JP4046167B2 - 非接触データキャリアラベル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、剥離破壊型の非接触データキャリアラベルに関する。本発明による非接触データキャリアラベルは、それを貼付して使用している際に無理に剥離すると、その内部に包埋されている非接触データキャリア要素が破壊される構造を有しているので、剥離後の再使用が不可能であり、従って非接触データキャリア要素に格納されているデータの改ざんなどの不正使用を有効に防止することができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、非接触データキャリアシステムが普及している。このシステムは、被着体(例えば、プラスチック製カード、自動車あるいは物流品)に取付けられているデータキャリア(応答器)と、インテロゲータ(質問器)とから構成され、データキャリアとインテロゲータとの間で、非接触状態で情報交信が行われる。非接触データキャリアシステムの利用分野としては、例えば、各種交通機関の定期券、各種機関や企業における入出管理、あるいは物品の物流管理がある。こうした分野では、小型化したデータキャリアを用いて、非接触状態でデータの確認及び更新を行うことが望まれている。
小型化データキャリアの1例として、接着剤によって被着体に貼付するラベル化データキャリアがある。このラベル化データキャリア、すなわち非接触データキャリアラベルは、保護剥離紙から剥がして被着体へ貼付する作業が容易である点で極めて有利であるが、被着体に貼付されている状態からの剥離も簡単なので、使用済ラベルの不正な再使用や、データ改ざん後の不正な再使用などの不正使用の危険性がある。従って、前記のような剥離の容易性を悪用した不正使用を防止することのできる非接触データキャリアラベルが望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような不正使用を防止する有効な手段の1つは、被着体に貼付されている状態の非接触データキャリアラベルを被着体から剥離すると、その剥離動作によってデータキャリアとしての機能も同時に破壊される構造をもたせることである。
従って、本発明の課題は、被着体に貼付されている状態の非接触データキャリアラベルを被着体から剥離すると、そのラベルに包埋されている非接触データキャリア要素が、その剥離動作によって破壊され、データキャリアとしての機能も同時に破壊される構造をもつ剥離破壊型の非接触データキャリアラベルを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明による
(1)基材フィルムと、(2)その基材フィルムの片側表面上の一部領域に設けた剥離剤層と、(3)非接触データキャリア要素を包埋して含み、前記剥離剤層の全体を完全に覆いながら前記基材フィルムの前記片側表面上に設けた接着性包埋層と
を含む非接触データキャリアラベルであって、
前記接着性包埋層において前記非接触データキャリア要素を包埋して含んでいる部分が、前記剥離剤層を覆っている剥離性部分と、前記剥離剤層を覆っていない非剥離性部分との両方に実質的にまたがっており、かつ、前記接着性包埋層において前記剥離性部分と前記非剥離性部分との境界部分にスリットを設けていることを特徴とする、前記の非接触データキャリアラベルによって解決することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明による非接触データキャリアラベルの1態様を図1及び図2に示す。
図1は、本発明による非接触データキャリアラベル1を保護剥離紙(図示せず)から剥離した後、被着体である物流品10の表面に貼付した状態を示す断面図である。なお、この図1も含めて、本明細書に添付した各断面図は、本発明による非接触データキャリアラベル1の層状構造を説明することが主な目的であるので、各層の厚さを誇張して示している。また、図2は、図1に示す本発明の非接触データキャリアラベル1の一部を切り欠いて示す平面図である。
【0006】
図1及び図2に示すように、本発明の非接触データキャリアラベル1は
(1)基材フィルム2と、
(2)その基材フィルム2の片側表面上の一部領域に設けた剥離剤層3と、
(3)前記剥離剤層3の全体を完全に覆いながら前記基材フィルム2の前記片側表面上に設けた接着性包埋層4と
からなる。また、前記接着性包埋層4は、接着剤4aの内部に非接触データキャリア要素5を包埋して含んでおり、接着剤4aと接触データキャリア要素5とからなる。
【0007】
