JP4010955B2 - カードコネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンタクトを有したボディと、このボディに対してイジェクト位置・ロック位置の間でスライド作動するスライダーと、このスライダーに対してイジェクト方向に付勢力を作用させる付勢機構と、前記スライダーを前記ロック位置に保持するロック機構とを備えると共に、前記ロック機構が、前記スライダーに対してハート状に形成したカム溝と、このカム溝に一端が係入し、他端がボディ側に支持されるフックピンとを有したハートカム式に構成され、前記ボディに対してカードを挿入して、このカードに接当する前記スライダーが前記ロック位置までスライド作動した際には、前記カム溝のロックポイントに前記フックピンの一端が達して該スライダーをロック位置に保持し、このロック状態で前記カードを挿入方向に再度操作した際には前記ロックポイントから前記フックピンの一端が離脱して、前記バネの付勢力によるスライダーのイジェクト方向へのスライド作動を許すよう前記ロック機構の作動形態が設定されているカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように構成されたカードコネクタとして、カード保持体5に対してスライド移動自在にスライダ7(本発明のスライダー)を備え、カード保持部材5に対してハート型のカム溝19を形成し、このカム溝19に対して先端部31が係入する揺動部材27(本発明のフックピン)をスライダ7に備え、揺動部材27の中間部に係合突出部29を形成したものが存在する。このカードコネクタでは、カード保持部材5にカード部材3(本発明のカード)を挿入した場合には、カード部材3との接当によりスライダ7が作動する結果、揺動部材31の先端がカム溝19の所定の位置に達してロック状態に達すると同時に、この揺動部材31の姿勢変化に伴って係合突出部29がカード部材3の係合凹部13に対する突出量を増大して、この係合凹部13に深く係合して脱落を防止するよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
又、上記のように構成されたカードコネクタとして、イジェクト部材41(本発明のスライダー)に対して弾性ロック片50を取付け、コネクタハウジング2にガイド突起60を形成し、ハートカム43のレバー案内溝42に係入するカムレバー45(本発明のフックピン)とイジェクト部材41とを連係させている。このカードコネクタでは、カード10を挿入することにより、弾性ロック片50に対してガイド突起60が当接して係止部50bをカード10の切欠き18に係合させてカード10の脱落を防止するよう構成されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001‐185286号公報 (段落番号〔0019〕〜〔0031〕、図5、図7)
【特許文献2】
特開2002‐134224号公報 (段落番号〔0024〕〜〔0041〕、図4、図7、図9、図10)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
デジタルカメラや携帯電話機、あるいは、個人用の携帯情報端末(PDA)に使用されるカード状の記憶媒体(本発明のカード)を考えた場合、メモリースティック(商標) や、SDカード(商標)のように比較的小型の記憶媒体は、特許文献1や特許文献2に記載されるようにハートカム式のロック機構を具備するカードコネクタを介して装置本体にセットされることが多い。
【0005】
このようにハートカム式のロック機構を備えたカードコネクタは、カードコネクタのボディ内にカードを押し込むことによりカードに接当するスライダーがロック機構がロック位置に達してカードを保持し、この保持状態でカードを再度押し込む方向に操作することによりロック機構のロックが解除され、バネ等の付勢力によりスライダーとともにカードが押し出されるものとなっている。
【0006】
しかしながら、前述した構造のカードコネクタに対してカードを保持した後において、カードを取り出す際の操作を考えると、カードを取り出すためにカードを再度押し込み方向へ操作する必要があることを認識していないユーザや、カードの取り外しに慣れていないユーザの場合に、誤ってカードを抜き出す方向に操作することがある。このように誤ってカードを抜き出す方向に操作した場合には、カードを抜き出せた場合でも、スライダーがロック位置に保持されたままとなり、これ以降、適正な操作を行えないものとなり改善が望まれている。
