JP4043506B1 - ワーク移送方法及び静電チャック装置並びに基板貼り合わせ方法 - Google Patents

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Abstract

薄く剛性の低いワークであっても移動中に変形や位置ズレを生ずることなく開放載置する。
付着手段(3)で保持板(1)に静電チャック(2)を付着させ、この付着された静電チャック(2)でワーク(A)を吸着保持すると共に、これら静電チャック(2)とワーク(A)を一体として隔離手段(4)で保持板(1)から隔離することにより、ワーク(A)がフリー状態にならないため、重
力などの影響を受けることなく開放位置へ移送されると共に、この静電チャック(2)の静電吸着機能を停止させてから、付着手段(3)で静電チャック(2)のみを保持板(1)に再度付着させることにより、開放位置に移動したワーク(A)の表面から静電チャック(2)が剥がれて、このワーク(A)が開放位置に残り載置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイなどのフラットパネルディスプレーの製造過程において、CFガラスやTFTガラスなどのガラス製基板か又はPES(Poly-Ether-Sulphone)などのプラスチックフィルムなどからなる合成樹脂製基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機を含む基板組立装置や、このような基板などの絶縁体、導電体又は半導体ウエハなどのワーク(被処理体)を搬送する基板搬送装置などに用いられるワーク移送方法及び静電チャック装置と、それを使用した基板貼り合わせ方法に関する。
詳しくは、保持板の静電チャックでワークを吸着保持し、この保持されたワークを開放して所定位置に載置するワーク移送方法、及び保持板とワークを吸着保持する静電チャックとからなる静電チャック装置、並びにそれを使用した基板貼り合わせ方法に関する。
従来、二枚の基板を重ね合わせる基板貼り合わせ機として、加圧板が内部に電極板を内蔵した絶縁性部材で構成された静電チャックであり、これにワークとしてガラス基板を保持させ、この上基板と下基板とをXY方向へ位置合わせした後、真空チャンバ内を減圧し、この真空チャンバ内が所望の真空度になったところで、加圧板の静電吸着機能を解除して、上基板を下基板上に落下させて上下基板を重ね合わせ、その後、加圧板を降下させることで、上下基板を加圧して両者の間隔を所定のギャップに貼り合わせるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、静電チャック(静電吸着手段)による上基板(上側基板)の保持解除と連動して、該上基板の背面側から気体を噴出させ、この気体を上方保持板の静電吸着面と上基板の背面との間に強制注入することにより、これら静電吸着面と基板面の密着状態を破壊し両者を剥離することで、両者間の静電吸着力が強制的に減衰されて消滅すると共に、注入した気体の圧力で下基板(下側基板)への落下力、即ち落下の加速度が強制的に作用され、それにより、該上基板が瞬時に下基板の上へ圧着し、静電吸着手段で保持したまま上基板が姿勢変化することなく下基板の上へ移動して圧着され、上下基板を封止して重ね合わされるものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−166272号公報(第6頁、図8) 特許第3721378公報(第8頁、図1)
しかし乍ら、このような従来のワーク移送方法や静電チャック装置では、特許文献1の場合、静電吸着機能の解除により真空中でワーク(上基板)を自由落下させるが、静電チャックによる基板吸着力は、その電源を遮断しても基板吸着力が直ぐには消滅せず作用し続けるため、その後の基板吸着力の低下により解除ムラが発生して、静電吸着面とワークとの界面が部分的に剥がれ始め、そして最後にはワークの全面が剥がれて自由落下することになる。
それにより、ワーク(上基板)は、最後に剥がれた箇所を中心として回転移動しながら自由落下するため、上下基板同士の位置合わせに誤差が発生すると共に、自由落下の圧力では封止が不完全となって空気が混入し易いという問題があった。
更に、ワーク(上基板)は、静電吸着面に対して先に剥がれ始めた箇所から重力により部分的に垂れ下がって傾きが発生し、しかも、この傾きは状況に応じて変化し易いため、自由落下中に修正することが不可能であると共に、下基板の上に落下した後も修正することは困難であって、所定の平行度を達成できないという問題があった。
ところで、近年では液晶ディスプレーやプラズマディスプレーの基板が大型化する傾向で一辺が1000mmを超えるものまで製造され始めているが、基板が大型化されても小型の基板と同様な平行度が要求される。特に基板の一辺が1000mmを超えると、このXY方向の大きさに比べてZ方向の間隔が極端に小さくなるため、これら上下基板を完全な平行のまま接近移動させるのが理想ではあるが、実際には非常に困難である。
