JP4016388B2 - テレビ電話機能付き携帯電話端末 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、テレビ電話機能付き携帯テレビ端末に関し、特に、各種データを同時に送信し表示することが可能なテレビ電話機能付き携帯テレビ端末に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の携帯型等のテレビ電話装置としては、映像付きメールを送受信するものやカメラで撮影した映像の背景の一部に他の画像等を合成して送受信するものが知られている（特許文献１、２参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開2000-332904号公報
【特許文献２】
特開2000-175166号公報
【０００４】
前記映像付きメールを送受信できる携帯テレビ電話端末機（特許文献１）は、音声情報と映像情報とを多重化及び多重分離する機能を備えることによりテレビ電話機能を持たせ、更に映像データをも扱えるメール作成部を備え、作成したメール文とカメラで撮影した映像データから映像付きメールを作成して送受信する機能を備えている。
【０００５】
図８は、特許文献１記載の携帯テレビ電話端末機の表示画面を示す図である。メール作成部で映像付きメールを作成して受信側の携帯テレビ電話端末に送信すると、受信側の携帯テレビ電話端末は、受信した映像付きメールの着信後、操作者がキー操作を行うことで着信メールの表示を行いディスプレイ上に図８（ａ）に示すようにメッセージを表示させ、更に操作者が画像表示のキー操作を行うことでメッセージに代わってディスプレイ上に図８（ｂ）に示すように送信された画像が表示されるようにしたものである。
【０００６】
図９は、特許文献２記載のテレビ電話装置を示す図である。送信する映像のうち知られたくない背景部分を隠す目的で、当該箇所に他の作成画像を合成して送信することを可能としたものである。このテレビ電話装置は、図９（ａ）に示すようにカメラ部１１で撮影した画像に合成用画像を合成してテレビ電話処理部１４に出力する画像合成部１２及び合成用画像を入力する入力手段１３を備える。送信側の使用者は、図９（ｂ）に示すように撮影された自画像における背景の一部を意図的に特定の合成用画像（額縁画像）で置き換えることにより、携帯型の場合に送信場所を相手に知られないようにする。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献１記載の携帯テレビ電話端末は、テレビ電話機能に単に映像付きメール機能を付加したものにすぎず、また、特許文献２記載のテレビ電話装置は、カメラ画像のうち背景の一部を他の画像で隠すものにすぎない。つまり、従来のテレビ電話端末の前記機能は、通話中に相手側に送る画像情報は基本的にカメラによって撮影された画像であって、通話外で画像付きメールを送信したり、通話中の背景を隠す画像を送信するものであり、テレビ電話中にも各種画像データ等を取得可能になってきているにもかかわらず、送受信情報に制約があるため、かかる画像データ等をテレビ電話上で共有できないという難点があった。
【０００８】
（目的）
本発明の目的は、以上のような問題を解決し、自局においてデータ通信等によって得た表示情報をテレビ電話の通話相手においても見ることを可能としたテレビ電話機能付き携帯電話端末を提供することにある。
【０００９】
より具体的には、テレビ電話の通話中に会話に関連する特定の画像データ等を会話と同時進行でマルチタスクによりネットワーク等を介して取得し、取得した該画像データ等を通話中の相手局に送信することを可能とするテレビ電話機能付き携帯電話端末を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
テレビ電話による通話を行うと同時にデータ通信（ＮＴＴドコモのＦＯＭＡ（フォーマ）の「ｉモード」等に代表される）を行う機能（一般的に「マルチアクセス機能」、「マルチコール機能」と呼ばれる機能、以下「マルチアクセス機能」という。）を有し、静止画又は動画による画像通信と同時に音声通話を行う（「画像通話」という。）テレビ電話機能付きの携帯電話端末において、画像通話の相手局に対して、マルチアクセス機能により行われている自局のデータ通信による画像データ等を送信画像として、もしくは他の送信画像と合成して送信することにより、相手方に対してマルチアクセス機能で取得したデータ通信情報をリアルタイムで共有化することを可能とする。
【００１１】
又、マルチアクセス機能の不使用時にも、携帯電話端末の本体内に記憶した文字や画像の表示情報を送信画像として、もしくは他の送信画像と合成して、送信することにより相手方に対してデータ通信情報の共有化を可能とする。