【0007】
特に、特許文献1や特許文献2に示されるように、カードの凹部(特許文献1の係合凹部、特許文献2の切欠き)に係合片を係入させてカードの保持を行う構造のカードコネクタでは、ロック状態においてカードの脱落を阻止する機能を有するものであるが、誤ってカードを抜き出す方向に操作した場合には、凹部に対する係合構造を破損することもあり改善の余地がある。
【0008】
本発明の目的は、ハートカム式のロック機構を備えたカードコネクタにカードを保持した後、誤ってカードを抜き出す操作を行った場合でも、以降の操作を適正に操作し得るカードコネクタを合理的に構成する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るカードコネクタの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
コンタクトを有したボディと、このボディに対してイジェクト位置・ロック位置の間でスライド作動するスライダーと、このスライダーに対してイジェクト方向に付勢力を作用させる付勢機構と、前記スライダーを前記ロック位置に保持するロック機構とを備えると共に、前記ロック機構が、前記スライダーに対してハート状に形成したカム溝と、このカム溝に一端が係入し、他端がボディ側に支持されるフックピンとを有したハートカム式に構成され、前記ボディに対してカードを挿入して、このカードに接当する前記スライダーが前記ロック位置までスライド作動した際には、前記カム溝のロックポイントに前記フックピンの一端が達して該スライダーをロック位置に保持し、このロック状態で前記カードを挿入方向に再度操作した際には前記ロックポイントから前記フックピンの一端が離脱して、前記バネの付勢力によるスライダーのイジェクト方向へのスライド作動を許すよう前記ロック機構の作動形態が設定されているカードコネクタにおいて、前記スライダーが前記ロック位置に保持されている状態において、前記カードに対して抜き出し方向への力を作用させた場合に、この操作に連係して前記フックピンの一端を前記ロックポイントから離脱させるロック解除機構を備えている点にある。
【0010】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ボディ内部にカードを挿入してカードに接当するスライダーがロック位置に達した場合には、ロック機構のカム溝に係入するフックピンの一端がロックポイントに達することにより、スライダーをロック位置に保持するものとなる。このロック状態においてカードを抜き出し方向に操作した場合には、ロック解除機構がカードの抜き出し方向への操作と連係してフックピンの一端をロックポイントから離脱させることによりロック状態を解除して、付勢機構の付勢力によってスライダーをイジェクト位置まで作動させるものとなる。つまり、ユーザがカードを取り外す場合に誤ってカードを引き抜き方向に操作した場合にも、スライダーがイジェクト位置まで必ず作動するので、付勢機構の付勢力を利用した取り出しが可能になる。又、取り出しの後にカードを再びセットする場合にも適正な形態での操作が可能となる。その結果、ハートカム式のロック機構を備えたカードコネクタにカードを保持した後、カードを再度押し込み方向に操作してカードを取り出す操作形態を損なうことなく、誤ってカードを抜き出す操作を行った場合でも、以降の操作を適正に操作し得るカードコネクタが合理的に構成されたのである。
【0011】
本発明の請求項2に係るカードコネクタの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載のカードコネクタにおいて、前記ボディにカードを挿入した際に、カードの凹部に係入してカードの脱落を防止する係合片が前記スライダーに形成されると共に、前記ロック解除機構は、前記スライダーが前記ロック位置に保持されている状況において、前記カードに対して抜き出し方向への力が作用した場合に、前記係合片が前記凹部から離脱する際の変位力を、前記フックピンの一端側に対して前記ロックポイントから離脱させる方向に伝える連係部材を備えて構成されている点にある。
