JP4010010B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、透明な処理液とインクとの2液反応によってインクを増粘もしくは固化(硬化)させ、インク同士の着弾干渉や被記録媒体への滲みや異色インク液滴の重ね合わせの滲み等を防ぐための技術に関する。
従来より、画像形成装置として、多数のノズルを配列させたインクジェットヘッド(インク吐出ヘッド)を有するインクジェット記録装置(インクジェットプリンタ)が知られている。このインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドと被記録媒体を相対的に移動させながら、ノズルからインクを液滴として吐出して、被記録媒体上にドットを形成することにより、画像を形成するものである。
このようなインクジェット記録装置におけるインク吐出方法として、従来から様々な方法が知られている。例えば、圧電素子(圧電アクチュエータ)の変形によって圧力室(インク室)の一部を構成する振動板を変形させて、圧力室の容積を変化させ、圧力室の容積増大時にインク供給路から圧力室内にインクを導入し、圧力室の容積減少時に圧力室内のインクをノズルから液滴として吐出する圧電方式や、インクを加熱して気泡を発生させ、この気泡が成長する際の膨張エネルギーでインクを吐出させるサーマルインクジェット方式などが知られている。
このようにインクジェット記録装置においては、ノズルから吐出されたインクによって形成されるドットを組み合わせることによって1つの画像が表現されている。このとき、透明な処理液とインクの2液を混合してインクを増粘あるいは固化させて、被記録媒体への滲みやインク液滴同士の重ね合わせによる滲みを防止することにより画質向上を図るようにすることが従来から提案されている。
例えば、被記録媒体上に記録用インクによる記録がなされるより以前に記録信号に応じて被記録媒体上にコーティング材料(処理液)をコーティングする手段を有し、被記録媒体上のインク打滴部のみにコーティング材料を打滴し、あるいはインクの打滴密度よりもコーティング材料の打滴密度を下げるようにして、記録画像の品質向上を図るようにしたものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
また、例えば、インクを吐出するインクジェットヘッドの他に、インク中の色素材を不溶化または凝集させる処理液を吐出するインクジェットヘッドを備え、被記録媒体の記録領域をブロックに分割し、インクを1滴も打たないブロックは処理液を打滴せず、インクを打滴するブロックには処理液を所定の一様な打滴パターンで打滴するようにして、記録画像の耐水性が良好で、しかも異色境界での滲みがない記録を行うようにしたものが知られている(例えば、特許文献2等参照)。
また、例えば、被記録媒体の記録可能領域を複数に分割した記録ブロック毎に対応する記録データ中に、記録インクを吐出させるための吐出データが所定数以上存在しているときに、記録インク中の色材を不溶化または凝集させる処理液を、その記録ブロックの全域に亘って吐出し、あるいは吐出インク数に応じたある決まったパターンで吐出するようにして処理液の消費量を抑え優れた画像品位を得るようにしたものが知られている(例えば、特許文献3等参照)。
特開平6−255096号公報 特開平8−72231号公報 特開平8−72233号公報
上述したように、従来、処理液とインクを混合して、その2液の反応によりインクを増粘もしくは固化させて、インク同士の着弾干渉や滲みを防止するようにした2液反応型のインクジェットプリンタにおいて、ランニングコスト削減、処理液とインクの溶媒量の削減等を目的として、被記録媒体上の描画領域をブロックに分割し、各々のブロックに対して記録データに応じて処理液を打滴するかしないかを決定するようにして、使用される処理液の量を節約するものが提案されており、各ブロックにおいて処理液を打滴するか否かの判定条件は、そのブロックにおいてインクを1滴以上打滴するか、1滴もインクを打滴しないかで判断したり(例えば、上記特許文献1、2等)、インク滴のサイズ等の区別については考慮せずに、単にインクを所定数以上打滴するか否かで判断していた(例えば、上記特許文献3等)。なお、ここで着弾干渉とは、隣接する液滴同士が被記録媒体上で合一することで、所定の着弾位置(液滴の着弾時の位置)よりドットの形成位置がずれたり、ドットの形状が崩れたりする事を言う。
しかしながら、このように非常に簡単な判定条件によっていたのでは、着弾干渉や普通紙への滲み、色間滲み等の画質劣化に対して、これを防止するための適切な判定ができないという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、透明な処理液とインクとの2液反応によってインクを増粘もしくは固化(硬化)させ、インク同士の着弾干渉や被記録媒体への滲みや異色インク液滴の重ね合わせの滲み等を効果的に防ぐことのできる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、異なる大きさのインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、入力画像から前記液滴の大きさに対応した多値化された画像データを生成する画像処理手段と、前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される液滴の大きさが大きい程大きな値を加算して前記評価値を算出することを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、被記録媒体に付着させる処理液の量を削減することができるとともに、インクの着弾干渉及びインク滲みを防止することができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、インク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合の方が、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合よりも大きな値であることを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、インク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合よりも、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合の方がより大きな値であることを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、色の異なる複数の種類のインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体上の同じ位置に異なる種類のインク液滴が付着される場合においては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体上の同じ位置に重なる液滴の色数が増える程大きな値であることを特徴とする画像形成装置を提供する。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、色の異なる複数の種類のインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着されるインクが引き起こす画質劣化の程度が大きい色程大きな値を加算して前記値評価を算出することを特徴とする画像形成装置を提供する。
これにより、インクの着弾干渉及びインク滲みを効果的に防止することができる。
また、請求項に示すように、前記処理液付着制御手段が前記ブロックに前記処理液を付着すると制御した場合には、前記処理液付着手段は、1つのブロックに対し前記処理液を1滴付着することを特徴とする。
これにより、さらなる処理液の削減が可能となる。
また、請求項に示すように、前記処理液付着手段は、液体吐出ヘッドであることを特徴とする。これにより、画像記録の際の消音化及び高画質化が可能となる。
また、請求項8に示すように、前記ブロックは1辺12画素の正方形の4頂点部分を横方向1画素かつ縦方向2画素に2段の階段状に切り欠いて形成した六角格子状であることを特徴とする。これにより、処理液同士の着弾干渉が防止できるとともに、分割したブロックの視認特性を低減することができ高画質化を図ることができる。
また、請求項に示すように、前記ブロックの最大径の長さは150μm以下であることを特徴とする。これにより、さらなるブロックの視認特性の低減を図ることができる。
また、請求項10に示すように、請求項1〜のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、さらに、前記被記録媒体に応じて前記閾値を記憶する閾値記憶手段を備えたことを特徴とする。これにより、使用する被記録媒体に応じた最適画像形成が可能となる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項11に記載の発明は、入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される液滴の大きさが大きい程大きな値を加算して前記評価値を算出することを特徴とする画像形成方法を提供する。
これにより、処理液量を削減できるとともにインクの着弾干渉及びインクの滲みを防止して高画質化を達成することができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項12に記載の発明は、入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、を備え、前記評価値を算出工程においては、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合の方が、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合よりも大きな値であることを特徴とする画像形成方法を提供する。
