JP4046479B2 - 撮影用照明装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、在来の写真フィルムを用いるカメラ、ディジタルカメラ等と称される電子カメラおよびビデオカメラ等による撮影に際し被写体に照明光を照射するための撮影用照明装置の改良に係り、特に、高感度フィルムを用いた撮影や電子カメラを用いた撮影に好適な撮影用照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、写真フィルム、いわゆる銀塩フィルムの感度が向上し、ISO感度800〜1600等の高感度フィルムが、一般消費者にも容易に入手し得るようになった。このため、銀塩フィルムを用いる在来のカメラ、いわゆる銀塩カメラ、によっても高感度フィルムによる高感度撮影が容易に行なえるようになった。さらにデジタルスチルカメラ等と称される電子カメラにおいてもCCD(電荷結合素子)撮像素子等のような撮像素子の感度が向上してきている。このため、被写体照明に従来の大光量ストロボやフラッドランプのような大光量がかならずしも必要でなくなってきた。
さらに、発光ダイオード(LED)の輝度の向上も目覚しく、しかも光の3原色である赤色、緑色および青色の各色の発光ダイオードが入手できるようになり、各種照明に利用されるようになってきた。
このような発光ダイオードを、カメラ撮影用の照明の光源として採用した従来の技術の一例が、特開平11−133490号公報に示されている。
【0003】
特開平11−133490号公報に示された構成においては、電源として、公称1.5Vの乾電池を2本用いる時には、これらを直列に接続してなる電池電源から電力を供給して発光ダイオードを発光させる。また、1.5Vの電池を1本しか使用しない場合には昇圧回路を用いて発光ダイオードを発光させるようにしている。
また、電気二重層コンデンサを用いて発光ダイオードを発光させる技術が特開平11−008932号公報に示されている。電気二重層コンデンサは、電解質溶液中に電極を浸漬すると、電極の電荷によってこの電荷とは反対極性の電荷を持ったイオンが電極近傍に分布し、電気二重層を形成することを基本原理としている。電気二重層コンデンサは、この基本原理から、化学反応を伴わずに、イオンの吸着脱離により電荷の蓄積、放電を行なうため、小型大容量のコンデンサを容易に実現することができ、二次電池のように過充電や過放電により特性の劣化を生じることがないという長所がある。特開平11−008932号公報には、太陽電池の起電力を電気二重層コンデンサに蓄え、蓄えた電気を電源として発光ダイオードを発光させる技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在入手可能な白色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードを写真撮影に必要な光量で発光させようとすると、順方向電圧は3.5V以上となる。このため、公称1.5Vの乾電池2本では、たとえ直列に接続しても充分な光量を得ることができない。また、発光ダイオードは、その発光色によって順方向電流が異なるため、赤色発光ダイオードの順方向電圧は約2Vと低く、公称1.5Vの乾電池2本を直列接続した場合には、わざわざ昇圧回路により昇圧する必要がない。また、特開平11−008932号公報には、単に、太陽電池の起電力を電気二重層コンデンサに蓄えて発光ダイオードの発光に利用することが示されているに過ぎず、小型大容量の電気二重層コンデンサを、電源電圧の昇圧に利用すること、および撮影照明用の発光ダイオードの電源に利用することなどについては、何ら記載されていない。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、カメラ等において使用頻度が高く且つ使用装置の小型化が容易に実現できる電池である公称1.5Vの乾電池2個および公称3Vのリチウム電池1個等の公称3Vの電池電源を用いて、発光ダイオードを発光させ、写真等の撮影の照明に使用するにあたり、シャッタが開く前に作動させる昇圧回路によりメインコンデンサにエネルギを蓄積し、シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサの蓄積エネルギを用いて、電池電源による電源電圧よりも順方向電圧の高い発光ダイオードを発光させ、電源電圧よりも順方向電圧の低い発光ダイオードを、電池電源を用いて発光させることによって、公称3Vの電池電源を用いて、順方向電圧の異なる発光ダイオードを撮影照明用に充分な光量で発光させることを可能とする撮影用照明装置を提供することを目的としている。
特に、請求項1に係る発明の目的は、予め昇圧回路によりメインコンデンサを充電し、この充電エネルギをシャッタ開放時に供給して、電池電源による電源電圧よりも順方向電圧の高い発光ダイオードを発光させ、一方、電源電圧よりも順方向電圧の低い発光ダイオードを電源電圧で発光させるようにして、電源効率の向上、回路の簡素化およびそれによる部品点数と製造コストの削減を実現し得る撮影用照明装置を提供することにある。
【0006】
また、請求項2に係る発明の目的は、特に、いわゆるコンデンサチャージポンプ型回路を昇圧回路に使用し、チャージポンプ動作を行うための第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段を、カメラ等の諸機能を制御する制御回路を構成する中央処理部(CPU)のCMOS構成の出力ポートによって構成するようにして、回路の簡素化を図り、部品点数およびコストを削減し得る撮影用照明装置を提供することにある。
請求項3に係る発明の目的は、特に、インダクタンスの逆起電圧を電源電圧に加算してコンデンサに蓄えるタイプの昇圧回路を使用し、昇圧回路の出力電圧が、例えば電気二重層コンデンサのような小型大容量のメインコンデンサの耐電圧を超えないようにするとともに、昇圧回路の出力に接続される発光ダイオードに流れる電流が各発光ダイオードの最大定格を超えないようにすることを可能とする撮影用照明装置を提供することにある。
【0007】
請求項4に係る発明の目的は、特に、レリーズスイッチの第1段目がオンとなった時点で小型大容量のメインコンデンサの充電を開始させるようにし、コンデンサ充電によるレリーズの待ち時間の影響を、現実的にも且つ心理的にも低減して、カメラの操作性を向上させ得る撮影用照明装置を提供することにある。
請求項5に係る発明の目的は、特に、小型大容量コンデンサの充電終了を、シャッタを開くためのアクチュエータの通電よりも前のタイミングで行うことにより、充電時間を出来るだけ長くし、しかも、シャッタ作動時にコンデンサの充電とシャッタアクチュエータの通電による負荷の重複に起因する電池電源の電源電圧の極端な低下を効果的に防止し得る撮影用照明装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、昇圧回路に接続される小型大容量のメインコンデンサが充分に充電されるまでは、シャッタの作動を禁止し、撮影照明用の発光ダイオードの光量不足の発生を防止し得る撮影用照明装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、上述した目的を達成するために、
公称電圧約3Vの電池を電源として用い、1個以上の白色発光ダイオードおよび各1個以上の赤色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードの三原色の発光ダイオードを備え、
前記白色発光ダイオードと、前記三原色の発光ダイオードとのうちの少なくとも一方を使用して撮影視野の照明を行なう撮影用照明装置において、
電気エネルギを蓄える手段を含み、該手段に蓄えたエネルギを前記電池電源の電源電圧に上乗せして昇圧する昇圧回路と、
前記昇圧回路の出力電圧により充電されるメインコンデンサと、
シャッタの開閉動作に連動して、シャッタが開いている間、前記各発光ダイオードに通電するためのシャッタ連動スイッチング手段とを具備し、且つ
前記昇圧回路は、前記シャッタ連動スイッチング手段と関連して動作し、前記シャッタが開く前に、前記昇圧回路により前記メインコンデンサを充電し、そして前記シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサに蓄えられたエネルギを用いて前記電源電圧よりも順方向電圧の高い前記白色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードおよび前記緑色発光ダイオードとのうちの使用されているものに電流を供給し、前記電源電圧よりも順方向電圧が低い前記赤色発光ダイオードには前記電源から電流を供給するように構成したことを特徴としている。
