JP3065950B2 - 水系インク - Google Patents
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- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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Description
止され、印刷物の耐水性及び定着性の向上した水系イン
クに関するものであり、特にインクジェット記録用イン
クとして有用な水系インクに関するものである。
や筆記具用のインクにおいては、その製造や取扱性の簡
便の点から水系インクが用いられる場合が多い。例え
ば、近年のコンピュータの発達、普及によりプリンタ装
置も普及しており、そのようなプリンタ装置にも水系イ
ンクが盛んに用いられている。
ジェットプリンタに使用されるインクには、ノズルにイ
ンクが目詰まりするのを防止するために、通常水に溶解
する水溶性染料が用いられる。水溶性染料を用いること
により、インクはノズルに目詰まりしにくくなるが、反
面、印刷物の耐水性に劣るという問題があった。従っ
て、印刷物の耐水性を向上させるためには、インクの組
成が重要となる。
上させるために、インクとして顔料を用いたり(特開平
4−28776号公報、同4−189876号公報、同
4−359071号公報、同4−359072号公報
等)、非水系液媒体を用いたり(特開平4−26147
8号公報)、耐水性に優れた染料を用いたり(米国特許
第4963189号)すること等が提案されている。
と印刷物の彩度の低下を招くという問題やノズル内での
目詰まりといった問題が生ずるおそれがあり、また、紙
やOHPシート等への定着性が不十分であり、印刷物と
しての記録保存性に問題があった。その他の提案も未だ
十分にインクの滲みの防止、並びに耐水性及び定着性等
の要求特性を全て、十分に満足しているインクは未だ得
られていない。
防止され、印刷物の耐水性及び定着性の向上した水系イ
ンクを提供することにある。
用インクとして特に有用な水系インクを提供することに
ある。
発明者は鋭意検討したところ、染料又は顔料を含有する
水系インクが、表面張力と粘度とサスペンション中のポ
リエステルポリアミドの平均粒径との積(A)(以下、
単に積(A)ともいう)を特定の範囲内とすることによ
り、該染料及び該顔料の有する発色性が損なわれること
なくインクの滲みが防止され、耐水性及び定着性を向上
することを知見した。そして、更に上記目的を達成する
為には、水系インクにおいて、記録剤として特定の範囲
の酸価を有するポリエステルポリアミドのミセルに染料
又は顔料を吸着させたサスペンションを用い、且つイン
クの表面張力と粘度とサスペンション中のポリエステル
ポリアミドの平均粒径との積(A)を特定の範囲内とす
ると共に該表面張力、該粘度及び該平均粒径をそれぞれ
特定の範囲内とすることにより、該染料及び該顔料の有
する発色性が損なわれることなくインクの滲みが防止さ
れ、耐水性及び定着性が向上することを知見した。
であり、記録剤として染料又は顔料を吸着させた、JI
S K 0070に基づく酸価が、3〜100KOHm
g/gであるポリマー、具体的にはポリエステルポリア
ミド(以下、単にポリマーということもある)のサスペ
ンションからなり、且つ、20℃における、インクの表
面張力と粘度と上記サスペンション中の上記ポリマーの
平均粒径との積(A)を0.1〜11の範囲内にすると
共に該表面張力を25〜50dyne/cm、該粘度を
0.5〜8cps、該平均粒径を0.005〜0.5μ
mの範囲内にすることを特徴とする水系インクを提供す
ることにより、上記目的を達成したものである。ここ
で、積(A)を式で表わせば、表面張力(dyne/c
m)×粘度(cps)×平均粒径(μm)である。
おける上記ポリマーは、ガラス転移点が20℃以上であ
って、詳しく後述する後記式(1)で表わされるジオー
ル成分から誘導される単位をポリマー鎖中に含有するこ
とが好ましい。
とを特徴とするインクジェット記録用水系インクを提供
するものである。
して染料又は顔料を吸着させた、JIS K0070に
基づく酸価が、3〜100KOHmg/gであるポリマ
ー、具体的にはポリエステルポリアミドのサスペンショ
ンからなり、20℃におけるインクの表面張力と粘度と
サスペンション中のポリマーの平均粒径との積(A)を
特定の範囲内にすると共に該表面張力を25〜50dy
ne/cm、該粘度を0.5〜8cps、該平均粒径を
0.005〜0.5μmの範囲内にすることを特徴とす
るものである。即ち、上記染料又は上記顔料は少なくと
もその一部が上記ポリマー、つまり上記ポリエステルポ
リアミドによって形成されるミセルに吸着されている
か、あるいはそのミセル中に封入されている。そして、
本発明の水系インクは、染料又は顔料を吸着させた上記
ポリマー、つまり上記ポリエステルポリアミドのミセル
が水中にサスペンションとして存在してなり、インク全
体としての物性は、積(A)が特定の範囲内であるもの
である。
の特定範囲内としては、0.1〜11、好ましくは0.