【0012】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ボディ内部にカードを挿入した後、スライダーがロック位置に来る前に、スライダーに形成された係合片がカードの凹部に係入してカードの脱落を阻止する。その後、スライダーがロック位置に達して保持される。このロック状態でカードを抜き出し方向に操作した場合には、この抜き出し方向への操作時にカードの凹部から係合片が離脱する際の変位力を連係部材がフックピンの一端側に対して、フックピンをロックポイントから離脱させる方向に伝え、ロック機構のロックが解除される。このロックの解除によりスライダーがイジェクト位置に移動してカードの抜き出しが可能となる。その結果、ロック状態のカードの脱落を阻止する構造と、ロック機構の構造とを合理的に利用することにより、誤ってカードを抜き出す方向に操作を行ってもカードの抜き出しを適正に行い得るものとなった。
【0013】
本発明の請求項3に係るカードコネクタの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項2記載のカードコネクタにおいて、前記係合片が、前記スライダーにおけるカム溝形成面と反対側の面に配置され、この係合片がカム溝の深さ方向に沿う方向に向けてバネで突出付勢されると共に、この係合片が前記バネの付勢力に抗して押し込み方向に変位した際に、この変位力を前記フックピンの一端側に伝えて、この一端側を前記ロックポイントから離脱させるロッド状の部材で前記連係部材が構成されている点にある。
【0014】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ロック状態のカードを抜き出す方向に操作した場合には、カードの凹部に係合していた係合片が押し込み方向に変位し、この変位力がロッド状の部材で構成された連係部材によりフックピンの一端側に伝えられ、このフックピンの一端側をロックポイントから離脱させることになる。つまり、係合片と連係部材とを表裏の位置関係に配置し、連係部材をロッド状の部材で構成することにより、係合片が押し込み方向に変位した場合には、ロッド状部材により直接的にフックピンの一端に対して離脱方向に力を作用させることを実現しているのである。その結果、係合片とロック機構との配置の設定により、極めて簡単な構造でありながら、誤ってカードを抜き出す方向に操作した場合にも、確実にロック機構のロックを解除してスライダーをイジェクト方向に作動させてカードの抜き出しを適正に行い得るものとなった。
【0015】
本発明の請求項4に係るカードコネクタの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項に記載のカードコネクタにおいて、前記ロック機構は、前記スライダーが前記ロック位置にある場合に前記フックピンの一端が位置する前記ロックポイントと、前記スライダーがイジェクト位置にある場合に前記フックピンの一端が位置するイジェクトポイントとを対向配置して構成されると共に、前記ロック解除機構でロック状態が解除された際に前記フックピンの一端がロックポイントから、前記イジェクトポイントに向かう移動を許す溝状の離脱経路を備えて構成されている点にある。
【0016】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、ロック状態のカードを抜き出す方向に操作した場合には、ロック解除機構がフックピンの一端部ロックポイントから離脱させ、この離脱の後には、付勢機構の付勢力でスライダーがイジェクト位置への移動することになるが、このようにスライダーが移動する際においてフックピンの一端を離脱経路を介してイジェクトポイントに移動させることが可能となる。つまり、離脱経路が形成されていないものでは、ロックポイントからフックピンの一端を離脱させた後には、この一端が完全にカム溝から外れる状態となりイジェクトポイントに戻すことが困難になることも想像できるが、フックピンの一端の移動を許す離脱経路が形成されたものでは、この一端をカム溝から大きく離脱させる必要がなく、この一端を確実にイジェクトポイントに戻すことが可能となる。その結果、フックピンの一端を確実にイジェクトポイントに移動させて、これ以降の操作を適正に行わせ得るものとなった。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1又は図2に示すように、並列的に配置された複数の第1コンタクト1と第2コンタクト2とを備えたボディBと、このボディBに対するカード挿抜方向に沿ってイジェクト位置Ej及びロック位置Lo(第1ロック位置Lo1・第2ロック位置Lo2の上位概念)の間でスライド作動自在に形成されたスライダーSと、このスライダーSに対し前記イジェクト方向に付勢力を作用させる圧縮コイルバネ3(付勢機構の一例)と、前記スライダーSを前記ロック位置Loに保持するロック機構Lと、これらを覆うケースCとを備えてカードコネクタが構成されている。
