JP4033096B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は静電荷像現像用トナーに関する。
電子写真方式の画像形成装置に使用される静電荷像現像用トナーは少なくとも樹脂および着色剤を含有してなり、通常はさらに高温オフセット防止と低温オフセット防止のためにワックスが含有されている。高温オフセットとは加熱しすぎにより、溶融したトナー像を形成するトナーのトナー間凝集力が弱まり、トナー像の一部が定着ローラーに移行し、そのトナーが次の記録媒体(紙など)に付着する現象である。低温オフセットとはトナーを溶融するための熱エネルギーが不足し、定着ローラーに近い側のトナーのみが溶融し、記録媒体付近のトナーが溶融せず、結果として、定着ローラーとトナーの付着力の方がトナーと記録媒体との付着力よりまさり、定着ローラーにトナー像が付着し、そのトナーが次の記録媒体に付着する現象である。また、トナー粒子表面に着色剤やワックスが露出すると、トナー粒子と接触する感光体や現像ローラーなどの部材へ着色剤やワックスが移行し易くなるため、フィルミングなどの画像ノイズが発生する問題がトナーの有する本質的な課題として存在していた。
またトナーにおいては低温定着性と耐熱保管性という互いに相反する特性が要求されている。すなわち、低温定着性とは比較的低温で記録媒体にトナー像を十分に定着させ得る特性であり、そのような低温定着性を向上させるためにはトナー構成樹脂として、溶融温度が比較的低い樹脂を使用する手法が考えられる。しかしながら、そのような手法を採ると、樹脂のガラス転移点も低下するために、比較的高温での保管時に凝集が発生するという耐熱保管性低下の問題が生じた。また、画像保管性も低下した。画像保管性は、電子写真プロセスを通った後の画像が形成された記録媒体の保管性に関するものである。画像保管性が低下すると、画像(特に両面コピー)を重ねて高温(50℃)で保管した場合に記録媒体がひっついて、はがすと画像がとれてしまう。
低温定着性と耐熱保管性との両立を目的としてコア粒子表面にシェル層を有してなるコアシェル構造型トナー粒子において、コア材として低軟化点樹脂を用い、シェル材として高軟化点樹脂を用いる技術が報告されている(特許文献1および特許文献2)。コアの軟化点を低くして粘性を下げ低温定着性を改善し、シェルは高軟化点物質で耐熱保管性を改善しようとするものである。高軟化点樹脂としては一般的に公知の非晶性樹脂が使用される。そのような技術においてコア粒子に着色剤やワックスを含有させると、シェル層の存在によって着色剤やワックスはトナー粒子表面に露出しないため、フィルミングなどの画像ノイズを有効に防止できる。しかしながら、この技術ではシェル層の存在によってコアが溶け難くなるために、十分な低温定着性が得られなかった。またトナー粒子表面へのワックスの染み出しに時間がかかり過ぎるため、高温オフセットを十分に防止できなかった。そのため低温オフセットおよび高温オフセットの発生しない定着温度範囲(非オフセット温度幅)が狭くなる問題があった。さらにコアシェル構造型トナー粒子は、水系媒体中でコア粒子の表面にシェル用樹脂粒子を付着/融着させて得るのが一般的であるが、トナー粒子は表面が高軟化点のシェル用樹脂粒子で構成されるために、トナー粒子の融着及びトナー粒子全体の円形度を上げるのが困難であった。
コアシェル構造型トナー粒子の低温定着性を向上させるために、シェル層に2〜15重量%の結晶性樹脂を含有させる技術が報告されている(特許文献3)。しかしながら、耐熱保管性とのバランスを考えると、この構成では十分な低温定着性は発揮できなかった。
一方、中間転写体や感光体上のトナー像を記録媒体に転写させ、定着させるに際して、転写と同時に定着を行う転写同時定着方式が装置の小径化および転写効率向上等の観点から優れていることが知られている(特許文献4)。しかしながら、従来のトナー粒子では低温定着性と耐熱保管性とのバランス確保の観点から十分な低温定着性を発揮させることができないため、上記転写同時定着方式に適用しても定着温度を有効に低減させることはできなかった。そのため、繰り返しの画像形成によって、特に中間転写体表面が荒れて光沢ムラが発生するという問題が生じていた。
また、感光体上の潜像を現像するに際して、トナー粒子をスリーブやローラ等の現像部材と規制部材との間隙を通過させることによって摩擦・帯電させる1成分現像方式では、トナー粒子に機械的なストレスに対する耐破砕性が要求される。しかしながら、上記のようなコアシェル構造型トナー粒子ではシェル層が剥がれ易く、耐破砕性に問題があった。トナー粒子の耐破砕性が低いと、現像時にトナー粒子が破砕され、帯電量分布が広がることによる実機内の汚染や規制ブレードへの固着が発生することによる縦スジの原因になる。
特開2002-229251号公報 特開2002-229248号公報 特開2002-341586号公報 特開2002-341584号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、すなわち低温定着性と耐熱保管性とに十分に優れた静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明はまた、低温定着性、耐熱保管性、耐破砕性、耐フィルミング性および画像保管性)に十分に優れ、低温オフセットおよび高温オフセットの発生しない定着温度範囲(非オフセット温度幅)が比較的広い静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明はまた、転写同時定着方式に適用される場合でも優れた低温定着性と耐熱保管性とを十分に発揮し、光沢ムラのない画像を形成可能で、非オフセット温度幅が比較的広い静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
本発明は、コア粒子表面にシェル層を有してなるコアシェル構造型トナー粒子を含有する静電荷像現像用トナーであって、シェル層が軟化点60〜120℃の結晶性ポリエステル樹脂をシェル層構成樹脂全体の70〜100重量%含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
本発明のトナーは低温定着性および耐熱保管性のいずれの特性も十分に優れている。そのため転写同時定着方式に適用された場合でも比較的長期にわたって光沢ムラのない画像を形成可能であり、また比較的広い非オフセット温度幅を有する。さらに本発明のトナーは1成分現像方式に適用された場合でも耐破砕性に優れており、また耐フィルミング性および画像保管性にも優れている。
本明細書中、樹脂の「結晶性」とは、当該樹脂の軟化点と融点との比率(軟化点/融点)が0.9以上1.1以下であることを意味する。本発明において当該比率は樹脂のモノマー組成に依存するものであり、樹脂合成時の冷却速度等の条件にはほとんど依存しない。比率が上記範囲外の樹脂を「非晶性」と定義する。
本発明において軟化点、融点およびガラス転移点はそれぞれ以下に示す方法によって測定された値を用いている。しかしながら、以下の方法によって測定されなければならないというわけではなく、以下の方法と同様の原理・原則に従う方法であれば、いかなる方法によって測定されてもよい。
(軟化点) フローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を用い、1.0gの試料を、ダイh1.0mm×φ1.0mm、昇温速度3.0℃/分、予熱時間180秒、荷重30kg、測定温度範囲60〜180℃の条件で測定に供し、上記の試料が1/2流出したときの温度を軟化点とする。
(融点)示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を求める。
(ガラス転移点)上記融点の測定で最大ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分から、ピークの頂点まで、最大傾斜を示す接線との交点の温度を求める。