1〜10、更に好ましくは0.1〜8、更に好ましくは
0.3〜6、更に好ましくは0.5〜5、更に好ましく
は0.5〜4、更に好ましくは0.5〜3である。式
(A)の値が0.1未満の場合、滲み等の印字品質の低
下がおこり、値が11を超えると、インクの吐出不良等
が発生し、その結果印字品質の低下がおこるので好まし
くない。本発明の水系インクの上記積(A)を上記特定
の範囲内とするには、インクの表面張力(20℃)を、
25〜50dyne/cmの範囲内とする。上記表面張
力が25dyne/cmに満たないとインクの滲み及び
印字品質の低下が発生し、又、インクジェットプリンタ
ーのプリントヘッドノズルからインク漏れが発生し、5
0dyne/cmを超えるとインク乾燥速度が遅くなり
すぎ、混合及びプリントヘッド汚れ等の発生やプリント
ヘッドノズルのインク供給不良が発生し、それによって
インク吐出不良、印字品質の低下が発生する。上記表面
張力は、好ましくは28〜43dyne/cmである。
更に色調がマゼンタ、シアン、イエローの場合には、好
ましくは、28〜40dyne/cm、更に好ましくは
28〜36dyne/cm、更に好ましくは28〜33
dyne/cm、色調がブラックの場合には28〜40
dyne/cmがより好ましい。本発明の水系インクの
表面張力を上記範囲内とするには、例えば、染料又は顔
料の濃度を調整したり、ポリエステルポリアミドの濃度
や分子量を調整したり、各種界面活性剤等の表面張力調
整剤等の添加剤を添加したり、使用する湿潤剤の内、イ
ンクの表面張力が25〜50dyne/cmとなる範囲
内のものを選択する等の手段を用いればよい。尚、上記
表面張力の測定方法は、後述する実施例において詳述す
る。
する為には、インクの粘度を、20℃において0.5〜
8cpsとする。該粘度は好ましくは1〜5cps、更
に好ましくは1〜3cpsである。即ち、上記粘度が
0.5cpsに満たないとインクのにじみが顕著にな
り、又、インクジェットプリンターのプリントヘッドノ
ズルからインク漏れが発生する。又、8cpsを超える
と、インクジェット用インクとしての粘度が高くなりす
ぎ、プリントヘッドへのインク供給が伴わず、吐出不良
が発生し、かすれや印字品質の低下の問題が発生する。
本発明の水系インクの粘度を上記範囲内とするために
は、例えば、染料又は顔料の濃度を調整したり、ポリエ
ステルポリアミドの濃度や分子量を調整したり、各種界
面活性剤等や表面張力調整剤等の添加剤を添加したり、
使用する湿潤剤の内、インクの粘度が0.5〜8cps
となる範囲内のものを選択し、その使用量等を調整する
等の手段を用いればよい。なお、上記粘度の測定方法
は、後述する実施例において詳述する。
(A)を特定の範囲内とするためには、インク中の記録
剤として上記染料又は顔料を吸着させたポリマー、即ち
ポリエステルポリアミドのサスペンション中のポリマー
の平均粒子径を、0.005〜0.5μmとする。上記
平均粒子径が0.005μmに満たないとインクの滲み
が発生し、0.5μmを超えるとサスペンション自身の
分散安定性が低下する。上記平均粒子径は、0.005
〜0.3μmであることが好ましく、より好ましくは、
0.005〜0.2μm、更に好ましくは0.01〜
0.1μmであることによりサスペンション形成性及び
安定性の点で良好な結果をもたらす。上記平均粒子径
は、例えば、後述する転相乳化の条件を変えること等に
よって調整することができる。又、上記サスペンション
中のポリマーの特に好ましい粒径分布状態は、下記の分
布状態である。 〔分布状態〕 d≦0.1μmの粒径(d)の粒子が60〜100% d≧0.5μmの粒径(d)の粒子が0〜10%
は、後記式(1)で表わされるジオール成分から誘導さ
れる単位をポリマー鎖中に含むことが好ましい。
は、JIS K 0070に基づく酸価が3〜100K
OHmg/gである。上記酸価が3KOHmg/gに満
たないと、染料又は顔料を安定に吸着させたサスペンシ
ョンが得られず、100KOHmg/gを超えると、イ
ンクの耐水性及び定着性が劣る。好ましくは、上記酸価
は3〜70KOHmg/g、更に好ましくは10〜60
KOHmg/g、一層好ましくは15〜45KOHmg
/g、更に一層好ましくは15〜40KOHmg/g、
特に好ましくは18〜37KOHmg/gであることが
サスペンション形成性及び安定性が向上する点で良好な
結果をもたらす。
熱計量)により測定されるTg(ガラス転移点)がイン
クジェット方式が圧電素子を用いた方式では20℃以
上、インクジェット方式が熱エネルギーを用いた方式で
は30℃以上であることが好ましく、特に圧電、熱エネ
ルギーの両方式にかかわらず、40℃以上150℃以下
であることがより好ましく、更に好ましくは50〜15
0℃である。Tgが上記条件未満の場合、本発明の水系
インクを例えばインクジェットプリンタで用いた場合に
上記ポリマーがプリンタのノズル内で固化し、ノズルの
詰まりが起こる場合がある。また、本発明の水系インク
を用いて印刷された紙を重ね置きするとインクの紙写り
が起こる場合がある。
記ポリエステルポリアミドについて説明する。
料又は顔料を吸着し得るミセルを形成し得るものが好ま
しいが、染料又は顔料を封入し得るミセルを形成し得る
ものであっても、本発明の効果を損なわない範囲で特に
制限無く用いることが出来る。
されないが、例えば下記式(1)で表されるジオール成
分〔以下、(a)成分という〕と、二価以上の多価カル
ボン酸、その酸無水物及びその低級アルキルエステルか
らなる群から選ばれる1種以上の酸成分〔以下、(b)
成分という〕と、アミン誘導体〔以下、(c)成分とい
う〕とを共縮重合して得られたものであることが好まし
い。
Aは炭素数2〜4のアルキレン基、例えば、エチレン又
はプロピレン基を示し、x及びyは同一の又は異なる1
以上の整数を示し、かつx+yの平均値は2〜7であ
る。)
されるジオール成分について説明すると、該ジオール成
分は特に制限されるものではないが、ビスフェノールA