【0018】
このカードコネクタは、デジタルカメラや携帯電話機、あるいは、携帯情報端末(PDA)等の機器に備えられるものであり、これらに機器に対してメモリースティック(商標) 、あるいは、SDカード(商標)で代表されるカードMや、小型のハードディスクとしてマイクロドライブ(商標)で代表されるカードMの装着と分離とを実現するものである。
【0019】
図1にはメモリースティック型のカードMを示しており、このカードMは、カード全体が樹脂材で成ると共に、カード端部に複数の電極Pを並列的に形成し、このカードMの端部側の角部を円弧状に取り除いて誤挿入防止用の切り欠き部Nを形成し、側縁部の一部を取り除いて係合用の凹部Dを形成している。又、このカードコネクタは図1に示すメモリースティック型のカードMと、挿抜方向での寸法を短縮した形態の小型のカード(図示せず)との使用が許される兼用型に構成されている。
【0020】
このカードコネクタに対して、カードMを挿入した場合には、このカードMとの接当によりスライダーSがロック機構Lが第1ロック位置Lo1又は第2ロック位置Lo2に達してロック機構Lがロック状態を保持する。尚、カードコネクタに対して前記メモリースティック型のカードMを挿入した場合には、カードMの電極Pに対して前記第1コンタクト1とが接触し、これに代えて前記小型のカード(図示せず)を挿入した場合には、カードの電極と第2コンタクト2とが接触する。次に、このロック状態からカードMを挿入方向に再度操作した場合に、ロック機構Lによるロックが解除され、圧縮コイルバネ3の付勢力によりスライダーSがイジェクト位置Ejまで移動し、このスライダーSと伴にカードMが押し出される結果、カードMを取り出せるものとなっている(この作動の詳細は後述する)。
【0021】
前記ケースCは、アルミニウム合金や、銅合金の薄板のように加工が比較的容易で適度の剛性を有した金属素材をプレス成形して成り、このケースCにはボディBに挿入されるカードMを案内する機能を有している。又、このケースCにはスライダーSをガイドする部位の一部を切り欠いて前記ロック機構Lのフックピン4に付勢力を作用させる板バネ部5を一体形成している。
【0022】
前記ボディBは、絶縁性の樹脂材により前記カードMが挿入される本体部10と、前記スライダーSを案内するガイド部11とを一体形成すると共に、この本体部10に対して前記第1コンタクト1と第2コンタクト2を備えている。又、このガイド部11におけるロック方向の端部にロック側ストッパー12を形成し、イジェクト方向の端部にイジェクト側ストッパー13を一体的に形成している。
【0023】
前記スライダーSは、前記ボディBのガイド部11に案内される状態で直線的にスライド作動するスライド部20と、このスライド部20から直交する方向に形成した接当部21と、スライド部20から接当部21に亘る部位にカードMの前記切り欠き部Nに接当する誤挿入防止用のリブ22とを樹脂材で一体的に形成している。図3に示すように、スライド部20に形成した収納空間20Aに対して係合片23を出退自在、かつ、圧縮バネ24で突出付勢される状態で備えている。この構造により、カードMの挿入時にはカードMに形成された前記凹部Dに対して係合片23を係入させて、カードMの脱落を防止するようにしている。又、係合片23は、収納空間20Aの内面に摺接するガイド体23Aと、係合片23の突出方向と逆向きに突出するロッド状の突出片25(連係部材の一例)とを一体形成、又は別の部材(金属、樹脂等)を嵌め込むことにより形成し、この突出片25をスライド部20に穿設した貫通孔20Bに挿通している。
【0024】
前記ロック機構Lは、前記スライド部20において前記係合片23が配置された面と反対側の面に形成されたハートカムCAMと、前記フックピン4とで構成されている。ハートカムCAMは図6〜図8に示す形状のカム溝Gを有して成り、フックピン4は、ピアノ線のように比較的剛性が高い線材の両端部を折り曲げ、その一端側に前記カム溝Gに係入する倣い軸4Aを形成し、他方の端部側に前記イジェクト側ストッパー13に揺動自在に支持される支持軸4Bを形成している。尚、このフックピン4は前記ケースCに形成された板バネ部5からの圧力が作用することで、倣い軸4Aの端部がカム溝Gの底部に接触可能となる。
【0025】
