JP4031759B2 - 抗菌性複合粒子及び抗菌性樹脂組成物 - Google Patents

抗菌性複合粒子及び抗菌性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌効果を有する抗菌性複合粒子及び抗菌性樹脂組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
繊維等の各種合成樹脂成型品に抗菌性を付与するため、抗菌性を有する金属を合成樹脂素材に添加することが古くから検討されている。例えば、抗菌性の金属或いは金属化合物を直接に合成樹脂素材に添加させる方法がある。然し、この方法は金属及び金属化合物の物性が合成樹脂素材の物性と著しく相異するので、合成樹脂素材に与える影響が大きく、その利用範囲が限定される上、使用中に合成樹脂成型品から脱離することがあり、抗菌作用の持続性に影響を及ぼすとともに、脱離した金属及び金属化合物により思わぬ副作用を被ることがある。
【0003】
この欠点を解決するため、特公昭63−54013号公報及び特開昭63−175117号公報は、抗菌性金属をイオン交換によりゼオライトに担持させて得た抗菌性ゼオライトを繊維及び繊維素材に添加することを開示している。
【0004】
また、リン酸カルシウム系として最も多く使用されている水酸アパタイトに、抗菌性金属及びその金属イオンを担持させた抗菌組成物が、特開平2−180270号公報、特開平3−218765号公報、特開平5−154号公報等に開示されている。
【0005】
しかし、前記抗菌性金属イオンを担持させた抗菌性ゼオライトや水酸アパタイト粉末について、微生物が繁殖するのを防止する目的で、例えば、繊維の原料ポリマーに直接配合すると、ゼオライトや水酸アパタイト粉末はいずれも粒子間で凝集しやすく分散しにくいので繊維表面に抗菌剤が均一に存在しにくくなり、良好な抗菌効果が得られ難かった。そのため、少量の抗菌剤を使用したのでは、抗菌性に品質むらを生じやすかった。
【0006】
そこで、各種合成樹脂成型品の原料ポリマーに抗菌性セラミック粉末を配合するには、まず第一段階として前記抗菌剤を高濃度に含有するマスターバッチを製造しておき、第二段階として前記成型品の原料ポリマーに前記抗菌剤が所定濃度になるようマスターバッチを添加して混合一体化することを試みた。
【0007】
このような製法を実施する場合、抗菌性セラミック粉末を配合したマスターバッチと、成型品の原料ポリマーを同時に溶融する必要がある。そのため、マスターバッチは成型品を構成する合成樹脂組成物の原料ポリマーと融点及び物性が全く同じことが望ましい。そのためには、抗菌剤を配合するマスターバッチの基材自体について、全く同じものを使用するとともに、マスターバッチの粒径を細粒化する必要がある。
【0008】
しかし、マスターバッチを細粒化するには、一度製造したマスターバッチを寒剤で十分に冷却して破砕し、更に粒径を揃える等の特別の工程を幾つか施すことが必要であり、製造時間やコストの面で不利である。また、マスターバッチの基材としてポリオレフィンワックス等の低融点のポリマーを使用することが提案されているが、成型品の製造温度において、マスターバッチ基材と基礎素材樹脂との粘度差が非常に大きいことから、マスターバッチが偏析を起こし、均一に基礎素材樹脂中に混合できないという問題があった。
【発明の開示】
【0009】
本発明は、それ故に無機系抗菌剤を繊維等の各種合成樹脂組成物に添加した際における前記抗菌剤の分散の均一性を改善し、抗菌剤が少量でも優れた抗菌性を発揮する抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂製品の製造が可能であって、しかも汎用性のある簡便かつ有用な製造技術を提供することを解決すべき課題とする。
【0010】
そして、このような技術により材料本来の特性を損なうことなく充分な抗菌効果を有する抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂製品を提供することを目的とする。
【0011】
ある範囲のガラス転移温度と、ある温度における溶融粘度が一定値を示すポリマー基材と、抗菌作用を有する金属を担持させた無機微粒子から構成される抗菌性複合粒子によって前記課題が解決できることを見出した。
【0012】
すなわち、ガラス転移温度が10〜85℃であり、かつ90℃における溶融粘度が一定範囲である熱可塑性ポリマー基材及び抗菌作用を有する金属を担持させた無機微粒子から構成されてなる抗菌性複合粒子を、該基礎素材の合成樹脂組成物に溶融混練し、更に押出成型、射出成型等の公知の成型法若しくは紡糸によって、無機系抗菌剤が合成樹脂組成物中に均一に分散され、良好な抗菌効果を有する各種合成樹脂成型品を得ることができる。
【0013】
例えば、繊維形成重合体と親和性を有しかつガラス転移温度が10〜85℃であり、90℃における溶融粘度が10Pa・Sから10Pa・Sである基材に、抗菌作用を有する金属を担持させた無機微粒子を含有及び/或いは被覆させることにより得られた抗菌性複合粒子を、繊維形成重合体中に、繊維形成重合体が紡糸口金から排出されるまでの任意の段階で、前述の抗菌性複合粒子を混合して紡糸することにより、材料本来の特性を損なうことなく充分な抗菌効果を有する繊維を得ることができる。
【0014】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の抗菌性複合粒子に用いる無機微粒子について説明する。
【0015】
前記の無機微粒子とは、抗菌性を有する金属元素及び/又は金属イオン(以下、抗菌性金属と称することがある。)を無機系のセラミックス担体に担持させてなる無機系抗菌剤の微粒子であって、人体に安全なものであれば特に制限はない。
【0016】
前記無機系抗菌剤に含有される抗菌性金属としては、人体の安全性を考慮すると、銀、銅、亜鉛、金、白金及びニッケルからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、高い抗菌性を確保することと、生産性及び製造コスト等とを考慮すると、前述の抗菌性金属のうち、銀、銅、亜鉛の使用が最も好ましい。これらの抗菌性金属は単独で用いてもよいが、複数種を混合してもよい。
【0017】