のアルキレンオキシド付加物、好ましくはビスフェノー
ルAのエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物
であり、具体的には、ポリオキシプロピレン(2.2)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン
(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキ
シエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を
好ましく用いることができる。
について説明すると、該酸成分としては特に制限される
ものではないが、例えば上述の通り二価以上の多価カル
ボン酸、その酸無水物及びその低級アルキルエステルか
らなる群から選ばれる1種以上が用いられる。
二価のカルボン酸及び三価以上のカルボン酸が用いられ
る。上記二価のカルボン酸としては、特に制限されるも
のではないが、例えばマレイン酸、フマール酸、シトラ
コン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク
酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、
イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−
オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、ダイマー
酸、イソオクチルコハク酸等が好ましく用いられる。一
方、三価以上のカルボン酸としては、特に制限されるも
のではないが、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタ
ントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン
酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレ
ンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロ
メリット酸、無水トリメリット酸、エンボール三量体酸
等が好ましく用いられる。また、これら二価以上の多価
カルボン酸の低級アルキルエステルとしては、好ましく
は炭素数1〜4のアルキルエステルが用いられる。就
中、上記多価カルボン酸として、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、コハク酸、ダイマー酸等の二価のカルボン酸、又は
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、無水トリメリッ
ト酸を用いることが好ましい。
られる、上記(c)成分である上記アミン誘導体として
は、上記(a)成分及び上記(b)成分と共縮重合可能
なアミン類であれば、特に制限なく用いることができ
る。そのようなアミン類としては、例えば、エチレンジ
アミン、ペンタメチレンンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルア
ミン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン及びト
リエチレンテトラミン等のポリアミン;6−アミノカプ
ロン酸及びε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸
類;並びにプロパノールアミン等のアミノアルコール等
が挙げられる。
上記(a)成分と上記(b)成分と上記(c)成分との
モル比は、該ポリエステルポリアミドの酸価、数平均分
子量及びTg等の値にもよるが、上記(b)成分は、上
記(a)成分1モルに対して、0.6〜1.2モルであ
ることが好ましく、0.8〜1.1モルであることが更
に好ましい。一方、上記(c)成分は、上記(a)成分
1モルに対して、0.05〜0.7モルであることが好
ましく、0.1〜0.5モルであることが更に好まし
い。
例えば共縮重合の際における各共縮重合成分〔上記成分
(a)、(b)及び(c)〕の添加比率を変えたり、カ
ルボン酸エステルを用いたり、一価のアルコールで酸を
封鎖したりすることによって上記酸価、Tg、及び数平
均分子量等を調整することができる。また、上記共縮重
合の方法に特に制限は無く、公知の方法が用いられる。
の数平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーでポリスチレン換算する)が、好ましくは500〜
100000、より好ましくは1000〜50000、
更に好ましくは1500〜30000、更に好ましくは
2000〜15000であることが、プリンタヘッドへ
の焦げ付きや印刷後のインクの耐水性及び定着性、並び
にサスペンションの形成性の点から好ましい。
エステルポリアミドは、該インク中に1〜50重量%配
合されることが好ましく、2〜30重量%配合されるこ
とが更に好ましい。上記ポリエステルポリアミドの配合
量が1重量%に満たないと、印字濃度が不十分であり、
50重量%を超えると、サスペンションのインクとして
の保存安定性が低下したり、特にインクジェットプリン
タで用いるときにノズル先端部でのインク蒸発に伴うイ
ンクの増粘やサスペンションの凝集が起こることによっ
てプリンタヘッドの目詰まりが起こる場合があるので、
上記範囲内とすることが好ましい。
ルによって吸着される染料及び顔料について説明する。
上記染料としては、上記ポリエステルポリアミドによっ
て吸着され得る染料であれば特に制限無く用いることが
でき、例えば、油性染料、分散染料、直接染料、酸性染
料及び塩基性染料等を挙げることができるが、良好な封
入性の観点から油性染料及び分散染料を用いることが特
に好ましい。上記分散染料としては、以下に限定される
ものではないが、特に好ましい具体例としては、C.
