JP4013003B2 - バッテリーパック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の状態を監視する監視回路を有するバッテリーパックに関し、更に詳しくはバッテリーパックの電流が小さいときに、監視回路をスリープモードにして節電するバッテリーパックに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
携帯型の電子機器、例えば携帯電話,ノートパソコン,カムコーダ,CDプレイヤ等が広く用いられる。これらの電子機器の殆どには、充放電可能なバッテリーパックが装填されている。このバッテリーパックは、1個,直列又は並直列された複数の二次電池がパッケージされており、負荷としての電子機器へ給電する。
【0003】
最近では、二次電池としてリチウムイオン電池が多用されている。このリチウムイオン電池は、作動電圧が高いこと、エネルギー密度が高いこと、放電電流が大きいこと、サイクル寿命が長いこと、メモリ効果がないこと、短時間の充電が可能なこと等の特長を持っている。このようにリチウムイオン電池は、数々の利点を備えているが、電池の短絡や充放電には、他の二次電池に比べて格別な注意が必要である。
【0004】
例えば、電子機器や充電器等の外部機器からバッテリーパックが外されて単体となっているときに、電源端子(プラス端子,マイナス端子)がネックレス等で短絡されると、リチウムイオン電池が発熱し、破裂,発火する恐れがある。また、最大許容電流を越える過電流で放電すると、リチウムイオン電池の温度が異常に上昇し、回復不能に劣化したり,安全弁が作動して使用不能となる。
【0005】
逆に、過電流で充電すると、電池温度が異常に上昇して電池寿命が短くなる。更に、有機電解液が分解してガスが発生したり、内部短絡の原因となる金属リチウムが生じる危険がある。
【0006】
規定された充電停止電圧を越えて充電をすると、有機電解液の分解が起こり、前述したガスの発生や金属リチウムが析出する。また、この過充電によって、電池特性が大きく劣化したり、安全弁が作動したり、更にはリチウムイオン電池の破裂や発火を発生することがある。
【0007】
逆に、規定された放電停止電圧を越えて放電すると、電極が劣化したり、有機電解液が分解したりする。また、この過放電によって、銅製の集電体やリード線の溶解を招き、リチウムイオン電池の性能低下や接触不良の原因となる。複数のリチウムイオン電池を直列に接続した場合に、各電池が一様に充電又は放電されずに、一部の電池だけが他の電池よりも充放電が早く進むこともある。
【0008】
短絡,過電流,過充電,過放電等の異常事態を防止するために、リチウムイオン電池をパッケージしたバッテリーパックには、充放電制御回路(保護回路)が設けられている。この充放電制御回路は、各リチウムイオン電池の状態や電子機器の接続状態を監視する監視回路と、この監視回路からの信号でON・OFFし、充放電を規制するスイッチング回路とから構成されている。スイッチング回路は、充電停止用FET(電界効果トランジスタ)と、放電停止用FETとからなり、これらがリチウムイオン電池に直列接続されている。
【0009】
監視回路は、測定部と、この測定部の信号から異常事態を判断し、スイッチング回路をON・OFFさせる判定部とから構成されている。判定部としては、コンパレータやマイクロコンピュータが用いられる。測定部には、リチウムイオン電池の電流を測定する電流測定回路,リチウムイオン電池の電圧を測定する電圧測定回路,リチウムイオン電池の発熱温度を測定する温度測定回路等がある。
【0010】
例えば、マイクロコンピュータは、各測定回路からの測定信号に基づいて、過充電状態,過放電状態,過電流状態,発熱状態を判定する。過電流状態と発熱状態とは、充電中に発生するものと、放電中に発生するものとがある。マイクロコンピュータは、充電中に異常事態が発生した場合には、充電停止用FETをOFFにし、放電中に異常事態が発生したときには、放電停止用FETをOFFにする。
【0011】
また、過電流を防止するために、スイッチング回路と直列にPTC素子を接続することも知られている。このPTC素子は、温度に応じて抵抗値が増大する正特性の温度係数を有する。電流が大きくなると発熱で温度が上がるため、抵抗値が極端に大きくなり、電流の流れを阻止する。温度が下がると、もとの抵抗値に戻るため、再度充放電が可能となる。
【0012】
更に、測定部,マイクロコンピュータ,FETが故障しても、充放電を確実に停止させるために、ヒューズが設けられている。このヒューズは、バッテリーパックの温度が異常に高くなったときや、過電流よりも相当大きな過大電流が流れたときに溶融して、電池と電源端子間とを断線させる。このヒューズは、最終的な保護手段であるため、いったん溶融すると、バッテリーパックを再使用することはできなくなる。
【0013】
バッテリーパックは、外部機器との間で充放電するための一対の電源端子の他に、短絡を検出するための接続検出端子とが設けられている。これに対応して、外部機器にも、一対の電源端子,接続検出端子が設けられている。
【0014】
バッテリーパックが例えば電子機器に正常に接続されると、電子機器のプラス端子とバッテリーパックのプラス端子が、そして電子機器のマイナス端子とバッテリーパックのマイナス端子とがそれぞれ接続される。正常の接続状態のときには、電子機器内ではプラス端子に接続検出端子が接続されているため、この接続検出端子が「H」となり、正常に接続されていないと「L」になる。
【0015】
接続検出端子が「H」のときに、マイクロコンピュータは2個のFETをONにして充放電を可能にし、「L」のときには2個のFETをOFFにする。したがって、バッテリーパックが電子機器に装着されずに単体にあるときに、2個のFETがOFFしているから、たとえバッテリーパックのプラス端子とマイナス端子とが接触しても短絡が起こることはない。
【0016】
ノートパソコン等の電子機器では、バッテリーパックの電池残容量が少なくなって充分な給電ができなくなると、入力中のデータが消失する。そこで、最近では、通信端子を備え、電子機器との間で通信を行うようにしたインテリジェントバッテリーと呼ばれるバッテリーパックが市販されている。バッテリーパックのマイクロコンピュータは、電子機器からの要求に応じて電池の状態(電池電圧,放電電流、電池残容量,放電の可否等)のデータを電子機器に送っている。電子機器では、電池残容量を確認し、電子機器が正常に作動されなくるおそれがあるときに、警告表示をしたり、あるいは自動的にデータのパックアップを取っている。
【0017】
ところで、監視回路は、電子機器や充電器等の外部機器に接続されているときは勿論であるが、外部機器に接続されずに単体となっているときでも作動している。監視回路は、その回路構成によっても異なるが、例えば6mA程度の電流が流れている。この監視回路で使用する電力は内部消費電力であるから、その分バッテリーパックの使用時間が短くなる。
【0018】
そこで、外部機器の接続を検出するための接続検出端子と、外部機器との間で通信をするための通信端子の電圧とに応じて、監視回路の動作モードを設定する方法が知られている(特開平8−308121号公報)。動作モードには、ノーマルモードと低消費電力モードとがある。このノーマルモードでは、電圧測定回路,電流測定回路,温度測定回路に給電して測定を行うが、低消費電力モードでは測定を中止するために各回路に給電しない。この方法は、外部機器に接続されていないとき、又は接続されているが外部機器からの通信がないときに、低消費電力モードにセットし、バッテリーパック内で消費される電流を小さくして節電するものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の方法は、通信の有無で外部機器の動作状態を判断して動作モードを設定するものである。したがって、通信機能がない外部機器に接続した場合は、低消費電力モードとなる。この場合は、各測定回路が作動しないから、二次電池の状態を監視することができなくなる。結局、この方法を実施したバッテリーパックは、通信機能がない外部機器に使用することができない。
【0020】
また、従来の方法は、低消費電力モード中は、電圧や電流等の測定をしないから、二次電池に異常事態が発生してもこれを検出することができない。したがって、この異常事態を電子機器に通信したり、あるいはスイッチング回路をOFFにしたりする等の適切な対処を行うことができない。
【0021】
現在の電池残容量を正確に計算するには、低消費電力モードの電流を測定して放電容量を求めることが必要である。しかし、従来の方法では、低消費電力モードでは電流測定回路がOFFするから、電池残容量を正しく求めることができない。
【0022】
本発明は、通信機能がない外部機器に対しても利用することができ、しかも外部機器の動作状態に応じて、状態監視動作モードを正しく設定することができるバッテリーパックを提供することを目的とするものである。
【0023】
また、本発明は、消費電流が小さいスリープモードでも、二次電池の状態を監視し、また電流を測定することができるバッテリーパックを提供することを目的とするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載のバッテリーパックは、充放電可能な少なくとも1個の二次電池を備えたバッテリーパックにおいて、電子機器又は充電器に接続され、前記二次電池の充電又は放電を行うための一対の電源端子と、前記二次電池の電圧を測定する電圧測定回路と、前記二次電池の充電電流又は放電電流を測定するための第1の電流測定回路、及びこの第1の電流測定回路より大きな電流が測定可能であり前記第1の電流測定回路より消費電力が大きい第2の電流測定回路からなる電流測定回路と、前記二次電池を前記電源端子から切り離し充放電を停止させるスイッチング回路と、前記電圧測定回路と前記電流測定回路とを間欠的に通電させることにより測定を実行し、前記電圧測定回路による測定電圧から前記二次電池の状態を判断して、前記スイッチング回路のON・OFFを制御するマイクロコンピュータとを備え、前記マイクロコンピュータは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値を越えるときはノーマルモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下のときにはスリープモードとなり、前記ノーマルモードでは、第1のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第2の電流測定回路とを第1の時間間隔で通電することにより測定を実行し、前記スリープモードでは、前記第1のクロックより周波数の低い第2のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で通電することにより測定を実行することを特徴とするバッテリーパック。
