JP4052882B2 - 細径金属管と可撓ホースとの接続構造 - Google Patents

細径金属管と可撓ホースとの接続構造 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車、一般産業用機械等に於いて、ガソリン、軽油等の液体燃料、プロパン、天然ガス等の気体燃料、圧縮エアー、オイル、負圧等を目的部に供給するための供給路として配設される比較的細径の細径金属管と、樹脂、ゴム等で形成した可撓ホースとの接続構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車、一般産業用機械等に於いて、ガソリン、軽油等の液体燃料、プロパン、天然ガス等の気体燃料、圧縮エアー、オイル、負圧等を目的部に供給するための外径20mm以下の比較的細径の金属管と、樹脂、ゴム等で形成した可撓ホースとの接続構造として、特開平9−126374号公報記載の発明、特許第2673418号公報記載の発明等が存在する。これらの従来発明では、細径金属管または細径金属管に接続するコネクタの外周に、テーパー状のブッシュ部材を接続するとともに、このブッシュ部材に隣接して、スプール加工により環状膨出部を突設している。この環状膨出部とブッシュ部材とで構成される装着凹部に、可撓ホースの内周面に弾性的に密着するシールリング部材を挿入配置する事により、細径金属管と可撓ホースとの気密性を保とうとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の接続構造では、ブッシュ部材と環状膨出部とで構成するシールリング部材の装着凹部の形状や形成幅にばらつきを生じ易かった。また、ブッシュ部材の成形に、高精度なインジェクションモールディングや圧造、切削等の手間や材料費が掛かるとともに、細径金属管にブッシュ部材を組み付ける手間も掛かり、生産性を低下させていた。
【0004】
また、特開平9−100959号公報記載の他の異なる従来発明では、可撓ホースの内周面に、ゴム又は樹脂を塗布して固着層を設けている。そして、可撓ホース内に細径金属管等を挿入接続した際に、この粘着性の高い固着層を細径金属管の外周に密着させる事により、細径金属管と可撓ホースとの気密性を保とうとしていた。しかしながら、ゴムや樹脂を溶剤に溶解して可撓ホースに塗布するため、溶剤の乾燥が不十分な状態で細径金属管を挿入すると、細径金属管によって可撓ホースの内周面から固着層が擦り取られ気密性を損なったり、過度に乾燥すると、十分な気密性が得られない可能性があった。そのため、高い品質を維持するには、固着層を適度に乾燥して安定させてから可撓ホースと細径金属管との接続作業を行う必要があり、ポットライフの管理が煩わしく非効率的な作業であった。また、溶剤を使用するため、作業者の健康を害したり、環境にも悪影響を及ぼす危険性もあった。
【0005】
本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、車輌、船、建設機械等、各種機械装置、特に自動車に於いて、燃料のメイン配管、リターン配管、エバポ配管、バキューム配管、オイル配管、その他の比較的細径の細径金属管と可撓ホースとの接続構造に於いて、信頼性の高い気密性を得る事を可能とするものである。また、この気密性の高い接続構造を、容易な製造方法で多くの部材を使用せずに実現するとともに、気密性を長期に持続可能な耐久性に優れたものとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の如き課題を解決するため、可撓ホース内に細径金属管を挿入接続する接続構造に於いて、可撓ホース内に挿入される細径金属管の挿入側の先端部方向の外周に、環状突出壁を設け、この環状突出壁の挿入側面の基部外周に、シールリング部材を、可撓ホースの内周面と密着可能に装着して成るものである。
【0007】
また、細径金属管は、環状突出壁を介して挿入側の先端部方向とは反対側の後端部方向の外周面に、樹脂チューブを密着配置しても良い。
【0008】
また、細径金属管は、環状突出壁の基部に配置したシールリング部材と挿入側の先端部との間に、樹脂チューブを密着配置しても良い。
【0009】
また、シールリング部材は、細径金属管と接触する内周面に、細径金属管の挿入側の先端部方向に突出する少なくとも一つの足部を設けた異形断面足付きシールリング部材とし、この足部の外表面及び細径金属管の先端部方向の外周面に、樹脂チューブを密着配置し、シールリング部材の足部を細径金属管の外周面に固定しても良い。
