JP4025698B2 - 染毛用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、染毛剤の第1剤等に適用され、毛髪を染色するための染毛用組成物に関するものである。
従来、この種の染毛用組成物としては、酸化染料等を含有する酸化染毛剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の酸化染毛剤は、通常、酸化防止剤として少量配合されているアスコルビン酸類を過剰量配合することにより、染毛力を低下させることなく、地肌汚れを抑制している。
特開2002−29946号公報(請求項1)
ところが、上記特許文献1に記載の酸化染毛剤においては、アスコルビン酸類を1重量%以上配合すると、保存時に組成物自体の色が黄色、褐色等の色に変色するという問題があった。また、組成物中にさらに香料が含有された場合、組成物の変色がさらに悪化するという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、染毛力を十分に得ることができるとともに、変色を抑制することができる染毛用組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の染毛用組成物では、酸化染料及びアルカリ剤を含有し、使用時に酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合調製される染毛用組成物であって、(A)アスコルビン酸類を1〜20重量%含有するとともに下記の(B)成分を0.01〜5重量%含有するものである。
(B)成分:システイン類、システアミン、メタリン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、t−ブチルヒドロキノン、並びにアセトアニリドから選ばれる少なくとも一種。
請求項2に記載の発明の染毛用組成物では、酸化染料、アルカリ剤及び香料を含有し、使用時に酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合調製される染毛用組成物であって、(A)アスコルビン酸類を1〜20重量%含有するとともに下記の(B)成分を0.01〜5重量%含有するものである。
(B)成分:システイン類、システアミン、メタリン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、t−ブチルヒドロキノン、並びにアセトアニリドから選ばれる少なくとも一種。
請求項3に記載の発明の染毛用組成物では、請求項2に記載の発明において、前記香料は、下記の(C)成分であることを特徴とする。
(C)成分:シトラール、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロキシシンナミックアルデヒド、バニリン、n−ヘキサナール、α−ピネン、2,6−ジメチルヘプタノール、n−メチレンテトラメチルヘプタノン、n−メチルヘキシルエーテル、及びシクロペンタデカノンから選ばれる少なくとも一種。
請求項4に記載の発明の染毛用組成物では、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記(B)成分としてシステイン類及びシステアミンの少なくとも一方を含有するものである。
本発明によれば、染毛力を十分に得ることができるとともに、変色を抑制することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を2剤式の染毛剤における第1剤に適用した第1の実施形態について詳細に説明する。
2剤式の染毛剤は、染毛用組成物としての第1剤及び酸化剤組成物としての第2剤から構成される。第1剤は酸化染料及びアルカリ剤が含有されるものである。第1剤には、さらに(A)アスコルビン酸類及び(B)成分が含有されている。(B)成分は、システイン類、システアミン、メタリン酸及びその塩、ポリリン酸及びその塩、クエン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、t−ブチルヒドロキノン、ブチルヒドロキシアニソール、アセトアニリド、リン酸塩、並びにアルギニンから選ばれる少なくとも一種である。第1剤中における(A)成分の含有量は1〜20重量%、(B)成分の含有量は0.01〜5重量%である。
第2剤には、酸化剤が含有される。第1剤及び第2剤は使用時に混合調製される。第1剤及び第2剤の混合物(以下、単に混合物という。)が毛髪に塗布されることにより、毛髪が染色される。
[第1剤]
第1剤には、酸化染料、アルカリ剤、(A)及び(B)の各成分が含有される。
酸化染料は、酸化剤による酸化重合によって発色可能な化合物を示し、具体的には主要中間体及びカプラーに分類される。
主要中間体としては、フェニレンジアミン類(但し、メタフェニレンジアミンを除く。)、アミノフェノール類(但し、メタアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール及びパラメチルアミノフェノールを除く。)、トルイレンジアミン類(但し、トルエン−3,4−ジアミン及びトルエン−2,4−ジアミンを除く。)、ジフェニルアミン類、ジアミノフェニルアミン類、N−フェニルフェニレンジアミン類、ジアミノピリジン類(但し、2,6−ジアミノピリジンを除く)、それらの塩類等が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。
カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、パラメチルアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール及びそれらの塩等が挙げられる。
これらの酸化染料は単独で配合してもよく、複数を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化染料の中でも、染毛力が強いことから少なくとも主要中間体を含有させることが好ましく、主要中間体の中でも、パラフェニレンジアミン、パラトルイレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−パラフェニレンジアミン、N−フェニル−パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロパラフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、オルトアミノフェノール、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミン、パラアミノフェニルスルファミン酸及びそれらの塩類から選ばれる少なくとも一種が好ましい。
第1剤中における酸化染料の含有量は、好ましくは0.01〜15.0重量%である。この含有量が0.01重量%未満では十分な染毛力は得られにくい。一方、15.0重量%を超えて配合してもそれ以上の染毛力は得られにくい。
アルカリ剤は、第2剤中に含有される酸化剤の作用を促進することにより、毛髪に明度を付与するために配合される。
アルカリ剤の具体例としては、アンモニア、アルカノールアミン、アンモニウム塩、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。アルカノールアミンの具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。アンモニウム塩の具体例としては、ハロゲン化アンモニウム、無機系アンモニウム塩、有機系アンモニウム塩等が挙げられる。ハロゲン化アンモニウムとしては塩化アンモニウム等、無機系アンモニウム塩としては炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウム等、有機系アンモニウム塩としては乳酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、グリコール酸アンモニウム等が挙げられる。
これらのアルカリ剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらのアルカリ剤の中でも刺激臭を抑制することができることから、第1剤中には少なくともアルカノールアミンを含有させることが好ましく、加えて毛髪に明度を付与する効果が高いことから、第1剤中にはモノエタノールアミンを含有させることがより好ましい。
第1剤中におけるアルカリ剤の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜9.6重量%、さらに好ましくは0.6〜9重量%、最も好ましくは0.7〜8重量%である。この含有量が0.1重量%未満であると、十分な明度が得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合すると、仕上り後の毛髪において良好な感触を得ることが困難となるおそれがある。
(A)アスコルビン酸類は、酸化剤による酸化染料の酸化重合反応を促進させるとともに混合物のpHをコントロールするために配合される。(A)成分の具体例としては、アスコルビン酸、エリソルビン酸、それらの塩及び誘導体等が挙げられる。
アスコルビン酸の塩としては、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸アンモニウム、アスコルビン酸モノエタノールアミン、アスコルビン酸ジエタノールアミン等が挙げられる。エリソルビン酸の塩としてはエリソルビン酸ナトリウム等が挙げられる。
アスコルビン酸の誘導体としては、アスコルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビル、ミリスチン酸アスコルビル、ラウリン酸アスコルビル、酢酸アスコルビル、プロピオン酸アスコルビル、酒石酸アスコルビル、クエン酸アスコルビル、コハク酸アスコルビル、安息香酸アスコルビル、(アスコルビル/トコフェリル)リン酸カリウム、アスコルビルエチル、アスコルビン酸アラントイン、アスコルビン酸キトサン、アスコルビン酸メチルシラノール、テトラデシルヘキシルアスコルビル、アミノプロピルアスコルビルフォスフェート、アスコルビン酸ポリペプタイド、アスコルビルグルコシド、アスコルビルメチルシラノールペクチネート等が挙げられる。
これらの(A)成分は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの(A)成分の中でも、酸化剤の酸化作用をさらに促進させることができることから、アスコルビン酸及びその塩から選ばれる少なくとも一種を含有させることが好ましい。
第1剤中における(A)成分の含有量は、1〜20重量%、好ましくは1.4〜19重量%、さらに好ましくは1.8〜18重量%、最も好ましくは2.2〜18重量%である。この含有量が1重量%未満であると、酸化剤による酸化染料の酸化重合を十分に促進することができない。また、pHコントロール作用が得られない。一方、20重量%を超えて配合すると、酸化重合反応が阻害され、逆に染毛力が低下する。また、それ以上のpHコントロール作用が得られない。
(B)成分は、保存時における第1剤の変色を抑制するために配合される。本明細書でいう変色の抑制は、(B)成分を配合しなかった場合に比べて、第1剤の変色を抑制する効果が高いことを示す。