このような環境下において、一辺が1000mmを超える大型の上基板が僅かでも傾くと、XY方向の大きさに比べてZ方向の間隔が極端に小さいため、上下基板の対向面のどちらか一方に予め塗布される液晶封止用シール材(環状接着剤)や両基板の膜面を損傷させるなどの障害を発生させる恐れがあり、到底正常な貼り合わせは期待できないという問題がある。
また、特許文献2の場合には、ワーク(上基板)の背面側から該ワークとの間に気体を噴射させて剥離するが、従来使用されていたワークのように0.7〜1.1mmの厚さを持つガラス基板であれば、比較的面方向の剛性が高いため、剥離用気体が面方向に均一に伝わり易く、気体により静電チャックから確実に剥離することができた。
ところで、近年では携帯電話やノートパソコンのように、軽量化を重視した液晶ディスプレーの用途が多く、このような用途においては、ワークのガラス厚さが約0.5mm以下の非常に薄いものが現れ、更にはフレキシブルディスプレイに用いられるワークは厚さが数百umのPES(Poly-Ether-Sulphone)などのプラスチックフィルムになる。
このような約0.5mm以下のガラス基板やプラスチックフィルムなどのワークは、従来から用いられていた0.7〜1.1mmのガラス基板に比べて剛性が極端に低いため、剥離用の気体を噴射しても、その勢いによりワークが部分的に押出変形して、この変形部分に剥離用気体の流路が集中して抜けてしまい、残留吸着力によりワークを確実に剥離できない虞があると共に、この剥離時において剥離用の気流で押出変形している部分が集中的に伸ばされて、部分的な歪みが残ってしまう可能性もある。
本発明のうち請求項1、4記載の発明は、薄く剛性の低いワークであっても移動中に変形や位置ズレを生ずることなく開放載置することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、ワークを確実に保持して移送することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の発明の目的に加えて、ワークの剥離性を向上することを目的としたものである。
請求項5記載の発明は、請求項4に記載の発明の目的に加えて、剛性の低い基板であっても静電吸着力の解除ムラに関係なく定位置で貼り合わせて確実に剥離する
ことを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、保持板に、該保持板へ静電チャックを引き寄せて着脱自在に沿わせる付着手段と、この保持板から静電チャックを引き離す隔離手段とを設け、上記付着手段で保持板に静電チャックを付着させ、この付着された静電チャックでワークを吸着保持すると共に、これら静電チャックとワークを一体として上記隔離手段で保持板から隔離し、この静電チャックの静電吸着機能を停止させた後、上記付着手段で静電チャックのみを保持板に再度付着させることにより、ワークを残して開放位置に載置したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記静電チャックを薄板状又は膜状に形成して、剛体からなる保持板の平滑なベース面に対しそれと交差する方向へ移動自在に支持した構成を加えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に、前記付着手段で静電チャックのみを保持板に再度付着させる際に、該静電チャックの静電吸着部の、ワークの外周端部と対向する箇所を先に引き寄せて部分的に変形させることにより、これら静電チャックの静電吸着部とワークの外周端部との間に、ワークから静電チャックを強制的に剥離するための隙間を部分的に形成した構成を加えたことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、ワークを静電吸着する静電チャックと、この静電チャックを介してワークを保持する保持板と、この保持板に上記静電チャックを着脱自在に接着させる付着手段と、上記保持板から上記静電チャックを隔離する隔離手段と、この隔離した静電チャックを上記保持板へ引き寄せて沿わせる上記付着手段又は吸引吸着手段とを備えると共に、上記静電チャックの静電吸着機能の停止、上記隔離手段及び上記付着手段又は吸引吸着手段の作動を夫々行う作動手段を備え、この作動手段は、ワークを静電吸着した前記静電チャックが前記付着手段によって保持板に接着された状態で、前記隔離手段を作動させて該ワークを静電チャックと共にワーク移送位置へ移動させた後、この静電チャックの静電吸着機能を停止させ、その後、前記付着手段又は吸引吸着手段を作動させて、該静電チャックを前記ワークから剥がして前記付着手段によって前記保持板に接着させることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の静電チャック装置を用い、一対の基板を貼り合わる基板貼り合わせ方法であって、これら一対の基板の一方を他方に対向させて、前記静電チャック装置における前記保持板に前記静電チャックを介して着脱自在に保持し、前記保持板から前記静電チャックを前記一方の基板が静電吸着されたまま引き離し、この基板を前記他方の基板へ向け移動させて、環状接着剤により両基板を貼り合わせたことを特徴とするものである。
