JP4005633B2 - F型ボツリヌス毒素およびその用途 - Google Patents

F型ボツリヌス毒素およびその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP4005633B2
JP4005633B2 JP50279897A JP50279897A JP4005633B2 JP 4005633 B2 JP4005633 B2 JP 4005633B2 JP 50279897 A JP50279897 A JP 50279897A JP 50279897 A JP50279897 A JP 50279897A JP 4005633 B2 JP4005633 B2 JP 4005633B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
botulinum toxin
fusion protein
amino acids
chromatography column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50279897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11507827A (ja
Inventor
ジェイムズ エルモア,マイケル
ランブル マウチライン,マーガレット
ピーター ミントン,ニゲル
アーティモビッチ パセチニック,ブラディミール
ウィリアム ティトボール,リチャード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Health Protection Agency
Original Assignee
Health Protection Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Health Protection Agency filed Critical Health Protection Agency
Publication of JPH11507827A publication Critical patent/JPH11507827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4005633B2 publication Critical patent/JP4005633B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/14Extraction; Separation; Purification
    • C07K1/16Extraction; Separation; Purification by chromatography
    • C07K1/22Affinity chromatography or related techniques based upon selective absorption processes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/33Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Clostridium (G)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は、F型ボツリヌス毒素、F型ボツリヌス神経毒素のフラグメント、組み換え手段によるそのフラグメントの産生、およびそのフラグメントをコード化する合成遺伝子に関する。特に、本発明は、ヒトまたは動物においてF型ボツリヌス神経毒素(BoNT/F)に対して保護的である、免疫学的応答を誘発し得る新規のポリペプチドフラグメント、およびそのフラグメントを含むワクチンに関する。
ボツリヌス神経毒素(BoNTs)は、脊椎動物において強力な神経麻痺効果を発揮する高分子量タンパク質(約150,000 Da)である。それらは、Clostridium属に属する嫌気性グラム陽性細菌により合成される。BoNTを産生するクロストリジウムの大部分がClostridium Botulinumとして分類される。しかし、最近、Clostridium baratiおよびClostridium butyricumに類似する単離体がBoNTを産生することが示された。抗原性を基準として、BoNTはA〜Gと称される7つの異なるタイプに細分された。7つの全ての神経毒素(BoNT/A〜BoNT/G)は一本鎖150,000 Da分子として合成され、続いて切断されて少なくとも一つのジスルフィド架橋により結合される重(H)鎖(約100,000 Da)および軽(L)鎖(約50,000 Da)からなる、より強力な二本鎖形態になる。
BoNTの作用は3つの異なる相を含む。第1の相において、毒素は、標的化神経細胞の外表面上のアクセプターに結合する。続いて、エネルギー依存性内在化工程により毒素またはその一部が細胞に入る。その後、毒素の活性部分が、神経抹消において神経伝達物質であるアセチルコリンの細胞内放出をブロックして弛緩性麻痺を引き起こすことにより神経細胞機能不全を引き起こす。L鎖は、細胞被毒の原因となる触媒活性を有し、そしてH鎖は、毒素の細胞への結合およびその後の内在化を媒介することにより、この部分を細胞質に送達する。
7つ全てのBoNTの全アミノ酸配列は、その主要なアミノ酸配列における驚くべき分岐が示されていることが既知である。(Minton,N.P.(1995)、Current Topics in Microbiology and Immunology、第195巻:161〜187頁)。すなわち、異なる血清型中の配列同一性は通常40%を超えず、相同の領域は、全類似性をほとんど示さないアミノ酸領域が挿入された別々のドメインに局在化されている。異なるL鎖(平均サイズ439)の間において、63のアミノ酸が完全に保存される。H鎖(平均サイズ843)を通じて、97アミノ酸が同一である。最も顕著な保存領域は、L鎖とH鎖との間のジスルフィド結合形成に関与する二つのシステイン残基;メタロプロテアーゼ活性に関与するL鎖内のヒスチジンリッチモチーフ;および膜架橋潜在性を有するとして同定された領域に隣接して見い出される高度に保存されたPYI/VXALNモチーフを含む。毒素中の配列分岐の最も顕著な領域は、それぞれのH鎖のCOOH末端に局在化されている(BoNT/Aの上流のアミノ酸1124)。これは、このドメインが神経毒素結合に関与し、そして異なる毒素が神経細胞表面上の異なるアクセプターを標的にするという概念に一致するようである。