【００１２】
本発明のテレビ電話機能付き携帯電話端末は、静止画又は動画の表示情報により画像通話を行うテレビ電話機能付きの携帯電話端末であって、自局の静止画又は動画を撮像する撮像手段（例えば図１の１０４）と、相手局と画像通話を行うためのＴＶ電話機能手段と、所定局から文字や画像の表示情報を取得するデータ通信機能手段と、メモリ手段に静止画又は動画を記録し読み出す表示情報記録・読み出し手段と、前記撮像手段、ＴＶ電話機能手段、データ通信機能手段及び表示情報記録・読み出し手段から得られた表示情報を組み合わせて合成し、異なる組み合わせの複数の表示情報を生成する画像合成手段と、前記撮像手段、データ通信機能手段、表示情報記録・読み出し手段及び画像合成手段からの表示情報を入力し、送信画像を選択して相手局に送信するための送信画像選択手段と、前記撮像手段、データ通信機能手段、表示情報記録・読み出し手段及び画像合成手段からの表示情報を入力し、自局の表示画像を選択して表示するための表示画像選択手段と、前記送信画像選択手段及び表示画像選択手段を制御する操作部と、を備えることを特徴とする。また、前記ＴＶ電話機能手段及びデータ通信機能手段を同時に稼働させるマルチアクセス機能手段を備えることを特徴とする。
【００１３】
本発明のテレビ電話機能付き携帯電話端末は、具体的には制御部（例えば図１の１０１）を備え、該制御部は、画像通話の機能として、少なくとも画像通話中に撮像部（例えば図１の１０４）により撮影された画像を相手局に対して送信し、相手局からの画像を表示部（例えば図１の１０５）に出力する制御を行う。同時に制御部（例えば図１の１０１）は、画像通話と並行してネットワークを介して所定の箇所とデータ通信を行い、データ通信によって取得した文字や画像の表示情報を表示部に表示するとともに、この表示情報を撮像部で撮影された静止又は動画の画像（撮影画像）に付加して送信画像として相手方に送信し、もしくは、撮像部によって撮影された画像の相手局への送信に代えて、データ通信によって取得した文字や画像の表示情報を送信する。
【００１４】
（作用）
マルチアクセス機能を有する、静止画もしくは動画のテレビ電話機能付きの携帯電話端末では、相手局との画像と音声による通話を行いながら、データ通信によって各種情報を取得し表示情報として得ることができる。テレビ電話機能により画像通信を行っている相手方に対して、データ通信によって得られた表示情報を伝達することを可能とする。
【００１５】
【発明の実施の形態】
本発明のテレビ電話機能付き携帯電話端末の一実施の形態を詳細に説明する。（構成の説明）
図１は本実施の形態の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、プログラム制御により動作する制御部１０１と、制御部１０１のプログラムや表示情報（画像データ）等が格納されるメモリ部１０２と、無線通信を行うための無線通信機能部１０３と、静止画や動画を撮影してデジタル信号に変換するＣＣＤカメラ等の撮像部１０４と、画像や文字を表示するためのＬＣＤ等の表示部１０５と、テンキーや各種機能キーを含む操作部１０６と、音声通話のためのマイクでなる音声入力部１０７、レシーバやスピーカでなる音声出力部１０８とを含む。
【００１６】
図２は、制御部１０１のより詳細な機能手段を示す図である。本実施の形態の制御部１０１は、ＴＶ電話による通話（ＴＶ電話通話）を行うためのＴＶ電話機能手段２０１と、基地局及びネットワーク等を介して所望の表示情報（画像データ）等を取得するため、所定の検索によりホームページ等に接続してデータ通信を行うためのデータ通信機能手段２０２と、前記データ通信機能手段２０２により受信したデータ等から選択した文字や画像の表示情報又は撮像部１０４で撮影して得られた静止又は動画の表示情報等をメモリ部に記録し、読み出すための表示情報記録・読み出し手段２０６と、を有する。
【００１７】
さらに制御部１０１は、ＴＶ電話機能手段２０１とデータ通信機能手段２０２を同時に稼働させるためのマルチアクセス機能手段２０３と、撮像部１０４で撮影された静止画又は動画の表示情報Ａ、ＴＶ電話機能手段２０１により得られた文字や画像の表示情報Ｂ、前記データ通信機能手段２０２により得られた文字や画像の表示情報Ｃ及び表示情報記録・読み出し手段２０６から読み出された表示情報Ｄを所定の組み合わせで画像合成した表示情報Ｅを出力する画像合成手段２０４と、を有する。
【００１８】
加えて制御部１０１は、操作部１０６による操作者の操作に応じて、撮像部１０４で撮影した静止画又は動画等の表示情報Ａ、データ通信により得られた表示情報Ｃ、メモリ部１０２に記録されている文字や画像等を表示情報記録・読み出し手段２０６で読み出した表示情報Ｄ、画像合成手段２０４によって画像合成した表示情報Ｅの何れかを選択して送信画像として出力するための送信画像選択手段２０５を有する。
