JP4047405B2 - インクジェットインク組成物の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット印刷方法用耐水性インク(waterfast ink) の改良に関する。更に詳細には、本発明は優れた耐水性及び印刷品質特性を有して、サーマルインクジェット方法や音響インクジェット方法のような様々な印刷方法で使用され得るインクジェットインクを生成するための方法に関する。
【0002】
【従来技術】
インクジェット印刷方法やこのような方法のための装置は従来技術においてよく知られている。インクジェット方法の2つの主な種類はサーマルインクジェット方法と音響又は圧電インクジェット方法である。
【0003】
サーマルインクジェット印刷方法では、プリンタは一般に、インクがプレナムから入る開口部を備えるチャンバー内でレジスタ素子を使用する。プレナムはインクを貯蔵するためのリザーバ(貯蔵部)に連通されている。複数のこのようなレジスタ素子は一般的にプリミティブ(primitive) と称される特定のパターンでプリントヘッド中に配置されている。各レジスタ素子はノズルプレート中のノズルと関係付けられ、ノズルを介してインクが紙の様な印刷媒体に向かって噴出される。プリントヘッド及びリザーバの全体のアセンブリはインクジェットペンを含む。実施にあたって、各レジスタ素子は導電性トレースを介してマイクロプロセッサに接続され、電流キャリング信号が1つ以上の選択素子を加熱させる。熱によりチャンバー中にインクのバブル(気泡)が生成され、このインクバブルがノズルを介して印刷媒体に向けて噴出される。このように、複数のこのようなレジスタ素子を所与のプリミティブの特定の順序で発射すると、英数字文字を形成し、領域充填(areafill)を行い、媒体上に他の印刷性能を提供する。サーマルインクジェット印刷プロセスは、例えば米国特許第5,169,437号(ユー)及び第5,207,824号(モファットら)に、より詳細に記載され、その開示内容は本明細書中に援用されて本発明の一部とする。
【0004】
音響又は圧電インクジェットシステムでは、インク液滴は記録媒体に圧電発振器によって噴出される。このようなシステムでは、記録信号が圧電発振器を含む記録ヘッドに付与されると、インクの液滴が生成され、次いでそれは記録信号に応答してプリントヘッドを介して噴出されて画像を記録媒体上に生成する。この印刷システムでは、記録信号をパルスへパルスコンバータのような信号処理手段により変換し、次にそれを圧電発振器に付与する。記録信号により生じる、プリントヘッド中のインクチャンバー内のインクに対する圧力の変化により、インクの液滴はオリフィスを介して記録媒体へ射出される。このようなインクジェットシステムは、例えば米国特許第4,627,875号(コバヤシら)に、より詳細に記載され、その開示内容は全て本明細書中に援用されて本発明の一部とする。
【0005】
これらの及び他のインクジェット記録方法において、使用されるインクが様々な厳しい性能特性を満たすことは必要である。このような性能特性は一般的に、筆記具(例えば万年筆やフェルトペン等)のような他の液体インク用途に対する性能特性よりもより厳しい。特に、下記条件は一般的にインクジェット印刷プロセスにおいて使用されるインクに対して要求されるものである。
(1) インクは、圧電電気発振器の駆動電圧及び駆動周波数、プリントヘッドオリフィスの形態及び材料、オリフィスの直径などのような印刷装置の排出条件にあう粘性、表面張力、及び導電性のような液体特性を有するべきである。
(2) インクは、使用中にプリントヘッドオリフィスを詰まらせずに、長期間貯蔵できるべきである。
(3) 得られるインクドットのアウトラインが平滑になり、またドットインクが最小限にしかにじまないように、記録液が紙やフィルム等のような記録媒体に迅速に定着可能であるべきである。
(4) 得られるインク画像が明瞭なカラートーン及び高密度を有するような高い品質を備えるべきである。インク画像はまた高い光沢及び高い色域も有するべきである。
(5) 得られるインク画像が優良な耐水性(防水性)及び耐光性(防光性)を示すべきである。
(6) インクが、インク貯蔵容器、プリントヘッド構成部分、オリフィス等のような周囲の材料を化学的に攻撃、腐食または侵食してはならない。
(7) インクが不快な臭気を有してはならない、また毒性や引火性であってはならない。
(8) インクは、低い発泡特性及び高いpH安定性を示すべきである。
【0006】
インクジェット印刷プロセス用の様々なインクは従来技術において知られている。例えば、様々なインクジェットインクは、米国特許第4,737,190号(シマダら)や、1992年5月11日に出願された日本国特許出願4−117526号に開示されている。一般的に、従来技術のインクジェットインクは水性インクであり、これは大量の水、保湿剤及び/又は共溶剤、及び染料を含んでいる。特定の保湿剤、染料又は他の成分を選択することにより、得られるインクの印刷特性を調整することが可能になる。
【0007】
米国特許第5,364,462号(クリスタルら)は、染料ベースのインクを開示し、該インクは改良された安定性、ジェット特性、溶解性、及び耐水性を提供するとして記載されている。水性の染料ベースのインクは、染料及びヒドロキシエチル化ポリエチレンイミンポリマーを含む。また、ヒドロキシエチル化ポリエチレンイミンポリマーをヒドロキシプロピル化ポリエチレンイミンまたはエピクロロヒドリン変性ポリエチレンイミンポリマーと置換してもよい。ジメチルスルホキサイド及びテトラメチレンスルホンのような非プロトン性溶媒をインクに添加して染料溶液の溶解性及び安定性を向上することもできる。
【0008】
スルホポリエステル樹脂は公知であり、一般的にイーストマン・ケミカル・カンパニー(Eastman Chemical Company)の事業ユニットであるイーステック・インク(Eastek inks) から市販されている。ケネス・アール.バートン(Kenneth R. Barton) の「スルホポリエステル:ウォーターベースのインク、オーバープリントラッカー及びプライマー用の新しい樹脂(Sulfopolyesters: New Resins for Water-Based Inks, Overprint Lacquers and Primers)」〔アメリカン・インク・メーカー(American Ink Maker)、70〜72ページ、1993年10月〕に記載されたように、これらのスルホポリエステル樹脂は、ウォータベースのインク、オーバープリントラッカー及びプライマーでの使用に適している。スルホポリエステル樹脂は、選択されたジカルボン酸、グリコール、及びスルホオルガノジカルボン酸ナトリウム、グリコールを重縮合反応させることにより製造され、線形構造を生成することができる。
