JP4017381B2 - 流体吐出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持する弾性変形可能な張り出し部を備える流体吐出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流体吐出器には、例えば、使用者のトリガー(引き金)操作によってポンプ作用を惹起するトリガー式ポンプや、使用者のノズルヘッド操作によってポンプ作用を惹起するノズルヘッドタイプなどがあり、本願出願人は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部流路を有するピストンまたはガイドシャフトにバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持する弾性変形可能な張り出し部を設けた流体吐出器を特願2001−319579号等にて提案済みである。
【0003】
図4は、上記流体噴出器として例示したノズルヘッド式ポンプ200と、このポンプ200が取り付けられる容器10の口部10aとを示す断面図である。
【0004】
ノズルヘッド式ポンプ200は、容器10の口部10aに取り付けられるキャップ210と、このキャップ210の内側に取り付けられ容器10の内容物を吸い上げるパイプCoを有するシリンダ220と、このシリンダ220内に設けた座部220aから離間して該シリンダ220内に流体を吸入するためのバルブプランジャ230と、このバルブプランジャ230との間にリターンスプリングS1を配し該バルブプランジャ230を導入する内部通路240rを有する中空のガイドシャフト240と、このガイドシャフト240の外周部に取り付けられシリンダ220内を摺動自在なピストン250と、ガイドシャフト240の内部通路240rから張り出してバルブプランジャ230の外周部230fを摺動可能に保持して該バルブプランジャ230とガイドシャフト240とピストン250とシリンダ220とからなる密閉空間R1を画成し、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻すことによりバルブプランジャ230をシリンダ220内に設けた座部220aから離間させる一方、ガイドシャフト240と共にピストン250をシリンダ220内に押し込んで密閉空間R1を加圧することによりバルブプランジャ230の外周部230fから離間して密閉空間R1内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部260と、ガイドシャフト240の排出側に取り付けるノズルヘッド270と、キャップ210とシリンダ220のフランジ上面との間に設けられガイドシャフト240を保持する保持部材280と、容器10の口部10aとシリンダ220のフランジ下面との間に介在するパッキンPoとからなる。
【0005】
ガイドシャフト240の内部流路240rに設けた張り出し部260は、バルブプランジャ230の外周部230fとの密閉性(以下、シール性という)を保持すると共に、以下のように動作する。
【0006】
具体的に張り出し部260は、ゴムやエラストマなどの弾性体からなり、ノズルヘッド270の押し下げ動作によりガイドシャフト240と共にピストン250をシリンダ220内に押し込む過程では、バルブプランジャ230を該バルブプランジャ230がシリンダ220に設けた弁座220aに着座するまで一体に保持するが、バルブプランジャ230が弁座220aに着座したのちは、ガイドシャフト240をリターンスプリングS1の付勢力に抗してバルブプランジャ230の外周部230fに沿って摺動させる。このとき、張り出し部260は、ガイドシャフト240と共にピストン250をバルブプランジャ230に沿って該シリンダ220内に押し込んで密閉空間R1を加圧することによりその弾性力に抗してバルブプランジャ230の外周部230fから離間して密閉空間R1をガイドシャフト240に形成した内部流路240rに開放し、この内部流路240rからノズルヘッド270の開口270aを経て密閉空間R1内の流体を排出する。
【0007】
その後、張り出し部260は、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻す過程では、リターンスプリングS1の付勢力によって、再びバルブプランジャ230の外周部230fを保持して該バルブプランジャ230を一体に引き上げて、バルブプランジャ230をシリンダ220の弁座220aからスプリング端部に突き当たるまで離間させ、その後はガイドシャフト240のみが元の位置まで復帰させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、こうした流体吐出器は、ガイドシャフト240をシリンダ220内で引き戻す際に、張り出し部260を介してバルブプランジャ230の外周部230fに沿って摺動するため、本願出願人は、例えば、図4の領域Xで示す部分に対して、図5の拡大断面図に示す如く、バルブプランジャ230の外周部230fに張り出し部260の先端が当接する凸部231を形成し、この凸部231に張り出し部260を圧接させることにより、ガイドシャフト240を引き戻したときにガイドシャフト240がバルブプランジャ230に対する相対移動を終了する位置、すなわち、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置でのシール性(気密性)を確保することを発想するに至った。
【0009】
しかしながら、前述の構成のポンプ容器にあっては、後述の(発明の実施形態)にて説明の如く、ピストン250と保持部材280との上下方向での圧接シール(図4の領域Y参照)により、シリンダ220に設けた空気孔220hを通じての流体の排出を防止しており、バルブプランジャ230の凸部231(図5参照)と張り出し部260とを上下方向で圧接シールすることについては、ポンプ全体の構成として異なる2箇所に上下シール部を有することとなり、両シールを維持するには、部品寸法・組み立て等に対し、精度が要求されることとなる。
【0010】