(B)システイン類としては、システイン、その塩及び誘導体等が挙げられる。システインの具体例としてはL−システイン、D−システイン、DL−システイン等が挙げられる。システインの塩としては、L−システイン塩酸塩、DL−システイン塩酸塩等が挙げられる。システインの誘導体としては、N−アセチルシステイン等が挙げられる。
(B)メタリン酸及びその塩としては、メタリン酸、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。(B)ポリリン酸及びその塩としては、ポリリン酸、ポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。(B)クエン酸及びその塩としては、クエン酸、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸水素二アンモニウム、クエン酸水素二カリウム、クエン酸水素二ナトリウム、クエン酸二水素アンモニウム、クエン酸二水素カリウム、クエン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。(B)リン酸塩としては、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素カルシウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸水素アンモニウムナトリウム等が挙げられる。
これらの(B)成分は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの(B)成分の中でも、変色を抑制する効果に優れることから、好ましくはシステイン類である。
第1剤中における(B)成分の含有量は、0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜4重量%、より好ましくは0.05〜3重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、変色を抑制する効果が十分に得られない。また、5重量%を超えて配合すると、染毛力が十分に得られない。
第1剤中及び混合物中における(B)成分に対する(A)成分の重量比[=(A)成分の重量/(B)成分の重量]は、好ましくは0.35〜50、より好ましくは0.4〜40、さらに好ましくは0.8〜30、最も好ましくは1.2〜20である。この重量比が0.35未満であると、(B)成分が(A)成分の作用を阻害し、染毛力が十分に得られないおそれがある。一方、この重量比が50を超えると、(B)成分による変色を抑制する効果が十分に得られないおそれがある。この重量比が0.35〜50であると、変色を抑制する効果及び染毛力をバランスよく得ることができる。
第1剤中及び混合物中において、アルカリ剤に対する(A)成分の重量比[=(A)成分の重量/アルカリ剤の重量]は、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.3以上である。この重量比が0.2未満であると、(A)成分のpHコントロール作用が十分に発揮されないおそれがある。なお、この重量比の上限は、好ましくは11.1以下、より好ましくは8.3以下、さらに好ましくは6.7以下である。この重量比が11.1を超えて配合しても、pHコントロール作用がそれ以上得られないおそれがある。
第1剤のpHは、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11である。第1剤のpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進することができないおそれがある。一方、このpHが12を超えると、毛髪の感触が悪化する等の不具合が発生するおそれがある。
第1剤中及び混合物中において、主要中間体に対する(A)成分の重量比[=(A)成分の重量/主要中間体の重量]は、好ましくは0.3〜5、より好ましくは0.5〜3、さらに好ましくは0.5〜2.8である。この重量比が0.3未満であると、(A)成分による染毛力の向上効果が得られにくい。一方、5を超えて配合してもそれ以上の染毛力が得られにくい。
第1剤には、その他の成分として水、pH調整剤、界面活性剤、油性成分等を含有させることもできる。
水は、各成分の溶媒又は分散媒として第1剤を溶液、分散液又は乳化物とするために適量配合される。第1剤中における水の含有量は、好ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは70〜90重量%である。この含有量が50重量%未満であると、水溶液、分散液又は乳化物を安定して形成することが困難となるおそれがある。一方、95重量%を超えて配合すると、第1剤の均一性及び安定性を確保しにくくなる。
第1剤には、第1剤のpHを上記の範囲に容易に設定することができることから、pH調整剤を含有させることが好ましい。pH調整剤の具体例としては、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸等が挙げられる。第1剤中におけるpH調整剤の配合量は、第1剤のpHが上記の範囲になる量とするのが好ましい。
界面活性剤は、第1剤の安定性を保持するために配合される。この界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPという)アルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
