JP4501613B2 - インクジェットインクセット、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

インクジェットインクセット、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットインクセット並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置に関する。
ノズル、スリットあるいは多孔質フィルム等から液体あるいは溶融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等に記録を行う、いわゆるインクジェット方式の記録装置は、小型で安価、静寂性等種々の利点があり、レポート用紙、コピー用紙等のいわゆる普通紙上に良好な印字品質が得られる黒色の単色プリンタだけではなく、フルカラー記録が行える製品が数多く市販されており、記録装置の分野で大きな位置を占めている。中でも、圧電素子を用いたいわゆるピエゾインクジェット方式、あるいは、熱エネルギーを作用させて液滴を形成し、記録を行う、いわゆる熱インクジェット方式は、高速印字、高解像度が得られる等、多くの利点を有している。
インクジェット記録装置で用いられるインクは、主に溶媒、色材、添加剤から構成される。かかるインクに対しては、紙上で滲みのない、高解像度、高濃度で均一な画像が得られること、紙上においてインクの速乾性が良いこと、画像の堅ろう性が良いこと、長期保存安定性が良いこと、などの要求特性がある。また、近年上市されてきたオフィス向け高速高画質インクジェットプリンターにおいては、両面印字機能が重視されており、記録媒体、特に普通紙で顕著であるカール・カクルを緩和、抑制することが要求特性として挙げられている。
画像の高濃度化の手段として、単にインク中の色材濃度を増やすだけでなく、色材が用紙内部へ浸透するプロセスを阻害し、用紙表面に色材を残留させる方法が考えられている。この手段として、色材の分散粒径を大きくして浸透を抑制する方法のほかに、反応処理液を用いて用紙表面に色材を留める方法が挙げられる。例えば、アニオン−カチオン反応による色材の凝集促進効果を用いる方法(例えば、特許文献1参照。)や、インク間のpHの差による凝集反応を用いた方法(例えば、特許文献2参照。)が挙げられる。
これらの方法は、フェザリング、色間にじみ(Inter Color Breed:ICB)などの画質改善効果もあり、高濃度化だけでなく高解像度化をも実現する方法として大変有効な方法である。
しかしこれらの反応処理液を用いる方法では、液間反応によって用紙表面上でのインクの広がりが抑制され、ドットが小さくなり、画像の埋まりが悪くなる。そのためインクを高密度に印字する必要があり、結果として吐出量が増え、記録媒体のカール・カクルが発生するだけでなく、乾燥性が損なわれるという不具合がある。カールやカクルが発生すると記録媒体が変形するため、インク滴の着弾位置がずれて画質が低下するだけでなく、用紙搬送時の紙詰まりの原因となる。
また、変形した用紙が印字ヘッドに接触してノズル面を傷つけるといったトラブルも発生する。とくに両面印字を行う場合は片面に印字した後に用紙を記録装置内部で搬送するため、カール・カクルが発生すると紙詰まり・着弾位置のズレが発生し易い。また乾燥が遅くなることにより、記録装置内部での搬送時に、装置内壁や搬送用ローラーを汚染し、印字物の汚れやオフセットなどの原因となる。
特開2002−79740号公報 特開2001−199150号公報
本発明の目的は、より少ないインク打ち込み量で高画像濃度を呈し、乾燥性に優れ、かつカール・カクルの発生しないインクジェットインクセット並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。
即ち、本発明は、
<1> 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有するインクジェットインクセットであって、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表されるHLB値が18〜42の多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセットである。
1−Ar−X11 一般式(1)
(一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表す。一般式(1)で表される化合物アニオン性界面活性剤であり、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
<2> 前記処理液は、下記一般式(2)で表される界面活性剤をさらに含有する<1>に記載のインクジェットインクセットである。
2−[Ar1(−X22)−Y]n−Ar2−X33 一般式(2)
(一般式(2)において、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に芳香族基を表し、Yは−CH2−又は酸素原子を表し、nは1〜5の整数を表す。X22及びX33は、それぞれ独立に親水基を表し、一般式(2)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合は、X22及びX33はそれぞれ独立にポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(2)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合は、X2及びX3はそれぞれ独立に−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M2及びM3はそれぞれ独立にH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
<3> 前記界面活性剤の少なくとも一種は、HLB値が6.5〜10のノニオン性界面活性剤である<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<5> 同一の液量で形成されるドット径が(前記処理液のドット径)>(前記インクのドット径)であることを満たす<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<6> 前記インクの表面張力をγ1とし、前記処理液の表面張力をγ2としたときに、γ1≦39mN/mであり、γ2≦39mN/mであり、γ1>γ2であることを満たす<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<7> γ1≦35mN/mであり、γ2≦30mN/mであり、γ1>γ2であることを満たす<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<8> 前記処理液の粘度をη(cP)としたときに、7≦(γ2)/η≦12であることを満たす<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<9> 前記処理液は、前記インクが含有する成分の少なくとも1種を凝集させる作用をもつ凝集剤をさらに含有する<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<10> 前記凝集剤は、多価カチオンである<9>に記載のインクジェットインクセットである。
<11> 前記凝集剤は、酸性物質又はアルカリ性物質である<9>に記載のインクジェットインクセットである。
<12> 前記凝集剤は、有機電解質である<9>に記載のインクジェットインクセットである。
<13> 前記凝集剤は、ポリアミンである<9>に記載のインクジェットインクセットである。
<14> 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有し、前記凝集剤によって凝集を生じない他のインクをさらに有し、前記他のインクの表面張力をγnとしたときに、γn>γ2であることを満たす<9>に記載のインクジェットインクセットである。
<15> 前記処理液は、カール防止剤をさらに含有する<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<16> 前記カール防止剤は、トリメチロールプロパン、グリシン、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)グリシン誘導体、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)−2−アミノエタンスルホン酸誘導体及びアセチルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種である<15>に記載のインクジェットインクセットである。
