JP4046485B2 - 窒化物系化合物半導体発光素子 - Google Patents

窒化物系化合物半導体発光素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は窒化物系半導体素子に関し、特に窒化物系III−V族半導体を用いた外部光取り出し効率を向上させ、光出力が増大した半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、特開平9−298313号公報の半導体発光素子のLEDチップをリードボンディングした状態の説明図である。図において発光素子800は、基板801の上にn型半導体層805、p型半導体層804が設けられ、基板801の裏面側に光反射膜802が設けられている。この発光素子800をリードフレーム808Aのダイパッド806上に銀ペーストなどからなる接着剤807で台座に固定する。そして、n型電極809とダイパット806とを、また、p型電極810とリードフレーム808Bを金線によりワイヤーボンディングする。このように、基板裏面に、反射率の高い反射膜を設けることで、基板側に出た光を基板表面、すなわち半導体成長面側に戻すことによって、基板表面からの光取り出しを効率良く行える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例によれば、基板裏面に反射膜を形成し外部光取りだしを改善しようとしている。しかし、この構造では、基板裏面の反射膜で反射した光は、まっすぐ上に返っていくため、最終的には成長膜表面の透光性電極を通って外部へと出て行くことになる。そのため、透光性電極による外部光取り出しの損失が避けられない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の点に鑑み、本発明の発光素子は、サファイア基板、炭化珪素基板または、GaN基板という発光波長に対して透光性を有する基板を用いることを特徴とし、この基板上に窒化物系半導体膜を成長して、基板裏面に凹凸を研削研磨により形成することにより外部光取り出し効率のよい発光素子を得ることを目的とする。この時、凹凸の平均間隔(Sm)は、発光層の発光波長をλnmとしたとき、10λ以上、なおかつ、30μm以下にし、凹凸の中心線平均粗さ(Ra)は、300nm以上なおかつ10μm以下にし、Smと凹凸のRaの比Sm:Raが0.3以上6以下にすることで、台座及び、成長層、透光性電極、保護膜に特殊な細工をすることなく、外部取り出し効率を向上させる窒化物系化合物半導体発光素子を提供することができる。
【0005】
より具体的には次のような発光素子である。
【0006】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、発光波長に対して透明基板と、前記基板とは反対側に透光性電極を有する窒化物系化合物半導体発光素子において、前記基板の裏面に凹凸が形成されており、前記窒化物系化合物半導体発光素子の発光層から前記基板の裏面に到達した光が前記凹凸で反射し、前記基板の側面から取出されるように前記凹凸の粗さ及び平均間隔が制御されていることを特徴とする窒化物系化合物半導体発光素子。
【0007】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、一つ以上形成され、凹凸の平均間隔Smは、発光波長λnmとしたときに、10λ以上10μm以下であることを特徴とする。
【0008】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、前記凹凸は、一つ以上形成され、平均粗さRaは300nm以上10μm以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、前記凹凸は、凹凸の平均間隔をSm、平均粗さをRaとしたときに、Sm:Raが0.3以上6以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、前記基板は、凹凸を形成した後にさらに反射膜を形成することを特徴とする。
【0011】
本発明の窒化物系化合物半導体発光素子は、前記基板は、サファイア基板、GaN基板であることを特徴とする。
【0012】
なお、本明細書において凹凸の平均間隔(Sm)とは、測定部分において一つの凸及びそれに隣り合う一つの凹に対応する平均線の長さの和を求め、この多数の凹凸平均間隔の算術平均を表したものであり、一つの凹凸の平均線の長さをF(x)として凹凸の個数をl個としたとき、
【0013】
【数1】
Figure 0004046485
【0014】
で表される。ここで、例えば、一つの凸及びそれに隣り合う一つの凹とは、図1においてaを表す。
【0015】
また、本明細書において粗さとは、凸から凹までの高さを表している。例えば図1においてbにあたる。凹凸の平均粗さ(Ra)とは、一般に、断面曲線から得られる粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さ1の部分を抜き取り、この部分の中心線をx軸、粗さ曲線をy=f(x)、凹凸の個数をl個で表わした時、