基材フィルム2は、剥離剤層3及び接着性包埋層4の支持体であると共に、本発明の非接触データキャリアラベル1を、例えば、物流品10の表面に貼付した場合に、表面保護層として作用する。この基材フィルム2は、その片側表面(剥離剤層−接着性包埋層設置面)上の一部領域のみに剥離剤層3を設ける。また、この基材フィルム2の前記片側表面には、前記剥離剤層3の全体を完全に覆う接着性包埋層4が設けられている。従って、基材フィルム2の前記片側表面(剥離剤層−接着性包埋層設置面)は、剥離剤層3と接触して接着性包埋層4の接着剤4aとは接触しない領域(剥離性領域)と、剥離剤層3と接触せずに接着性包埋層4の接着剤4aと接触している領域(非剥離性領域)とからなる。基材フィルム2の前記片側表面が、剥離性に関して前記のような2つの領域に区分されるので、基材フィルム2の前記片側表面上に設けられている前記の接着性包埋層4も、それらの剥離性領域及び非剥離性領域に対応して、それぞれ剥離性部分21と非剥離性部分22とに区分される。前記の接着性包埋層4は、本発明の非接触データキャリアラベル1を、例えば、物流品10の表面に貼付することができる程度に設ける必要があるので、一般的には基材フィルム2の前記片側表面(剥離剤層−接着性包埋層設置面)の全面に設けられている。なお、前記接着性包埋層としては、前記非接触データキャリア要素を樹脂で包埋した後、その包埋体の両側に接着剤層を設け、一方の接着剤層を基材フィルムに貼着して形成することもでき、他方の接着剤層によって、物流品などの表面に貼付して用いることができる。
【0008】
前記非接触データキャリア要素5は、例えば、半導体素子51と、アンテナ回路52と、それら両者を接続するリード線53とからなることができる。この非接触データキャリア要素5は、前記剥離性部分21と、前記非剥離性部分22との両方にまたがった状態で前記接着性包埋層4の内部に包埋されている。例えば、図1及び図2に示すように、半導体素子51を剥離性部分21に配置し、アンテナ回路52を非剥離性部分22に包埋して配置することができる。なお、図2は、図1に示す本発明の非接触データキャリアラベル1の接着性包埋層4の一部(接着剤部分4aの一部)を切り欠いて、接着性包埋層4の側から見た平面図であり、接着性包埋層4の内部に包埋されている前記非接触データキャリア要素5の一部及び剥離剤層3の一部を破線によって示す。
【0009】
図1に示す本発明の非接触データキャリアラベル1を、物流品10の表面から剥離するために力を加えると、前記剥離性部分21では、前記基材フィルム2の前記片側表面(剥離剤層−接着性包埋層設置面)と剥離剤層3との間で簡単に剥離が起きる(なお、物流品10の表面から無理に剥離するこうした行為を、以下に「不正剥離」と称することがある)。一方、前記非剥離性部分22では、前記基材フィルム2の前記片側表面(剥離剤層−接着性包埋層設置面)と接着性包埋層4との間では剥離が起きず、接着性包埋層4と物流品10の表面との間で剥離が起きる。従って、図3に示すように、非接触データキャリアラベル1を、物流品10の表面から強引に剥離(不正剥離)しようとすると、前記剥離性部分21は物流品10の表面側に残ろうとし、前記非剥離性部分22は前記基材フィルム2の表面側に残ろうとするので、接着性包埋層4の内部が破壊される。その結果、接着性包埋層4の内部に包埋されている非接触データキャリア要素5も、リード線53で切断され、半導体素子51は物流品10の表面側に残り、アンテナ回路52は基材フィルム2と共に剥離される。こうしてリード線53が切断されるまで不正剥離した非接触データキャリアラベル1を、再度同じ箇所に貼付してリード線53を再度接続させることは実際的に不可能であるため、前記の不正剥離操作によって、本発明の非接触データキャリアラベル1は非接触データキャリアとしての機能を完全に破壊される。
【0010】
基材フィルムと剥離剤層との組合せ、更にはそれらと接着性包埋層の接着剤との組合せを適宜選択することにより、前記の不正剥離の際に、剥離剤層と接着性包埋層との間で剥離を起こすこともできる。この場合も、非剥離性部分では、接着性包埋層と物流品表面との間で剥離が起きるので、非接触データキャリア要素は破壊される。
【0011】
本発明の非接触データキャリアラベルに用いることのできる基材フィルムを構成する材料は、剥離剤層及び接着剤層の支持体であると共に、表面保護層として作用することのできる材料である限り、特に限定されず、例えば、紙フィルム若しくはシート、天然若しくは合成繊維材料(例えば、織編物布、又は不織布)フィルム若しくはシート、あるいは合成樹脂フィルム若しくはシートであることができる。合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリブテン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリビニルアセタール、エチルセルロース、トリ酢酸セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、又はアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体などの各種樹脂を挙げることができる。
【0012】
本発明の非接触データキャリアラベルにおいて、剥離剤層は、公知の剥離性樹脂を塗布して形成することができる。剥離性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ワックス、(メタ)アクリル酸高級アルコールエステル、又は高級脂肪酸エステル等を挙げることができる。