前記カム溝Gは、スライダーSがイジェクトEj位置にある場合に、前記倣い軸4Aが位置するイジェクトポイントEpと、スライダーSが第1ロック位置Lo1にある場合に、前記倣い軸4Aが位置する第1ロックポイントLp1との間に環状に形成され、かつ、前記イジェクトポイントEpと、スライダーSが第2ロック位置Lo2にある場合に、前記倣い軸4Aが位置する第2ロックポイントLp2との間に環状に形成されている。尚、第1ロックポイントLp1と第2ロックポイントLp2との上位概念をロックポイントLpと総称する。
【0026】
前記第1ロックポイントLp1、あるいは、第2ロックポイントLp2の部位には、圧縮コイルバネ3の付勢力でスライダーSがイジェクト位置Ejへ移動する現象を阻止するよう、倣い軸4Aが嵌り込む壁状のロック面LSを形成している。
【0027】
前記カム溝Gは、前記イジェクトポイントEpと、第1ロックポイントLp1及び第2ロックポイントLp2との間に2系統形成されているが、従来からのハートカムに形成されたカム溝と基本的には変わらない構造を有している。具体的には、イジェクトポイントEjから2つのロックポイントLp1、Lp2に向けて挿入レーンGinを形成し、第1ロックポイントLp1からイジェクトポイントEjに向けて戻りレーンGreを形成し、これら挿入レーンGinと戻りレーンGreとの中間位置で、イジェクトポイントEpに近い位置に第2ロックポイントLp2を配置している。又、第1ロックポイントLp1に至る挿入レーンGinと戻りレーンGreとの間にバイパスレーンGbを形成し、更に、第1ロックポイントLp1と戻りレーンGreとの間に離脱経路としての離脱レーンGdを形成している。
【0028】
このカム溝Gのうち、挿入レーンGinは、倣い軸4Aの移動方向(矢印で示す方向)での下手側が浅くなるよう溝深さが設定され(カム溝Gの底面を部分的に傾斜させている)、この挿入レーンGinから第1ロックポイントLp1に至る領域に、階段状に溝深さが深くなる戻り阻止部Gsを2箇所形成し、又、第1ロックポイントLp1と戻りレーンGreとの境界部位にも階段状に溝深さが深くなる戻り阻止部Gsを形成している。戻りレーンGreも同様に、倣い軸4Aの移動方向(矢印で示す方向)での下手側が浅くなるよう溝深さが設定され(カム溝Gの底面を部分的に傾斜させている)、更に、この戻りレーンGreとイジェクトポイントEjとの境界部位に対しても、階段状に溝深さが深くなる戻し阻止部Gsを形成してある。
【0029】
前記第2ロックポイントLp2の部位においても第1ロックポイントLp1と同様に対応する部位に戻り阻止部Gsが形成されている。尚、カム溝Gは挿入レーンGinと戻りレーンGreとにおいて倣い軸4Aの移動方向下手側の溝深さを浅くすることにより、複数箇所に戻り阻止部Gsを形成しているにも拘わらず、カム溝G全体の溝深さを深くしないで済むものにしている。
【0030】
前記バイパスレーンGbは、カードMの挿入途中で挿入を休止した場合等、スライダーSが作動域の途中で倣い軸4Aをイジェクト位置Ejに戻す必要がある場合に倣い軸4Aが第2ロックポイントLp2に導入される不都合を阻止するために形成したものである。又、前記離脱レーンGdは後述するように、カードMを第1ロック位置Lo1に保持した状態で、このカードMに対して抜き出し方向への力が作用した場合に、後述するロック解除機構Rが機能してロック機構Lのロック状態が解除された際に、倣い軸4AをイジェクトポイントEpまで戻す際に、カム溝Gから倣い軸4Aを離脱させることなく戻すためのものである。
【0031】
図3に示すように、前記係合片23と一体形成、又は別の部材(金属、樹脂等)を嵌め込むことにより形成された突出片25が挿通する貫通孔20Bは、前記第1ロックポイントLp1と重複する位置に形成されている。このように位置を設定したことにより、係合片23がスライダーのスライド部20に対して沈み込む方向に変位した場合には突出片25が、フックピン4の倣い軸4Aの端縁に接当して、第1ロックポイントLp1に位置する倣い軸4Aを突き上げ、ロック機構Lのロック状態を解除させるように構成されている。このように係合片23の変位と連係して突出作動する突出片25によって前記ロック解除機構Rが構成され、この突出片25によって第1ロックポイントLp1から離脱した後には、倣い軸4Aは前記離脱レーンGdから戻りレーンGreに移動し、最終的にはイジェクトポイントEpに達する。
【0032】