西洋諸国における近年の食品保存プロセスの有効性は、ボツリスムの発生を極めてまれにした。しかし、食品産業における試験生物としてのC.botulinumの頻繁な使用、および神経生化学者によるこの毒素の使用の増加は、ヒトワクチンに対する必要性を増加させた。これらのワクチンの処方は1950年代初期から殆ど変化しておらず:神経毒素の部分的精製製剤がホルムアルデヒド処理によりトキソイド化され、そして沈殿したアルミニウム塩に吸収される。このような方法論を用いて、ヒト免疫化のための多価ワクチン(ABCDEまたはABEFに対する)が現在入手可能である。このようなワクチンは、低免疫応答、およびトキソイド製剤中の高い割合(60〜90%)の汚染タンパク質によるバッチ間のかなりの変不利益を被る。従って、最近の研究は、毒素をほぼ均質に精製するための手順の開発に集中している。しかし、ワクチンの製造における精製毒素の使用は、第1に、それらを高含量下に製造しなくてはならないこと、第2に、毒素から活性状態への逆転の可能性を防止するために低レベルのホルムアルデヒドの存在を必要とすることという不利益を被る。
他の生物および毒素に対するサブユニットワクチンの産生が、多くの実験機関により研究されている。この作業は、最も既知の毒素サブタイプ、すなわちAおよびBを焦点として、A型またはB型の毒素に対する特異的な免疫性を生じる新規のワクチンが得られた。しかし新規のワクチンは、他の毒素サブタイプに対する保護を提供し得ない。
ワクチン成分の組み換え製造は、ワクチンの純度および製造量を大きく進展させた。A.J.Makoffら、Bio/Technilogy、第7巻、1989年10月、l043〜1046頁に、E.coli中での破傷風毒素フラグメントの発現、ならびにその精製およびワクチンとしての潜在的な用途が記載されている。それにもかかわらず、その記載されている技術は、宿主細胞から精製されたワクチン成分を回収するために数多くの工程を必要とする。
本発明の一つの目的は、F型ボツリヌス毒素に対するワクチンを製造することである。別の目的は、ワクチンの製造を簡単にすることである。さらなる目的は、ボツリヌス毒素ワクチンの産物を改良することである。本発明のなおさらなる目的は、存在するワクチンおよび製造法における問題および/または制限を克服するまたは少なくとも緩和することである。
本発明の第1の局面によれば、F型ボツリヌス毒素への保護免疫性を誘導するボツリヌス毒素活性を含まないポリペプチドが提供される。このポリペプチドは、F型毒素に対するワクチンの製造に有用であり、多価ワクチンのような従来技術の組成物と対照的に、トキソイドではなく、ホルムアルデヒドでの予備処理を必要としない。従来技術の組成物と対照的に、このポリペプチドはまた、通常は、毒素そのものより小さいサイズである。
本発明の第1の局面の実施態様は、
(a)ボツリヌス毒素活性を有さないこと、および
(b)哺乳動物において、F型ボツリヌス毒素に対して保護的である免疫学的応答を誘発し得ること
を特徴とするポリペプチドを提供する。
「免疫性」および「免疫学的応答」と共に用いられる用語「保護的」は、活性なボツリヌス毒素Fによるチャレンジから生き延びるための増加した能力を示すために用いられる。この増加は、代表的には、毒素によるチャレンジの際の毒素に対する抗体の増加した力価または毒素に対する抗体を産生する増大した能力により媒介される。この用語は、任意の量の毒素に対する絶対的な保護を示すことを意図しない。
従って、本発明は、F型ボツリヌス毒素に対する、従来利用できなかった特異的な保護を提供する。
特定の実施態様において、本発明は、アミノ酸848〜1278(配列番号1)由来のC.botulinum株Langeland BoNT/Fのアミノ酸配列を含むが、メタロプロテアーゼ活性および毒素内在化(それぞれアミノ酸1〜439および440〜847の間において見い出される)に必要なL鎖およびHNエピトープのアミノ酸配列を欠失しているペプチドまたはペプチド結合体;ヒトまたは他の動物に投与した場合にBoNT/Fに対して保護的である免疫応答を誘導し得るペプチドを提供する。
より特定の実施態様において、本発明のペプチドは、Clostridium botulinum株LangelandのBoNT/Fのアミノ酸配列の848〜1278(配列番号1)由来のアミノ酸の配列のみから実質的に成るか、またはBoNT/Fのアミノ酸1〜847ではない別のアミノ酸配列との融合ペプチドの形態の配列から成る。用語「別のアミノ酸配列」は、完全なタンパク質ならびに使用者の要求に適切な比較的短いアミノ酸配列を含むことが当業者により理解される。必要に応じて、他のアミノ酸配列は、他の免疫性または標識化を提供する目的のために、または宿主細胞中のポリペプチドの発現を改変するために、上記の配列に融合して含まれる非C.botulinumである抗原性タンパク質である。
本発明の別の実施態様において、ポリペプチドは、ボツリヌス毒素活性を有さずそしてF型毒素に対する保護免疫性を誘導し得るF型ボツリヌス神経毒素のフラグメントまたは誘導体を含む。このフラグメントは、トキソイドを有さず、ホルムアルデヒドを含まず、そして700アミノ酸より少なく、好ましくは500アミノ酸より少ない長さを有する。
本発明のさらなる特別な実施態様において、フラグメントは、
(a)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜1278(配列番号1)、
(b)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜991(配列番号2)、