【0013】
本発明の非接触データキャリアラベルにおいて、接着剤と非接触データキャリア要素とからなる前記接着性包埋層を構成する接着剤としては、公知の感圧性接着剤又は感熱性接着剤の他、通常の接着剤を用いることができる。具体的には、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体等を主成分とする感圧性あるいは感熱性接着剤;あるいは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、イソシアナート化合物、又は、水酸基やグリシジル基、不飽和結合等を含有する低分子アクリル化合物やビニル化合物等の硬化成分を含み、熱、紫外線若しくは電子線等で硬化する硬化型接着剤を挙げることができるが、非接触データキャリア要素を包埋し、基材フィルムに接着することのできるものである限り、これらに限定されるものではない。
更に必要に応じて、接着剤の接着力を向上させる目的で、粘着付与剤を添加することができる。粘着付与剤は特に限定されず、例えば、ロジン、テルペン、フェノール、又はキシレン樹脂などを挙げることができる。また、光吸収剤、熱安定剤、柔軟剤又はフィラーなどを添加することができる。
【0014】
本発明の非接触データキャリアラベルにおいて用いることのできる非接触データキャリア要素は、前記の不正剥離の際にその一部を切断破壊することのできる構造を有する限り特に限定されない。なお、本明細書において、非接触データキャリア要素を包埋して含んでいる前記接着性包埋層の部分が、前記剥離性部分と、前記非剥離性部分との両方に「実質的に」またがっているとは、前記の不正剥離の際にその一部を切断破壊することのできる態様で、前記剥離性部分と前記非剥離性部分との両方にまたがっていることを意味する。
前記の不正剥離の際に切断破壊される部分は、前記のリード線に限定されず、例えば、アンテナ回路、あるいは半導体素子の部分で切断破壊させることもできる。
【0015】
本発明の好ましい態様においては、前記の不正剥離の際に破壊される場所をより正確に規定するために、前記接着性包埋層にスリットを設けることができる。スリットは、それを前記剥離性部分と前記非剥離性部分との境界部分に設けることにより、境界部分に破壊され易い構造を故意に形成し、不正剥離操作の際に、その部分から前記接着性包埋層の破壊が発生するように制御する目的で設ける。例えば、図4及び図5に示すように、接着性包埋層4の非剥離性部分22の境界部分に切り込みを入れた1以上のスリット6を、剥離性部分21の周囲に設けることができる。なお、図4は、図1と同様に、本発明による非接触データキャリアラベル1を物流品10の表面に貼付した状態を示す断面図であり、図5は、図2と同様に、図4に示す非接触データキャリアラベル1の一部を切り欠いて示す平面図である(接着性包埋層4を切り込んだ部分に存在するスリット6を破線で示す)。スリットは、連続的な帯状であることもできるが、不連続な破線状の複数個のスリットを設けるのが好ましい。
【0016】
図4及び図5に示すように1以上のスリット6を剥離性部分21の周囲に設けた本発明による非接触データキャリアラベル1に対して不正剥離を行うと、接着性包埋層4の強度がスリット6の部分で弱くなっているため、スリット6を設けた部分から簡単に破壊が発生し、剥離性部分21と非剥離性部分22とを分離破壊することができる。
【0017】
スリットは、図4に示すように、接着性包埋層を貫通して基材フィルム表面にまで達していることもできるが、接着性包埋層の途中まで延びるだけで、基材フィルム表面にまで達していないこともできる。また、スリットを、図5に示すように、剥離性部分21の外周部の全体に設けることができるが、剥離性部分21の隣接部の一部にのみ設けることもできる。その場合には、非接触データキャリア要素において切断すべき部分の近辺に設けるのが好ましい。なお、スリットを形成する場合には、そのスリットそれ自体によって非接触データキャリア要素を破壊しないように注意する必要がある。また、剥離性部分の外周部の全体にスリットを設ける場合には、不連続状のスリットを複数個設けるのが好ましい。
【0018】
本発明による非接触データキャリアラベルは、種々の方法で製造することができる。例えば、基材フィルムの片側表面の一部領域に剥離剤を塗布し、乾燥させて剥離剤層を形成し、続いて、前記剥離剤層の全体を完全に覆いながら前記基材フィルムの前記片側表面上に接着性包埋層を積層して接着する。本発明による非接触データキャリアラベルを使用するまでは、接着性包埋層の表面に剥離シートを貼付して保護することが好ましい。
【0019】
本発明の非接触データキャリアラベルで用いる接着性包埋層も種々の方法で形成することができる。例えば、基材フィルムの片側表面の一部領域に剥離剤層を設けた後で、その上から接着剤を塗布あるいは貼合し、非接触データキャリア回路をその接着剤層内部に埋没させることによって接着性包埋層を形成することができる。