このように構成されているので、本発明のカードコネクタに対して、カードMを挿入しない場合にはスライダーSはイジェクト位置Ejにあり、この状態のカードコネクタに対してメモリースティック型のカードMを挿入すると、カードMの端部にスライダーSの接当部21が接当し、係合片23がカードMの凹部Dに係入し、圧縮コイルバネ3の付勢力に抗してスライダーSがロック方向に移動を開始する。この操作を継続することにより、フックピン4の倣い軸4Aが第1ロックポイントLp1を超える位置に達し、この後、押し込み操作力を解除することで、倣い軸4Aが前記戻り阻止部Gsに案内される結果、図3に示すように第1ロックポイントLp1まで移動しロック状態に達する。
【0033】
このロック状態ではボディBの第1コンタクト1と、カードMの電極Pとが接触する状態に達して信号のアクセスが可能となる。次に、このロック状態のカードMを取り出す場合には、カードMを押し込み方向に再度操作することで、倣い軸4Aが戻り阻止部Gsに案内される結果、第1ロックポイントLp1から戻りレーンGreに導入されるものとなり、この後、カードMの押し込み操作を解除することで圧縮コイルバネ3の付勢力によってスライダーSがイジェクト位置Ejの側に移動し、このスライダーSと伴にカードMが排出される。このようにスライダーSがイジェクト位置Ejに達した状態では、倣い軸4AがイジェクトポイントEpに達するものとなる。
【0034】
特に、本発明では、ロック状態のカードMの取り出しに不慣れなユーザが誤ってカードMを摘んで抜き出し方向に操作力を作用させた場合には、図4に示すように、係合片23がスライダーSのスライド部20に沈み込む側に変位するものであり、この変位に連係してロック解除機構Rを構成する突出片25が第1ロックポイントLp1に位置する倣い軸4Aの軸端に接当し、この倣い軸4Aを押し出す方向に移動させる結果、図5に示すように、この倣い軸4Aは第1ロックポイントLp1から離脱するものとなり、スライダーSが圧縮コイルバネ3の付勢力によりイジェクト位置Ejまで作動し、この作動に伴ってカードMを取り出せるのである。尚、第1ロックポイントLp1から離脱した倣い軸4Aは、離脱レーンGdから戻りレーンGreに移動することでイジェクトポイントEpに達するものとなり、倣い軸4Aがカム溝Gから離脱する不都合もない。
【0035】
又、本発明のカードコネクタと、ロック解除機構Rを備えていないカードコネクタとを比較すると、ロック解除機構Rを備えていないものでメモリスティック型のカードMをロック機構Lで保持した状態で、誤ってカードMを抜き出した場合にはスライダーSがロック状態に保持されたままとなり、この後、これより小型のカードMとを挿入した場合には、カードMがスライダーSに接触しないので、操作感覚に違和感があるばかりか、適切な位置より浅く挿入することや、適切な位置より深く挿入することも考えられ、しかも、この挿入の後に、カードMを取り出すことが極めて困難な状況に陥るものとなる。これに対して本発明では、メモリスティック型のカードMをロック機構Lで保持した状態で、誤ってカードMを抜き出した場合にも、ロック解除機構Rの機能によりスライダーSが必ずイジェクト位置Ejに復元するので、この後、小型のカードMを挿入する場合にも、スライダーSを第2ロック位置Lo2で確実にロックさせ得るものとなり、前述した不都合を発生することがないのである。
【0036】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、以下のように構成しても良い(この別実施の形態では前記実施の形態と同じ機能を有するものには、実施の形態と共通の番号、符号を付している)。
【0037】
(イ)スライダーSにカム溝が形成された面と、係合片23を備えた面とが表裏する位置関係に配置できない場合には、ロックポイントLpに位置する倣い軸4Aを離脱させる離脱用部材を備え、かつ、係合片23の変位をリンク機構やカム機構等を介して離脱用部材に伝えて、ロックポイントから倣い軸4Aを離脱させるようロック解除機構Rを構成する。このように構成することにより、係合片23とハートカムCAMとの相対的な位置関係に制限されることなくロック状態を解除できるものとなる。
【0038】
(ロ)カードMがボディBに挿入されロック機構Lがロック状態に達した状態においてカードMに接触する接触部材をボディBに備え、カードMを抜き出す操作が行われた場合に、この接触部材がカードMに接触しない状態に達することを利用してハートカムCAMのロックポイントLpに位置する倣い軸4Aを離脱させるよう連係部材等を備えてロック解除機構Rを構成しても良い。
【0039】
(ハ)発明の実施の形態では、ボディBの内部に2組のコンタクト1、2を形成して2種のカードに対応できるようカードコネクタを構成していたが、単一のカードMに対応する、あるいは、3種以上のカードMに対応するよう構成されたカードコネクタに本発明を適用するものであっても良い。