【0016】
【数2】
Figure 0004046485
【0017】
という式で求められる値である。
【0018】
また、本明細書において、凹凸の凸部の角度とは、図1におけるcの角度を表す。
【0019】
また、本明細書において、基板裏面の凹凸の平均間隔(Sm)と基板裏面の凹凸中心線平均粗さ(Ra)については、段差計(VEECO社Sloan技術部製DEKTAK3ST)を用いて測定した値であり、平均粗さについては、長さ350μmに渡って3500ポイントの測定点から求めた算術平均値を表している。平均間隔については、段差計のデータをもとに算出している。このときの針圧は10mgであり、走査速度は43.75μm/秒であった。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施の形態に基づいて説明する。
(実施例1)
図1に本発明に係わる半導体発光素子構造を示す。サファイア基板上101に、GaNバッファ層102を成長させ、n型GaN層103、ノンドープのIn0.02Ga0.98N活性層104、p型Al0.08Ga0.92N層105、Mgドープp型GaN層106を順に積層させる。p型透光性電極107には、Pdからなる金属薄膜を用い、その後Au電極パッド108を設ける。また、n型電極109は、n型GaN層103を露出させて設けている。次に、電極の保護膜として複数の半導体層を覆うようにSiO2誘電体膜(図示せず)を形成する。
【0021】
その後、基板裏面よりダイヤモンド製砥粒を含む砥石で基板厚が100μm以下になるように削った。さらに、スクライブ、またはダイシング装置により350μm□のチップを作製した。この素子の発光波長λは、460nmであった。
【0022】
基板裏面の凹凸は、基板を所望の厚さに研削する際に形成した。この時、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石の粗さを変えて研削を行うことで、基板裏面の凹凸の粗さ及び平均間隔を制御した。この方法により作製された基板裏面の凹凸は、個々の凹凸におけるaとbは一定でなく、さまざまな値の混在したものであった。基板裏面に作製された平均間隔Raは0.5μmで平均粗さSmは5μmのもので構成されていた。
【0023】
図6に本発明の半導体発光素子の光出力の駆動電流依存性を示す。61が従来例、62が本実施例の素子を表している。これによれば、実施例1に基づいた発光素子は、従来例による発光素子の光出力よりも高くなった。これは、凹凸の形成を基板裏面に行うことにより、発光層から基板裏面へ到達した光は、基板側面に向かって反射し、従来例より多く基板側面を通して光が外部へ取り出されたためである。
【0024】
更に実施例1の素子の光出力とSmの関係を検討した結果を図7に示す。これによれば、Smが10λよりも小さいときは、Raに依存せず、一様に光出力が弱かった。また、Smが、30μmよりも大きくなると、基板が等価的に平坦になってしまうため、基板裏面に凹凸を作製することによる光取り出しの効果が見られなかった。故に、基板裏面に作製した凹凸のSmは10λ以上なおかつ30μm以下が望ましい。
【0025】
次に、図7において、基板裏面のRaによる光出力特性は、Raが0.3μmより小さいときでは、基板裏面の凹凸の粗さが個々で小さいときか、または、基板裏面に凹凸の粗さの大きい部分が、少ないときであるため、結果として平坦な裏面状態と等しくなった。このため基板裏面を凹凸にした効果による外部への光取り出しの向上はなかった。
【0026】
また、Raが10μmよりも大きいときは、凹凸の凸部にあたる角度が極端に小さいものが基板裏面中に多く存在するため、基板裏面で反射した発光層からの光は、基板裏面の凹凸内で散乱させられた形になり、側面を通らず、基板内部へ反射する光が増加するので外部へ光を効率良く取り出せなかった。よって、Raは0.3以上10μm以下であることが望ましい。
【0027】
次にSmとRaの比について検討したところ、Sm:Raは、0.3以上で凹凸による外部への光取り出し効率が大きくなるため好ましく、Sm:Raが6より大きいものは、凹凸の凸部の角度が大きくなり、基板裏面が等価的に平坦になってしまい、凹凸作製により効率良く側面を通って外部へ光が取り出せず、基板裏面を凹凸にした効果がえられなかったため、基板裏面に形成した凹凸のSmとRaの比Sm:Raは、0.3以上6以下が好ましい。
【0028】
実施例において、活性層は、単一及び多重量子井戸層で構成されていてもよく、ノンドーブでもSi、As、Pドープでも良い。また多重量子井戸層のウェルとバリア層はInGaNのみからなってもInGaNとGaNからなっても良い。
【0029】
また、基板裏面に凹凸面を形成すると、基板裏面が鏡面のときと比べ、台座との密着性の向上が確認された。
【0030】