【0009】
バッチ及びスターブドフィードの両方の乳化重合方法は従来技術において知られている。該方法は典型的には、ラテックスの製造のために使用されて、モノマーを重合して、例えば乾式画像現像システム用のトナーに使用されるポリマー樹脂を形成する。スターブフィード乳化重合方法のバリエーションはラテックスの製造において最も広範に用いられてきた。例えば、米国特許第4,946,891号及び第3,498,938号は、例えばペンキに有用なラテックスを製造するための方法を開示する。
【0010】
更なる例として、米国特許第4,628,071号は、ビニル及びアクリレートモノマーのポリマーを製造するための半連続的な乳化共重合方法を開示する。この方法は、モノマーの混合物をアクリル酸モノマーの事前充填物が入っている反応器に半連続的にスーターブドフィードすることを伴う。このポリマーはインク、フロア仕上げ剤、コーティング剤及び接着剤に有用であるとして開示されている。
【0011】
得られるトナー樹脂の分子量及び分子量分布を独立に調整できる改良されたスターブフィード乳化重合方法は米国特許第5,444、140号に開示されている。分子量と分子量分布の同時調整は、次の工程、(a)ポリマー樹脂の所望の分子量及び分子量分布を選択する;(b)分子量及び分子量分布を得る1よりも小さいが0よりも大きいスターブフィードフラクションを決定する;(c)反応容器に連鎖移動剤及び第1モノマー乳濁液(エマルション)を充填して、その反応器容器へ第2モノマー乳濁液として追加のモノマー、及び追加の連鎖移動剤を同時に添加しながら、第1モノマー乳濁液中のモノマーを重合すること;を含むスターブドフィード乳化重合方法を用いて行われる。
【0012】
多数のインクジェットインクが現在利用可能であり、またそれらは普通紙に優れた印刷品質を提供するが、それらのインクは一般的に上記記載した要求の全てを満たすわけではない。特に、インクジェット印刷方法で一般的に使用されるインクは、許容可能な印刷品質を生成するが、静電写真画像形成方法のような乾式トナー組成物を用いることにより得られる高い印刷品質を生成しない。
【0013】
普通紙を含む様々な記録媒体に対して高品質の印刷を提供すると共に、上記記載した要求を満たす改良インクジェットインク及び改良インクジェットインクを製造する方法に対する要求はインクジェット産業において存在し続けている。幾つかの現在利用可能なインクジェットインクは、耐水性画像に良好な基体ラチチュードを提供するが、それらは一般的に不鮮明になり、また不十分な待ち時間(latency) および保全性特性を有するということに関して許容されていない。さらに、このようなインクは一般的に製造しにくい。従って、容易に製造されて低コストで得ることができる改良ブラック及び着色インクに対する必要性は、インクジェット産業においてまだなお存在している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、紙や透明物を含む広範な種々の印刷媒体に対して優れた耐水性及び高い印刷品質を有するインクジェットインク組成物の製造方法を提供する。また、本発明の方法により製造されるインク組成物は、インクジェット印刷環境及び装置と適合しながら広範な色域、高い光沢、耐光性、高安定性、乾燥時間の改良、並びに臭気保持性および毒性の低減を含む上記記載した末端利用者要求も満たす。また、本発明の方法により製造されるインクジェットインク組成物は、他のインク組成物と比べて普通紙に対して著しく改良された印刷品質も提供する。以前に可能であったインク中の着色剤の充填量よりも高い充填量を可能にしながら、プリント媒体に対する顔料の付着力が改良されたインク組成物を本発明が提供することは意義深い。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インク組成物が(1)乳化性ポリエステルとアニオン性界面活性剤の樹脂乳濁液と、(2)顔料とカチオン性界面活性剤の分散液とを合体(combine) し、次いで得られた着色ポリマー粒子を凝集(aggregate) 及び融合(coalescence)することにより配合されることを発見した。必要に応じて粒子の大きさは融合工程中に変更され得る。具体例では、樹脂乳濁液は使用される乳濁液/凝集方法から別個に形成されるか又は反応系中(in situ )で形成されて、乳化性ポリエステルを形成することができる。このようなインク組成物は粒子の大きさの特定の調整を可能にし、印刷品質を向上する
【0016】
詳細には、本発明はインクジェットインク組成物を形成するための方法を提供し、該方法は、(a)(1)アニオン性媒体中の乳化性ポリエステルの乳濁液を(2)顔料及びカチオン性界面活性剤と合体する工程と、(b)工程(a)の混合物中の粒子を所望の粒子の大きさに凝集することにより凝集粒子の分散液を生成する工程と、(c)前記凝集粒子を必要に応じて融合する工程と、を含む。
【0017】
従って、本発明は約5〜約500nmの数平均粒子サイズを有する着色粒子を含むインクジェットインク組成物及びその製造方法を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェットインク組成物は概して液状ビヒクルと、顔料がポリマー樹脂中に分散された乳化性ポリマー樹脂とを含む。インク組成物は概して、(1)アニオン性媒体中の乳化性ポリマー樹脂乳濁液を(2)カチオン性界面活性剤中の顔料分散液と合体して、ポリマー樹脂を所望の粒子サイズに凝集して、必要に応じてその粒子を融合することにより形成される。乳化性ポリマー樹脂とは、ポリマー樹脂を水のような溶媒中でそのガラス転移温度よりも高く加熱すると、ポリマー樹脂が1μmよりも小さい大きさの状態(regime)に任意に乳化することを意味する。本発明では、乳化性のポリマー樹脂は親水基が付いているベース樹脂(ポリマー鎖)を含むことができる。ポリマー中の親水基は樹脂の乳化特性を調整して、ポリマー樹脂を水のような溶媒中で乳化性にする。また、乳化性ポリマー樹脂は、静電写真画像形成技術において従来より使用されており、乾式トナー又は現像剤組成物を形成する任意の様々なポリマー材料を含み得る。ここで、ポリマーは溶媒中で1μmよりも小さなサイズの粒子に乳化できる。