【0025】
請求項2記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記電圧測定回路による測定電圧が放電停止電圧以下となった場合、又は充電停止電圧以上となった場合に、前記スイッチング回路をOFFとし、前記二次電池の充放電を停止させる。
【0026】
請求項3記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記ノーマルモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値以下であっても前記ノーマルモードに保たれる。
【0027】
請求項4記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータにメモリが接続されている。
【0028】
請求項5記載のバッテリーパックでは、前記二次電池は複数個直列に接続されており、前記マイクロコンピュータへの給電をON・OFFさせるスイッチと、前記複数の二次電池の直列電圧を測定し、この測定直列電圧が放電禁止直列電圧以下まで下がったときに、前記スイッチをOFFにして前記マイクロコンピュータへの給電を停止する直列電圧検出回路とが設けられている。
【0029】
請求項6記載のバッテリーパックは、充放電可能な少なくとも1個の二次電池を備えたバッテリーパックにおいて、電子機器又は充電器に接続され、前記二次電池の充電又は放電を行うための一対の電源端子と、電子機器又は充電器に接続され、通信信号のやりとりをするための通信端子と、前記一対の電源端子が電子機器又は充電器に正常に接続されたときに、電子機器又は充電器からの接続信号を受け取るための接続検出端子と、前記二次電池の電圧を測定する電圧測定回路と、前記二次電池の充電電流又は放電電流を測定するための第1の電流測定回路、及びこの第1の電流測定回路より大きな電流が測定可能であり前記第1の電流測定回路より消費電力が大きい第2の電流測定回路からなる電流測定回路と、前記二次電池を前記電源端子から切り離し充放電を停止させるスイッチング回路と、前記電圧測定回路と前記電流測定回路とを間欠的に通電させることにより測定を実行し、前記電圧測定回路による測定電圧から前記二次電池の状態を判断して、前記スイッチング回路のON・OFFを制御するマイクロコンピュータとを備え、前記マイクロコンピュータは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値を越えるときはノーマルモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下でかつ前記接続検出端子から接続信号を受け取っているときは第1のスリープモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下でかつ前記接続検出端子から接続信号を受け取っていないときは第2のスリープモードとなり、前記ノーマルモードでは、第1のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第2の電流測定回路とを第1の時間間隔で通電することにより測定を実行し、前記第1のスリープモードでは、前記第1のクロックより周波数の低い第2のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で通電することにより測定を実行し、前記第2のスリープモードでは、前記第2のクロックより周波数の低い第3のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第2の時間間隔より長い第3の時間間隔で通電することにより測定を実行することを特徴とするバッテリーパック。
【0030】
請求項7記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記電圧測定回路による測定電圧が放電停止電圧以下となった場合、又は充電停止電圧以上となった場合に、前記スイッチング回路をOFFとし、前記二次電池の充放電を停止させる。
【0031】
請求項8記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記ノーマルモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値以下であっても前記ノーマルモードに保たれる。
【0032】
請求項9記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記第1のスリープモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記ノーマルモードに復帰し、また前記第2のスリープモード中に、前記接続検出端子から接続信号を受け取ったときは、前記ノーマルモードに復帰する。
【0033】
請求項10記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータにメモリが接続されている。
【0034】
請求項11記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記第2のスリープモード中に、前記第1の電流測定回路によって測定した測定電流が前記規定値より大きい場合には、前記メモリにエラー情報を記録する。
【0035】
請求項12記載のバッテリーパックでは、前記マイクロコンピュータは、前記第2のスリープモード中に、前記第1の電流測定回路によって測定した測定電流が前記規定値より大きい場合には、前記ノーマルモードに移行する。
【0036】
請求項13記載のバッテリーパックでは、前記二次電池は複数個直列に接続されており、前記マイクロコンピュータへの給電をON・OFFさせるスイッチと、前記複数の二次電池の直列電圧を測定し、この測定直列電圧が放電禁止直列電圧以下まで下がったときに、前記スイッチをOFFにして前記マイクロコンピュータへの給電を停止する直列電圧検出回路とが設けられている。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、バッテリーパック10は、ノートパソコン,携帯電話等の携帯型の電子機器11に着脱自在に装填され、この電子機器11に給電する。また、バッテリーパック10は、電池残容量が少なくなったときに、充電のために図9に示す充電器70に接続される。
【0040】
図1において、バッテリーパック10には、プラス端子13,マイナス端子14,接続検出端子15,通信端子16とが設けられている。他方、電子機器11にも、プラス端子17,マイナス端子18,接続検出端子19,通信端子20とが設けられている。これらのプラス端子13とマイナス端子14は、電子機器11や充電器70との間で充放電するための電源端子を構成する。
【0041】
バッテリーパック10の各端子13〜16と、電子機器11の各端子17〜20とは、バッテリーパック10が電子機器11に正常に装填されたときに、対応するもの同志が接続されるように配置されている。すなわち、バッテリーパック10が電子機器11に正しく装填されたときに、バッテリーパック10のプラス端子13が電子機器11のプラス端子17に、またバッテリーパック10のマイナス端子14が電子機器11のマイナス端子18に接続される。
【0042】
同様に、バッテリーパック10の接続検出端子15が電子機器11の接続検出端子19に接続され、通信端子16が通信端子20に接続される。なお、バッテリーパック10の向きが間違っているときには、電子機器11に装填されないようにするために、バッテリーパック10の形状を左右及び前後に非対称にするのがよい。
【0043】
バッテリーパック10内には、複数例えば3個のリチウムイオン電池23が収納されており、これらは直列に接続されている。この直列接続されたリチウムイオン電池23のプラス極と、プラス端子13との間には、放電停止用FET24,充電停止用FET25,ヒューズ26が直列に接続されている。また、リチウムイオン電池23のマイナス極とマイナス端子14との間には、抵抗値が小さい電流測定用の抵抗27が接続されている。
【0044】
放電停止用FET24及び充電停止用FET25は、充放電を規制するためのスイッチング回路を構成している。これらのFET24,25は、Pチャンネルであり、ゲートに「L」の信号が入力されるとONし、「H」の信号が入力されるとOFFする。正常な充放電が行われるときには、FET24,25はいずれもONしている。
【0045】
放電停止用FET24は、バッテリーパック10の放電を強制的に停止させて、電子機器11やバッテリーパック10が危険な状態に陥るのを防止したり、故障や短寿命化を防止する。この放電が強制的に停止されるケースとしては、3個のリチウムイオン電池23のいずれか1つが放電停止電圧まで低下したとき、又は放電中に過電流値以上の電流(過電流)が流れたときである。ここで、過電流値は、充放電が許容される最大許容電流値よりも少し大きな値に定めてある。
【0046】
充電停止用FET25は、バッテリーパック10の充電を強制的に停止させて、バッテリーパック10が危険な状態に陥るのを防止したり、故障や短寿命化を防止する。この充電が強制的に停止されるケースとしては、3個のリチウムイオン電池23のいずれか1つが充電停止電圧に達したとき、又は充電中に過電流が流れたときである。
【0047】
ヒューズ26は、FET24,25が故障等によって、OFFしない状態の場合に、過大電流が流れたときに溶融断線し、リチウムイオン電池23が発火したり、破裂したりする危険な状態となるおそれを回避する。このヒューズ26が溶融断線すると、バッテリーパック10を使用することができなくなる。このようにヒューズ26は、最終的な保安手段であるから、過大電流値は過電流値よりも相当大きな値に決めてある。
【0048】