【0009】
また、請求項2に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、
前記昇圧回路が、
制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路および制御端子を備えた第2のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の両電極間に接続し、
第3のスイッチング手段およびサブコンデンサを直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と、前記第1のスイッチング手段の被制御路と前記第2のスイッチング手段の被制御路との接続点との間に接続し、
第4のスイッチング手段および前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記第3のスイッチング手段と前記サブコンデンサとの接続点と、前記電池電源の他方の電極との間に接続し、
クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、
前記第1のスイッチング手段の制御端子および前記第2のスイッチング手段の制御端子に、前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段を交互にオン/オフ動作させ、
前記第2のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第3のスイッチング手段がオンとなり、前記サブコンデンサをほぼ前記電源電圧まで充電し、
前記第1のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第4のスイッチング手段がオンとなり、前記メインコンデンサを前記電源電圧のほぼ倍の電圧まで充電するように構成するとともに、
CMOS構成の出力部を有する中央処理部からなり、前記昇圧回路を含む撮影に係る各部を制御する制御手段を有し、前記第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段を実質的に前記中央処理部の前記CMOS構成の出力部により構成したことを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、
前記昇圧回路が、
インダクタに制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と他方の電極との間に接続し、
第2のスイッチング手段に前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記インダクタと前記第1のスイッチング手段の被制御路との接続点と、前記電池電源の前記他方の電極との間に接続し、
クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、
前記第1のスイッチング手段の制御端子に前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段をオン/オフ動作させることにより前記メインコンデンサに昇圧された電圧を蓄えるように構成するとともに、
前記クロック発生手段を含む撮影に係る各部を制御する制御手段および前記メインコンデンサの蓄積電圧を検出する電圧検出手段を有し、
前記制御手段は、前記電圧検出手段からの検出信号に応動し、前記メインコンデンサの蓄積電圧が所定値に達すると、前記クロック発生手段の作動を停止させ、前記昇圧回路の動作を停止させることを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、
第1段目のオン動作により撮影準備を行い、第2段目のオン動作によりシャッタレリーズ動作を行なわせるための2段動作式のレリーズスイッチをさらに備え、且つ
前記制御手段が、前記レリーズスイッチに応答し、該レリーズスイッチの前記第1段目がオン動作された場合、および前記レリーズスイッチの第1段目のオンにより前記発光ダイオードによる照明の必要性の有無が判断されてその結果必要と判断された場合のいずれかにおいて、前記昇圧回路を作動させて、前記メインコンデンサを充電させることを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、
前記制御手段が、
前記レリーズスイッチの第2段目のオン動作時、
前記レリーズスイッチの第1段目のオン動作から所定時間経過した後、および通電によってシャッタ羽根を開閉するアクチュエータを有する場合のその通電の直前、
のうちのいずれかのタイミングにおいて、前記昇圧回路の作動を停止させることを特徴としている。
【0012】
請求項6に記載した本発明に係る撮影用照明装置は、
前記制御手段が、
前記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達するまで、および
充電開始から所定時間を経過するまで
の少なくともいずれかにおいては、前記アクチュエータへの通電を禁止することを特徴としている。
【0013】
【作用】
すなわち、請求項1の発明に係る撮影用照明装置は、公称電圧約3Vの電池を電源として用い、1個以上の白色発光ダイオードおよび各1個以上の赤色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードの三原色の発光ダイオードを備え、
前記白色発光ダイオードと前記三原色の発光ダイオードとのうちの少なくとも一方を使用して撮影視野の照明を行なう撮影用照明装置において、
電気エネルギを蓄える手段を含み、該手段に蓄えたエネルギを前記電池電源の電源電圧に上乗せして昇圧する昇圧回路と、
前記昇圧回路の出力電圧により充電されるメインコンデンサと、
シャッタの開閉動作に連動して、シャッタが開いている間、前記各発光ダイオードに通電するためのシャッタ連動スイッチング手段とを具備し、且つ前記昇圧回路は、前記シャッタ連動スイッチング手段と関連して動作して、前記シャッタが開く前に、前記昇圧回路により前記メインコンデンサを充電し、そして前記シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサに蓄えられたエネルギを用いて前記電源電圧よりも順方向電圧の高い前記白色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードおよび前記緑色発光ダイオードとのうちの使用されているものに電流を供給し、前記電源電圧よりも順方向電圧が低い前記赤色発光ダイオードには前記電源から電流を供給するように発光させる。
【0014】
このような構成により、カメラ等において使用頻度が高く且つ使用装置の小型化が容易に実現できる電池である公称1.5Vの乾電池2個および公称3Vのリチウム電池1個等の公称3Vの電池電源を用いて、発光ダイオードを発光させ、写真等の撮影の照明に使用するにあたり、シャッタが開く前に、予め昇圧回路によってメインコンデンサを充電し、この充電エネルギをシャッタ開放時に供給して、電池電源による電源電圧よりも順方向電圧の高い発光ダイオードを発光させ、電源電圧よりも順方向電圧の低い発光ダイオードには、公称3Vの電池電源を用いて、当該発光ダイオードを発光させるようにして、撮影照明用に充分な光量で発光させることを可能とし、回路の簡素化、およびそれによる部品点数と製造コストの削減を可能とすると共に、特に、昇圧時間の短縮あるいは発光時間を長くすることができる
【0015】
また、請求項2の発明に係る撮影用照明装置は、前記昇圧回路が、制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路および制御端子を備えた第2のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の両電極間に接続し、第3のスイッチング手段およびサブコンデンサを直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と、前記第1のスイッチング手段の被制御路と前記第2のスイッチング手段の被制御路との接続点との間に接続し、第4のスイッチング手段および前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記第3のスイッチング手段と前記サブコンデンサとの接続点と、前記電池電源の他方の電極との間に接続し、且つクロック信号を発生するクロック発生手段を有し、前記第1のスイッチング手段の制御端子および前記第2のスイッチング手段の制御端子に、前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段を交互にオン/オフ動作させ、前記第2のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第3のスイッチング手段がオンとなり、前記サブコンデンサをほぼ前記電源電圧まで充電し、前記第1のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第4のスイッチング手段がオンとなり、前記メインコンデンサを前記電源電圧のほぼ倍の電圧まで充電するように構成するとともに、CMOS構成の出力部を有する中央処理部からなり、前記昇圧回路を含む撮影に係る各部を制御する制御手段を有し、前記第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段を実質的に前記中央処理部の前記CMOS構成の出力部により構成する。