本発明の静電荷像現像用トナーは、コア粒子表面にシェル層を有してなるコアシェル構造型トナー粒子を含有するものである。
本発明においてコア粒子はいかなる構成を有していて良く、例えば、少なくとも樹脂粒子が凝集/融着されてなる構成を有していても良いし、または1の樹脂粒子から構成されていてもよい。コア粒子、ひいてはトナー粒子の粒度分布および円形度分布のシャープ化および再現性などの観点から、前者の構成を有することが好ましい。
本明細書中、「凝集」は、少なくとも複数の樹脂粒子が単に付着することを意図する概念で用いるものとする。「凝集」によって、構成粒子は接触しているものの、樹脂粒子等の溶融による結合は形成されていない、いわゆるヘテロ凝集粒子(群)が形成される。そのような「凝集」によって形成される粒子群を「凝集粒子」と呼ぶものとする。
「融着」は、凝集粒子における個々の構成粒子の界面の少なくとも一部において樹脂粒子等の溶融による結合が形成され、使用、取り扱い単位としての一つの粒子となることを意図する概念で用いるものとする。そのような「融着」がなされた粒子群を「融着粒子」と呼ぶものとする。
「凝集/融着」とは、凝集と融着とが同時あるいは段階的に起こること、または、凝集と融着とを同時あるいは段階的に起こさせる行為をいう。
コア粒子を構成する樹脂粒子の樹脂種は、当該コア粒子の表面に後述のシェル層を保持可能あれば特に制限されるものではなく、例えば、極性基を有する樹脂が好ましく使用できる。具体例として、例えば、ポリエステル樹脂;ポリウレタン;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;ポリビニルブチラール;テルペン樹脂;クマロンインデン樹脂;石油系樹脂、フェノール樹脂;天然変性フェノール樹脂;天然変性マレイン酸樹脂;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリ酢酸ビニール;が挙げられる。また、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体は、ポリエステルをグラフトするなどすれば好ましく用いられる。上記樹脂の中でも、シェル層との結着性、強靭性、低温定着性、ならびに画像の透明性および発色性などの観点から、ポリエステル樹脂が最も好ましい。
ポリエステル樹脂は多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを必要に応じて減圧雰囲気下および/または触媒の存在下で加熱によって縮重合反応させることにより製造可能である。
多価アルコール成分としては、具体的には、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルグリコール、水添ビスフェノールA、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、トリス−(β−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、2,2,4−トリメチロールペンタン−1,3−ジオール等が用いられる。さらに、ヒドロキシカルボン酸成分として、例えば、p−オキシ安息香酸、バニリン酸、ジメチロールプロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等を添加することができる。
また、多価カルボン酸成分としては、具体的には、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸モノメチルエステル、テトラヒドロテレフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、フマル酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ジフェノール酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シクロペンタンジカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、2,2−ビス−(4−カルボキシフェニル)プロパン、トリメリット酸無水物と4,4−ジアミノフェニルメタンから得られるジイミドカルボン酸、トリス−(β−カルボキシエチル)イソシアヌレート、イソシアヌレート環含有ポリイミドカルボン酸、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネートの三量化反応物とトリメリット酸無水物から得られるイソシアネート環含有ポリイミドカルボン酸、ならびにこれらの酸無水物、酸塩化物および低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いられる。
ポリエステル樹脂は結晶性を有していても、または非晶性を有していても良い。ポリエステル樹脂としては組成の異なる2種類以上のポリエステル樹脂が使用されてもよく、その場合、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを併用してもよい。
ポリエステル樹脂の結晶性の有無にかかわらず、当該樹脂の軟化点は低温定着性の観点から、80〜130℃、特に95〜120℃であることが好ましい。2種類以上のポリエステル樹脂を使用する場合には、いずれの樹脂の軟化点も上記範囲内であるようなものを使用することが好ましい。
コア粒子の製造方法としては、一例として、いわゆる懸濁重合法、乳化重合法、溶解懸濁法、凝集法などのトナー粒子製造方法が挙げられるが、特に限定されるものではなく、公知の製造方法で作られたコア粒子を使用可能である。
コア粒子が樹脂粒子を凝集/融着してなる構成を有し、樹脂粒子がポリエステル樹脂からなる場合、当該コア粒子は、通常、溶解懸濁法によって得られたポリエステル樹脂粒子を凝集法によって凝集/融着することによって得ることができる。
詳しくは、まず所望のポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解し、得られた溶液を水系媒体中、ホモジナイザー等の混合撹拌装置によって高速剪断下で撹拌しながら造粒し、加熱することによって有機溶媒を除去して重量平均粒径50〜300nmの樹脂粒子を得る。
有機溶媒はポリエステル樹脂を溶解可能で、かつ水に不溶なものが使用され、ポリエステルの構成成分にもよるが、通常、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレン、クロロフォルム、ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素類、エタノール、ブタノール、ベンジルアルコールエーテル、テトラヒドロフラン等のアルコール類、エーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類が挙げられる。樹脂と有機溶媒との重量比は特に制限されないが、樹脂粒子の形成容易性及びその後の凝集による樹脂粒子の収率向上等から10/90〜80/20の範囲であり、好ましくは30/70〜70/30の範囲であり、特に好ましくは40/60〜60/40の範囲である。
水系媒体中には分散安定化のために公知の界面活性剤が適宜添加されてもよい。
また、有機溶媒の除去は減圧下で行ってもよい。
樹脂粒子は後述するようないわゆる溶融懸濁法によって得ても良い。
樹脂粒子を得た後は、少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で塩析によって凝集/融着させて体積平均粒径3.0〜8.0μmのコア粒子を得る。水系媒体中には通常、着色剤粒子およびワックス粒子などのトナー構成材料が添加され、樹脂粒子とともに凝集/融着される。トナー構成材料として荷電制御剤粒子が添加されてもよい。これらのトナー構成材料はコア粒子のみに含有されることに限定されるものではなく、後のシェル層形成工程で添加されてシェル層に含有させることも可能であるが、トナー粒子表面への露出による帯電性や画質等の低下を防止する観点からは、着色剤やワックス等はコア粒子のみに含有されるのが好ましい。