油性成分としては、高級アルコール、油脂類、ロウ類、炭化水素類、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。
高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
油脂類の具体例としては、ホホバ油、オリーブ油のグリセライド等、ロウ類の具体例としては、ミツロウ、ラノリン等、炭化水素類の具体例としては、流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等が挙げられる。エステル類の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等、シリコーン類の具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
さらに、その他の成分としてラウリン酸、ミリスチン酸、リノレン酸等の脂肪酸、ソルビトール、マルトース等の糖類、多価アルコール、バチルアルコール、キミルアルコール等のアルキルグリセリルエーテル、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウム等の水溶性高分子化合物、パラベン等の防腐剤、EDTA等のキレート剤、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、紫外線吸収剤、直接染料等が挙げられる。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
この第1剤の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。この第1剤は、チューブ容器、エアゾール容器等の各種容器に充填され、使用時まで保存される。
[第2剤]
第2剤には酸化剤が含有される。酸化剤は、酸化染料を酸化重合させて発色させるとともに、毛髪に含まれるメラニンを脱色させるために配合される。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの酸化剤は単独で配合してもよく、二種以上を組み合わせて配合してもよい。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に優れることから、好ましくは過酸化水素である。
第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜4.5重量%、より好ましくは0.3〜4重量%である。この含有量が0.1重量%未満であると、酸化染料を十分に酸化重合させることが困難となるおそれがある。一方、4.5重量%を超えて配合すると、毛髪の感触が悪化する等の不具合が発生するおそれがある。
第2剤にはその他の成分として第1剤に記載の水、油性成分、界面活性剤等が含有される。また「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
この第2剤の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。
[混合物]
混合物は、第1剤及び第2剤を所定の割合で混合調製することによって得られる。第1剤と第2剤との混合割合は、好ましくは重量比で第1剤:第2剤=1:0.5〜1:5である。この混合割合よりも第1剤が多くなるか又は第2剤が多くなると第1剤中及び第2剤中における各成分の含有量を設定しにくくなるおそれがある。
混合物中における(A)成分の含有量は、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは0.7〜9.5重量%、さらに好ましくは0.9〜9重量%である。この含有量が0.5重量%未満であると、酸化剤による酸化染料の重合反応を十分に促進させることができないおそれがある。また、pHコントロール作用が十分に得られないおそれがある。一方、10重量%を超えて配合すると、酸化重合反応が阻害されるおそれがあり、染毛力が低下するおそれがある。また、それ以上のpHコントロール作用が得られないおそれがある。
混合物中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.05〜2.25重量%、より好ましくは0.15〜2.0重量%である。この含有量が0.05重量%未満であると、酸化染料を十分に酸化重合することができないおそれがある。一方、2.25重量%を超えると、毛髪の損傷を低減することができないおそれがある。
混合調製時における混合物のpHは、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜11である。このpHが8未満では、酸化剤の作用を十分に促進することができないおそれがある。一方、pHが12を超えると毛髪が脱色される際、毛髪の感触が悪化するおそれがある。
この混合物の剤型は、水溶液状、分散液状、乳化物状、ゲル状、フォーム状、クリーム状等が挙げられる。
この混合物は毛髪に塗布され、混合物が塗布された毛髪は、一定時間放置されることにより徐々に染色される。ここで、混合物には(A)成分が含有されているため、毛髪に塗布された混合物のpHは、放置時間に伴って徐々に低下されるようになっている。染毛放置時間終了後の混合物のpHは、アルカリ剤が毛髪に残留することを低減することができ、毛髪の感触をより良好にすることができることから、中性又は酸性側に移行されることが好ましく、弱酸性であることがより好ましい。