【0010】
また、細径金属管は、樹脂チューブを配置する外周面の環状突出壁よりも後端部方向に、環状膨出部を設けても良い。
【0011】
また、シールリング部材は、断面三角形状としても良い。
【0012】
また、樹脂チューブは、細径金属管と接触する内周面に接着剤を塗布するか又は熱収縮により、細径金属管の外周面に密着させても良い。
【0013】
また、シールリング部材を配置する環状突出壁は、挿入側面と細径金属管の外周面とで挟む挟角が鋭角となるよう、挿入側面を先端部方向に傾斜させても良い。
【0014】
【作用】
本発明は上述の如く構成したものであるから、車輌、船、建設機械等、各種機械装置、特に自動車に於いて、燃料のメイン配管、リターン配管、エバポ配管、バキューム配管、オイル配管、その他の比較的細径の金属管を、ゴム、樹脂製の可撓ホースと接続するには、まず細径金属管の可撓ホースへの挿入側の先端部方向の外周に、バルジ加工、スプール加工等により環状突出壁を設ける。そして、この環状突出壁の挿入側の挿入側面の基部外周に、可撓ホースの内周面に密着させるためのシールリング部材を装着する。尚、本明細書中では、可撓ホースへの挿入側の先端を、先端部方向とし、この先端部方向に対して反対側を、後端部方向とする。
【0015】
次に、このシールリング部材を装着した細径金属管を可撓ホース内に挿入し、可撓ホースを細径金属管の後端部方向に押し込んで、細径金属管を可撓ホース内に一定長さを挿入させる事により、細径金属管と可撓ホースとを接続する。この可撓ホース内への細径金属管の挿入時には、可撓ホースの内周面がシールリング部材を押圧しながら後端部方向に摺動するので、シールリング部材には、後端部方向へ移動させようとする可撓ホースからの押圧力が作用する。しかし、シールリング部材は、後端部方向の背面を環状突出壁に突き当てているので、シールリング部材が環状突出壁を乗り越えて細径金属管の後端部方向に移動したり、歪みを生じにくい。従って、細径金属管と可撓ホースとの接続が完了すると、可撓ホースにより押圧変形されたシールリング部材が、可撓ホースの内周面に均一に密着するので、細径金属管と可撓ホースの接続構造に、信頼性の高い気密性が得られる。
【0016】
また、本発明では、可撓ホースが環状突出壁に内径を拡開されているので、この拡開力に対する反作用により、環状突出壁付近では可撓ホースには、強い縮径力を生じる。この縮径力により、可撓ホースが細径金属管の外周面を強く締め付け、可撓ホースと細径金属管との耐引き抜け力が高まる。更に、可撓ホースの縮径力及びシールリング部材の弾性力との相乗効果で、可撓ホースの内周面へのシールリング部材の密着性が高まり、優れた気密性を得る事ができる。
【0017】
また、前記特開平9−126374号公報記載の発明、特許第2673418号公報記載の発明では、細径金属管と可撓ホースとの接続にブッシュ部材等の部品を必要とし、部品製作や組み付けの手間が増え、コスト高となる虞があった。しかし、本発明では、環状突出壁の基部にシールリング部材を装着し、細径金属管を可撓ホース内に挿入するだけで、気密性に優れた接続が可能となり、細径金属管と可撓ホースとの接続構造を、少ない部品と単純な構造で、廉価に実現する事ができる。
【0018】
また、特開平9−100959号とは異なり、本発明では溶剤等を全く使用しないので、作業環境への悪影響も防ぐとともに、煩わしく非効率的な乾燥作業や管理の手間がなく、可撓ホースと細径金属管との接続作業を短時間で効率的に行う事ができる。
【0019】
また、細径金属管は、環状突出壁を介して挿入側の先端部とは反対側の後端部方向の外周に、樹脂チューブを密着配置しても良い。この樹脂チューブが可撓ホースと細径金属管との間に介在する事により、可撓ホースの内径が拡開され、その反作用による可撓ホースの縮径力が高まり、可撓ホースが細径金属管をより強い力で締付けるので、細径金属管と可撓ホースとの耐引き抜け力が向上する。また、樹脂チューブを使用する事により、部品点数は増えるが、長尺なチューブを切断して細径金属管に装着するだけの簡単な作業であり、従来のブッシュ部材の如き製作の手間を必要とする事はないし、材料も廉価であるから、生産性に影響を及ぼす事はない。
【0020】