<17> 前記色材は、顔料である<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<18> 前記処理液は、色材をさらに含有する<1>に記載のインクジェットインクセットである。
<19> 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有し、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表されるHLB値が18〜42の多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセットを用い、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に付与されて画像が形成されるインクジェット記録方法であって、単位面積あたりの前記処理液吐出量と前記インク吐出量との比が、1:20〜1:1.2である画像形成方法である。
1−Ar−X11 一般式(1)
(一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表す。一般式(1)で表される化合物アニオン性界面活性剤であり、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
本発明によれば、画像濃度、画像解像度、カール・カクルに優れるインクジェットインクセット並びにそれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供できる。
以下、本発明のインクジェットインクセット、画像形成方法及び画像形成装置について詳細に説明する。
<インクジェットインクセット>
本発明のインクジェットインクセットは、水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有するインクジェットインクセットであって、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表される多環式芳香族化合物を用いるものである。
1−Ar−X11 一般式(1)
(一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表し、X11は親水基を表す。一般式(1)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合、X11はポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(1)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
本発明において縮合環とは、2つ又はそれ以上の環がそれぞれ2個(ときにはそれ以上)の原子を共有した形で一体となっているときの、その環をいう。
本発明に係る処理液に含まれる界面活性剤の少なくとも一種は、一般式(1)で表される多環式芳香族化合物である。一般に、普通紙表面に添加される添料は無機材料であるため、処理液に含有される界面活性剤は疎水性寄りの性質をもつことが望ましい。界面活性剤の疎水性を高くするために疎水鎖の炭素数を増やして直鎖状に長くすると、溶液中での移動性が低下して界面活性能が発揮されず、逆に効果が落ちることがある。また、疎水鎖に分岐鎖を付与し、疎水性を増した場合は、移動性は失われないが、分岐構造によって細孔への浸透性が高くなる。したがって、記録媒体上の処理液の広がりよりも、記録媒体内部への浸透作用が大きくなり、広がりへの寄与が低下してしまうことがある。
分子長の変化が小さく、且つ疎水部の炭素数を増やすことができる手法が、多環構造の導入である。溶媒中での分子の挙動は明確にされていないが、多環構造であるために分子の形状がコンパクトであり移動性に優れており、また疎水性が高いため、液滴としてノズルから吐出された際に液滴の気液界面に素早く配向でき、記録媒体に着弾した直後の処理液の広がりを大きくしているものと推測できる。また、環状構造の存在により記録媒体中への過剰浸透を抑える作用が得られ、カール・カクルの抑制に有効であると考えられる。
一般式(1)において、Arの具体例としては、例えば、ナフタレン構造、アントラセン構造、ペンタレン構造、インデン構造、アズレン構造などの縮合炭化水素、インドール構造、キノリン構造、ベンゾフラン構造などの縮合複素環等が挙げられる。
一般式(1)において、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表し、X11は親水基を表す。一般式(1)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合、X11はポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(1)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。
前記有機アミンとしては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩のいずれであっても構わない。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミン、ベンザルコニウム、アルキルピリジウム、イミダゾリウム、ポリアミン、及び、それらの誘導体、又は、塩等が挙げられる。具体的には、アミルアミン、ブチルアミン、プロパノールアミン、プロピルアミン、エタノールアミン、エチルエタノールアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチルメチルアミン、エチルベンジルアミン、エチレンジアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、シクロオクチルアミン、シクロブチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジ2−エチルヘキシルアミン、ジエチレントリアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジプロピルアミン、ジヘキシルアミン、ジペンチルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルエチレンジアミン、ジメチルオクチルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、ジメチル−1,3−プロパンジアミン、ジメチルヘキシルアミン、アミノ−ブタノール、アミノ−プロパノール、アミノ−プロパンジオール、N−アセチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン、セチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリイソペンチルアミン、トリエタノールアミン、トリオクチルアミン、トリチルアミン、ビス(2−アミノエチル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、ブチルアミン、ブチルイソプロピルアミン、プロパンジアミン、プロピルジアミン、ヘキシルアミン、ペンチルアミン、2−メチル−シクロヘキシルアミン、メチル−プロピルアミン、メチルベンジルアミン、モノエタノールアミン、ラウリルアミン、ノニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレシジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムク口ライド、ステアラミドメチルビリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
より好ましくは、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、エタノールアミン、プロパンジアミン、プロピルアミンなどが使用される。
多環構造のなかで、ナフタレン構造が優れた作用を示す。これは、分子の形状の寄与が大きいものと考えている。つまり、環が多くなると疎水性が高くなるが移動性が低下し、また環を構成する炭素原子数が増えると疎水性が高くなるが、多環構造に歪みが生じて界面での配向性が低下する。これらの要因が組み合わさった結果、ナフタレン構造が最も効果を発揮するものと推測している。