【0019】
トナー樹脂が本発明の具体例で使用される場合、トナー樹脂はトナー及び現像剤組成物を製造するために典型的に使用される任意のポリマー樹脂であり得る。例えば、トナー樹脂は以下のものに限定されるわけではないが、スチレンとその誘導体、ブタジエンとその誘導体、イソプレンとその誘導体、及びこれらの混合物等を含む。好適なのは、スチレン/ブタジエン、スチレン/ブチルアクリレート、スチレン/ブチルメタクリレート、及びポリエステル等のような樹脂である。
【0020】
本発明のインクジェトインクで使用する場合、乳化性のポリマー樹脂のベース樹脂は、ポリアミド、ポリイミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、コポリスチレン−コポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、及びこれらの混合物のような任意の適切なポリマーを含み得る。好ましくは、乳化性のポリマー樹脂のベース樹脂はポリエステルを含む。本発明の目的を達成し、また上記記載したインクジェット印刷に関する条件を満たせば、他の公知の樹脂を本発明の具体例の乳化性ポリマー樹脂用のベース樹脂として使用してもよい。更に、本発明のインクの乳化性ポリマー樹脂に使用するためのベース樹脂は、(1)樹脂がインクで使用される共溶媒と相溶性でなくてなならない;(2)プリントヘッドエジェクタで使用されるヒーター上でポリマー樹脂が分解しないくらい十分に樹脂が熱的に安定し、例えばコゲーション(kogation)及び不十分な熱効率を防止しなければならない; また(3)樹脂がインクで使用されるポリマーの起こりうる加水分解に対して安定でなければならない、という3つの要求を満たすように選択される。更に、本発明の乳化性ポリマー樹脂で使用されるベース樹脂は、親水基を有さずにインクに使用される水性媒体中に可溶であってはならない。
【0021】
また、本発明のインクジェットインクで使用される乳化性ポリマー樹脂は好ましくはベース樹脂のポリマー鎖に結合される親水基も含む。親水基はポリマー樹脂を水又は他の溶媒中に乳化させるために含まれる。本発明の目的が達成されさえすれば、任意の適切な親水基をベース樹脂のポリマー鎖に結合させて、得られたポリマーを溶媒中で乳化させてもよい。適切な親水基は、以下のものに限定されるわけではないが、カルボン酸アルカリ塩、ホスホネート塩、アンモニウムハライド、アルカリスルホネート基、及びこれらの混合物等を含む。好ましくはベース樹脂ポリマー鎖に結合される親水基は、ナトリウム、カルシウム、リチウム、カリウム、セシウム、バリウム、マグネシウム、水素、及びこれらの混合物等のようなアルカリ金属対イオンを有するアルカリスルホネート基である。
【0022】
本発明の具体例では、乳化重合体化合物の最終的な粒子サイズは概して、ベース樹脂のポリマー鎖に結合される親水基の濃度を調整することにより調節することができる。例えば、親水基の濃度が増すに従って、ポリマー樹脂はより小さなサイズの粒子に乳化し、親水基の十分に高い濃度で、例えば樹脂の10モル%よりも高い濃度で、樹脂は液体中に溶ける。反対に、親水基の濃度が減少するに従って、ポリマー樹脂は液体中に乳化される時の粒子サイズが増大する。親水基の濃度が低すぎる、例えば樹脂の2.5モル%未満の場合、これに対応する粒子は、500nmよりも大きな粒子サイズを有するので、これはインク成分として有用でない。従って、親水基の濃度が高すぎるか又は低すぎる場合、ポリマー樹脂が約2〜約500nmという1μmよりも小さな粒子サイズに自己乳化できる能力は減少する。従って、本発明の乳化性ポリマー樹脂では、親水基はベース樹脂のポリマー鎖に、乳化性ポリマー樹脂が望ましい1μmよりも小さな粒子サイズに十分に自己乳化できる量で結合される。好ましくは、親水基の濃度は、樹脂の約2.5〜約15モル%であり、より好ましくは樹脂の約5〜約10モル%である。
【0023】
本発明の具体例では、乳化性ポリマー樹脂は、好ましくはジオールとジエステルから得られるポリエステルである。好適な乳化性ポリマー樹脂では、樹脂は約50モル%のアルキレングリコールまたはオキシアルキレングリコールのようなジオールと、約50モル%のジエステルを含む。好適な乳化性ポリマー樹脂中のジエステル成分は、約2.5〜約15モル%のスルホン化芳香族成分、好ましくはジメチル5−スルホイソフタレートナトリウム塩のようなナトリウムスルホン化芳香族成分と、残りの部分は約35〜約47.5モル%のジメチルテレフタレート、ジメチルナフタレンジカルボキシレート、ジメチルイソフタレート、及びそれらの混合物等のようなジエステルであり、このジエステルと、の混合物が好ましい。このような本具体例の乳化性のポリマー樹脂は、下記一般式の反復単位を有する。
【0024】
【化2】
【0025】
式中、R’はフェニレン、エテニレン、テレフタリレン、イソフタリレン、ビスフェノレン、ビス(アルキルオキシ)ビスフェノレン、シクロヘキシレン、アルキレン基等であり;R''はフェニレン、エテニレン、テレフタリレン、イソフタリレン、ビスフェノレン、ビス( アルキルオキシ) ビスフェノレン、シクロヘキシレン、アルキレン基、これらの混合物及びこれらの誘導体等のアルカリスルホネート誘導体であり;Rはアルキル基またはオキシアルキレン基であり;n及びmはポリマーのランダムなセグメントを示し、それぞれ1〜約300の整数である。前記乳化性樹脂の分子量は約500〜約50,000、好ましくは約1,000〜約20,000である。その分子量は、より好ましくは約1,000〜約5,000である。更なる適切な乳化性ポリエステル樹脂は、例えば米国特許第5,348,832号に開示され、その開示内容は全て本明細書中に援用されて、本発明の一部とする。
【0026】