このような構成により、特に、いわゆるコンデンサチャージポンプ型回路を昇圧回路に使用し、チャージポンプ動作を行うための第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段を、カメラ等の諸機能を制御する制御回路を構成する中央処理部のCMOS構成の出力ポートによって構成するようにして、回路を簡素化することができ、部品点数およびコストを削減することが可能となる。
【0016】
請求項3の発明に係る撮影用照明装置は、前記昇圧回路が、インダクタに制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と他方の電極との間に接続し、第2のスイッチング手段に前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記インダクタと前記第1のスイッチング手段の被制御路との接続点と、前記電池電源の前記他方の電極との間に接続し、クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、前記第1のスイッチング手段の制御端子に前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段をオン/オフ動作させることにより前記メインコンデンサに昇圧された電圧を蓄えるように構成するとともに、前記クロック発生手段を含む撮影に係る各部を制御する制御手段および前記メインコンデンサの蓄積電圧を検出する電圧検出手段を有し、前記制御手段は、前記電圧検出手段からの検出信号に応動し、前記メインコンデンサの蓄積電圧が所定値に達すると、前記クロック発生手段の作動を停止させ、前記昇圧回路の動作を停止させる。
このような構成により、特に、インダクタンスの逆起電圧を電源電圧に加算してコンデンサに蓄えるタイプの昇圧回路を使用し、昇圧回路の出力電圧が、例えば電気二重層コンデンサのような小型大容量のメインコンデンサの耐電圧を超えないようにするとともに、昇圧回路の出力に接続される発光ダイオードに流れる電流が各発光ダイオードの最大定格を超えないようにすることが可能となる。
【0017】
請求項4の発明に係る撮影用照明装置は、第1段目のオン動作により撮影準備を行い、第2段目のオン動作によりシャッタレリーズ動作を行なわせるための2段動作式のレリーズスイッチをさらに備えて、前記制御手段が、前記レリーズスイッチに応答し、該レリーズスイッチの前記第1段目がオン動作された場合、および前記レリーズスイッチの第1段目のオンにより前記発光ダイオードによる照明の必要性の有無が判断されてその結果必要と判断された場合のいずれかにおいて、前記昇圧回路を作動させて、前記メインコンデンサを充電させる。
このような構成により、特に、レリーズスイッチの第1段目がオンとなった時点で小型大容量のメインコンデンサの充電を開始させるようにし、コンデンサ充電によるレリーズの待ち時間の影響を、現実的にも且つ心理的にも低減して、カメラの操作性を向上させることができる。
【0018】
請求項5の発明に係る撮影用照明装置は、前記制御手段が、前記レリーズスイッチの第2段目のオン動作時、前記レリーズスイッチの第1段目のオン動作から所定時間経過した後、および通電によってシャッタ羽根を開閉するアクチュエータを有する場合のその通電の直前、のうちのいずれかのタイミングにおいて、前記昇圧回路の作動を停止させる。
このような構成により、特に、小型大容量コンデンサの充電終了を、シャッタを開くためのアクチュエータの通電よりも前のタイミングで行うことにより、充電時間を出来るだけ長くし、しかも、シャッタ作動時にコンデンサの充電とシャッタアクチュエータの通電による負荷の重複に起因する電池電源の電源電圧の極端な低下を効果的に防止することができる。
請求項6の発明に係る撮影用照明装置は、前記制御手段が、前記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達するまで、および充電開始から所定時間を経過するまで、の少なくともいずれかにおいては、前記アクチュエータへの通電を禁止する。
このような構成により、特に、昇圧回路に接続される小型大容量のメインコンデンサが充分に充電されるまでは、シャッタの作動を禁止し、撮影照明用の発光ダイオードの光量不足の発生を防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の撮影用照明装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の(請求項1に対応する)第1の実施の形態に係る撮影用照明装置の回路構成を示している。図1に示す撮影用照明装置は、例えば在来の銀塩カメラに組み込まれているものとする。
図1に示す撮影用照明装置は、電池電源BP1、トランジスタQ1、トランジスタQ2、クロック発生手段CG1、ダイオードD1、ダイオードD2、コンデンサC1、コンデンサC2、スイッチSW1、白色発光ダイオード(白色LED)LW1、青色発光ダイオード(青色LED)LB1、緑色発光ダイオード(緑色LED)LG1、赤色発光ダイオード(赤色LED)LR1および抵抗R1〜R6を具備している。トランジスタQ1、トランジスタQ2、クロック発生手段CG1、ダイオードD1、ダイオードD2、コンデンサC1、コンデンサC2、抵抗R1および抵抗R2は、昇圧回路VP1を構成する。
【0020】
電池電源BP1は、例えば、公称1.5Vの乾電池2個の直列接続、または公称3Vのリチウム電池1個等のように、電池を用いて公称3Vの電源電圧を得るように構成している。トランジスタQ1は、この場合pnpトランジスタであり、制御端子を有する第1のスイッチング手段を構成する。トランジスタQ1は、ベース(ベース電極)を制御端子とし、エミッタ(エミッタ電極)−コレクタ(コレクタ電極)間を被制御路としている。トランジスタQ2は、この場合npnトランジスタであり、制御端子を有する第2のスイッチング手段を構成する。トランジスタQ2は、ベースを制御端子とし、コレクタ−エミッタを被制御路としている。これらトランジスタQ1の被制御路であるエミッタ−コレクタ間と、トランジスタQ2の被制御路であるコレクタ−エミッタ間とを互いに直列接続として、電池電源BP1のプラス側とマイナス側との間に接続している。すなわち、電池電源BP1のプラス側にトランジスタQ1のエミッタを接続し、トランジスタQ1のコレクタをトランジスタQ2のコレクタに接続し、そしてトランジスタQ2のエミッタを電池電源BP1のマイナス側に接続している。トランジスタQ1のベースは、抵抗R1を介してクロック発生手段CG1の第1のクロック出力φ1に接続され、トランジスタQ2のベースは、抵抗R2を介してクロック発生手段CG1の第2のクロック出力φ2に接続される。
【0021】
第3のスイッチング手段としてのダイオードD1は、サブコンデンサとしての第1のコンデンサC1と直列に接続され、これらダイオードD1と第1のコンデンサC1の直列回路は、電池電源BP1のプラス側と、前記トランジスタQ1の被制御路とトランジスタQ2の被制御路との接続点との間に接続される。すなわち、ダイオードD1のアノードが電池電源BP1のプラス側に接続され、ダイオードD1のカソード側が、第1のコンデンサの一端に接続され、第1のコンデンサC1の他端が、トランジスタQ1のコレクタとトランジスタQ2のコレクタとの接続点に接続される。
第4のスイッチング手段としてのダイオードD2は、電気二重層コンデンサ等からなる小型大容量のメインコンデンサとしての第2のコンデンサC2と直列に接続され、これらダイオードD2と第2のコンデンサC2の直列回路は、ダイオードD1とコンデンサC1との接続点と、電池電源BP1のマイナス側との間に接続される。すなわち、ダイオードD2のアノードが、ダイオードD1のカソードと第1のコンデンサC1との接続点に接続され、ダイオードD2のカソード側に一端が接続された第2のコンデンサC2の他端が、電池電源BP1のマイナス側に接続される。