縮合環に付加する官能基は疎水性基(R1)と親水性基(X11)とがあり、疎水性基(R1)は、好ましくは炭素数3〜6のアルキル基である。アルキル基が長くなることでより疎水性が高まり、逆に移動性は低下するため、前記の炭素数が適切な長さとなる。
また親水性基(X11)はノニオン性界面活性剤の場合、ポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基であり、アニオン性界面活性剤の場合、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩であることが望ましいが、分子形状をコンパクトにし、移動性を低下させないために、アニオン性界面活性剤とすることがより望ましい。また、親水性、安全性を考慮すると、炭酸塩又は硫酸塩とすることがより望ましい。
また、これらの疎水性基(R1)と親水性基(X11)とは、それぞれが異なる環に付加していることが望ましい。同一の環に親水性基、疎水性基が付加していると、親水性基―疎水性基を軸とした主鎖の軸方向から外れた方向に別の環が存在することとなり、分子の移動性を低下させる要因となるためである。
一般式(1)で表されるの界面活性剤の例として、2−ブチルナフタレンスルホン酸Na、2−ブチルナフタレンカルボン酸Na、2−ブチルナフタレンエチレンオキサイド付加物、2−エチルナフタレンスルホン酸Na、2−エチルナフタレンカルボン酸Na、2−エチルナフタレンエチレンオキサイド付加物、2−ヘキシルナフタレンスルホン酸Na、2−ヘキシルナフタレンカルボン酸Na、2−ヘキシルナフタレンエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記処理液は、下記一般式(2)で表される界面活性剤をさらに含有することが好ましい。
2−[Ar1(−X22)−Y]n−Ar2−X33 一般式(2)
一般式(2)において、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に芳香族基を表し、Yは−CH2−又は酸素原子を表し、nは1〜5の整数を表す。X22及びX33は、それぞれ独立に親水基を表し、一般式(2)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合は、X22及びX33はそれぞれ独立にポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(2)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合は、X2及びX3はそれぞれ独立に−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M2及びM3はそれぞれ独立にH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。
前記有機アミンとしては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩のいずれであっても構わない。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミン、ベンザルコニウム、アルキルピリジウム、イミダゾリウム、ポリアミン、及び、それらの誘導体、又は、塩等が挙げられる。具体的には、アミルアミン、ブチルアミン、プロパノールアミン、プロピルアミン、エタノールアミン、エチルエタノールアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチルメチルアミン、エチルベンジルアミン、エチレンジアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、シクロオクチルアミン、シクロブチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジ2−エチルヘキシルアミン、ジエチレントリアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジプロピルアミン、ジヘキシルアミン、ジペンチルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルエチレンジアミン、ジメチルオクチルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、ジメチル−1,3−プロパンジアミン、ジメチルヘキシルアミン、アミノ−ブタノール、アミノ−プロパノール、アミノ−プロパンジオール、N−アセチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン、セチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリイソペンチルアミン、トリエタノールアミン、トリオクチルアミン、トリチルアミン、ビス(2−アミノエチル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、ブチルアミン、ブチルイソプロピルアミン、プロパンジアミン、プロピルジアミン、ヘキシルアミン、ペンチルアミン、2−メチル−シクロヘキシルアミン、メチル−プロピルアミン、メチルベンジルアミン、モノエタノールアミン、ラウリルアミン、ノニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレシジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムク口ライド、ステアラミドメチルビリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
より好ましくは、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、エタノールアミン、プロパンジアミン、プロピルアミンなどが使用される。
一般式(2)の化合物は、芳香族基を連結した構造の主鎖が気液界面に配向しやすく、濡れ性が高い。また芳香族基の少なくとも一つが多環構造であることで、分子の疎水性が上がり、ドット径を大きくする効果があり、とくにナフタレン構造を有することが望ましい。R2は疎水性部の疎水性を上げる効果があるが、分子が長くなると移動性が低下して界面活性剤としての効果が低下するため、水素原子または炭素数1〜5のアルキル鎖が好ましく、水素原子または炭素数1〜2のアルキル鎖であることがより好ましい。親水性基は、分子形状をコンパクトにし、移動性を低下させないために、アニオン性界面活性剤とすることがより好ましく、親水性、安全性を考慮すると、炭酸塩および硫酸塩とすることがより望ましい。
一般式(2)の化合物の例として、例えば、β−ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物、ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸Na等が挙げられる。
前記界面活性剤の少なくとも一種は、HLB(親水基/疎水基バランス)値が6.5〜10のノニオン性界面活性剤であることが好ましい。ここで、「HLB」の値は、本明細書において、Davisの算出法により得られた値を用いる。Davisの算出法は、例えば、[「新・界面活性剤入門」著:藤本 武彦 発行:三洋化成工業株式会社]に詳しい。より好ましくはHLB値が6.5〜8である。記録媒体上で処理液の広がりを大きくするためには、セルロースとの濡れ性だけでなく、記録媒体上の添料との親和性が高いことが求められる。一般に普通紙表面に添加される添料は無機材料であるため、処理液に添加する界面活性剤は疎水性寄りの性質をもつことが望ましいため、上記の範囲の界面活性剤が適している。
前記界面活性剤の少なくとも一種は、HLB値が18〜42のアニオン性界面活性剤であることが好ましい。より好ましくは21〜40である。アニオン性界面活性剤においても、ノニオン性界面活性剤と同様に無機材料との親和性が求められ、上記の範囲のHLB値である界面活性剤が適している。
本発明において処理液中に添加する界面活性剤量は、10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以上3質量%以下の範囲で使用される。
本発明のインクジェットインクセットは、同一の液量で形成されるドット径が(前記処理液のドット径)>(前記インクのドット径)であることを満たすことが好ましい。このような構成のインクセットとすることで、単位体積あたりで形成できる画像面積は処理液の方が多くなり、処理液単位面積の印字に必要なインクおよび処理液の量は(処理液打込み量)<(インク打込み量)となる。したがって、インクのドット径と処理液のドット径とが等しい場合に比べ、単位面積の印字に必要な吐出量は少なくなり、記録媒体のカール・カクルが抑制できる。