また、基材フィルムの片側表面の一部領域に剥離剤層を設けた後で、その上から接着剤を塗布あるいは貼合し、非接触データキャリア回路を接着剤層に貼合した後、更にその上から接着剤を塗布あるいは貼合させることによって接着性包埋層を形成することもできる。
更に、非接触データキャリア回路をあらかじめ合成樹脂シート中に埋没させて、非接触データキャリア要素を包埋した樹脂層を作成しておき、一方で、基材フィルムの片側表面の一部領域に剥離剤層を設けた後で、その上から接着剤を塗布あるいは貼合し、前記の非接触データキャリア要素を包埋した樹脂層を貼合した後、更にその上から接着剤を塗布あるいは貼合させることによって接着性包埋層を形成することもできる。
更にまた、基材フィルム上に設けられた前記の各種接着性包埋層に、必要に応じて任意の形状に加工した打ち抜き刃を用いてスリットを設けることもできるが、接着性包埋層を剥離シート上に形成させた後、任意の形状に加工した打ち抜き刃を用いてスリットを設けた後に、片側表面の一部領域に剥離剤層を設けた基材フィルムと貼合し、本発明にかかわる非接触データキャリアラベルを製造することもできる。
【0020】
なお、非接触データキャリア回路は、あらかじめ織布若しくは不織布シートに貼着するかあるいは2枚の織布若しくは不織布シートの間に挟みこむことによって非接触データキャリア要素を含む織布積層体あるいは不織布積層体として使用してもよい。
【0021】
本発明の非接触データキャリアラベルを製造するには、例えば、基材フィルムの片側表面の一部領域に剥離剤層を印刷した後で、非接触データキャリア要素を構成するアンテナ及びリード線を導電性インキで印刷加工して形成し、続いてその上から半導体チップを実装し、更にその上から接着剤を塗布あるいは貼合して接着包埋層を形成することもできる。アンテナ及びリード線を印刷する際に用いる導電性インキは特に限定されず、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、若しくは錫などの金属や、炭素、ガラスビーズやプラスチックの表面を金属、合金あるいは酸化金属で被覆したもの、ポリアニリンやポリピロールをはじめとする導電性高分子、あるいは導電性高分子に金属をドープさせた導電性微粉末を樹脂に分散させたものを用いることができる。これらのアンテナ及びリード線に半導体チップを実装する方法としては、公知の工法、例えば、ワイヤボンディング法、ハンダによる接合、導電性樹脂による接合、又はフリップチップボンディングなどを用いることができる。
【0022】
本発明による非接触データキャリアラベルは、非接触データキャリアシステムにおける任意の被着体に、データキャリア(応答器)として貼付して用いることができる。例えば、物流品表面への貼付用ラベルとして用いたり、あるいは、プラスチック製カード表面に貼付して、各種交通機関の定期券としたり、各種機関や企業における入出管理カードとすることができる。
【0023】
本発明による非接触データキャリアラベルにおいて、接着性包埋層に含まれる接着剤の接着力は、基材フィルムの表面の性質、使用する剥離剤層の剥離性能、及び目的とする貼付対象の表面の性質、更には接着性包埋層中のスリットの有無などを考慮して、本発明の目的を達成することができる範囲内で、適宜決定することができる。
本発明者が見出したところによれば、例えば、基材フィルムとしてポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、剥離剤としてシリコーン樹脂を用い、そして目的とする貼付対象が特定されない汎用の非接触データキャリアラベルであって、接着性包埋層にスリットを設けない場合においては、接着性包埋層に含まれる接着剤の接着力が、1700g/25mm以上であることが好ましい。また、前記と同様の非接触データキャリアラベルであって、接着性包埋層にスリットを設ける場合においては、接着性包埋層に含まれる接着剤の接着力は、700g/25mm以上であることが好ましい。ここで、接着剤の接着力は、後記実施例1(2)に記載の方法で測定した数値である。
【0024】
本発明による非接触データキャリアラベルにおいては、不正剥離が行われた場合に、そのことを視覚的に識別可能にするために、視覚的確認手段を設けることもできる。例えば、透明又は半透明の基材フィルムの片側表面上の一部領域に透明又は半透明の剥離剤層を設けた後、その剥離剤層の上に接着性包埋層を設ける前に、前記の剥離剤層を完全に覆うと共に前記基材フィルムの前記片側表面の全面を覆う印刷インキ層あるいは金属蒸着膜を設け、その後で、前記印刷インキ層あるいは金属蒸着膜の全面に接着性包埋層を設けることができる。こうした印刷インキ層あるいは金属蒸着膜を有する非接触データキャリアラベルを物流品に貼付した後に不正剥離を行うと、前記印刷インキ層あるいは金属蒸着膜が基材フィルム側と物流品側とに分離され、こうして分離された両者を再度貼付することは不可能なので、不正剥離を視覚的に識別することができる。このような視覚的確認手段としては、その他の公知の手段を適宜利用することができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