(c)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸992〜l135(配列番号3)、および
(d)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸1136〜1278(配列番号4)
から選択される。
本発明はまた、繰り返し部分において共に結合しているF型ボツリヌス毒素の複数のフラグメントを含む合成ポリペプチドである、毒素誘導体にも関する。この誘導体は、上記のフラグメントの二量体を含み得る。
本発明の第1の局面はまた、ボツリヌス毒素活性を有さず、そしてボツリヌス毒素に対して保護免疫性を誘導し得、それらのプロセシングを容易にするために適合される組成物である、ポリペプチド組成物を提供する。このことは、結果として得られるワクチンにおいて望ましくない任意の成分の混合物からポリペプチドを分離しなくてはならないので、ワクチンの製造において有利である。このような適合した組成物は、
(1)ボツリヌス毒素活性を有さずそしてボツリヌス毒素に対して保護免疫性を誘導し得ないポリペプチド;および
(2)組成物の精製のために適合されたポリペプチド
を含む。
例えば、成分(2)は、水溶液からの組成物の精製を容易にするために適合され、そして必要に応じて抗体、抗体の結合領域、イオン交換カラムに結合するように適合されたポリペプチド、アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合されたポリペプチドまたは精製リガンドを含む。
この組成物は、好ましくは、例えば融合ポリペプチドの形態で、成分(1)および(2)を含む単一のポリペプチドを含むか、またはそれから成る。
組成物の使用において、組成物を発現する溶解された細胞由来の上清のような混合物からの組成物の抽出は、迅速で簡単なプロセスにされる。組成物において、成分(1)のワクチン接種特性が実質的に保持される、すなわち組成物の精製後にさらなる改変の必要なくして、特に成分(2)を除去する必要なくして、組成物がワクチン中で用いられることは特に有利である。組成物の成分(1)の候補として、本発明の第1の局面により先に記載された全てのポリペプチドが適切である。さらに、毒素活性を有さない、破傷風毒素のフラグメントが適切である。
従って、本発明の特別な実施態様によるポリペプチドは、
(a)F型ボツリヌス神経毒素のアミノ酸848〜1278(配列番号1)と
(b)精製部分
との融合タンパク質を含む。
アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように精製部分が適合されることが好ましい。代表的な精製部分は、50〜500のアミノ酸を含む。特定の実施態様において、融合タンパク質は、精製部分としてマルトース結合タンパク質を含む。この融合タンパク質は、アフィニティークロマトグラフィーカラムを用いる精製に特に適切であり、以下に記載するように有用なワクチン接種特性を有することがわかった。
第2の局面によれば、本発明は、本発明の第1の局面のポリペプチドおよび薬学的に受容可能なキャリアを含む、ボツリヌス毒素に対するワクチンを提供する。
適切なキャリアは、ワクチンの調製における当業者に公知である。本明細書中以下に記載される実施態様において、キャリアは、フロイントアジュバントを含む。別の適切なキャリア成分は沈殿したミョウバン塩である。
本発明の第3の局面において、本発明のポリペプチドをコードする組み換えDNAが提供される。このような組み換えDNAは、従来、二本鎖配列の各末端で標的化されているプライマーを用いて、所望の配列、例えばBoNT/F8481278をコードするDNAのPCR増幅により提供される。必要に応じて、PCRで用いられるテンプレート配列は、天然のクロストリジウムの遺伝子を表わす。しかし、本発明の好ましい実施態様において、使用される配列は、天然クロストリジウムタンパク質と同じアミノ酸をコードするが、コドンの用法が変化している合成配列である。合成遺伝子は少なくとも40%のGC含量、好ましくは少なくとも45%、そして最も好ましくは少なくとも50%を有することが好ましい。
このような合成配列の場合、本発明の一つの実施態様において、その構築中に、DNAフラグメントの先端に位置する組み込まれた適切な制限エンドヌクレアーゼ認識部位の使用を通して、選択された発現プラスミドへの挿入が達成される。
どのような手段によっても、BoNT/Fペプチドをコードする組み換えDNAが生成され、それが適切な発現ベクター中に連結し、所望であればこの段階で、配列をコードする所望の融合ペプチドへの遺伝子融合が生じ、そして得られるベクターが、適切な細胞株、例えば、E.coliまたはPichia pastorisのような酵母に導入される。所望の産物を産生する細胞株は、確立された手順、例えばウエスタンブロッティングまたはELISAを通して選択される。
本発明の第4および第5の局面は、それぞれ、第3の局面のDNAを組み込むプラスミドベクター、およびそのプラスミドを含み、そしてDNAを発現する細胞株を提供する。
本発明はまた、活性なワクチン接種剤の精製が、精製のために適合されたポリペプチド配列と組み合わされてその発現により容易化される、毒素ワクチンの製造のための方法を提供する。従って、本発明の第6の局面は毒素ワクチンの製造のための方法を提供する。このワクチンは毒素活性を有さずそして毒素に対する保護免疫性を誘導し得るワクチン接種ポリペプチドを含み、ここでこの方法は、融合タンパク質、上記のワクチン接種ポリペプチドを含む上記の融合タンパク質および精製部分をコードするDNA配列を宿主細胞中で発現する工程、この融合タンパク質を含む宿主細胞から抽出物を得る工程、およびそこから融合タンパク質を精製する工程を包含する。
本発明の第6の局面の好ましい実施態様において、本発明の第1の局面のポリペプチドを含むワクチンを製造する方法であって、以下の工程:
(a)融合タンパク質をコードするDNAを宿主細胞中で発現する工程であって、このタンパク質が(i)ボツリヌス毒素のフラグメントであって、このフラグメントは毒素活性を有さずそしてボツリヌス毒素に対する保護免疫性を誘導し得るボツリヌス毒素のフラグメント、および(ii)アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合された精製部分との融合である、工程、
(b)上記の宿主細胞から、融合タンパク質を含む抽出物を得る工程、および
(c)アフィニティークロマトグラフィーカラムを用いて融合タンパク質を精製する工程
を含む方法が提供される。
本発明の実施態様の使用において、融合タンパク質が、基質を用いる溶出によりカラムから除去される。この方法は、必要に応じて、融合タンパク質を解裂する工程、および毒素フラグメントを保持する工程を包含する。この方法は、特異的にF型毒素を用いるが、全ての他のボツリヌス毒素および破傷風毒素に対してもまた適用される。
この方法により、本発明は、他のクロストリジウムタンパク質による汚染を含まないボツリヌス毒素F型フラグメントの調製を可能にする。これらは、Clostridium細菌の培養物由来の従来技術の製剤をしばしば汚染するものである。
得られる融合タンパク質または毒素フラグメントは、代表的には、実質的に純粋な形態であり、そしていくつかの簡単な工程においてワクチンまたは他の薬学的組成物中に組み込むのに適切である。
BoNT/F由来ペプチドを含む特定の融合タンパク質の作成が、BoNT/Fの最初の単離において有用であり、それに続く切断は必要に応じてBoNT/F関連ペプチドを精製するために用いられることに注目すべきである。翻訳の補助のためにBoNT/FをコードするDNAの5'末端にコドンが付加される場合、これらのアミノ酸は、必要に応じて、例えば、ペプチドの分泌またはより簡潔には翻訳を開始するためのNH2末端メチオニンの付加をもたらすために用いられるような、最終的なペプチドのNH2末端にて保持される。
本発明の第7の局面は、薬学的組成物を作製する方法であって、以下:
(a)融合タンパク質をコードするDNAを宿主細胞中で発現する工程であって、上記のタンパク質が(i)毒素活性を有さず、そしてボツリヌス毒素に対する保護免疫性を誘導し得るボツリヌス毒素またはそのフラグメント、と(ii)アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合された精製部分との融合である、工程、
(b)上記の宿主細胞から、融合タンパク質を含む抽出物を得る工程、
(c)アフィニティークロマトグラフィーカラムを用いて融合タンパク質を精製する工程、および
(d)精製された融合タンパク質を薬学的組成物に組み込む工程
を包含する方法を提供する。
典型的に50〜500のアミノ酸を含む精製部分は、水溶性であり、アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合する。
本発明者らは、精製部分を保持する融合タンパク質は、F型ボツリヌス毒素に対するワクチンの製造において有利であることを発見した。ワクチン活性は融合タンパク質中に見い出されるので、精製タンパク質はワクチン製造の前に除去される必要はなく、従って製造プロセスが簡略化される。精製タンパク質が、アフィニティークロマトグラフィーカラムを用いて結合しかつ精製し得る球状の水溶性タンパク質であることが好ましい。精製タンパク質が高度に免疫原性であることがさらに好ましい。従って、特に好ましい融合タンパク質は、毒素活性を有さないボツリヌス毒素のフラグメント、免疫原性領域、およびアフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合された精製領域を含む。
用語、免疫原性領域は、ヒトまたは他の動物の免疫系の刺激を誘導することが既知であるタンパク質中のアミノ酸の配列を記載するために上記で用いられる。このような免疫原性領域の例は、キーホールリムペットヘモシアニンを含む。
本発明のさらなる局面は、融合タンパク質を含む薬剤、本発明のワクチンおよび組成物を用いる哺乳動物のワクチン接種の方法、および本発明のポリペプチド、ワクチンおよび組成物に対して惹起される抗血清を提供する。
ここで以下に本発明の特定の実施態様を記載し、これは以下の図面により図示される。
図1:BoNT毒素の3つの主要なドメインを示す。数字は、C. botulinum Langeland株のBoNT/F中のこれらの3つのドメインに隣接するアミノ酸の位置を示す;
図2:合成遺伝子ブロックがPCRによりアセンブリされる方法の概略図を表す;
図3:作成された組換えプラスミド(pFHC206)の例を示し、ここで図5中の合成DNAフラグメントは発現プラスミドpMal-C2中に挿入されている;
図4:MBP-BoNT/F848-1278組換えタンパク質で免疫したマウスで得たBoNT/Fに対する抗体力価を示す。
配列番号5は、HCフラグメントをコードするClostridium botulinum F型Langeland株由来のBoNT/F遺伝子領域のヌクレオチド配列を示す。
配列番号6は、BoNT/F HCフラグメントをコードする合成DNA配列を示し、これは、E. coliの高度に発現する遺伝子で最も頻繁に使用されるコドンを用いる。BoNT/F Ser848に対応するコドンは、ヌクレオチド12位から始まる。これは、NH2末端メチオニンコドンを特定するコドンならびにNdeIおよびBamHIの制限部位によってプロセシングされる。Asn1278のコドンはヌクレオチド1302位で開始し、そして翻訳終結コドン(nt 1305〜1308)およびXbaIの制限部位が続く。
実施例
高度に発現されたE. coli遺伝子により利用されるコドンを用いるBoNT/FのH C をコードする合成DNAフラグメントの作製
BoNT/F848-1278をコードする合成配列は、DNASTAR Inc(Madison, USA)のREVTRANSプログラムを用いるBoNT/Fアミノ酸配列の逆翻訳により設計された。使用したコドンコードは、「強度発現E. coli逆翻訳コード」(SECOLI.RTC)であった。次いで、構築を容易にするため、多くの変更を行って、BamHIおよびNdeIの唯一の隣接近位部位、XbaIの遠位隣接部位、およびHpaI、MluI、およびSplIの内部部位を含むフラグメントの長さに沿って戦略ポイントにおいて制限酵素認識部位を導入した。次いで、本質的にその他の文献(Sandhuら(1992)Biotechniques 12:14-16)に記載されている様な手順により、100merのオリゴヌクレオチドをオーバーラップさせることによりこの遺伝子を構築した。