I.ディスパーズイエロー5、42、54、64、7
9、82、83、93、99、100、119、12
2、124、126、160、184:1、186、1
98、199、204、224及び237;C.I.デ
ィスパーズオレンジ13、29、31:1、33、4
9、54、55、66、73、118、119及び16
3;C.I.ディスパーズレッド54、60、72、7
3、86、88、91、92、93、111、126、
127、134、135、143、145、152、1
53、154、159、164、167:1、177、
181、204、206、207、221、239、2
40、258、277、278、283、311、32
3、343、348、356及び362;C.I.ディ
スパーズバイオレッド33;C.I.ディスパーズブル
ー56、60、73、87、113、128、143、
148、154、158、165、165:1、16
5:2、176、183、185、197、198、2
01、214、224、225、257、266、26
7、287、354、358、365及び368;並び
にC.I.ディスパーズグリーン6:1及び9等が挙げ
られる。
ものではないが、特に好ましい具体例としては、例え
ば、C.I.ソルベント・ブラック3、7、27、29
及び34;C.I.ソルベント・イエロー14、16、
19、29、56、82及び162;C.I.ソルベン
ト・レッド1、3、8、18、24、27、43、5
1、72、73、132及び218;C.I.ソルベン
ト・バイオレット3;C.I.ソルベント・ブルー2、
11及び70;C.I.ソルベント・グリーン3及び
7;並びにC.I.ソルベント・オレンジ2等が挙げら
れる。上記直接染料としては、以下に限定されるもので
はないが、特に好ましい具体例としては、例えば、C.
I.ダイレクト・ブラック19などが挙げられる。上記
酸性染料としては、以下に限定されるものではないが、
特に好ましい具体例としては、例えば、C.I.アシッ
ド・ブラック2及び52;C.I.アシッド・イエロー
23;C.I.アシッド・レッド51、87及び92;
並びにC.I.アシッド・ブルー1、9及び74などが
挙げられる。上記塩基性染料としては、以下に限定され
るものではないが、特に好ましい具体例としては、例え
ば、C.I.ベーシック・イエロー2及び11;C.
I.ベーシック・レッド1及び13;C.I.ベーシッ
ク・バイオレット1、3、7及び10;並びにC.I.
ベーシック・ブルー5、7、9及び26などが挙げられ
る。
乳化によって上記ポリエステルポリアミドに効率的に吸
着される観点から、溶剤、例えば、ケトン系溶剤に20
g/l以上溶解することが好ましく、100〜600g
/l溶解することが更に好ましい。
料としては、上記ポリエステルポリアミドによって吸着
され得る顔料であれば特に制限無く用いることができ
る。例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔
料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニン
顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔
料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジ
ゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の
多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ
等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリ
ンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、酸化チタン、
酸化鉄系、カーボンブラック系等の無機顔料が挙げられ
る。また、カラーインデックスに記載されていない顔料
であっても水相に分散可能なら、いずれも使用できる。
更に、上記顔料を界面活性剤や高分子分散剤等で表面処
理したものや、グラフトカーボン等も勿論使用可能であ
る。上記顔料のうち、特に、アゾ顔料、フタロシアニン
顔料、アントラキノン顔料、カーボンブラック系顔料を
用いることが好ましい。
れぞれ単独で用いてもよく、或いは両者を組み合わせて
用いても良い。両者を組み合わせて用いる場合には、染
料と顔料との混合比(重量)は、前者:後者=10:9
0〜90:10の範囲で自由に選択して良い。なお、本
明細書において、「顔料」とは、水や溶剤、油などに不
溶の微粒子状の固体をいい、これに対して、「染料」と
は、水や溶剤に溶解した状態で染色されるものをいう
〔カラーケミカル事典1988年3月第1刷、(株)シ
ーエムシー、有機合成化学協会編、P45以降参照〕。
中に1〜30重量%配合されることが好ましく、1.5
〜25重量%配合されることが更に好ましい。上記染料
又は顔料の配合量が1重量%に満たないと印字濃度が不
十分であり、30重量%を超えて使用しても印字濃度の
大幅な向上が図れず、また、サスペンション中のポリマ
ーの粒子径の経時安定性が低下し、平均粒子径増大の傾
向があるので、上記範囲内とすることが好ましい。
記染料又は顔料を吸着させたポリエステルポリアミドの
サスペンションからなり、この中には従来公知の各種添
加剤、例えば多価アルコール類のような湿潤剤、分散
剤、シリコーン系等の消泡剤、カチオン、アニオンある
いはノニオン系の各種界面活性剤等の表面張力調整剤、
クロロメチルフェノール系等の防黴剤及び/又はEDT
A等のキレート剤、又、亜硫酸塩等の酸素吸収剤等が含
有されていてもよい。
は、粗大粒子を除去することが好ましい。例えば、混合
後のインクをフィルターにより加圧濾過したり或いは遠
心分離器で処理して、好ましくは2μm以上、更に好ま
しくは1μm以上、一層好ましくは0.5μm以上の粒
子を除去することにより、目詰まりのないインクが得ら