本発明のうち請求項1記載の発明は、付着手段で保持板に静電チャックを付着させ、この付着された静電チャックでワークを吸着保持すると共に、これら静電チャックとワークを一体として隔離手段で保持板から隔離することにより、ワークがフリー状態にならないため、重力などの影響を受けることなく開放位置へ移送されると共に、この静電チャックの静電吸着機能を停止させてから、付着手段で静電チャックのみを保持板に再度付着させることにより、開放位置に移動したワークの表面から静電チャックが剥がれて、このワークが開放位置に残り載置される。
従って、薄く剛性の低いワークであっても移動中に変形や位置ズレを生ずることなく開放載置することができる。
その結果、静電吸着の解除によって静電吸着力の解除ムラが発生してワークの姿勢が不安定になり易い従来のものに比べ、ワークをその姿勢が安定したまま定位置まで移送できる。
更に、気体の噴射圧力でワークを剥離する従来のものに比べ、剛性の低いワークであっても剥離用気体の流路が特定部分に集中せず、剛性が高いワークと同じように確実に剥離できて、作業性に優れる。
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、静電チャックを薄板状又は膜状に形成して、剛体からなる保持板の平滑なベース面に対しそれと交差する方向へ移動自在に支持し、付着手段の作動で、剛体からなる平滑なベース面に静電チャックの少なくとも静電吸着部を沿わせて平らにすることにより、これらベース面と静電吸着部とが隙間なく接触して静電吸着され、次に隔離手段の作動で、ベース面から静電チャックをワークが静電吸着したまま引き離すことにより、ワークがフリー状態にならないため、重力などの影響を受けることなく移送され、その後、付着手段の作動で、この移動したワークの表面から静電チャックが剥がされて、ベース面に沿わされて初期状態に戻る。
従って、ワークを確実に保持して移送することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明の効果に加えて、静電チャックの静電吸着部を、ワークの外周端部と対向する箇所から部分的に変形して、該ワークの外周端部との間に剥離用の隙間を部分的に形成することにより、これら静電チャックの静電吸着部とワークの表面と間に該剥離用の隙間が一気に広がって、残留吸着力が強制的に減衰されて消滅する。
従って、ワークの剥離性を向上することができる。
請求項4の発明は、保持板のワーク側表面に対してそれと交差する方向へ静電チャックを移動自在に支持し、このワーク側表面に静電チャックを沿わせた状態で、ワークの表面を静電吸着し、この吸着位置から該静電チャックを、ワークが静電吸着されたまま移動させることにより、ワークがフリー状態にならないため、重力などの影響を受けることなく開放位置へ移送されると共に、この静電チャックの静電吸着機能を停止させ、該開放位置から静電チャックのみを吸着位置へ向けて逆移動させることにより、開放位置に移動したワークの表面から静電チャックが剥がれる。
従って、薄く剛性の低いワークであっても移動中に変形や位置ズレを生ずることなく開放載置することができる。
その結果、静電吸着の解除によって静電吸着力の解除ムラが発生してワークの姿勢が不安定になり易い従来のものに比べ、ワークをその姿勢が安定したまま定位置まで移送できる。
更に、気体の噴射圧力でワークを剥離する従来のものに比べ、剛性の低いワークであっても剥離用気体の流路が特定部分に集中せず、剛性が高いワークと同じように確実に剥離できて、作業性に優れる。
請求項5の発明は、請求項4の発明の効果に加えて、両保持板の一方から静電チャックを、一方の基板が静電吸着されたまま引き離して、他方の基板へ向け移動させ、環状接着剤にて両基板を貼り合わせることにより、一方の基板がフリー状態にならないため、重力などの影響を受けることなく移送されて正確に貼り合わされ、上記環状接着剤の接着力で保持された一方の基板から静電チャックが無理なく剥がれる。
従って、剛性の低い基板であっても静電吸着力の解除ムラに関係なく定位置で貼り合わせて確実に剥離することができる。
その結果、静電吸着の解除によって上基板を自由落下させる従来の基板貼り合わせ機に比べ、両基板同士の位置合わせ誤差を防止できると共に、封止空間を確実に形成できて空気の混入を防止できると共に、静電吸着面からの上基板の剥離に伴って全く傾きが発生しないので、所定の平行度を達成でき、しかも一辺が1000mmを超える大型基板であっても、上基板の傾きに起因する液晶封止用シール材(環状接着剤)や両基板の膜面を損傷させるなどの障害を完全に防止できる。
更に、気体の噴射圧力で基板のみを直接剥離する従来の基板貼り合わせ機に比べ、剛性の低い基板であっても剥離用気体の流路が特定部分に集中せず、剛性が高い基板と同じように確実に剥離できて、作業性に優れる。
また、異物の噛み込みにより静電チャックの表面が部分的に破壊して故障したとしても、保持板と薄板状又は膜状の静電チャックが別部品なので、設置現場においても保持板に対し静電チャックを容易に交換できるからメンテナンス性に優れ、特に本発明の静電チャック装置を液晶ディスプレーなどの生産ラインなどに用いた場合には、ライン全体の稼働を短時間で再開できるから、稼働率が低下せず、安定した生産量を期待できる。