【００１９】
更に制御部１０１は、操作部１０６による操作者の操作に応じて、少なくとも画像合成手段２０４からの表示情報Ｅ、データ通信により得られた表示情報Ｃを選択して表示部１０５に表示する表示画像選択手段２０７を有する。
【００２０】
図３は、画像合成手段２０４での送信画像及び表示画像としての合成画像の組み合わせと、送信画像選択手段２０５及び表示画像選択手段２０７の選択出力を示す図である。本実施の形態では画像合成手段２０７は、ＴＶ電話機能手段２０１からの相手局から受信した表示情報Ｂと自局で撮影した静止画又は動画等の表示情報Ａを合成した表示画像（Ａ＋Ｂ）、データ通信機能手段２０２からの表示情報Ｃと自局で撮影した表示情報Ａを合成した送信画像（Ａ＋Ｃ）、及びＴＶ電話機能手段２０１からの相手局から受信した表示情報Ｂとデータ通信機能手段２０２からの表示情報Ｃと自局で撮影した表示情報Ａを合成した送信画像（Ａ＋Ｂ＋Ｃ）を生成して出力する。送信画像選択手段２０５及び表示画像選択手段２０７は、それぞれテレビ電話機能付き携帯テレビ端末の使用状態に応じて、適宜、送信画像及び表示画像を選択して、ＴＶ電話機能手段２０１及び表示部１０５に送り相手局及び自局の表示を制御する。
【００２１】
（動作の説明）
次に図１、図２、図３に示す本実施の形態の動作を図４、図５、図６を参照して動作を説明する。初めにＴＶ電話通話、データ通信、およびマルチアクセス通信について説明する。
図４は、本実施の形態の自局の表示画面の例を示す図である。
ＴＶ電話通話の通信、つまり映像および音声によるＴＶ電話の通信は、撮像部１０４により撮影された画像および音声入力部１０７から入力された音声を制御部１０１の制御により多重化し相手の端末に送信し、相手の端末では、受信信号から映像及び音声を多重分離して映像は表示部１０５で表示し、音声は音声出力部１０８から出力する。又、この通話に関わる操作は操作部１０６によって行われる。
【００２２】
ＴＶ電話通話時の自局の表示画面例は、図４（ａ）に示すように通常のＴＶ電話通話の表示と同様であり、本例では相手端末からの受信画像３０５を表示部に大画面表示で表示し、その一部に送信画像を小画面表示でスーパーインポーズして表示する。
【００２３】
次にデータ通信においては、制御部１０１によって受信した文字や画像の表示情報を表示画像等として表示部１０５に表示する。データ通信時の自局の表示画面例としては図４（ｂ）に示すようにデータ通信で受信した表示情報を大画面表示で表示する。又、このデータ通信に関わる操作は操作部１０６によって行われる。
【００２４】
さらに、マルチアクセス機能による通信では、前述のＴＶ電話通話の動作とデータ通信の動作とを、マルチアクセス機能手段２０３により同時に動作するように制御される。マルチアクセス動作での自局の表示画面例としては、ＴＶ電話通話の表示とデータ通信の表示情報の表示とを水平方向の分割表示として図４（ｃ）に示すように上下の並列表示とすることができる。
【００２５】
図５は、本実施の形態により自局からの送信画面の例を示す図である。
図５（ａ）は、通常のテレビ話通話時に送信される送信画像（画面）の例であり、撮像部１０４により撮影された画像が送信画像として送信される例を示している。図５（ｂ）（ｃ）は、本実施の形態のテレビ電話機能付き携帯電話端末の特徴とするところであり、図５（ｂ）はデータ通信機能手段２０２とマルチアクセス機能手段２０３により、テレビ電話による通話と同時に実施されているデータ通信で得られている文字や画像の表示情報そのものを送信画像として送信する例を示している。さらに、図５（ｃ）は、撮像部１０４により撮影された図５（ａ）の画像と、データ通信による図５（ｂ）の画像とを画像合成手段２０４によって一つの送信画像として合成して送信する例を示している。
【００２６】
図６は、本実施の形態の相手局の表示画面の例を示す図である。相手局の携帯電話端末では、通常のＴＶ電話通話として図５（ａ）に示す送信画像を受信し、相手局の撮影画像との合成画像として図６（ａ）に示すような表示画像が出力される。また、データ通信時の表示画像として図５（ｂ）に示すデータ通信時の送信画像を受信し、直接表示部１０５に入力し、図６（ｂ）に示すような表示画像が出力される。更にマルチアクセス通信時には、図５（ｃ）に示すデータ通信時の画像と撮影画像との合成画像を受信し、該合成画像に画像合成手段で相手局の撮影画像を合成した合成画像を図６（ｃ）に示すように出力される。以上の表示画面の場合には、データ通信によって得られる自局の表示情報は相手局でリアルタイムに表示することができるから、マルチアクセス通信時の取得データについても情報の共有化が可能となる。