これにより、インクの着弾干渉を効果的に防止することができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項13に記載の発明は、入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合よりも、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合の方がより大きな値であることを特徴とする画像形成方法を提供する。
これによっても、同様にインク着弾干渉を効果的に防止することが可能となる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項14に記載の発明は、入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体上の同じ位置に異なる種類のインク液滴が付着される場合においては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体上の同じ位置に重なる液滴の色数が増える程大きな値であることを特徴とする画像形成方法を提供する。
これにより、インクの色間滲みを効果的に防止することができる。
また、同様に前記目的を達成するために、請求項15に記載の発明は、入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着されるインクが引き起こす画質劣化の程度が大きい色程大きな値を加算して前記値評価を算出することを特徴とする画像形成方法を提供する。これにより、効果的にインク着弾干渉を防止するとともに、処理液量を低減することが可能となる。
また、請求項16に示すように、請求項11〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法であって、さらに、前記被記録媒体に応じて前記閾値を記憶する工程を有することを特徴とする。これにより、使用する被記録媒体に応じた最適画像形成が可能となる。
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法によれば、処理液とインクとの2液反応によってインクを増粘もしくは固化(硬化)させ、インク同士の着弾干渉や被記録媒体へのインク滲みを効果的に防ぐことができるとともに、被記録媒体に付着させる処理液の量を削減することが可能となる。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。
図1に示すように、このインクジェット記録装置10は、透明の処理液とインクを混合してインクを固化等させることによりインクの着弾干渉やインクの滲みを防止する2液反応型インクジェットプリンタであり、インクの色毎に設けられた複数の印字ヘッド(インク付着手段)12K、12C、12M、12Y及び各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの直前にそれぞれ配置された処理液吐出ヘッド(処理液付着手段)12Sを備えた印字部12を有している。
なお、図1に示した例では、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Y毎に処理液吐出ヘッド12Sが設けられているが、このように処理液吐出ヘッド12Sを複数設けることなく、印字ヘッド12K、12C、12M、12Y全体の前に一つだけ処理液吐出ヘッド12Sを設けるようにしてもよい。
また、インクジェット記録装置10は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに供給するインク及び処理液吐出ヘッド12Sに供給する処理液を貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送するベルト搬送部22と、印字部12による印字結果を読み取る印字検出部24と、印画済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部26とを備えている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター28が設けられており、該カッター28によってロール紙は所望のサイズにカットされる。カッター28は、記録紙16の搬送路幅以上の長さを有する固定刃28Aと、該固定刃28Aに沿って移動する丸刃28Bとから構成されており、印字裏面側に固定刃28Aが設けられ、搬送路を挟んで印字面側に丸刃28Bが配置されている。なお、カット紙を使用する場合には、カッター28は不要である。
複数種類の記録紙を利用可能な構成にした場合、紙の種類情報を記録したバーコードあるいは無線タグ等の情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される用紙の種類を自動的に判別し、用紙の種類に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻き癖が残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻き癖方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、カットされた記録紙16は、ベルト搬送部22へと送られる。ベルト搬送部22は、ローラー31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する部分が平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト搬送部22は、特に限定されるものではなく、ベルト面に設けられた吸引孔より空気を吸引して負圧により記録紙16をベルト33に吸着させて搬送する真空吸着搬送でもよいし、静電吸着による方法でもよい。
ベルト33は、記録紙16幅よりも広い幅寸法を有しており、上に述べた真空吸着搬送の場合には、ベルト面には図示を省略した多数の吸引孔が形成されている。図1に示したとおり、ローラー31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面及び印字検出部24のセンサ面に対向する位置には図示を省略した吸着チャンバーが設けられており、この吸着チャンバーをやはり図示を省略したファンで吸引して負圧にすることによってベルト33上の記録紙16が吸着保持される。
ベルト33が巻かれているローラー31、32の少なくとも一方にモータ(図示省略)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1において、時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は、図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト33上にもインクが付着するので、ベルト33の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、あるいはこれらの組み合わせなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラー線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部22に代えて、ローラー・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラー・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面にローラーが接触するので、画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面と接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印字前の記録紙16に加熱空気を吹きつけ、記録紙16を加熱する。印字直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
図2は、インクジェット記録装置10の印字部12周辺を示す要部平面図である。
図2に示すように、印字部12は、最大紙幅に対応する長さを有するライン型ヘッドを紙搬送方向(副走査方向、図に矢印で表示)と直交する方向(主走査方向)に配置した、いわゆるフルライン型のヘッドとなっている。
各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yは、本インクジェット記録装置10が対象とする最大サイズの記録紙16の少なくとも一辺を超える長さにわたってインク吐出口(ノズル)が複数配列されたライン型ヘッドで構成されている。
記録紙16の搬送方向(紙搬送方向)に沿って上流側(図1の左側)から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に各色インクに対応した印字ヘッド12K、12C、12M、12Yが配置されている。記録紙16を搬送しつつ各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yからそれぞれ色インクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