一方、抗菌性金属元素や金属イオン等を担持させる担体としては、リン酸カルシウム及びリン酸ジルコニウム等のリン酸塩系化合物、アルミナ、シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
【0018】
前述の化合物、即ち、アルミナ、シリカ、ゼオライト、リン酸塩系化合物、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛は、人体に安全であり、金属元素及び/又は金属イオンを固定する能力に優れている。これらの担体のうち、単独の化合物を選択して担体として使用することができるが、複数の化合物を選択して担体として使用することもできる。
【0019】
イオン交換能が高く、担持した抗菌性金属の溶出量が低い物質であることから、リン酸塩系化合物を担体として選択して使用するのが好ましい。また、抗菌性金属と担体との担持形態は、すべて金属イオンとしてイオン交換されているわけではなく、一部吸着保持されている金属があると考えられ、抗菌性の点でこのような形態であることが好ましい。
【0020】
前記リン酸塩系化合物の具体例としては、リン酸三カルシウム〔Ca(PO〕、リン酸水素カルシウム〔CaHPO〕、ハイドロキシアパタイト〔Ca10(PO(OH)〕、ピロリン酸水素カルシウム〔CaH〕、ピロリン酸カルシウム〔Ca〕等のリン酸カルシウム系化合物、Ti(HPO等のリン酸チタン系化合物、Zr(HPO等のリン酸ジルコニウム系化合物、Mg(PO等のリン酸マグネシウム系化合物、AlPO等のリン酸アルミニウム系化合物、Mn(PO等のリン酸マンガン系化合物、及び、Fe(PO等のリン酸鉄系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。これらのリン酸塩系化合物を担体とした抗菌剤は、特に、金属イオンの溶出量(脱離)が少なく、抗菌効果の持続性が高い。
【0021】
これらの担体は、天然品でも合成品でもよいが、品質の均一な粒子が得られることから合成品が好ましい。溶液反応による湿式法でリン酸塩を合成した場合、非晶質のものを製造することができ、また、焼成工程を施すと結晶性が高いものを得ることができる等、製造方法によっては様々な結晶性のものができるが、いずれのものであってもよい。また、リン酸塩は結晶水を含有したものであってもよい。
【0022】
なお、人体との親和性(生体親和性)が良好であり、高い抗菌持続性、優れた安全性を有していることから、前述のリン酸塩系化合物のうち、特に、リン酸カルシウム系化合物の使用が最も好ましい。リン酸カルシウム系化合物としては、前述したもの以外に、Ca10(PO(X=F、Cl)のハロゲン化アパタイト及び非化学量論アパタイトCa10−z(HPO)y(PO6−y2−y・zO(X=OH、F、Cl;y、zは不定比量)であってもよい。
【0023】
本発明の抗菌性複合粒子において使用する無機系抗菌剤は、前述した担体としての化合物、好ましくはリン酸塩系化合物、特にリン酸カルシウム系化合物を担体として選択し、この担体に、前述の抗菌性金属のうち、特に銀、銅、亜鉛から選ばれる少なくとも一種の抗菌性金属を担持させ、これを前記無機系抗菌剤とすることが好ましい。
【0024】
前記担体に前記抗菌性金属を担持させる方法としては、金属元素及び/又は金属イオンを吸着により担持させる方法、イオン交換反応により担持させる方法、或いはメカノケミカル反応により担持させる方法等の方法が挙げられ、これらの方法で無機化合物からなる担体に抗菌性金属が担持された無機系抗菌剤を調製できる。
【0025】
なお、このメカノケミカル反応とは、ボールミル等の混合装置を使用することにより、出発物質から吸着及び/又はイオン交換を行いながら均一な粒径の抗菌剤のスラリーを製造する方法であり、例えば、担体を製造するための出発物質(炭酸カルシウム等のカルシウム化合物等及びリン酸等)及び抗菌性金属水溶液をボールミルに投入し、このボールミルを一定時間運転させることにより、ボールミル内部のジルコニアボールが出発物質のスラリーを攪拌すると同時に反応生成物の粉砕を行うことができる。このように、メカノケミカル反応を一定時間行うことによって、出発物質の反応と反応生成物の粉砕とが同時に行われるので、均質かつ均一な粒径の抗菌剤を得ることができ、特に大量生産に好適である。
【0026】
前記無機系抗菌剤としては、前述した抗菌性金属を、前記担体に対して0.05重量%〜30.0重量%の範囲内で担持させることが好ましい。前記抗菌性金属の担持量が0.05重量%未満の場合、抗菌性能が低く、抗菌剤自身を大量に使用する必要が生じることがある。他方、前記抗菌性金属を30.0重量%を越える担持量で担持させた場合、一部の抗菌性金属と担体との結合が弱いために、抗菌性金属が脱離し易くなって、樹脂成型品が着色され易くなる傾向にある。
【0027】
また、本発明の抗菌性複合粒子には、本発明の目的を妨げない範囲内で、その他の目的に応じて、前記担体としての無機化合物及び前記抗菌性金属以外に、例えば、二酸化ケイ素、酸化亜鉛等の他の無機化合物が含有されたものであってもよい。例えば、二酸化ケイ素は、抗菌剤の白色性を向上させる効果があり、また、酸化亜鉛は、抗菌剤の抗菌スペクトルを向上させる効果(抗菌効果を作用しうる対象の菌種が増える)があり、いずれの無機化合物も人体に安全である。この場合、前記抗菌性金属として、特に、銀を用いると抗菌作用の対象が広くなり、また、銅の場合は抗カビ効果もある。
【0028】
また、リン酸塩系化合物を担体として使用する無機系抗菌剤は、更に500℃〜1200℃の焼成処理が施されたものが好ましい。前記焼成処理が施された無機系抗菌剤は、焼成されていないものと比較して、抗菌性金属の溶出割合が極めて低く、抗菌効果の耐久性(持続性)も一段と優れているので製品の保存安定性も良好であることから、焼成工程を施したリン酸塩化合物の使用がより好ましい。
【0029】
無機系抗菌剤の添加量は、基礎素材樹脂の重量に基づいて0.01〜10重量%になるように調整するのが好ましく、0.1〜5.0重量%がより好ましい。無機担体に担持された抗菌性金属の量にもよるが、抗菌性金属を30.0重量%担持させた無機系抗菌剤を使用する場合にあっては、無機系抗菌剤の添加量が0.01重量%未満であれば、例えば、繊維に充分な抗菌性を付与しにくく、特に抗菌性の持続性が乏しい。