また、本発明の具体例では、乳化性ポリマー樹脂は、静電写真画像形成方法で用いられるようなトナー粒子の形成に従来より使用される任意のポリマー樹脂を含み得る。このようなトナー樹脂は、トナー樹脂が本明細書に記載されたように1μmよりも小さなサイズに乳化しさえすれば、本発明のインク組成物中の乳化性ポリマー樹脂として使用され得る。
【0027】
本発明の具体例では、乳化性ポリマー樹脂は好ましくは約10〜約100℃、より好ましくは約20〜約80℃のガラス転移温度を有する。そのガラス転移温度は最も好ましくは、約35〜約80℃である。ポリマーの乳化は通常、そのガラス転移温度よりも高い温度で液状媒体中で行われる。従って、ポリマーのガラス転移温度が100℃よりも高い場合、ポリマーは大気圧の水中で自己乳化できない。反対に、ポリマーのガラス転移温度が低すぎる場合、得られる印刷媒体は非常に粘性になり得る。
【0028】
このような乳化性のポリマー樹脂を製造するための様々な方法は従来技術において知られており、また当業者には本開示内容に基づいて明白になるであろう。例えば、スルホン化ポリエステル樹脂は、イーストマン・ケミカル・カンパニーの事業ユニットであるイーステック・インクから、スルホポリエステルシリーズ(Sulfopolyester Series) 1000、1100、1200および2100製品として入手可能である。このようなスルホポリエステル樹脂及びその製造方法は、ケネス アール.バートンの「スルホポリエステル:ウォータベースのインク、オーバープリントラッカー及びプライマー用の新しい樹脂」〔アメリカン・インク・メーカー、70〜72ページ、1993年10月〕に記載されており、その開示内容は全て本明細書中に援用されて本発明の一部とする。開示された方法を、必要に応じて本発明に従って調整して、適切な乳化性ポリデステル樹脂を提供することができる。
【0029】
本発明のインクジェットインクはまた顔料も含み、この顔料は乳化性のポリマー樹脂と混合されて分散されているか、又はポリマー樹脂に化学的に結合されている。即ち、具体例では、顔料はポリマー樹脂中に単純に分散されることによりポリマー樹脂が顔料を覆うか、又は顔料がポリマーマトリックス中に化学的に組み込まれ得る。
【0030】
本発明のインクジェットインク組成物用の着色剤は、顔料か又は1つ以上の顔料の混合物とすることができる。顔料はブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、ブルー、ブラウン、及びそれらの混合物等とすることができる。適切なブラック顔料の例は、レバニル・ブラック(Levanyl Black) A−SF〔ミルズ、バイエル社(Miles, Bayer)〕及びサンスパース・カーボン・ブラック(Sunsperse Carbon Black) LHD9303〔サン・ケミカル社(Sun Chemicals) 〕のようなチャンネルブラック、ファーネスブラック、およびランプブラック等のような様々なカーボンブラックを含み得る。着色顔料はレッド、グリーン、ブルー、ブラウン、マゼンタ、シアンおよびイエロー粒子、またこれらの混合物を含む。マゼンタ顔料の実例は、カラーインデックス(Color Index)においてCI60710、CIディスパースドレッド(Dispersed Red) 15、及びCIソルベントレッド(Solvent Red) 19等として識別される2,9−ジメチル置換キナクリドン及びアントラキノンを含む。適切なシアン顔料の実例は、カラーインデックスにCI74160、CIピグメントブルー(Pigment Blue)として載っている銅テトラ4−(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、X型銅フタロシアニン顔料、及びカラーインデックスにおいてCI69810及びスペシャルブルーXo2137等として識別されるアントラダントレンブルー(Anthradanthrene Blue)を含む。選択され得るイエロー顔料の実例は、カラーインデックスでCI12700、CIソルベントイエロー16として識別されるジアリーライドイエローの3,3−ジクロロベンジデンアセトアセトアニリド、モノアゾ顔料、カラーインデックスにおいてフォロン(Foron)イエローSE/GLN、CIディスパーズドイエロー33として識別されるニトロフェニルアミンスルホンアミド、2,5−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4’−クロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、パーマネント(Permanent) イエローFGL等を含む。顔料の更なる例は、以下を含む:ノルマンジーマゼンタ(Normandy Magenta) RD−2400〔ポールアーリッヒ(Paul Uhlich) 社〕、サンスパースキンドマゼンタ(Sunsperse Quindo Magenta)QHD6040〔サンケミカル(Sun Chemicals)社〕、パリオゲンバイオレット(Paliogen Violet) 5100(バスフ(BASF)社)、パリオゲンバイオレット5890(バスフ社)、パーマネントバイオレットVT2645(ポールアーリッヒ社) 、ヘリオゲングリーン(Heliogen Green)L8730(バスフ社)、アーガイルグリーン(Argyle Green) XP−111−S(ポールアーリッヒ社) 、ブリリアントグリーントナー(Brilliant Green Toner)GR0991(ポールアーリッヒ社) 、ヘリオゲンブルー(Heliogen Blue)L6900,L7020(バスフ社)、ヘリオゲンブルーD6840、D7080(バスフ社)、スーダンブルー(Sudan Blue)OS(バスフ社)、PVファストブルー(Fast Blue )B2G01〔アメリカンヘキスト(American Hoechst)社〕、サンスパースブルー(Sunsperse Blue) BHD6000(サンケミカル社)、アーガライトブルー(Irgalite Blue)BCA〔チバガイギー(Ciba-Geigy)社〕、パリオゲンブルー(Paliogen Blue)6470(バスフ社)、スーダン(Sudan) III〔マセソン、コールマン、ベル(Matheson, Coleman, Bell)社〕、スーダンII(マセソン、コールマン、ベル社) 