また、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yのそれぞれの紙搬送方向上流側には、同様に最大紙幅に対応する長さを有する処理液吐出ヘッド12Sが各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに平行に配置されている。
このように、紙幅の全域をカバーするフルラインヘッドがインク色毎に設けられてなる印字部12によれば、紙搬送方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を一回行うだけで(すなわち、一回の副走査で)記録紙16の全面に画像を記録することができる。これにより、印字ヘッドが紙搬送方向と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
なお、ここで主走査方向及び副走査方向とは、次に言うような意味で用いている。すなわち、記録紙の全幅に対応したノズル列を有するフルラインヘッドで、ノズルを駆動する時、(1)全ノズルを同時に駆動するか、(2)ノズルを片方から他方に向かって順次駆動するか、(3)ノズルをブロックに分割して、ブロックごとに片方から他方に向かって順次駆動するか、等のいずれかのノズルの駆動が行われ、用紙の幅方向(記録紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字をするようなノズルの駆動を主走査と定義する。そして、この主走査によって記録される1ライン(帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向という。
一方、上述したフルラインヘッドと記録紙とを相対移動することによって、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を繰り返し行うことを副走査と定義する。そして、副走査を行う方向を副走査方向という。結局、記録紙の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
また本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態には限定されず、必要に応じて淡インク、濃インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ等のライト系インクを吐出する印字ヘッドを追加する構成も可能である。
図1に示したように、インク貯蔵/装填部14は、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yに対応する色のインクを貯蔵するタンク及び処理液吐出ヘッド12Sに供給するための処理液を貯蔵するタンクを有し、各タンクは図示を省略した管路を介して各印字ヘッド12K、12C、12M、12Y及び処理液吐出ヘッド12Sとそれぞれ連通されている。また、インク貯蔵/装填部14は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段(表示手段、警告音発生手段等)を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。
印字検出部24は、印字部12の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ等)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部24は、少なくとも各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列を有するラインセンサで構成される。このラインセンサは、赤(R)の色フィルタが設けられた光電変換素子(画素)がライン状に配列されたRセンサ列と、緑(G)の色フィルタが設けられたGセンサ列と、青(B)の色フィルタが設けられたBセンサ列とからなる色分解ラインCCDセンサで構成されている。なお、ラインセンサに代えて、受光素子が2次元配列されて成るエリアセンサを用いることも可能である。
印字検出部24は、各色の印字ヘッド12K、12C、12M、12Yにより印字されたテストパターンを読み取り、各ヘッドの吐出検出を行う。吐出判定は、吐出の有無、ドットサイズの測定、ドット着弾位置の測定等で構成される。
印字検出部24の後段には、後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹きつける方式が好ましい。
多孔質のペーパに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラー45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
このようにして生成されたプリント物は、排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える選別手段(図示省略)が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印字の部分を切り離す。カッター48は、排紙部26の直前に設けられており、画像余白部にテスト印字を行った場合に、本画像とテスト印字部を切断するためのものである。カッター48の構造は前述した第1のカッター28と同様であり、固定刃48Aと丸刃48Bとから構成されている。
また、図示を省略したが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられている。
また、インクジェット記録装置10には、印字部12の位置に対応するベルト33の下側に印字ヘッド12K、12C、12M、12Y及び処理液吐出ヘッド12Sをクリーニングするクリーニングユニット66が設けられている。クリーニングユニット66について詳しくは後述する。
次に、印字ヘッド12K、12C、12M、12Yのノズルの配置について説明する。インク色毎に設けられている各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によって印字ヘッドを表すものとし、図3に印字ヘッド50の平面透視図を示す。
図3に示すように、本実施形態の印字ヘッド50は、インクを液滴として吐出するノズル51、インクを吐出する際インクに圧力を付与する圧力室52、図3では図示を省略した供給液室から圧力室52にインクを供給するインク供給口53を含んで構成される圧力室ユニット54が千鳥状の2次元マトリクス状に配列され、ノズル51の高密度化が図られている。
図3に示す例においては、各圧力室52を上方から見た場合に、その平面形状は略正方形状をしているが、圧力室52の平面形状はこのような正方形に限定されるものではない。圧力室52には、図3に示すように、その対角線の一方の端にノズル51が形成され、他方の端の側にインク供給口53が設けられている。
また、図示は省略するが、処理液吐出ヘッド12Sも印字ヘッド50と略同様の構成を有しているが、後述するように、処理液は複数の画素で構成されるブロックに対して1滴打滴されるため、印字ヘッド50に形成されるノズル51より処理液を吐出するノズル数は少なく設定されている。
また、図4は他の印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。図4に示すように、複数の短尺ヘッド50’を2次元の千鳥状に配列して繋ぎ合わせて、これらの複数の短尺ヘッド50’全体で印字媒体の全幅に対応する長さとなるようにして1つの長尺のフルラインヘッドを構成するようにしてもよい。
また、図3中の5−5線に沿った断面図を図5に示す。
図5に示すように、圧力室ユニット54は、インクを吐出するノズル51と連通する圧力室52によって形成され、圧力室52には、インク供給口53を介してインクを供給する供給液室55が連通するとともに、圧力室52の一面(図では天面)は振動板56で構成され、その上部には、振動板56に圧力を付与して振動板56を変形させる圧電素子58が接合され、圧電素子58の上面には個別電極57が形成されている。また、振動板56は共通電極を兼ねている。
圧電素子58は、共通電極(振動板56)と個別電極57によって挟まれており、これら2つの電極56、57に駆動電圧を印加することによって変形する。圧電素子58の変形によって振動板56が押され、圧力室52の容積が縮小されてノズル51からインクが吐出されるようになっている。2つの電極56、57間への電圧印加が解除されると圧電素子58がもとに戻り、圧力室52の容積が元の大きさに回復し、供給液室55からインク供給口53を通って新しいインクが圧力室52に供給されるようになっている。
図6はインクジェット記録装置10におけるインク供給系の構成を示した概要図である。インクタンク60は印字ヘッド50にインクを供給するための基タンクであり、図1で説明したインク貯蔵/装填部14に設置される。インクタンク60の形態には、インク残量が少なくなった場合に、補充口(図示省略)からインクを補充する方式と、タンクごと交換するカートリッジ方式とがある。使用用途に応じてインク種類を替える場合には、カートリッジ方式が適している。この場合、インクの種類情報をバーコード等で識別して、インク種類に応じて吐出制御を行うことが好ましい。なお、図6のインクタンク60は、先に記載した図1のインク貯蔵/装填部14と等価のものである。
図6に示したように、インクタンク60と印字ヘッド50を繋ぐ管路の中間には、異物や気泡を除去するためにフィルタ62が設けられている。フィルタ・メッシュサイズは印字ヘッド50のノズル径と同等若しくはノズル径以下(一般的には、20μm程度)とすることが好ましい。