本発明のワーク移送方法及び静電チャック装置Dが、ワークA,Bとして液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイのパネルに用いられるガラス基板又はプラスチックフィルム基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機に配備された場合を示す。
この基板貼り合わせ機は、図5(a)〜(c)に示す如く、例えば金属やセラミックスなどの剛体で歪み(撓み)変形しない厚さの平板状に形成された定盤からなる上下一対の保持板1,1′を配置し、これら上下保持板1,1′の平行に対向する平滑面に、二枚の基板A,Bを夫々着脱自在に保持させ、それらの周囲に区画形成された真空室S内が所定の真空度に達してから、上下保持板1,1′を相対的にXYθ方向(図面では水平方向)へ調整移動して、基板A,B同士の位置合わせが行われ、その後、少なくとも基板A,Bのどちらか一方を上下保持板1,1′の平滑面から剥離して重ね合わせた後、真空室S内の真空破壊を行い、両基板A,Bの内外に生じる気圧差で両基板A,Bの間を所定のギャップまで加圧するものである。
詳しく説明すれば、図5(a)の実線に示す如く、上下保持板1,1′が昇降手段(図示せず)でZ方向(図面では上下方向)へ相対的に移動可能に支持され、大気圧の雰囲気中、これら上下保持板1,1′を上下方向へ離した状態で夫々の平滑面に対し、搬送用ロボット(図示せず)で移送した基板A,Bをセットされて夫々保持される。
その後、図5(a)の二点鎖線に示す如く、上記昇降手段の作動により上下保持板1,1′を接近移動させて、これら両者間に真空室Sが区画形成される。
これに続いて、この真空室Sから吸気手段(図示せず)の作動により、空気を抜いて所定の真空度に達したところで、水平移動手段(図示せず)の作動により、上下保持板1,1′のどちらか一方を他方に対しXYθ方向へ調整移動させることで、それらに保持された基板A,B同士の位置合わせ(アライメント)として粗合わせと微合わせが順次行われる。
これらの位置合わせが完了した後は、図5(b)に示す如く、上下保持板1,1′に保持された基板A,Bのどちらか一方を他方へ向け移動して、下基板B上の環状接着剤(シール材)Cを挟んで瞬間的に圧着させることにより、両者間を封止して重ね合わせる。
その後は、図5(c)に示す如く、上記昇降手段の作動により上下保持板1,1′を互い離隔する方向へ移動させ、これと略同時に上記吸気手段を逆作動させるか又は別の機構で真空室S内に空気や窒素を供給して、該真空室S内の雰囲気を大気圧に戻すことにより、両基板A,Bの内外に生じる気圧差で均等に加圧され、液晶が封入された状態で所定のギャップまで押し潰れて貼り合わせ工程を完了させている。
そして、上述した剛体からなる上下保持板1,1′と、基板A,Bを吸着保持する静電チャック2とで、本発明の静電チャック装置Dが構成されている。
図示例では、上保持板1の平滑面に対して、それと交差するZ方向(図面では上下方向)へ静電チャック2を移動自在に支持し、更に上保持板1には、該静電チャック2を各平滑面へ向け引き寄せて着脱自在に接着するための付着手段3と、各平滑面から該静電チャック2を引き離すための隔離手段4とを備えている。
この付着手段3で上保持板1の平滑面に静電チャック2を付着させ、この付着された静電チャック2にて、上基板Aを静電吸着し、これら静電チャック2と上基板Aを一体として上記隔離手段4で上保持板1から開放位置へ向け隔離させ平行移動すると共に、この静電チャック2の静電吸着機能を停止させ、その後、付着手段3で静電チャック2のみを該開放位置から上保持板1へ向け逆移動させて、開放位置に移動された上基板Aの表面から静電チャック2を剥離することにより、上述した基板A,Bの貼り合わせ動作が行われる。
上記静電チャック2は、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの絶縁性有機材料で平滑な薄板状又は薄膜状に形成された誘電体2bと、その内部にスクリーン印刷などによってパターン化された導電性ペースト又は導電箔からなる電極部2cとを一体的に積層している。
この電極部2cは、周囲と絶縁して形成され、それに電圧を印加するための電源(図示せず)と接続する。
その具体例としては、二つ以上の電極部2cを例えば櫛歯形に埋設した双極型の静電チャックを使用とすることが好ましい。
また、上下方向へ往復動自在に支持される静電チャック2の電極部2cは、後述する隔離手段4の作動終了直後に電源接続を切断して、その静電吸着機能が停止するように制御されている。
上記付着手段3は、上下保持板1,1′の平滑面の一方又は両方と、それに対向する静電チャック2の表面とに亘って、例えば永久磁石や電磁石などの磁石3aと、その磁気により引き付けられる磁石や例えばスパッタなどで膜状に形成された金属などの磁性体3bとを夫々固定配置するか、或いは磁力以外の粘着材や機械的なワンタッチ式連結機構以外の構造を夫々固定配置して、それらの磁力や粘着力などにより、該平滑面に対して上記静電チャック2が着脱自在に接着される。