処理液の打込み量を少なくする方法としては、間引き印字法、ドロップ変調法などが挙げられ、これらの方法を組み合わせて使用することができる。
通常、インク印字部と同一個所に処理液を印字するのに対し、間引き印字法では、インクでの画像形成部に対して、一部を間引いた部分に処理液を印字する。処理液はインクよりも広がるため、間引きを行っても画像形成部を埋めることができ、打込み量を減じても高画像濃度、高解像度といった処理液本来の効果は低下せず、カール・カクルは改善される。ここで用いる間引きは、千鳥パターンや一定のパターンのフィルターなどを用いる方法の他、画像のカバレッジや明度・彩度による演算、文字・写真のエッジ部処理などの画像処理に応じて変えることが出来る。
また、ドロップ変調法は、インクの吐出される部位に打込む処理液の量を減らす方法である。処理液ドット径はインクドット径より大きいため、吐出量を減らしても画像形成部を埋めることができ、高画質を維持しカール・カクルを抑制することができる。
本発明での処理液およびインクのドット径の測定は以下の方法により行った。市販のインクジェット記録装置Work Centre B900(富士ゼロックス株式会社製)のプリントヘッドを用い、ヘッドにかける電圧、周波数を任意に変更することが可能な噴射装置にて印字を行った。記録媒体はC2紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)を用い、印字されたドットを光学顕微鏡で観察し、そのドット径を測定した。印字時の吐出量は13ピコリットルで行った。
なお、Work Centre B900はサーマルインクジェット方式の記録装置であるが、本発明は記録方式に限定されず、ピエゾ方式のインクジェット記録装置を用いてもよい。
記録媒体上で、インクおよび処理液が適度なドット径を形成するためには、インクの表面張力γ1が、γ1≦39mN/mであり、処理液の表面張力γ2が、γ2≦39mN/mであり、γ1>γ2であることが好ましい。さらに、γ1≦35mN/mであり、γ2≦30mN/mであることがさらに好ましく、γ1≦32mN/mであり、γ2≦29mN/mであることが特に好ましい。
インク及び処理液の表面張力をこの範囲とすることで、インクおよび処理液の濡れ性が良好で、記録媒体上の広がりおよび乾燥性が良好となる。γ1>γ2とすることで、処理液側へのインクの滲み出しを抑えることができる。また、表面張力に差があるため処理液印字部にインクが着弾したとき、インク滴の接触角が大きくなり、インク−処理液の反応時間が長くなるため、フェザリングがより良好となる。
記録媒体上での液体の濡れ性は、主に表面張力で議論されるが、記録媒体上での濡れ性を、記録媒体内部への浸透と記録媒体上での広がりに分けて考える場合、液体の粘度によって挙動が異なる。粘度が高くなると、細孔への浸透作用が低下し、記録媒体内部への浸透力が低下し、広がりがより大きくなる。逆に低粘度では浸透が優先し、広がりは小さくなる。この現象は浸透を表すパラメーターであるγ/ηで論じることができ、粘度η(cP)が大きくなるとγ/ηは小さくなり、浸透力が低下し、広がりが大きくなる。本発明における処理液の浸透パラメーター(γ2/η)は7≦(γ2/η)≦12であることが好ましく、8≦(γ2/η)≦11であることがより好ましい。
前記処理液は、前記インクが含有する成分の少なくとも1種を凝集させる作用をもつ凝集剤を含有することが好ましい。前記凝集剤が前記インク中の成分を凝集させることにより、前記インクの記録媒体中への過度の浸透および記録媒体表面での過度の広がりを抑え、画像濃度および画像解像度を向上させることができる。ここでいう凝集とは、化学反応を伴うものでも、伴わないものでもよい。また、凝集する成分は、色材やエマルションなどの分散成分でも、水溶性ポリマーや水溶性重合性モノマーなどの水溶成分でもよい。たとえば、色材やエマルションは通常のインク状態では分散されているが、電解質の添加や、酸塩基反応などによって分散状態が不安定化し、各々の粒子を会合させ凝集させることができる。また、水溶性ポリマーの酸塩基反応や、水溶性重合性モノマーの重合反応などによって溶解物を析出させることができ、析出した物質そのものが凝集したり、色材やエマルションを取り込んで凝集させることもできる。
前記処理液が含有する凝集剤は多価カチオンであることが好ましい。分散させた色材やエマルションは、電解質の添加によって凝集し易くなる。とくに多価カチオンはその作用がおおきく、処理液への添加に適している。好ましい多価カチオンとして、Mg2+、Ca2+、Al3+、Zn2+、Cu2+、Fe2+、Mn2+などが挙げられるが、水溶性、安全性、コストなどの観点から、Mg2+、Ca2+、Al3+がより好ましい。
また、多価カチオンは水溶性ポリマーを析出・凝集させる効果もあり、色材やエマルションの凝集を促進させることができるため、インク中に凝集助剤として水溶性ポリマーを含有させておくとさらに良い。ここで用いる水溶性ポリマーは、アクリル酸およびメタクリル酸といったカルボン酸基をもつモノマーを重合成分の一つとして含有するものが望ましく、その含有組成比(モル比)は40%〜80%であることが望ましい。水溶性ポリマーの例として、ジョンソンポリマー株式会社製のジョンクリルシリーズのほか、任意の成分比で合成できるスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルの共重合体などが挙げられる。
前記処理液が含有する凝集剤は酸性物質またはアルカリ性物質であってもよい。インク中に含有される色材やエマルション、および凝集助剤となりうる水溶性ポリマーは塩基性溶液中で安定に分散および溶解しているものが多いため、処理液に酸性物質を添加して酸性処理液とすることによりインク中の上記成分を凝集および析出させ、画質を向上させることができる。また、インク中の色材やエマルションおよび水溶性ポリマーに、酸性溶液中で安定な化合物を用いた場合は、処理液に塩基性物質を添加して塩基性処理液とすることにより、インク中の上記成分を凝集および析出させ、画質を向上させることができる。このような手法を用いる場合の添加剤としては、塩酸、酢酸、安息香酸誘導体、ピロリドンカルボン酸誘導体などの有機酸、水酸化ナトリウムなどの水酸化塩類等の他、一般に用いられるpH緩衝材を用いることができる。
前記処理液が含有する凝集剤は有機電解質やポリアミンのような有機物であってもよい。安息香酸誘導体に代表される芳香族系電解質は、電解質としてのカチオン供給の作用だけでなく、顔料分散体の分散安定性を阻害する作用を有し、凝集効果を向上させることができる。これは、芳香環が顔料分散体に物理吸着するために顔料表面の分散状態が不安定化されるためであると推測される。またポリアミン誘導体は、電解質として作用して分散体を凝集させるだけでなく、ポリアミンが分散体を架橋し凝集助剤ポリマーとしても作用するため、凝集剤としての効果がより大きい。
本発明のインクジェットインクセットは、水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有し、前記凝集剤によって凝集を生じない他のインクをさらに有してもよい。この場合、前記他のインクの表面張力をγnとしたときに、γn>γ2であることが好ましい。このような表面張力とすることで、記録媒体上でのインク間の混色を抑制することができる。
本発明のインクジェットインクセットは、前記他のインクとして一種類のインクを有するものであってもよいし、二種以上のインクを有するものであってもよい。前記他のインクとして二種以上のインクを有する場合、前記他のインク各々の表面張力と前記インクの表面張力とがγn>γ2を満たすことが好ましく、より好ましくは、50mN/m>γn>γ2である
前記処理液は、カール防止剤をさらに含有することが好ましい。前記処理液がカール防止剤を含有することで、カール・カクルをさらに抑制することができる。前記カール防止剤としては、トリメチロールプロパン、グリシン、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)グリシン誘導体、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)−2−アミノエタンスルホン酸誘導体及びアセチルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。
前記インクにもちいる色材は、染料でも顔料でもよいが、色材を凝集成分として用いる場合は顔料を用いることが望ましい。