【0022】
白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1、緑色発光ダイオードLG1、および赤色発光ダイオードLR1は、それぞれ所定の順方向電圧以上の電圧にて順方向に通電されると、白色、青色、緑色および赤色に発光する発光ダイオードである。
白色発光ダイオードLW1は、アノード側が抵抗R3を介して、ダイオードD2のカソードと第2のコンデンサC2との接続点に接続され、青色発光ダイオードLB1は、アノード側が抵抗R4を介して、ダイオードD2のカソードと第2のコンデンサC2との接続点に接続され、そして緑色発光ダイオードLG1は、アノード側が抵抗R5を介して、ダイオードD2のカソードと第2のコンデンサC2との接続点に接続される。さらに、赤色発光ダイオードLR1は、アノード側が抵抗R6を介して、電池電源BP1のプラス側に接続される。
クロック発生手段CG1は、2相のクロック出力φ1およびφ2を発生してトランジスタQ1およびQ2の各ベースにそれぞれ供給する。2相のクロック出力φ1およびφ2は、対をなす逆位相のクロック信号である。スイッチSW1は、シャッタ開閉機構(図示していない)に連動し、シャッタ開放時にオンとなって、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1、緑色発光ダイオードLG1および赤色発光ダイオードLR1の各カソードを電池電源BP1のマイナス側に共通接続する。
【0023】
次に、このように構成された撮影用照明装置の動作について説明する。昇圧回路VP1の電源入力端Vinには、電池電源BP1が接続され、公称3Vの電源電圧が印加される。昇圧回路VP1の昇圧出力端Voutからは、電源電圧のほぼ2倍の電圧が出力される。該昇圧出力端Voutには、写真撮影の照明に用いるための1個以上の白色発光ダイオードLW1、並びに、赤色発光ダイオードLR1、青色発光ダイオードLB1、および緑色発光ダイオードLG1の三原色の発光ダイオードのうち、順方向電圧の高いものが接続されている。すなわち、該昇圧出力端Voutには、白色発光ダイオードLW1、並びに、青色発光ダイオードLB1および緑発光ダイオードLG1が接続されている。なお、順方向電圧の低い赤色発光ダイオードLR1は、電池電源BP1に直接接続される。
シャッタが閉じており、スイッチSW1がオフとなっていて、しかも昇圧回路VP1が作動していない状態では、クロック発生手段CG1のクロック信号φ1出力は“H”レベル、そしてクロック信号φ2は“L”レベルとなっており、トランジスタQ1およびQ2は共にオフとなる。
【0024】
次に、図2を参照して、昇圧回路VP1が作動している状態を説明する。
(1)クロック信号φ2のレベルが“L”→“H”と変化すると、トランジスタQ2がオンとなる。そうすると、サブコンデンサとしての第1のコンデンサC1は、ほぼ電源電圧まで充電される。既に述べたように、このとき、メインコンデンサである第2のコンデンサC2もダイオードD1およびD2を通して充電されて、ほぼ電源電圧まで充電されている。
(2)コンデンサC1が充電された後、クロック信号φ2が“H”→“L”と変化するとトランジスタQ2がオフとなり、コンデンサC1への充電が停止する。
(3)次に、クロック信号φ1が“H”→“L”と変化するとトランジスタQ1がオンとなり、第1のコンデンサC1のマイナス側の電位を電源電圧まで押し上げる。この結果、第1のコンデンサC1のプラス側の電位は電源電圧のほぼ2倍の電圧まで上昇しようとする。
(4)第1のコンデンサC1のプラス側の電圧が上昇すると、ダイオードD2がオンとなり、第1のコンデンサC1に蓄積された電荷が第2のコンデンサC2に流れ、第1のコンデンサC1の端子電圧が下がり、逆に第2のコンデンサC2の端子電圧が上昇する。第1のコンデンサC1のプラス側の電圧と第2のコンデンサC2の電圧がほぼ等しくなるまで電荷の移動が続く。このときの第2のコンデンサC2の電圧上昇(ΔVc2)は、ダイオードD2の順方向電圧を無視すれば、第1および第2のコンデンサC1およびC2の静電容量(それぞれC1FおよびC2F)と、(1)で上昇したコンデンサC1の電圧(ΔVc1)で決まり、次式であらわされる。
【0025】
【数1】
Figure 0004046479
【0026】
(5)クロック信号φ1が“L”→“H”と変化するとトランジスタQ1がオフとなり、クロック1回の動作が完了する。
(6)以上の(1)〜(5)の動作を繰り返すことによって、第2のコンデンサC2は、第1のコンデンサC1から電荷が供給されて、電源電池のほぼ2倍の電圧まで上昇する。
このようにして昇圧され充電された第2のコンデンサC2の蓄積電荷は、シャッタが開かれ、スイッチSW1がオンとなったときに、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1および緑色発光ダイオードLG1に供給され、それと同時に赤色発光ダイオードLR1には、電池電源BP1の出力が供給される。したがって、シャッタ開放とほぼ同時に、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1、緑色発光ダイオードLG1および赤色発光ダイオードLR1が発光する。
【0027】
上述したように、公称定格3Vの電池を電池電源BP1に用いて、いわゆるコンデンサチャージポンプ型回路を使用した昇圧回路VP1で昇圧するとともに、予めメインコンデンサC2に蓄積することにより、電源電圧より順方向電圧の高い、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1および緑色発光ダイオードLG1を充分な輝度で発光させることができる。このため、電圧の高い電池を用いたり、電池の本数を増やしたりすることなく、カメラ等の小型化に貢献することができる。また、赤色発光ダイオードLR1は、電池電源BP1から直接電流を流すようにすれば、昇圧回路VP1を通すよりも電源効率を上げることができる。
なお、ダイオードD1およびD2としては、ショトキーバリアダイオードのようにできるだけ順方向電圧の低いものを使用すると効率が向上する。
【0028】
図1においては、昇圧回路VP1の昇圧出力端Voutに、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1および緑色発光ダイオードLG1が各1個ずつ接続されるものとして示されているが、実際には、撮影の照明用として全て白色発光ダイオードLW1を用いるならば、青色発光ダイオードLB1、緑色発光ダイオードLG1および赤色発光ダイオードLR1の組み合わせによる三原色発光ダイオードは不要である。逆に三原色の発光ダイオードだけを使用するなら、白色発光ダイオードLW1は不要である。もちろん、図1に示されるように白色発光ダイオードLW1と三原色の発光ダイオードLB1、LG1およびLR1の組みとを混在させて使用してもかまわない。
また、図1においては、各発光ダイオードLW1、LB1、LG1およびLR1が、各1個ずつ設けられているが、各発光ダイオードLW1、LB1、LG1およびLR1とも複数個ずつ使用しても良いし、三原色発光ダイオードLB1、LG1およびLR1の各色毎に発光ダイオード単体の発光量が異なる場合は、各色毎に使用個数を変えて、光量のバランスを整えるようにしても構わない。
【0029】
また、図1においては、赤色発光ダイオードLR1を電源に直接接続するようにしているが、赤色発光ダイオードLR1を昇圧回路VP1の昇圧出力端Voutに接続するようにしても良い。撮影に際し、照明用の発光ダイオードLW1、LB1、LG1およびLR1の通電制御を行うスイッチSW1は、図示していないシャッタと連動して、シャッタが開いている間だけオンとなり、撮影照明用の発光ダイオードLW1、LB1、LG1およびLR1をシャッタが開いている間だけ発光させるようにしている。なお、撮影の際に照明用の発光ダイオードの発光が不要である場合には、図示していない制御手段によって、昇圧回路VP1の作動を禁止するか、スイッチSW1がオンとならないようにするか、スイッチSW1に直列のスイッチを開けるようにすればよい。図1に示す撮影用照明装置は、在来の銀塩カメラに組み込まれているものとして説明したが、実質的に同様の構成を用いて電子カメラ等の他の撮影手段に適用することもできる。
【0030】
図3は、本発明の(これも請求項1および2に対応する)第2の実施の形態に係る撮影用照明装置の回路構成を示している。図3に示す撮影用照明装置も、例えば在来の銀塩カメラに組み込まれているものとする。