上記隔離手段4は、上下保持板1,1′の平滑面の一方又は両方から静電チャック2の対向面に向け、例えば窒素ガスや空気などの気体やその他の流体を注入して静電チャック2を押圧するか、或いはエアシリンダなどの上下往復動する駆動体で静電チャック2を押圧するか、或いは上記付着手段3として対向状に設けられた磁石3a,3bのどちらか一方の磁極を変換し、これら対向する磁石3a,3bの磁極を同じにして反発させることにより、該平滑面から静電チャック2が平行に離れるようにしている。
以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1(a)(b)に示す如く、前記保持板1の平滑面に、前記付着手段3の磁石3aが埋設された剛体からなる台座(ベース)を突設させ、その先端表面の平滑なベース面1aに対して、前記付着手段3の磁石3bが積層された薄板状又は薄膜状の静電チャック2を、ガイド手段(図示せず)などによって上下方向へ往復動自在に支持し、前記隔離手段4として、上記保持板1及び台座の内部に開設された通気孔4aから気体や流体を静電チャック2へ向けて噴射させるか、或いは上記ベース面1aと静電チャック2との間に区画形成される密閉空間4bの内圧を上昇させることにより、前記付着手段3の磁力に抗して静電チャック2の略全体が、上記ベース面1aから平行に離れるようにした場合を示すものである。
また、上記保持板1及び台座には、大気中において吸着保持するための吸引吸着手段5が設けられ、この吸引吸着手段5として形成した複数の吸引路を例えば真空ポンプなどの吸引源(図示せず)に配管連絡させると共に、この吸引路を隔離手段4の通気孔4aとして利用している。
なお、図面では、上保持板1の平滑面に対して、静電チャック2を上下方向へ往復動自在に支持することにより、ワークAとして約0.5mm以下の剛性が極端に低い上基板の表面を吸着保持したまま移動する例のみを示しているが、下保持板1′の平滑面に対して、静電チャック2を上下方向へ往復動自在に支持することにより、下基板Bの表面を吸着保持したまま移動する場合も同様なので省略する。
上記保持板1の台座に固定配置される磁石3aとしては、永久磁石や電磁石などが使用され、静電チャック2の対向面に固定配置される磁石3bとしては、薄板状又は薄膜状に形成された磁石を使用すれば、静電チャック2のクッション性や両磁石3a,3bの剥離性などが保たれるため好ましい。
更に、図2及び図3に示す如く、前記付着手段3として、上記保持板1の台座に固定配置される磁石3aと、静電チャック2の対向面に固定配置される磁石3bとを、夫々の近傍に相反する磁極の電極を交互に並べて配置することにより、前記隔離手段4の作動で上記ベース面1aから静電チャック2を引き離した時に、XYθ方向へ僅かな位置ズレが発生しても、その後の付着手段3の作動による磁力(斥力)で元の位置に自動的に戻るようにしている。
また、上記付着手段3の作動で保持板1のベース面1aに静電チャック2を引き寄せることにより、移動が完了したワーク(上基板)Aから強制的に剥離する際には、この静電チャック2の面全体を同時に引き寄せるのではなく、図1(b)の部分的な要部拡大図に示す如く、移動されたワークAの外周端部A1と対向する箇所のみを先に引き寄せて部分的に変形させることにより、該ワークAの外周端部A1との間に剥離用の隙間S1を部分的に形成することが好ましい。
次に、斯かる静電チャック装置Dを使用したワーク移送方法について説明する。
先ず、上記付着手段3や吸引吸着手段5の作動により図1(a)に示す如く、剛体からなる保持板1のベース面1aへ向けて薄板状又は薄膜状の静電チャック2を引き寄せ、その静電吸着部2aを該ベース面1aに沿わせて平滑にしてから接着し、この静電チャック2にワークAを静電吸着する。
これに続いて、上記隔離手段4の作動で図1(b)に示す如く、保持板1のベース面1aから静電チャック2を、ワークAが静電吸着されたまま引き離して、このワークAを他方のワーク(下基板)Bへ向け平行状に移動させると、ワークAがフリー状態にならないため、重力などの影響を受けることなく移送されて、環状接着剤Cにより他方のワークBに対して仮固定される。
また、この移動が完了した直後に、静電チャック2の電源が切断されて、その静電吸着機能が停止される。
それより若干遅れて上記付着手段3や吸引吸着手段5を作動させ、この仮固定されたワークAから薄板状又は膜状の静電チャック2を強制的に引き離すと、この頃には静電チャック2の残留吸着力が弱くなっているため、これらワークAと静電チャック2の静電吸着部2aとの間に剥離用の隙間S1ができて、この隙間S1部分から静電チャック2の静電吸着部2aが無理なく剥がれる。
これと同時に、この薄板状又は薄膜状の静電チャック2が、相反する磁極の電極を交互に並べて配置された磁石3a,3bにより、保持板1のベース面1aに対してXYθ方向へ僅かな位置ズレすることなく、元の位置に自動的に付着して初期状態に戻る。
それにより、剛性が極端に低いワークAでも静電チャック2の残留吸着力や静電吸着力の解除ムラに関係なく定位置へ移送して確実に剥離できる。
更に、剛体からなる保持板1のベース面1aに静電チャック2の静電吸着部2aを沿わせて平滑にしたため、これら静電吸着部2aとワークAの表面とが隙間なく接触して静電吸着され、ワークAを確実に保持できる。