また、細径金属管は、環状突出壁の基部に配置したシールリング部材と挿入側の先端部との間に、樹脂チューブを密着配置すれば、細径金属管の先端部方向での可撓ホースの縮径力が高まり、この先端部方向の外周面を可撓ホースが強く締付けて、細径金属管と可撓ホースとの耐引き抜け力を向上させる事ができる。
【0021】
また、シールリング部材は、細径金属管と接触する内周面に、細径金属管の挿入側の先端部方向に突出する少なくとも一つの足部を設けた異形断面足付きシールリング部材とし、この足部の外表面及び細径金属管の先端部方向の外周面に、樹脂チューブを密着配置し、シールリング部材の足部を細径金属管の外周面に固定すれば、シールリング部材の位置ズレや過度の歪みの防止効果が高まり、可撓ホースの内周面にシールリング部材が均一に密着して、細径金属管と可撓ホースとの接続構造に、信頼性の高い気密性を得る事ができる。前記足部を設ける際には、シールリング部材に環状の足部を一つ設けても良いし、シールリング部材に小片状の足部を、一定間隔で円周状に複数個配置しても良い。
【0022】
また、上記樹脂チューブを細径金属管の外周面に配置する場合は、環状突出壁よりも後端部方向に配置する場合でも、環状突出壁よりも先端部方向に配置する場合でも、シールリング部材の足部を細径金属管の外周面に固定する場合であっても、樹脂チューブを配置する細径金属管の外周面の環状突出壁よりも後端部方向に、スプール加工、バルジ加工等により環状膨出部を設けても良い。このように環状膨出部を設けて樹脂チューブを配置する事により、環状膨出部と樹脂チューブとの相乗効果で、可撓ホースの内径が大きく拡開され、その反作用による縮径力が高まる。従って、環状膨出部位置での可撓ホースによる細径金属管の締め付け力が更に強くなり、細径金属管と可撓ホースとの耐引き抜け力を更に向上させる事ができる。
【0023】
また、シールリング部材は、可撓ホースの内周面との当接部付近の断面形状が円形状又は楕円形状のものでも良いが、シールリング部材が密着する可撓ホースは、環状突出壁の形成部と非形成部の外周面との間で、テーパー状に配置される。そのため、可撓ホースのテーパー状の内周面にシールリング部材の外周面が広い面積で確実に密着可能となるように、シールリング部材を断面三角形状に形成すれば、信頼性の高い気密性が得られるとともに、シールリング部材に使用する材料を減らす事ができる。尚、本発明で言う断面三角形状のシールリング部材とは、三つの角部と直線的な三辺を有するいわゆる三角形であるのは勿論、角部を丸めたり、曲線的な辺を有するオムスビ型、水滴型等のような、ほぼ三角形に近い形状も含むものである。
【0024】
また、樹脂チューブは、細径金属管と接触する内周面に接着剤を塗布するか又は熱収縮により細径金属管の外周面に密着させれば、細径金属管との接着性が高まるので、引き抜け力が作用しても、細径金属管から樹脂チューブが分離しにくくなり、細径金属管と可撓ホースとの耐引き抜け力の信頼性を高める事ができる。
【0025】
また、シールリング部材を配置する環状突出壁は、挿入側面と細径金属管の外周面とで挟む挟角が鋭角となるよう、挿入側面を先端部方向に傾斜させて細径金属管を形成すれば、この挿入側面と細径金属管の外周面とでシールリング部材が挟持固定される。そのため、細径金属管への可撓ホースの装着時のシールリング部材の位置ズレ防止効果や、環状突出壁の乗り越え防止効果が向上する。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を自動車の流体供給機構に実施した一例を図面に於て説明すれば、(1)は細径金属管で、アンダーフロアパネル、前面パネル等に配設し、燃料タンクからエンジンルームへ燃料を供給するフューエルメイン配管、エンジンからの余剰燃料を燃料タンクへ戻すフューエルリターン配管、燃料タンク内の燃料の蒸気をエンジンルーム内のキャニスターに吸着させるためのエバポ配管、吸気の負圧を利用するバキューム配管、オイル配管等、比較的細径のものである。そして、図1に示す如く、これら複数の細径金属管(1)をゴム、樹脂製の可撓ホース(2)で連結し、燃料その他を流通している。この細径金属管(1)と可撓ホース(2)との接続構造の気密性を保つとともに、接続作業を行い易くするため、本発明では、シールリング部材(3)を細径金属管(1)に装着し、この細径金属管(1)を下記に示す如き構造としている。
【0027】