図3に示す撮影用照明装置は、電池電源BP2、トランジスタQ11、クロック発生手段CG2、ダイオードD11、コンデンサC11、コンデンサC12、スイッチSW2、白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2、緑色発光ダイオードLG2、赤色発光ダイオードLR2、抵抗R11〜R15およびインダクタL1を具備している。トランジスタQ11、クロック発生手段CG2、ダイオードD11、コンデンサC11、コンデンサC12、抵抗R11およびインダクタL1は、昇圧回路VP2を構成する。
電池電源BP2は、例えば、公称1.5Vの乾電池2個の直列接続、または公称3Vのリチウム電池1個等のように、電池を用いて公称3Vの電源電圧を得るように構成している。この場合、サブコンデンサとしての第1のコンデンサC11は、電池電源BP2のプラス側とマイナス側との間に接続される。
【0031】
インダクタL1は、いわゆるコイルである。トランジスタQ11は、この場合npnpトランジスタであり、制御端子を有する第1のスイッチング手段を構成する。トランジスタQ11は、ベース(ベース電極)を制御端子とし、コレクタ(コレクタ電極)−エミッタ(エミッタ電極)間を被制御路としている。インダクタL1は、トランジスタQ11の被制御路と直列に接続され、これらインダクタL1とトランジスタQ11の被制御路との直列回路は、電池電源BP2のプラス側とマイナス側との間に、つまり前記第1のコンデンサC11に並列に、接続される。すなわち、インダクタL1の一端は、電池電源BP2のプラス側に接続され、インダクタL1の他端は、トランジスタQ11のコレクタに接続される。トランジスタQ11のエミッタは、電池電源BP2のマイナス側に接続される。トランジスタQ11のベースは、抵抗R11を介して、クロック発生手段CG2のクロック出力端子φに接続される。
【0032】
第2のスイッチング手段としてのダイオードD11は、電気二重層コンデンサ等からなるメインコンデンサとしての第2のコンデンサC12と直列に接続され、これらダイオードD11と第2のコンデンサC12との直列回路は、インダクタL1とトランジスタQ11の被制御路との接続点(つまりインダクタL1とトランジスタQ11のコレクタとの接続点)と電池電源BP2のマイナス側との間に接続される。すなわち、ダイオードD11のアノードが、インダクタL1とトランジスタQ11のコレクタとの接続点に接続され、ダイオードD11のカソードが、第2のコンデンサC12の一端に接続され、第2のコンデンサC12の他端が電池電源BP2のマイナス側に接続される。
白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2、緑色発光ダイオードLG2および赤色発光ダイオードLR2は、それぞれ所定の順方向電圧以上の電圧にて順方向に通電されると、白色、青色、緑色および赤色に発光する発光ダイオードである。
【0033】
白色発光ダイオードLW2は、アノード側が抵抗R12を介して、ダイオードD11のカソードと第2のコンデンサC12との接続点(Vout)に接続され、青色発光ダイオードLB2は、アノード側が抵抗R13を介して、ダイオードD11のカソードと第2のコンデンサC12との接続点に接続され、そして緑色発光ダイオードLG2は、アノード側が抵抗R14を介して、ダイオードD11のカソードと第2のコンデンサC12との接続点に接続される。さらに、赤色発光ダイオードLR2は、アノード側が抵抗R15を介して、電池電源BP2のプラス側に接続される。
クロック発生手段CG2は、クロック出力φを発生してトランジスタQ11のベースに供給する。クロック出力φは、トランジスタQ11を周期的にオン/オフ動作させてインダクタL1を流れる電流を断続させる。シャッタ連動スイッチング手段としてのスイッチSW2は、シャッタ開閉機構(図示していない)に連動し、シャッタ開放時にオンとなって、白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2、緑色発光ダイオードLG2および赤色発光ダイオードLR2のカソードを電池電源BP2のマイナス側に共通接続する。
【0034】
次に、このように構成された撮影用照明装置の動作について説明する。昇圧回路VP2の電源入力端Vinには、電池電源BP2が接続され、公称3Vの電源電圧が印加される。昇圧回路VP2の昇圧出力端Voutからは電源電圧のほぼ2倍の電圧が出力される。該昇圧出力端Voutには、写真撮影の照明に用いるための1個以上の白色発光ダイオードLW2、並びに、赤色発光ダイオードLR2、青色発光ダイオードLB2、および緑色発光ダイオードLG2の三原色の発光ダイオードのうち、順方向電圧の高いものが接続されている。すなわち、該昇圧出力端Voutには、白色発光ダイオードLW2、並びに、青色発光ダイオードLB2および緑色発光ダイオードLG2が接続されている。なお、順方向電圧の低い赤色発光ダイオードLR2は、電池電源BP2に直接接続される。
【0035】
昇圧回路VP2に係る動作は、次のようになる。
(1)シャッタが閉じており、スイッチSW2がオフとなっていて、しかも昇圧回路VP2が作動していない状態では、クロック発生手段CG2のクロック信号φ出力は“L”レベルとなっており、トランジスタQ11はオフとなる。
(2)クロック発生手段CG2のクロック信号φが“L”→“H”と変化すると、トランジスタQ11がオンとなって、インダクタL1に電流が流れ、次にクロック信号φが“H”→“L”に変化すると、トランジスタQ11がオフとなって、インダクタL1の電流が止まる。トランジスタQ11がオフとなり、インダクタL1の電流が止まると、インダクタL1に逆起電圧が発生し、ダイオードD11を通して第2のコンデンサC12を充電する。
(3)上述した(1)および(2)を繰り返すことにより、第2のコンデンサC12の充電電圧が上昇する。
【0036】
このようにして昇圧され充電された第2のコンデンサC12の蓄積電荷は、シャッタが開かれ、スイッチSW2がオンとなったときに、白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2および緑色発光ダイオードLG2に供給され、それと同時に赤色発光ダイオードLR2には、電池電源BP2の出力が供給される。したがって、シャッタ開放とほぼ同時に、白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2、緑色発光ダイオードLG2および赤色発光ダイオードLR2が発光する。
図3の構成によっても、図1の場合と同様に、3Vの電池を電源に用いて、昇圧回路で昇圧し、予めメインコンデンサに蓄積することにより、電源電圧より順方向電圧の高い、白色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードを充分な輝度で発光させることができる。
なお、ダイオードD11としては、ショトキーバリアダイオードのようにできるだけ順方向電圧の低いものを使用すると効率が向上する。
【0037】
上述したように、第1および第2の実施の形態においては、シャッタが開く前に昇圧回路を作動させて、例えば電気二重層コンデンサのような小型大容量のメインコンデンサに電荷を蓄えて、シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサに蓄えたエネルギによって、撮影照明用の発光ダイオードを発光させるようにしている。このような第1および第2の実施の形態によれば、カメラ等において一般に使用頻度が高く且つ小型化が実現可能な電池である公称定格1.5Vの乾電池2個または公称定格3Vのリチウム電池1個のような、公称定格3Vの電池電源を用いて、撮影照明用に使用する発光ダイオードのうち、電池電源の電源電圧よりも順方向電圧の高い発光ダイオードを、シャッタが開いている間だけ、十分な光量で発光できるようにすることができる。
すなわち、一般に、カメラ等の電源として用いられる電池は、一時に大電流を流すと電圧が低下し、充分な機能を果たさなくなる。カメラ等においては、シャッタが開いている間は、通常の場合、シャッタ羽根を駆動するアクチュエータに通電する必要がある。このアクチュエータは大電流を必要とし、しかも電池の電圧が低下すると正常に作動しなくなる。
【0038】