なお、図6には示さないが、印字ヘッド50の近傍又は印字ヘッド50と一体にサブタンクを設ける構成も好ましい。サブタンクは、ヘッドの内圧変動を防止するダンパー効果及びリフィルを改善する機能を有する。
また、インクジェット記録装置10には、ノズルの乾燥防止又はノズル近傍のインク粘度上昇を防止するための手段としてのキャップ64と、ノズル面50Aの清掃手段としてのクリーニングブレード66とが設けられている。
これらキャップ64及びクリーニングブレード66を含むメンテナンスユニットは、図示を省略した移動機構によって印字ヘッド50に対して相対移動可能であり、必要に応じて所定の退避位置から印字ヘッド50下方のメンテナンス位置に移動される。
キャップ64は、図示しない昇降機構によって印字ヘッド50に対して相対的に昇降変位される。昇降機構は、電源OFF時や印刷待機時にキャップ64を所定の上昇位置まで上昇させ、印字ヘッド50に密着させることにより、ノズル面50Aのノズル領域をキャップ64で覆うようになっている。
クリーニングブレード66は、ゴムなどの弾性部材で構成されており、図示を省略したブレード移動機構により印字ヘッド50のインク吐出面(ノズル面50A)に摺動可能である。ノズル面50Aにインク液滴又は異物が付着した場合、クリーニングブレード66をノズル面50Aに摺動させることでノズル面50Aを拭き取り、ノズル面50Aを清浄するようになっている。
印字中又は待機中において、特定のノズル51の使用頻度が低くなり、そのノズル51近傍のインク粘度が上昇した場合、粘度が上昇して劣化したインクを排出すべく、キャップ64に向かって予備吐出が行われる。
また、印字ヘッド50内のインク(圧力室52内のインク)に気泡が混入した場合、印字ヘッド50にキャップ64を当て、吸引ポンプ67で圧力室52内のインク(気泡が混入したインク)を吸引により除去し、吸引除去したインクを回収タンク68へ送液する。この吸引動作は、初期のインクのヘッドへの装填時、或いは長時間の停止後の使用開始時にも行われ、粘度が上昇して固化した劣化インクが吸い出され除去される。
すなわち、印字ヘッド50は、ある時間以上吐出しない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してノズル近傍のインクの粘度が高くなってしまい、吐出駆動用の圧力発生手段(図示省略、後述)が動作してもノズル51からインクが吐出しなくなる。したがって、この様な状態になる手前で(圧力発生手段の動作によってインク吐出が可能な粘度の範囲内で)、インク受けに向かって圧力発生手段を動作させ、粘度が上昇したノズル近傍のインクを吐出させる「予備吐出」が行われる。また、ノズル面50Aの清掃手段として設けられているクリーニングブレード66等のワイパーによってノズル面50Aの汚れを清掃した後に、このワイパー摺擦動作によってノズル51内に異物が混入するのを防止するためにも予備吐出が行われる。なお、予備吐出は、「空吐出」、「パージ」、「唾吐き」などと呼ばれる場合もある。
また、ノズル51や圧力室52内に気泡が混入したり、ノズル51内のインクの粘度上昇があるレベルを超えたりすると、上記予備吐出ではインクを吐出できなくなるため、上述したような吸引動作を行う。
すなわち、ノズル51や圧力室52のインク内に気泡が混入した場合、或いはノズル51内のインク粘度があるレベル以上に上昇した場合には、圧力発生手段を動作させてもノズル51からインクを吐出できなくなる。このような場合、印字ヘッド50のノズル面50Aに、キャップ64を当てて圧力室52内の気泡が混入したインク又は増粘インクをポンプ67で吸引する動作が行われる。
ただし、上記の吸引動作は、圧力室52内のインク全体に対して行われるためインク消費量が大きい。したがって、粘度上昇が少ない場合はなるべく予備吐出を行うことが好ましい。なお、図6で説明したキャップ64は、吸引手段として機能するとともに、予備吐出のインク受けとしても機能し得る。
また、好ましくは、キャップ64の内側が仕切壁によってノズル列に対応した複数のエリアに分割されており、これら仕切られた各エリアをセレクタ等によって選択的に吸引できる構成とする。
図7はインクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84等を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース70にはUSB、IEEE1394、イーサネット、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(図示省略)を搭載してもよい。ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなどの磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御する制御部である。システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒーター89を制御する制御信号を生成する。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従ってモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示にしたがって後乾燥部42等のヒーター89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、例えば誤差拡散等の画像処理を行う画像処理部90を備え、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有するとともに、生成した印字制御信号(印字データ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。
プリント制御部80において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいてヘッドドライバ84を介してインク付着手段であるインク吐出用ヘッド50I及び処理液付着手段である処理液吐出用ヘッド50Sの液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。
本実施形態は、透明の処理液とインクを混合し、2液の反応によりインクを増粘もしくは固化させてインク着弾干渉やインク滲みを防止するようにした2液反応型インクジェットプリンタにおいて、被記録媒体上の画像領域を複数のブロックに分割して各ブロックにおいて画像データに基づいて所定の評価値を算出し、これを予め装置が持っている閾値と比較し、その結果に応じてそのブロックに処理液を吐出(付着)するようにして、各ブロックへの処理液の付着形態を制御するようにしたものである。
そのために、プリント制御部80には、この他にブロック分割手段92、評価値算出手段94、処理液付着制御手段96及び閾値記憶手段98を備えている。
画像処理部90は、記録紙16にインクを打滴する前に、予め入力画像に対し、例えば誤差拡散等の適当な画像処理を施し、出力の各画素、各色についてドットを打滴するか打滴しないかを決定する2値化されたデータ値、あるいはサイズ変調がある場合には、吐出可能なサイズ(例えば、大サイズ、中サイズ、小サイズ等)の数をNとするとき(N+1)値化されたデータ値を作成するものである。
ブロック分割手段92は、画像処理部90から画像処理済みの画像データを受け取り、幾つかの画素の集合を1つのブロックとして、記録紙16上の印字領域をブロックに分割するものである。ブロックへの分割の方法は特に限定はされず各ブロックを正方格子状に分割してもよいし、六角格子状に分割してもよい。
図8に正方格子状に分割したブロックの例を示す。図8に示す例では、正方格子状の4つのブロックB11、B12、B13、B14に画像領域が分割されている。この図において、四角の小さな升目Gが一つの画素を表し、黒い四角がインクの打滴される場所を示し、白い四角がインクを打滴しない場所を表している。
また図9に略六角格子状に分割されたブロックの例を示す。図9に示す例では、中央の六角格子状のブロックB21の周りにそれぞれ略六角格子状のブロックB22、B23、B24、B25、B26、B27が配置されるように分割されている。
ここで透明の処理液は記録紙16に吐出されると略円形に広がり、また人間の視覚特性を考慮すると、ブロックの分割方法は、図8のような正方格子状のものよりも図9のような六角格子状に分割するものの方が望ましい。
また、図8及び図9において、インクを打滴する場所は黒い四角(升目)Gで表しているが、実際には、各ドットは略円形に広がり、しかもその径は画素間の距離よりも大きい。従って、隣同士の各ドットは、互いにオーバーラップしている。また、図8及び図9において、各ブロックの最大辺の長さδは、人間の視覚特性を考慮して、略150μm以内にするのが望ましい。
評価値算出手段94は、上で分割された各ブロックのそれぞれにドットが幾つ打滴されるかをカウントし、これに後述する所定の条件を考慮して処理液を吐出するか否かを判定するための評価値を算出するものである。
なお、ドットをカウントするために、各ブロックにおいて、そのブロック内の画素に対して次のようにその画素を表示するための座標が付与される。すなわち、図8のような正方格子状のブロックの場合には、各ブロックB11、B12、B13、B14のそれぞれに対して、図10に示すように各ブロックの左上端の画素を(0,0)として、主走査方向を横軸方向として右方向へ行く程座標が増加し、副走査方向を縦軸方向として下へ行く程座標が増加するようにして座標を付与する。図10では、一般的に矩形状格子として、横軸方向にNx個、縦軸方向にNy個の画素が並んでいるように表現しているが、図8のような正方格子の場合には、Nx=Nyである。