まず、図1、図2に示す第1実施例では、細径金属管(1)は、外面平滑な素管(4)を使用し、可撓ホース(2)に挿入する先端部方向の外周に、スプール加工により環状突出壁(7)を設けている。この環状突出壁(7)は、細径金属管(1)対して垂直に突出する挿入側面(5)及び後端側面(6)を有している。また、細径金属管(1)は、この環状突出壁(7)と一定の間隔を介して後端部方向に、スプール加工により、環状膨出部(8)を突設している。
【0028】
また、上記環状突出壁(7)は、管軸に垂直で極めて面粗度が高く、真っ平らな成形工具で高い面圧で加工する事により、高精度で面粗さが良好なシール面が得られ、環状突出壁(7)の外周面が可撓ホース(2)の内周面に、信頼性の高い気密性で密着するものとなる。そして、上記の如く構成した細径金属管(1)に於いて、前記環状突出壁(7)の、挿入側面(5)の基部外周に、該環状突出壁(7)よりも外径をやや径小とし可撓ホース(2)の内周面との当接部付近の断面形状が円形状又は楕円形状のシールリング部材(3)を、可撓ホース(2)内周面に密着可能に装着している。
【0029】
また、シールリング部材(3)は、前述の如く高精度な環状突出壁(7)の挿入側面(5)に当接させて配置しているので、シールリング部材(3)の位置ズレや過度の歪みの防止効果が高い。更に、このシールリング部材(3)を、環状突出壁(7)よりも外径をやや径小としているので、細径金属管(1)を可撓ホース(2)に挿入する際に可撓ホース(2)の内周面が後端部方向にシールリング部材(3)を押圧しても、シールリング部材(3)が環状突出壁(7)を乗り越えて、後端部方向に移動しにくいものとなる。また、シールリング部材(3)を径小に形成しても、後述の如く、シールリング部材(3)は可撓ホース(2)の内周面への密着性が高く、信頼性の高い気密性を得る事ができる。
【0030】
上述の如き細径金属管(1)と可撓ホース(2)とを接続するには、図1に示す如く、細径金属管(1)の先端を可撓ホース(2)に挿入し、細径金属管(1)の後端部方向に可撓ホース(2)を押し込む。この押し込み作業の際に、可撓ホース(2)の内周面が、シールリング部材(3)を径方向に押圧して変形させるとともに、後端部方向にシールリング部材(3)を移動させようとする。しかし、前述の如く、シールリング部材(3)を高精度な環状突出壁(7)の挿入側面(5)に配置し、環状突出壁(7)よりも径小としているので、シールリング部材(3)の位置ズレや過度の歪みが防止可能となるとともに、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との円滑な接続作業が可能となる。
【0031】
この接続作業の完了により、可撓ホース(2)内周面に押圧されて弾性変形したシールリング部材(3)が、その反力による復元力で、可撓ホース(2)の内周面に弾性的に密着する。尚、可撓ホース(2)は、環状突出壁(7)を設けた細径金属管(1)に装着する事により、この環状突出壁(7)にて内周面を拡開され、図1に示す如く、テーパー部(9)が形成される。従って、この可撓ホース(2)のテーパー部(9)の内周面に、環状突出壁(7)の外径よりも径小としたシールリング部材(3)が確実に密着するものとなる。また、環状突出壁(7)に内径を拡開される事により、その反作用として、可撓ホース(2)は、環状突出壁(7)及び環状膨出部(8)の各々の当接部に於いて強い縮径力が作用する。この強い縮径力により可撓ホース(2)が細径金属管(1)を締め付けるので、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との耐引き抜け力が高まるものとなる。
【0032】
また、可撓ホース(2)は、この環状突出壁(7)との当接部だけでなく、テーパー部(9)に於いても、強い縮径力が作用する。このシールリング部材(3)の外周での可撓ホース(2)の縮径力と、位置ズレや過度の歪みのないシールリング部材(3)の弾性力とにより、シールリング部材(3)が可撓ホース(2)の内周面に良好に密着するものとなり、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との接続構造は、信頼性の高い気密性を得る事ができる。
【0033】