塩析は例えばコロイドに関する文献・書籍や高分子刊行会発行、室井宗一著「高分子ラテックスの化学」第6章以降に詳細に記載されており、溶媒中の分散粒子の電気2重層を圧縮させて粒子を凝集させるための手段である。本発明で塩析を起こすために用いられる凝集剤としては、樹脂粒子の極性官能基の極性、樹脂粒子分散液や樹脂粒子とともに凝集される着色剤粒子などの分散液に用いられる界面活性剤と逆極性の界面活性剤の他、2価以上の無機金属塩を好適に用いることができる。一般的に、価数が高いほど凝集力は増大するため、樹脂粒子の凝集スピードや製造プロセスの安定性を考慮して凝集剤は選択される。凝集剤の具体例としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシムウム等の無機金属塩重合体などが挙げられる。
凝集剤を添加するに当って、一般的には系内での急激な凝集を抑制する観点から分散系の温度は40℃以下に保つことが好ましい。温度が40℃を越える条件で凝集剤を添加すると急速な凝集が起こり、粒径制御が困難となったり、得られた粒子のかさ密度が低く問題となる場合がある。更にその後、通常は、加熱して凝集と融着を同時進行させて融着粒子を生成させる。撹拌は通常の公知の撹拌装置、例えばパドル翼、イカリ翼、三枚後退翼、マックスブレンド翼、ダブルヘリカル等を有する反応槽で行っても良いし、ホモジナイザー、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー等を用いることもできる。攪拌の回転数は、系が乱流状態となるように設定されることが好ましい。
凝集(塩析反応)による粒径成長は、分散液のpHと温度を調節することにより、比較的容易に制御することが可能である。pHの値は反応系のゼータ電位や等電点、また使用する凝集剤の種類・量、乳化剤の種類・量、目標とするトナーの粒径によって変わるため一義的には定義できないが、例えばアルミニウム系凝集剤を用いる場合、塩析作用を効果的に発現させるpHは2〜6であり、マグネシウム系凝集剤の場合はpH7〜12とされる。
反応温度についてもpHと同様、一義的に定義することはできないが、40〜95℃の範囲で粒径成長が制御できる条件であることが好ましい。この範囲よりも高い温度では、凝集と融着の同時進行により形状がほぼ真球状となりやすく形状制御性に欠ける為好ましくない。反応は、所定の温度で少なくとも10分以上保持し、より好ましくは20分以上保持することにより所望の粒径のコア粒子とする。反応温度が樹脂のTgよりも低ければ粒子は凝集するだけで融着は進まず、Tgよりも高ければ粒子の凝集と融着は同時進行する。融着が進まない場合、融着は、凝集の後であってシェル層の形成前に、またはシェル層の形成時に昇温させることにより行うことができる。
コア粒子の形成工程では、所定の温度までは一定速度で昇温してもよいし、段階的に昇温しても良い。系の攪拌翼の回転数を適宜調節してもよい。
粒子の凝集速度や粒径制御については所望の粒径に到達するまで系内の粒子の凝集状態を顕微鏡や粒径測定器などでモニターしながら、反応温度や攪拌回転数を操作することで行う。そして所望の粒径に到達したときに、シェル層の形成工程に連続的に進行してもよいし、系の粒径成長を停止あるいは成長速度を遅くするために凝集力を低下させる操作を行ってもよい。
系の凝集力を低下させる手段としては、粒子の安定性を増加させる手段や凝集剤の凝集作用を低下させる手段を用いることができる。例えば粒子の安定性を増加させる手段としては系のpHを安定側に調整する(例えば酸性下で凝集させる場合は中性からアルカリ性側に、アルカリ性下で凝集させる場合は中性から酸性側に調整する)方法や界面活性剤およびその水溶液を添加するなどの方法が用いられる。また凝集剤の凝集作用を低下させる手段としては価数の異なる金属カチオンを加え、拮抗作用により凝集力を著しく低下させることができる。凝集力を低下させた後に昇温し、融着を促進したり形状を球形側に制御することが可能である。
着色剤としては、各種の無機顔料、有機顔料および染料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。どのような顔料でも使用することができるが、好適な無機顔料を以下に例示する。黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。これらの無機顔料は所望に応じて、単独または複数を選択併用することが可能である。
有機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。どのような顔料でも使用することができるが、具体的な有機顔料を以下に例示する。
マゼンタまたはレッド用の顔料としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド81:3、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド222、C.I.ピグメントレッド238等が挙げられる。
オレンジまたはイエロー用の顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180等が挙げられる。
グリーンまたはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同1 11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。
これらの有機顔料および染料は所望に応じて、単独または複数を選択併用することが可能である。
これらの着色剤は公知の界面活性剤の存在下で水中に分散させた分散体の状態のものを用いるのが望ましい。着色剤分散体は分散粒径が1μm以下のものを用いるのが好ましく、より好ましくは30〜300nmの範囲である。
ワックスもまた公知の界面活性剤の存在下で水中に分散させた分散体の状態のものを用いるのが望ましい。
ワックス分散体は1μm以下の分散粒径を有することが好ましく、より好ましくは30〜300nmの範囲である。
ワックスとしては、種々の公知のもので、かつ水中に分散することができるものを例示することができる。このようなワックスの具体例としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン、グラフト化ポリエチレン、グラフト化ポリプロピレン等のオレフィン系ワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス、水添ひまし油、カルナバワックス等の植物系ワックス、ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン、アルキル基、フェニル基を有するシリコーン系ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、長鎖脂肪酸アルコール、ペンタエリスリトール等の長鎖脂肪酸多価アルコール、及びその部分エステル体、パラフィン系ワックス、フィッシャートロプシュワックス等が例示される。
本発明のトナーを構成する好適なワックスとして、下記一般式(1)で示される結晶性のエステル化合物(以下、「特定のエステル化合物」という。)からなるものを挙げることができる。
一般式(1):R−(OCO−R
(式中、RおよびRはそれぞれ独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜40の炭化水素基を示し、nは1〜4の整数である。)