れる。
れるものではないが、例えばエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール及びポリエチ
レングリコール等のグリコール類;グリセリン;ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、メチルカルビト
ール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチ
ルカルビトールアセテート、ジエチルカルビトール、ト
リエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、及びプロピレングリ
コールモノメチルエーテル等の多価アルコールのエーテ
ル類、アセテート類;チオジグリコール;N−メチル−
2−ピロリドン;1,3−ジメチルイミダゾリジノン;
トリエタノールアミン;ホルムアミド;ジメチルホルム
アミド等の含窒素化合物類、ジメチルスルホキシドの一
種又は二種以上を使用することができる。これらの湿潤
剤の配合量に特に制限はないが、本発明の水系インク中
に好ましくは0.1〜50重量%配合することができ、
更に好ましくは0.1〜30重量%配合することができ
る。
るものではないが、例えば、アニオン界面活性剤とし
て、高級脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級
アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸
塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エス
テル塩、ナフテン酸塩等、カチオン界面活性剤として、
脂肪族アミン塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム
塩、ホスフォニウム塩等、両性界面活性剤として、ベタ
イン型化合物等、ノニオン界面活性剤として、ポリオキ
シエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレンオ
キサイド縮合型等が挙げられ、使用に際しては、これら
の一種又は二種以上を用いることができる。また、高分
子分散剤として、ゼラチン、カゼイン等のタンパク質、
アラビアゴム等の天然ゴム、サポニン等のグルコキシ
ド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、リ
グニンスルホン酸塩、セラック等の天然高分子、ポリア
クリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物塩、ビニル
ナフタレン−アクリル酸共重合物塩、スチレン−マレイ
ン酸共重合物塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合
物塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、
ポリリン酸等の陰イオン性高分子、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等
の非イオン性高分子等が挙げられ、使用に際しては、こ
れらの一種又は二種以上を用いることができる。就中、
下記式(2)で表される化合物を用いることが、サスペ
ンション中のポリマーの平均粒子径を小さくし得る点か
ら特に好ましい。
又は水酸基を示し、R”は炭素数1〜5の炭化水素基を
示し、Mは一価のカチオンを示し、lは1〜1000の
整数を示す。)
炭素数1〜10の炭化水素基又は水酸基を示し、好まし
くは、水素原子が用いられる。また、R”は炭素数1〜
5の炭化水素基を示し、好ましくは、メチレン基が用い
られる。また、Mは一価のカチオンを示し、好ましく
は、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属のイオン
が用いられる。また、lは1〜1000の整数を示し、
好ましくは100〜800である。また、上記式(2)
で表される化合物は、そのHLB値が5〜15であるこ
とが、分散剤としての効果が発現し、サスペンション中
のポリマーの平均粒子径の増大抑制効果がある点から好
ましい。
販品も使用することができる。そのような市販品として
は、例えば花王(株)製の分散剤デモールSNB,M
S,N,SSL,ST,P(商品名)が挙げられる。
特に制限はないが、本発明の水系インク中に、0.01
〜10重量%配合されることが好ましい。該化合物の配
合量が0.01重量%に満たないとサスペンション中の
ポリマーの小粒子径化が困難であり、10重量%を超え
るとサスペンション中のポリマーの平均粒子径が増大し
たりサスペンション安定性が低下し、ゲル化するおそれ
があるので、上記範囲内とすることが好ましい。更に好
ましくは、上記式(2)で表される化合物の配合量は、
本発明の水系インク中に、0.1〜1重量%である。
ないが、下記式(3)で表される化合物、就中、下記式
(4)で表わされる化合物を用いることが、インク調製
の際における泡の発生の抑制及びインクの表面張力の調
整の点から特に好ましい。
C1 〜C10のアルキル基又はアリール基を示し、R5 及
びR6 は同一の又は異なるC1 〜C10のアルキル基、ア
リール基、水酸基、アミノ基、カルボキシル基又はエポ
キシ基を示し、m及びnは同一の又は異なる0〜100
0、好ましく1〜1000の整数を示す。〕
整数を示す。〕
びR4 は好ましくは同一の又は異なるC1 〜C5 の低級
アルキル基又はフェニル基であり、m及びnは、好まし
くは10〜100の整数であり、R5 及びR6 は好まし
くは同一の又は異なるC1 〜C5 の低級アルキル基又は
フェニル基である。
としては市販品も使用することができる。そのような市
販品としては、例えば信越シリコーン社製のKF96、
66、69、KS68、604、607A、602、6
03、KM73、73A、73E、72、72A、72