このため、張り出し部260は、バルブプランジャ230に対し、径方向でシールする構成となるが、密閉空間R1内で加圧された流体が張り出し部260の弾性力に抗して弾性変形するため、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にあっても、その位置にて、密閉空間R1内の流体が極端に加圧された状態であると、張り出し部260の先端が当接する凸部231の形状によっては、図4の二点鎖線に示す如く、張り出し部260の先端が凸部231を乗り越えてバルブプランジャ230の外周部230fから捲れることにより、密閉空間R1内の流体を排出してしまうことが考えられる。
【0011】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、ピストンまたはガイドシャフトの内部流路に設けた弾性変形可能な張り出し部が、シリンダ内でガイドシャフトまたはピストンを引き戻したときに該ガイドシャフトまたはピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置ではバルブプランジャの外周部から離間することなく、密閉空間内から流体の排出を確実に阻止することができる流体吐出器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、第1発明である流体吐出器は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有しシリンダ内を摺動自在な中空のピストンと、このピストンの内部通路から張り出してバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャとピストンおよびシリンダとからなる密閉空間を画成し、ピストンをシリンダ内で引き戻すことによりバルブプランジャをシリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、ピストンをシリンダ内に押し込んで密閉空間内を加圧することによりバルブプランジャの外周部から離間して密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、バルブプランジャは、ピストンを引き戻したときに該ピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部の外周部に、張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部分を備えるものであることを特徴とするものである。
【0013】
なお、第1発明に係る、張り出し部は、ピストンと一体に成形されたものであっても、別体として設けられたものであってもよい。
【0014】
また第2発明である流体吐出器は、シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有する中空のガイドシャフトと、このガイドシャフトの外周部に取り付けられシリンダ内を摺動自在なピストンと、ガイドシャフトの内部通路から張り出してバルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャとガイドシャフトとピストンとシリンダとからなる密閉空間を画成し、ガイドシャフトをシリンダ内で引き戻すことによりバルブプランジャをシリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、ガイドシャフトと共にピストンをシリンダ内に押し込んで密閉空間内を加圧することによりバルブプランジャの外周部から離間して密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、バルブプランジャは、ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトがバルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部に、張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部分を備えるものであることを特徴とするものである。
【0015】
なお、第2発明に係る、張り出し部は、ガイドシャフトと一体に成形されたものであっても、別体として設けられたものであってもよい。
【0016】
第3発明である流体吐出器は、上記第1または第2発明において、バルブプランジャは、その軸線方向に対して分割された複数のパーツからなるものであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る流体吐出器の一実施形態であるノズルヘッド式ポンプ100およびそのポンプ100を取り付ける容器10の口部10aを示した断面図であり、図2は、図1の領域Xを示す要部断面図である。
【0019】
ノズルヘッド式ポンプ100は、例えば、乳液などの液体を吐出するものであって、容器10の口部10aに取り付けられるキャップ110と、このキャップ110の内側に取り付けられ容器10の内容物を吸い上げるパイプC1を有するシリンダ120と、このシリンダ120内に設けた座部120aから離間して該シリンダ120内に流体を吸入するバルブプランジャ130と、このバルブプランジャ130との間にリターンスプリングS1を配し該バルブプランジャ130を導入する内部流路140rを有してシリンダ120内を摺動自在な中空のピストン140と、このピストン140の内部流路140rから張り出してバルブプランジャ130の外周部130fを全周にわたって摺動可能に保持してバルブプランジャ130とピストン140とシリンダ120とからなる密閉空間R1を画成する弾性変形可能な張り出し部150と、ピストン140の背面に取り付けられ該ピストン140の内部流路140rと共にバルブプランジャ130を導入する内部流路160rを有するガイドシャフト160と、このガイドシャフト160の排出側に取り付けるノズルヘッド170と、キャップ110とシリンダ120のフランジ上面との間に設けられガイドシャフト140を保持する保持部材180と、容器10の口部10aとシリンダ120のフランジ下面との間に介在するパッキンP1とからなる。
【0020】