前記インクに使用可能な顔料としては、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
黒色顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料が好ましく、例えばRaven7000、Raven5750、Raven5250、Raven5000ULTRAII、Raven3500、Raven2500ULTRA、Raven2000、Raven1500、Raven1255、Raven1250、Raven1200、Raven1190ULTRAII、Raven1170、Raven1080ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven790ULTRA、Raven780ULTRA、Raven760ULTRA(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul L、Monarch 700、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch1000、Monarch 1100、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製)、Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW2V、Color Black 18、Color Black FW200、Color BlackS150、Color Black S160、Color Black S170、Printex 35、Printex U、Printex V、Printex 140U、Printex 140V、Special Black 6、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black4(以上、デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学社製)等を使用することができる。
また、黒色顔料として、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を用いてもよい。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:1、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red5、C.I.Pigment Red7、C.I.Pigment Red12、C.I.PigmentRed48、C.I.Pigment Red48:1、C.I.PigmentRed57、C.I.Pigment Red112、C.I.Pigment Red122、C.I.Pigment Red123、C.I.Pigment Red146、C.I.Pigment Red168、C.I.Pigment Red184、C.I.Pigment Red202等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの顔料としては、C.I.Pigment Yellow−1、C.I.Pigment Yellow−2、C.I.Pigment Yellow−3、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.PigmentYellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−73、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−75、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、本発明のために、新たに合成した顔料を使用してもよい。
これらの顔料を、分散剤を用いて溶媒中に分散させて顔料分散液として使用する。分散方法は、樹脂分散剤を顔料に物理吸着させることによって分散させる方法や、いわゆる高分子グラフト顔料に代表される、樹脂分散剤と顔料が化学結合(主に共有結合)によって結合させる方法、いわゆるマイクロカプセル化顔料に代表される、顔料表面の一部または全部を樹脂で被覆する方法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記顔料として、自己分散顔料を用いることもできる。本発明にもちいる自己分散顔料としては、一般的顔料に対して表面改質処理を施すことで得られる顔料が挙げられる。例えば酸化剤(例えば硝酸、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、次亜塩素酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、オゾン等)による酸化処理、シラン化合物等のカップリング剤による処理、ポリマーグラフト化処理、プラズマ処理等である。
表面改質処理をする他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
前記染料としては、市販の酸性染料、反応染料、直接染料、食用染料、塩基性染料、分散染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、油性染料など特に限定無く使用できる。例えば、C.I.ダイレクトブラック−2,−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194,−195;C.I.ダイレクトブルー−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−112,−142,−165,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287,−307;C.I.ダイレクトレッド−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−227;C.I.ダイレクトバイオレット−2,−5,−9,−12,−18,−25,−37,−43,−66,−72,−76,−84,−92,−107;C.I.ダイレクトイエロー−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−58,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144,−173;C.I.フードブラック−1,−2;C.I.アシッドブラック−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−156,−172,−194,−208;C.I.アシッドブルー−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−83,−90,−102,−104,−111,−185,−249,−254;C.I.アシッドレッド−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−110,−144.−180,−249,−257;C.I.アシッドイエロー−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−18,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−78,−79,−122等の染料が挙げられるこれらに限定されるものではない。
また、本発明に用いるインクの色材は、複数の種類を混合して用いることもでき、染料と顔料を混合して用いても良い。
前記インク中に含有される色材は、好ましくは0.1質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは1質量%以上10質量%以下の範囲で使用される。色材の含有量が0.1質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、含有量が20質量%よりも多い場合には、液体の噴射特性が不安定となる場合が存在した。
なお、必要に応じて前記処理液中に色材を含有させてもよい。この場合の前記処理液中に含有される色材の含有量は、0.1質量%以上20質量%以下が好ましく、さらに好ましくは1質量%以上10質量%以下である。前記処理液に色材を含有させることにより下記効果が得られる。