また、静電チャック2を、ワークAの外周端部A1と対向する箇所から部分的に変形させて、該ワークAの外周端部A1との間に剥離用の隙間S1を部分的に形成すれば、これら静電チャック2の静電吸着部2aとワークAの表面との間に該剥離用の隙間S1が一気に広がって、残留吸着力が強制的に減衰されて消滅するため、ワークAの剥離性を向上できる。
この実施例2は、図4(a)(b)に示す如く、前記静電チャック2を、前記保持板1のベース面1aやワークAよりも大きく形成し、その外端部2dを固定子2eにより該保持板1に対して着脱自在に固定するか、或いは外端部2dの一部又は全周を折り返して固定子2eにより、保持板1に対して着脱自在に固定すると共に、電流供給部2fと接続して電極部2cへの電流供給を行い、この外端部2dと静電吸着部2aとの間に弾性変形可能な撓み部2gを区画形成することにより、該静電吸着部2aを上下方向へ往復動自在に配置した構成が、前記図1〜図3に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1〜図3に示した実施例1と同じものである。
図示例の場合には、静電チャック2の外端部2dを、その全周に亘って額縁状に固定するか、又は外端部2dの全周に亘って適宜間隔毎に点状に固定している。
その他の例として、静電チャック2の平行に配置される一組の外端部2dを平行に固定するか、又は平行な一組の外端部2dを適宜間隔毎に点状に固定することも可能である。
それにより、図4に示す実施例2は、静電チャック2をガイド手段(図示せず)なしで上下方向へ往復動自在に支持可能となると共に、隔離手段4の作動によって上記保持板1のベース面1aから静電チャック2を引き離した時に、XYθ方向へ位置ズレせずに元の位置に戻る。
従って、付着手段3として図2及び図3に示す如く、保持板1の台座に固定配置される磁石3aと、静電チャック2の対向面に固定配置される磁石3bとを、夫々の近傍に相反する磁極の電極を交互に並べて配置する必要がなくなると共に、静電チャック2の磁石3bに代えて、例えばスパッタなどで膜状に形成された金属などの磁性体を配置固定しても、XYθ方向へ位置ズレ不能に往復動できて、前記図1〜図3に示した実施例1よりも上記付着手段3の構造を簡素化できてコストの低減化が図れるという利点がある。
この実施例3は、図5(a)〜(c)に示す如く、上述した静電チャック装置Dを用いた基板貼り合わせ機の例として、上下保持板1,1′の上下ベース面1a,1a′に夫々薄板状又は薄膜状の静電チャック2を夫々配置するものの、上ベース面1aに対してのみ上下方向へ往復動自在に支持し、これら静電チャック2に上下基板A,Bを夫々静電吸着させると共に、上述した基板A,Bの位置合わせ後には、前記隔離手段4の作動で、上ベース面1aから上方の静電チャック2を、上基板Aが静電吸着されたまま引き離して、下基板Bへ向け移動させることにより、環状接着剤Cを介して下基板Bと貼り合わされ、その後、前記付着手段3の作動により、貼り合わされた上基板Aから静電チャック2を強制的に剥離して上ベース面1aへ戻す場合を示すものである。
更に、下保持板1′の下ベース面1a′と静電チャック2との間には、例えば粘着材や機械的なワンタッチ式連結機構や接着剤を配置して、これら両者を着脱自在に取り付けられるだけで、上述した上保持板1のように付着手段3や隔離手段4の作動により、下保持板1′の静電チャック2は上下方向へは往復動しない。
必要に応じて図6(a)(b)に示す如く、この下保持板1′の下ベース面1a′及び下方の静電チャック2には、複数の通孔6を夫々Z(上下)方向へ一直線上に貫通開穿し、これら通孔6の内部には、貼り合わせが完了した上下基板A,Bを該静電チャック2の表面から離す分離手段7として、その先端部が絶縁材料で形成されたリフトピンを、Z(上下)方向へ移動自在に配備するか、或いは例えば窒素ガスや空気などの気体やその他の流体を上方へ噴射するように作動制御させることにより、貼り合わせが完了した上下基板A,Bを、下方の静電チャック2の表面から押し上げて、下基板Bの裏面B1との間に例えば2〜3mm程度の僅かな除電用の隙間S2を形成することが好ましい。
この分離手段7により下方の静電チャック2の表面と下基板Bの裏面B1との間に隙間S2を形成した大気中又は所定の低真空中で、この下方の静電チャック2の内部に埋設された二つ以上の電極部2cの間に高電圧電源(図示せず)から高電圧を印加し、下基板Bの静電吸着時に印加していた状態から電圧の極性を反転することを繰り返すなどして、これら二つ以上の電極部2cの電圧を変動することにより、上下基板A,Bに残留した電荷を中和するような電界を誘発させている。
また、図示例では、上述した静電チャック装置Dとして、前記図1〜図3に示した実施例1を使用したが、その他の例として図示せぬが図4に示した実施例2を使用することも可能である。
次に、斯かる静電チャック装置Dを用いた基板貼り合わせ機の作動について説明する。
先ず、図5(a)の実線に示す大気圧状態で、前記付着手段3や吸引吸着手段5の作動により、上ベース面1aへ向けて薄板状又は薄膜状の静電チャック2を引き寄せ、該上ベース面1aに沿わせ平滑にして接着し、この状態で搬送用ロボットにより移送された上下基板A,Bを、上保持面1aに付着された上方の静電チャック2と、下ベース面1a′上に取り付けられた下方の静電チャック2により夫々静電吸着して保持する。