各リチウムイオン電池23のプラス極とマイナス極は、電圧測定回路30にそれぞれ接続されている。この電圧測定回路30は、2つの電圧の差を求める少なくとも3個のオペアンプから構成され、3個のリチウムイオン電池21の電圧(VH,VM,VL)を測定する。この電圧VHは、プラス電極13側にあるリチウムイオン電池23の電圧である。電圧VMは、真ん中にあるリチウムイオン電池23の電圧である。電圧VLは、マイナス電極14側にあるリチウムイオン電池23の電圧である。
【0049】
抵抗27の両端に、電流測定回路31,32が接続されている。これらの電流測定回路31,32は、アナログ演算をする少なくとも1個のオペアンプから構成され、抵抗27の両端の電圧と、抵抗27の抵抗値(既知)とから、充電又は放電中に、抵抗27に流れる電流を測定する。
【0050】
電流測定回路31は、200mA程度の小さな電流I1 を測定するためのものであり、その消費電力は小さい。他方、電流測定回路32は±7A程度の大きな電流I0 を測定するためのものであり、消費電力が大きい。このように、2種類の電流測定回路31,32を設けてあるから、小さい電流を測定するときには、電流測定回路31を使用することで、内部消費電力を節約することができる。
【0051】
また、抵抗27の両端に過電流検出回路33が接続されている。この過電流検出回路33は、コンパレータから構成され、充電電流又は放電電流が過電流値を越えたときに、「L」の信号を発生する。
【0052】
リチウムイオン電池23の充電又は放電が異常であると、電池温度がかなり高くなって、破裂するおそれがある。そこで、バッテリーパック10内の温度を測定するために、サーミスタ34が設けられている。このサーミスタ34は、温度に比例して抵抗値が減少する性質を有する。このサーミスタ34と抵抗44との接続点の電圧が、温度信号Tとして用いられる。
【0053】
電池電圧は、スイッチ35を介してレギュレータ36に印加される。このレギュレータ36は、電池電圧を一定の駆動電圧に変換して出力する。このレギュレータ36によってマイクロコンピュータ40が給電される。
【0054】
また、レギュレータ36は、スイッチ42を介して、電圧測定回路30,電流測定回路31に給電し、更に参照電圧Vref としてAD変換部50に入力される。また、抵抗値がかなり大きい抵抗44を介してサーミスタ34に給電する。電流検出回路32は、スイッチ43を介してレギュレータ36で給電される。更に、スイッチ45を介して不揮発性メモリ41に給電する。これらのスイッチ42,43は、節電を図るために測定時にのみONする。また、スイッチ45は、書き込み時にのみONする。
【0055】
直列電圧検出回路37は、電池電圧が使用禁止直列電圧まで低下したことを検出する。この直列電圧検出回路37は、使用禁止直列電圧を越えているときにはスイッチ35をONにし,使用禁止直列電圧まで低下するとスイッチ35をOFFにする。このスイッチ35がOFFすると、レギュレータ36の作動が停止するから、電圧測定回路30,電流測定回路31,32,マイクロコンピュータ40,不揮発性メモリ41,サーミスタ44が給電されなくなり、バッテリーパック10で自己消費する電力が最低限となる。
【0056】
マイクロコンピュータ40は、制御部48,演算部49,AD変換部50,通信部51,クロック制御部52から構成されている。このマイクロコンピュータ40と測定部とにより、リチウムイオン電池23の状態を監視する監視回路が構成される。測定部には、電圧検出回路30,電流測定回路31,32,サーミスタ33等が含まれている。なお、監視回路と、この監視回路によってON・OFFされるFET24,25とで充放電制御回路が構成される。
【0057】
監視回路によるリチウムイオン電池の状態監視動作モードとしては、監視を頻繁に行うノーマルモード、監視の回数を減らした第1のスリープモード、監視を時々行う第2のスリープモードがある。第1のスリープモードと第2のスリープモードとは、バっテリーパック10内の監視回路で消費する内部消費電力を節約するためのものである。第2のスリープモードは、第1のスリープモードよりも節電効果が大きい。また、スイッチ34がOFFすると、監視回路が給電されず、遮断状態となる。便宜上、この状態を遮断モードという。なお、これらの状態監視動作モードは、マイクロコンピュータ40によって設定され、かつ実行されるものであるから、マイクロコンピュータ40の状態監視動作モードであるともいえる。
【0058】
AD変換部50は、各リチウムイオン電池23の電圧VH,VM,VL,電流値I0 ,I1 ,温度信号TをAD変換してデジタル信号に変換する。これらのデジタル信号は、演算部49に送られる。この演算部49は、A/D変換部50からの測定データ,過電流検出回路33からの信号,接続検出端子15からの接続信号,通信部51からの通信データを取り込み、状態監視動作モードの決定,リチウムイオン電池23の状態の判断,充放電を許容すべきかどうかの決定等をする。
【0059】
制御部48は、演算部49からの指示にしたがって、スイッチ42,43,45をON・OFFさせる。ノーマルモードでは、スイッチ42,43を短い周期でON・OFFさせる。スリープモードでは、スイッチ42を長い周期でON・OFFさせる。また,通信部51がメモリ41にデータを書き込むときに、スイッチ45をONにする。
【0060】
また、制御部48は、演算部49からの指示に基づいて、2つの端子から充放電を制御するための信号を出力する。すなわち、充放電を許可するときには、「L」の信号をORゲート55,56に信号を送る。放電を停止する場合は、「H」の信号をORゲート55に送る。充電を停止する場合は、「H」の信号をORゲート56に送る。なお、スイッチ35がOFFして、マイクロコンピュータ40の給電が停止したときには、2つの端子はいずれも「L」となる。
【0061】
通信部51は、通信端子16を介して電子機器11や充電器70との間で、リチウムイオン電池23の状態を表すデータ,コマンドの授受をする。この通信部51が受け取ったコマンドは、演算部49に送られる。この演算部49は、コマンドにしたがって各種のデータを通信部51を介して電子機器11等に送る。通信部51から出力する電池の状態を表すデータとしては、電池の種類,電池残容量,電池電圧(VH,VM,VLの加算値),電流値,スイッチング回路の状態,充電回数等である。通信部51が受け取るコマンドとしては、データの単位(mW,AH,mV等)の指示,データのリクエスト等である。
【0062】
バッテリーパック10が危険な状態となったときには、演算部49は通信部51を介して危険情報を自発的に電子機器11等に送る。この危険情報や、バッテリーパック10から送られてきたデータ、例えば電池残容量は電子機器11等のディスプレイ66に表示される。また、通信部51は、バッテリーパック10の充電回数,充電終了時の各リチウムイオン電池23の電圧,電池異常の内容や発生日時等をメモリ41に書き込む。
【0063】
クロック制御部52は、発振器60,61を備え、状態監視動作モードに応じてその一方を選択的に作動させる。ノーマルモードのときには、4MHzのクロックを発生する発振器60が作動され,第1又は第2のスリープモードのときには32KHzのクロックを発生する発振器61が作動される。発振器60の消費電流は3mAであり、発振器61の消費電流は200μAである。発振器61の消費電流が小さいから、スリープモードでの内部消費電力を少なくすることができる。このクロック制御部52は、選択した発振器からのクロックを、制御部48,演算部49,通信部51,AD変換部50に送る。
【0064】
接続検出端子15は、抵抗58を介してレギュレータ36に接続されている。バッテリーパック10に、電子機器11又は充電器70等の外部機器が正常な状態で接続されている場合は、接続検出端子15は「L」である。バッテリーパック10が外部機器から外されている場合は、接続検出端子15は「H」である。これらの信号が演算部49に送られる。なお、「L」の信号を接続信号と称している。
【0065】
次に、演算部49の機能について詳細に説明する。この演算部49は、次の条件を満たしている時に、各リチウムイオン電池23が正常な状態であると判断する。この条件は、各リチウムイオン電池23が過充電状態及び過放電状態でないこと、過電流状態でないこと、正常温度状態であることの3つである。なお、過充電状態及び過放電状態のいずれでもない場合は、リチウムイオン電池23の電圧は、放電停止電圧と充電停止電圧との間となる充放電可能電圧範囲にある。
【0066】
バッテリーパック10が電子機器11に正常に接続されているときは、演算部49は、接続検出端子15を介して電子機器11から接続信号を受け取る。この接続信号を受け取っている場合に、各リチウムイオン電池23が正常な状態にあるときは、演算部49は充放電を許可する信号を制御部48に送る。制御部48は、2の出力端子から「L」の信号を出力してORゲート55,56に送り、2つのFET24,25をONにする。
【0067】
演算部49は、バッテリーパック10の充放電中に、測定部で測定した電圧,電流,温度から、各リチウムイオン電池23の状態を所定の周期で監視し、またメモリ41に電池残容量や異常事態等を書き込む。リチウムイオン電池23のいずれか1つが充放電可能電圧範囲から外れたとき、あるいは過電流状態が検出されたときには、充電か放電かによって、対応するFET24,25の一方をOFFにする。
【0068】
演算部49は、バッテリーパック10の充放電中以外、すなわちバッテリーパック10が外部機器から外されている場合も、各リチウムイオン電池23の状態を所定の周期で監視する。もし、バッテリーパック10の異常を検出すると、これを履歴情報としてメモリ41に書き込む。
【0069】
電流測定回路31によって測定された電流が規定値を越えているときは、マイクロコンピュータ40は、ノーマルモードで各リチウムイオン電池23の状態を監視する。このノーマルモードでは、発振器60が通電され、周波数が高いクロックでマイクロコンピュータ40が作動する。マイクロコンピュータ40は、クロックの立ち上がり時に、各回路素子に電流が流れるから、クロックの周波数が高いほど、平均消費電流が大きくなり、したがって消費電力が多くなる。
【0070】
また、ノーマルモードでは、スイッチ42,43がONする周期が最も短いから、これらのスイッチ42,43を介して給電される各測定回路の動作回数が多くなる。したがって、各測定回路の平均消費電流が大きくなり、結果的に消費電力が多くなる。更に、ノーマルモードでは、消費電力の大きい電流測定回路32,発振器60が作動する。この理由から、ノーマルモードでの自己消費電力は最も大きくなる。