即ち、色材を含有した処理液においても、色材を含有しない処理液と同様に、他色のインクと記録媒体上で混合させることで、インク中の色材が凝集し、光学濃度、滲み等の画質改善効果が得られる。更に、色材を含有した処理液は、そのままインクとして使用することも可能で有り、色材を含有しない処理液と比べて、画像を形成するために必要なインク、及び、処理液などの液体総数を減らすことが可能となる。結果として、インクタンクやヘッド等の数を減らすことが出来、結果として、マシンサイズ、コストを低減することが可能となる。
本発明で前記インクや前記処理液に用いられる水溶性有機溶媒としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン等の含窒素溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、あるいは、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることが出来る。
これら水溶性有機溶媒は、単独で使用しても、あるいは、二種類以上を混合して使用してもよい。
前記インク中の前記水溶性有機溶剤の含有量については特に制限はないが、インク全重量の1〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは、インク全重量の5〜40重量%である。また、前記処理剤中の前記水溶性有機溶剤の含有量については特に制限はないが、処理剤全重量の1〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは、処理剤全重量の5〜50重量%である。
本発明においては、前記インクや前記処理液には、上記の成分の他、前記インクや前記処理液の特性制御のため、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、その他水溶性ポリマー;アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション等のポリマーエマルション;シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素およびその誘導体、アセトアミド等を添加することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、およびキレート化剤等も添加することができる。
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有し、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表される多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセットを用い、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に付与されて画像が形成されるものであって、単位面積あたりの前記処理液吐出量と前記インク吐出量との比が、1:20〜1:1.2としたものである。
1−Ar−X11 一般式(1)
(一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表し、X11は親水基を表す。一般式(1)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合、X11はポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(1)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
本発明に係る処理液は、同一液量で形成されるドットの径がインクのドット径よりも大きいため、単位面積の印字に必要な処理液の吐出量はインクの吐出量より少量でよい。インク吐出量に対する処理液の吐出量が少ないほど、カール・カクルが抑制されるが、あまりに少ない場合は処理液による画像埋まりが不十分となって、画像濃度や画像解像度が低下する。一方で処理液の吐出量が多いと、画像濃度や画像解像度は良好であるが、カール・カクルが悪化する。この相反する性質を両立できる範囲、つまり画像濃度や画像解像度が目視で良好なレベルであり、且つ記録媒体のカール・カクルが十分に抑制される状態にあるのは、単位面積あたりの該処理液吐出量と該インク吐出量の比が、1:20〜1:1.2の範囲であった。さらに好ましい範囲は1:16〜1:2、より好ましくは1:10〜1:3の範囲である。
前記インクと前記処理液とは、互いに接触するように記録媒体上に付与される。前記インクと前記処理液とが互いに接触することでインクが凝集し、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる記録方法となるからである。前記インクと前記処理液とが接触する態様には特に制限はなく、例えば、互いに隣接するよう付与されてもよく、一方の付与領域に他方が覆い被さるように付与されてもよい。
また、記録媒体へ付与する場合、前記インクと前記処理液とを順次付与する場合の順番は任意であるが、前記処理液を付与した後、前記インクを付与することが好ましい。前記処理液を先に付与することで、前記インク中の構成成分を効果的に凝集させることが可能となるからである。さらに、前記処理液に含有される凝集剤が記録媒体上に付着することにより、記録媒体への色材の浸透が抑えられるからである。
前記処理液を付与した後であれば、いかなる時期に前記インクを付与してもかまわないが、前記処理液を付与してから0.1秒以下のタイミングで前記インクを付与することが好ましい。
また、本発明に適用される記録媒体としては、P紙、マルチエース、C2紙(富士ゼロックスオフィスサプライ社製)などの普通紙のほか、Green100、WR(富士ゼロックスオフィスサプライ社製)などの再生紙が挙げられる。また、はがきなどの厚手の用紙や、表面にコート層を設けたコート紙及び光沢紙などのインクジェット専用紙にも使用できる。
<画像記録装置>
本発明の画像記録装置は、水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有し、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表される多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセットにおける前記インクと前記処理液とを噴射するための記録ヘッドを備えたものであって、単位面積あたりの前記処理液吐出量と前記インク吐出量との比が、1:20〜1:1.2としたものである。
1−Ar−X11 一般式(1)
(一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表し、X11は親水基を表す。一般式(1)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合、X11はポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(1)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
単位面積あたりの前記処理液吐出量と前記インク吐出量との比は、1:16〜1:2であることが好ましく、1:10〜1:3であることがさらに好ましい。
以下、図面を参照しながら本発明のインクジェット記録装置の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1の画像形成装置における内部の基本構成を示す斜視図である。
本実施形態の記録装置100は、前述の本発明の画像形成方法(インクジェット記録方法)に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。すなわち、図1及び図2に示すように、画像形成装置100は、主として、外部カバー6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレイ7と、記録媒体1を画像形成装置100内部に1枚毎に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、記録媒体1の面にインク及び処理液を吐出して画像を形成する画像形成部8(画像形成手段)とを有している。
搬送ローラ2は画像形成装置100内に回転可能に配設された一対のローラであり、トレイ7にセットされた記録媒体1を挟持するとともに、所定量の記録媒体1を所定のタイミングで1枚毎に装置100内部に搬送する。