バルブプランジャ130は、図1に示す如く、その軸線方向に対して分割された吸入側パーツ131および排出側パーツ132の2つのパーツからなる。吸入側パーツ131は、シリンダ120内に設けた座部120aに着座して吸入弁の役割をし、排出側パーツ132は、その外周部130fをピストン140に設けた張り出し部150が摺動自在に保持して排出弁の役割をする。
【0021】
排出側パーツ132は、図2に示す如く、ピストン140を引き戻したときに該ピストン140がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置(本実施形態では、バルブプランジャ130のノズルヘッド170側先端部)の外周部に、ピストン140に設けた張り出し部150の先端150eを覆って該先端150eの捲れを防止する返し部133を備える。この返し部133は、例えば、バルブプランジャ130の外周部130fに沿って吸入側パーツ131に向かって延在し、バルブプランジャ130の全周にわたって連続的に形成された側壁またはバルブプランジャ130の全周にわたって形成された突起からなり、張り出し部150の先端150eが圧接する部分に環状溝133aを形成している。なお、本実施形態では、返し部133を全周にわたって形成したが、張り出し部150の捲れを防止する形状であれば、これに限ることなく、間欠に形成することも可能である。
【0022】
ピストン140の張り出し部150は、図2に示す如く、バルブプランジャ130の外周部130fと接触する先端150eを有するほぼ爪状の断面形状であってピストン140と一体にゴムやエラストマなどの弾性体で成形されている。これにより、張り出し部150は、その先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fと径方向に接触してバルブプランジャ130の外周部130fとの密閉性(以下、シール性という)を保持すると共に、以下のように動作する。
【0023】
張り出し部150は、ピストン140をシリンダ120内に押し込む過程では、その先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fを該バルブプランジャ130がシリンダ120内に設けた弁座120aに着座するまで一体に保持するが、バルブプランジャ130が弁座120aに着座したのちは、ピストン140をリターンスプリングS1の付勢力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fに沿って摺動する。このとき、ピストン140は、バルブプランジャ130に沿ってシリンダ120内に押し込んで密閉空間R1を加圧するため、この密閉空間R1の圧力が高まると、張り出し部150の先端150eは、張り出し部150の弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから離間する。
【0024】
その後、張り出し部150の先端150eは、密閉空間R1内の圧力低下により再びバルブプランジャ130の外周部130fに圧接するため、ピストン140をシリンダ120内から引き戻す工程では、リターンスプリングS1の付勢力によって、再びバルブプランジャ130の外周部130fを保持して該バルブプランジャ130を一体に引き上げて、バルブプランジャ130をシリンダ120の弁座120aからスプリング端部に突き当たるまで離間させ、その後はピストン140のみを元の位置(張り出し部150が圧接する返し部133)まで復帰させる。
【0025】
なお、本実施形態のシリンダ120はその側面にピストン140の背面に生じる負圧を防止するための空気孔120hを有するが、ピストン140は、図2の領域Yに示す如く、リターンスプリングS1の付勢力を全て受けることによって保持部材180に圧接しており、これにより、ノズルヘッド式ポンプ100が転倒などした場合、シリンダ120の側面に設けた空気孔120hから流入した内容物がピストン140の背面、例えば、ガイドシャフト160および保持部材180から排出されないようにシールしている。
【0026】
ここで、ノズルヘッド式ポンプ100のポンプ作用を説明する。
【0027】
始めに使用者が図1のノズルヘッド170を矢印dの方向に押圧すると、ガイドシャフト160がピストン140と共にバルブプランジャ130をリターンスプリングS1の付勢力に抗してシリンダ120内に押し込んで、ピストン140の張り出し部150の先端150eに保持されたバルブプランジャ130をシリンダ120の弁座120aに着座させる。
【0028】
その後さらにノズルヘッド170を押圧すると、ピストン140が張り出し部150の先端150eを介してバルブプランジャ130の外周部130fに沿って摺動するため、ピストン150をリターンスプリングS1の付勢力に抗してシリンダ120内に押し込んで密閉空間R1を加圧する。
【0029】
すると、密閉空間R1内では圧力が上昇し、張り出し部150の先端150eをその弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから押し退けて該バルブプランジャの外周部130fから離間させ、密閉空間R1内の空気を内部流路140r,160rを経てノズルヘッド170の排出口170aへ排出し、その後、使用者がノズルヘッド170から指を離すと、張り出し部150の先端150eは、張り出し部150の弾性力によって再びバルブプランジャの外周部130fに着座する。このとき、ノズルヘッド170の上昇と共に張り出し部150の先端150eがバルブプランジャ130を引き上げてシリンダ120の座部120aから離間させると共に密閉空間R1内に負圧が生じさせるため、この負圧によって、容器内の内容物をパイプC1から吸い上げて密閉空間R1内に導入する。
【0030】
以後、使用者がノズルヘッド170を押圧すると、ピストン140に設けた張り出し部150がバルブプランジャ130をシリンダ120の座部120aに着座させたのちピストン150によって密閉空間R1内の内容物を加圧するため、この加圧された内容物は、張り出し部150の先端150eを張り出し部150の弾性力に抗してバルブプランジャ130の外周部130fから押し退けて該バルブプランジャ130の外周部130fから離間させて、内部流路140r,160rを経てノズルヘッド170の排出口170aから排出される。