【００２７】
以上の実施の形態の動作により、通常のＴＶ電話通話において会話内容により、会話に関連する情報（例えば、グルメ情報等）を通話者（携帯者）の一方がインターネット等から検索して取得し、当該情報を適宜リアルタイムで他方の通話者に送信するという動作を行うことが可能となる。ここで、如何なる送信画像を送受信し、如何なる表示形式として表示するかは携帯者が予め、もしくは通話中に操作部１０６からの操作により制御部１０１内の送信画像選択手段２０５及び表示画像選択手段２０７等の機能を制御することにより適宜設定することを可能とする。
【００２８】
図７は、かかる実施の形態を示す図である。画像合成手段２０４、送信画像選択手段２０５及び表示画像選択手段２０７に出力する表示情報として表示情報記録・読み出し手段２０６から読み出した表示情報Ｄをも利用する。画像合成手段２０４では他の表示情報Ａ、Ｂ、Ｃとの合成画像を作成し、送信画像選択手段２０５及び表示画像選択手段２０７により、それぞれ相手局への送信画像及び自局の表示画像として選択する。この制御は携帯者が予め操作部１０６からの操作により選択するように構成することが可能である。
【００２９】
【発明の効果】
本発明によれば、画像通話の相手局に対して、自局においてマルチアクセス機能により同時に受信を行っているデータ通信画像を、画像通話の送信画像として送受信することが可能であるため、テレビ電話の通話者間で通常の静止画又は動画の画像通話に加えてデータ通信画像をリアルタイムで送受信することで当該データ通信画像を共有化することが可能となる。
【００３０】
本発明によれば、データ通信画像を送信することができるため、通話の相手局は本発明による携帯電話端末と同様の機能を有するか否かにかかわらず、データ通信による情報を得ることが可能である。更に、通話の相手局は自局のデータ通信画像と同一の画像データ等をマルチアクセス機能により取得することなく当該データ通信画像を共有化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明のテレビ電話機能付き携帯電話端末の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図２】 本実施の形態の制御部の構成の詳細を示すブロック図である。
【図３】 本実施の形態の合成画像の組み合わせと送信画像及び表示画像の選択動作を示す図である。
【図４】 本実施の形態の自局の表示画面例を示す図である。
【図５】 本実施の形態の自局の送信画像（画面）例を示す図である。
【図６】 本実施の形態の相手局の表示画面例を示す図である。
【図７】 予めメモリ部内に記録された静止画又は動画等を読み出し、送信画像とする例を示す図である。
【図８】 従来の技術を示す図である。
【図９】 従来の他の技術を示す図である。
【符号の説明】
１０１ 制御部
１０２ メモリ部
１０３ 無線通信機能部
１０４ 撮像部
１０５ 表示部
１０６ 操作部
１０７ 音声入力部
１０８ 音声出力部
２０１ ＴＶ電話機能手段
２０２ データ通信機能手段
２０３ マルチアクセス機能手段
２０４ 画像合成手段
２０５ 送信画像選択手段
２０６ 表示情報記録・読み出し手段
２０７ 表示画像選択手段

Claims (2)

1. 静止画又は動画の表示情報により画像通話を行うテレビ電話機能付きの携帯電話端末であって、自局の静止画又は動画を撮像する撮像手段と、相手局と画像通話を行うためのＴＶ電話機能手段と、所定局から文字や画像の表示情報を取得するデータ通信機能手段と、メモリ手段に静止画又は動画を記録し読み出す表示情報記録・読み出し手段と、前記撮像手段、ＴＶ電話機能手段、データ通信機能手段及び表示情報記録・読み出し手段から得られた表示情報を組み合わせて合成し、異なる組み合わせの複数の表示情報を生成する画像合成手段と、前記撮像手段、データ通信機能手段、表示情報記録・読み出し手段及び画像合成手段からの表示情報を入力し、送信画像を選択して相手局に送信するための送信画像選択手段と、前記撮像手段、データ通信機能手段、表示情報記録・読み出し手段及び画像合成手段からの表示情報を入力し、自局の表示画像を選択して表示するための表示画像選択手段と、前記送信画像選択手段及び表示画像選択手段を制御する操作部と、を備えることを特徴とするテレビ電話機能付き携帯電話端末。
2. 前記ＴＶ電話機能手段及びデータ通信機能手段を同時に稼働させるマルチアクセス機能手段を備えることを特徴とする請求項１記載のテレビ電話機能付き携帯電話端末。

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