JP4010649B2 - 異物検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン付きの基板上の微小な異物を検出する異物検査装置および異物検査方法に関し、特に、パターン付き基板上の微小な異物の検出に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路素子等の製品が形成された半導体ウェハ等、パターン付き基板の基板上に付着した異物の検査方法に関しては、たとえば特開平1−117024号公報に記載された異物検査方法が知られ、また、実用化されている異物検査装置として、たとえば日立電子エンジニアリング株式会社製「パターン付き異物検査装置IS−2500」が知られている。
【0003】
前記公報に記載された技術あるいは前記装置に具現化された技術では、以下の方法によりパターン付き基板上の微小な異物を検出する。
【0004】
すなわち、検査ステージ上の基板(ウェハ)にレーザ光が照射されると、半導体集積回路素子がウェハ上に形成されることによるパターンおよび異物により入射光は回折、散乱される。なお、本明細書において回折の用語は周期的なパターンによる基板表面からの散乱光を念頭に用い、一方散乱の用語は基板表面の異物からの散乱光を念頭に用いる。
【0005】
この回折光および散乱光は、対物レンズを通過し、空間フィルタおよび偏光板を通過して光検出器に入射する。この光検出器への入射光量により基板上の異物の有無を検出できる。つまり、基板上に異物が存在した場合には散乱光量が増加し、この散乱光量の増加を光検出器により検出して異物の存在を検出することが可能となる。ところが、光検出器への入射光には異物による散乱光のみではなくパターンによる回折光も含まれ、この回折光を除去しなければ異物の検出感度を増加することができない。そこで、このパターンによる回折光を遮光するために空間フィルタおよび偏光板が用いられる。以下、空間フィルタによる遮光方法について、前記公報に記載の技術および装置に用いられている技術を説明する。
【0006】
回折光には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)を代表するメモリセル部のパターン等繰り返し性のあるパターンからの回折光と、周辺回路部のパターン等必ずしも繰り返し性の強くないパターンからの回折光とが含まれる。これら回折光が光学系を通過しフーリエ変換面に投影されると、メモリセル部等繰り返し性のあるパターンからの回折光は広いピッチで投影され、周辺回路部等必ずしも繰り返し性の強くないパターンからの回折光は狭いピッチで投影される。このように繰り返し性(周期性)のあるパターンでは、フーリエ変換面において、あるピッチをもって投影されるため、このピッチにあわせて遮光するようなフィルタ(空間フィルタ)を光路上に配置すれば、パターンからの回折光を除去することが可能となる。一方、異物は、特別な場合を除き、基板上にランダムに付着するため、フーリエ変換面における投影は非常に細かなピッチあるいは連続分布となる。このため、異物による散乱光は、一部遮光されるものの多数は空間フィルタを通過し、光検出器に入射されることとなる。
【0007】
前記装置においては、基板上のパターンの多様性に鑑みて、空間フィルタが複数種用意されており、複数種の空間フィルタのうち、適当な空間フィルタをモータを駆動することにより選択する。この選択された空間フィルタがフーリエ変換面に投入されることによって回折光を除去する。このような空間フィルタは、平面板に描画された固定パターンであり、あらかじめ各種基板パターンのフーリエ変換像をシミュレーションにより求め、これに対応したパターンにパターニングされている。このように各種基板パターンに対応した空間フィルタを約30種類取りそろえることにより、多くの製品(基板パターン)に対応することを可能にしている。
【0008】
一方、パターンを任意に変化できる可変型の空間フィルタとしては、たとえば特開平1−153943号公報に記載の液晶フィルタが知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年の半導体集積回路装置の多様化、他品種少量生産化、特定用途向け等の顧客仕様に応じた半導体集積回路装置の開発等に迅速に対応するため、多様な基板パターンにも柔軟に対応できる空間フィルタの提供が求められている。ところが、前記した固定フィルタにおいては、フィルタパターンの種類が30種類と制限され、あらゆる基板パターンに対応することは困難である。一方、多様な基板パターンに迅速に対応するために、多数の空間フィルタを取り揃えることはコストの上昇を生じて好ましくない。また、多数の基板パターンに最適なフィルタパターンを逐一シミュレーションにより求めて、これに基づき空間フィルタを製作するのは現実的はない。