簡潔に言うと、この遺伝子は4つの異なるブロック(A、B、C、およびD)として構築され、それぞれのサイズは約350bpである。各ブロックは、4つの100merの改変オリゴヌクレオチドからアセンブリされており、これらは互いに20のヌクレオチドでオーバーラップしている。これら4つのオリゴヌクレオチドをPCRにおいて用いて、複合c.350 bpの2本鎖DNAフラグメントを作製した。このフラグメントを続いて20merの隣接プライマーを用いて増幅した。次いで、各ブロックの増幅フラグメントをプラスミドpCRII(Invitrogen Corp.)中に直接クローン化した。4ブロック全ての隣接プライマーは、それらを続いて隣接フラグメント中へのアセンブリができるような制限酵素部位を含むように設計した。従って、ブロックAはBamHI(5')とHpaI(3')で、ブロックBはHpaI(5')とMluI(3')で、ブロックCはMluI(5')とSplI(3')で、ブロックDはSplL(5')とXbaI(3')で隣接した。従って、各ブロックは適切な酵素での切断によりそれらのそれぞれのpCRII由来組換えプラスミドから放出され、そして単離したフラグメントを、BamHIおよびXbaIを用いて切断したpMTL23(Chambersら(1988年)、Gene 68:139-149)プラスミドDNAに連結した。次いで、4つのブロック全てが予測される順序で挿入されているクローンを選択した。これは、ルーチンの方法(Manlatisら(1989年)、Molecular Cloning a Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Laboratory Press)を用いるヌクレオチド配列決定により確認し、そして設計したpFHC23と称するプラスミドを得た。
C. botulinum Langeland株のBoNT/FのH C プチド(848〜1278)の作製
C. botulinumのBoNT/Fに対するワクチン候補物は、HCフラグメント、アミノ酸848-1278をコードする合成遺伝子のフラグメントを発現することにより産生した。このDNAフラグメントを、約1.3 kb BamHI-XhoI制限フラグメントとしてプラスミドpFHC23から単離し、そしてpUC9(VieiraおよびMessing(1982)、Gene 19:259-268)の唯一のBamHIとSalIとの間に挿入し、プラスミドpFHC29を作製した。次いでこのインサートをEcoRI-XbaIフラグメントとしてpFHC29から再単離し、そして市販の発現ベクターpMal-c2(New England Biolabs)の同等の部位の間に挿入し、最終プラスミドpFHC206を得た。得られたプラスミドは、マルトース結合タンパク質(MBP)をコードするベクターを有する融合タンパク質としてBoNT/F848-1278を発現した。
融合タンパク質産物(MBP-BoNT/F848-1278)は、pFHC206を含む細胞株から以下の様式により調製した。pFHC206を含むE. coliを1リットルの培地(0.8Mソルビトール、0.6%カザミノ酸、50μg/mLアンピシリンを補充したM9)中で、37℃で振騰しながら(200rpm)、OD600が1.0に達するまで培養した。この時点で、IPTGを最終濃度1mMで添加し、そして27℃でさらに4時間振騰を続けた。遠心分離(5000×g)により細胞を採取し、溶解緩衝液(Protein Fusion and Purification System, New England Biolabs)20mL中で再懸濁し、そして超音波により細胞を破砕した。180mLのSephacel S100含有GPCカラムに溶解物をアプライし、排出画分中のタンパク質を回収した。次いで、この画分中のMBP-BoNT/F H848-1278融合タンパク質を穏やかに振騰しながら(10rpm)3時間にわたってAmylose樹脂(New England Laboratories)4〜6mL容量で室温で吸着させた。次いで、組換え融合タンパク質を、5mMマルトース含有緩衝液(0.01M Tris HCl、pH7.0)中に溶出した。溶出したタンパク質をAmicon PM30メンブレンフィルターを用いて濃縮した。
ワクチン候補物の毒性
ワクチン融合ペプチド候補物の毒性を、4匹のマウスの群への総組換えMBP-BoNT/F848-1278タンパク質の25μg量の腹腔内接種により測定した。このワクチン候補物は耐性に優れ、マウスは接種後2週間まで急性または慢性の毒性の兆候を示さなかった。
ワクチン候補物に対する抗体応答
ワクチン候補物を、4匹のマウスの群に完全なフロイントアジュバント中で腹腔内接種により投与し、そしてその後さらに3回2週間間隔で追加(booster)接種を行った。精製したC. botulinum Langeland株のBoNT/Fに対する抗体応答を、ELISAによりモニターした(図4)。
毒素チャレンジに対する防御
MBP-BoNT/F848-1278融合タンパク質で免疫した動物を、種々の用量の精製したC. botulinum Langeland株のBoNT/Fで腹腔内チャレンジに供した。12 LD50以上の用量で、コントロールの非免疫マウスは全て24時間以内に死亡した。免疫群のマウスは全て、2.4×104 LD50までのチャレンジでは生存していた。初回の1.8 LD50のチャレンジで生存していた免疫したマウスの内の1匹は、その後のさらなる106 LD50のチャレンジに対して免疫性を示した。
Figure 0004005633