【0030】
一方、10重量%を超えると、抗菌性能は充分であるが、例えば、繊維を紡糸時に重合体流中において無機系抗菌剤の占める割合が大きくなり過ぎることになり、当該繊維自体の強度や耐久性が低下する等の弊害が生じるので好ましくない。
【0031】
前記抗菌剤は、後述する粒子状のポリマー基材に含有され、その含有量は、ポリマー基材に対して0.1重量%〜60重量%の範囲内である。含有量が少なすぎると、抗菌力に乏しくなり、多すぎても最終製品の抗菌性の向上はみられない。
【0032】
抗菌性複合粒子を構成するポリマー基材(以下、「コア基材」と称することもある。)として、以下のような高分子材料を使用することにより、基礎素材としての合成樹脂組成物と溶融混合したとき、前記コア基材は速やかに溶融してベースとなる基礎素材の樹脂と溶融混合し、結果的に溶融状態の合成樹脂組成物中に無機系抗菌剤が均一に分散されることになる。本発明の合成樹脂製品には、無機系抗菌剤が均一に含有されることによって、材料本来の特性を損なうことなく充分な抗菌効果を発揮できる。
【0033】
コア基材のガラス転移温度は10℃〜85℃で、溶融粘度が以下の式を満たす。
10Pa・S≦η(90℃)≦10Pa・S η:複素粘度
【0034】
本発明における複素粘度は、振動周波数1rad/secの下で正弦波振動法による動的粘弾性特性である。例えば、レオメトリックサイエンテフィック社製のARES測定装置で測定する。具体的な測定条件としては、次のような条件を挙げることができる。測定する粉体を錠剤に成形した後、パラレルプレートにセットし、ノーマルフォースを0とした後に1rad/secの振動周波数で正弦波振動を与える。所定の温度に20分間保持した後、測定を実施した。測定開始後の温度調整制度を±1.0℃以下にすることが測定精度を確保する観点から好ましい。また、測定中、各測定温度においてひずみ量を適切に維持し、適正な測定値が得られるように適宜調整する。
【0035】
一般に基礎素材樹脂は、高温で溶融した状態で各種添加剤と混合され、冷却工程を経て、成型品、繊維、フィルム等に成形される。この混練時の溶融温度は、一般的には150〜400℃程度であり、成型加工の場合は、金型温度としては10〜180℃程度が使用される。よって、抗菌剤等の添加剤は、溶融時に基礎素材樹脂に均一に分散し、そのまま冷却工程を経ても偏在、凝集することなく分散状態を保持することが要求される。更に抗菌効果は、成形体表面に存在する無機抗菌剤によって発現されるため、樹脂表面に抗菌剤が存在することが好ましい。
【0036】
ポリマー基材のガラス転移温度が10℃以下であると、溶融混練温度における基礎素材樹脂との粘弾性の差異が大きくなりすぎるため、均一な混合状態を得られなくなることがある。
【0037】
一方ガラス転移温度が85℃を越える場合、溶融時の粘度が高いため、樹脂への相溶性が悪化し、溶融時に効率的な混合が行われなくなる。ガラス転移温度は好ましくは30℃〜85℃であり、最も好適には40〜80℃である。
【0038】
さらに、10Pa・S≦η(90℃)≦10Pa・Sであることが必要である。ηは複素粘度を示す。
【0039】
この粘度範囲を有するポリマー基材は、溶融時の分散が非常に良好で、更に成形体の抗菌性能も高いことがわかっている。これは、溶融状態にある基礎素材樹脂を冷却する際に、上記温度において適度な粘度を有することにより、抗菌剤が表面近傍に移動するためと考えられる。
【0040】
90℃における複素粘度が10Pa・S以下である場合、ポリマー基材の粘度が低くなりすぎるため、成形から冷却の工程においてブリード現象を発生し、抗菌剤が再凝集を起こす、若しくは抗菌剤が樹脂表面で凝集を起こすことによる基礎素材樹脂の特性低下を誘引することがある。一方、複素粘度が10Pa・S以上の場合は、粘度が高いために抗菌剤の表面への移動が起こらず、効果的な抗菌性能を発揮できない。
【0041】
ガラス転移温度を上記の範囲にするためには、モノマー種の選択や、長鎖アルキル基を持たせることにより低下させることができる。また一般に、ポリマーの分子量を低分子量化することにより、ガラス転移温度を下げることができる。
【0042】
また、粘度を上記の範囲にするためには、ガラス転移温度の制御と同様、モノマー種類や分子量や架橋度合いを変化させることにより、制御することができる。特に、高分子量、低分子量成分を組み合わせたポリマーでは、低分子量成分が低温領域の粘度を支配し、高分子量成分が高温度領域での粘度を支配する。
【0043】
更に、溶融粘度が以下の式を満たすことが好ましい。
10Pa・S≦η(100℃)≦10Pa・S η:複素粘度
【0044】
100℃における溶融粘度を10Pa・Sから10Pa・Sに制御することにより、適度な粘性をもつことができ、分散の均一性が向上するとともに、表面への抗菌剤の露出を均一にすることができる。
【0045】
さらに、溶融粘度が以下の式を満たす樹脂を用いることが好ましい。
10Pa・S≦η(180℃)≦10Pa・S η:複素粘度
【0046】
上記の範囲にすることにより、基礎素材樹脂との溶融混練をよりスムーズに行うことができる。
【0047】
ポリマー基材の軟化点は、基礎素材樹脂の軟化点よりも20℃以上低いことが好ましい。この適切な軟化点の差異によって、ポリマー基材の軟化が始まった後に基礎素材樹脂が溶融することによって、より均一な抗菌樹脂を得ることができる。
【0048】
ポリマー基材の軟化点は50〜150℃が好ましい。より好ましくは、70〜150℃である。ポリマーの軟化点は、フローテスター法により決定し、見かけ複素粘度が10Pa・Sとなる温度を軟化点とした。上記の軟化点を有することにより、ブリードがより抑制され、より高い抗菌性能を持たすことができる。
【0049】
また、ポリマー基材樹脂の分子量は重量平均分子量が1000以上100000以下であることが溶融混練の粘度制御の点で好ましい。好ましくは、2000以上50000以下である。
【0050】