【0010】
一方、任意のフィルタパターンを形成できる液晶フィルタは、基板パターンの多様化に対応できる有力な手段であるが、液晶フィルタの遮光率は低く、完全に遮光することができないという問題がある。
【0011】
本発明の目的は、多様な基板パターンに対応することができる空間フィルタを安価に提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、液晶フィルタの遮光率を向上することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、多様な基板パターンに対応するとともに異物検査装置の検出感度を向上することにある。
【0014】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0016】
(1)本発明の異物検査装置は、基板にレーザ光を照射する手段と、レーザ光の基板表面での回折光または散乱光を集光するレンズ系と、レンズ系で集光された回折光または散乱光を検出する光検出手段と、レンズ系と光検出手段との間の光路上に配置され、回折光または散乱光のうち基板に形成されたパターンによって回折される回折光を遮光する空間フィルタとを有する異物検査装置であって、空間フィルタを複数枚重ねて光路上に配置するものである。
【0017】
このような異物検査装置によれば、複数種類の空間フィルタを重ねて光路上に配置することにより、空間フィルタの組み合わせに相当するだけのフィルタパターンが増加し、単独の空間フィルタの場合よりも多様な基板パターンに対応することが可能となる。
【0018】
なお、空間フィルタは、任意の幅およびピッチで形成されたラインアンドスペースパターンからなる固定フィルタとすることができる。これにより、安価に異物検査装置を構成できる。すなわち、既存の空間フィルタを組み合わせることにより、既存の装置および機構を流用して安価に基板パターンの多様化に対応できる。
【0019】
また、複数の固定フィルタのうちの1つは、そのラインアンドスペースの方向が第1方向に平行に配置され、少なくとも他の1つは、そのラインアンドスペースの方向が第1方向に直交する第2方向に平行に配置されているものである。すなわち、複数の空間フィルタには、少なくとも互いに直交するラインアンドスペースパターンを有する1組の空間フィルタが含まれる。このように互いに直交するラインアンドスペースパターンを有する1組の空間フィルタが含まれるため、より完全に基板パターンからの回折光を除去(遮光)することができる。これにより異物検査装置の検出感度を向上できる。
【0020】
(2)本発明の異物検査装置は、基板にレーザ光を照射する手段と、レーザ光の基板表面での回折光または散乱光を集光するレンズ系と、レンズ系で集光された回折光または散乱光を検出する光検出手段と、レンズ系と光検出手段との間の光路上に配置され、回折光または散乱光のうち基板に形成されたパターンによって回折される回折光を遮光する空間フィルタとを有する異物検査装置であって、空間フィルタは、ドットマトリックスからなる画素により任意のパターンが形成される液晶フィルタであり、液晶フィルタは、光路上に複数枚重ねて配置されるものである。
【0021】
このような異物検査装置によれば、空間フィルタが液晶フィルタからなるため、多様な基板パターンに容易に対応することが可能になるとともに、液晶フィルタを複数枚重ねて光路上に配置するため、液晶フィルタの遮光率を向上できる。すなわち、液晶の一画素は、液晶等により遮光される遮光部と、遮光部の周辺の透過部とが含まれるが、この透過部が存在するため液晶フィルタの遮光率を100%にすることができない。これは液晶を駆動するための電極配線等に起因する構造上の問題であり、液晶フィルタを1枚で用いる限りは遮光率に限界がある。そこで、本発明では、1枚の液晶フィルタでは除去しきれない基板パターンからの回折光を複数枚の液晶フィルタで遮光し、遮光率を向上するものである。これにより回折光の遮光率を向上して異物検査装置の検出感度を向上できる。
【0022】
なお、複数の液晶フィルタのうちの1つの液晶フィルタの画素間の光透過領域を通過した光が、他の液晶フィルタの画素によって遮光されるように、1つの液晶フィルタと他の液晶フィルタとの相対位置を調整する。
【0023】
(3)また、本発明の異物検査装置は、前記した(1)および(2)の異物検査装置を組み合わせたものであり、光路上に配置された複数の空間フィルタには固定フィルタおよび液晶フィルタが含まれるものである。この場合にも前記した(1)および(2)の効果が同様に得られる。
【0024】
(4)本発明の異物検査方法は、前記した(2)または(3)記載の異物検査装置を用いた異物検査方法であって、レンズ系と液晶フィルタとの間の光路上に光エリアセンサを配置し、光エリアセンサにより検出された回折光または散乱光のパターンに基づいて、そのパターンに近似する液晶フィルタのパターンを生成するものである。