また、従来技術の特開平9−126374号公報記載の発明、特許第2673418号公報記載の発明では、細径金属管と可撓ホースとの接続に、ブッシュ部材等の部品を必要とし、高精度なインジェクションモールディングや圧造、切削等の成形の手間や材料費が掛かり、コスト高となっていた。しかし、本発明では、環状突出壁(7)の基部にシールリング部材(3)を装着し、細径金属管(1)に可撓ホース(2)を押し込むだけで、接続作業が完了するとともに、信頼性の高い気密性を得る事ができ、細径金属管(1)と可撓ホース(2)との接続構造を、少ない部品と単純な構造で、廉価に実施可能となる。
【0034】
また、特開平9−100959号とは異なり、本発明では溶剤等を全く使用しないので、作業環境への悪影響も防ぐとともに、煩わしく非効率的な乾燥作業や管理の手間がなく、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との接続作業を短時間で効率的に行う事ができる。
【0035】
また、上記第1実施例では、細径金属管(1)に設けた環状突出壁(7)及び環状膨出部(8)により、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との耐引き抜け力を得ている。これに対して、他の異なる第2実施例では、図3に示す如く、環状突出壁(7)の後端側面(6)の基部から環状膨出壁(8)を介して後端部方向の細径金属管(1)の外周面に、短尺な樹脂チューブ(10)を密着配置させ、耐引き抜け力を得ようとしている。
【0036】
この樹脂チューブ(10)は、細径金属管(1)との接触面に、接着剤を塗布して細径金属管(1)の外周面に接着したり、熱収縮性の樹脂チューブ(10)を細径金属管(1)の外周面に配置し熱収縮させる事で、分離不能に細径金属管(1)に密着配置させている。また、第2実施例では、細径金属管(1)の先端部方向の外周面に、シールリング部材(3)装着用の環状突出壁(7)を設け、この環状突出壁(7)と一定の間隔を介して、後端部方向に外径の径小な環状膨出部(8)を設けるとともに、細径金属管(1)の挿入側の先端部に、バルジ部(11)を突設している。
【0037】
このように細径金属管(1)の可撓ホース(2)との間に、樹脂チューブ(10)を介在させる事により、この樹脂チューブ(10)の外周面での可撓ホース(2)の縮径力が高まり、可撓ホース(2)が樹脂チューブ(10)を介して細径金属管(1)を強く締め付けるので、細径金属管(1)と可撓ホース(2)との耐引き抜け力を更に向上させる事ができる。尚、樹脂チューブ(10)を使用する事で、部品点数及び樹脂チューブ(10)の装着の手間があるが、長尺な樹脂チューブ(10)を適宜に切断して、接着剤又は熱収縮により細径金属管(1)に装着するだけなので、従来技術の如く、ブッシュ部材の成形や細径金属管への装着の如き精密な手間が掛からないし、材料も廉価であるから、生産性に影響する事はない。
【0038】
また、第2実施例では、環状突出壁(7)の後端側面(6)の基部から、環状膨出部(8)を含む細径金属管(1)の後端部方向の外周面に樹脂チューブ(10)を配置しているが、この樹脂チューブ(10)は、環状膨出部(8)の外周面のみに配置しても良いし、環状突出壁(7)の基部と環状膨出部(8)との間の細径金属管(1)の外周面に配置しても良い。また、樹脂チューブ(10)は、環状膨出部(8)よりも後端部方向の細径金属管(1)の外周面のみに配置しても良いし、環状突出壁(7)と環状膨出部(8)との間の任意の位置から環状膨出部(8)よりも後端部方向までの細径金属管(1)の外周面に配置するものであっても良い。
【0039】
また、上記第1、第2実施例では、シールリング部材(3)を配置する環状突出壁(7)の挿入側面(5)を、細径金属管(1)に対して垂直に突設しているが、他の異なる第3実施例では、図4に示す如く、前記挿入側面(5)と細径金属管(1)の外周面との挟角が鋭角となるよう、挿入側面(5)を、細径金属管(1)の挿入側の先端部方向に傾斜させて環状突出壁(7)を突設している。そして、鋭角状に配置された前記挿入側面(5)と細径金属管(1)の外周面とでシールリング部材(3)が挟持固定されるので、細径金属管(1)への可撓ホース(2)の押し込み時に、シールリング部材(3)の位置ズレ防止効果を向上させる事ができる。そのため、可撓ホース(2)の内面へのシールリング部材(3)の均一な密着が可能となり、細径金属管(1)と可撓ホース(2)との接続構造に、信頼性の高い気密性が得られる。
【0040】
