが、細幅のシリンドリカルステップによって肉厚の違いが目立つことがなく、外観上の見栄えが低下するようなことはない。したがって、この素通しカバー2Cではシリンドリカルステップ26の凸部を包絡した包絡面によって形成される凹部26aが本発明における凹部として構成されることになる。
【0023】
なお、前記実施形態では本発明をフロントコンビネーションランプの素通しカバーに適用した例を示しているが、他の車両用のランプに適用する素通しカバーにも同様に適用することが可能である。また、素通しカバーに限られるものではなく、射出成形法によって形成する透明な樹脂成形部品であれば本発明を同様に適用することが可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の樹脂成形部品は、一方の面にゲートマークが形成され、反対側の面に凹部が形成された構成であり、この樹脂成形部品を成形する金型では、キャビティに臨む一方の金型面にゲートが配置され、他方の金型面の一部にゲート方向に向けて突出されキャビティの間隙寸法をゲートの開口径寸法に等しくする凸部を備える構成とすることで、ゲートを含む近傍領域のキャビティの容積が低減され、樹脂成形時にゲートからキャビティに射出された樹脂が急激に開放されて内圧が低下することが抑制され、樹脂内のモノマーのガス化が抑制され、当該ガス化による白濁現象が抑制され、ないしは防止される。これにより、白濁が生じない、あるいは目立たない高品質の樹脂成形品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をフロントコンビネーションランプに適用した実施形態の正面図である。
【図2】図1のAA線に沿う断面図である。
【図3】素通しカバーの要部の拡大斜視図とBB線断面図である。
【図4】樹脂成形用金型の断面図と要部の拡大図である。
【図5】ゲートを含む近傍部位の寸法を説明するための模式図である。
【図6】本発明の他の実施形態の金型と素通しカバーの要部の拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態の金型と素通しカバーの要部の拡大断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施形態の金型と素通しカバーの要部の拡大断面図である。
【図9】透明樹脂成形部品における白濁現象を説明するための金型の一部の断面図と樹脂成形部品の模式的な平面図とCC線断面図である。
【符号の説明】
1 灯具ボディ
2 素通しカバー
3,4,5 リフレクタ
22 ゲートマーク
23 凹部
24,25,26 シリンドリカルステップ
100 樹脂成形用金型
101 固定型
102 可動型
103 キャビティ
105 ゲート
106 凸部
107 円弧状凸面
108 円弧状凹面
109 円弧状凹面
FCL フロントコンビネーションランプ
LHL ロービームランプ
HHL ハイビームランプ
TSL ターンシグナルランプ

Claims (3)

  1. 金型に設けられたゲートから当該金型のキャビティ内に樹脂を射出することによって成形される透明な樹脂成形部品であって、前記樹脂成形部品の一方の面にゲートマークが形成され、反対側の面の前記ゲートマークと対向する部分に凹部が形成されており、前記凹部が形成されている部分の肉厚寸法が前記ゲートの開口径寸法に等しいことを特徴とする樹脂成形部品。
  2. 前記樹脂成形部品は車両用灯具の素通しカバーであり、当該素通しカバーの表面の中央近傍領域に前記ゲートマーク及び凹部が配置されていることを特徴とする請求項に記載の樹脂成形部品。
  3. 一対の金型面で囲まれた領域にキャビティを構成し、ゲートから樹脂を前記キャビティ内に射出することによって透明な樹脂成形部品を製造するための樹脂成形用金型であって、前記キャビティに臨む一方の金型面にゲートが配置され、前記ゲートに対向する他方の金型面の一部にゲート方向に向けて突出されて前記キャビティの間隙寸法を前記ゲートの開口径寸法に等しくする凸部を備えることを特徴とする樹脂成形用金型。
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