また、基板裏面の凹凸は、エピタキシャル成長を行う前に形成しても同様の効果がえられ、検討の結果基板の大きさは200μm□及び300μm□でも同様の効果がえられた。
(実施例2)
図2に本発明に係わる半導体発光素子構造を示す。サファイア基板201上に、GaNバッファ層202を成長させ、n型GaN層203、SiまたはノンドープのIn0.02Ga0.98N活性層204、p型Al0.08Ga0.92N層205、Mgドープp型GaN層206を順に積層させる。p型透光性電極207には、Pdからなる金属薄膜を用い、その後Au電極パッド208を設ける。また、n型電極209は、n型GaN層203を露出させて設けている。次に、電極の保護膜として複数の半導体層を覆うようにSiO2誘電体膜(図示せず)を形成する。この素子の発光波長λは、実施例1と同じ460nmであった。
【0031】
その後、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石で基板裏面より基板厚が100μm以下になるように削った。次に、スクライブ、またはダイシング装置により350μm□のチップを作製した。基板裏面の凹凸は、基板を所望の厚さに研削する際に形成する。この時、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石の粗さを変えて研削を行うことで、基板裏面の凹凸の粗さ及び平均間隔を制御した。形成された凹凸は図2に示すようにすべての凹凸の高さと間隔が一定になり、Smは4μmでRaは1μmであった。
【0032】
図6の63に本実施例の素子の光出力の電流依存性を表している。これによれば、実施例2に基づいた発光素子は、従来例による発光素子よりも、光出力が高くなった。これは、実施例1と同様、凹凸の形成を基板裏面に行うことにより、発光層から基板裏面へ到達した光は、基板側面に向かって反射し、従来例より多く基板側面を通して光が外部へ取り出されたためである。
【0033】
そして、なおかつ実施例1より光出力が高くなったのは、基板裏面の凹凸を整え、揃えることで、基板裏面へ到達した発光層の光が更に効率良く、透光性電極を経由せず、基板側面を通して外へ出たためと考える。
【0034】
実施例2において、活性層は、単一及び多重量子井戸層で構成されていてもよく、ノンドープでもSi、As、Pドープでも良い。また多重量子井戸層のウェルとバリア層はInGaNのみからなってもInGaNとGaNからなっても良い。
【0035】
また、基板裏面の凹凸は、エピタキシャル成長を行う前に形成しても同様の効果がえられた。
(実施例3)
図3に本発明に係わる発光半導体素子構造を示す。サファイア基板301上に、GaNバッファ層302を成長させ、n型GaN層303、ノンドープのIn0.02Ga0.98N活性層304、p型Al0.08Ga0.92N層305、Mgドープp型GaN層306を順に積層させる。p型透光性電極307には、Pdからなる金属薄膜を用い、その後Au電極パッド308を設ける。また、n型電極309は、n型GaN層を露出させて設けている。次に、電極の保護膜として複数の半導体層を覆うようにSiO2誘電体膜(図示せず)を形成する。本実施例の素子の発光波長は460nmである。
【0036】
その後、基板裏面よりダイヤモンド製砥粒を含む砥石で基板厚が100μm以下になるように削った。基板裏面の凹凸は、基板を所望の厚さに研削する際に形成した。この時、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石の粗さを変えて研削を行うことで、基板裏面の凹凸の粗さを制御し、実施例2と同様凹凸は形のそろったものとなった。これにより基板裏面に作製された凹凸の形状を測定した所、Smは10μmでRaは3μmであった。その後、基板裏面に反射膜310を形成するためにアルミニウムを蒸着した。その後、スクライブ、またはダイシング装置により350μm□のチップを作製した。
【0037】
図6の64は本実施例の光出力の駆動電流依存性である。これによれば、実施例3に基づいた発光素子は従来例による発光素子の光出力特性よりも、光出力比が高くなった。これは、凹凸の形成を基板裏面に行うことにより、発光層から基板裏面へ到達した光は、基板側面に向かって反射し、従来例より多く基板側面を通して光が外部へ取り出されたためである。
【0038】
そして、なおかつ実施例1及び実施例2より高くなったのは、基板裏面の凹凸を整え、さらに、基板裏面に光反射率の高い金属膜を形成することにより、基板裏面へ到達した発光層の光の反射が高反射率の反射膜により効率良く行なわれ、なおかつ、基板裏面の凹凸によって透光性電極を経由せず、基板側面から効率良く外へ出たものと考える。
【0039】
本実施例3においては、実施例2と同様、裏面の凹凸の形状のそろった基板にさらに反射膜を設けているが、実施例1のように、凹凸形状のそろっていない基板裏面に反射膜を形成した場合においても、反射膜のない場合よりも光出力の増大が観察された。
【0040】