また、上記第1〜第3実施例では、可撓ホースの内周面との当接部付近の断面系樹が円形状又は楕円形状のシールリング部材(3)を配置しているが、第4実施例では、図5に示す如く、挿入側面(5)方向の外形を径大とし、細径金属管(1)の先端部方向を径小とするテーパー面(13)を有する断面三角形状のシールリング部材(3)を配置している。この断面三角形状とは、三つの角部と直線的な三辺を有するいわゆる三角形であるのは勿論、角部を丸めたり、曲線的な辺を有するオムスビ型、図5に示す水滴型等のような、ほぼ三角形に近い形状も含むものである。このように、三角形状としても、可撓ホース(2)は、環状突出壁(7)と先端部方向の細径金属管(1)の外周面の間でテーパー部(9)を形成するので、前記シールリング部材(3)のテーパー面(13)が、可撓ホース(2)の内周面に確実に密着する。また、可撓ホース(2)の内周面との当接部付近の断面形状が円形状又は楕円形状のシールリング部材(3)と比べて、可撓ホース(2)の内周面との接触面積が多くなり、信頼性の高い気密性が得られるとともに、シールリング部材(3)に使用する材料を減らす事ができる。
【0041】
また、第4実施例も、環状突出壁(7)の挿入側面(5)を、第3実施例と同様に、先端部方向に傾斜させて、挿入側面(5)と細径金属管(1)の外周面とで断面三角形状のシールリング部材(3)を挟持し、シールリング部材(3)の位置ズレ防止効果を高めている。更に、環状突出壁(7)と一定の間隔を介した後端部方向の外周に、環状膨出部(8)を突設し、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との耐引き抜け力を高めている。
【0042】
また、前記第2実施例では、樹脂チューブ(10)を、環状突出壁(7)よりも後端部方向の、細径金属管(1)の外周面に配置しているが、第5実施例では、図6に示す如く、細径金属管(1)の外周面の、シールリング部材(3)に臨ませた位置から細径金属管(1)の挿入側の先端部までの間に、樹脂チューブ(10)を密着配置している。この構成により、細径金属管(1)では、先端部方向の外周面での可撓ホース(2)の縮径力が高まり、細径金属管(1)の前記区間に於ける外周面を可撓ホース(2)が強く締め付け、耐引き抜け力が向上する。
【0043】
また、図7に示す第6実施例では、シールリング部材(3)として、細径金属管(1)と接触する内周面に、細径金属管(1)の挿入側の先端部方向に突出する少なくとも一つの足部(12)を設けた異形断面足付きのものを使用している。この足部(12)は、シールリング部材(3)に環状の足部(12)を一つのみ設けても良いし、小片状の足部(12)を一定間隔で円周状に複数個、シールリング部材(3)に突設しても良い。そして、このシールリング部材(3)を環状突出壁(7)の挿入側面(5)の基部外周に配置し、足部(12)の外表面から細径金属管(1)の挿入側の先端部までの間に、図7に示す如く、樹脂チューブ(10)を密着配置し、シールリング部材(3)の足部(12)を細径金属管(1)に固定している。
【0044】
また、本実施例でも、シールリング部材(3)を配置する環状突出壁(7)の挿入側面(5)を、前記第3実施例と同じく先端部方向に傾斜させ、シールリング部材(3)の位置ズレ防止効果を高めても良い。そして、シールリング部材(3)の足部(12)を固定する事により、シールリング部材(3)の位置ズレ防止効果や過度の歪み防止効果が更に高まるので、可撓ホース(2)の内周面へのシールリング部材(3)の均一な密着が可能となり、細径金属管(1)と可撓ホース(2)との接続構造は、信頼性の高い気密性を得る事ができる。また、本実施例でも、細径金属管(1)の外周に環状膨出部(8)を突設し、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との耐引き抜け力を高めている。
【0045】
また、図8に示す第7実施例では、シールリング部材(3)を配置する環状突出壁(7)を、細径金属管(1)の可撓ホース(2)への挿入側に於いて、やや後端部寄りに形成している。また、図9に示す第8実施例では、環状突出壁(7)を、細径金属管(1)の挿入側の先端部に近接して形成するとともに、この環状突出壁(7)の後端部方向の外周に、樹脂チューブ(10)を長尺状に密着配置し、可撓ホース(2)による細径金属管(1)の締め付け力を高めて、可撓ホース(2)と細径金属管(1)との耐引き抜け力を向上させている。