特定のエステル化合物を示す一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。炭化水素基Rの炭素数は1〜40とされ、好ましくは1〜20、更に好ましくは2〜5とされる。炭化水素基Rの炭素数は1〜40とされ、好ましくは16〜30、更に好ましくは18〜26とされる。また、一般式(1)において、nは1〜4の整数とされ、好ましくは2〜4、さらに好ましくは3〜4、特に好ましくは4とされる。特定のエステル化合物は、アルコールとカルボン酸との脱水縮合反応により好適に合成することができる。
特定のエステル化合物の具体例としては、下記式(1w)〜(22w)に示す化合物を例示することができる。
Figure 0004033096
Figure 0004033096
これらのワックスの中で定着性を改善するためにより好ましいのは、融点が100℃以下のワックスであり、更に好ましいワックスの融点は50〜100℃の範囲、特に好ましいのは60〜90℃の範囲である。融点が100℃を越えると定着温度低減の効果が乏しくなる。
荷電制御剤としては、公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることができる。カラートナー適応性(荷電制御剤自体が無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がないこと)を勘案すると、正荷電性としては四級アンモニウム塩化合物が、負荷電性としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウム等との金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物等が好ましい。これらの荷電制御剤は公知の界面活性剤等を用いて分散体とし、上記の着色剤やワックスとともに使用することができる。
本発明においてコア粒子表面に形成されるシェル層は軟化点60〜120℃、好ましくは60〜110℃の結晶性ポリエステル樹脂をシェル層構成樹脂全体の70〜100重量%、好ましくは70〜95重量%含有する。本発明においてはシェル層に特定軟化点の結晶性ポリエステル樹脂を特定量含有させることにより、低温定着性と耐熱保管性との両立を比較的高レベルで達成する。すなわち、結晶性ポリエステル樹脂の分子運動が始まる温度は軟化点以上の温度であり、ガラス転移点以上の温度で分子運動が始まる非晶性樹脂より高いので、そのような結晶性ポリエステル樹脂をシェル層に含有させることによって優れた耐熱保管性を確保できる。また結晶性ポリエステル樹脂は軟化点以上の温度で分子運動が始まった後、比較的速やかに溶融し、粘度が迅速に低減される。そのため、ガラス転移点以上の温度で分子運動が始まった後、徐々に粘度が低減される非晶性樹脂と比較して、結晶性ポリエステル樹脂は低温で、かつ速やかに溶融するので、そのような樹脂をシェル層に含有させることにより、低温定着性が有効に向上する。それらの結果として、本発明のトナーは低温定着性と耐熱保管性との両立を比較的高レベルで達成できる。
結晶性ポリエステル樹脂の軟化点が高すぎると、シェル層が速やかに溶融できないので、低温での定着を行えず、またオフセットが発生し易くなる。そのため、定着温度を上げざるを得ず、その場合には転写同時定着方式において光沢ムラが発生する。一方、軟化点が低すぎると、耐熱保管性、画像保管性、耐破砕性、耐フィルミング性が悪化する。またトナーの溶融過多が起きるので、高温オフセットが発生しやすくなり、結果として非オフセット温度幅が狭くなる。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量が少な過ぎると、低温定着性と耐熱保管性の両立を達成することが困難になり、たとえ達成できたとしてもシェル層が速やかに溶融しないために高温オフセットが発生し易くなって非オフセット温度幅が狭くなる。
本発明において結晶性ポリエステル樹脂は前記のような「結晶性」を有する限り、上記したいかなる多価アルコール成分や多価カルボン酸からなっていてよいが、通常は、2価アルコール成分と2価カルボン酸成分とを縮重合させてなるポリエステル樹脂であって、それらの成分のうち少なくとも一方の成分として直鎖状化合物を用いたものを使用する。すなわち少なくとも直鎖状2価アルコール化合物または/および直鎖状2価カルボン酸化合物を構成成分として含有する結晶性ポリエステル樹脂を使用する。
直鎖状化合物(すなわち直鎖状2価アルコール化合物および直鎖状2価カルボン酸化合物)は芳香環、ヒドロ芳香環および不飽和結合を有さない直鎖状脂肪族化合物であり、置換基として炭素数1〜2のアルキル基を有しても良い。
結晶性ポリエステルを構成する2価アルコール成分のうち直鎖状2価アルコール化合物の具体例として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
2価アルコール成分のうち上記直鎖状2価アルコール化合物以外の非直鎖状2価アルコール化合物の具体例として、例えば、1,4−ブテンジオール、1,4−シクロヘキサンジオレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
2価カルボン酸成分のうち直鎖状2価カルボン酸化合物の具体例として、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ならびにこれらの酸無水物、酸塩化物および低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
2価カルボン酸成分のうち上記直鎖状2価カルボン酸化合物以外の非直鎖状2価カルボン酸化合物の具体例として、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ならびにこれらの酸無水物、酸塩化物および低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂を構成するカルボン酸成分として、上記2価カルボン酸成分以外に、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸ならびにこれらの酸無水物、酸塩化物および低級アルキル(炭素数1〜3)エステルを使用してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂を構成する上記のようなアルコール成分およびカルボン酸成分の合計量に占める直鎖状化合物の割合は通常、20〜100重量%であり、好ましくは30〜100重量%、より好ましくは40〜100重量%である。直鎖状化合物は2種類以上組み合わせて使用してもよく、例えば、1種類以上の直鎖状2価アルコール化合物と1種類以上の直鎖状2価カルボン酸化合物を併用してもよい。その場合には直鎖状化合物の合計量が上記範囲内であればよい。
シェル層を構成し得る結晶性ポリエステル樹脂以外の非晶性ポリエステル樹脂としては、前記した多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とからなるものが使用可能である。非晶性ポリエステル樹脂をシェル層に含有させる場合、当該樹脂の軟化点は特に制限されず、通常80〜130℃、特に95〜120℃が好適である。
結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂は所定のアルコール成分とカルボン酸成分とを必要に応じて減圧雰囲気下および/または触媒の存在下で加熱によって縮重合反応させることにより製造可能である。
シェル層は、水系媒体中、コア粒子表面に結晶性ポリエステル樹脂粒子および所望により非晶性ポリエステル樹脂粒子(以下、単にシェル粒子ということがある)を付着/融着させてコア粒子を粒子成長させることにより形成可能である。「付着/融着」とは、付着と融着とが同時あるいは段階的に起こること、または、付着と融着とを同時あるいは段階的にに起こさせる行為をいう。
結晶性ポリエステル樹脂粒子は溶融懸濁法によって得ることができる。詳しくは、水系媒体中、結晶性ポリエステル樹脂を必要に応じて加圧下で加熱によって溶融させた後、撹拌によって高速剪断下で造粒し、室温まで冷却することによって得ることができる。