【0025】
このような異物検査方法によれば、光エリアセンサによりフーリエ変換像に相当するパターンが検出され、これを液晶フィルタにより除去することができ、基板パターンからの回折光を有効に除去して高感度な異物検査方法とすることができる。
【0026】
なお、液晶フィルタが複数枚である場合には、光検出手段で検出された光量が極小になるように複数の液晶フィルタの相対位置または複数の液晶フィルタに表示されるパターンの相対位置を調整する。このように液晶フィルタの相対位置を調整して一の液晶フィルタの画素間の透過部を他の液晶フィルタの遮光部に重ねることができ、基板パターンによる回折光の液晶フィルタによる遮光率を向上して高感度な異物検査方法にすることができる。また、遮光率の向上は、液晶フィルタの機械的な相対位置変化のみならず、液晶フィルタにより生成されるパターンの相対位置変化、つまり電気的制御による相対的に位置変化されたパターンの生成によっても実現できる。これにより、微妙な機構的調整を必要とせず、電気的制御によってのみ液晶フィルタ間の位置制御が実現されうる最適パターンが生成できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。また、図2は、この異物検査装置の主に光学系の部分を示した斜視図である。
【0029】
本実施の形態1の異物検査装置は、基板ステージ1およびレーザ2を備え、検出レンズ3、空間フィルタ4、偏光板5、ND(Neutral Density )フィルタ6を含む光学系、および検出器7を有する。
【0030】
基板ステージ1にはウェハ8が保持され、その表面にレーザ2からのレーザ光9が照射される。基板ステージ1がxy方向(2次元的)に移動することによりウェハ8へのレーザ光9の照射がスキャニングされるようになっている。
【0031】
レーザ2は、たとえばヘリウムネオンレーザ、アルゴンレーザ等の放電管レーザ、半導体レーザ等の固体レーザを用いることができる。波長、発振モード(シングルモードであるかマルチモードであるか)等の制約は特に存在しない。ただし、検出器7の分光感度および熱雑音、あるいは検出レンズ3等の分光透過率の要請から近赤外光あるいは可視光であることが望ましい。なお、レーザ2は180度に対称な位置に設置してもよく、また、互いに90度の角度差をもって、四方に配置してもよい。
【0032】
レーザ光9は、ウェハ8に対して所定の入射角で照射される。入射角はたとえば45度とすることができるが特に制限されない。ただし、レーザ光9のウェハ8表面による鏡面反射光が検出レンズ3に入射しないようにレーザ光9の光軸と検出レンズ3を配置する。なお、ここでの入射角は、ウェハ8の表面とレーザ光9の光軸とのなす角度をいう。
【0033】
ウェハ8の表面には基板パターン10が形成され、場合により異物11が付着している。ウェハ8にレーザ光9が照射されると、基板パターン10により回折光12が生じ、異物11により散乱光13が生じる。本異物検査装置は、この回折光12および散乱光13のうち、散乱光13を効果的に検出して異物の存在を検出するものであり、ノイズとして作用する回折光12を空間フィルタ4および偏光板5により効果的に除去して散乱光13の検出感度を向上しようとするものである。
【0034】
基板パターン10は、製品である半導体集積回路素子のパターンであり、半導体集積回路素子の周期性に基づいて種々の周期性を有する。DRAM(Dynamic Random Access Memory)等メモリ素子のメモリアレイ領域では高度な周期性があり、この場合回折光12のフーリエ変換面14におけるピッチが広く形成され、一方、半導体集積回路素子の周辺回路領域のように高い周期性がない場合には回折光12のフーリエ変換面14におけるピッチは狭く形成される。なお、ここでは、パターン付き基板としてウェハ8を例示しているが、これに限られず、液晶基板、レチクル、磁気ディスクあるいは光ディスク等の記憶媒体であってもよい。
【0035】
異物11としては、プロセス環境中に浮遊する塵や、成膜、エッチングプロセス等で発生する異物等を例示でき、これらの塵は通常基板パターン10に依存しないでランダムにウェハ8の表面に付着する。このため、異物11からの散乱光13は、フーリエ変換面14において非常に細かなピッチあるいは連続パターンとして分布する。
【0036】
このような回折光12と散乱光13とのフーリエ変換面14におけるピッチの相違を利用して、回折光12を有効に遮光し、散乱光13を多く透過させることによって異物11の検出感度を向上する。なお、フーリエ変換面14は、検出レンズ3の出射側に形成される光学的な仮想面であり、検出レンズ3は、回折光12および散乱光13を集光してフーリエ変換を行う。検出レンズ3は、一般的な凸レンズあるいは凹レンズを組み合わせて構成できる。