その後、図5(a)の二点鎖線に示す如く、前記昇降手段の作動により上下保持板1,1′を接近移動させて真空室Sを形成し、この真空室S内が所定の真空度に達してから、そのまま上下保持板1,1′を相対的にXYθ方向へ調整移動して、上下基板A,Bの位置合わせ動作が行われる。
この位置合わせ動作の完了後は、図5(b)に示す如く、前記隔離手段4の作動により、上ベース面1aから上方の静電チャック2を、上基板Aが静電吸着されたまま引き離して、この上基板Aを下基板Bへ向け移動させる。
それにより、上下基板A,Bが環状接着剤Cを挟んで瞬間的に圧着され、両者間が封止して重ね合わされる。
この重ね合わせ工程において、上下基板A,Bの間に気体や流体が入り込むことを完全に防止できると共に、剛性が極端に低い上基板Aに対して、その上に存在する薄板状又は薄膜状の静電チャック2がクッション材となるため、環状接着剤Cに対する加圧に僅かな不均一が生じたとしても、上下基板A,Bの間に形成された環状接着剤Cやスペーサー(図示せず)などに影響を及ぼし難いという利点がある。
また、この上基板Aの移動が完了した直後に、上方の静電チャック2の電源が切断されて、その静電吸着機能が停止される。
その後、真空室S内が大気圧に戻されて、両基板A,Bの内外に生じる気圧差により均等に加圧され、両基板A,Bの内外に生じる気圧差で所定のギャップまで押し潰れて貼り合わせ工程が完了する。
それに続いて、図5(c)に示す如く、環状接着剤Cを介して下基板Bと貼り合わされた上基板Aから、前記付着手段3や吸引吸着手段5の作動により、上方の静電チャック2を上ベース面1aへ引き寄せて、これら両者の剥離を開始する。
この頃には、真空室S内の真空度が数十Pa〜数千Pa程度のパッシェン放電領域を通過することで、上方の静電チャック2の残留吸着力が極端に低下している。
しかし、環状接着剤Cの接着力で保持された上基板Aと上方の静電チャック2とは、それらの面全体が接触しているために、剥離し難い場合が考えられる。
そこで、上述したように上基板Aの表面から上方の静電チャック2の面全体を同時に引き離すのではなく、貼り合わされた上基板Aの外周端部A1と対向する箇所から部分的に変形させて、上基板Aの外周端部A1との間に剥離用の隙間を部分的に形成すれば、これら静電チャック2の静電吸着部2aと上基板Aの表面に該剥離用の隙間が一気に広がって、残留吸着力が強制的に減衰されて消滅するため、上方の静電チャック2の静電吸着面全体が、上基板Aの表面からスムーズに剥離する。
それにより、剛性が極端に低い上基板Aでも上方の静電チャック2の残留吸着力や静電吸着力の解除ムラに関係なく定位置で貼り合わせて確実に剥離できる。
更に、上基板Aの表面から剥離した上方の静電チャック2は、上ベース面1aに付着し、それ以降は、前記昇降手段の作動により上下保持板1,1′を互い離隔する方向へ移動させて初期状態に戻る。
このような状況で貼り合わせが完了した上下基板A,Bの周囲は、大気中又は100Pa以上の低真空中となっており、この雰囲気中、必要に応じて図6(a)(b)に示す如く、下保持板1′のベース面1a′及び下方の静電チャック2に開穿された複数の通孔6から前記分離手段7として、リフトピンを上昇させるか、或いは例えば窒素ガスや空気などの気体やその他の流体を上方へ噴射させることにより、貼り合わせが完了した上下基板A,Bを、下方の静電チャック2の表面から押し上げて、下基板Bの裏面B1との間に例えば2〜3mm程度の僅かな除電用の隙間S2が形成される。
この状態で、下方の静電チャック2の内部に埋設された二つ以上の電極部2cの電圧を変動すれば、下方の静電チャック2にガラス製の下基板Bが付いている状態から剥離させた瞬間に発生する剥離帯電により上下基板A,Bに残留した電荷を中和するような電界(詳しくは交番電界)が誘発される。
それにより、この誘発した電界部分では瞬間的に空気などの雰囲気ガスの一部がイオン化して電離、即ち中性分子が正と負の電荷に分離されるので、それらが下基板Bに残留した電荷を中和させるように作用して除電される。
また、上述した搬送用ロボットにより上下基板A,Bを移送して、上ベース面1aに付着された上方の静電チャック2と、下ベース面1a′上に取り付けられた下方の静電チャック2へ移送してセットする際に、ガラスのカレット(破片)などが入り込む可能性がある。
この場合には、上下基板A,Bとの静電吸着に伴って該カレットを夫々の静電チャック2との間に噛み込むことにより、これら静電チャック2の誘電体2aなどの表面が部分的に破壊して故障することがある。
このような場合でも上下ベース面1a,1a′に対して薄板状又は薄膜状の静電チャック2が夫々着脱自在に配備されるため、これら静電チャック2を簡単に交換できてメンテナンス性に優れるという利点もある。
尚、本発明の静電チャック装置Dが、ワークA,Bとして液晶ディスプレー(LCD)やプラズマディスプレー(PDP)やフレキシブルディスプレイのパネルに用いられるガラス基板又はプラスチックフィルム基板を着脱自在に保持して貼り合わせる基板貼り合わせ機に配備された場合を示したが、これに限定されず、この基板貼り合わせ機以外の基板組立装置や、基板を搬送する基板搬送装置に配備したり、LCDパネル用ガラス基板以外の基板を粘着保持しても良い。