混合調製時における混合物のpHと、混合調製時から30分後における混合物のpHとの差(pH低下値)は、好ましくは1〜10、より好ましくは2〜9、さらに好ましくは3〜8である。このpH低下値が1未満では、残留アルカリにより毛髪の感触が悪化するおそれがある。一方、10を超えるpHの低下は、毛髪が過剰に収れんし、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
混合調製時から30分後における混合物のpHは、好ましくは2〜8、より好ましくは3〜7、さらに好ましくは4〜6である。このpHが2未満では、毛髪が過剰に収れんし、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。一方、このpHが8を超えると残留アルカリにより毛髪の感触が悪化するおそれがある。
さて、各種容器に充填された第1剤は、使用時まで保存される。ここで、(A)成分を1〜20重量%含有させた際に第1剤が経時的に変色するのは、酸化染料及びアルカリ剤が存在する第1剤中において(A)成分が分解や変性することが原因であると考えられる。このとき、第1剤中には(B)成分が0.01〜5重量%含有されている。酸化染料及びアルカリ剤が存在する第1剤中において、この(B)成分には(A)成分の分解や変性を抑制する作用があると考えられる。つまり、(B)成分によって(A)成分の安定性が向上されるため、(A)成分を要因とする第1剤の経時的な変色を抑制することができる。
さらに、第1剤に香料が配合された場合、(B)成分には(A)成分の分解や変性を抑制する作用に加えて、(A)成分と香料との反応を抑制する作用があると考えられる。従って、第1剤中において(A)成分と香料の反応生成物、つまり着色物質の生成が抑制されると考えられ、香料の存在下においても第1剤の経時的な変色を抑制することができる。
次に、第1剤及び第2剤を使用するには、第1剤及び第2剤を所定の混合割合で混合することによって混合物を調製し、この混合物の必要量をコーム(櫛)又は刷毛に付着させ、毛髪に塗布する。この混合物中では、酸化剤によって酸化染料が酸化重合されることにより、酸化染料が発色されるようになっている。このとき、混合物中には(A)成分及び酸化剤が含有され、(A)成分及び酸化剤は混和されている。そして、(A)成分によって酸化剤の酸化力は十分に引き出されるため、酸化剤による酸化染料の酸化重合反応が一層促進される。つまり、酸化剤による酸化染料の酸化重合反応において、(A)成分は触媒的な役割を果たすと推測される。従って、酸化染料を効率的に発色させることができ、染毛力を十分に得ることができる。
また、混合物にはアルカリ剤が含有され、混合物中の液性はアルカリ性を示している。混合物が塗布された毛髪は、この状態で一定時間(例えば、10分から40分)放置される。このとき、混合物中には、(A)成分が含有されている。この(A)成分のpHコントロール作用によって、アルカリ剤が徐々に中和される。このため、放置時間の経過に伴って、混合物のpHは、混合調製時のpHより徐々に低下される。
一定時間放置後の毛髪には、プレーンリンス(水、温水等による毛髪のすすぎ)が施され、毛髪の染毛処理が仕上げられる。このとき、(A)成分のpHコントロール作用により、混合物のpHは低下されているため、仕上り後の毛髪における残留アルカリを低減することができる。
以上詳述した第1の実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第1の実施形態の染毛用組成物においては、第1剤中には(A)成分が1〜20重量%含有され、使用時に第2剤と混合調製されるように構成されている。従って、酸化剤の酸化力が十分に引き出され、酸化染料の酸化重合反応を一層促進されるため、染毛力を十分に得ることができる。また、第1剤中には(B)成分が0.01〜5重量%含有されている。従って、(A)成分の安定性が向上され、(A)成分を要因として第1剤が経時的に変色(白色から黄色となる黄変、白色から褐色となる褐変等)することを抑制することができる。
・ 第1の実施形態の染毛用組成物においては、(B)成分として少なくともシステイン類を含有させることが好ましい。このように構成した場合、第1剤が経時的に変色することをさらに抑制することができる。
・ 第1の実施形態の染毛用組成物においては、第1剤と第2剤とが混合調製された混合物のpHは、(A)成分によって、混合調製時のpHから低下されるようになっている。この(A)成分のpHコントロール作用によって、仕上り後の毛髪における残留アルカリは低減される。従って、残留アルカリによる毛髪のダメージを低減することができ、仕上り後の毛髪の感触を良好にすることができる。
・ 第1の実施形態の染毛用組成物においては、混合物中には(A)成分が0.5〜10重量%含有されるとともに混合物中には酸化剤が0.05〜2.25重量%含有されることが好ましい。この場合、(A)成分によって酸化剤の作用が十分に引き出されるため、酸化剤の含有量を低減させても、十分な染毛力が得られる。従って、酸化剤の含有量を0.05〜2.25重量%に低減させることが可能となるため、酸化剤による毛髪の損傷を抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を2剤式の染毛剤における第1剤に適用した第2の実施形態について第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1剤は、酸化染料、アルカリ剤及び香料が含有されるものである。さらに、第1剤には第1の実施形態に記載の(A)及び(B)の各成分が含有されている。第2剤は、第1の実施形態における第2剤と同じものが使用される。