そのため、カメラ等ではシャッタ作動前にバッテリチェックを行い、電圧が十分ある場合に限りアクチュエータへの通電を行うことが多い。ところが、アクチュエータ通電と同じ期間に、撮影照明用に発光ダイオードの通電を行うようにすると、電池電圧がさらに低下するので、バッテリチェック電圧をさらに高く設定する必要が生じる。すると、撮影可能なバッテリ電圧が高くなるので、電池を使用することができる期間、すなわち現実の電池寿命が短くなり、撮影可能枚数が減少してしまう。本発明では、昇圧回路で昇圧した電圧を、一旦電池二重層コンデンサのような小型大容量コンデンサに蓄え、この蓄積された電力によって撮影照明用の発光ダイオードを発光させるようにしたので、シャッタが開いている間に電池電源から前記発光ダイオードに直接電力を供給する必要が無くなる。このため、バッテリチェック電圧を低く抑えることが可能となる。また、撮影照明用の発光ダイオードの発光時間に比べて、小型大容量コンデンサへの充電時間を充分に長くとることができ、昇圧回路に使用するスイッチング手段に流れる電流は小さくて済むという利点もある。
【0039】
図4は、本発明の(請求項2に対応する)第3の実施の形態に係る撮影用照明装置の概略構成を示している。
図4に示す撮影用照明装置は、電池電源BP3、トランジスタQ21、中央処理部(CPU)CP1、ダイオードD21、ダイオードD22、コンデンサC21、コンデンサC22、白色発光ダイオードLW3、青色発光ダイオードLB3、緑色発光ダイオードLG3、赤色発光ダイオードLR3および抵抗R21〜R25を具備している。中央処理部CP1、ダイオードD21、ダイオードD22、コンデンサC21およびコンデンサC22は、昇圧回路VP3を構成する。
図4の構成は、図1の構成におけるトランジスタQ1およびトランジスタQ2を、CMOS(コンプリメンタリ金属酸化物半導体)ポートを有する中央処理部CP1のCMOSポートで置き換えたものである。すなわち、図4における電池電源BP3、ダイオードD21、ダイオードD22、コンデンサC21、コンデンサC22、白色発光ダイオードLW3、青色発光ダイオードLB3、緑色発光ダイオードLG3、赤色発光ダイオードLR3および抵抗R22〜R25は、それぞれ図1における電池電源BP1、ダイオードD1、ダイオードD2、コンデンサC1、コンデンサC2、白色発光ダイオードLW1、青色発光ダイオードLB1、緑色発光ダイオードLG1、赤色発光ダイオードLR1および抵抗R3〜R6と同様である。
【0040】
図4の中央処理部CP1は、当該カメラ等の各部の動作を制御するとともに、図1のトランジスタQ1、トランジスタQ2およびクロック発生手段CG1に相当する機能を有し、図4のトランジスタQ21および抵抗R21は、図1のスイッチSW1に相当するが、図4の場合には、中央処理部CP1により制御される。
この第3の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、昇圧回路VP3にコンデンサチャージポンプ型回路を使用し、チャージポンプを行う第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段を、当該カメラ等の諸機能を制御するための中央処理部CP1として用いられるマイクロプロセッサ等のCMOS構成の出力ポートで流用するうことによって、回路の簡素化を実現し、部品点数およびコストの削減を可能とする。
すなわち、小型大容量のメインコンデンサC22への充電時間は、撮影照明用の発光ダイオードの発光時間に比して、充分に長くとれるので、昇圧回路に使用するスイッチング手段に流れる電流は小さくて済む。そのため、上述のように中央処理部CP1に用いられているCMOS構成の出力ポートを利用することができるので、昇圧回路VP3の部品削減およびコスト低減にさらに効果がある。
【0041】
図5は、本発明の(請求項3に対応する)第4の実施の形態に係る撮影用照明装置の回路構成を示している。
図5に示す撮影用照明装置は、電池電源BP4、トランジスタQ31、クロック発生手段CG3、ダイオードD31、コンデンサC31、コンデンサC32、スイッチSW3、白色発光ダイオードLW4、青色発光ダイオードLB4、緑色発光ダイオードLG4、赤色発光ダイオードLR4、抵抗R31〜R35、インダクタL2、制御手段CCおよび電圧検出手段VDを具備している。トランジスタQ31、クロック発生手段CG3、ダイオードD31、コンデンサC31、コンデンサC32、抵抗R31、インダクタL2、制御手段CCおよび電圧検出手段VDは、昇圧回路VP4を構成する。
【0042】
図5の構成は、図3の構成に昇圧回路VP4の出力電圧を検出するための電圧検出手段VDおよびクロック発生手段CG3のクロックを制御するための制御手段CCを加えたものである。すなわち、図5における電池電源BP4、トランジスタQ31、クロック発生手段CG3、ダイオードD31、コンデンサC31、コンデンサC32、スイッチSW3、白色発光ダイオードLW4、青色発光ダイオードLB4、緑色発光ダイオードLG4、赤色発光ダイオードLR4、抵抗R31〜R35およびインダクタL2は、図3における電池電源BP2、トランジスタQ11、クロック発生手段CG2、ダイオードD11、コンデンサC11、コンデンサC12、スイッチSW2、白色発光ダイオードLW2、青色発光ダイオードLB2、緑色発光ダイオードLG2、赤色発光ダイオードLR2、抵抗R11〜R15およびインダクタL1とほぼ同様である。
【0043】
図5のように構成された撮影用照明装置は、図6にタイミングチャートを示すように、制御手段CCによって制御されるクロック発生手段CG3からのクロック信号φによって昇圧回路VP4が作動する。メインコンデンサである第2のコンデンサC32の端子電圧が、電圧検出手段VDの予め設定された検出電圧まで上昇すると、電圧検出手段VDから検出出力信号Sdが出力される。この検出出力信号Sdは、制御手段CCに与えられ、制御手段CCはそれに応答して、クロック信号φの出力を停止して、昇圧回路VP4の昇圧動作を停止させる。
先に説明した図2の構成のようにインダクタンスを利用した回路では、昇圧回路の出力電圧が高くなり過ぎる危険があるので、図5においては、電圧検出手段VDおよび制御手段CCを設けて、昇圧回路VP4の出力電圧が所定値に達したことが検出された時に、充電を停止させるようにしている。
このようにすれば、昇圧回路として、インダクタンスの逆起電圧を電源電圧に加算してコンデンサに蓄えるタイプを使用した場合に、昇圧回路の出力電圧が電気二重層コンデンサのような小型大容量コンデンサの耐電圧を超えないようにするとともに、昇圧回路の出力に接続されている発光ダイオードに流れる電流が各発光ダイオードの最大定格を越えないようにすることができる。
【0044】
さらに、上述した構成は、第1段目のオン動作により撮影準備を行い、第2段目のオン動作によりシャッタレリーズ動作を行なわせるための2段動作式のレリーズスイッチと併用することもできる。図7は、そのような2段動作式のレリーズスイッチと併用した本発明の(請求項4〜請求項6に対応する)第5の実施の形態に係る撮影用照明装置の概略動作を説明するためのタイミングチャートである。
この場合、レリーズスイッチの第1段目がオンとなった場合、またはレリーズスイッチの第1段目のオン動作により測光等を行い、撮影時に発光ダイオード照明が必要である場合には、昇圧回路の、例えばクロック発生手段からクロック信号が出力されて昇圧回路が作動する。図1に示した構成のように昇圧回路VP1の出力電圧が電源電圧の2倍以上には上昇しない回路を採用した場合の昇圧回路の停止は、レリーズスイッチの第2段目のオンか、またはアクチュエータの通電直前のタイミングかのいずれかで行う。しかしながら、レリーズスイッチの第1段目のオン動作から第2段目のオン動作までの時間が極端に短い場合には、レリーズスイッチの第1段目のオン動作から所定時間経過した時点で昇圧回路を停止させる。図7には、アクチュエータの作動直前で昇圧回路を停止させる例を示している。
【0045】
このようにして、小型大容量コンデンサの充電開始をレリーズスイッチの第1段目がオンとなった時点で行うようにすることにより、コンデンサ充電によるレリーズの待ち時間を必要最小限として、あまり意識せずに済むようにし、カメラ等の操作性の向上を図ることができる。
また、小型大容量のメインコンデンサの充電終了を、シャッタのアクチュエータの通電より前のタイミングで行うようにすることにより、充電時間をできるだけ長くし、しかも、シャッタ作動時にメインコンデンサの充電とシャッタアクチュエータの通電による負荷の重複を防止し、電池電圧の極端な低下を起こさないようにすることができる。