また、図9に示すような六角格子状のブロックの場合には、例えば図11に示すように座標を付与する。すなわち、図11において、副走査方向(縦軸方向)の(上から)i番目の行の主走査方向の開始画素の番号をM(i)とし、その行の主走査方向の終了画素の番号をN(i)とする。すると、副走査方向の最初の行(0番目、すなわち一番上の行)の一番左端の画素は、(M(0),0)となり、その一つ右隣の画素は(M(0)+1,0)となり、その行の最後の画素は(N(0),0)となる。
また、副走査方向の次の行(1番目、すなわち上から2番目の行)は、左端の画素(M(1),1)から始まり、右端の画素(N(1),1)で終わる。以下同様にして、副走査方向の一番下の行(上からNy番目の行)は、画素(M(Ny−1),Ny−1)に始まり、画素(N(Ny−1),Ny−1)に終わる。
このように付された各画素の座標を用いて、評価値算出手段94や処理液付着制御手段96において処理が行われる。
処理液付着制御手段96は、上で算出された評価値と、予め閾値記憶手段98に記憶されている閾値とを比較して各ブロックに処理液を打滴(付着)するか否かを判断し、処理液を打滴するかしないかを示す制御信号をプリント制御部80を介してヘッドドライバ84に送り、各ブロック毎の処理液付着形態を制御するものである。
ここで、処理液付着制御手段96の判定に従って、各ブロックに透明な処理液を打滴する際、処理液は規則的なパターンで各ブロック毎に複数滴打滴してもよいが、処理液吐出ノズル数の削減、処理液吐出周波数の削減、及び制御の負担等の観点から、より望ましくは、各ブロック内にそのブロックの大きさと略同一の処理液を1滴のみ打滴するのが好ましい。
例えば、図8に示す例においては、ブロックB11とブロックB13にそれぞれそのブロックの大きさと略等しい大きさの円形の処理液のドットS11、S12が打滴されている。また、図9に示す例では、ブロックB22、B23、B26の各ブロックにそのブロックの大きさと略同一の大きさの円形の処理液ドットS21、S22、S23が打滴されている。
このように、処理液吐出ヘッド12Sから処理液を吐出した後、各印字ヘッド12K、12C、12M、12Yから各色のインクがそれぞれ吐出されて画像が形成される。このとき、処理液と各色のインクとが反応し、インクが増粘し、あるいは固化することによってインクの着弾干渉やインクの滲みが防止される。
なお、図7において画像バッファメモリ82は、プリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ84はプリント制御部80から与えられる印字データに基づいて各色の印字ヘッド50の圧力発生手段を駆動する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
印字検出部24は、図1で説明したように、ラインセンサー(図示省略)を含むブロックであり、記録紙16に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつきなど)を検出し、その検出結果をプリント制御部80に提供するものである。
また、プリント制御部80は、必要に応じて印字検出部24から得られる情報に基づいて印字ヘッド50に対する各種補正を行うようになっている。
次に本実施形態の作用を説明する前に、これと比較して本発明のポイントを明確にするために、前述した従来技術における処理液の付着形態の制御についてフローチャートを用いて説明することとする。
図16は、従来の処理液打滴制御方法を示すフローチャートである。簡単に言うとこの従来の方法は、画像領域をブロックに分割し、各ブロックのドット打滴数をカウントしてこれを閾値と比較してそのブロックに処理液を打滴するか否かを判断するものである。
まずステップS900において、いま処理対象となっているブロック(第kブロックとする)におけるドット打滴数カウンタC(k)をゼロクリアするとともに、そのブロック内での副走査方向の座標jを0とする。
次にステップS902において、その副走査方向j番目(最初はj=0)の行における主走査方向の座標iに初期値を代入する。このときそのブロックが、図8に示すような正方格子状のブロックの場合には、iに0を代入し、また例えば図9に六角格子状等のような正方格子以外のブロックの場合には、その副走査方向j行における主走査方向の開始画素を表す座標M(j)を代入する。
次にステップS904において、インクの色を示すインデックスclr に最初の色を表す値0を代入する。この値は特に限定されるものではなく、例えば、4色の場合、clr =0であればシアン、clr =1であればマゼンタ、clr =2であればイエロー、clr =3であればブラック等のように各値と色との対応を予め決めておくようにする。
次にステップS906において、すでに画像処理の段階で画素位置(i,j)に色clr のインクを打滴するか否かを示すインジケータDot(i,j,clr)の値を見て、画素位置(i,j)にclr の色のインクドットが打滴されるか否かを判断する。ここで、例えば、インジケータDot(i,j,clr)の値が1のときドットを打滴し、0のときドットを打滴しない等と予め決められている。
インジケータDot(i,j,clr)の値が1の場合には、次のステップS908でドット数カウンタC(k)の値を1増やし、インジケータDot(i,j,clr)の値が0の場合には、ドット数カウンタC(k)の値はそのままにして、次のステップS910においてインク色を示すインデックスclr を1増やす。
ステップS912において、インク色インクデックスclr がそのとき使用されているインク色の色数clr0に達したか否か判断する。色数clr0は上に示したように4色の場合には、値4となっている。この判断でまだ全ての色について上記処理が終わってない場合には、ステップS906へ戻り、次の色についての処理を行う。
全ての色についての処理が終了した場合には、次のステップS914において、副走査方向jの行において、主走査方向の座標iを1増やして次の画素についての処理を行う。ステップS916において、主走査方向の座標iをその行の最終画素の座標と比較する。このとき、ブロックが正方格子の場合には、副走査方向jにおける主走査方向の最終画素の座標はNxであり、正方格子以外の場合には、最終画素の座標はN(j)である。
主走査方向の座標iがまだ最終画素ではない場合には、ステップS904に戻って上と同様の処理を続ける。また、主走査方向の最終画素に達した場合には、次のステップS918において、副走査方向の座標jを1増やし、ステップS920で副走査方向の最終行Nyに達したか否か判断する。最終Nyでない場合には、ステップS902へ戻り上の処理を繰り返す。
また、副走査方向の最終行Nyの場合には、そのブロックについてのドット数のカウントが終了したこととなるため、次のステップS922において、いままでカウントしたドット数C(k)を予め設定されている閾値C0と比較する。カウントしたドット数C(k)が閾値C0を越えない場合には、ステップS924に示すようにこの第kブロックには透明処理液は打滴せず、またカウントしたドット数C(k)が閾値C0を越えた場合には、ステップS926においてそのブロックkに透明処理液を打滴する。
以上で第kブロックに対する処理液打滴処理を終了し、フローチャートを抜け、次にkの値を変えて次のブロックに対する処理を行う。
このように従来は、カウントしたドット数を単に閾値と比較するだけの非常に簡単な判定条件によっていたため、着弾干渉や普通紙への滲み、色間滲み等の画質劣化に対して、これを防止するための適切な判定ができないという問題があった。
これに対して、本発明においては、単にブロック内のドット数をカウントするだけではなく、詳しくは後述するが、カウントしたドット数から所定の条件に応じた評価値を算出して、これにより処理液を打滴するか否か判断するようにしている。
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、第1実施形態に係る、画像データに応じて各ブロックに透明処理液をどのように打滴するかを判定する処理液付着制御方法について説明する。第1実施形態は、各ブロックにおけるインクドット数をカウントする際、ドットサイズを考慮してドットサイズに応じてカウントアップする値を変えるようにして評価値を算出するものである。
図12に、第1実施形態に係る処理液付着制御方法のフローチャートを示す。
以下、図12のフローチャートに沿って説明する。なお、このフローチャートに示す処理は、画像処理部90及びブロック分割手段92による処理に引き続いて、主に評価値算出手段94及び処理液付着制御手段96において行われる。
まず、ステップS100において、いま処理対象となっているブロック(第kブロックとする)におけるドット打滴数カウンタC(k)をゼロクリアするとともに、そのブロック内での副走査方向の座標jを0とする。
次にステップS102において、その副走査方向j番目(最初はj=0)の行における主走査方向の座標iに初期値を代入する。これはそのブロックが図8に示すような正方格子状のブロックの場合には、iには0を代入し、また例えば図9に示す六角格子状等のような正方格子以外のブロックの場合には、iにはその副走査方向j行における主走査方向の開始画素を表す座標M(j)を代入する。
次にステップS104において、インクの色を示すインデックスclr に最初の色を表す値0を代入する。このインク色インデックスclr については、例えば、シアンはclr =0、マゼンタはclr =1、イエローはclr =2、ブラックはclr =3のように各色毎に予め決めておくようにする。