ポリマー基材としては、結晶性ポリマー及び非結晶性ポリマー並びに非結晶ポリマーの表面を結晶化させたもののいずれも使用できる。ポリマー基材に用いる熱可塑性樹脂には、特に制限はなく、適宜選択し使用することができる。例としては、ポリエステル、ポリアミド、スチレン、ビニル、アクリル、エポキシ、ウレタン、シリコン、フッ素、セルロース、単体及びこれらから誘導される樹脂等を挙げることができる。特に無機系抗菌粒子の配合のし易さや分散性、汎用性を考慮すると、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン系が好適である。その中でもポリエステル樹脂が最も好適に使用される。
【0051】
ポリスチレンの例としては、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体などのスチレン系共重合体等を挙げることができる。
【0052】
ポリエステルは、アルコール成分とカルボン酸成分との縮合重合によって得られるポリエステルであれば制限はない。例えば、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、キシリレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド、ビスフェノールAプロピレンオキサイド、ソルビトール、グリセリンなどの2価以上のアルコールおよびアルコール誘導体等を挙げることができる。カルボン酸成分としては、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、シクロペンタンジカルボン酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水マレイン、酸ドデセニル無水コハク酸などの2価以上のカルボン酸、カルボン酸誘導体や無水カルボン酸などが挙げられる。アルコール成分およびカルボン酸成分はそれぞれ2種類以上、組み合わせてもかまわない。
【0053】
具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ(エチレンテレフタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレングリコール/シクロヘキサンジメタノール/テレフタレート)、ポリカーボネート及びポリアリレートなども挙げられる。
【0054】
ポリアミドの具体例としては、ナイロン4、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610が挙げられる。
【0055】
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ブタジエン等を挙げることができる。
【0056】
他に、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリメタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステルとメタアクリル酸エステルとの共重合体、スチレン系モノマーとアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリ酪酸ビニル、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのエチレン系重合体およびその共重合体、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリウレタン、ゴム類、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変成ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂などを単独あるいは混合して用いることができる。
【0057】
本複合粒子を配合する基礎素材樹脂に特に限定はなく、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレートなどのポリエステル樹脂類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテンなどのポリオレフィン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、メタクリル樹脂などのアクリル系樹脂、アクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリスチレン系樹脂、ブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアセタール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂等、及びこれらの共重合体などの合成樹脂や半合成樹脂を挙げることができる。これらの中でも、特に好適な樹脂は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、及びこれらの共重合体である。
【0058】
例えば、ポリマー基材と基礎素材樹脂を、次のように組み合わされた場合、特に効果を発揮することができる。ポリマー基材/基礎素材樹脂として、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリオレフィン、ポリエステル/ポリアミド、ポリエステル/アクリル、ポリオレフィン/ポリオレフィン、ポリアミド/ポリアミド、アクリル/スチレン、アクリル/アクリル、スチレン/アクリル、スチレン/スチレンなどである。これらの樹脂は、単独、共重合体、混合等のいずれの形態もとることができる。
【0059】
抗菌性複合粒子の使用割合は、ベースとなる基礎素材樹脂の種類やコア基材の種類などに応じて種々異なり得るが、一般に、コア基材の使用量は基礎素材樹脂の質量に基づいて、0.1〜60重量%とするのが好ましく、0.5〜20重量%程度とするのがより好ましい。コア基材の使用量が0.1重量%よりも少ないと、基礎素材樹脂への抗菌剤の分散が不十分になり、製品や抗菌性樹脂組成物自体の抗菌性は低くなる。一方、60重量%よりも多いと、繊維化する場合において製造性が低下して断糸が生じやすくなり、また得られる繊維の強度が低下したり、その繊維の本来の特性が発揮できない場合がある。
【0060】
抗菌性複合粒子の基礎素材樹脂への添加方法としては、重合反応時におけるそれらの成分の影響を考えると、重合が完了した後の基礎素材樹脂に加えるのがよい。
【0061】