【0037】
空間フィルタ4は、前記のようなフーリエ変換面14における光量パターンに一定のピッチが存在する回折光12を有効に遮光するために用いる。本実施の形態では、空間フィルタ4として2枚の固定フィルタ4aおよび4bを用いる。固定フィルタ4a、4bは、光軸上に重ねて配置される。
【0038】
固定フィルタ4a、4bは、図3に示すようなラインアンドスペースパターンを複数備える。個々のラインアンドスペースパターンは、あらかじめ想定された基板パターンに応じてシミュレーションにより求められたパターンであり、複数のラインアンドスペースパターンのうち、今現に検査しようとするウェハ8の基板パターン10に最適なラインアンドスペースパターンを選択してこれを用いる。
【0039】
また、図2に示すように、固定フィルタ4aは、x方向にスライドするスライド機構により最適なパターンを選択し、固定フィルタ4bは、y方向にスライドするスライド機構により最適なパターンを選択する。ここではx方向およびy方向は直交しているが、必ずしも直交する必要はない。また、x方向の固定フィルタ4aにおいて例示するように、複数の(図2では3つの)固定フィルタ4aを用意し、このうち任意の固定フィルタ4aを用いることが可能である。固定フィルタ4aはz軸方向への移動機構を有する。なお、固定フィルタ4bについても同様に複数の固定フィルタ4bを用意し、z軸方向への移動機構を備えてもよい。
【0040】
このように、固定フィルタ4a、4bを光軸上に重ねて使用することにより、固定フィルタ4aのみでは有効に回折光12を遮光できないような場合であっても、もう一枚の固定フィルタ4bで回折光12を遮光することができ、異物11の検出感度を向上できる。また、固定フィルタ4aのみでは対応できないような多様な基板パターン10に対しても、固定フィルタ4bと組み合わせることにより、より多数の基板パターン10に対応することが可能となり、多様な基板パターン10に迅速かつ容易に対応することができる。また、このような固定フィルタ4bの追加は多くのコストを要するものではなく、異物検査装置を低価格で提供できる。
【0041】
さらに、図4に示すように、固定フィルタ4aによるラインアンドスペースパターン4a’と、固定フィルタ4bによるラインアンドスペースパターン4b’とが直交するように配置する。このようにラインアンドスペースパターン4a’、4b’を直交して配置することにより、より有効に回折光12を遮光することができる。
【0042】
偏光板5は、空間フィルタ4とともに回折光12を遮光するために用いられる。これは、P偏光またはS偏光で照射されたレーザ光9が、光軸と直交する基板パターン10により回折された場合にはそのままP偏光またはS偏光が保存される一方、異物11により散乱された散乱光13では偏光が保存されないことに基づき、回折光12を遮光するものである。
【0043】
このようにして空間フィルタ4および偏光板5を通過した光は、回折光12の多くが遮光され、散乱光13を多く含む光となっている。この散乱光13を多く含む光は、NDフィルタ6を通過することにより適当な光量に調節さえ、検出器7で電気的な信号に変換される。
【0044】
次に、異物11についての情報、つまり検出器7で検出された電気的信号の処理について説明する。図1に示すように、本実施の形態の異物検査装置は、さらに情報処理系15、メモリ16a、16b、差分回路17、閾値比較回路18および出力部19を有している。
【0045】
検出器7で検出された電気的信号は、情報処理系15でコンピュータにより処理可能な信号に適当に処理され、メモリ16aに記憶される。メモリ16bには、あらかじめ処理された隣接チップの信号が記憶されており、差分回路17によりメモリ16a内の値とメモリ16b内の値との差がとられる。この差を閾値比較回路18で、あらかじめ定めた閾値と比較され、閾値以上の信号が検出された場合には異物11が存在すると判定され、この結果を出力部19に出力する。このような操作をウェハ8の全面において基板ステージ1を駆動することにより繰り返す。
【0046】
このように、本実施の形態の異物検査装置では、空間フィルタ4を複数の固定フィルタ4a、4bで構成し、また、固定フィルタ4a、4bのラインアンドスペースパターン4a’、4b’を互いに直交して配置することにより、回折光12を効果的に除去することができ、異物11の検出感度を向上することができる。また、多様な基板パターン10に対応することが可能となり、多種類の半導体装置の異物の検査を迅速に、かつ低コストで行うこが可能になる。
【0047】
(実施の形態2)