次にステップS106において、画像処理の段階において、画像処理部90で決定されブロック分割手段92によってブロック内の各画素位置(i,j)に対して設定された色clr のインクの打滴状態を示すインジケータDot(i,j,clr)の値を判定する。このインジケータDot(i,j,clr)は、画素位置(i,j)に色clr のインクのどのようなサイズのドットを打滴するのか(あるいは打滴しないのか)を示すものである。
ここで前述した従来の場合には、このインジケータDot(i,j,clr)は、ドットを打滴するかしないかの2通りのみの単純な判断であったが、本実施形態では、このインジケータDot(i,j,clr)の値は、例えば、
Dot(i,j,clr)=3のとき、画素位置(i,j)に色clr のインクの大ドットを打滴、Dot(i,j,clr)=2のとき、画素位置(i,j)に色clr のインクの中ドットを打滴、Dot(i,j,clr)=1のとき、画素位置(i,j)に色clr のインクの小ドットを打滴、Dot(i,j,clr)=0のとき、画素位置(i,j)に色clr のインクドットを打滴しない、のように4種類の値をとるように設定されており、きめ細かな処理液付着制御が可能となる。
この判断で、インジケータDot(i,j,clr)=3のときは、ステップS108において、ドット打滴数カウンタC(k)に2を加える。またインジケータDot(i,j,clr)=2のときは、ステップS110においてドット打滴数カウンタC(k)に1を加える。また、インジケータDot(i,j,clr)=1のときは、ステップS112においてドット打滴数カウンタC(k)に0.5を加える。さらに、インジケータDot(i,j,clr)=0のときは、C(k)の値はそのままで、ステップS114に進む。
次のステップS114において、インク色を示すインデックスclr を1進めて次の色の処理に移るようにする。ステップS116でこのインク色インデックスclr が使用している色数clr0(この例のように4色の場合は、clr0=4)に達したか否か判断し、まだ全てのインク色についての処理が終了していない場合には、ステップS106に戻って上記処理を繰り返す。
また、インク色インデックスclr がclr0に等しくなって、全てのインク色についての処理が終了したとされた場合には、次のステップS118において、主走査方向の画素位置を示す座標iを1増やし、副走査方向j行において、主走査方向の次の画素に対する処理に移る。
次のステップS120において、副走査方向j行について主走査方向の処理が全て終了したかいなか判断する。すなわち、主走査方向の座標iがその行の最終画素の座標に等しいか否か判断する。これは、ブロックが正方格子状の場合には、座標iを最終座標Nxと比較し、ブロックが六角格子等の正方格子以外のブロックの場合には最終座標N(j)と比較することによって行われる。
その結果、副走査方向j行について、主走査方向に並ぶ全ての画素についての処理がまだ終了していない場合には、ステップS104に戻り、上記処理を繰り返す。また、副走査方向j行についての処理が終了した場合には、ステップS122で、副走査方向の番号jを1増やし、副走査方向の次の行の処理に移る。
次のステップS124において、副走査方向について全ての処理が終了したか否か判断し、まだ全ての処理が終了していない場合には、ステップS102へ戻り、上記処理を繰り返す。また、副走査方向について全ての処理が終了した場合には、次のステップS126において、今まで加算したドット打滴数カウンタC(k)が示す値(評価値)を、予め閾値記憶手段98に設定されている閾値C0と比較する。
その結果、評価値としてのカウンタC(k)の値が閾値C0より小の場合には、ステップS128において、このブロックkには透明処理液を打滴しないこととする。一方、評価値としてのカウンタC(k)の値が閾値C0以上となった場合には、次のステップS130において、このブロックkに透明処理液を打滴して、この第kブロックに対する処理を終了する。
そして、kの値を変えて次のブロックに対する処理を再び図12のフローチャートに沿って上と同様に行う。このような処理を、分割された全てのブロックに対して行い、透明処理液を効果的に打滴してインクの着弾干渉やインク滲みを防止した高画質の画像が形成される。
次に、本発明の第2実施形態に係る処理液付着制御方法について説明する。本実施形態は、ドット打滴数をカウントする際、同色のインクドットが隣合う場合に重み付けをするものである。
図13に本実施形態の処理手順をフローチャートで示し、以下このフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS200において、ドット打滴数カウンタC(k)及び副走査方向の座標jをそれぞれ初期化(0を代入)し、ステップS202において主走査方向の座標iを初期化(正方格子の場合は0、それ以外の場合はM(j)を代入)する。さらに、ステップS204でインク色を示す心デックスclr を初期化(0を代入)する。ここまでは、前述した第1実施形態と同様である。
次のステップS206からステップS216までが、同色が隣合う場合に重み付けをしながらドット打滴数カウンタC(k)を加算していく処理を行う部分であり、この部分が前述した第1実施形態と相違する点である。
ステップS206において、座標(i,j)の位置にインク色clr のインクを打滴するか否か(すなわち、Dot(i,j,clr)=1か否か)を判断する。その結果、打滴しない場合には、以下のステップS216までの処理をすべてとばしてステップS218へ進む。一方、座標(i,j)の位置にclr 色のインクを打滴する場合には、次のステップS208でカウンタC(k)を1増加する。
次にステップS210で、座標(i,j)の位置に対し主走査方向の1つ前に隣り合う位置(i−1,j)に同色clr のインクドットが打滴されていないか(すなわち、Dot(i−1,j,clr)=1か否か)判断する。打滴していない場合には、次のステップS212を飛ばしてステップS214へ進む。
一方、主走査方向の1つ前に同色のインクドットが打滴されている場合には、次のステップS212において、カウンタC(k)に対し、clr の色が主走査方向に隣り合うときの重みの値αM (clr) を加算する。
次のステップS214において、今度は座標(i,j)の位置に対して、副走査方向の1つ前に隣り合う位置(i,j−1)に同色clr のインクが打滴されていないか(すなわち、Dot(i,j−1,clr)=1か否か)判断する。
その結果、副走査方向に隣り合う位置に同色のインクドットが打滴されない場合には、次のステップS216を飛ばしてステップS218へ進む。一方、副走査方向に隣り合う位置に同色のインクドットが打滴される場合には、次のステップS216において、clr の色が副走査方向に隣り合うときの重みの値αS (clr) をカウンタC(k)に加算する。
次のステップS218では、インク色を表すインデックスclr を1増加して、次の色についての処理へと移る。以下の処理は、前述した第1実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
なお、ステップS210やステップS214において、座標i−1やj−1が−1となる場合には、このブロック内の座標からはみ出してしまうため、このブロックkの前のブロックの最後(端)の画素を表すものとする。
また、上記重みの値αS (clr) 、αM (clr) については、着弾干渉による画質劣化の程度により、以下の(1)〜(3)のような3つの場合がある。
(1)主走査方向及び副走査方向で同じ値とする。すなわち、αS (clr) =αM (clr) とする。
(2)副走査方向に隣り合うときの方が主走査方向に隣り合うときよりαの値を大きくする。すなわち、αS (clr) >αM (clr) とする。これは、記録紙最大幅に対応するフルラインヘッドで一回の副走査で記録紙全面に画像を記録するような場合には、副走査方向隣接ドットの方が主走査方向隣接ドットより着弾時間間隔が短いためである。
(3)主走査方向に隣り合うときの方が副走査方向に隣り合うときよりαの値を大きくする。すなわち、αS (clr) <αM (clr) とする。これは、記録紙最大幅に対応するフルラインヘッドで一回の副走査で記録紙全面に画像を記録するような場合には、副走査方向に平行なすじムラが画質劣化の主要因となるためである。
なお、上記重みの値αS (clr) 、αM (clr) は、色に依存させなくともよい。
このように、本実施形態によれば、同一色のドットが隣り合って打滴されるときは各々のドットのカウントにさらに隣り合う方向に応じた値を+αすることで、着弾干渉を効果的に防止することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る処理液付着制御方法について説明する。本実施形態は、ドット打滴数をカウントする際、異色のインクドットが重なるときに重み付けをするものである。そのため、本実施形態では、異色ドットが同じ位置に打滴されるドット数をカウントするためのカウンタCount が導入される。
以下、本実施形態を図14に示すフローチャートに沿って説明する。
まずステップS300からS304までにおいて、ドット打滴数カウンタC(k)、副走査方向の座標j、主走査方向の座標i、インク色インデックスclr 、同画素に異色ドットが打滴されるドット数カウンタCount がそれぞれ初期化される。
次にステップS306において、位置(i,j)にclr の色のインクドットが打滴されるか否か(すなわち、Dot(i,j,clr)=1か否か)が判断される。これが打滴されない場合には、次のステップS308を飛ばしてステップS310へ進む。一方、座標(i,j)の位置にclr の色のインクドットが打滴される場合には、次のステップS308においてカウンタC(k)及びCount をそれぞれ1増加する。