水系媒体中には、溶解懸濁法における水系媒体と同様に、分散安定化のために公知の界面活性剤が適宜添加されていてもよい。
非晶性ポリエステル樹脂粒子は溶融懸濁法によって得ても良いし、または前記溶解懸濁法によって得ても良い。
結晶性ポリエステル樹脂粒子および非晶性ポリエステル樹脂粒子はいずれも重量平均粒径30〜300nmを有することが好ましい。
コア粒子表面にシェル粒子を付着/融着させるためには、コア粒子を得るための凝集/融着工程に連続して、このシェル層形成工程を実施することが好ましい。すなわち、樹脂粒子の凝集/融着によって得られたコア粒子の分散液にシェル粒子の分散液を添加する。このとき、シェル粒子の付着/融着によってコア粒子を粒子成長させるために、凝集/融着工程で所望の粒径に到達させたときの反応温度またはそれ以上の温度に設定することが好ましい。
コア粒子に対するシェル粒子の付着性(即ち凝集性)を制御する手段としては凝集/融着工程で挙げた手段(反応温度や系のpH、攪拌回転数、活性剤などの調整)を用いることができる。上記手段により、シェル粒子同士の凝集を避けコアにシェル粒子が付着していくような緩やかな条件に設定することが望ましい。また、上記の手段でシェル粒子がコア粒子に付着しない場合は、凝集/融着工程で用いた凝集剤を適宜追加添加することにより凝集力を増加させて付着させてもよい。
シェル粒子がコア粒子に付着する様子や融着する様子は、反応途中のサンプリングにより電子顕微鏡で粒子表面を観察することで確認することができる。また、サンプリングした分散液を遠心分離機にかけて、上澄み液が白濁していないことを確認することで全てのシェル粒子が付着していることを確認することも可能である。系内で浮遊するシェル粒子が全てコア粒子に付着したのを確認した後は、通常、完全に系の凝集力を消失させて粒子成長を停止し、シェル層の被膜化・粒子の形状制御を行う(熟成処理段階)。粒子の形状については上述の形状測定装置FPIA−2000により随時モニターすることができる。
コア粒子を構成する樹脂粒子とシェル層を構成する樹脂粒子との配合重量比(コア:シェル)は95:5〜70:30、特に90:10〜80:20であることが好ましい。
以上のようにして得られるコア−シェル構造のトナー粒子の形状(好ましくは平均円形度=0.930〜0.995)は、コア粒子の形状(好ましくは平均円形度=0.850〜0.950)およびこの付着/融着工程の熟成処理段階における加熱条件を調整することで容易に制御することができる。
得られたトナー粒子には、通常、洗浄処理、乾燥処理および外添処理がなされる。
特に外添処理工程では、乾燥処理されたトナー粒子に対して単独あるいは複数種の外添剤を添加・混合する。外添剤を添加・混合するために使用される装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー、ハイブリダイザー、V型混合機などの種々の公知の混合装置や表面改質装置を挙げることができる。この工程において複数種の外添剤を添加する場合は、1度に全ての添加剤を混合処理しても構わないし、分割して混合処理してもよい。
更に得られた粒子を目開きが30〜200μm程度のフルイによって粗大粒子を除去することが望ましい。
外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム等の各種無機酸化微粒子、必要に応じて疎水化処理した微粒子、ビニル系重合体、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸等が使用できる。特にフルカラートナーにおいてはプロセスが複雑となるため、流動性、帯電性、転写性、クリーニング性をさらに向上させ得る機能性粒子を添加することが望ましい。外添剤の添加量は、トナー粒子に対して0.05〜5重量部の範囲が好ましい。
以上のような本発明のトナーは低温定着性および耐熱保管性が十分に優れており、定着温度を比較的低温、例えば125〜135℃に設定されても、低温オフセットの発生しない良好な定着が可能である。そのため、転写同時定着方式に適用された場合でも、中間転写体表面の粗面化を有効に防止でき、光沢ムラのない画像を形成できる。
また本発明のトナーは上記のように比較的低温でも良好な定着が可能であり、しかもシェル層が速やかに溶融しコア粒子内のワックスの染み出しが迅速である。そのため、比較的広い非オフセット温度幅を有効に確保できる。
また本発明のトナーは、スチレンアクリル系樹脂より一般的に強度が高いポリエステル樹脂をシェル層に含有させているので、1成分現像方式に適用された場合でも耐破砕性に優れている。
また本発明のトナーはコアシェル構造を有するため、耐フィルミング性および画像保管性にも優れている。
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料を用いることができる。
本発明のトナーに適した転写同時定着方式について図1を用いて簡単に説明する。
図1は中間転写体1上に1次転写されたトナー像2を、記録媒体(紙など)3に転写と同時に定着する転写同時定着装置の一例である。図1において、4a、4b、4cの3つの支持ローラー(テンションローラー)により張られた耐熱ベルト5、ヒーターランプ8aにより温められた定着ローラー7、およびヒーターランプ8bにより温められた加圧ローラー6により形成されたニップ部で、熱と圧力により、トナー像2を記録媒体3に移行させるとともに定着させる。
以下、実施例を用いて本発明を詳しく説明するが、実施例によって本発明の範囲が制限されるものではない。特記しない限り、「部」は「重量部」を意味するものとする。
(樹脂分散液の製造)
結晶性樹脂1:
アジピン酸800部、1,4−シクロヘキサンジメタノール550部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は91℃であった。融点は87℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水784部、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部を95℃に加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、結晶性樹脂1分散液(平均粒径160nm)を得た。
結晶性樹脂2:
フマル酸800部、1,4−ブタンジオール300部、1,6−ヘキサンジオール250部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は117℃であった。融点は116℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水784部をオートクレーブ中で加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部を添加、室温まで冷却し、結晶性樹脂2分散液(平均粒径160nm)を得た。
結晶性樹脂3:
セバシン酸ジメチル800部、エチレングリコール550部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は64℃であった。融点は61℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水784部、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部を80℃に加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、結晶性樹脂3分散液(平均粒径160nm)を得た。
結晶性樹脂4:
セバシン酸ジメチル800部、エチレングリコール550部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は51℃であった。融点は50℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水784部、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部を70℃に加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、結晶性樹脂4分散液(平均粒径160nm)を得た。
結晶性樹脂5:
フマル酸800部、1,4−ブタンジオール400部、1,6−ヘキサンジオール150部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は125℃であった。融点は123℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水784部をオートクレーブ中で加熱しながら、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部を添加、室温まで冷却し、結晶性樹脂5分散液(平均粒径160nm)を得た。
スルホン化結晶性樹脂1:
テレフタル酸ジメチル720部、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル80部、1,10−デカンジオール550部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は89℃であった。融点は87℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水800部を95℃に加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、スルホン化結晶性樹脂1分散液(平均粒径160nm)を得た。
スルホン化結晶性樹脂2:
テレフタル酸ジメチル720部、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル80部、1,10−デカンジオール550部、ジブチルスズ2部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して6時間脱水縮合し樹脂を得た。軟化点は105℃であった。融点は104℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水800部をオートクレーブ中で加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、スルホン化結晶性樹脂2分散液(平均粒径160nm)を得た。
ポリエステル樹脂1(PES1):
ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA−PO)400部、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン付加物(BPA−EO)600部、テレフタル酸1200部、フマル酸800部、ジブチルスズ4部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で220℃に加熱して8時間脱水縮合し非晶性ポリエステル樹脂を得た。軟化点は105℃であった。融点は64℃であった。得られた樹脂200部を室温でTHF300部に溶解し、この溶液を、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌したイオン交換水800部に加えて乳化させた。乳化液を70℃に加熱して余分なTHFを留去して、PES1分散液(平均粒径160nm)を得た。
ポリエステル樹脂2(PES2):
BPA−PO400部、BPA−EO600部、テレフタル酸1200部、フマル酸800部、ジブチルスズ4部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で220℃に加熱して8時間脱水縮合し非晶性ポリエステル樹脂を得た。軟化点は108℃であった。融点は64℃であった。得られた樹脂200部を室温でTHF300部に溶解し、この溶液を、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌したイオン交換水800部に加えて乳化させた。乳化液を70℃に加熱して余分なTHFを留去して、PES2分散液(平均粒径160nm)を得た。
ポリエステル樹脂3(PES3):
BPA−PO600部、BPA−EO400部、テレフタル酸1200部、フマル酸700部、ジブチルスズ4部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で240℃に加熱して8時間脱水縮合し非晶性ポリエステル樹脂を得た。軟化点は119℃であった。融点は61℃であった。得られた樹脂200部を室温でTHF300部に溶解し、この溶液を、ホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌したイオン交換水800部に加えて乳化させた。乳化液を70℃に加熱して余分なTHFを留去して、PES3分散液(平均粒径160nm)を得た。
スルホン化ポリエステル樹脂1(スルホン化PES1):
BPA−PO400部、BPA−EO600部、テレフタル酸1000部、フマル酸800部、5−スルホイソフタル酸ナトリウムジメチル100部、ジブチルスズ4部をフラスコ内で混合し、減圧雰囲気下で220℃に加熱して8時間脱水縮合しスルホン化ポリエステル樹脂を得た。軟化点は106℃であった。融点は64℃であった。得られた樹脂200部とイオン交換水800部をオートクレーブ中で加熱しながらホモジナイザー(IKAジャパン社製:ウルトラタラクス)で混合撹拌した後、室温まで冷却し、スルホン化PES1分散液(平均粒径160nm)を得た。
(離型剤分散液の製造)
離型剤分散液1(WEP−5RF):
エレクトールWEP−5RF(日本油脂社製、軟化点82℃)200部、イオン交換水784部、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部をオートクレーブ中で溶解後、ホモジナイザーで分散させて離型剤分散液1(平均粒径200nm)を得た。
離型剤分散液2(WE−2):
エレクトールWE−2(日本油脂社製、軟化点60℃)200部、イオン交換水784部、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)16部をオートクレーブ中で溶解後、ホモジナイザーで分散させて離型剤分散液2(平均粒径200nm)を得た。
(着色剤分散液の製造)
シアン着色剤分散液C1:
顔料C.I.ピグメントブルー 15:3 50部
ドデシル硫酸エステルNa塩 10部
イオン交換水 200部
上記材料をサンドグラインダーミルで分散させ、体積平均粒子径(D50)が170nmの着色剤分散液C1を得た。
マゼンタ着色剤分散液M1:
顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、シアン着色剤分散液C1の製造方法と同様の方法でマゼンタ着色剤分散液M1を得た。顔料微粒子の体積平均粒子径(D50)は180nmであった。
イエロー着色剤分散液Y1:
顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、シアン着色剤分散液C1の製造方法と同様の方法でイエロー着色剤分散液Y1を得た。顔料微粒子の体積平均粒子径(D50)は150nmであった。
ブラック着色剤分散液K1:
顔料をカーボンブラック(モーガルL;キャボット社製)に変更した以外は、シアン着色剤分散液C1の製造方法と同様の方法でブラック着色剤分散液K1を得た。顔料微粒子の体積平均粒子径(D50)は160nmであった。
(トナー粒子の製造)
以下、特記しない限り、分散液の重量は「固形分重量」を意味するものとする。
実施例1:
(コア粒子の形成)
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液500g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gをさらに投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温して2時間保持した。
(シェル層の形成)
結晶性樹脂1分散液64g、PES1分散液11gを予め混合し、得られた混合分散液を系に徐々に添加した後、85℃に昇温し1時間保持した。得られた分散液を少量サンプリングして遠心分離機にかけ、上澄み液が透明になっていることを確認後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、94℃まで昇温し1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例2:
PES1分散液をスルホン化PES1分散液に変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例3:
結晶性樹脂1分散液をスルホン化結晶性樹脂1分散液に変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例4:
PES2分散液500gをPES2分散液400gと結晶性樹脂1分散液100gに変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例5:
PES1分散液を使用することなく、結晶性樹脂1分散液を75g使用した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
参考例1
結晶性樹脂1分散液を54g、PES1分散液を21gに変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例
結晶性樹脂1分散液を結晶性樹脂2分散液に、PES2分散液をPES3分散液に、シェル化温度85℃を90℃に変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
実施例
結晶性樹脂1分散液を結晶性樹脂3分散液に、離型剤分散液1を離型剤分散液2に、シェル化温度85℃を62℃に変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.992であった。
実施例
結晶性樹脂1分散液64gを結晶性樹脂3分散液71gに、PES1分散液重量11gを4gに、離型剤分散液1を離型剤分散液2に、シェル化温度85℃を62℃に変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.992であった。
比較例1:
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液75g、結晶性樹脂1分散液425g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gを投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温して2時間保持した。
アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、92℃まで昇温し1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.8μm、円形度は0.982であった。
比較例2:
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液500g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gを投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温し2時間保持した。
PES1分散液75gを系に徐々に添加した後、85℃に昇温し1時間保持した。得られた分散液を少量サンプリングして遠心分離機にかけ、上澄み液が透明になっていることを確認後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、94℃まで昇温し1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.4μm、円形度は0.984であった。
比較例3:
結晶性樹脂1分散液重量64gを45gに、PES1分散液重量11gを30gに変更した以外、実施例1と同様の方法で、トナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.0μm、円形度は0.988であった。
比較例4:
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液500g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gを投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温し2時間保持した。一旦50℃まで冷却した。
結晶性樹脂4分散液64g、PES1分散液11gを予め混合し、得られた混合分散液を系に徐々に添加した後、そのまま1時間保持した。得られた分散液を少量サンプリングして遠心分離機にかけ、上澄み液が透明になっていることを確認後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、55℃まで昇温し1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.9μm、円形度は0.980であった。
比較例5:
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液500g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gを投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温して2時間保持した。
結晶性樹脂5分散液64g、PES1分散液11gを予め混合し、得られた混合分散液を系に徐々に添加した後、95℃まで昇温し、そのまま1時間保持した。得られた分散液を少量サンプリングして遠心分離機にかけ、上澄み液が透明になっていることを確認後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は6.2μm、円形度は0.984であった。
比較例6:
温度計,冷却管,撹拌機を取り付けた、4つ口フラスコに、PES2分散液400g、結晶性樹脂1分散液100g、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)6.4gを投入し、280rpmで40分間撹拌した。離型剤分散液1を75g、着色剤分散液C1を48gを投入し、1NのNaOH水溶液にてpHを10に調整した。10wt%塩化マグネシウム水溶液80gを10分間かけて滴下し、その後56℃まで一気に昇温し2時間保持した。
PES1分散液75gを系に徐々に添加した後、85℃に昇温し1時間保持した。得られた分散液を少量サンプリングして遠心分離機にかけ、上澄み液が透明になっていることを確認後、アニオン性界面活性剤(日本油脂社製:ニューレックスR)4.8gを一気に加えた。その後、94℃まで昇温し1時間保持した。冷却し、洗浄し、乾燥させてトナー粒子を得た。トナー粒子の粒径は5.8μm、円形度は0.980であった。
Figure 0004033096
なお、各実施例、参考例および比較例においてはシアントナー粒子を得ただけでなく、シアン着色剤分散液C1の代わりにマゼンタ着色剤分散液M1、イエロー着色剤分散液Y1またはブラック着色剤分散液K1を使用した以外、シアントナー粒子の製法と同様にして、マゼンタトナー粒子、イエロートナー粒子およびブラックトナー粒子も得た。