C、72F、82F、70、71、75、80、83
A、85、89、90、68−1F、68−2F(商品
名)等が挙げられる。
の配合量に特に制限はないが、本発明の水系インク中
に、0.001〜2重量%配合されることが好ましい。
該化合物の配合量が0.001重量%に満たないとイン
ク調製時に泡が発生し易く、又、インク内での小泡が除
去が難しく、2重量%を超えると泡の発生は抑えられる
ものの、印字の際、インク内でハジキが発生し印字品質
の低下が起こる場合があるので、上記範囲内とすること
が好ましい。更に好ましくは、上記式(3)又は(4)
で表される化合物の配合量は、本発明の水系インク中
に、0.005〜0.5重量%である。
のシリコーン系消泡剤や、カチオン、アニオン或いはノ
ニオン系の各種界面活性剤を使用することができる。特
に、上記式(3)又は(4)で表されるシリコーン系消
泡剤や、下記式(5)で表されるアルキルフェノールの
エチレンオキサイド化合物、下記式(6)で表されるア
セチレングリコールのエチレンオキサイド付加物を用い
ることが泡の発生の抑制、インクの表面張力の調整のし
やすさ、及びインク吐出性、にじみが少ない、印字濃度
ムラがない等の点で好ましい。
れらの化合物の一種又は二種以上を用いることができ、
本発明の水系インク中に0.005〜15重量%配合す
ることが望ましい。該配合量が、0.005%に満たな
いと、上記特性を発現することができないことがあり、
15重量%を超えると、反対ににじみや印字濃度ムラ等
が発生して印字品質が低下したり、インクの液安定性が
低下することがあるので、上記範囲内とすることが望ま
しい。
ト記録用水系インクとして有用である。この場合、上記
水系インクは、圧電式及び熱ジェット式のインクジェッ
トプリンターの何れにも使用することができる。
方法について説明する。本発明の水系インクは、いわゆ
る転相乳化によって好ましく製造される。
れるジオール成分〔即ち、上記(a)成分〕と、二価以
上の多価カルボン酸、その酸無水物及びその低級アルキ
ルエステルからなる群から選ばれる1種以上の酸成分
〔即ち、上記(b)成分〕と、アミン誘導体〔即ち、上
記(c)成分〕とを共縮重合して得られるポリエステル
ポリアミド(好ましくは、酸価が3〜100KOHmg
/g)を、染料又は顔料と共に溶剤に添加し、中和剤を
加えて該ポリエステルポリアミド中のカルボキシル基を
イオン化し、次いで水を加えた後、上記溶剤を留去して
水系に転相することからなる。
料又は顔料と共に溶剤に添加する。この場合、該ポリエ
ステルポリアミドは、該溶剤100重量部に対して、5
〜50重量部添加することがサスペンション形成の点か
ら好ましい。上記溶剤としては、特に制限されるもので
ないが例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、ジプロピルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルイソプロピルケトン等のケトン系溶剤が挙げ
られ、これらのうちメチルエチルケトンが好ましく用い
られる。
記染料又は顔料と、上記溶剤との混合液に中和剤を加え
る。これにより、該ポリエステルポリアミド中のカルボ
キシル基をイオン化する。該中和剤としては、該ポリエ
ステルポリアミド中のカルボキシル基をイオン化し得る
ものであれば特に制限無く用いることができる。そのよ
うな中和剤としては、例えばアンモニア水、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の一価の
無機塩のアルカリ水溶液、アリルアミン、イソプロピル
アミン、ジイソプロピルアミン、エチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、2−エチルヘキシルアミ
ン、3−エトキシプロピルアミン、ジイソブチルアミ
ン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、トリ−n−オ
クチルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミ
ン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジ
メチルアミノプロピルアミン、n−プロパノールアミ
ン、ブタノールアミン、2−アミノ−4−ペンタノー
ル、2−アミノ−3−ヘキサノール、5−アミノ−4−
オクタノール、3−アミノ−3−メチル−2−ブタノー
ル、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメ
チルエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプ
ロパノールアミン、ネオペンタノールアミン、ジグリコ
ールアミン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロ
パン、1,2−ジアミノプロパン、1,6−ジアミノヘ
キサン、1,9−ジアミノノナン、1,12−ジアミノ
ドデカン、二量体脂肪酸ジアミン、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、N
−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラ
ジン、N−アミノプロピルジピペリジプロパン、ピペラ
ジン等のアミン類等を挙げることができる。特に、上記
中和剤として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリ
エチルアミン及びジメチルエタノールアミンを用いると
得られるサスペンションの粒子径がより小粒子径化し且
つサスペンションの安定性が一層向上するので好まし
い。就中、上記中和剤として水酸化ナトリウム及び水酸
化カリウムを用いると得られるサスペンションの耐熱性
も向上するのでより好ましい。上記中和剤の使用量は、