さらに、昇圧回路に接続された小型大容量のメインコンデンサが充分に充電されるまではシャッタの作動を禁止することにより、撮影照明用の発光ダイオードの光量不足を起こさないようにすることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、カメラ等において使用頻度が高く且つ使用装置の小型化が容易に実現できる電池である公称1.5Vの乾電池2個および公称3Vのリチウム電池1個等の公称3Vの電池電源を用いて、発光ダイオードを発光させ、写真等の撮影の照明に使用するにあたり、シャッタが開く前に作動させる昇圧回路によりメインコンデンサにエネルギを蓄積し、シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサの蓄積エネルギを用いて、電池電源による電源電圧よりも順方向電圧の高い白色発光ダイオードと、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードとのうちの使用されているものに電流を供給し、電源電圧よりも順方向電圧が低い赤色発光ダイオードには電源電圧を供給してそれぞれを、発光させることによって、公称3Vの電池電源を用いて、使用されている発光ダイオードを撮影照明用に充分な光量で発光させることを可能とする撮影用照明装置を提供することができる。
すなわち、請求項1の発明に係る撮影用照明装置によれば、公称電圧約3Vの電池を電源として用い、1個以上の白色発光ダイオードおよび各1個以上の赤色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードの三原色の発光ダイオードを備え、
前記白色発光ダイオードと、前記三原色の発光ダイオードとのうちの少なくとも一方を使用して撮影視野の照明を行なう撮影用照明装置において、
電気エネルギを蓄える手段を含み、該手段に蓄えたエネルギを前記電池電源の電源電圧に上乗せして昇圧する昇圧回路と、
前記昇圧回路の出力電圧により充電されるメインコンデンサと、
シャッタの開閉動作に連動して、シャッタが開いている間、前記各発光ダイオードに通電するためのシャッタ連動スイッチング手段とを具備し、且つ
前記昇圧回路は、前記シャッタ連動スイッチング手段と関連して動作し、前記シャッタが開く前に、前記昇圧回路により前記メインコンデンサを充電し、そして前記シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサに蓄えられたエネルギを用いて前記電源電圧よりも順方向電圧の高い前記白色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードおよび前記緑色発光ダイオードとのうちの使用されているものに電流を供給し、前記電源電圧よりも順方向電圧が低い前記赤色発光ダイオードには前記電源から電流を供給することにより、カメラ等において使用頻度が高く且つ使用装置の小型化が容易に実現できる電池である公称1.5Vの乾電池2個および公称3Vのリチウム電池1個等の公称3Vの電池電源を用いて、発光ダイオードを発光させ、写真等の撮影の照明に使用するにあたり、順方向電圧が電源電圧よりも高い発光ダイオードと、順方向電圧が電源電圧より低い発光ダイオードを共に撮影照明用に充分な光量で発光させることを可能とし、特に、公称3Vの電池を用いても発光できる電源電圧より順方向電圧の低い赤色発光ダイオードだけは昇圧した電圧を利用しないように電流の供給路を分離することで、メインコンデンサに蓄える電荷を少なくして、昇圧時間の短縮化を図り、電源効率の向上を図ることができる。
【0047】
また、本発明の請求項2の撮影用照明装置によれば、前記昇圧回路が、制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路および制御端子を備えた第2のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の両電極間に接続し、第3のスイッチング手段およびサブコンデンサを直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と、前記第1のスイッチング手段の被制御路と前記第2のスイッチング手段の被制御路との接続点との間に接続し、第4のスイッチング手段および前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記第3のスイッチング手段と前記サブコンデンサとの接続点と、前記電池電源の他方の電極との間に接続し、且つクロック信号を発生するクロック発生手段を有し、前記第1のスイッチング手段の制御端子および前記第2のスイッチング手段の制御端子に、前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段を交互にオン/オフ動作させ、前記第2のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第3のスイッチング手段がオンとなり、前記サブコンデンサをほぼ前記電源電圧まで充電し、前記第1のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第4のスイッチング手段がオンとなり、前記メインコンデンサを前記電源電圧のほぼ倍の電圧まで充電するように構成するとともに、CMOS構成の出力部を有する中央処理部からなり、前記昇圧回路を含む撮影に係る各部を制御する制御手段を有し、前記第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段を実質的に前記中央処理部の前記CMOS構成の出力部により構成することにより、特に、いわゆるコンデンサチャージポンプ型回路を昇圧回路に使用し、チャージポンプ動作を行うための第1のスイッチング手段と第2のスイッチング手段を、カメラ等の諸機能を制御する制御回路を構成する中央処理部のCMOS構成の出力ポートによって構成するようにして、回路を簡素化することができ、部品点数およびコストを削減することが可能となる。
【0048】
本発明の請求項3の撮影用照明装置によれば、前記昇圧回路が、インダクタに制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と他方の電極との間に接続し、第2のスイッチング手段に前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記インダクタと前記第1のスイッチング手段の被制御路との接続点と、前記電池電源の前記他方の電極との間に接続し、クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、前記第1のスイッチング手段の制御端子に前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段をオン/オフ動作させることにより前記メインコンデンサに昇圧された電圧を蓄えるように構成するとともに、前記クロック発生手段を含む撮影に係る各部を制御する制御手段および前記メインコンデンサの蓄積電圧を検出する電圧検出手段を有し、前記制御手段は、前記電圧検出手段からの検出信号に応動し、前記メインコンデンサの蓄積電圧が所定値に達すると、前記クロック発生手段の作動を停止させ、前記昇圧回路の動作を停止させることにより、特に、インダクタンスの逆起電圧を電源電圧に加算してコンデンサに蓄えるタイプの昇圧回路を使用し、昇圧回路の出力電圧が例えば電気二重層コンデンサのような小型大容量のメインコンデンサの耐電圧を超えないようにするとともに、昇圧回路の出力に接続される発光ダイオードに流れる電流が各発光ダイオードの最大定格を超えないようにすることが可能となる。
【0049】
本発明の請求項4の撮影用照明装置によれば、第1段目のオン動作により撮影準備を行い、第2段目のオン動作によりシャッタレリーズ動作を行なわせるための2段動作式のレリーズスイッチをさらに備えて、前記制御手段が、前記レリーズスイッチに応答し、該レリーズスイッチの前記第1段目がオン動作された場合、および前記レリーズスイッチの第1段目のオンにより前記発光ダイオードによる照明の必要性の有無が判断されてその結果必要と判断された場合のいずれかにおいて、前記昇圧回路を作動させて、前記メインコンデンサを充電させることにより、特に、レリーズスイッチの第1段目がオンとなった時点で小型大容量のメインコンデンサの充電を開始させるようにし、コンデンサ充電によるレリーズの待ち時間の影響を、現実的にも且つ心理的にも低減して、カメラの操作性を向上させることができる。
【0050】
本発明の請求項5の撮影用照明装置によれば、前記制御手段が、前記レリーズスイッチの第2段目のオン動作時、前記レリーズスイッチの第1段目のオン動作から所定時間経過した後、および通電によってシャッタ羽根を開閉するアクチュエータを有する場合のその通電の直前、のうちのいずれかのタイミングにおいて、前記昇圧回路の作動を停止させることにより、特に、小型大容量コンデンサの充電終了を、シャッタを開くためのアクチュエータの通電よりも前のタイミングで行うことにより、充電時間を出来るだけ長くし、しかも、シャッタ作動時にコンデンサの充電とシャッタアクチュエータの通電による負荷の重複に起因する電池電源の電源電圧の極端な低下を効果的に防止することができる。