【0071】
バッテリーパック10が外部機器に接続されているが、外部機器の電源がOFFされているとき、あるいはディスプレイのスクリーンセーバーが作動したりするパワーセーブ状態のときには、外部機器の消費電流が小さい。この場合は、バッテリーパック10の電流が規定値以下となるから、監視回路は第1のスリープモードで各リチウムイオン電池23の状態を監視する。
【0072】
この第1のスリープモードでは、発振器61が通電され、周波数の低いクロックでマイクロコンピュータ40がゆっくりと作動する。更に、スイッチ42がONする周期が比較的長い。また消費電力が大きい電流測定回路32や発振器60が作動しない。このために、第1のスリープモードでは、監視回路で消費する電力がノーマルモードに比べてかなり少ない。
【0073】
なお、外部機器に接続されている場合に、通信部51が通信信号を受け取ったときは、電子機器11は通常に動作しているか、あるいはその準備状態であるから、電流が規定値以下であるかどうかにかかわらず、マイクロコンピュータ40はノーマルモードで監視する。また、第1のスリープモード中に、通信信号を受け取ったとき、又は規定電流を越える電流が流れたときもノーマルモードに復帰する。
【0074】
外部機器に接続されておらず、かつ電流が規定値以下のときは、第2のスリープモードで監視する。この第2のスリープモードでは、発振器61が作動してマイクロコンピュータ40がゆっくりと作動する。更に、スイッチ42がONする周期が最も長く、また電流測定回路32等も作動しない。このために、監視回路で消費する電力が最も小さい。なお、第2のスリープモード中に、外部機器が接続されたとき、又は規定電流を越える電流が流れたときは、ノーマルモードに復帰する。
【0075】
ORゲート55は放電停止用FET24に接続され、またORゲート56は充電停止用FET25に接続されている。この放電停止用FET24は、OR55の出力が「L」のときにONし、「H」のときにOFFする。同様に、充電停止用FET25もORゲート56の出力が「L」のときにONし、「H」のときにOFFする。したがって、ORゲート55の入力信号が全て「L」のときに放電停止用FET24がONし、入力信号のいずれか1つが「H」のときにOFFにする。ORゲート56も同様である。これらのORゲート55,56、FET24,25はレギュレータ36によって給電される。
【0076】
また、ORゲート55,56には、過充電・過放電検出回路57からの信号が入力されている。更に、ORゲート55には接続検出端子15からの信号も入力される。この過充電・過放電検出回路57は、2つのコンパレータを含むアナログIC回路から構成され、リチウムイオン電池23によって直接に給電されている。
【0077】
過充電・過放電検出回路57は、マイクロコンピュータ40が故障しているとき、あるいは測定の休止中にリチウムイオン電池23に異常事態が発生した場合に、充放電を停止させる。したがって、過充電・過放電検出回路57は、マイクロコンピュータ40を補佐し、バッテリーパック10を二重に保護している。
【0078】
この過充電・過放電検出回路57は、マイクロコンピュータ40が充放電を許容している充放電可能電圧のときには、2つの出力端子は「L」である。リチウムイオン電池23のいずれか1つが放電停止電圧よりも少し小さい電圧まで低下したときに、「H」の信号をORゲート55に送り、そして充電停止電圧よりも少し大きい電圧に達したときに、「H」の信号をORゲート56に送る。なお、過充電・過放電検出回路57は、過放電の閾値を放電停止電圧よりも少し低くし、また過充電の閾値を充電停止電圧よりも少し高くしているが、これらの閾値として放電停止電圧及び充電停止電圧を用いて、マイクロコンピュータ40と同時に作動させてもよい。
【0079】
電子機器11は、システム本体65,ディスプレイ66等が設けられており、プラス端子17,マイナス端子18を介して、バッテリーパック10によって給電される。このシステム本体65とマイナス端子18との間に、メインスイッチ67が設けられている。また、接続検出端子19はマイナス端子18に接続されているから、バッテリーパック10が電子機器11に正常に接続されると、接続検出端子19は「L」となる。
【0080】
システム本体65は、通信端子10を介してバッテリーパック10から、電池の状態を表すデータを受け取る。また、ディスプレイ66には、システム本体65での演算結果等を表示する他に、バッテリーバック10の電池残容量等を表示する。
【0081】
図2は、ノーマルモードでの監視回路の消費電流の一例を示す。このノーマルモードでは、スイッチ42,43がONしている測定時間は100mSである。また、測定の周期は220mSである。スイッチ42,43がONしている測定時間中は、約6mAの電流が監視回路に流れる。この測定中には、電流測定回路32が作動されるから、消費電流が大きくなる。
【0082】
スイッチ42,43がOFFしている測定休止中は、平均値で約400μAの電流が監視回路に流れる。この約400μAの電流は、マイクロコンピュータ40を作動させるために使われる。このマイクロコンピュータ40は、消費電流が大きな発振器60が作動され、そして4MHzのクロックにより高速で作動されるから、消費電流が大きくなる。したがって、ノーマルモードでは、マイクロコンピュータ40及び測定部の消費電流が大きく、しかも測定回数が多いから、監視回路での自己消費電力が最も大きくなる。
【0083】
図3は、第1のスリープモードでの監視回路の消費電流の一例を示す。この第1のスリープモードでは、スイッチ43はOFFしたままであり、消費電力の大きい電流測定回路32は作動しない。スイッチ42は2秒の間隔でONし、そのON時間は100mSである。スイッチ42がONしている測定時間中は、約500μAの電流が監視回路に流れる。スイッチ42がOFFしている測定休止中には、マイクロコンピュータ40を作動させるために、平均で150μAの小さな電流が流れる。
【0084】
マイクロコンピュータ40は、消費電流の小さい発振器61が用いられ、また32KHzのクロックでゆっくりと作動されるから、平均消費電流が小さい。この第1スリープモードでは、マイクロコンピュータ40及び測定部の消費電流が小さく、また測定回数が少ないため、監視回路で消費される内部消費電力は比較的に少ない。
【0085】
図4は、第2のスリープモードでの監視回路の消費電流の一例を示す。この第2のスリープモードでは、スイッチ42は2分の間隔でONする以外は、第1のスリープモードと同じである。第2スリープモードでは、マイクロコンピュータ40及び測定部の消費電流が小さく、しかも測定回数が最も少ないため、監視回路の内部消費電力が最も少ない。なお、遮断モードでは、監視回路が作動されないから、監視回路の消費電力が零になる。
【0086】
図5ないし図8を参照してバッテリーパックの作用について説明する。工場では、各リチウムイオン電池23の製造後に、満充電のほぼ半分程度(充電停止電圧と放電停止電圧とのほぼ中間の電圧)に充電される。この充電後に、3本のリチウムイオン電池23が接続金具を介して直列に接続される。次に、図1に示す回路を実装した回路基板が3本のリチウムイオン電池23に乗せた状態で取り付けられる。
【0087】
組立て完了すると、回路基板は、リチウムイオン電池23から給電され、過充電・過放電検出回路57及び直列電圧検出回路37による監視を開始する。過充電・過放電検出回路57は、各リチウムイオン電池23の電圧を監視する。また、直列電圧検出回路37は3個のリチウムイオン電池23の直列電圧(電池電圧)を監視する。
【0088】
図5に示すように、直列電圧検出回路37は、電池電圧が使用禁止電圧以下に下がっている場合は、スイッチ35をOFFにして、レギュレータ36の給電を停止する。この場合は、マイクロコンピュータ40の通電が遮断されて遮断モードとなる。この遮断モードでは、監視回路が作動しないから、内部消費電力が最低限に保たれる。他方、電圧検出回路37は、電池電圧が使用禁止電圧を越えているときには、スイッチ35をONにしてレギュレータ36を給電する。このレギュレータ36は、所定の電圧を過電流検出回路33とマイクロコンピュータ40とに印加する。
【0089】
給電停止中は、マイクロコンピュータ40が遮断モードになっており、このときには演算部49がリセット状態となっている。この演算部49は、スイッチ35がOFFからONに変わる給電開始でリセットが解除される。マイクロコンピュータ40は、リセットが解除されると、遮断モードからノーマルモードへ移行する。このノーマルモードでは、マイクロコンピュータ40は、発振器60から出力された4MHzのクロックで駆動され、早い速度で作動する。このノーマルモード中は、図2に示すように監視回路の消費電力が最も大きい。
【0090】
過電流検出回路33は、抵抗値27の両端の電圧の大きさから、充放電電流が過電流値を越えているかどうかを判定し、過電流よりも小さいときに「H」の信号を出力し、大きいときに「L」の信号を出力する。この過電流状態は、バッテリーパック10が外部接続されている場合にのみ発生し、単体のままの場合には発生しない。そこで、図6に示すノーマルモードと、図8に示す第1のスリープモードでは、過電流検出回路33の出力が「L」に変化すると、演算部49が割り込み処理をして、放電を停止させる。
【0091】
図6に示すように、ノーマルモードでは、まず演算部49が接続検出端子15からの信号を調べることで、バッテリーパック10が外部機器に接続されているかどうかを判定する。バッテリーパック10が外部機器に接続されていない場合は、レギュレータ36の電圧が抵抗58を介して接続検出端子15に印加されているから、接続検出端子15が「H」となっている。演算部49は、接続検出端子15からの信号が「H」であると、接続なしと判断する。この場合は、マイクロコンピュータ40がノーマルモードから第2のスリープモードへ移行する。
【0092】
この第2のスリープモードでは、内部消費電力を少なくして、電池の消費を抑えることができる。また、第2のスリープモード中は、演算部49が、制御部48を介して充放電禁止を表す「H」の信号をOR回路55,56に出力する。これらのOR回路55,56の出力が「H」のときには、放電停止用FET24,充電停止用FET25がOFFしている。したがって、バッテリーパック10が単体のままのときには、プラス端子13とマイナス端子14とに金属が接触しても、バッテリーパック10が短絡することはない。