そのため、本発明では、抗菌性複合粒子を、基礎素材樹脂を構成する重合体の重合直後、重合済みの樹脂組成物からペレットやチップ、成形品を製造するための溶融混練時、抗菌性繊維を製造する場合については、紡糸を行う際に重合体が紡糸口金から紡糸されるまでの任意の段階などで添加する方法などを採用するのが好ましい。
【0062】
前記したように、本発明の目的は、前記抗菌性複合粒子を必須として使用することにより達成されるが、かかる抗菌性複合粒子は、前記コア基材に、無機微粒子を含有及び/或いは被覆させることにより得られる。
【0063】
本発明の抗菌性複合粒子を得る方法として、機械的方法によりコア基材上に無機微粒子を被覆する方法を採用することができる。或いは、熱可塑性樹脂の溶融体に無機微粒子を溶融混練したものを所定の粒径まで粉砕して製造する方法、若しくは、樹脂の単量体成分にリン酸カルシウム系抗菌剤の微粒子を加えたものを乳化重合、懸濁重合等の方法を利用して製造できる。
【0064】
前述の機械的方法とは、無機微粒子とコア基材とをヘンシェルミキサー、ハイブリタイザー、オングミル、メカノフュージョン、コートマイザー、ディスパーコート、ジェットマイザー等の高速気流混合機や粉砕機中に入れて、500〜10,000rpmの回転数で、1〜120分間、装置内の温度がコア基材の軟化温度以下となるような温度条件下で、コア基材上に無機微粒子を被覆する方法である。
【0065】
前述のようにして得られる抗菌性複合粒子の体積平均粒径は、任意に選択されるものであり特に限定しないが、通常、1μm〜2000μmのものが実用的であり、好ましくは100μm〜1000μmである。粒径1μm未満のポリマーの粒子の製造はコスト的に不利であり、かつ効果の著しい向上が期待できないので好ましくない。なお、抗菌性複合粒子の粒径は用途に応じて前記の範囲から選択できるが、粒径が比較的小さいものを用いると、樹脂組成物において均一に分散できることに加えて、樹脂組成物中の抗菌性金属成分の含有量を高めることができ、少ない添加量で高い抗菌効果を得ることができる。さらに、コア基材を構成するポリマーに対する抗菌性金属成分の担持状態(抗菌性金属成分に対する配位性の異なる官能基を有するポリマーをコア基材に使用するなど)、抗菌性金属成分の周囲環境(ポリマーの親水性及至疎水性)のコントロールにより抗菌性金属成分の放出を制御でき、速効性ないし持続性の抗菌剤をえることができる。
【0066】
そのため、体積平均粒径が1μm〜2000μmのコア基材を使用する。また、コア基材の形状は、特に制限はなく、球状、針状、紡錘状、棒状、円柱状、多面体状、多針状等の任意の形状をとることができる。なお、コア基材の粒径が大きくなるほど混合機の気流中の速度が低くなり、無機微粒子の被覆が不均一になる。
【0067】
コア基材の表面に被覆する無機微粒子の体積平均粒子径は、使用する際のコア基材の平均粒径以下であって、10μmを超えない大きさであることが好ましく、1μm以下のものがより好ましい。
【0068】
無機微粒子の粒子径がコア基材の粒子径を上回る場合、無機微粒子の一部が破砕されるものの、本発明の抗菌性複合粒子が製造されにくくなる。さらに、無機微粒子の体積平均粒径が10μmを超えるような場合、例えば抗菌性繊維を製造する際、紡糸時に断糸等を生じて紡糸時の工程性が悪くなるからである。
【0069】
また、本発明では、前述した無機系抗菌剤の他に、必要に応じて各種樹脂製品の原料の樹脂組成物に通常使用されている紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃性剤、顔料、可塑剤等の他の添加剤を使用してもよい。
【0070】
前記した機械的方法以外に、コア基材の原料として使用する熱可塑性樹脂を無機微粒子と混合後に溶融混練して混練物を製造し、機械的方法等により所定の粒径にまで粉砕する方法によっても、本発明の抗菌性複合粒子を製造できる。
【0071】
熱可塑性樹脂と無機微粒子は、溶融混練前に、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、リボンブレンダー等の公知のブレンダーを用いて混合することが適当であると考えられる。このとき、前述した無機系抗菌剤の他に、必要に応じて各種樹脂製品の原料の樹脂組成物に通常使用されている紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃性剤、顔料、可塑剤等の他の添加剤を使用してもよい。
【0072】
このとき、攪拌機容量、攪拌機の羽の回転速度、攪拌時間等を適宜選択して十分にブレンドする。次いで、前記混合物について、単軸又は多軸スクリューの押出し機を用いて溶融混練する。このとき押出し機のスクリュー数、ニーディングスクリューゾーン数、シリンダー温度、混練速度等は前記熱可塑性樹脂の物性にあわせて樹脂温度が適切になるような装置制御が必要であり、また、十分な混練状態を得るにはスクリュー数や混練速度等の各種パラメーターを総合的に決定しなければならない。
【0073】
溶融混練された混練物は十分に冷却した後、ボールミル、サンドミル、ハンマーミル、気流式粉砕方法等の公知の方法で粉砕する。常法での冷却が十分できない場合は、冷却または凍結粉砕法も選択できる。
【0074】
また、他の製造方法として、前述したように、本発明の抗菌性複合粒子は、コア基材のポリマーの単量体成分にリン酸カルシウム系抗菌剤を加えたものを乳化重合、懸濁重合等の方法を利用して製造できる。
【0075】
例えば、乳化重合の場合、無機抗菌剤成分と重合性単量体とからなる単量体混合物を、水性媒体中、乳化剤及び水溶性重合開始剤の存在下で重合させることにより本発明の抗菌性複合粒子を製造することができる。
【0076】
或いは、乳化剤を使用しないソープフリー乳化重合によっても本発明の抗菌性複合粒子を製造することができる。
【0077】