次のステップS310でインク色のインデックスclr を1増加して、次の色の処理に移る。次のステップS312で、すべての色についての処理が終わったか否か判断し、まだ全ての色についての処理が終わっていない場合には、ステップS306へ戻り、残っている色について同じ位置(i,j)にその色clr のドットが打滴されていないか判断し、打滴されている場合にはカウンタC(k)、Count をそれぞれ1増加する。
そして、全ての色についての処理が終わったら、次のステップS314において同じ位置に異なる色のドットが打滴されたドット数Count に応じた重み値β(Count)をカウンタC(k)に加算する。
このとき、使用するインクが4色であれば、Count は0から4までの値を取り得る。そこで、例えばβ(0)=0、β(1)=0、β(2)=1、β(3)=2、β(4)=3等のように決めてもよい。
次のステップS316では、主走査方向の座標iを1増加して、次の画素の処理へと移る。以下の処理は、前述した第1あるいは第2実施形態と同様であるので、詳しい説明は省略する。
このように、本実施形態によれば、異なる色のドットが同じ画素に打滴されるときは各々のドットのカウントにさらに各色に応じた値を+βすることで、色間滲みを効果的に防止することができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る処理液付着制御方法について説明する。本実施形態は、ドット打滴数をカウントする際、色によって重み付けの値を変えるようにしたものである。
以下本実施形態を図15に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、ステップS400において、ドット打滴数カウンタC(k)及び副走査方向の座標jをそれぞれ初期化(0を代入)し、ステップS402において主走査方向の座標iを初期化(正方格子の場合は0、それ以外の場合はM(j)を代入)する。さらに、ステップS404でインク色を示すインデックスclr を初期化(0を代入)する。
次にステップS406において、座標(i,j)の位置にインク色clr のインクを打滴するか否か(すなわち、Dot(i,j,clr)=1か否か)を判断する。その結果、打滴しない場合には、次のステップS408の処理をすべてとばしてステップS410へ進む。
一方、座標(i,j)の位置にclr 色のインクを打滴する場合には、次のステップS408において、色による重み付けの値γ(clr)をカウンタC(k)に加算する。ここで、色による重み付けの値γ(clr)というのは、clr =0(シアン)、clr =1(マゼンタ)、clr =2(イエロー)、clr =3(ブラック)に対して、例えばγ(0)=1、γ(1)=1、γ(2)=0.5、γ(3)=2のように予め決めておくものとする。
次のステップS410において、色を表すインデックスclr を1増加して、次の色の処理に移る。なお、このステップS410以下の処理は、前述した第1実施形態のステップS114以下の処理と同様であり、詳しい説明は省略する。
このように、本実施形態によれば、透明処理液を各ブロックに1滴打滴する際、同じ1滴でもインクによってその評価値(カウンタC(k)の値)に対して加算する値γを変えるようにしている。例えば、画質劣化の著しい特定の色(例えば黒が予想される)のドットに関しては加算する値γを大きくし、画質劣化が小さい特定の色(例えばイエローが予想される)のドットに関しては加算する値を小さくする。これにより、着弾干渉を効果的に防止することができる。
以上、特に透明処理液をどのように打滴するかを決定する制御方法について説明したように、まず画像形成に先立って、入力された画像データに対して所定の画像処理を施し、得られた画像データに基づいて画像形成領域をブロックに分割し、各ブロックにおいて処理液をいかに打滴するかを上述したような各実施形態のようにして判定する。
画像形成時に、上記判定に従って各ブロックに対して透明な処理液を打滴する。この透明な処理液は規則的なパターンで複数打滴してもよいが、処理液を吐出するノズル数の削減、処理液の吐出周波数の削減及び処理液打滴制御の負担等の観点から、より望ましくは各ブロック内に、例えば図8や図9にS11〜S23で示したようにそのブロックの大きさと略同一の透明な処理液を1滴打滴するようにするのが好ましい。
なお、上で説明した実施形態では、処理液吐出ヘッドを印字ヘッドの前に配置して、透明処理液を打滴した後にインクを打滴しているが、特に普通紙滲み防止の目的で2液反応を用いる場合には、透明処理液とインクの打滴の順序を入れ替えてもよい。
以上説明したように本実施形態によれば、透明処理液を打滴するかしないかを判定する際、図16を用いて説明した従来のように各ブロックに打滴されるインクドット数を単純に足し合わせた値をある固定された閾値と比較するのではなく、ドット数を足し合わせた値に対して加算する値をドットサイズによって変えるようにし、またこの加算値を同一色が隣り合うときには重みを付け、また異色が重なるときには重みを付け、さらに色によってこの加算値を変えるようにするという処理を行うことによって、インク同士の着弾干渉や普通紙等の浸透媒体に対する滲みや異色のインク液滴の重ね合わせの滲みを効果的に防止することが可能となった。
また透明処理液の打滴密度をインクの打滴密度(書き込み密度)より下げるようにしたため、透明処理液吐出用のノズル数を削減することができ、さらに透明処理液の吐出周波数を減らすことができる。また透明処理液吐出用の圧力室を大きくでき、吐出力を上げることができ、より高粘度の透明処理液を吐出することができる。
また、描画領域をブロックに分割し、その領域にインクが所定数打滴されるか否かに従って透明処理液を吐出か否かを決めるようにし、透明処理液を吐出する場合にはそのブロックに1滴打滴するようにすることで、インクが打滴されないブロックには透明処理液は打滴されないため処理液量を削減することができ、記録紙のよれを低減し、溶媒処理の負担を低減することも可能となる。
また、描画領域をブロックに分割する際、透明処理液は略円形に広がることから、ブロックの区切りを六角格子状とすることにより、透明処理液がカバーする領域とブロックの領域が略一致し、透明処理液同士の着弾干渉を防止することができ、さらに人間が各ブロックを視認しづらくなるためブロック分割による画質劣化は生じない。
また、分割ブロックの区切りの1辺を150μm以下に設定することにより、上記判定で透明処理液が吐出されなかったブロック内のインクが着弾干渉した場合でも、そのブロック内であれば着弾干渉を視認できないようにすることができ、画質向上を図ることができる。
また、予め描画される被記録媒体の種類をプリンタが認識した上で、ブロックの一辺の長さ等の分割ブロックの区切り方や、透明処理液を打滴するか否かの判定をする閾値を記録媒体に従って変えるようにしてもよい。この場合、プリンタは記録媒体毎に透明処理液が広がる直径や着弾干渉や色間滲みの度合いに関する情報を持っているものとする。このようにすれば、記録媒体に応じて最適な画像形成を行うことができる。
また、上記実施形態では、透明処理液はインクジェットヘッドで吐出していたが、このように打滴するのではなく、接触式の微小なスタンプのような手段で記録媒体に塗布(付着)するようにしてもよい。このような方法によれば、透明処理液の粘度の制限をインクジェットヘッドの場合よりも緩くすることができ、利用できる処理液の幅が広がる。
また、このとき、透明処理液だけでなく、インクもこのような接触式のドット形成手段により記録媒体に付着させて画像を形成するようにしてもよい。
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一実施形態の概略を示す全体構成図である。 図1に示したインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 印字ヘッドの構造例を示す平面透視図である。 印字ヘッドの他の例を示す平面図である。 図3中の5−5線に沿って切断した一つの圧力室ユニットの断面図である。 インクジェット記録装置のインク供給系の構成を示した概略図である。 インクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図である。 画像領域を正方格子状のブロックに分割した例を示す説明図である。 画像領域を六角格子状のブロックに分割した例を示す説明図である。 正方格子状のブロック内の座標の設定を示す説明図である。 六角格子状のブロック内の座標の設定を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る処理液付着制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る処理液付着制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る処理液付着制御方法を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る処理液付着制御方法を示すフローチャートである。 従来の処理液付着制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10…インクジェット記録装置、12…印字部、12S…処理液吐出ヘッド、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…ベルト搬送部、24…印字検出部、26…排紙部、28…カッター、30…加熱ドラム、31、32…ローラー、33…ベルト、34…吸着チャンバー、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加熱・加圧部、45…加圧ローラー、48…カッター、50…印字ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、52…圧力室、53…インク供給口、54…圧力室ユニット、55…共通液室、56…振動板(共通電極)、57…個別電極、58…圧電素子、60…インクタンク、62…フィルタ、64…キャップ、66…ブレード、67…吸引ポンプ、68…回収タンク、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ、90…画像処理部、92…ブロック分割手段、94…評価値算出手段、96…処理液付着制御手段、98…閾値記憶手段