画像形成部8は記録媒体1の面上にインクによる画像を形成する。画像形成部8は、主として記録ヘッド3と、インクタンク5と、給電信号ケーブル9と、キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスユニット14とから構成されている。
本態様では、インクタンク5はそれぞれ異なる色に対応するインク及び処理液が吐出可能に格納された複数のインクタンク52,54,56,58を有している。
さらに、図2に示すように、記録ヘッド3には給電信号ケーブル9とインクタンク5が接続されており、給電信号ケーブル9から外部の画像記録情報が記録ヘッド3に入力されると、記録ヘッド3はこの画像記録情報に基づき各インクタンクから所定量のインクを吸引して記録媒体の面上に吐出する。なお、給電信号ケーブル9は画像記録情報の他に記録ヘッド3を駆動するために必要な電力を記録ヘッド3に供給する役割も担っている。
また、この記録ヘッド3はキャリッジ10上に配置されて保持されており、キャリッジ10はガイドロッド11、駆動プーリ13に接続されたタイミングベルト12が接続されている。このような構成により、記録ヘッド3はガイドロッド11に沿うようにして、記録媒体1の面と平行でありかつ記録媒体1の搬送方向X(副走査方向)に対して垂直な方向Y(主走査方向)にも移動可能となる。
画像形成装置100には、画像記録情報に基づいて記録ヘッド3の駆動タイミングとキャリッジ10の駆動タイミングとを調製する制御手段(図示せず)が備えられている。これにより、搬送方向Xにそって、所定の速度で搬送される記録媒体1の面の所定領域に画像記録情報に基づく画像を連続的に形成することができる。
メンテナンスユニット14は、チューブ15を介して減圧装置に接続されている。更にこのメンテナンスユニット14は、記録ヘッド3のノズル部分に接続されており、記録ヘッド3のノズル内を連結部に設けられた不図示のバキュームポンプ等によって減圧状態にすることにより記録ヘッド3のノズルからインクを吸引する機能を有している。
メンテナンスユニット14を設けておくことにより、必要に応じて記録装置100が作動中にノズルに付着した余分なインクを除去したり、作動停止状態のときにノズルからのインクの蒸発を抑制することができる。ただし、インクと処理液とが混合されることで、凝集物が生成することがあるため、インクと処理液とは別々に収容される構成のメンテナンスユニット14が好ましい。
なお、記録ヘッドとしては、熱インクジェット方式またはピエゾインクジェット方式を用いることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
下記成分を混合し、攪拌した後、ポアサイズ5μmのメンブレンフィルターを用いて濾過することにより各処理液を調製した。
<処理液1>
ジエチレングリコール 20質量%
1,2−ヘキサンジオール 10質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
2−ブチルナフタレンスルホン酸Na(HLB=39.1) 1.5質量%
オルフィンE1010(HLB=7.5) 0.3質量%
純水 残量
<処理液2>
ジエチレングリコール 30質量%
1,2−ヘキサンジオール 5質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
2−ブチルナフタレンスルホン酸Na(HLB=39.1) 1.0質量%
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸Na(HLB=76.8) 0.5質量%
純水 残量
<処理液3>
ジエチレングリコール 25質量%
ブチルカルビトール 3質量%
酢酸 3質量%
酢酸ナトリウム 3質量%
2−ブチルナフタレンスルホン酸Na(HLB=39.1) 1.5質量%
オルフィンE1010(HLB=7.5) 0.3質量%
純水 残量
<処理液4>
ジエチレングリコール 20質量%
1,2−ヘキサンジオール 10質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
2−ブチルナフタレンカルボン酸Na(HLB=19.5) 1.5質量%
オルフィンE1010(HLB=7.5) 0.3質量%
純水 残量
<処理液5>
ジエチレングリコール 20質量%
1,2−ヘキサンジオール 10質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
2−エチルナフタレンスルホン酸Na(HLB=40) 1.5質量%
オルフィンE1010(HLB=7.5) 0.3質量%
純水 残量
<処理液6>
ジエチレングリコール 20質量%
1,2−ヘキサンジオール 10質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
2−(2−エチルヘキシル)ナフタレンスルホン酸Na(HLB=37.2)
1.5質量%
オルフィンE1010(HLB=7.5) 0.3質量%
純水 残量
<処理液7>
ジエチレングリコール 30質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO数:9、HLB=6.17)
0.1質量%
純水 残量
<処理液8>
ジエチレングリコール 20質量%
ブチルカルビトール 2質量%
硝酸マグネシウム6水和物 5質量%
純水 残量
<インク>
下記成分を混合し、攪拌した後、ポアサイズ5μmのメンブレンフィルターを用いて濾過することによりインクを調製した。得られたインクの表面張力は33mN/m、粘度は2.3cP、ドット径は89μmであった。
Cab−O−Jet 300 6質量%
ジエチレングリコール 20質量%
オルフィンE1010 1質量%
水 残量
<表面張力の測定>
23℃、55%RHの環境において、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用いて、得られたインク及び処理液の表面張力を測定した。得られた結果を表1に示す。
<粘度>
レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、得られたインク及び処理液の粘度を測定した。その測定は、インク又は処理液を測定容器に入れ、所定の方法で装置に装着し、測定温度は23℃、せん断速度は1400s-1の条件で行った。得られた結果を表1、2に示す。
<ドット径測定>
インクジェット記録装置Work Centre B900(富士ゼロックス株式会社製)のプリントヘッドを用い、ヘッドにかける電圧、周波数を任意に変更することが可能な噴射装置にて印字を行った。記録媒体はC2紙(富士ゼロックスオフィスサプライ株式会社製)を用い、印字されたドットを光学顕微鏡で観察し、そのドット径を測定した。印字時の吐出量は13ピコリットルで行った。なお、無色処理液の場合、ドット径測定が困難であるため、上記の処理液組成に、C.I.ダイレクトブルー199を0.1質量%添加し、着色した上で印字を行った。得られた結果を表1、2に示す。
<印字評価>
富士ゼロックス社製インクジェットプリンターWorkCentre B900を用いて印字評価を行った。記録媒体は富士ゼロックスオフィスサプライ社製C2紙を用い、上記で調製した処理液を下打ちしたのち、上記で調製したインクを印字した。処理液及びインクの単位面積あたりの吐出量は1:4とした。得られた結果を表1、2に示す。
<画像濃度>
得られたベタ画像部の濃度を光学濃度測定器X―Rite MODEL404(X−Rite製)で測定し、下記の基準で評価した。得られた結果を表1、2に示す。
−評価基準−
◎…1.40以上。
○…1.30以上1.40未満。
△…1.20以上1.30未満。
×…1.20未満。
<画像解像度>
400dpiの画像で、4ドットの幅の直線を4ドットの間隔で5本並べて印字し、直線間の滲みを観察した。得られた結果を表1、2に示す。
−評価基準−
◎…直線間にはヒゲ状の滲み出しがなく、独立した直線として描かれる。
○…直線間にはヒゲ状の滲み出しがみられるが、独立した直線として描かれる。
△…直線間にはヒゲ状の滲み出しがみられ、直線が滲み出しによって連結された状態。
×…直線間の大部分が滲み出しで埋まる。
<カール>
画像印字後、プリンター(富士ゼロックス社製インクジェットプリンターWorkCentre B900)から排出された用紙(富士ゼロックスオフィスサプライ社製C2紙A4サイズ)の、左右両端のカールを測定した。用紙を23℃55%RH環境下で水平面に静置し、一日後の紙端の浮き上がり高さを測定した。評価パターンはアプリケーションソフトPhotoShop(Adobe社製)を用いて作成した。画像解像度を400dpiとし、縦2ドット、横2ドットの合計4ドットのうち、1ドットをブラック100%、残りの3ドットを白地としたものを基本パターンとし、この基本パターンを縦方向に約1100個、横方向に約830個並べ、用紙全面への印字ができる評価パターンである。得られた結果を表1、2に示す。