香料は、原料臭や刺激臭をマスキングするために配合される。香料としては、天然香料及び合成香料から選ばれる少なくとも一種が挙げられ、具体例としては3α,6,6,9α−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン、アネトール、オーランチオール、ジメトール、シクロヘキシルn−ブチレート、ジヒドロローズオキシド、エストラゴール、エチルアミルケトン、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−2−イルカルボキシレート、リナロール、ラバンジュロール、エチル−2−メチルペンタノエート、メチルアンスラニレート、メチルイオノンG、l−メントール、p−クレゾール及びp−クレジルアセテート、p−サイメン、ターピノレン、α−ターピネン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン、α−ピネン等の炭化水素テルペン、n−ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロトロピックアルデヒド、リグストラール(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニルカルボキシアルデヒド)、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミノシンナミックアルデヒド、リリアール(p−tert−ブチル−α−メチル−ヒドロシンナミックアルデヒド)、シクラメンアルデヒド(p−イソプロピル−α−メチル−ヒドロシンナミックアルデヒド)、リラール((4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロキシシンナミックアルデヒド、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン等のアルデヒド類、エチルフォルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、ジアセチル、メチルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバレレート、イソアミルアセテート、イソアミルプロピオネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリルヘキサノエート、エチルアセトアセテート、エチルヘプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチルオクチレート、スチラリルアセテート、ベンジルアセテート、ノニルアセテート、ボロニルアセテート、ジエチルフタレート、安息香酸リナリル、エチルシンナメート、ヘキシルサリシレート、メチニルアセテート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジヒドロジャスモン酸メチル、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、クマリン等のエステル類、n−メチルヘキシルエーテル、アニソール、p−クレシルメチルエーテル、ジメチルハイドロキノン、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、アネトール、チモール、ジフェニルオキサイド、ガラクソリド(1,3,4,6,7,8−ヘキサハイドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン)等のエーテル類、イソプロピルアルコール、cis−3−ヘキセノール、2,6−ジメチルヘプタノール、2−オクタノール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ターピネオール、テトラハイドロゲラニオール、アニスアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類、メントン、アセトフェノン、α−又はβ−ダマスコン(2,6,6−トリメチル−trans−1−クロトニル−シクロヘキセン−1又は−2)、α−又はβ−ダマセノン、α−、β−又はγ−ヨノン、α−、β−又はγ−メチルヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、テンタローム(7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチルテトラハイドロナフタレン)、メチルセドリン、α−又はβ−イソメチルヨノン、α−、β−又はγ−イロン、マルトール、エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン、n−メチレンテトラメチルヘプタノン、シクロペンタデカノン等のケトン類等が挙げられる。
ここで、(B)成分を含有しない従来の第1剤では、(A)成分及び香料が共存した場合、第1剤の変色はさらに悪化するという問題があった。この現象は、(A)成分と香料との反応生成物が着色物質となり、それによって第1剤の変色が起こると推測される。
多種存在する香料の中でも、第1剤の変色が一層抑制されることから、下記の(C)成分であることが好ましい。(C)成分は、シトラール、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロキシシンナミックアルデヒド、バニリン、n−ヘキサナール、α−ピネン、2,6−ジメチルヘプタノール、n−メチレンテトラメチルヘプタノン、n−メチルヘキシルエーテル、及びシクロペンタデカノンから選ばれる少なくとも一種である。これらの(C)成分と(A)成分との反応は、(B)成分によって抑制され易いため、第1剤の変色が一層抑制されると推測されている。