本発明は、C. botulinum Langeland株から単離したBoNT/Fのフラグメント(アミノ酸848-1278など)のワクチンとしての使用を提供する。このフラグメントは、その免疫原性特性を保持するが、MBPとなお融合しており、さらなる精製工程は不要である。この組換え融合タンパク質は、25μgまでの用量でマウスに毒性がないことが明らかである。反復用量により、BoNT/Fチャレンジに対して動物を防御する有意な抗体応答が産生された。ワクチンとして、これは、ホルムアルデヒド処理によりトキソイド化される神経毒素を上回るいくつかの利点を提供する。最も注目されるのは、それがより簡単に、および活性な毒素非存在のためにより低レベルの汚染物質で調製され得ることである。他の汚染C. botulinumタンパク質の非存在、および部分的にトキソイド化された物質はまた、これをワクチン適用のために本質的に、より安全にし、そして反応原性(reactogenic)をより小さくする。
配列表
(1)一般的情報:
(i)出願人:
(A)名称:マイクロバイオロジカル リサーチ オーソリティ
(B)番地:ポートン ダウン,センター フォア アプライド マイクロバイオロジー アンド リサーチ
(C)市:サリスバリー
(D)州:ウィルトシャー
(E)国:イギリス国
(F)郵便番号:SP4 0JG
(A)名称:ニゲル ピーター ミントン
(B)番地:モバーリー ロード 27
(C)市:サリスバリー
(D)州:ウィルトシャー
(E)国:イギリス国
(F)郵便番号:SP1 3BZ
(A)名称:マイケル ジェイムズ エルモア
(B)番地:イーストロップ レーン,セイント メアリーズ コート 8
(C)市:ベイジングストーク
(D)州:ハンツ
(E)国:イギリス国
(F)郵便番号:RG21 4AT
(A)名称:マーガレット ランブル マウチライン
(B)番地:セムリー,ベイカーズ ヒル,スリー ドーマーズ
(C)市:シャフテスバリー
(D)州:ドーセット
(E)国:イギリス国
(F)郵便番号:SP7 9BQ
(A)名称:ブラディミール アーティモビッチ パセチニック
(B)番地:カッパー ビーチ クローズ 1
(C)市:シリュートン
(D)州:ウィルトシャー
(E)国:イギリス国
(F)郵便番号:SP4 4HU
(ii)発明の名称:F型ボツリヌス毒素およびその用途
(iii)配列数:6
(iv)コンピューター読み出し形態:
(A)媒体型:フロッピー ディスク
(B)コンピューター:IBM PC 互換用
(C)OS:PC-DOS/MS-DOS
(D)ソフトウェア:パテントイン リリース ナンバー1.0,バージョン ナンバー1.30(EPO)
(2)配列番号1の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:431アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号1:
Figure 0004005633
Figure 0004005633
(2)配列番号2の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:144アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号2:
Figure 0004005633
(2)配列番号3の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:144アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号3:
Figure 0004005633
(2)配列番号4の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:143アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号4:
Figure 0004005633
(2)配列番号5の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:1293塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(xi)配列:配列番号5:
Figure 0004005633
(2)配列番号6の情報:
(i)配列の特色:
(A)長さ:1313塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:二本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:DNA(genomic)
(xi)配列:配列番号6:
Figure 0004005633

Claims (19)

  1. ボツリヌス毒素活性を有さず、そしてトキソイドを有さないポリペプチドであって、F型ボツリヌス毒素への保護免疫性を誘導し、該ポリペプチドが、F型ボツリヌス神経毒素の重鎖のフラグメントまたは誘導体を含み、該フラグメントが:
    (a)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜1278、
    (b)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜991、
    (c)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸992〜1135、および
    (d)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸1136〜1278から選択される、
    ポリペプチド。
  2. ポリペプチドであって:
    (a)ボツリヌス毒素活性を有さないこと、
    (b)トキソイドを有さないこと、および
    (c)哺乳動物において、F型ボツリヌス毒素に対して保護的である免疫学的応答を誘発し得
    該ポリペプチドが、F型ボツリヌス神経毒素の重鎖のフラグメントまたは誘導体を含み、該フラグメントが:
    (a)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜1278、