【0093】
図7に示すように、第2のスリープモードでは、クロック制御部52は、発振器60を停止させ、代わりに消費電力が少ない発振器61を駆動する。この発振器61で発生した32KHzのクロックで、マイクロコンピュータ40がゆっくりと作動する。
【0094】
第2のスリープモードでは 監視回路は、2分毎に監視サイクルを実行する。第1回目の監視サイクルでは、まず、演算部49が内部タイマーを作動させて計時する。そして、2分が経過すると、内部タイマーを再スタートさせるとともに、監視処理を実行する。この監視処理を迅速に行うために、演算部49は、クロック制御部52を介して発振器61を停止させ、代わりに発振器60を作動させる。マイクロコンピュータ40は、4MHzのクロックで作動される。次に、演算部49は、制御部48を介してスイッチ42を100mSだけONにする。スイッチ42がONすると、レギュレータ36によって、電圧検出回路30,電流測定回路31,サーミスタ33が給電される。また、AD変換部50にも、レギュレータ35の電圧が参照電圧として供給される。
【0095】
電圧検出回路30は、3個のリチウムイオン23の電圧VH,VM,VLを測定してAD変換部50に送る。電流測定回路31は、抵抗27による電圧降下から抵抗27を流れる電流ILを測定し、AD変換部50に送る。また、サーミタスタ33の電圧が温度信号TとしてAD変換部50に送られる。
【0096】
AD変換部50は、各測定信号をデジタル変換する。このデジタル変換後に、演算部49は、測定データを取り込んでレジスタに一時記憶する。次に、演算部49は、レジスタに記憶した電流が規定値を越えているかどうかを判定する。規定値を越えていないと判定されたときには監視処理が終了し、そして監視回路は第2のスリープモードに維持される。この場合は、発振器61が再び駆動され、マイクロコンピュータ40が低速で作動される。この第2のスリープモード中に、マイクロコンピュータ40は、第1回目の監視サイクルのスタートから2分間が経過したかどうかをチェックする。そして、2分間が経過すると、内部タイマーを再スタートさせるとともに、前述した監視処理を高速で行う。
【0097】
電流ILが規定値を越えている場合は、測定ミス,回路故障等のエラーが発生したときである。演算部49は、制御部48を介してスイッチ45をONにするとともに、通信部51を介してエラー情報をメモリ41に書き込む。このエラー情報は、バッテリーパック10の修理の際に利用される。
【0098】
また、エラーが発生すると、マイクロコンピュータ40はノーマルモードに移行する。発振器60は監視処理に引き続いてそのまま駆動されるから、マイクロコンピュータ40が高速で作動する。このノーマルモードに移行すると,接続の有無がチェックされるため、再び第2のスリープモードに復帰する。そして、前述したように、第2のスリープモード中に2分間が経過すると監視処理が実行される。
【0099】
この測定で求めた電流ILが規定値以下の場合には、第2のスリープモードが続行する。他方、電流ILが規定値を越えている場合は、同じエラーが発生したときであるから、エラー情報の書込みをすることなく、ノーマルモードに移行する。したがって、エラーがなくならない限り、第2のスリープモードとノーマルモードとを交互に繰り返すことになる。なお、このようにエラーが繰り返して発生する場合はモード間の移行を止めて、エラーの発生がなくなるまでノーマルモード又は第2のスリープモードのどちらか一方のままで監視を継続させてもよい。
【0100】
バッテリーパック10は、組立て後に製品検査を受けてから出荷される。この製品検査では、マイクロコンピュータ40が、ユーザーに開放されていないテストモードにセットされる。マイクロコンピュータ40は、4MHzのクロックで駆動される。そして、検査器具を用いて、各回路の動作チェック,充電状態及び放電状態のチェック,メモリ41への書込み等が行われる。メモリ41に書き込む情報としては、製造年月日,製造番号,電池残量演算に用いる各種のパラメータである。テストモードが解除されると、マイクロコンピュータ40は再びノーマルモードとなり、そして接続なしと判定されると、第2のスリープモードに移行する。
【0101】
製品検査を受けたバッテリーパック10は、電子機器の製造メーカーや、電気販売店等へ出荷される。この工場出荷時には、第2のスリープモードになっており、内部消費電力が少ない状態に保たれている。
【0102】
第2のスリープモード中に、バッテリーパック10が電子機器11に装填される。バッテリーパック10が電子機器11に正しく装填されると、バッテリーパック10のプラス端子13が電子機器11のプラス端子17に、またバッテリーパック10のマイナス端子14が電子機器11のマイナス端子18に接続される。このときには、バッテリーパック10の接続検出端子15が電子機器11の接続検出端子19に接続され、通信端子16が通信端子20に接続される。
【0103】
接続検出端子15は、外部機器11の接続検出端子19及びマイナス端子18を介して、バッテリーパック10のマイナス端子14に接続されるから、接続検出端子15が「L」になる。接続検出端子15が「H」から「L」に変化すると、演算部49は割込み処理をして、マイクロコンピュータ40を第2のスリープモードからノーマルモードに移行する。
【0104】
このノーマルモードに移行すると、前述したようにマイクロコンピュータ40が4MHzのクロックで作動される。演算部49は、接続検出端子15の信号から接続の有無を確認する。この際に、バッテリーパック10の装着時のチャタリングを防止するために、接続検出端子15の信号が所定時間「L」に保たれているときに、接続ありと判定するのがよい。
【0105】
電子機器11の接続が確認されると、演算部49は、制御部48を介して充放電許可を表す「L」の信号をOR回路55,56に出力する。ここで、各リチウムイオン電池23が、放電停止電圧と充電停止電圧との間である充放電可能電圧範囲にあるときには、過放電・過充電検出回路57は、充放電許可を表す「L」の信号をOR回路55,56に出力する。また、接続検出端子15からの「L」の信号がOR回路55に入力される。
【0106】
OR回路55,56は、入力信号の全てが「L」であるから、出力信号が「L」となる。これにより、放電停止用FET24,充電停止用FET25がONするから、リチウムイオン電池23が充放電可能状態となる。ここで、電子機器11の電源スイッチ67がONすると、リチウム電池23からの放電電流は、FET24,25,ヒューズ26,プラス端子13を通って電子機器11へ流れる。システム本体65は、所定の処理を実行し、またディスプレイ66に情報が表示される。
【0107】
ノーマルモードでは、220mS毎に監視サイクルを行うために、演算部49が内部タイマーをスタートさせる。この内部タイマーが220mSを計時すると、監視処理が開始される。この監視処理では、演算部49が制御部48を介してスイッチ42,43を100mSだけONにする。スイッチ42がONすると、前述したように、電圧検出回路30,電流測定回路31,サーミスタ33により、電圧,電流IL,温度が測定される。また、スイッチ43がONすると、電流測定回路32が給電され、電流IHが測定される。
【0108】
各測定信号はAD変換部50でデジタル変換されてから、演算部49に取り込まれ、そのレジスタに一時記憶される。次に、演算部49は、レジスタに記憶した測定電流ILが規定値を越えているかどうかを判定する。測定電流が規定値以下の場合には、電子機器11の電源スイッチ67がOFFされたか、あるいは一定時間中にキー操作がないために電子機器11がパワーセーブモードに移行しているときである。この場合に、マイクロコンピュータ40は、電子機器11からの通信がないことを確認してから第1のスリープモードへ移行する。なお、このときに、通信があれば、割り込み処理によって、電子機器11へデータを高速で送り出す。
【0109】
測定電流が規定値以上のとき、あるいは割り込み処理で通信を行った後に、マイクロコンピュータ40は、電圧チェックに進む。演算部49は、各リチウムイオン電池23の測定電圧が、充電停止電圧又は充電停止電圧かどうかを判定する。もし、放電停止電圧以下に低下しているときには、演算部49は制御部48を介して、放電停止を表す「H」の信号をOR回路55に送る。このOR回路55は、「H」の信号を出力するため、放電停止用FET24がOFFし、放電が強制的に停止する。
【0110】
各リチウムイオン電池23の測定電圧が、充電停止電圧以上の場合は、演算部49は制御部48を介して、充電停止を表す「H」の信号をOR回路56に送る。このOR回路56は、「H」の信号を出力するため、充電停止用FET25がOFFし、充電が強制的に停止する。なお、現在は、バッテリーパック10が電子機器11へ給電中であるから、充電停止用FET25がONしている。
【0111】
各リチウムイオン電池23の測定電圧が放電可能電圧以内の場合には、温度チェックに進む。演算部49は、バッテリーパック10の温度が規定温度以上かどうかを判定する。リチウムイオン電池23に異常があると、放電中にバッテリーパック10が発熱して、温度がかなり上昇する。もし、バッテリーパック10が規定温度を越えているときには、演算部49は、「H」の信号をOR回路55に送って、放電停止用FET24を強制的にOFFにする。
【0112】
電圧及び温度が正常な場合は、マイクロコンピュータ40は、ノーマルモードの最初のステップに戻る。ここで、接続なしと判断されると、第2のスリープモードへ移行する。接続ありの場合は、スイッチング回路が既にONしているから、そのまま220mS経過の判断ステップに進む。マイクロコンピュータ40は、第1回目の監視サイクルの開始時点から、220mS経過したと判定すると、内部タイマーを再スタートさせてから、第2回目の監視サイクルを実行し、前述した測定,判断の監視処理をする。
【0113】
レギュレータ36の作動中は、過電流検出回路33が過電流状態を監視している。過電流状態を検出すると、過電流検出回路33は「L」の信号を発生する。そして、ノーマルモード中に、演算部49が「L」の信号を受け取ると、割り込み処理を行い、「H」の信号をOR回路55に送って、放電停止用FET24を強制的にOFFにする。
【0114】