【0031】
図3(a),(b)は、張り出し部150の先端150eとバルブプランジャ130の返し部133との関係を密閉空間R1内の状態で示す要部断面図であり、図3(a)は、密閉空間R1内の内容物が適切な圧力状態を示し、図3(b)は、密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態を示す。また図3(c)は、張り出し部150の変形例であって、密閉空間R1内の内容物が適切な圧力状態におけるその先端150eとバルブプランジャ130の返し部133との関係を密閉空間R1内の状態で示す要部断面図である。
【0032】
本実施形態では、ノズルヘッド170が元の位置に復帰したとき、図3(a)に示す如く、バルブプランジャ130の返し部133が張り出し部150の先端150eを覆っている。このため、密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、図3(b)に示す如く、バルブプランジャ130の返し部133が張り出し部150の先端150eを径方向(矢印F)に対して保持するため、張り出し部150の先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fから捲れて密閉空間R1内の内容物を排出してしまうことがない。なお本実施形態の張り出し部150は、その先端150eがバルブプランジャ130の外周部130fに沿って延在する形状のものであるが、その先端150eの形状は、これに限るものではなく、例えば、図3(c)に示す如くの直線形の先端からなるものであってもよい。
【0033】
つまり、本実施形態によれば、バルブプランジャ130は、ピストン140を引き戻したときに該ピストン140がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置の外周部に、張り出し部150の先端150eを覆って該先端150eの捲れを防止する返し部133を備えるから、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャ130の返し部133が張り出し部150の先端150eを径方向に保持するため、密閉空間R1内に吸引した内容物をピストン140の内部流路140rやガイドシャフト160の内部流路160rに排出してしまうことがない。
【0034】
従って本実施形態によれば、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0035】
なお本発明は、その第2実施形態として、図4に開示したノズルヘッド式ポンプ200のバルブプランジャ230を第1実施形態のバルブプランジャ130に置き換えることも可能である。
【0036】
この実施形態によれば、バルブプランジャ130は、ガイドシャフト240を引き戻したときに該ガイドシャフト240がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置の外周部に、張り出し部260の先端260e(図5参照)を覆って該先端260eの捲れを防止する返し部133を備えるものであるから、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャ130の返し部133が張り出し部260の先端260eを保持するため、密閉空間R1内に吸引した内容物をガイドシャフト240の内部流路240rに排出してしまうことがない。
【0037】
従って第2実施形態によれば、第1実施形態と同様、密閉空間R1内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間R1内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間R1内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0038】
また本実施形態のバルブプランジャ130は、その軸線方向に対して分割された吸入バルブパーツ131および排出バルブパーツ132の2つのパーツからなるから、第1実施形態ではピストン140との組み付け作業、第2実施形態ではガイドシャフト240との組み付け作業が容易になるため、ノズルヘッド式ポンプに対する組み立て作業性が向上する。なお、本実施形態のバルブプランジャ130は、その軸線方向に対して分割された2つのパーツからなるものであるが、2以上のパーツからなるものであっても、さらには、その軸線方向に対して分割しない単体のパーツからなるものであってもよい。
【0039】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲において、種々の変更を加えることができ、例えば、第1実施形態の張り出し部150は、ピストン140と一体成形したものに限ることなく、ピストン140と別体に設けたものであってもよい。またバルブプランジャ130に設ける返し部133の位置は、ピストン140またはガイドシャフト240を引き戻したときに該ピストン140またはガイドシャフト240がバルブプランジャ130に対する移動を終了する位置であればよく、バルブプランジャ130のノズルヘッド側先端部に限るものではない。
【0040】
またノズルヘッド式ポンプの形態は、使用者がコットンやパフなどを介してピストンに設けた受け皿状のノズルヘッドを押圧してクレンジング液などの内容物を取り出すタイプであってもよく、さらに利用される流体吐出器も、ノズルヘッド式ポンプに限ることなく、使用者がトリガーに引っ掛けた指を引くことによってポンプ作用を惹起するトリガーポンプであってもよく、さらに吐出液体が霧状に排出されるスプレータイプであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
第1発明に係る流体吐出器は、バルブプランジャが、ピストンを引き戻したときに該ピストンがバルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部に、張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部を備えるものであるから、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャの返し部が張り出し部の先端を径方向に保持するため、密閉空間内に吸引した内容物をピストンの内部流路から排出してしまうことがない。