【0040】
(ニ)スライダーSの一部にバネ板と同様の弾性変形部を形成し、更に、この弾性変形部に対して係合片を形成することにより、この係合片をスライダーに対して一体的に作り出すことも可能である。このように係合片をスライダーと一体的に形成したものでは、部品点数の低減が可能で組み立ても容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードコネクタの分解斜視図
【図2】スライダーがイジェクト位置にある状態でのボディの平面と側面とを示す図
【図3】カード挿入時におけるボディの状態と、カードの凹部・スライダーの係合片・突出片の状態とを示す断面図
【図4】カードを抜き出し方向に操作した際のボディの状態と、カードの凹部・スライダーの係合片・突出片の状態とを示す断面図
【図5】カードを抜き出し方向に操作してロック解除時におけるボディの状態と、カードの凹部・スライダーの係合片・突出片の状態とを示す断面図
【図6】ハートカムのカム溝を示す図
【図7】ハートカムのカム溝における倣い軸の移動経路を示す図
【図8】ハートカムのカム溝の形状を示す斜視図
【符号の説明】
1、2 コンタクト
4 フックピン
4A フックピンの一端側
23 係合片
24 バネ
25 連係部材
B ボディ
D 凹部
G カム溝
Gd 離脱経路
L ロック機構
M カード
R ロック解除機構
S スライダー
Ej イジェクト位置
Lo ロック位置
Lp ロックポイント

Claims (4)

  1. コンタクトを有したボディと、このボディに対してイジェクト位置・ロック位置の間でスライド作動するスライダーと、このスライダーに対してイジェクト方向に付勢力を作用させる付勢機構と、前記スライダーを前記ロック位置に保持するロック機構とを備えると共に、
    前記ロック機構が、前記スライダーに対してハート状に形成したカム溝と、このカム溝に一端が係入し、他端がボディ側に支持されるフックピンとを有したハートカム式に構成され、前記ボディに対してカードを挿入して、このカードに接当する前記スライダーが前記ロック位置までスライド作動した際には、前記カム溝のロックポイントに前記フックピンの一端が達して該スライダーをロック位置に保持し、このロック状態で前記カードを挿入方向に再度操作した際には前記ロックポイントから前記フックピンの一端が離脱して、前記バネの付勢力によるスライダーのイジェクト方向へのスライド作動を許すよう前記ロック機構の作動形態が設定されているカードコネクタであって、
    前記スライダーが前記ロック位置に保持されている状態において、前記カードに対して抜き出し方向への力を作用させた場合に、この操作に連係して前記フックピンの一端を前記ロックポイントから離脱させるロック解除機構を備えているカードコネクタ。
  2. 前記ボディにカードを挿入した際に、カードの凹部に係入してカードの脱落を防止する係合片が前記スライダーに形成されると共に、前記ロック解除機構は、前記スライダーが前記ロック位置に保持されている状況において、前記カードに対して抜き出し方向への力が作用した場合に、前記係合片が前記凹部から離脱する際の変位力を、前記フックピンの一端側に対して前記ロックポイントから離脱させる方向に伝える連係部材を備えて構成されている請求項1記載のカードコネクタ。
  3. 前記係合片が、前記スライダーにおけるカム溝形成面と反対側の面に配置され、この係合片がカム溝の深さ方向に沿う方向に向けてバネで突出付勢されると共に、この係合片が前記バネの付勢力に抗して押し込み方向に変位した際に、この変位力を前記フックピンの一端側に伝えて、この一端側を前記ロックポイントから離脱させるロッド状の部材で前記連係部材が構成されている請求項2記載のカードコネクタ。
  4. 前記ロック機構は、前記スライダーが前記ロック位置にある場合に前記フックピンの一端が位置する前記ロックポイントと、前記スライダーがイジェクト位置にある場合に前記フックピンの一端が位置するイジェクトポイントとを対向配置して構成されると共に、前記ロック解除機構でロック状態が解除された際に前記フックピンの一端がロックポイントから、前記イジェクトポイントに向かう移動を許す溝状の離脱経路を備えて構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のカードコネクタ。
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