実施例3において、活性層は、単一及び多重量子井戸層で構成されていてもよく、ノンドープでもSi、As、Pドープでも良い。また多重量子井戸層のウェルとバリア層はInGaNのみからなってもInGaNとGaNからなっても良い。
【0041】
また、基板裏面の凹凸は、エピタキシャル成長を行う前に形成しても同様の効果がえられた。
【0042】
また、反射膜としては、光反射率の高い銀、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化チタンといった金属や、金属酸化物を蒸着やスパッ夕によって用いても同様の効果がえられた。
(実施例4)
図4に本発明に係わる発光半導体素子構造を示す。サファイア基板401上に、GaNバッファ層402を成長させ、n型GaN層403、SiまたはノンドープのIn0.02Ga0.98N活性層404、p型Al0.08Ga0.92N層405、Mgドープp型GaN層406を順に積層させる。p型透光性電極407には、Pdからなる金属薄膜を用い、その後Au電極パッド408を設ける。また、n型電極409は、n型GaN層403を露出させて設けている。次に、電極の保護膜として複数の半導体層を覆うようにSiO2誘電体膜(図示せず)を形成する。
【0043】
その後、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石で基板裏面より基板厚が60μm以下になるように削り、その後、裏面を研磨により鏡面にした。次に、スクライブ、またはダイシング装置により350μm□のチップを作製した。
【0044】
その後、接着剤410としてエポキシ樹脂を用いて、裏面に凹凸を形成した貼り付け用基板411であるGaN基板と張り合わせることでチップを形成した。この時形成した凹凸は、測定の結果、Smは5μmでRaは5μmであった。
【0045】
図6の65は本実施例素子の光出力の駆動電流依存性である。これによれば、実施例4に基づいた発光素子は従来例による発光素子の光出力よりも、高くなった。これは、発光層からの光が、貼り付け用基板の凹凸面で反射し、発光素子上の透光性電極を通らずに、基板側面を通って素子外部へ出て行ったためである。
【0046】
実施例1から3の素子より光出力がさらに高くなっているのは、サファイア基板を薄くして、その分、サファイア基板よりも発光波長の透過率の高いGaN基板を貼り付けることで、発光層からの光を更に効率良く貼り付け用基板を通して光を外部へ取り出せたためと考える。
【0047】
実施例4において、活性層は、単一及び多重量子井戸層で構成されていてもよく、ノンドープでもSi、As、Pドープでも良い。また多重量子井戸層のウェルとバリア層はInGaNのみからなってもInGaNとGaNからなっても良い。
(実施例5)
図5に本発明に係わる半導体発光素子構造を示す。GaN基板501上に、n型GaN層502、ノンドープのIn0.02Ga0.98N活性層503、p型Al0.08Ga0.92N:Mg層504、p型GaN:Mg層505を順に積層させる。その後、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石で基板裏面より基板厚が100μmになるように研削した。
【0048】
基板裏面の凹凸は、基板を所望の厚さに研削する際に形成した。この時、ダイヤモンド製砥粒を含む砥石の粗さを変えて研削を行うことで、基板裏面の凹凸の粗さを制御した。このとき、基板裏面に作製された凹凸は、測定の結果、Raは4μmで、Smは6μmであった。
【0049】
p型透光性電極506には、Pdからなる金属膜を用い、その後、Au電極パッド507を設ける。n型電極508は、凹凸を形成した後のGaN基板裏面に設けている。次に、電極の保護膜として複数の半導体層を覆うようにSiO2誘電体膜(図示せず)を形成する。
【0050】
その後、ウェハをシートに固定し、ダイアモンドスクライブ装置によりチップが350μm□になるようにウェハを表面よりスクライブを行った。次に、素子を分離するために、ブレーキング装置により、スクライブした線に沿ってブレークを行った。
【0051】
図6の66は、従来例及び実施例における基板厚の光出力依存性である。これによれば、実施例5は、他の従来例や、実施例1〜4と比べ光出力が高くなった。これは、凹凸の形成を基板裏面に行うことにより、発光層から基板裏面へ到達した光は、基板側面に向かって反射し、従来例より多く基板側面を通して光が外部へ取り出されたためである。そして、実施例1と比較して、サファイア基板より、GaN基板の方が光透過率が高いためにより効率が良くなったものと考えられる。
【0052】
本実施の形態の半導体発光素子においては、基板裏面に凹凸面と、GaN基板を用いることにより、従来例よりも、外部への光の取り出しを向上できた。実施例において、活性層は、単一及び多重量子井戸層で構成されていてもよく、ノンドープでもSi、As、Pドープでも良い。また多重量子井戸層のウェルとバリア層はInGaNのみからなってもInGaNとGaNからによりなっても良い。また基板裏面の凹凸はエピタキシャル成長を行う前に形成しても、n型電極を形成する直前に形成しても同様の効果がえられた。