(1)感圧性接着剤の調製
アクリル酸ブチルエステル/アクリル酸エチルエステル/アクリル酸ヒドロキシエチルエステルの共重合体(重量平均分子量=25万)からなる感圧性接着剤組成物100gに、酢酸エチル150gを加え、感圧性接着剤溶液とした。
(2)接着力の測定
前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤の接着力は、JIS Z O237、8.3.1 180度引きはがし法に基づいて測定した。前記実施例1(1)に記載の接着剤溶液を接着力測定用基材として用意したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ=50μm)に、ドクターブレードを用いて塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入して乾燥させた。このフィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは25μmであった。この感圧性接着剤の塗布されたフィルムを、25mm幅に裁断し、ステンレス鋼板に貼付した。24時間放置した後、180゜方向に剥離させた場合の接着力を測定したところ、接着力は2200g/25mmであった。
【0026】
(3)非接触データキャリアラベルの調製
基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上において、その一短辺側の端部から1cm内側の部分に、スクリーン印刷で直径1.8cmの円状にシリコーン樹脂を1μmの厚さで塗布し、140℃の恒温槽に1分間入れ、硬化させて剥離剤層を形成した。この上に、前記実施例1(1)で調製した接着剤溶液を、ドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。このフィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。続いて、太さ20μmの銅からなるアンテナコイルに、ICチップの端子部を圧着させて非接触データキャリア回路を作成し、接着剤面に貼合した。この際、ICチップの部分が、先に基材フィルムに設けた剥離剤層の部分に重なるように位置を合わせた。
一方、片側全表面をシリコーン樹脂により剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)上に、前記実施例1(1)で調製した接着剤溶液をドクターブレードを用いて塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。この全面剥離処理フィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。この全面剥離処理フィルムの接着剤面と、先に調製した回路載置フィルム上の非接触データキャリア回路面とを貼合し、非接触データキャリアラベルを製造した。この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0027】
(4)不正剥離試験
前記実施例1(3)において作成した非接触データキャリアラベルから全面剥離処理フィルムをはがし、接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアラベルを剥離する不正剥離操作を行った。前記の接着剤層の内、剥離性部分が直径1.8cmの円状にフロートガラス上にICチップと共に残留し、それ以外の非剥離性部分は、ポリエチレンテレフタレートフィルムと共にフロートガラスから剥離された。その不正剥離操作に伴い、アンテナコイルとICチップ部分とが物理的に切断された。
この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、送受信を行うことはできなかった。
【0028】
【実施例2】
(1)感圧性接着剤の調製
前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤溶液を用いた。
(2)非接触データキャリアラベルの調製
基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上において、その一短辺側の端部から1cm内側の部分に、スクリーン印刷で直径1.8cmの円状にシリコーン樹脂を1μmの厚さで塗布し、140℃の恒温槽に1分間入れ、硬化させて剥離剤層を形成した。この上に、前記実施例1(1)で調製した接着剤溶液をドクターブレードによって塗布した。続いて、太さ20μmの銅からなるアンテナコイルにICチップの端子部を圧着させて非接触データキャリア回路を作成し、先に塗布した接着剤溶液に埋没させた。この際、ICチップの部分が、先に基材フィルムに設けた剥離剤層の部分に重なるように位置を合わせた後、100℃の恒温槽に15分間投入し、非接触データキャリアラベルを製造した。この非接触データキャリアに塗布された感圧性接着剤の厚さは60μmであった。この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0029】