第1剤中における香料の含有量は、好ましくは0.01〜3重量%、より好ましくは0.01〜2重量%、さらに好ましくは0.01〜1重量%である。この含有量が0.01重量%未満であると、十分なマスキング効果が得られないおそれがある。一方、3重量%を超えて配合すると、香料臭がきつくなるとともに(B)成分による変色抑制効果が十分に得られないおそれがある。
香料中における(C)成分の含有量は、好ましくは10〜100重量%、より好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは30〜100重量%である。この含有量を10〜100重量%にすることにより、第1剤の変色をより一層抑制することができる。
第2の実施形態における染毛用組成物においては、第1剤には酸化染料、アルカリ剤及び香料が含有され、さらに(A)成分が1〜20重量%含有されている。このとき、第1剤には(B)成分0.01〜5重量%含有されている。この(B)成分には、(A)成分の分解や変性を抑制する作用に加えて、(A)成分と香料との反応を抑制する作用があると考えられる。従って、第1剤中において(A)成分と香料の反応生成物、つまり着色物質の生成が抑制されると考えられ、香料の存在下においても第1剤の経時的な変色を抑制することができる。
また、第2の実施形態の染毛用組成物においては、香料として少なくとも(C)成分を含有させることが好ましい。上記の(B)成分は、(A)成分と(C)成分との反応を抑制する作用に特に優れると考えられ、第1剤に特定の香料である(C)成分を含有させることによって、第1剤の経時的な変色を一層抑制することができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記第2の実施形態において、第1剤に香料を配合する際には、その香料を含有する天然精油を配合してもよい。天然精油としては、例えばα−ピネンを含有するテレビン油等が挙げられる。
次に、上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記酸化剤組成物と混合調製された混合物のpHは、前記(A)成分によって、混合調製時のpHから低下される染毛用組成物。
(2) 前記混合物のpHは、混合調製時のpHから1〜10の範囲で低下される上記(1)に記載の染毛用組成物。
(3) 前記混合物のpHは、混合調製時のpHから中性又は酸性側に移行される上記(1)又は(2)に記載の染毛用組成物。
(4) 前記酸化剤組成物との混合調製時のpHは8〜12である上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の染毛用組成物。
次に、2剤式の染毛剤(無香料タイプ)に適用した実施例1について処方例及び比較例を挙げて、前記第1の実施形態をさらに具体的に説明する
表1に示す配合によって染毛用組成物としての第1剤及び従来の第1剤を調製した。また、表2に示す配合によって酸化剤組成物としての第2剤を調製した。なお、表1及び表2における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。
Figure 0004025698
Figure 0004025698
表1に示す各例における第1剤の変色の抑制について下記の方法によって評価した。また、表1に示す第1剤と表2に示す第2剤を組み合わせて1:1の重量割合で混合し、白髪混じりの人毛毛束に塗布して30分間放置後、水洗することにより人毛毛束に染毛処理を完了した。染毛処理が施された人毛毛束について以下に示す染毛力及び感触の評価を行った。これらの評価結果を表3に示す。
<変色の抑制>
40℃で6ヶ月保存した後の第1剤について、10名のパネラーが変色の程度を目視にて観察し、変色(黄変及び褐変)の抑制効果が非常に優れる(5点)、優れる(4点)、良好(3点)、やや悪い(2点)及び悪い(1点)の5段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.6点以上を「非常に優れる:5」、3.6点以上4.5点以下を「優れる:4」、2.6点以上3.5点以下を「良好:3」、1.6点以上2.5点以下を「やや悪い:2」及び1点以上1.5点以下を「悪い:1」とし、評価結果とした。
<染毛力>
10名のパネラーが人毛毛束の染色の程度を目視にて観察し、良好(3点)、やや悪い(2点)及び悪い(1点)の3段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が2.6点以上を「良好:○」、1.6点以上2.5点以下を「やや悪い:△」及び1点以上1.5点以下を「悪い:×」とし、評価結果とした。
<感触>
10名のパネラーが人毛毛束の感触を官能評価し、良好(3点)、やや悪い(2点)及び悪い(1点)の3段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が2.6点以上を「良好:○」、1.6点以上2.5点以下を「やや悪い:△」及び1点以上1.5点以下を「悪い:×」とし、評価結果とした。
Figure 0004025698
表3の結果から明らかなように、処方例では(B)成分が配合されているため、変色の抑制について非常に優れる又は優れる評価結果であった。また、(A)成分の配合によって、良好な染毛力及び感触が得られることがわかる。
これに対し、比較例1〜4では(B)成分が配合されていないため、変色の抑制についてやや悪い評価結果であった。
次に、2剤式の染毛剤(香料配合タイプ)に適用した実施例2について処方例及び比較例を挙げて、前記第2の実施形態をさらに具体的に説明する。