【0053】
なお、本発明において用いられる発光素子は、その基板として、サファイアやGaNに限定されず、SiC、等からなる、発光波長に対して透明な基板を用いたものでも良い。
【0054】
【発明の効果】
従来の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子、特にLEDでは、透光性電極として金属膜が用いられており、発光層からの発光は、この透光性電極を通して行うことが必要であった。このため、外部への光取り出しは、金属膜の材料と、膜厚による透過率に依存していた。そこで、基板裏面に凹凸を形成することで従来と比較して、基板側面より光を取り出せるようにすることで容易にかつ歩留良く発光素子を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる発光ダイオードの概略模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる発光ダイオードの概略模式図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係わる発光ダイオードの概略模式図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係わる発光ダイオードの概略模式図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係わる発光ダイオードの概略模式図である。
【図6】本発明の半導体発光素子の光出力の駆動電圧依存性である。
【図7】本発明の実施例1の半導体発光素子の光出力のSm依存性である。
【図8】従来例による発光ダイオードの概略模式図である。
【符号の説明】
101 サファイア基板
102 GaNバッファ層
103 n型GaN層
104 InGaN活性層
105 p型AlGaN層
106 p型GaN層
107 透光性電極
108 Au電極パツド
109 n型電極
a 一つの凸及びそれに隣り合う一つの凹
b 凹凸の粗さ
c 凹凸の凸部の角度
201 サファイア基板
202 GaNバッファ層
203 n型GaN層
204 InGaN活性層
205 p型AlGaN層
206 p型GaN層
207 透光性電極
208 Au電極パツド
209 n型電極
301 サファイア基板
302 GaNバッファ層
303 n型GaN層
304 InGaN活性層
305 p型AlGaN層
306 p型GaN層
307 透光性電極
308 Au電極パッド
309 n型電極
310 反射膜
401 サファイア基板
402 GaNバッファ層
403 n型GaN層
404 InGaN活性層
405 p型AlGaN層
406 p型GaN層
407 透光性電極
408 Au電極パッド
409 n型電極
410 接着剤
411 貼り付け用基板
501 GaN基板
502 n型GaN層
503 InGaN活性層
504 p型AlGaN層
505 p型GaN層
506 透光性電極
507 Au電極パツド
508 n型電極

Claims (6)

  1. 発光波長に対して透明基板と、前記基板とは反対側に透光性電極を有する窒化物系化合物半導体発光素子において、前記基板の裏面に凹凸が形成されており、前記窒化物系化合物半導体発光素子の発光層から前記基板の裏面に到達した光が前記凹凸で反射し、前記基板の側面から取出されるように前記凹凸の粗さ及び平均間隔が制御されていることを特徴とする窒化物系化合物半導体発光素子。
  2. 前記凹凸は、一つ以上形成され、凹凸の平均間隔Smは、発光波長λnmとしたときに、10λ以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物系化合物半導体発光素子。
  3. 前記凹凸は、一つ以上形成され、平均粗さRaは300nm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の窒化物系化合物半導体発光素子。
  4. 前記凹凸は、凹凸の平均間隔をSm、平均粗さをRaとしたときに、Sm:Raが0.3以上6以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の窒化物系化合物半導体発光素子。
  5. 前記基板は、凹凸を形成した後にさらに反射膜を形成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の窒化物系化合物半導体発光素子。
  6. 記基板は、サファイア基板、GaN基板であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の窒化物系化合物半導体発光素子。
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