(3)不正剥離試験
前記実施例2(2)において作成した非接触データキャリアラベルの接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアラベルを剥離する不正剥離操作を行った。前記の接着剤層の内、前記の剥離性部分が直径1.8cmの円状にフロートガラス上にICチップと共に残留し、それ以外の非剥離性部分は、ポリエチレンテレフタレートフィルムと共にフロートガラスから剥離された。その不正剥離操作に伴い、アンテナコイルとICチップ部分とが物理的に切断された。
この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、送受信を行うことはできなかった。
【0030】
【実施例3】
(1)感圧性接着剤の調製
前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤を用いた。
(2)非接触データキャリアラベルの調製
アクリル酸エチルエステル/メタクリル酸メチルエステル/アクリル酸ヒドロキシエチルエステルの共重合体(重量平均分子量=10万)からなる樹脂組成物100gに、塩化メチレン100gを加え、非接触データキャリアラベルの包埋用樹脂溶液とした。片側全表面をシリコーン樹脂により剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)上に、前記の樹脂溶液をドクターブレードによって塗布した。
この全面剥離処理フィルムに塗布された樹脂溶液に、非接触データキャリア要素(太さ20μmの銅からなるアンテナコイルにICチップの端子部を圧着させて製造)を埋没させた後、60℃の恒温槽に10分間投入して、乾燥させた。続いて、全面剥離処理フィルムをはがし、非接触データキャリア要素を包埋した樹脂層とした。この担体の厚さは20μmであった。
次に、基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上において、その一短辺側の端部から1cm内側の部分に、スクリーン印刷で直径1.8cmの円状にシリコーン樹脂を1μmの厚さで塗布し、140℃の恒温槽に1分間入れ、硬化させて剥離剤層を形成した。この上に、前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤溶液を、ドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。このフィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。
こうして得られたフィルムの前記接着剤面に、先に準備した非接触データキャリア要素を包埋した樹脂層を貼合して樹脂層貼合フィルムとした。この際、前記樹脂層に包埋されたICチップの部分が、基材フィルムに設けた剥離剤層の部分に重なるように位置を合わせた。
【0031】
一方、片側全表面をシリコーン樹脂により剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)上に、前記実施例1(1)で調製した接着剤溶液をドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。この全面剥離処理フィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。この全面剥離処理フィルムの接着剤面と、前記の樹脂層貼合フィルムの樹脂層面とを貼合し、非接触データキャリアラベルを製造した。この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0032】
(3)不正剥離試験
前記実施例3(2)において作成した非接触データキャリアラベルから全面剥離処理フィルムをはがし、接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアラベルを剥離する不正剥離操作を行った。前記の接着剤層の内、剥離性部分が直径1.8cmの円状にフロートガラス上にICチップと共に残留し、それ以外の非剥離性部分は、ポリエチレンテレフタレートフィルムと共にフロートガラスから剥離された。その不正剥離操作に伴い、アンテナコイルとICチップ部分とが物理的に切断された。
この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、送受信を行うことはできなかった。
【0033】
【実施例4】
(1)感圧性接着剤の調製
アクリル酸ブチルエステル/メタクリル酸メチルエステル/アクリル酸ヒドロキシエチルエステルの共重合体(重量平均分子量=15万)からなる感圧性接着剤組成物100gに、酢酸エチル150gを加え、感圧性接着剤溶液とした。
(2)接着力の測定