(トナーの製造)
得られたトナー粒子に対して、外添剤として疎水性シリカ(ヘキストジャパン社製;H2000、15nm)を0.8重量%、疎水性チタニア(チタン工業社製;STT30A、30nm)を0.4重量%の割合で加え、これらをヘンシェルミキサーにより混合して添加処理を行い、トナーを得た。
(トナー評価)
<耐熱保管性>
シアントナー20gを50mlガラス瓶に入れ、50℃の高温下に24時間放置後、そのトナーを目視で確認することにより耐熱保管性を評価した。
○:凝集トナーがなく、全く問題なし;
△:軽い軟凝集が存在するが、軽い力ですぐ解れ、実用上問題ないもの;
×:強い凝集塊が存在し、容易には解れないもので実用上問題あり。
以下、各実施例、参考例または比較例で得られた4色のトナーを実機に搭載して評価した。
まず、転写機構と定着機構とを別々に有するカラーレーザープリンタ(magicolor2300DL;ミノルタキューエムエス社製)を用いて、以下の評価を行った。
<定着性;非オフセット温度幅>
マシンの定着器の定着温度を任意に変更できるよう改造した。定着ローラの温度を変化させ、低温側は合計付着量15g/mの3色(Y,M,C)を重ね合わせたベタ画像を画だしした。高温側は付着量0〜5.0g/mの単色のグラデーション画像を各色で画だしした。定着ローラ通過後の紙上の画像を観察した。いずれの画像においても低温オフセットおよび高温オフセットが発生しない定着温度幅(非オフセット温度幅)によって評価を行った。紙はCF900用標準紙のCFペーパー(坪量80g/m)を用いた。オフセットがわずかでも確認できるものは不良とした。
○:非オフセット温度幅が40℃以上であった;
△:非オフセット温度幅が30℃以上40℃未満であった;
×:非オフセット温度幅が30℃未満であった。
<低温定着性・折り曲げ試験>
上記非オフセット温度幅の評価方法において130℃で複写紙上に定着された複写画像を真中から2つに折り曲げてその剥離性を目視にて判断した。
○:画像上に剥離はなく、実用上問題なし;
△:画像上に若干剥離が生じるが、実用上問題がない;
×:画像上に多くの剥離が生じ、実用上問題あり。
<耐久性(耐破砕性)>
L/L環境(10℃、15%)において白紙で2000枚の耐久試験を行った後、評価トナーを取り出して、反射型電子顕微鏡を用いて、1000倍の倍率で視野を変えて観察を5回行い、トナー500個中の破砕トナーの平均個数で行った。評価基準を以下に示す。
○:破砕トナーが全くなく、実用上問題ないもの;
△:破砕トナーが1〜9個存在するが、実用上問題ないもの;
×:破砕トナーが10個以上存在し、実用上問題あるもの。
<フィルミング性(BS含む)>
L/L環境の初期およびN/N環境(23℃、45%)の初期及び2000枚連続複写後(耐久後)にそれぞれ感光体上、中間転写体上を目視で評価した。連続複写は所定のプリントパターンでC/W比が6%の条件で行った。
○:感光体および中間転写体のいずれにもフィルミングおよびBSの発生がなかった;
△:感光体または中間転写体の一方でフィルミングおよびBSの発生がみられるが、画像上では見られず、実用上問題なし;
×:感光体または中間転写体の少なくとも一方でフィルミングおよびBSの発生があり、画像上でも確認でき、実用上問題あり。
<画像保管性>
所定のプリントパターンでC/W比が6%の条件で10枚連続複写を行った。複写は両面に行った。得られた画像を10枚重ねて、50℃で24時間保管した。その後の状態を観察して評価した。
○:画像同士のくっつきが見られず、実用上問題ない;
×:画像同士のくっつきがあり、はがすと画像欠損ができ、実用上問題がある。
次いで、改造して図1に示す転写同時定着装置を組み込んだカラーコピー機(DiALTA Color CF3102;ミノルタ社製)を用いて、以下の評価を行った。
<定着性;非オフセット温度幅>
改造DiALTA Color CF3102を用いた以外、magicolor2300DLを用いた上記非オフセット温度幅の評価方法と同様である。
<低温定着性・折り曲げ試験>
改造DiALTA Color CF3102を用いた以外、magicolor2300DLを用いた上記低温定着性の評価方法と同様である。
<光沢ムラ>
定着下限温度(低温オフセットが発生しない下限温度)+20℃の定着温度に設定して、1万枚の耐久耐刷後、トナー付着量12.5±0.5g/mのソリッドパターンを画出し、光沢ムラの状態を目視で評価した。定着下限温度とは非オフセット温度幅の評価において測定された非オフセット温度幅の下限温度である。定着温度を評価結果とともに表に示す。
○:最高光沢度と最低光沢度の差がほとんどわからないもの;
△:最高光沢度と最低光沢度の差が少しあるが実用上問題ないもの;
×:最高光沢度と最低光沢度の差がはっきりしており、実用上問題のあるもの。
Figure 0004033096
<測定方法>
(離型剤軟化点)
示差走査熱量計(DSC−200:セイコー電子社製)を用い、測定する試料10mgを精密に秤量して、これをアルミニウムパンに入れ、リファレンスとしてアルミナをアルミニウムパンに入れたものを用い、昇温速度30℃/minで常温から200℃まで昇温させた後、これを冷却し、昇温速度10℃/minで20℃〜200℃の間で測定を行ない、メイン吸熱ピークの温度を離型剤軟化点とした。
(トナー粒子の粒径、コア粒子の体積平均粒径)
粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)で測定した。本発明においては、コールターマルチサイザーIIを用い、粒度分布を出力するインターフェース(ベックマンコールター社製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記コールターマルチサイザーIIにおけるアパーチャーとしては50μmのものを用いて、0.99μm以上(例えば、2〜40μm)のトナーの体積分布を測定して粒度分布および平均粒径を算出した。
(測定条件)(1)アパーチャー:50μm(2)サンプル調製法(トナー粒径の場合):電解液(ISOTON−II−pc(ベックマンコールター社製))50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。(3)サンプル調製法(コア粒子の粒径の場合)は会合液そのものを、電解液(ISOTON−II−pc(ベックマンコールター社製))50〜100mlに適量加えて測定用試料として調製した。
(トナー粒子の円形度)
円形度=(円相当径から求めた円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
FPIA−1000(東亜医用電子株式会社製)により測定した。
(樹脂粒子、顔料粒子、離型剤粒子の粒径測定)
MICROTRAC UPA 150(日機装株式会社製)により測定した。
本発明のトナーの使用に適した転写同時定着装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1:中間転写体(中間転写ベルト)、2:トナー像、3:記録媒体(用紙など)、4a,4b,4c:支持ローラー(テンションローラー)、5:耐熱ベルト、6:加圧ローラー、7:定着ローラー、8a,8b:ヒーターランプ。

Claims (1)

  1. コア粒子表面にシェル層を有してなるコアシェル構造型トナー粒子を含有する静電荷像現像用トナーであって、シェル層が軟化点60〜120℃の結晶性ポリエステル樹脂をシェル層構成樹脂全体の70〜100重量%(結晶性ポリエステル樹脂の軟化点が80〜120℃のときは70〜80重量%を除く)含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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