また、各監視サイクルにおいて、放電可能電圧範囲外,規定温度以上,過電流状態が検出されると,マイクロコンピュータ40は、前述したように放電停止用FET24を強制的にOFFにしてから、電子機器11の接続状態をチェックする。バッテリーパック10が電子機器1から外されたときには、ノーマルモードから、第2のスリープモードに移行する。他方、電子機器11に接続されたままであると、前述したように、220mS経過の判断ステップへ進み、次の監視サイクルを実行する。この監視サイクルにおいて、規定温度以上や過電流状態となる異常状態が解消されていると、ノーマルモードの最初のステップへ戻り、接続チェックしてから、放電停止用FET24をONにする。その後は、前述したように220mS経過の判断ステップに進む。
【0115】
こうして、電子機器11に接続中に、電流が規定値を越えている場合は、マイクロコンピュータ40がノーマルモードを選択し、220mSの監視サイクルで各リチウムイオン電池を監視する。なお、規定値以下であっても、通信の割り込みがある場合も、ノーマルモードが選択される。
【0116】
また、電子機器11のシステム本体65は、通信端子20を介して、マイクロコンピュータ10に、データの要求とデータの単位についてのコマンドを送る。通信部51は、ノーマルモード中に電子機器11からのコマンドを受け付けるとこれを演算部49に送る。演算部49は、直ちに通信の割り込みを行い、電子機器11からの要求に応じたデータを通信部51を介して電子機器11に送り出す。
【0117】
電子機器11は、例えば電池残容量のデータを受け取ると、図形やマークでこれをデイスプレイ66に表示する。また、マイクロコンピュータ40は、電池残容量と供給電流とから、給電可能な時間を計算する。そして、給電可能な時間が短くなったときは、警告情報を自発的に電子機器11に送る。電子機器11は、デイスプレイ66に警告表示したり、処理中のデータを保存したりする。あるいは、電子機器11をパワーセーブモードに移行して、システム本体65をスリープ状態にしたり、ディスプレイ66の表示を停止したりする。
【0118】
ノーマルモード中に、電子機器11の電源スイッチ67がOFFしたり、あるいはパワーセーブモードになると、放電電流が規定値以下となり、また通信も停止する。この場合には、マイクロコンピュータ40は、早いサイクルでの監視が不要であるから,第1のスリープモードに移行する。
【0119】
この第1のスリープモードでは、監視処理中以外は、発振器61が作動し、マイクロコンピュータ40が32KHzのクロックで低速で作動する。そして、2秒毎に監視処理を実行してリチウムイオン電池23の状態を監視する。この第1のスリープモードでは、監視回路の自己消費電力が第2のスリープモードよりも大きいが、ノーマルモードに比べてかなり少ない。
【0120】
図8に示すように、第1のスリープモードに移行すると、マイクロコンピュータ40は、内部タイマーを作動させで2秒の経過を測定する。2秒が経過すると、第1回目の監視サイクルを開始させる。そして、監視処理を高速でするために、発振器60を作動させ、4MHzのクロックでマイクロコンピュータ40を高速に作動する。
【0121】
監視処理に入ると、まずスイッチ42をONにして、電圧,電流(IL),温度を測定する。この測定後に電流チェックが行われる。第1のスリープモード中に、電子機器11の電源スイッチ67がONされたり、あるいはパワーセーブモードから通常の動作モードに戻ると、電子機器11への放電電流が規定値よりも大きくなる。この場合には、マイクロコンピュータ40は第1のスリープモードからノーマルモードへ移行し、早いサイクルでの監視を行う。
【0122】
電子機器11がパワーセーブモード等のままであると、放電電流が規定値以下であるから、前述したノーマルモードと同様に、電圧チェックと、温度チェックとが行われる。そして、放電停止電圧以下、又は規定温度以上のときには、マイクロコンピュータ40が、放電禁止信号を発生して放電停止用FET24をOFFにしてから、ノーマルモードに移行する。また、第1のスリープモード中に過電流状態が発生したときは、割り込み処理により放電停止用FET24をOFFにしてから、ノーマルモードに移行する。
【0123】
電圧及び温度が正常であれば、接続チェックが行われる。第1のスリープモード中に、バッテリーパック10が電子機器11から外されると、接続なしと判断される。このときには、マイクロコンピュータ10は、放電停止信号及び充電停止信号を出力して、2つのFET24,25をOFFにしてから、第2のスリープモードに移行する。
【0124】
接続ありと判断されると監視処理が終了し、そして第1のスリープモードが続行される。発振器60の代わりに発振器61が作動され、マイクロコンピュータ40が低速で作動される。そして、第1回目の監視サイクルの開始時点から、2 秒が経過したかどうかについてチェックされる。2 秒が経過しているときには、前述したように内部タイマーを再スタートさせてから、第2回目の監視サイクルを実行する。
【0125】
また、第1のスリープモード中に、電子機器11からの通信があると、ノーマルモードへ移行する。そして、このノーマルモード中に直ちに割り込み処理を実行して、電子機器11との間で通信を実行する。
【0126】
マイクロコンピュータ40,電圧測定回路30等が故障しているとき、あるいは誤測定又は誤判定をすることもあり得る。この様な場合でも、過充電・過放電検出回路57が作動しているから、放電停止電圧よりも少し小さい電圧まで低下すると、過充電・過放電検出回路57が「L」の放電停止信号をOR回路55に送り、放電停止用FET24をOFFにすることができる。
【0127】
バッテリーパック10は、放電停止電圧に低下したのち、充電されることなく、電子機器11に装填されたまま放置されることがある。この場合は、内部消費や自然リークによって、各リチウムイオン電池23が更に放電する。この放電が進行し、電池電圧が放電禁止直列電圧以下になると、電圧検出回路37はスイッチ35をOFFにする。マイクロコンピュータ40は、遮断モードになるから、バッテリーパック10の自己消費電流を最低限にする。なお、この遮断モードでは、マイクロコンピュータ40の出力が「L」になる。放電が更に進むと、電圧検出回路37,過放電・過充電検出回路57,過電流検出回路33,FET24,25等の全ての回路が遮断状態となる。
【0128】
図9は充電器を示すものである。この充電器70には、充電回路71と、充電制御回路72とが設けられている。充電回路71は、商用電源を充電電圧に変換する定電圧器と、電流値が一定値を越えないように規制する定電流器等から構成されている。この充電回路71には、プラス端子73,マイナス端子74,接続検出端子75が接続されている。充電制御回路72は、充電回路71をON・OFFさせたり、通信端子76を介してバッテリーパック10との間で通信を行う。また、充電制御回路71は、タイマーを備え、バッテリーパック10が所定の電圧に達してから、一定時間が経過したときに充電回路71をOFFにする。
【0129】
バッテリーパック10が充電のために電子機器10から外されると、マイクロコンピュータ40はFET24,25をOFFにしてから、第2のスリープモードに移行する。このバッテリーパック10を充電器70に正しく装填すると、対応する端子同志が接続される。この接続により、マイクロコンピュータ40は第2のスリープモードからノーマルモードに移行し、2つのFET24,25がONして充電可能状態となる。
【0130】
充電制御回路72は、電池電圧,充電電流,温度,FET25のON・OFF状態についてのデータをマイクロコンピュータ40に要求する。充電制御回路72は、マイクロコンピュータ40から受け取ったデータから、パッテリーパック10が充電可能状態であると判断すると、充電回路71を作動させる。この充電回路71は、定電圧・定電流によりバッテリーパック10を充電させる。この充電時には、プラス端子13,FET25,24を通って、充電電流が各リチウムイオン電池23に流れる。
【0131】
正常な充電中は、充電電流が規定値を越えているから、マイクロコンピュータ40は、図6に示すノーマルモードで各リチウムイオン電池の充電状態を監視する。また、充電器70の充電制御回路72からの要求に応じて、マイクロコンピュータ40は、電池電圧,充電電流,温度,FET25のON・OFF状態についてのデータを通信する。
【0132】
バッテリーパック10の充電中に、リチウムイオン電池23のいずれか1つが充電停止電圧に到達すると、マイクロコンピュータ40は、パッテリーパック10が満充電されたと判断する。このときには、マイクロコンピュータ40は、充電禁止信号をOR回路56に送って充電停止用FET25をOFFにする。なお、充電が停止した時点では、各リチウムイオン電池23は放電停止電圧を越えているから、放電停止用FET24はONしたままである。
【0133】
マイクロコンピュータ40は、充電停止用FET25をOFFにしたときは,、満充電を示す信号を充電器70の充電制御回路72に送る。この充電制御回路72は、充電回路71をOFFにして充電を停止する。この充電停止用FET25がOFFすると、充電電流は規定値以下となり、また充電制御回路72は通信を停止する。したがって、マイクロコンピュータ40は、第1のスリープモードに移行する。
【0134】
また,規定温度以上になったとき、又は過電流検出回路33が過電流状態を検出したときには、マイクロコンピュータ40は充電停止用FET25をOFFにする。このときに、マイクロンコピュータ40は、異常状態が発生していることを充電器70に通信するから、充電制御回路72は充電回路71をOFFにする。この充電異常が発生しているときは,充電制御回路72がバッテリーパック10に所定時間毎にデータを要求するから、充電電流が規定値以下であっても、バッテリーパック10はノーマルモードに維持される。
【0135】
マイクロコンピュータ40は、サーミスタ34又は過電流検出回路33の測定により、充電異常が解消したと判断すると、充電停止用FET25をONにする。そして、マイクロンコピュータ40は、充電異常が解消したことを充電器70に通信する。この充電異常の解消の通信を受け取ると、充電回路71が作動してて充電が再開する。
【0136】
また、充電中も過放電・過充電検出回路57が作動している。そして、マイクロコンピュータ40が故障等をしている場合には、充電停止電圧を少し越えた電圧になると、過放電・過充電検出回路57が充電停止を表す「H」の信号をOR回路56に送って、充電停止用FET25をOFFにする。