図5は、本発明の他の実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。本実施の形態2の異物検査装置は、空間フィルタの部分が実施の形態1の異物検査装置と相違し、その他の部分は同様である。したがって、その相違する部分についてのみ説明する。
【0048】
本実施の形態2の異物検査装置は、検出レンズ3と偏光板5の間の光軸上に空間フィルタ20が配置される点では実施の形態1の異物検査装置と同様であるが、空間フィルタ20が、液晶フィルタ20aおよび20bからなる点で相違する。図6(a)は、本実施の形態2で用いられる液晶フィルタ20a、20bの一例を示した斜視概念図である。また、図6(b)は、液晶フィルタ20a、20bの画素21を4画素分拡大した平面図である。このように液晶フィルタ20a、20bを用いることにより、任意の画素21で白黒表示、すなわち任意パターンを生成し、多種多様な基板パターン10に対応できる空間フィルタを形成できる。
【0049】
図7は、本実施の形態2の、液晶フィルタ20a、20bにフィルタパターンを生成する方法を説明する概念図である。検出レンズ3から出射された回折光12(勿論散乱光13も含まれる)は、光学系フーリエ面14で基板パターン10に基づく光の強弱パターンが生成される。このパターンは、主に回折光12であり、散乱光13も含まれるも含まれるがその成分は少ない。
【0050】
この光の強弱パターンを回折光ディテクタ22で検出する。回折光ディテクタ22は、図5にも示されるように、空間フィルタ20と検出レンズ3との間に配置される。また、回折光ディテクタ22は光の強弱パターンを面で検出することが望ましいため、CCD(Charge Coupled Device )等のエリアセンサであることが好ましい。
【0051】
回折光ディテクタ22の信号は、液晶フィルタ20a、20bの描画信号処理部23に伝送され、その白黒を反転させて液晶フィルタ20a、20bに同一のパターンを描画する。このようにして、光学系フーリエ面14における光のパターンに対応したフィルタパターンを生成して、回折光12を遮光できる。すなわち、どのような基板パターン10であっても、この基板パターン10に最適なフィルタパターンを逐一生成して、最も有効な回折光12の遮光パターンを生成することが可能となる。
【0052】
ただし、液晶フィルタ20a、20bの画素21は、図6(b)に示すように、一画素の全てが黒になるわけではなく、遮光部21aと透過部21bとが1つの画素内に存在しているものである。このため、1枚の液晶フィルタ20aのみでは回折光12を完全に遮光することができない。
【0053】
そこで、本実施の形態2の異物検査装置では、2枚の液晶フィルタ20a、20bを用い、回折光12の遮光性を向上する。すなわち、図8に示すように、2枚の液晶フィルタ20a、20bに同一のフィルタパターンを描画し、図9に示すように、液晶フィルタ20aの遮光部21aと液晶フィルタ20bの遮光部21a’とがずれて形成されるようにする。このように2枚の液晶フィルタ20a、20bを用い、かつ、その画素がずれて構成されることにより、液晶フィルタ20aの遮光部21aで遮光できない透過部21bの位置に液晶フィルタ20bの遮光部21a’を配置し、回折光12の遮光性を向上することができる。
【0054】
このような異物検査装置では、液晶フィルタ20a、20bにより、どのような基板パターン10を有するウェハ8に対しても常に最適なフィルタパターンを形成することができ、また、液晶フィルタを用いる場合の遮光性の低減を改善して、回折光12を効果的に遮光し、異物11の検出感度を向上できる。
【0055】
なお、液晶フィルタ20a、20bの相互のずらせ方は、一方の液晶フィルタ(たとえば液晶フィルタ20a)を固定し、他方の液晶フィルタ(たとえば液晶フィルタ20b)をマイクロメータを備える微小移動機構、あるいは圧電素子等による微小アクチュエータ等により移動させる方法を例示できる。また、描画信号処理部23により、液晶フィルタ20aに描画するフィルタパターンと液晶フィルタ20bに描画するフィルタパターンとを独立に制御して描画し、その相対位置をずらせる方法を用いることもできる。
【0056】
また、液晶フィルタ20a、20bとしては12.1インチのXGAパネル、17インチのSXGAパネルあるいは20インチのUXGAパネルを用いることができる。また、その画素21のサイズは、画素ピッチは0.24から0.263mm、透過部21bの幅は15から25μmを例示できる。
【0057】
(実施の形態3)
図10は、本発明のさらに他の実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。本実施の形態3の異物検査装置は、空間フィルタに固定フィルタおよび液晶フィルタを用いる点を除き実施の形態2の異物検査装置と同様である。したがって、その相違する部分についてのみ説明する。