、スーダンIV(マセソン、コールマン、ベル社)、スーダンオレンジG〔アルドリッヒ(Aldrich)社〕、スーダンオレンジ220(バスフ社)、パリオゲンオレンジ(Paliogen Orange)3040(バスフ社)、オルトオレンジ(Ortho Orange)OR2673(ポールアーリッヒ社) 、パリオゲンイエロー(Paliogen Yellow)152、1560(バスフ社)、リトールファストイエロー(Lithol Fast Yellow)0991K(バスフ社)、パリオトールイエロー(Paliotol Yellow)1840(バスフ社)、ノボパームイエロー(Novoperm Yellow )FG1(ヘキスト社)、パーマネントイエローYE0305(ポールアーリッヒ社) 、ルモゲンイエロー(Lumogen Yellow) D0790(バスフ社)、サンスパースイエロー(Sunsperse Yellow) YHD6001(サンケミカル社)、スコ−ゲルブ(Suco-Gelb) L1250(バスフ社)、スコ−イエロー(Suco-Yellow) D1355(バスフ社)、ホスタパームピンク(Hostaperm Pink)(アメリカンヘキスト社)、ファナルピンク(Fanal Pink)D4830(バスフ社)、シンカシャマゼンタ(Cinquasia Magenta)〔デュポン(DuPont)社〕、リトールスカーレット(Lithol Scarlet)D3700(バスフ社)、トリジンレッド(Tolidine Red)(アルドリッヒ社)、サーモプラスト(Thermoplast)NSD PS PA用スカーレット〔カナダのユージンクールマン(Ugine Kuhlmann)社〕、E.D.トルイジンレッド(Toluidine Red)(アルドリッヒ社)、リトールルービントナー(Lithol Rubine Toner)(ポールアーリッヒ社) 、リトールスカーレット(Lithol Scarlet) 4440(バスフ社)、ボンレッド(Bon Red) C〔ドミニオンカラー(Dominion Color,Co.) 社〕、ロイヤルブリリアントレッド(Royal Brilliant Red) RD−8192(ポールアーリッヒ社) 、オラセットピンク(Oracet Pink)RF(チバガイギー社)、パリオゲンレッド(Paliogen Red)3871K(バスフ社)、パリオゲンレッド3340(バスフ社)、及びリトールファストスカーレットL4300(バスフ社)。他の顔料もまた選択することができる。
【0031】
顔料を使用する本発明の具体例では、顔料粒子サイズは、粒子が乳化性ポリマー樹脂中に安定分散でき、またインクをインクジェットプリンタ中で使用する時にインクチャネルが目詰まりしないようにするために、できるかぎり小さくすることが好ましい。好適な粒子平均直径は一般的に0.001〜1μmである。更に詳細には、顔料粒子の粒子平均直径は約0.1〜約1μmである。勿論、粒子サイズは所望のトナー粒子サイズ及び特定の顔料のカラー特性に依存し得る。
【0032】
顔料は、本発明のインクジェットインク組成物中に任意の有効量で存在し、所望の着色特性をインクに与え得る。典型的には、インクは乳化性ポリマー樹脂の約5〜約400重量%の顔料重量%を含む。好ましくは、インクは乳化性ポリマーの約10〜約250重量%、より好ましくは約20〜約150重量%の顔料重量%を含む。しかしながら、これらの範囲以外の重量%顔料も本発明の目的を達成する限り許容可能である。特定の色相(シェード)を得るのに望ましい割合の顔料の混合物もまた使用可能である。
【0033】
本発明では、インクジェットインク組成物を:(1)乳化性ポリマー樹脂とアニオン性界面活性剤のラテックスを(2)顔料とカチオン性界面活性剤の混合物と、合体し;得られた混合物中の粒子を凝集し;そして必要に応じて融合工程で粒子サイズを調整することによって形成する。結果としてインク組成物用の1μmよりも小さい大きさの着色粒子が得られる。この方法について更に詳細に記載する。
【0034】
前記方法の第1工程は乳化性ポリマーのアニオン性ラテックスを形成することを含む。この工程では、アニオン性ラテックスは例えば、乳化性ポリマーを適切なアニオン性界面活性剤と混合することにより形成され得る。あるいは、アニオン性ラテックスは、例えば乳化性ポリマー樹脂を形成するために用いられる乳化重合工程から得られる陰イオン(アニオン)に帯電したラテックスを直接用いることにより形成され得る。
【0035】
アニオン性ラテックスの形成に際し、従来技術において知られている任意の様々な界面活性剤を、乳化性ポリマー樹脂を十分に乳化及び分散させるように乳化性ポリマー樹脂と混合することができる。例えば、本発明用に選択される適切な界面活性剤は、以下のものに限定されるわけではないが、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート、縮合ナフタレンスルホネート、アルキルスルフェート、エトキシル化スルフェート、ホスフェートエステル、スルホコハク酸のエステル、およびこれらの混合物等を含み得る。これらの界面活性剤の代表的なものは、ナトリウムアルファ−オレフィン(C14−C16)スルホネート;アルカリ金属又はアンモニウムドデシルベンゼンスルホネート;ジナトリウムドデシルジフェニルオキサイドジスルホネート;ジナトリウムパルミチルジフェニルオキサイドジスルホネート;ナトリウム、カリウム又はアンモニウム直鎖状アルキルベンゼンスルホネート;ナトリウムラウリルスルフェート; アンモニウムアルキルフェノールエトキシレートスルフェート;アンモニウム又はナトリウムラウリルエーテルスルフェート;アンモニウムアルキルエーテルスルフェート;ナトリウムアルキルエーテルスルフェート;ナトリウムジヘキシルスルホスクシネート;ナトリウムジシクロヘキシルスルホスクシネート;ナトリウムジアミルスルホスクシネート;ナトリウムジイソブチルスルホスクシネート;スルホコハク酸のジナトリウムエトキシル化ノニルフェノール半エステル;テトラナトリウムN−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホスクシネート、ジナトリウムイソデシルスルホスクシネート;ナトリウムビストリデシルスルホスクシネート;アルキルアリールポリエーテルスルフェートのナトリウム塩;ラウリルアルコールエーテルスルフェート;縮合ナフタレンスルホン酸のナトリウム塩;エチレンオキサイドアダクトのコンプレックスホスフェートエステル;及びこれらの混合物等である。好適な界面活性剤は所望により比較的低い分子量と高い水溶性を有し、取り出しを容易にするものである。