更に、真空中で二枚の基板A,Bを貼り合わせる基板貼り合わせ機を説明したが、これに限定されず、大気中で基板A,Bを貼り合わせる基板貼り合わせ機でも良く、この場合でも、上述した真空貼り合わせ機と同じ作用効果が得られる。
また、図示例では、上保持板1の上ベース面1aに対してのみ静電チャック2を上下方向へ往復動自在に支持したが、これに限定されず、下保持板1′の下ベース面1a′に対して静電チャック2をZ方向へ移動自在に支持し、更に下保持板1′に付着手段3と隔離手段4とを備え、この付着手段3で下保持板1′の下ベース面1a′に静電チャック2を付着させ、この付着された静電チャック2にて、下基板Bを静電吸着し、これら静電チャック2と下基板Bを一体として上記隔離手段4で下保持板1′から開放位置へ向け隔離させ平行移動すると共に、この静電チャック2の静電吸着機能を停止させ、その後、付着手段3で静電チャック2のみを該開放位置から下保持板1′へ向け逆移動させて、開放位置に移動された下基板Bの表面から静電チャック2を剥離することにより、基板A,Bの貼り合わせ動作が行われるようにしても良い。
本発明のワーク移送方法及び静電チャック装置の実施例1を示す縦断正面図であり、(a)(b)に作動工程順に示している。 図1(a)の(2)−(2)線に沿える縮小底面図である。 図1(a)の(3)−(3)線に沿える縮小拡大平面図である。 本発明のワーク移送方法及び静電チャック装置の実施例2を示す縦断正面図であり、(a)(b)に作動工程順に示している。 本発明のワーク移送方法及び静電チャック装置を用いた貼り合わせ機の実施例3を示す縮小縦断正面図であり、(a)〜(c)に基板の貼り合わせ方法を工程順に示している。 除電時を示す縮小縦断正面図であり、(a)(b)に作動工程順に示している。
符号の説明
A ワーク(上基板) A1 外周端部
B ワーク(下基板) C 環状接着剤
D 静電チャック装置 S 真空室
S1 剥離用の隙間 S2 除電用の隙間
1 上保持板 1a ベース面
1′ 下保持板 1a′ ベース面
2 静電チャック 2a 静電吸着部
2b 誘電体 2c 電極部
2d 外端部 2e 固定子
2f 電流供給部 2g 撓み部
3 付着手段 3a 磁石
3b 磁性体(磁石) 4 隔離手段
4a 通気孔 4b 密閉空間
5 吸引吸着手段 6 通孔
7 分離手段

Claims (5)

  1. 保持板の静電チャックでワークを吸着保持し、この保持されたワークを開放して所定位置に載置するワーク移送方法において、
    前記保持板に、該保持板へ静電チャックを引き寄せて着脱自在に沿わせる付着手段と、この保持板から静電チャックを引き離す隔離手段とを設け、上記付着手段で保持板に静電チャックを付着させ、この付着された静電チャックでワークを吸着保持すると共に、これら静電チャックとワークを一体として上記隔離手段で保持板から隔離し、この静電チャックの静電吸着機能を停止させた後、上記付着手段で静電チャックのみを保持板に再度付着させることにより、ワークを残して開放位置に載置したことを特徴とするワーク移送方法。
  2. 前記静電チャックを薄板状又は膜状に形成して、剛体からなる保持板の平滑なベース面に対しそれと交差する方向へ移動自在に支持した請求項1記載のワーク移送方法。
  3. 前記付着手段で静電チャックのみを保持板に再度付着させる際に、該静電チャックの静電吸着部、ワークの外周端部と対向する箇所を先に引き寄せて部分的に変形させることにより、これら静電チャックの静電吸着部とワークの外周端部との間に、ワークから静電チャックを強制的に剥離するための隙間を部分的に形成した請求項2記載のワーク移送方法。
  4. ワークを静電吸着する静電チャックと、この静電チャックを介してワークを保持する保持板と、この保持板に上記静電チャックを着脱自在に接着させる付着手段と、上記保持板から上記静電チャックを隔離する隔離手段と、この隔離した静電チャックを上記保持板へ引き寄せて沿わせる上記付着手段又は吸引吸着手段とを備えると共に、上記静電チャックの静電吸着機能の停止、上記隔離手段及び上記付着手段又は吸引吸着手段の作動を夫々行う作動手段を備え、
    この作動手段は、ワークを静電吸着した前記静電チャックが前記付着手段によって前記保持板に接着された状態で、前記隔離手段を作動させて該ワークを静電チャックと共にワーク移送位置へ移動させた後、この静電チャックの静電吸着機能を停止させ、その後、前記付着手段又は吸引吸着手段を作動させて、該静電チャックを前記ワークから剥がして前記付着手段によって前記保持板に接着させることを特徴とする静電チャック装置。
  5. 請求項4記載の静電チャック装置を用い、一対の基板を貼り合わる基板貼り合わせ方法であって、
    これら一対の基板の一方を他方に対向させて、前記静電チャック装置における前記保持板に前記静電チャックを介して着脱自在に保持し、前記保持板から前記静電チャックを前記一方の基板が静電吸着されたまま引き離し、この基板を前記他方の基板へ向け移動させて、環状接着剤により両基板を貼り合わせたことを特徴とした基板貼り合わせ方法。
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