【0058】
本実施の形態3の異物検査装置は、空間フィルタ24として固定フィルタ24aおよび液晶フィルタ24bを用いるものである。固定フィルタ24aは、実施の形態1の固定フィルタ4aあるいは4bと同様のものであり、液晶フィルタ24bは、実施の形態2の液晶フィルタ20aあるいは20bと同様のものである。液晶フィルタ24bの駆動方法、フィルタパターンの形成方法についても実施の形態2で説明したと同様である。
【0059】
このような空間フィルタ24の構成においても、固定フィルタ24aあるいは液晶フィルタ24bのみでは遮光できない回折光12を有効に遮光して、異物11の検出感度を向上できる。
【0060】
なお、固定フィルタ24aまたは液晶フィルタ24bを各々複数設けてもよいことは言うまでもない。
【0061】
以上、本発明者によってなされた発明を発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0062】
たとえば、実施の形態1において固定フィルタが2枚配置される例を示したが、3枚以上配置されてもよい。
【0063】
また、実施の形態2または3では、液晶フィルタ20a、20b、24bのパターン形成方法として回折光ディテクタ22により検出された光パターンをそのまま描画する方式を説明したが、検出器7で検出された信号をフィードバックし、フィルタパターンに適当な補正を加えるようにしてもよい。このような補正は、描画信号処理部23の付加機能として備えることが可能である。
【0064】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0065】
(1)多様な基板パターンに対応することができる空間フィルタを安価に提供することができる。
【0066】
(2)液晶フィルタの遮光率を向上することができる。
【0067】
(3)多様な基板パターンに対応するとともに異物検査装置の検出感度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。
【図2】実施の形態1の異物検査装置の主に光学系の部分を示した斜視図である。
【図3】実施の形態1の固定フィルタの一例を示す平面図である。
【図4】実施の形態1の固定フィルタが重ねて配置された場合の一例を示す平面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。
【図6】(a)は、実施の形態2で用いられる液晶フィルタの一例を示した斜視概念図であり、(b)は、液晶フィルタの画素を4画素分拡大した平面図である。
【図7】実施の形態2の液晶フィルタにフィルタパターンを生成する方法を説明する概念図である。
【図8】実施の形態2の液晶フィルタを複数枚配置する場合の一例を示した斜視概念図である。
【図9】実施の形態2の液晶フィルタを複数枚配置する場合の、画素部を拡大して示した上面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態である異物検査装置の一例を示した概念図である。
【符号の説明】
1 基板ステージ
2 レーザ
3 検出レンズ
4 空間フィルタ
4a、4b 固定フィルタ
4a’、4b’ ラインアンドスペースパターン
5 偏光板
6 NDフィルタ
7 検出器
8 ウェハ
9 レーザ光
10 基板パターン
11 異物
12 回折光
13 散乱光
14 フーリエ変換面
15 情報処理系
16a、16b メモリ
17 差分回路
18 閾値比較回路
19 出力部
20 空間フィルタ
20a、20b 液晶フィルタ
21 画素
21a、21a’ 遮光部
21b 透過部
22 回折光ディテクタ
23 描画信号処理部
24 空間フィルタ
24a 固定フィルタ
24b 液晶フィルタ

Claims (1)

  1. 基板にレーザ光を照射する手段と、前記レーザ光の前記基板表面での回折光または散乱光を集光するレンズ系と、前記レンズ系で集光された前記回折光または前記散乱光を検出する光検出手段と、前記レンズ系と前記光検出手段との間の光路上に配置され、ドットマトリクスからなる画素により任意のパターンが形成される複数の液晶フィルタを有する異物検査装置であって、
    前記レンズ系と前記液晶フィルタとの間の前記光路上に光センサを配置し、前記光センサにより検出された前記回折光または前記散乱光のパターンに基づいて、そのパターンに近似するパターンを複数の前記液晶フィルタに生成し、
    前記光検出手段で検出された光量が極小になるように複数の前記液晶フィルタの相対位置または複数の前記液晶フィルタに表示されるパターンの相対位置を調整することを特徴とする異物検査装置。
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