単量体成分の重合を行う際には、重合開始剤を用いることができる。上記重合開始剤としては、従来公知の重合開始剤を用いることができる。即ち、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリロイル、過酸化カプリロイル、過酢酸、t−ブチルヒドロキシパーオキシド、過酸化メチルエチルケトン、t−ブチルパーフタレート等の有機系過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルアミド等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの重合開始剤は、単独で用いられてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いても良い。
【0078】
さらに、上記重合を行う際には、得られる樹脂の分子量を調節するために、ラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−メルカプト酢酸、四塩化炭素、四臭化炭素等の連鎖移動剤を添加してもよい。これらは、一種類のみを用いても良く、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。
【0079】
尚、本発明の成形品、繊維等の樹脂製品では、前述した無機系抗菌剤の他に、必要に応じて各種樹脂製品の原料の樹脂組成物に通常使用されている紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、難燃性剤、顔料、可塑剤等の他の添加剤を使用してもよい。
【0080】
本発明の抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂製品を得るための成型方法は、従来公知の技術を採用でき、特に制限されない。例えば、抗菌性複合粒子を、該基礎素材の合成樹脂組成物に溶融混練し、更に押出成型、射出成型等の公知の成型法によって、無機系抗菌剤が合成樹脂組成物中に均一に分散され、良好な抗菌効果を有する各種合成樹脂成型品を得ることができる。
【0081】
抗菌性繊維の製造にあっては、本発明の抗菌性複合粒子を、繊維形成重合体中に、繊維形成重合体が紡糸口金から排出されるまでの任意の段階で、前述の抗菌性複合粒子を混合して紡糸することにより、材料本来の特性を損なうことなく充分な抗菌効果を有する繊維を得ることができる。
【0082】
また、本抗菌性複合粒子を、再度溶融し微粒化した後成形品に用いたり、基礎素材樹脂と適切な濃度で溶融混練し微粒化してコンパウンドまたはマスターバッチを作成した後、抗菌性樹脂組成物及び抗菌性樹脂製品、抗菌性繊維等を製造してもよい。
【0083】
本発明の抗菌性樹脂組成物の具体的な用途としては、包装用フィルム等の各種包材、エアコンフィルター、浄水器用フィルター、まな板、冷蔵庫の内装、医療器具、各種チューブ、パッキン、食品用容器などの種々の製品に使用することができ、耐久性のある良好な抗菌性をそれらの製品に付与することができる。また、本発明の抗菌性繊維からは、フィラメント糸、紡績糸、織編物や不織布などを製造することができ、それらは上着、肌着、作業服などの衣類、靴中敷、靴下、雑巾、靴下、玩具、塗料、布団、ベッド、カーペット、白衣、病衣、包帯、ガーゼ、歯ブラシ等に利用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0084】
以下に実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが本発明はそれにより限定されない。
【0085】
[抗菌性複合粒子]
(1)本発明の抗菌性複合粒子(製造例1、2)
1.表1に記載のポリエステル(組成:テレフタル酸/ビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の重縮合物/数平均分子量5.2×10)を粉砕処理し、体積平均粒子径100μmのポリエステル粒子を調製した。
2.10リットルの蒸留水にリン酸三カルシウム1.0kg、硝酸銀22gを加えて攪拌した。次いで、生成物を蒸留水で洗浄し、乾燥することにより、銀担持リン酸三カルシウムを得た。更に、前記の銀担持リン酸三カルシウムを800℃にて焼成し、粉砕し、200メッシュの網にて篩別機を用いて篩別することにより、銀を約1.3%担持してなる抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を調製した。尚、抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子の体積平均粒子径は、0.3μmであった。
3.前記のポリエステル粒子及び抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を所定の割合(表1)でヘンシェルミキサーに投入し、高速攪拌することにより、本発明の抗菌性複合粒子(製造例1、2)を得た。
【0086】
(2)本発明の抗菌性複合粒子(製造例3)
表1に記載のポリエステル(組成:テレフタル酸/ビスフェノールAポリオキシエチレン2モル付加物の重縮合物/数平均分子量5.2×10)、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子の配合量がポリマーの30重量%となるように、本発明の抗菌性複合粒子(製造例3)を混練粉砕方法により製造した。すなわち、抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子とポリエステルを、ヘンシェルミキサーに投入して予備分散した。次いで、エクストルーダを用いて溶融混練し、得られた混練物を冷却し、体積平均粒子径が100μmとなるように粉砕処理し、本発明の抗菌性複合粒子(製造例3)を得た。
【0087】
(3)本発明の抗菌性複合粒子(製造例4)
表1に記載のスチレン−n−ブチルアクリレート共重合樹脂(St/Ac比率90:10、数平均分子量5.9×10、重量平均分子量6.0×10と6.0×10に分布のピークを有する)、及び前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を用いて、抗菌性複合粒子(製造例4)を混練粉砕方法により製造した。すなわち、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子とポリマーを、ヘンシェルミキサーに投入して予備分散した。次いで、エクストルーダを用いて溶融混練し、得られた混練物を冷却し、体積平均粒子径が100μmとなるように粉砕処理し、製造例4を得た。抗菌剤配合量は、ポリマーの20重量%とした。