少なくとも上記ポリエステルポリアミド中のカルボキシ
ル基をイオン化できる量であれば良い。例えば、特に好
ましい中和剤の使用量の範囲としては、下記数式(i)
で計算される値をF(g)としたときに、0.8×F
(g)〜1.5×F(g)を満足する範囲である。
えて転相を起こさせる。これにより、ポリエステルポリ
アミドのサスペンションが水相中に生じる。加える水の
量は、上記混合液100重量部に対して100〜300
重量部であることが好ましい。この場合、水に上記式
(2)で表される化合物を添加したものを、上記混合液
に添加すると、ポリエステルポリアミドの平均粒子径を
小さくすることができるので好ましい。また、水に上記
式(3)又は(4)で表される化合物を添加したもの
を、上記混合液に添加すると、泡の発生を抑制すること
ができ、更には表面張力を調整することができるので好
ましい。上記式(2)で表される化合物の添加量は、上
述の通り最終的に得られるインク中に0.01〜10重
量%となるような量であることが好ましい。一方、上記
式(3)又は(4)で表される化合物の添加量は、上述
の通り最終的に得られるインク中に0.001〜2重量
%となるような量であることが好ましい。
ことにより、上記混合液中の上記溶剤を除去すると共
に、所定量の水を除去することにより、所望の濃度を有
する、染料又は顔料を吸着させたポリエステルポリアミ
ドのサスペンションが得られる。
pHとしては、サスペンションの安定性を確保する為に
pH=5〜12となるように調整することが好ましい。
ジェット記録用水系インクとして特に有用であるが、そ
の他のインクとして、例えば、一般の万年筆、ボールペ
ン、サインペン等の筆記具用のインクとしても使用可能
である。
有効性を例示する。しかしながら、本発明は、かかる実
施例に制限されるものでないことはいうまでもない。
ヒドロキシフェニル)プロパン1050g、フマール酸
250g、無水トリメリット酸115g、6アミノカプ
ロン酸40g、ハイドロキノン1.5gをガラス製2リ
ットルの4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製
攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管をこれに取
りつけた。マントルヒーター中で、窒素気流下にて22
0℃にて攪拌しつつ反応せしめた。重合度はASTM
E28−67に準ずる軟化点より追跡を行い、軟化点が
108℃に達した時反応を終了した。得られたポリエス
テルポリアミドは淡黄色の固体であり、DSCによるT
gは55.6℃であった。また、JIS K 0070
に基づく該ポリエステルポリアミドの酸価は38.5K
OHmg/gであり、数平均分子量(ゲルバーミエーシ
ョンクロマトグラフィーでポリスチレン換算)は320
0であった。次に、上記ポリエステルポリアミド150
g、油性染料(オリエント化学製、VALIFAST BLUE 260
6) 40g、及びメチルエチルケトン500gをセパラ
ブルフラスコに入れ、フラスコ内をN2 置換後、攪拌し
て上記ポリエステルポリアミド及び油性染料をメチルエ
チルケトンに完全溶解させた。引き続き、トリエチルア
ミン14.58gを加えて上記ポリエステルポリアミド
中のカルボキシル基をイオン化した。更に、イオン交換
水960gを滴下して撹拌した後、減圧下で40℃に加
熱してメチルエチルケトンを除去し、染料を吸着したポ
リエステルポリアミドのサスペンション(平均粒径;
0.06μm)の20重量%水系インクを得た。
(株)製デモールN(分散剤、HLB値8.51)3g
を含有するイオン交換水960gを用い実施例1と同様
の操作により顔料(三菱化成製、カーボンブラック M
A−100)を吸着させたポリエステルポリアミドのサ
スペンション(平均粒径;0.05μm)の20重量%
水系インクを得た。
ィルターによって濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去して
インクジェット用インクを得た。得られたインクジェッ
ト用インクの20℃における表面張力、粘度及び平均粒
径を下記の方法により測定し、式(A)の値を計算し
た。その結果を表1に示す。このインクを用い、市販の
キャノン製マイクロバブルジェットプリンター(型番B
J−10VL)で印字し、インク吐出量、印字濃度、に
じみ、定着性、耐水性及び目詰まり防止性を下記の方法
で評価した。その結果を表1に示す。
表面張力計(CBVP−Z型)によりインクの表面張力
を測定。 <粘度>(株)東京計器製のE型粘度計(VISCON
IC ELD)又は、(株)ニッカトー東京支社製の回
転振動式粘度計(ビスコメイト VM−100)によ
り、インクの粘度を測定。 <平均粒径、粒径分布>COULTER Model
N4SDにより、インクの平均粒径、粒径分布を測定。
又、電子顕微鏡(TEM、SEM)にて、直接粒子を観
察して粒子径を測定し、平均粒径、粒径分布を測定。 <インク吐出量>印字は、PPC用再生紙〔日本加工製
紙(株)社製〕を用いてベタ印字を行い、印字前と印字
後のインクカートリッジの重量を測定し、その変化量か
らインク吐出量を算出した。 <印字濃度>印字は、PPC用再生紙〔日本加工製紙
(株)社製〕を用いてベタ印字を行い、室内にて24時
間自然乾燥させた後、その光学濃度をマクベス濃度計R
D918(マクベス社製)で測定した。 <にじみ>PPC用再生紙〔日本加工製紙(株)社製〕
に英数文字を印字し、1時間以上放置した後、顕微鏡及
び目視で文字のシャープさや文字より発生するヒゲ状の
にじみの度合を評価した。 ○:文字がシャープでヒゲ状のにじみもない △:文字がシャープさがなく、にじみも少し発生 ×:文字がシャープさがなく、にじみも多い <耐水性>PPC用再生紙〔日本加工製紙(株)社製〕
にベタ印字し、1時間以上放置した後、静水中に垂直に
10秒間浸漬し、そのまま垂直に引き上げた。室内にて
自然乾燥させた後、印字されていない白色部の光字濃度