【0046】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したもので、車輌、船、建設機械等、各種機械装置、特に自動車に於いて、燃料のメイン配管、リターン配管、エバポ配管、バキューム配管、オイル配管、その他の比較的細径の細径金属管と可撓ホースとの接続に、高い気密性を得る事ができる。また、このような信頼性の高い気密性を有する接続構造は、細径金属管の外周に環状突出壁を設け、この環状突出壁の挿入側面の基部にシールリング部材を配置しただけの単純な構造であり、接続方法も、細径金属管を可撓ホース内に挿入して、可撓ホースの内周面にシールリング部材を密着させるだけの簡単な作業で実現できる。従って、従来技術の如く、ブッシュ部材等を使用する場合に比べ、少ない部品点数と容易な製作技術で、廉価に得る事ができる。また、溶剤等を全く使用しないので、作業環境への悪影響も防ぐとともに、煩わしく非効率的な乾燥作業や管理の手間がなく、可撓ホースと細径金属管との接続作業を短時間で効率的に行う事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の可撓ホースと細径金属管の接続構造の側面図。
【図2】第1実施例の可撓ホースと細径金属管の接続過程を示す側面図。
【図3】第2実施例の可撓ホースと細径金属管の接続構造の側面図。
【図4】第3実施例の細径金属管の側面図。
【図5】第4実施例の細径金属管の側面図。
【図6】第5実施例の細径金属管の側面図。
【図7】第6実施例の細径金属管の側面図。
【図8】第7実施例の可撓ホースと細径金属管の接続構造の側面図。
【図9】第8実施例の可撓ホースと細径金属管の接続構造の側面図。
【符号の説明】
1 細径金属管
2 可撓ホース
3 シールリング部材
5 挿入側面
7 環状突出壁
8 環状膨出部
10 樹脂チューブ
12 足部

Claims (8)

  1. 可撓ホース内に細径金属管を挿入接続する接続構造に於いて、可撓ホース内に挿入される細径金属管の挿入側の先端部方向の外周に、環状突出壁を設け、この環状突出壁の挿入側面の基部外周に、シールリング部材を、可撓ホースの内周面と密着可能に装着した事を特徴とする細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  2. 細径金属管は、環状突出壁を介して挿入側の先端部方向とは反対側の後端部方向の外周に、樹脂チューブを密着配置した事を特徴とする請求項1の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  3. 細径金属管は、環状突出壁の基部に配置したシールリング部材と挿入側の先端部との間に、樹脂チューブを密着配置した事を特徴とする請求項1の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  4. シールリング部材は、細径金属管と接触する内周面に、細径金属管の挿入側の先端部方向に突出する少なくとも一つの足部を設けた異形断面足付きシールリング部材とし、この足部の外表面及び細径金属管の先端部方向の外周面に、樹脂チューブを密着配置し、シールリング部材の足部を細径金属管の外周面に固定した事を特徴とする請求項1、2又は3の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  5. 細径金属管は、樹脂チューブを配置する外周面の環状突出壁よりも後端部方向に、環状膨出部を設けた事を特徴とする請求項1、2、3又は4の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  6. シールリング部材は、断面三角形状とする事を特徴とする請求項1又は4の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  7. 樹脂チューブは、細径金属管と接触する内周面に接着剤を塗布するか又は熱収縮により、細径金属管の外周面に密着させる事を特徴とする請求項2、3、4又は5の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
  8. シールリング部材を配置する環状突出壁は、挿入側面と細径金属管の外周面とで挟む挟角が鋭角となるよう、挿入側面を先端部方向に傾斜させた事を特徴とする請求項1、2、3又は6の細径金属管と可撓ホースとの接続構造。
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