前記実施例4(1)で調製した感圧性接着剤の接着力を、前記実施例1(2)と同様の方法で測定したところ、接着力は1000g/25mmであった。
【0034】
(3)非接触データキャリアラベルの調製
太さ20μmの銅からなるアンテナコイルにICチップの端子部を圧着させて製造した非接触データキャリア回路を、ポリエステル繊維からなる厚さ40μmの2枚の不織布によって上下から挟み込んだ。片側全表面をシリコーン樹脂により剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)上に、前記の非接触データキャリア回路を含む不織布積層体を置いた状態で、前記実施例3(1)で調製した感圧性接着剤溶液を、ドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。こうして得られた接着剤含浸−非接触データキャリア回路包埋不織布積層体の厚さは120μmであった。
次に、直径1.98cmの円状のミシン目パターンを有する打ち抜き刃を用い、前記の接着剤含浸−非接触データキャリア回路包埋不織布積層体のICチップ包埋部分の周囲に、ICチップ及びアンテナを避けるようにしてスリットを設けた。
【0035】
一方、基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上において、その一短辺側の端部から1cm内側の部分に、スクリーン印刷で直径1.8cmの円状にシリコーン樹脂を1μmの厚さで塗布し、140℃の恒温槽に1分間入れ、硬化させて剥離剤層を形成した。このフィルムの剥離剤層を設けた面に、先に調製した接着剤含浸−非接触データキャリア回路包埋不織布積層体を貼合し、非接触データキャリアラベルを製造した。この際、基材フィルムに設けられた剥離剤層の部分とスリットとが重なるように位置を合わせた。この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0036】
(4)不正剥離試験
前記実施例4(3)において作成した非接触データキャリアラベルから全面剥離処理フィルムをはがし、接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアラベルを剥離する不正剥離操作を行った。前記の接着剤層の内、前記のスリットを設けた部分が直径1.9cmの円状にフロートガラス上にICチップと共に残留し、それ以外の部分は、ポリエチレンテレフタレートフィルムと共にフロートガラスから剥離された。その不正剥離操作に伴い、アンテナコイルとICチップ部分とが物理的に切断された。
この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、送受信を行うことはできなかった。
【0037】
【実施例5】
(1)感圧性接着剤の調製
前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤を用いた。
(2)非接触データキャリアラベルの調製
基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上において、その一短辺側の端部から2cm内側の部分に、スクリーン印刷で長方形状(縦=5cm,横=1cm)にシリコーン樹脂を1μmの厚さで塗布し、140℃の恒温槽に1分間入れ、硬化させて剥離剤層を形成した。この上に、銀を主成分とする導電性インキを用い、アンテナ回路の一部が前記剥離剤層に重なるように、アンテナ回路をスクリーン印刷し、140℃の恒温槽に30分間入れ、導電性インキを乾燥させた。こうして形成されたアンテナ回路とICチップの接合部とを、それらの間に挿入した異方導電性フィルム(ソニーケミカル社製:製品名「ACF,CP7642K」)を介してフリップチップ実装によって接続させ、非接触データキャリア回路を形成した。この回路の上に前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤溶液をドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させ、非接触データキャリアラベルとした。
この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0038】
(3)不正剥離試験
前記実施例5(2)において作成した非接触データキャリアラベルの接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアを剥離する不正剥離操作を行った。前記の接着剤層の内、剥離性部分が、長方形状(縦=5cm,横=1cm)にフロートガラス上にアンテナ回路の一部と共に残留し、それ以外の部分は、ポリエチレンテレフタレートフィルムと共にフロートガラスから剥離された。その不正剥離操作に伴い、アンテナ回路の一部とそれ以外の回路部分とが物理的に切断された。
この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、送受信を行うことはできなかった。
【0039】