【0042】
従って第1発明によれば、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0043】
第2発明に係る流体吐出器は、バルブプランジャが、ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトがバルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部に、張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部を備えるものであるから、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、バルブプランジャの返し部が張り出し部の先端を保持するため、密閉空間内に吸引した内容物をガイドシャフトの内部流路から排出してしまうことがない。
【0044】
従って第2発明によれば、第1発明と同様、密閉空間内への内容物の吸い上げを完了した位置にて密閉空間内の内容物が極端に加圧された状態であっても、密閉空間内から液漏れすることなく、ポンプ操作に応じた適切な量の内容物を排出することができる。
【0045】
また第3発明は、上記第1または第2発明において、バルブプランジャは、その軸線方向に対して分割された複数のパーツからなるから、ピストンまたはガイドシャフトとの組み付け作業が容易になるため、第1または第2本発明に係る流体吐出器に対する組み立て作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る流体吐出器の第1の実施形態であるノズルヘッド式ポンプおよびそのポンプを取り付ける容器の口部を示した断面図である。
【図2】 図1の領域Xを示す要部断面図である。
【図3】 (a),(b)はそれぞれ、第1実施形態に係るバルブプランジャおよび張り出し部との関係を密閉空間内の状態で示す要部断面図であり、(c)は、本発明に係る張り出し部の変形例であってこの張り出し部およびバルブプランジャとの関係を密閉空間内の状態で示す要部断面図である。
【図4】 従来の流体吐出器として例示したノズルヘッド式ポンプと、このポンプが取り付けられる容器の口部とを示す断面図である。
【図5】 バルブプランジャとガイドシャフトの内部流路に設けた張り出し部との関係を示す要部断面図である。
【符号の説明】
100 ノズルヘッド式ポンプ
110 キャップ
120 シリンダ
120a 座部
130 バルブプランジャ
130f バルブプランジャの外周部
131 吸入側パーツ
132 排出側パーツ
133 返し部
140 ピストン
140r 内部流路
150 張り出し部
150e 張り出し部の先端
160 ガイドシャフト
160r 内部流路
170 ノズルヘッド
180 保持部材
200 ノズルヘッド式ポンプ
210 キャップ
220 シリンダ
220a 座部
230 バルブプランジャ
240 ガイドシャフト
240r 内部流路
250 ピストン
260 張り出し部
270 ノズルヘッド
280 保持部材
Po,P1 パッキン
Co,C1 パイプ
S1 リターンスプリング
R1 密閉空間

Claims (3)

  1. シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有し前記シリンダ内を摺動自在な中空のピストンと、このピストンの内部通路から張り出して前記バルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャと前記ピストンおよび前記シリンダとからなる密閉空間を画成し、前記ピストンを前記シリンダ内で引き戻すことにより前記バルブプランジャを前記シリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、前記ピストンを前記シリンダ内に押し込んで前記密閉空間内を加圧することにより前記バルブプランジャの外周部から離間して前記密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、
    前記バルブプランジャは、前記ピストンを引き戻したときに該ピストンが前記バルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部に、前記張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部を備えるものであることを特徴とする流体吐出器。
  2. シリンダ内に設けた弁座から離間して該シリンダ内に流体を吸入するバルブプランジャと、このバルブプランジャを導入する内部通路を有する中空のガイドシャフトと、このガイドシャフトの外周部に取り付けられ前記シリンダ内を摺動自在なピストンと、前記ガイドシャフトの内部通路から張り出して前記バルブプランジャの外周部を摺動可能に保持して該バルブプランジャと前記ガイドシャフトと前記ピストンと前記シリンダとからなる密閉空間を画成し、前記ガイドシャフトを前記シリンダ内で引き戻すことにより前記バルブプランジャを前記シリンダ内に設けた弁座から離間させる一方、前記ガイドシャフトと共に前記ピストンを前記シリンダ内に押し込んで前記密閉空間内を加圧することにより前記バルブプランジャの外周部から離間して前記密閉空間内の流体を排出する弾性変形可能な張り出し部とを備える流体吐出器において、
    前記バルブプランジャは、前記ガイドシャフトを引き戻したときに該ガイドシャフトが前記バルブプランジャに対する移動を終了する位置の外周部に、前記張り出し部の先端を覆って該先端の捲れを防止する返し部分を備えるものであることを特徴とする流体吐出器。
  3. 前記バルブプランジャは、その軸線方向に対して分割された複数のパーツからなるものである請求項1または2に記載の流体吐出器。
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