【0088】
(4)抗菌性複合粒子(製造例5)
表1に記載のスチレン樹脂(数平均分子量2.5×10)、及び前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を用いて、抗菌性複合粒子(製造例5)を混練粉砕方法により製造した。すなわち、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子とポリマーを、ヘンシェルミキサーに投入して予備分散した。次いで、エクストルーダを用いて溶融混練し、得られた混練物を冷却し、体積平均粒子径が100μmとなるように粉砕処理し、製造例5を得た。抗菌剤配合量は、ポリマーの10重量%とした。
【0089】
(5)抗菌性複合粒子(製造例6)
表1に記載の酸化型ポリエチレンワックス(数平均分子量1.8×10)を粉砕処理し、体積平均粒子径100μmの樹脂粒子を調整した後、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を用いて、抗菌性複合粒子(製造例6)を製造した。すなわち、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子とポリマーを、ヘンシェルミキサーに投入して高速攪拌することにより製造例6を得た。抗菌剤配合量は、ポリマーの10重量%とした。
【0090】
(6)抗菌性複合粒子(製造例7)
表1に記載のポリスチレン樹脂(数平均分子量1.8×10)を粉砕処理し、体積平均粒子径100μmの樹脂粒子を調整した後、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子を用いて、抗菌性複合粒子(製造例7)を製造した。すなわち、前記の抗菌性リン酸三カルシウム無機微粒子とポリマーを、ヘンシェルミキサーに投入して高速攪拌することにより製造例7を得た。抗菌剤配合量は、ポリマーの10重量%とした。
【0091】
【表1】
ηは複素粘度を示す。
【0092】
[抗菌性複合粒子の物性測定]
上記製造例1から7に関して、次のように物性の測定を行った。
【0093】
ガラス転移温度は示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)を用いて昇温速度10℃/minで測定した。
【0094】
製造例1〜7の90℃における溶融粘度η(90℃)、100℃における溶融粘度η(100℃)と180℃における溶融粘度η(180℃)は、前述した如くレオメトリックサイエンテフィック社製のARES測定装置で測定した。
【0095】
軟化点は、フローテスターCFT−500F型(島津製作所製)を用いて、径1.0mm長さ1mmのダイを用い、荷重10kgf、サンプル量1.0gの条件で測定し、粘度曲線上で、溶融粘度が1×10Pa・Sのときの温度を軟化点とした。重量平均分子量は、分子量測定器(東ソー社製、HLC−8120)を用い、ポリスチレンを標準ポリマーとして測定した。
【0096】
[抗菌性樹脂成型品の作成]
製造例1〜7の各抗菌性複合粒子を使用した抗菌性樹脂成型品として、基材用の樹脂ポリプロピレン(軟化点140℃、重量平均分子量=2.25×10)に表に記す量を添加し、溶融混練押出成形機によって抗菌樹脂プレートを作成した(表2)。
【0097】
[抗菌性仮撚加工繊維の作成(1)]
製造例1〜7のそれぞれの各抗菌性複合粒子を使用して、各種の抗菌性仮撚加工繊維を製造した。すなわち、繊維形成用基材樹脂ポリエチレンテレフタレート(軟化点240℃、重量平均分子量Mw=140,000)に製造例1〜7の各抗菌性複合粒子を5重量%添加し、常法に従い巻き取り速度1200m/分で溶融紡糸し、スピンドル方式の延伸仮撚機により、表に記載の各種の抗菌性仮撚加工繊維を得た(表3)。
【0098】
[抗菌性仮撚加工繊維の作成(2)]
アクリルニトリル96重量%、酢酸ビニル4重量%からなる単量体混合物を過硫酸アンモニウムを開始剤として水系懸濁重合し、重量平均分子量20×10のポリアクリロニトリル系重合体を作成した。得られた重合体をジメチルホルムアミドに溶解し、かかる重合体原液に製造例1〜7の各抗菌性複合粒子を5重量%添加し、重合体濃度が20%の紡糸原液をそれぞれ調製した。
【0099】
ついで、前記の紡糸原液を湿式紡糸法によってノズルより吐出し、ジメチルホルムアミド水溶液中で凝固させ、イオン交換水で水洗いし、ジメチルホルムアミドを除去した。その後、100℃の湿熱下で2倍の延伸を施し、ヒーターローラーにて120℃で乾燥させた。乾燥した繊維を更に170℃に表面温度を設定した加熱ローラーを通して加熱し、2倍の乾熱延伸を施し、油剤を付与した後、加熱ローラーにて巻き取ることにより、抗菌性仮撚加工繊維を作成した(表4)。
【0100】
以下軟化点差は、基礎素材樹脂軟化温度より、複合樹脂軟化温度を差し引いた値を軟化点差とした。
【0101】
【表2】
【0102】
【表3】
【0103】
【表4】
【0104】
(1)抗菌性試験
前記のように作成した抗菌樹脂プレートと、抗菌性仮撚加工繊維について、次のように抗菌性試験を実施した。
【0105】
1.抗菌樹脂プレート
抗菌加工製品の抗菌性試験方法JIS Z 2801に準拠して抗菌試験を行った。
【0106】
まず、実施例1〜5及び比較例1〜3の各抗菌樹脂プレートの平板成形体(厚さ2mm)をそれぞれ50mm×50mmに切り出し、エタノールをしみ込ませたガーゼで成形体表面をふき取り、23℃、60%相対湿度雰囲気下で24時間放置し、抗菌力試験検体とした。試験検体に菌液を0.4ml接種し、45mm×45mmのポリエチレンフィルムを密着させた後、37℃で保存し、保存開始時及び24時間後にSCDLP培地(日本製薬(株)製)で生存菌を洗い出した。この洗い出し液について菌数測定用標準寒天培地(ニッスイ(株)製)を用いた寒天平板培養法(37℃、24時間)により、生存菌数を測定し、検体1枚当たりの生存菌数に換算した。
【0107】
試験菌は大腸菌(IFO 3972)を使用した。試験菌液を調製するため、まず、肉エキス5mg、ペプトン10mg、及び塩化ナトリウム5mgを1リットルの蒸留水に溶かした普通ブイヨン培地を調製した。次いで、前記ブイヨン培地を蒸留水にて更に500倍に希釈した溶液を調製し、かかる溶液に大腸菌を懸濁させ、1mlあたりの菌数が10個となるように調製した。抗菌試験の結果を表5に示す。