【比較例1】
(1)感圧性接着剤の調製
前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤を用いた。
(2)非接触データキャリアラベルの調製
基材フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)の片側表面上に、前記実施例1(1)で調製した感圧性接着剤溶液を、ドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。このフィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。続いて、太さ20μmの銅からなるアンテナコイルに、ICチップの端子部を圧着させて非接触データキャリア回路を作成し、前記の感圧性接着剤面に貼合した。
一方、片側全表面をシリコーン樹脂により剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(縦=6cm,横=9cm,厚さ=50μm)上に、前記実施例1(1)で調製した接着剤溶液を、ドクターブレードによって塗布し、100℃の恒温槽に10分間投入し、乾燥させた。このフィルムに塗布された感圧性接着剤の厚さは20μmであった。この全面剥離処理フィルムの接着剤面と、先に調製した非接触データキャリア回路載置フィルム上の非接触データキャリア回路面とを貼合し、非接触データキャリアラベルとした。この非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことを確認した。
【0040】
(3)不正剥離試験
前記比較例1(2)において作成した非接触データキャリアラベルから全面剥離処理フィルムをはがし、接着剤面をフロートガラスに貼付した。24時間放置した後、フロートガラスから非接触データキャリアラベルを剥離する不正剥離操作を行ったところ、特にアンテナ回路やIC回路を破壊することなく、容易に剥離することが可能であった。この不正剥離操作を行った後の非接触データキャリアラベルについて、非接触送受信試験を行ったところ、正常に送受信を行うことができた。
【0041】
【発明の効果】
本発明による剥離破壊型の非接触データキャリアラベルは、接着性包埋層に剥離性部分と非剥離性部分とを含み、その両部分にまたがって非接触データキャリア要素を包埋して含んでいるので、不正剥離行為によって、非接触データキャリア要素が同時に破壊される。従って、不正剥離行為それ自体が無駄となり、不正剥離行為を有効に防止することができる。
また、本発明による剥離破壊型の非接触データキャリアラベルにおいて、接着性包埋層の剥離性部分の周辺部にスリットを設けると、前記の不正剥離行為による非接触データキャリア要素の切断破壊を一層容易に発生させることができ、しかも切断破壊の発生する場所を一層確実に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による非接触データキャリアラベルを物流品の表面に貼付した状態を模式的に示す断面図である。
【図2】図1の非接触データキャリアラベルの一部を切り欠いて示す平面図である。
【図3】図1の非接触データキャリアラベルを物流品表面から不正剥離する際に起きる切断破壊状態を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明による別の態様の非接触データキャリアラベルを物流品の表面に貼付した状態を模式的に示す断面図である。
【図5】図4の非接触データキャリアラベルの一部を切り欠いて示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・非接触データキャリアラベル;2・・・基材フィルム;
3・・・剥離剤層;4・・・接着性包埋層;
5・・・非接触データキャリア要素;6・・・スリット;10・・・物流品;21・・・剥離性部分;22・・・非剥離性部分;51・・・半導体素子;
52・・・アンテナ回路;53・・・リード線。

Claims (2)

  1. (1)基材フィルムと、(2)その基材フィルムの片側表面上の一部領域に設けた剥離剤層と、(3)非接触データキャリア要素を包埋して含み、前記剥離剤層の全体を完全に覆いながら前記基材フィルムの前記片側表面上に設けた接着性包埋層とを含む非接触データキャリアラベルであって、
    前記接着性包埋層において前記非接触データキャリア要素を包埋して含んでいる部分が、前記剥離剤層を覆っている剥離性部分と、前記剥離剤層を覆っていない非剥離性部分との両方に実質的にまたがっており、かつ、前記接着性包埋層において前記剥離性部分と前記非剥離性部分との境界部分にスリットを設けていることを特徴とする、前記の非接触データキャリアラベル。
  2. 前記接着性包埋層が、前記剥離性部分と前記非剥離性部分との境界部分で破壊される、請求項1に記載の非接触データキャリアラベル。
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