【0036】
アニオン性ラテックスは、顔料とカチオン性界面活性剤との混合物とブレンドされ、及び必要に応じて追加の水とブレンドされる。従来技術において知られている任意の様々なカチオン性界面活性剤を顔料と本発明の方法で混合することができる。適切なカチオン性界面活性剤の例は、以下に限定されるものではないが、アルキル化アンモニウム化合物を含む。
【0037】
顔料、カチオン性界面活性剤及びアニオン性ラテックスの組み合わせにより、乳化性ポリマー樹脂と顔料との調整された凝集が起きる。本発明の具体例では、凝集工程は、乳化性ポリマー樹脂と顔料とを含む着色樹脂粒子を最終的なインクジェットインク組成物用の所望の粒子サイズの範囲内で生成する。例えば、凝集工程は、約100〜約500nm、好ましくは約100〜約300nmの粒子サイズを有する着色顔料を生成することができる。一方、本発明の他の具体例では、凝集工程は、例えば約3〜約6μmのより大きな大きさの着色粒子を生成し、次の工程で大きさを低減することもできる。即ち、融合工程は具体例において、粒子の着色性を保持しながら、着色粒子の平均粒子サイズを1μmよりも大きなものから1μm未満に低減するために使用され得る。しかしながら、これらの全ての具体例において、本発明の方法、特に凝集及び融合工程の態様は、得られる着色粒子が狭いサイズ分布を有するということである。
【0038】
凝集工程は、任意の所望の温度でラテックス混合物の成分が所望の粒子サイズの粒子に凝集するのに十分な時間、行われる。好ましくは、本発明の具体例では凝集工程を室温から約100℃の温度で行う。更に好ましくは、凝集工程を室温から約50℃の温度で行う。凝集工程に要する時間は使用される特定の成分に依存して変更され得るが、凝集工程は一般的に約10分〜約5時間の間に完了され得る。
【0039】
所望により、任意の融合工程を凝集工程の次に行うことができる。融合工程を行って、例えば着色粒子の粒子サイズを最終的なインクジェットインク組成物用の好適な粒子サイズに調整することができる。例えば、凝集工程が1μmよりも大きな粒子サイズの着色粒子を生成する場合、融合工程を行って粒子サイズを1μmよりも小さな状態に低減することができる。本発明の具体例では、融合工程を、凝集工程から得られた溶液に更なる量のアニオン性界面活性剤を添加して、それにより得られた溶液を加熱することにより行うことができる。この具体例では、その追加の界面活性剤はアニオン性ラテックスを形成するために使用されたアニオン性界面活性剤と同じものでも異なるものでもよく、また所望により上記識別されたアニオン性界面活性剤から選択されてもよい。加熱は好ましくは室温よりも高く、また約120℃までの温度で行われる。
【0040】
本発明の他の具体例では、凝集工程から得られる溶液のpHを上記記載した融合工程の前に調整する。この具体例では、溶液のpHは任意の適切なpH調整剤を溶液に添加することにより調整され、約7〜約10の間のpHを得る。粒子サイズが上記記載した融合工程の間に別の状態に変化しなかった溶液は、アルカリ性溶液になるように調整されると、粒子サイズを融合工程の高温で低減することが分かった。更に、上記記載した融合工程の両具体例において、粒子サイズは低減されるが、顔料は1μmよりも小さい粒子の部分のまま残り、また着色粒子の狭いサイズ分布は維持されている。
【0041】
本開示内容に基づいて当業者に明白であるように、上記記載した方法への変更により着色粒子の粒子サイズをインクジェットインク組成物用の所望の範囲に調整することができる。例えば、所望の粒子サイズは、アニオン性ラテックスを形成するために使用されるアニオン性界面活性剤の種類及び濃度、顔料−カチオン性界面活性剤−ラテックス溶液を形成するために使用される成分の量、または様々な成分を重合方法に取り入れて乳化性ポリマー樹脂を形成する方法のような、方法の態様を変更することにより得られ得る。或いは、ミクロ流動化装置又は他の同様の装置を使用して、μm又は1μmよりも小さなサイズで狭いサイズ分布を伴う粒子を確実に得ることができる。
【0042】
具体例では、上記記載した方法から得られた混合物を最終的なインクジェットインク組成物として直接使用することができる。或いは、他の具体例では、着色粒子を分離、および必要に応じて乾燥して、次に適切な溶媒中に再分散してインク組成物を形成することができる。これらの具体例の各々では、最終的なインクジェットインク組成物の着色粒子を、水及び/又は共溶媒のような適切な溶媒中で乳化して樹脂を乳化することによりインクジェットインク用途に適した所望の粒子サイズを有する着色粒子を製造する。概して具体例では、インクジェットインク組成物は溶媒中で約2〜約50重量%の着色粒子を含む。
【0043】
その結果、約2〜約500nmの数平均粒子サイズを有する着色粒子を含む安定で均質なインクジェットインク組成物が得られる。ここで、着色粒子は顔料と乳化性ポリマー樹脂とを含む。好ましくはインクジェットインク組成物中の着色粒子の粒子サイズは約5〜約300nmであり、より好ましくは約5〜約100nmである。
【0044】
本発明のインクの液状ビヒクルは水から成ってもよく、又は所望により共溶媒を水ビヒクルに添加してもよい。例えば、インク組成物を形成するアニオン性及びカチオン性界面活性剤の溶液は、インクビヒクルの主な割合を直接形成し得る。しかしながら、本発明の具体例では、水だけを溶媒としてインクビヒクル中で使用することが好ましい。これにより、より環境に優しい、共溶媒のない(co-solent-less)インクを製造することが可能になる。従って、1つ以上の共溶媒の使用は任意である。
【0045】
共溶媒を使用する場合、共溶媒は混和性の有機成分とすることが好ましい。適切な共溶媒の例は、以下に限定されるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アミド、エーテル、カルボン酸、エステル、アルコール、オルガノスルフィド、オルガノスルホキシド、スルホランのようなスルホン、アルコール誘導体、カルビトール、ブチルカルビトール、セルソルブ、エーテル誘導体、アミノアルコール、ケトン、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、ヒドロキシエーテル、アミド、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド、ラクトン、及びこれらの混合物等を含む。