【0108】
【表5】
【0109】
2.抗菌性仮撚加工繊維
繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果JIS L 1902に準拠して抗菌試験を行った。
【0110】
すなわち、滅菌した1/20濃度のニュートリエントブロスで、下記試験菌の菌液1.3×10個/mlを調製し、前記調製菌液0.2mlを実施例1〜4及び比較例1〜3の各試料0.4gにそれぞれ均一に接種し、37℃で18時間培養する。培養終了後、試験菌を洗い出し、その液を混釈平板寒天培養法で、37℃で24〜48時間培養し生菌数を測定する。なお、試験菌として、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)を使用した。抗菌試験の結果を表6及び表7に示す。
【0111】
【表6】
【0112】
【表7】
【0113】
上記実施例に示す結果より、無機抗菌剤の配合量が同一であっても実施例の抗菌性樹脂成形品及び抗菌性繊維は、抗菌性能が十分に高くなることがわかる。これに対し、比較例の抗菌性複合粒子により製造したものは、本発明の抗菌性複合粒子を使用したものに比べて同量或いはそれ以上の抗菌剤が配合されているにも関わらず、抗菌性能が著しく低下していることが分かった。
【0114】
また、抗菌樹脂プレートの実施例5、抗菌性PET繊維の実施例4及び抗菌性アクリル樹脂繊維の実施例4について、それぞれの抗菌試験結果(表5〜表7)を比較すると、これらは本発明の抗菌性複合粒子(製造例4)を使用して製造したものであり、一定の抗菌力が見られるが、抗菌性複合粒子を構成する樹脂粒子と軟化点の差が20℃未満の基礎素材樹脂を使用した場合には、抗菌効果が低下していることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0115】
以上説明したように、本発明の抗菌性複合粒子は、特定のガラス転移点と溶融粘度を有するポリマー基材及び無機系抗菌剤の微粒子から構成されているため、合成樹脂製品を構成する基礎素材に対して良好な分散性を有し、良好な抗菌効果を有する各種合成樹脂成型品を得ることができる。また、本発明の抗菌性複合粒子を使用して抗菌性繊維を製造した場合には、材料本来の特性を損なうことなく充分な抗菌効果を有する繊維を得ることができる。

Claims (20)

  1. 溶融粘度が下記の式(1)を満たし、かつガラス転移温度が10℃〜85℃である熱可塑性ポリマー基材と、抗菌性金属を担持させたリン酸塩系化合物から構成されてなる抗菌性複合粒子。
    10Pa・S≦η(90℃)≦10Pa・S ……(1)(η:複素粘度)
  2. 基礎素材樹脂中に分散せしめるための抗菌性複合粒子であって、溶融粘度が下記の式(2)を満たす請求項1の抗菌性複合粒子。
    10Pa・S≦η(100℃)≦10Pa・S ……(2)(η:複素粘度)
  3. 溶融粘度が下記の式(3)を満たす請求項1の抗菌性複合粒子。
    10Pa・S≦η(180℃)≦10Pa・S ……(3)(η:複素粘度)
  4. 基礎素材樹脂が、ポリマー基材の軟化点に対して20℃以上高い軟化点を有する樹脂である請求項の抗菌性複合粒子。
  5. 前記のポリマー基材の軟化点が150℃以下50℃以上である、請求項1の抗菌性複合粒子。
  6. 前記のポリマー基材の重量平均分子量が、1000以上100000以下である、請求項1の抗菌性複合粒子。
  7. 前記の抗菌性金属を担持させたリン酸塩系化合物が、リン酸塩系化合物からなる担体に、銀、銅及び亜鉛から選ばれた少なくとも1つの抗菌性金属を担持させたリン酸塩系抗菌剤の微粒子である、請求項1の抗菌性複合粒子。
  8. 前記のリン酸塩系化合物が、リン酸カルシウム系化合物である請求項7に記載の抗菌性複合粒子。
  9. 前記の抗菌性金属の含有量が、リン酸塩系化合物からなる担体に対して0.05〜30.0重量%である請求項1の抗菌性複合粒子。
  10. 前記の抗菌性金属を担持させたリン酸塩系化合物の量が、前記のポリマー基材に対して0.1〜60.0重量%である請求項1の抗菌性複合粒子。
  11. 前記のポリマー基材がガラス転移温度80℃以下40℃以上の非結晶性ポリマーである請求項1の抗菌性複合粒子。
  12. 前記のポリマー基材が、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル系樹脂、およびそれらの共重合体から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなることを特徴とする、請求項1の抗菌性複合粒子。
  13. 体積平均粒子径が1〜2000μmであることを特徴とする、請求項1の抗菌性複合粒子。
  14. 抗菌性金属を担持させたリン酸塩系化合物の体積平均粒子径が10μm以下である請求項1の抗菌性複合粒子。
  15. 基礎素材樹脂中に請求項1の抗菌性複合粒子を分散せしめてなる抗菌性樹脂組成物。
  16. 抗菌性金属を担持させたリン酸塩系化合物の含有量が、基礎素材樹脂に対して0.01〜10.0重量%である請求項15記載の抗菌性樹脂組成物。
  17. ポリマー基材の含有量が、基礎素材樹脂に対して0.01〜60.0重量%である請求項15記載の抗菌性樹脂組成物。
  18. ポリマー基材と基礎素材樹脂との組み合わせが、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリオレフィン、ポリエステル/ポリアミド、ポリエステル/アクリル系樹脂、ポリオレフィン/ポリオレフィン、ポリアミド/ポリアミド、アクリル系樹脂ポリスチレン、アクリル系樹脂/アクリル系樹脂ポリスチレン/アクリル系樹脂ポリスチレン/ポリスチレンのいずれかであることを特徴とする請求項15記載の抗菌性樹脂組成物。
  19. 請求項15記載の抗菌性樹脂組成物から成形されたことを特徴とする抗菌性樹脂製品。
  20. 抗菌性樹脂製品がフィルム、シートまたは繊維から選ばれる請求項19の抗菌性樹脂製品。
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