【0137】
バッテリーパック10が過放電状態のときから充電を開始すると、マイクロコンピュータ40によって充電停止用FET25はONされるが、放電停止用FET24はONされない。しかし、この放電停止用FET24は、周知のように、寄生ダイオード(図示せず)によりドレインからソースに向かって小さな充電電流が流れるため、充電がゆっくりと進行する。そして、放電停止電圧を越えると、マイクロコンピュータ40は、放電停止用FET24をONにするから、所定の充電電流で充電が行われる。
【0138】
なお、充電停止用FETと並列に、充電補助回路(図示せず)が設けられている。全回路がOFF状態になるほど電池電圧が低下しているときは、充電器70によって充電補助回路がONされ、これを通して50mA程度の小さな電流がバッテリーパック10に流れ、各リチウムイオン電池23をゆっくりと充電する。
【0139】
この充電中に、電圧検出回路37,過充電・過放電検出回路57,FET24,25が作動する。この時点では、FET24,25はOFF状態である。充電の進行によって、放電禁止直列電圧を越えると、直列電圧検出回路37がレギュレータ36を作動させる。これにより、マイクロコンピュータ40はリセットが解除される。マイクロコンピュータ40は、充電用FET25をONし、そして放電用FET24をOFFする。この時点で、充電補助回路がOFFするから、前述したように充電用FET25を通して、少し大きめな充電電電流による充電が開始される。更に、充電が進むと、前述したように、放電用FET24がONする。
【0140】
バッテリーパック10が充電器70から外されると、マイクロコンピュータ40は、第7図に示す第2のスリープモードに移行する。その後、バッテリーパック10が再び電子機器11に装填されると、前述したようにノーマルモードに移行する。なお、バッテリーパック10が満充電のときには、充電停止用FET25がOFFしている。この充電停止用FET25がOFFしていても、その寄生ダイオード(図示せず)によりドレインからソースに向かって、電子機器10を駆動するに十分な値の電流が流れるため、電子機器10への給電は正常に行われる。そして,全てのリチウムイオン電池23が充電停止電圧よりも低下するとマイクロコンピュータ40は、充電停止用FET25をONにする。
【0141】
図10は、充電器を内蔵した電子機器を示すものである。この電子機器80では,電源回路81,システム本体82,電源スイッチ83,端子84〜87が設けられている。電源回路81は、定電圧器及び定電流器を備え、商用電源の変圧して定電圧をシステム本体82に印加する。また、電源回路81は、システム本体82によって、その作動が制御される。
【0142】
電子機器80にバッテリーバック10が接続されると、前述したように、バッテリーパック10のマイクロコンピュータ40は、接続状態,充放電電流の大きさ、割り込みの有無に応じて決定される状態監視動作モードで、各リチウムイオン電池23の状態を監視する。電子機器80が商用電源に接続されているときは、電源回路81によってシステム本体82が駆動される。また,システム本体82がOFFしているときは、バッテリーパック10は、電源回路81によって充電される。そして,満充電になると、充電停止用FET25がOFFして、バッテリーパック10の充電が停止する。電子機器80が商用電源に接続されていないときは、電子機器80がバッテリーパック10から給電を受ける。
【0143】
以上のように、バッテリーパック10が外部機器に接続されている場合は、電流値が規定値以下のときに、消費電力が少ない第1のスリープモードが選択される。電流が規定値を越えているときは、ノーマルモードが選択される。なお、割り込み処理を受け付けた場合は、電流が規定値以下であっても、ノーマルモードが選択される。
【0144】
また、バッテリーパック10が外部機器から外されている場合は、電流値が規定値以下のときは、消費電力が最も少ない第2のスリープモードが選択される。電流値が規定値を越えているときにノーマルモードが選択される。なお、割り込み処理を受け付けた場合は、ノーマルモードが選択される。
【0145】
前記マイクロコンピュータ40は、各モード中で監視サイクル毎に電池残容量を計算している。各監視サイクルでの放電容量は、測定電流と暗電流を加算した全消費電流に、監視サイクルの時間と放電補正係数を乗算することで求められる。これを1サイクル放電容量とすると、メモリ41から読み出した直前の電池残容量から1サイクル放電容量を引くことで、新しい電池残容量が求まる。メモリ41内の古い電池残容量は、この新しい値で更新される。
【0146】
ここで、暗電流は、電流測定回路31,32で測定されない消費電流である。図1に示す回路では、マイクロコンピュータ40,測定部のマイナス端子がリチウムイオン電池23のマイナス極に接続されているため、電流測定回路31,32は、電子機器11に供給される放電電流、又は充電器70から供給される充電電流を測定する。したがって、図1に示す回路では、暗電流は、監視回路,充電・過放電検出回路57,電圧検出回路37等で消費する電流である。なお、マイクロコンピュータ40,測定部のマイナス端子を、マイナス端子14と抵抗27との間の接続点に接続すれば、監視回路に流れる電流は、電流測定回路31,32で測定されるから、暗電流に含まれない。
【0147】
また、充電中も、同様に各監視サイクル中に、1サイクル充電容量が計算され、これを積分することで、電池充電容量(電池残容量と同じ)が求められる。なお、所定の電池電圧になったときに、電池充電容量を一定値にセットすることで、補正が行われる。
【0148】
また、マイクロコンピュータ40は、,製造年月日,電池残容量の他に、満充電の回数,電池履歴の情報がメモリ41に書き込む。電池履歴としては、電池温度異常の回数,電圧異常の回数,エラーの回数,各FET24,25のOFFの回数,過電流の発生回数等がある。
【0149】
また、マイクロコンピュータ40のリセットが解除されたときに,4MHzの高速で電池履歴の確認とバッテリーチェックをしてから、前述したノーマルモードに移行させてもよい。電池履歴のチェックでは、メモリ41内の電池履歴を読み出す。例えば、各リチウムイオン23の電圧が異常に高くなったとき(電圧異常)の回数を調べ、これが所定値を越えているときに、バッテリー不良と判断し、警告表示するとともに、FET24,25をOFF状態に維持する。また、バッテリーチェックでは、各リチウムイオン電池23が2.0V以上あること、及び30秒内に100mV以上上昇する場合に、バッテリーが良好と判断し、ノーマルモードへ移行させる。
【0150】
更に、バッテリーパック10に、液晶ディスプレイやLEDを設けて、電池残容量の表示や、バッテリー異常の表示を行ってもよい。
【0151】
本発明のバッテリーパックでは、状態監視動作モードを決定する規定電流は例えば100mAである。また、放電停止電圧が2.3Vであり、充電停止電圧が4.2Vである。放電禁止直列電圧は6Vであり、充放電を禁止する温度は60°C以上である。過電流は8Aであり、ヒューズが溶断する過大電流は10Aである。
【0152】
また、本発明では、過放電又は過充電では、マイクロコンピュータ40が過放電・過充電検出回路57に優先して充放電を制御している。この代わりに、過放電・過充電検出回路57を優先させ、マイクロコンピュータ40を補助的に使用してもよい。この場合は、過放電・過充電検出回路57は,放電停止電圧が2.3Vであり、充電停止電圧が4.2Vである。他方、マイクロコンピュータ40は、放電停止電圧が2.25Vであり、充電停止電圧が4.25Vである。
【0153】
電池電圧が放電禁止直列電圧まで低下したときに、監視回路の給電を停止する遮断モードに設定される。この代わりに、放電禁止直列電圧以下になったときに、直列電圧測定回路37からの信号をマイクロコンピュータ40に送って測定中止モードとしてもよい。この場合は、マイクロコンピュータ40は低速度で作動するが、スイッチ43をOFFに保つことで測定動作を停止する。あるいは、クロック制御回路52を介して発振器の作動を停止させ、マイクロコンピュータ40をフリーズ状態とすることで,その作動を停止させてもよい。この場合は、当然に測定も停止する。
【0154】
また、第2のスリープモードでは、電圧測定回路30の給電を停止することで電圧測定を省略し、単に電流測定だけをしてもよい。これとは逆に、第2のスリープモードで測定した電圧から、充放電可能電圧範囲かどうかの判定をしてもよい。
【0155】
消費電流が異なる2個の電流測定回路31,32を設けているが、この代わりに測定範囲が広い1個の電流測定回路32を用いても良い。また、この1個の電流測定回路32の測定値を用いて過電流状態を判定すれば、過電流検出回路33を省略することができる。
【0156】
AD変換器50は、測定データを1個ずつAD変換するから、測定時に電流測定回路と電圧測定回路を同時にONする代わりに、AD変換すべきものだけをONさせることで、監視回路の消費電流を更に小さくしてもよい。また、スイッチング回路としてFET24,25を用いたが、その他にサイリスタ,トランジスタ等を用いることができる。
【0157】
また、電池電圧が放電禁止直列電圧まで低下したときに、マイクロコンピュータ40の電源をOFFにして、監視回路を遮断モードにしている。この代わりに、電圧測定回路30からの3個の電圧を加算して求めた電池直列電圧を用い、これが放電禁止直列電圧まで低下したときに、マイクロコンピュータ40を低周波数のクロックで駆動するとともに、スイッチ42,43をOFFしたままで測定を休止させてもよい。
【0158】
また、3本の電池を直列したものを1組とし、2組を並列に接続した直並列接続であってもよい。この場合には,並列に接続された2本ずつの電池の電圧が測定される。更に、本発明は、Ni/Cd電池,Ni/MH電池,Zn/Br2 ,鉛蓄電池等にも適用することができる。
【0159】
【発明の効果】
本発明は、バッテリーパックの電流を測定し、この電流が規定値以下のときに、消費電力が大きいノーマルモードから、消費電力が小さいスリープモードに移行するから、通信機能がない外部機器に対しても、状態監視動作モードを適正に設定して、バッテリーパックの節電を図ることができる。
【0160】