−評価基準−
◎:浮き上がり高さが2mm未満。
○:浮き上がり高さが2mm以上5mm未満。
△:浮き上がり高さが5mm以上10mm未満。
×:浮き上がり高さが10mm以上。
<カクル>
画像打ち込み後、プリンターから排出された用紙のシワおよび凹凸の有無を、目視にて観察した。得られた結果を表1、2に示す。
−評価基準−
◎:シワおよび凹凸はない。
○:シワおよび凹凸が見られるが、凸部の浮き上がり高さは1mm未満。
△:シワおよび凹凸が目立ち、凸部の浮き上がり高さは1mm以上2mm未満。
×:シワおよび凹凸が目立ち、凸部の浮き上がり高さは2mm以上。
<乾燥性>
得られたベタ画像部の上からコート紙(ハイグレードGCAA0002 富士ゼロックス社製)を重ね、更に上から100g/cm2の荷重をかけて、重ねた紙にインクが転写されなくなるまでの時間を測定し、下記基準でインクの乾燥性を評価した。得られた結果を表1、2に示す。
◎…1秒未満。
○…1秒以上3秒未満。
△…3秒以上10秒未満。
×…10秒以上。
Figure 0004501613
Figure 0004501613
表1、2から明らかなように、本発明のインクジェットインクセットは乾燥性に優れ、かつカール・カクルが発生しない。さらに、本発明のインクジェットインクセットは、画像濃度及び画像解像度に優れる。
本発明に係るインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。 図1のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 記録媒体
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
5 インクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 チューブ

Claims (18)

  1. 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、
    水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、
    を有するインクジェットインクセットであって、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表されるHLB値が18〜42の多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセット。
    1−Ar−X11 一般式(1)
    (一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表す。一般式(1)で表される化合物はアニオン性界面活性剤であり、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
  2. 前記処理液は、下記一般式(2)で表される界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載のインクジェットインクセット。
    2−[Ar1(−X22)−Y]n−Ar2−X33 一般式(2)
    (一般式(2)において、R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表し、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に芳香族基を表し、Yは−CH2−又は酸素原子を表し、nは1〜5の整数を表す。X22及びX33は、それぞれ独立に親水基を表し、一般式(2)で表される化合物がノニオン性界面活性剤の場合は、X22及びX33はそれぞれ独立にポリエチレンオキサイド基又はポリプロピレンオキサイド基を表し、一般式(2)で表される化合物がアニオン性界面活性剤の場合は、X2及びX3はそれぞれ独立に−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M2及びM3はそれぞれ独立にH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
  3. 前記界面活性剤の少なくとも一種は、HLB値が6.5〜10のノニオン性界面活性剤である請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  4. 同一の液量で形成されるドット径が(前記処理液のドット径)>(前記インクのドット径)であることを満たす請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  5. 前記インクの表面張力をγ1とし、前記処理液の表面張力をγ2としたときに、γ1≦39mN/mであり、γ2≦39mN/mであり、γ1>γ2であることを満たす請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  6. γ1≦35mN/mであり、γ2≦30mN/mであり、γ1>γ2であることを満たす請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  7. 前記処理液の粘度をη(cP)としたときに、7≦(γ2)/η≦12であることを満たす請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  8. 前記処理液は、前記インクが含有する成分の少なくとも1種を凝集させる作用をもつ凝集剤をさらに含有する請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  9. 前記凝集剤は、多価カチオンである請求項8に記載のインクジェットインクセット。
  10. 前記凝集剤は、酸性物質又はアルカリ性物質である請求項8に記載のインクジェットインクセット。
  11. 前記凝集剤は、有機電解質である請求項8に記載のインクジェットインクセット。
  12. 前記凝集剤は、ポリアミンである請求項8に記載のインクジェットインクセット。
  13. 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有し、前記凝集剤によって凝集を生じない他のインクをさらに有し、前記他のインクの表面張力をγnとしたときに、γn>γ2であることを満たす請求項8に記載のインクジェットインクセット。
  14. 前記処理液は、カール防止剤をさらに含有する請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  15. 前記カール防止剤は、トリメチロールプロパン、グリシン、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)グリシン誘導体、N,N−ビス(ヒドロキシアルキル)−2−アミノエタンスルホン酸誘導体及びアセチルエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも一種である請求項14に記載のインクジェットインクセット。
  16. 前記色材は、顔料である請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  17. 前記処理液は、色材をさらに含有する請求項1に記載のインクジェットインクセット。
  18. 水、色材及び水溶性有機溶媒を少なくとも含有するインクと、水、水溶性有機溶媒及び界面活性剤を少なくとも含有する処理液と、を有し、前記界面活性剤の少なくとも一種は、下記一般式(1)で表されるHLB値が18〜42の多環式芳香族化合物であるインクジェットインクセットを用い、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に付与されて画像が形成されるインクジェット記録方法であって、
    単位面積あたりの前記処理液吐出量と前記インク吐出量との比が、1:20〜1:1.2である画像形成方法。
    1−Ar−X11 一般式(1)
    (一般式(1)において、Arは縮合環を表し、R1は炭素数2〜10のアルキル基を表す。一般式(1)で表される化合物はアニオン性界面活性剤であり、X1は−CO2 -、−SO4 -又は−PO4 2-を表し、M1はH+,Na+、K+、NH4+又は有機アミン類を表す。)
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