本発明の請求項6の撮影用照明装置によれば、前記制御手段が、前記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達するまで、および充電開始から所定時間を経過するまで、の少なくともいずれかにおいては、前記アクチュエータへの通電を禁止することにより、特に、昇圧回路に接続される小型大容量のメインコンデンサが充分に充電されるまでは、シャッタの作動を禁止し、撮影照明用の発光ダイオードの光量不足の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮影用照明装置の要部の構成を示す回路構成図である。
【図2】図1の撮影用照明装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る撮影用照明装置の要部の構成を示す回路構成図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る撮影用照明装置の要部の構成を示す回路構成図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る撮影用照明装置の要部の構成を示す回路構成図である。
【図6】図5の撮影用照明装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係る撮影用照明装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
BP1,BP2,BP3,BP4 電池電源
VP1,VP2,VP3,VP4 昇圧回路
SW1,SW2,SW3 スイッチ
CG1,CG2,CG3 クロック発生手段
LW1,LW2,LW3,LW4 白色発光ダイオード(LED)
LB1,LB2,LB3,LB4 青色発光ダイオード(LED)
LG1,LG2,LG3,LG4 緑色発光ダイオード(LED)
LR1,LR2,LR3,LR4 赤色発光ダイオード(LED)
Q1,Q2,Q11,Q21,Q31 トランジスタ
D1,D2,D11,D21,D31 ダイオード
C1,C2,C11,C12,C21,C22,C31,C32 コンデンサ
R1〜R6,R11〜R15,R21〜R25,R31〜R35 抵抗
L1,L2 インダクタ(コイル)
CC 制御手段
VD 電圧検出手段

Claims (6)

  1. 公称電圧約3Vの電池を電源として用い、1個以上の白色発光ダイオードおよび各1個以上の赤色発光ダイオード、青色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードの三原色の発光ダイオードを備え、
    前記白色発光ダイオードと、前記三原色の発光ダイオードとのうちの少なくとも一方を使用して撮影視野の照明を行なう撮影用照明装置において、
    電気エネルギを蓄える手段を含み、該手段に蓄えたエネルギを前記電池電源の電源電圧に上乗せして昇圧する昇圧回路と、
    前記昇圧回路の出力電圧により充電されるメインコンデンサと、
    シャッタの開閉動作に連動して、シャッタが開いている間、前記各発光ダイオードに通電するためのシャッタ連動スイッチング手段とを具備し、且つ
    前記昇圧回路は、前記シャッタ連動スイッチング手段と関連して動作し、前記シャッタが開く前に、前記昇圧回路により前記メインコンデンサを充電し、そして前記シャッタが開いている間は、前記メインコンデンサに蓄えられたエネルギを用いて前記電源電圧よりも順方向電圧の高い前記白色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードおよび前記緑色発光ダイオードとのうちの使用されているものに電流を供給し、前記電源電圧よりも順方向電圧が低い前記赤色発光ダイオードには前記電源から電流を供給するように構成したことを特徴とする撮影用照明装置。
  2. 前記昇圧回路は、
    制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路および制御端子を備えた第2のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の両電極間に接続し、
    第3のスイッチング手段およびサブコンデンサを直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と、前記第1のスイッチング手段の被制御路と前記第2のスイッチング手段の被制御路との接続点との間に接続し、
    第4のスイッチング手段および前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記第3のスイッチング手段と前記サブコンデンサとの接続点と、前記電池電源の他方の電極との間に接続し、
    クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、
    前記第1のスイッチング手段の制御端子および前記第2のスイッチング手段の制御端子に、前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段と前記第2のスイッチング手段を交互にオン/オフ動作させ、
    前記第2のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第3のスイッチング手段がオンとなり、前記サブコンデンサをほぼ前記電源電圧まで充電し、
    前記第1のスイッチング手段のオン動作と同期して、前記第4のスイッチング手段がオンとなり、前記メインコンデンサを前記電源電圧のほぼ倍の電圧まで充電するように構成するとともに、
    CMOS構成の出力部を有する中央処理部からなり、前記昇圧回路を含む撮影に係る各部を制御する制御手段を有し、前記第1のスイッチング手段および第2のスイッチング手段を実質的に前記中央処理部の前記CMOS構成の出力部により構成したことを特徴とする請求項1に記載の撮影用照明装置。
  3. 前記昇圧回路は、
    インダクタに制御端子を備えた第1のスイッチング手段の被制御路を直列に接続した回路を、前記電池電源の一方の電極と他方の電極との間に接続し、
    第2のスイッチング手段に前記メインコンデンサを直列に接続した回路を、前記インダクタと前記第1のスイッチング手段の被制御路との接続点と、前記電池電源の前記他方の電極との間に接続し、
    クロック信号を発生するクロック発生手段を有し、
    前記第1のスイッチング手段の制御端子に前記クロック発生手段からのクロック信号を印加して、前記第1のスイッチング手段をオン/オフ動作させることにより前記メインコンデンサに昇圧された電圧を蓄えるように構成するとともに、
    前記クロック発生手段を含む撮影に係る各部を制御する制御手段および前記メインコンデンサの蓄積電圧を検出する電圧検出手段を有し、
    前記制御手段は、前記電圧検出手段からの検出信号に応動し、前記メインコンデンサの蓄積電圧が所定値に達すると、前記クロック発生手段の作動を停止させ、前記昇圧回路の動作を停止させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の撮影用照明装置。
  4. 第1段目のオン動作により撮影準備を行い、第2段目のオン動作によりシャッタレリーズ動作を行なわせるための2段動作式のレリーズスイッチをさらに備え、且つ前記制御手段は、前記レリーズスイッチに応答し、該レリーズスイッチの前記第1段目がオン動作された場合、および前記レリーズスイッチの第1段目のオンにより前記発光ダイオードによる照明の必要性の有無が判断されてその結果必要と判断された場合のいずれかにおいて、前記昇圧回路を作動させて、前記メインコンデンサを充電させることを
    特徴とする請求項1〜3に記載の撮影用照明装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記レリーズスイッチの第2段目のオン動作時、
    前記レリーズスイッチの第1段目のオン動作から所定時間経過した後、および通電によってシャッタ羽根を開閉するアクチュエータを有する場合のその通電の直前、のうちのいずれかのタイミングにおいて、前記昇圧回路の作動を停止させることを特徴とする請求項4に記載の撮影用照明装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記昇圧回路の出力電圧が所定電圧に達するまで、および充電開始から所定時間を経過するまでの少なくともいずれかにおいては、前記アクチュエータへの通電を禁止することを特徴とする請求項5に記載の撮影用照明装置。
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