    (b)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸848〜991、
    (c)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸992〜1135、および
    (d)F型ボツリヌス毒素のアミノ酸1136〜1278から選択される、
    ことを特徴とする、ポリペプチド。
  3. 前記誘導体が、前記フラグメント(a)〜(d)の任意二量体を含む、請求項1または2に記載のポリペプチド。
  4. ワクチンの製造に用いるポリペプチド組成物であって:
    (1)請求項1に記載のポリペプチド;および(2)該組成物の精製を容易にするかまたは向上させるために適合されたポリペプチドを含む、ポリペプチド組成物。
  5. 前記組成物が(1)と(2)との融合タンパク質を含む、請求項に記載のポリペプチド組成物。
  6. 請求項4または5に記載のポリペプチド組成物であって:(1)請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチド;および(2)クロマトグラフィーカラムに結合するように適合されたポリペプチドを含む、ポリペプチド組成物。
  7. アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合されたポリペプチドを含む、請求項4〜6のいずれかに記載のポリペプチド組成物。
  8. 請求項に記載のポリペプチド組成物であって:(a)F型ボツリヌス神経毒素のアミノ酸848〜1278と(b)精製部分との融合タンパク質を含む、ポリペプチド組成物。
  9. 薬学的に受容可能なキャリア、および請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドまたは請求項4〜8のいずれかに記載のポリペプチド組成物を含む、ワクチン。
  10. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドまたは請求項4〜8のいずれかに記載のポリペプチド組成物をコードする、組み換えDNA。
  11. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリペプチドまたは請求項4〜8のいずれかに記載のポリペプチド組成物を製造する方法であって:(a)融合タンパク質をコードするDNAを宿主細胞中で発現させる工程であって、該タンパク質が(i)F型ボツリヌス毒素のフラグメントまたは誘導体と(ii)クロマトグラフィーカラムに結合するように適合された部分との融合物である、工程、(b)該宿主細胞から、該融合タンパク質を含む抽出物を得る工程、および(c)クロマトグラフィーカラムを用いて該融合タンパク質を精製する工程を包含する、方法。
  12. 前記クロマトグラフィーカラムがアフィニティークロマトグラフィーカラムであり、そして前記融合タンパク質が基質での溶離により該カラムから除去される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記融合タンパク質を解離する工程、および前記毒素フラグメントまたは誘導体を保持する工程をさらに含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 薬学的組成物の製造方法であって:
    (a)融合タンパク質をコードするDNAを宿主細胞中で発現する工程であって、該タンパク質は(i)請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチドと(ii)クロマトグラフィーカラムに結合するように適合された精製部分との融合物である、工程、(b)該宿主細胞から該融合タンパク質を含む抽出物を得る工程、(c)クロマトグラフィーカラムを用いて該融合タンパク質を精製する工程、および(d)該精製された融合タンパク質を薬学的組成物に組み込む工程を包含する、方法。
  15. 前記精製部分がアフィニティークロマトグラフィーカラムに結合する、請求項14に記載の方法。
  16. 薬学的組成物であって:(a)融合タンパク質であって、該タンパク質が(i)請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチドと(ii)クロマトグラフィーカラムに結合するように適合されたポリペプチドとの融合物である融合タンパク質であり、および(b)薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
  17. 前記融合タンパク質が、アフィニティークロマトグラフィーカラムに結合するように適合されたポリペプチドを含む、請求項16に記載の薬学的組成物。
  18. 請求項に記載のワクチンを含む、ボツリヌス毒素に対して哺乳動物をワクチン接種するためのワクチン。
  19. 請求項16〜17のいずれかに記載の薬学的組成物を含む、ボツリヌス毒素に対して哺乳動物をワクチン接種するためのワクチン。
JP50279897A 1995-06-12 1996-06-12 F型ボツリヌス毒素およびその用途 Expired - Fee Related JP4005633B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9511909.5A GB9511909D0 (en) 1995-06-12 1995-06-12 Vaccine
GB9511909.5 1995-06-12
PCT/GB1996/001409 WO1996041881A1 (en) 1995-06-12 1996-06-12 Type f botulinum toxin and use thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11507827A JPH11507827A (ja) 1999-07-13
JP4005633B2 true JP4005633B2 (ja) 2007-11-07

Family