をマクベス濃度計RD918(マクベス社製)で測定し
た。 <目詰まり防止性>市販のキャノン製マイクロバブルジ
ェットプリンター(型番BJ−10VL)で、10分間
連続して英数文字を印字した後、プリンターを停止し、
キャップをせずに40℃、25%RHの環境下、2週間
放置した。放置後再び英数文字を印字し、放置前と同等
の印字が得られるまでに要した目詰まり復帰動作の回数
を調べた。 ○:0〜2回の復帰動作で初期と同等の印字が可能 △:3〜5回の復帰動作で初期と同等の印字が可能 ×:6回以上の復帰動作でも初期と同等の印字が不可能 <定着性>インクジェット専用OHPシート(MJOH
PSIN Epson製)にベタ印字し、消しゴム(幅
18.5mm)を傾斜度45°で固定し、その上に荷重
1kgを載せ、ベタ印字面の上を5往復こすり、その時
の印字面の状態を目視で観察した。 ○:印字面にキズ、ハガレがない △:印字面にキズが入る ×:印字面にハガレ発生
ションの水系インクに代えて、実施例2で得られたポリ
エステルポリアミドのサスペンションの水系インクを用
いる以外は実施例3と同様の操作によりインクジェット
記録用インクを得た。得られたインクを用いて実施例3
と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
性染料を用いて、以下の配合からインクを得た。 ・C.I.アシッドイエロー 4g ・エタノールアミン 2g ・ジエチレングリコール 10g ・グリセリン 2.5g ・イオン交換水 81g ・アセチレノールEL 0.5g 即ち、上記の成分をボールミルを用いて12時間混合
し、得られた分散液を5ミクロンのフィルターによって
濾過し、ゴミ及び粗大粒子を除去してインクを得た。得
られたインクを用いて実施例3と同様の評価をした。そ
の結果を表1に示す。
価を行った。 (顔料分散液の調製) ・スチレン−アクリル酸共重合体 3重量部 ・トリエタノールアミン 7重量部 ・イオン交換水 75重量部 即ち、上記成分を混合し、約70℃に加熱して樹脂分を
完全に溶解させた。この水溶液に、顔料(フタロシアニ
ンブルー)15部を加え、以下の条件で分散処理を行っ
た。 分散機;サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア;ガラスビーズ(1.7mm径) メディアの充填率:1.5倍(重量) 分散時間;2時間 分散後ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブランフ
ィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散液
(平均粒径;0.15μm)を得た。 (インクの製造) ・上記分散液 50重量部 ・グリセリン 2.5重量部 ・ジエチレングリコール 10重量部 ・ポリエチレングリコール(PEG300) 2重量部 ・アセチレノールEL 0.5重量部 ・イオン交換水 35重量部
又は顔料が、特定の酸価を有するポリエステルポリアミ
ドのサスペンション中に吸着されており、20℃におけ
る積(A)並びに上記表面張力、上記粘度及び上記平均
粒径が本発明で特定されている範囲内にある実施例(本
発明)の水系インクでは、従来の配合のインク(比較例
1及び2)より、にじみ及び耐水性、定着性のすべてが
一層向上していることが分かる。又、〔表1〕に結果を
示していないが、印字濃度、インク吐出性、ヘッドの目
詰まり防止性についても評価したが、実施例のインクで
は特に問題ないレベルであった。
滲みが防止され、印刷物の耐水性及び定着性が向上す
る。特に、染料を用いた場合にはインクの耐水性が極め
て向上し、にじみが防止され、顔料を用いた場合には紙
やOHPシート等へのインクの定着性が極めて向上す
る。また、上記吸着を転相乳化にて行うことにより、染
料及び顔料の吸着を容易に且つ効率的に行うことがで
き、インクの滲みが一層防止され、耐水性及び定着性が
一層向上する。上記水系インクはインクジェット記録用
水系インクとして特に有用であり、また、一般の万年
筆、ボールペン、サインペン等の筆記具用のインクとし
ても使用可能である。
Claims (5)
- 【請求項1】 染料又は顔料を吸着させたポリエステル
ポリアミドのサスペンションからなり、かつ20℃にお
ける、表面張力(dyne/cm)と粘度(cps)と
該サスペンション中のポリエステルポリアミドの平均粒
径(μm)の積が0.1〜11であり、上記表面張力が25〜50dyne/cm、上記粘度が
0.5〜8cps、上記平均粒径が0.005〜0.5
μmであり、 上記ポリエステルポリアミドの、JIS K 0070
に基づく酸価が、3〜100KOHmg/gであること
を特徴とする水系インク。 - 【請求項2】 上記ポリエステルポリアミドのガラス転
移点が20℃以上である、請求項1に記載の水系イン
ク。 - 【請求項3】 上記ポリエステルポリアミドが、下記式
(1)で表されるジオール成分から誘導される単位をポ
リエステルポリアミド鎖中に含むことを特徴とする、請
求項1又は2に記載の水系インク。 【化1】 (式中、Rは、炭素数1〜4の低級アルキル基を示し、
Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、x及びyは同
一の又は異なる1以上の整数を示し、かつx+yの平均
値は2〜7である。) - 【請求項4】 上記ポリエステルポリアミドが、上記式
(1)で表されるジオール成分と、二価以上の多価カル
ボン酸、その酸無水物及びその低級アルキルエステルか
らなる群から選ばれる1種以上の酸成分と、アミン誘導
体とを共縮重合して得られる、請求項1に記載の水系イ
ンク。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の水系イン
クを用いることを特徴とするインクジェット記録用水系
インク。
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