また、本発明は、スリープモードに移行した場合でも、電圧や電流等を測定して二次電池の状態を監視するから、このスリープモード中に異常事態が発生した場合でも適正に対処することができる。更に、スリープモード中でも電流測定をするから、例えばスリープモード中での放電容量を計算することで、電池残容量を正確に求めることが可能である。
【0161】
また、本発明では、スリープモードでは、周波数の低いクロックでマイクロコンピュータを駆動するから、マイクロコンピュータ自身の消費電流を少なくすることができる。更に、スリープモードでは、異常事態が急に発生することが殆どないことに着目し、測定の回数を少なくすることで、測定部で消費される電流の平均値を小さくしている。
【0162】
更に、本発明では、バッテリーパックが外部機器に接続されているときは第1のスリープモードとし、外部機器に接続されていないときは第2のスリープモードにするから、外部接続状態によりスリープモードを2段階に変更することができる。この第2のスリープモードでは、第1のスリープモードに比べて測定回数が極端に少ないから、バッテリーパックが外部機器に接続されていないときに、その内部消費電力を一層少なくすることができる。
【0163】
更にまた、電池電圧を検出する検出回路を設け、放電禁止直列電圧以下に低下したときは、監視回路の給電を停止して遮断モードとし、監視回路による内部消費電力をなくすから、二次電池の劣化を招くような放電を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバッテリーパックを示すブロック図である。
【図2】ノーマルモード中に監視回路に流れる電流の波形図である。
【図3】第1のスリープモード中に監視回路に流れる電流の波形図である。
【図4】第2のスリープモード中に監視回路に流れる電流の波形図である。
【図5】マイクロコンピュータの遮断モードとリセット解除を示すフローチャートである。
【図6】ノーマルモードを示すフローチャートである。
【図7】第2のスリープモードを示すフローチャートである。
【図8】第1のスリープモードを示すフローチャートである。
【図9】充電器のブロック図である。
【図10】充電器内蔵の電子機器を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 バッテリーパック
11 電子機器
13,17,73,84 プラス端子
14,18,74,85 マイナス端子
15,19,73,86 接続検出端子
16,20,76,87 通信端子
23 リチウムイオン電池
24 放電停止用FET
25 充電停止用FET
30 電圧測定回路
31,32 電流測定回路
33 過電流検出回路
34 サーミスタ
40 マイクロコンピュータ

Claims (13)

  1. 充放電可能な少なくとも1個の二次電池を備えバッテリーパックにおいて、
    電子機器又は充電器に接続され、前記二次電池の充電又は放電を行うための一対の電源端子と、
    前記二次電池の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記二次電池の充電電流又は放電電流を測定するための第1の電流測定回路、及びこの第1の電流測定回路より大きな電流が測定可能であり前記第1の電流測定回路より消費電力が大きい第2の電流測定回路からなる電流測定回路と、
    前記二次電池を前記電源端子から切り離し充放電を停止させるスイッチング回路と、
    前記電圧測定回路と前記電流測定回路とを間欠的に通電させることにより測定を実行し、前記電圧測定回路による測定電圧から前記二次電池の状態を判断して、前記スイッチング回路のON・OFFを制御するマイクロコンピュータとを備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値を越えるときはノーマルモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下のときにはスリープモードとなり、
    前記ノーマルモードでは、第1のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第2の電流測定回路とを第1の時間間隔で通電することにより測定を実行し、
    前記スリープモードでは、前記第1のクロックより周波数の低い第2のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で通電することにより測定を実行することを特徴とするバッテリーパック。
  2. 前記マイクロコンピュータは、前記電圧測定回路による測定電圧が放電停止電圧以下となった場合、又は充電停止電圧以上となった場合に、前記スイッチング回路をOFFとし、前記二次電池の充放電を停止させることを特徴とする請求項1記載のバッテリーパック。
  3. 前記マイクロコンピュータは、前記ノーマルモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値以下であっても前記ノーマルモードに保たれることを特徴とする請求項1又は2記載のバッテリーパック。
  4. 前記マイクロコンピュータにメモリが接続されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載のバッテリーパック。
  5. 前記二次電池は複数個直列に接続されており、前記マイクロコンピュータへの給電をON・OFFさせるスイッチと、前記複数の二次電池の直列電圧を測定し、この測定直列電圧が放電禁止直列電圧以下まで下がったときに、前記スイッチをOFFにして前記マイクロコンピュータへの給電を停止する直列電圧検出回路とを設けたことを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載のバッテリーパック。
  6. 充放電可能な少なくとも1個の二次電池を備えバッテリーパックにおいて、
    電子機器又は充電器に接続され、前記二次電池の充電又は放電を行うための一対の電源端子と、
    電子機器又は充電器に接続され、通信信号のやりとりをするための通信端子と、
    前記一対の電源端子が電子機器又は充電器に正常に接続されたときに、電子機器又は充電器からの接続信号を受け取るための接続検出端子と、
    前記二次電池の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記二次電池の充電電流又は放電電流を測定するための第1の電流測定回路、及びこの第1の電流測定回路より大きな電流が測定可能であり前記第1の電流測定回路より消費電力が大きい第2の電流測定回路からなる電流測定回路と、
    前記二次電池を前記電源端子から切り離し充放電を停止させるスイッチング回路と、
    前記電圧測定回路と前記電流測定回路とを間欠的に通電させることにより測定を実行し 、前記電圧測定回路による測定電圧から前記二次電池の状態を判断して、前記スイッチング回路のON・OFFを制御するマイクロコンピュータとを備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値を越えるときはノーマルモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下でかつ前記接続検出端子から接続信号を受け取っているときは第1のスリープモード、前記二次電池の充電電流又は放電電流が前記規定値以下でかつ前記接続検出端子から接続信号を受け取っていないときは第2のスリープモードとな
    前記ノーマルモードでは、第1のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第2の電流測定回路とを第1の時間間隔で通電することにより測定を実行し、
    前記第1のスリープモードでは、前記第1のクロックより周波数の低い第2のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第1の時間間隔より長い第2の時間間隔で通電することにより測定を実行し、
    前記第2のスリープモードでは、前記第2のクロックより周波数の低い第3のクロックで駆動されるとともに、前記電圧測定回路と前記第1の電流測定回路とを前記第2の時間間隔より長い第3の時間間隔で通電することにより測定を実行することを特徴とするバッテリーパック。
  7. 前記マイクロコンピュータは、前記電圧測定回路による測定電圧が放電停止電圧以下となった場合、又は充電停止電圧以上となった場合に、前記スイッチング回路をOFFとし、前記二次電池の充放電を停止させることを特徴とする請求項6記載のバッテリーパック。
  8. 前記マイクロコンピュータは、前記ノーマルモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記二次電池の充電電流又は放電電流が規定値以下であっても前記ノーマルモードに保たれることを特徴とする請求項6又は7記載のバッテリーパック。
  9. 前記マイクロコンピュータは、前記第1のスリープモード中に、前記通信端子から通信信号を受け取ったときは、前記ノーマルモードに復帰、また前記第2のスリープモード中に、前記接続検出端子から接続信号を受け取ったときは、前記ノーマルモードに復帰ることを特徴する請求項6から8いずれか1項に記載のバッテリーパック。
  10. 前記マイクロコンピュータにメモリが接続されていることを特徴とする請求項6から9いずれか1項に記載のバッテリーパック。
  11. 前記マイクロコンピュータは、前記第2のスリープモード中に、前記第1の電流測定回路によって測定した測定電流が前記規定値より大きい場合には、前記メモリにエラー情報を記録することを特徴とする請求項10に記載のバッテリーパック。
  12. 前記マイクロコンピュータは、前記第2のスリープモード中に、前記第1の電流測定回路によって測定した測定電流が前記規定値より大きい場合には、前記ノーマルモードに移行することを特徴とする請求項11記載のバッテリーパック。
  13. 前記二次電池は複数個直列に接続されており、前記マイクロコンピュータへの給電をON・OFFさせるスイッチと、前記複数の二次電池の直列電圧を測定し、この測定直列電圧が放電禁止直列電圧以下まで下がったときに、前記スイッチをOFFにして前記マイクロコンピュータへの給電を停止する直列電圧検出回路とを設けたことを特徴とする請求項6から12いずれか1項に記載のバッテリーパック。
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