Claims (16)

  1. 異なる大きさのインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、
    前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    入力画像から前記液滴の大きさに対応した多値化された画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、
    を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される液滴の大きさが大きい程大きな値を加算して前記評価値を算出することを特徴とする画像形成装置。
  2. インク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、
    前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、
    を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合の方が、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合よりも大きな値であることを特徴とする画像形成装置。
  3. インク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、
    前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、
    を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合よりも、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合の方がより大きな値であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 色の異なる複数の種類のインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、
    前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、
    を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体上の同じ位置に異なる種類のインク液滴が付着される場合においては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体上の同じ位置に重なる液滴の色数が増える程大きな値であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 色の異なる複数の種類のインク液滴を被記録媒体に付着させるインク付着手段と、
    前記インクと反応してインクを増粘もしくは固化させる処理液を被記録媒体に付着させる処理液付着手段と、
    入力画像から多値化された画像データを生成する画像処理手段と、
    前記画像データによって前記被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割するブロック分割手段と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する処理液付着制御手段と、
    を備え、前記評価値算出手段は、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着されるインクが引き起こす画質劣化の程度が大きい色程大きな値を加算して前記値評価を算出することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記処理液付着制御手段が前記ブロックに前記処理液を付着すると制御した場合には、前記処理液付着手段は、1つのブロックに対し前記処理液を1滴付着することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記処理液付着手段は、液体吐出ヘッドであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記ブロックは1辺12画素の正方形の4頂点部分を横方向1画素かつ縦方向2画素に2段の階段状に切り欠いて形成した六角格子状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記ブロックの最大径の長さは150μm以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置であって、さらに、前記被記録媒体に応じて前記閾値を記憶する閾値記憶手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、
    前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、
    インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、
    を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される液滴の大きさが大きい程大きな値を加算して前記評価値を算出することを特徴とする画像形成方法。
  12. 入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、
    前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、
    インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、
    を備え、前記評価値を算出工程においては、前記画像データに基づいて、前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合の方が、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合よりも大きな値であることを特徴とする画像形成方法。
  13. 入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、
    前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、
    インク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、
    を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着される同色の液滴が前記被記録媒体上で隣接して着弾するときにおいては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体を前記インク付着手段に対して相対移動する方向である副走査方向に隣接する場合よりも、前記副走査方向に直交する主走査方向に隣接する場合の方がより大きな値であることを特徴とする画像形成方法。
  14. 入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、
    前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、
    ンク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、
    を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体上の同じ位置に異なる種類のインク液滴が付着される場合においては所定の重みを評価値に加算するものとし、前記所定の重みとは、前記被記録媒体上の同じ位置に重なる液滴の色数が増える程大きな値であることを特徴とする画像形成方法。
  15. 入力画像から多値化された画像データを生成する工程と、
    前記画像データによって被記録媒体上に形成される画像領域を複数のブロックに分割する工程と、
    前記ブロックに対して前記処理液を付与するか否かの判定に用いる評価値を算出する工程と、
    前記評価値と、予め設定された閾値とを比較して、前記ブロック毎に前記処理液を付着する形態を制御する工程と、
    ンク液滴及び前記処理液を前記被記録媒体に付着させる工程と、
    を備え、前記評価値を算出する工程においては、前記画像データに基づいて前記被記録媒体に付着されるインクが引き起こす画質劣化の程度が大きい色程大きな値を加算して前記値評価を算出することを特徴とする画像形成方法。
  16. 請求項11〜15のいずれか1項に記載の画像形成方法であって、さらに、前記被記録媒体に応じて前記閾値を記憶する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
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