(処方例14〜25、比較例5〜9)
表4に示す配合によって染毛剤組成物としての第1剤及び従来の第1剤を調製した。また、実施例1と同じ第2剤を調製した。なお、表4における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。また、表4における香料1〜5は、以下に示すものである。
香料1:シトラール
香料2:4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド
香料3:α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロシンナミックアルデヒド
香料4:バニリン
香料5:n−ヘキサナール
Figure 0004025698
表4に示す各例における第1剤の変色について実施例1と同じ方法によって評価した。また、表4に示す第1剤と表2に示す第2剤を組み合わせて1:1の重量割合で混合し、実施例1と同じ方法によって染毛処理を完了した。染毛処理が施された人毛毛束について実施例1と同じ方法で染毛力及び感触の評価を行った。これらの評価結果を表5に示す。
Figure 0004025698
表5の結果から明らかなように、処方例14〜25では香料1〜5が配合されているが、(B)成分が配合されているため、変色の抑制について優れる結果であった。また、(A)成分の配合によって、良好な染毛力及び感触が得られることがわかる。
これに対し、比較例5〜9では香料1〜5が配合され、(B)成分が配合されていないため、変色の抑制について悪い結果となった。
(処方例26〜35、比較例10、比較例11)
表6に示す配合によって染毛剤組成物としての第1剤及び従来の第1剤を調製した。また、実施例1と同じ第2剤を調製した。なお、表6における各成分の配合量を示す数値の単位は重量%である。また、表6における香料6〜10は、以下に示すものである。
香料6:α−ピネン
香料7:2,6−ジメチルヘプタノール
香料8:n−メチレンテトラメチルヘプタノン
香料9:n−メチルヘキシルエーテル
香料10:シクロペンタデカノン
Figure 0004025698
表6に示す各例における第1剤の変色について実施例1と同じ方法によって評価した。また、表6に示す第1剤と表2に示す第2剤を組み合わせて1:1の重量割合で混合し、実施例1と同じ方法によって染毛処理を完了した。染毛処理が施された人毛毛束について実施例1と同じ方法で染毛力及び感触の評価を行った。これらの評価結果を表7に示す。
Figure 0004025698
表7の結果から明らかなように、処方例26〜35においても(B)成分の配合による変色抑制効果が確認されるとともに、染毛力及び感触について良好な結果が得られた。
これに対し、比較例10では、(B)成分が5重量%を超えて配合されているため、染毛力が悪い結果となった。比較例11では、(A)成分が20重量%を超えて配合されているため、染毛力が悪い結果となった。
(定義)
・ 本明細書中における「pHコントロール作用」とは、酸化剤の存在下において、反応過程により生成される水素イオンが、アルカリ剤を中和させる作用をいう。
・ 本明細書において、混合物の「pH低下値」は、温度25℃にした第1剤及び第2剤を混合調製した時におけるpHと、混合物を温度25℃、放置時間30分の条件で放置した後のpHとから算出される値である。
・ 本明細書中において、第1剤及び混合物の「pH」の値は、第1剤及び混合物のそれぞれ10重量%水溶液を調製して、その水溶液を25℃にて測定した値である。

Claims (4)

  1. 酸化染料及びアルカリ剤を含有し、使用時に酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合調製される染毛用組成物であって、(A)アスコルビン酸類を1〜20重量%含有するとともに下記の(B)成分を0.01〜5重量%含有することを特徴とする染毛用組成物。
    (B)成分:システイン類、システアミン、メタリン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、t−ブチルヒドロキノン、並びにアセトアニリドから選ばれる少なくとも一種。
  2. 酸化染料、アルカリ剤及び香料を含有し、使用時に酸化剤を含有する酸化剤組成物と混合調製される染毛用組成物であって、(A)アスコルビン酸類を1〜20重量%含有するとともに下記の(B)成分を0.01〜5重量%含有することを特徴とする染毛用組成物。
    (B)成分:システイン類、システアミン、メタリン酸及びその塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、t−ブチルヒドロキノン、並びにアセトアニリドから選ばれる少なくとも一種。
  3. 前記香料は、下記の(C)成分である請求項2に記載の染毛用組成物。
    (C)成分:シトラール、4(3)−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド、α−メチル−3,4−メチレンジオキシヒドロキシシンナミックアルデヒド、バニリン、n−ヘキサナール、α−ピネン、2,6−ジメチルヘプタノール、n−メチレンテトラメチルヘプタノン、n−メチルヘキシルエーテル、及びシクロペンタデカノンから選ばれる少なくとも一種。
  4. 前記(B)成分としてシステイン類及びシステアミンの少なくとも一方を含有する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の染毛用組成物。
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