【0046】
水と1つ以上の共溶媒の混合物を液状ビヒクルとして選択する時、水対共溶媒の比は任意の有効範囲とすることができる。典型的には水:共溶媒の比は以下の範囲以外とし得るが、約100:0から約30:70、好ましくは約97:3から約50:50である。液状ビヒクルの非水成分が存在する場合、それは典型的には水の沸点よりも高い沸点を有する保湿剤として一般的に作用する。
【0047】
また、保湿剤は本発明のインクにも添加され得る。例えば、適切な保湿剤は、以下に限定されるものではないが、グリコール、N−メチル−ピロリドン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,2−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびこれらの混合物等を含む。保湿剤をインク中に添加して、水の蒸発及び沈降を防止することができる。更に、N−メチルーピロリドン及び2−ピロリドンのようなある種の保湿剤は、インクの溶解性を向上させるので保湿剤と共溶媒として2つの役割を果たすことがわかった。更に、2−ピロリドンのような幾つかの保湿剤は、長い印刷中にジェット面に蓄積されるインクを阻み、カートリッジの補充性に好適であることがわかった。本発明のインクに組み込まれる場合、約1〜10重量%の1つ以上の保湿剤がインクに添加されプリントヘッドに蓄積される沈降物を防止することができる。
【0048】
他の成分もまた本発明のインク中に組み込まれ得る。例えば、本発明のインクは、殺生剤、緩衝剤、成形防止剤(anti-mold agents)、pH調整剤、導電度調整剤、キレート化剤、および錆止め剤等のような添加剤を含み得る。必要に応じてこのような添加剤は、本発明のインクジェットインク中に任意の有効量で添加され得る。例えば、このような添加剤は、インクの約0.0001〜約4.0重量%、好ましくは約0.01〜約2.0重量%の範囲の量で含まれ得る。より詳細には、このような添加剤はインクの約0.01〜 0.5重量%、最も好ましくは約0.05〜約0.3重量%の範囲にわたる量で含まれ得る。もちろん、含まれる量は含まれる特定の成分に依存することになる。
【0049】
緩衝剤の例は、以下のものに限定されるわけではないが、ナトリウムほう酸塩、ナトリウム水素ホスフェート、ナトリウムジヒドロゲンホスフェート、およびそれらの混合物等を含む。殺生剤の例は、以下に限定されるものではないが、ダウイシル(Dowicil 、商品名)150、200、及び75、ベンゾエート塩、ソルベート塩、およびこれらの混合物等を含む。
【0050】
所望により、更なるpH調整剤もまたインク中に含まれ得る。本発明のインクに適したこのようなpH調整剤の例は、以下に限定されるものではないが、酸;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムのようなアルカリ金属の水酸化物を含む塩基;ホスフェート塩;カルボネート塩;カルボキシレート塩;サルファイト塩;アミン塩;ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンのようなアミン;およびこれらの混合物等を含む。pH調整剤が存在する場合、それは好ましくは、約1重量%までの量、好ましくは約0.01〜約1重量%の量で含まれる。
【0051】
また、他の添加剤も添加され得る。例えば、トリメチロールプロパンをインクジェットインク組成物に添加して、例えばしわ防止剤として紙のカールを減少することができる。トリメチロールプロパンのようなこれらの添加剤は、一般的に約27〜約35MPa1/2 の範囲、好ましくは29〜33MPa1/2 の間の溶解度パラメータを有して、水素結合により紙と結合することができる。このようなカール防止剤の他の例は、以下に限定されるものではないが、N−アセチルエタノールアミン、N−N−ジアセチルピペラジン、トリエチレングリコール、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、1,4−ブタンジオール、N−エチルホルムアミド、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、2,2’−オキシビスエタノール、およびそれらの混合物等を含む。好ましくは本発明のインクジェットインク中のこのようなカール防止剤の濃度は、約5〜約50重量%の間、より好ましくは約10〜約30重量%の間である。
【0052】
他の適切な添加剤は、例えば米国特許第4,737,190号(シマダら)に開示され、その開示内容は全て本明細書中に援用されて本発明の一部とする。
【0053】
好ましくは、本発明の具体例ではインク組成物、特にその中に含まれる着色粒子は中性に帯電する。従って、具体例では電荷調整剤等は、他の成分の存在から生じるインク組成物の任意の電荷を中性化する必要がある場合に添加(又は除去)され得る。
【0054】
本発明の最終的なインクジェットインク組成物を形成する際に、ある種の物理的な特性が満たされなくてはならない。例えば、インクジェット記録方法に使用されるインク組成物は適切な粘性及び表面張力特性を有するべきである。本発明では、インクジェットインク組成物は25℃で約0.7〜約15cPの粘度を有することが好ましい。粘度はより好ましくは約1〜約10cP、更に好ましくは約1〜約5cPである。また、インクジェットインク組成物が25℃で約20〜約70ダイン/cmの表面張力を有することも好ましい。より好ましくは表面張力は約25〜約60ダイン/cm、更に好ましくは約30〜約40ダイン/cmである。
【0055】
本発明は、本発明の特定の好適な具体例を参照して詳細に記載される。別の表示がない限り、全ての部と%は重量である。
【0056】
【実施例】
〔実施例1〕スルホネートポリエステル乳化性ポリマー樹脂の製造:
スルホネートポリエステル樹脂を、磁性攪拌機、蒸留装置、及び底部排出バルブを備える1リットルのパール反応器中で製造する。その反応器中へ、ジメチルテレフタレート172g、1,2−プロパンジオール141g、ジメチル5−スルホイソフタレートナトリウム塩29.6g、及びブチルスズオキサイドヒドロキサイド〔FASCATとしてエルフアトケム(Elf Atochem) 社から市販されている〕0.5gを充填する。その混合物を反応器中で165℃まで加熱して200rpmで1時間攪拌する。次に、その混合物の温度を5時間にわたって190℃までゆくっりと上昇させる。その間にメタノールを蒸留受け中に集める。次にその混合物を200℃まで加熱して、2時間にわたって大気圧から1トルまで真空にする。その間に1,2−プロパンジオールを蒸留受け中に集める。この工程の間に、1,2−プロパンジオール75gが集められる。次に、温度を220℃までゆっくりと上昇させて、1時間にわたって0.2トルまで真空度を下げる。次に、反応器を大気圧まで再昇圧させて、生成物を底部排出バルブを介して排出する。得られたスルホネートポリエステル樹脂を分析して、そのガラス転移温度は31℃であることがわかった。
【0057】
〔実施例2〕シアン着色インクジェットインク組成物の製造:
シアンインクジェットインク組成物を、予め分散されたサンスパースブルーBHD6000(45.3固体%、サンケミカル社から入手可能)1gと、カチオン性界面活性剤アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド〔カオ−コーポレーション(Kao Corp.) から入手可能なサニゾール(Sanizol) B〕0.15gと、水80gとを、先ず混合することによって製造する。得られた顔料/界面活性剤混合物を先ず攪拌して、次に4000rpmでポリトロン(polytron)を用いて均質化する。溶液を均質化しながら、実施例1のスルホネートポリエステル樹脂(35固体%)10gをその混合物に添加する。得られた混合物を1〜2分間均質化する。その結果、シアン着色スルホネートポリエステルベースのインクが得られる。
【0058】
得られたインク組成物を、ヒューレット−パッカード・デスクジェット(Hewlett-Packard Deskjet) 500プリンタ中でインクを噴射することにより印刷品質に関して試験する。試験は、そのインクジェットインク組成物の印刷品質は高く、インクが早く乾燥し、匂いがなく、耐水性であることを示す。
【0059】
〔実施例3〕マゼンタ着色インクジェットインク組成物の製造:
実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用してマゼンタインクジェットインク組成物を製造する。材料は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースキンドマゼンタQHD6040(40.0固体%、サンケミカル社から入手可能)1gと置換することを除いて、実施例2で使用された材料と同じである。インク組成物のヒューレット−パッカード・デスクジェット500プリンタ中での噴射は、そのインクジェットインク組成物の印刷品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無く、耐水性であることを示す。
【0060】
〔実施例4〕イエロー着色インクジェットインク組成物の製造:
実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用してイエローインクジェットインク組成物を製造する。材料は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースイエローYHD6001(45.7固体%、サンケミカル社から入手可能)1.5gと置換することを除いて、実施例2で使用された材料と同じである。インク組成物のヒューレット−パッカード・デスクジェット500プリンタ中での噴射は、そのインクジェットインク組成物の印刷品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無く、耐水性であることを示す。
【0061】
〔実施例5〕ブラック着色インクジェットインク組成物の製造:
実施例2と同じ手順に従って、また同じ装置を使用してブラックインクジェットインク組成物を製造する。材料は、シアン顔料を、予め分散されたサンスパースカーボンブラックLHD9303(48.5固体%、サンケミカル社から入手可能)1.5gと置換することを除いて、実施例2で使用された材料と同じである。インク組成物のヒューレット−パッカード・デスクジェット500プリンタ中での噴射は、そのインクジェットインク組成物の印刷品質が高く、インクが早く乾燥し、匂いが無く、耐水性であることを示す。
【0062】
【発明の効果】
本発明のインクジェット組成物の形成方法は、上記構成としたので、広範な印刷媒体に対して優れた耐水性及び高い印刷特性を有し、インクジェット印刷環境及び装置と適合しながら広範な色域、高い光沢、耐光性、高安定性、乾燥時間の改良、並びに臭気保持性および毒性の低減を満たすインクジェットインク組成物が製造できるという優れた効果を奏する。
Claims (4)
- (a)(1)アニオン性媒体中の乳化性ポリエステルの乳濁液を、(2)顔料及びカチオン性界面活性剤と、合体する工程と、
(b)工程(a)の混合物中の粒子を所望の粒子サイズに凝集することにより凝集された粒子の分散液を生成する工程と、
を含むインクジェットインク組成物の形成方法。 - 前記乳化性ポリエステルは、スルホネートポリエステルである請求項1のインクジェットインク組成物の形成方法。
- 前記スルホネートポリエステルは、ジオールとジエステルとの反応により得られ、前記ジオールはアルキレングリコール、又はオキシアルキレングリコールを含み、前記ジステルは、スルホン化芳香族成分、及び、ジメチルテレフタレート、ジメチルナフタレンジカルボキシレート、ジメチルイソフタレート、又はそれらの混合物を含む請求項2のインクジェットインク組成物の形成方法。
- 前記スルホネートポリエステルは、下記一般式の反復単位を有する請求項2のインクジェットインク組成物の形成方法。
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