ID=10775930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50279897A Expired - Fee Related JP4005633B2 (ja) 1995-06-12 1996-06-12 F型ボツリヌス毒素およびその用途

Country Status (12)

Country Link
US (1) US7041792B2 (ja)
EP (1) EP0833919B1 (ja)
JP (1) JP4005633B2 (ja)
AT (1) ATE276366T1 (ja)
AU (1) AU705944B2 (ja)
CA (1) CA2224444C (ja)
DE (1) DE69633389T2 (ja)
DK (1) DK0833919T3 (ja)
ES (1) ES2224171T3 (ja)
GB (1) GB9511909D0 (ja)
PT (1) PT833919E (ja)
WO (1) WO1996041881A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7214787B1 (en) * 1993-09-21 2007-05-08 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Recombinant vaccine against botulinum neurotoxin
DE19735105A1 (de) * 1997-08-13 1999-03-04 Univ Albert Ludwigs Freiburg Transportsystem zur Einbringung von Proteinen in Zielzellen mit Hilfe eines Fusionsproteins, Nucleinsäurekonstrukte kodierend für die Komponenten des Transportsystems und Arzneimittel, die Komponenten des Transportsystems umfassen
WO2000005252A1 (en) * 1998-07-22 2000-02-03 Agricultural Research Council Vaccine comprising a non-toxic immunogenic derivative of clostridium botulinum type d neurotoxin
JP2004512004A (ja) * 1999-05-12 2004-04-22 ユナイテッド ステイツ アーミー メディカル リサーチ アンド マテリエル シーエムディー ボツリヌス神経毒に対する組換えワクチン
US20060073208A1 (en) * 2004-10-01 2006-04-06 Allergan, Inc. Cosmetic neurotoxin compositions and methods
GB0525213D0 (en) * 2005-12-12 2006-01-18 Secr Defence Vaccine
EP2672958A1 (en) 2011-02-08 2013-12-18 Halozyme, Inc. Composition and lipid formulation of a hyaluronan-degrading enzyme and the use thereof for treatment of benign prostatic hyperplasia
KR102175159B1 (ko) * 2018-12-28 2020-11-05 대한민국 재조합 벡터, 형질전환 대장균, 보툴리눔 d/c형 중쇄 c말단 유래의 재조합 단백질을 포함하는 백신 조성물 및 키트

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4015911A1 (de) * 1989-09-19 1991-03-28 Max Planck Gesellschaft Impfstoff gegen die lyme-krankheit
US5736139A (en) * 1989-10-31 1998-04-07 Ochidian Pharmaceuticals, Inc. Treatment of Clostridium difficile induced disease
US6680182B1 (en) 1992-07-31 2004-01-20 Acambis Research Limited Expression of recombinant fusion proteins in attenuated bacteria
GB9305919D0 (en) 1993-03-22 1993-05-12 Health Lab Service Board Botulinum toxin polypeptides and their use as vaccines

Also Published As

Publication number Publication date
DE69633389D1 (de) 2004-10-21
DE69633389T2 (de) 2005-10-27
EP0833919B1 (en) 2004-09-15
AU6012196A (en) 1997-01-09
CA2224444A1 (en) 1996-12-27
GB9511909D0 (en) 1995-08-09
AU705944B2 (en) 1999-06-03
JPH11507827A (ja) 1999-07-13
ATE276366T1 (de) 2004-10-15
DK0833919T3 (da) 2005-01-17
US20020081304A1 (en) 2002-06-27
US7041792B2 (en) 2006-05-09
PT833919E (pt) 2005-01-31
ES2224171T3 (es) 2005-03-01
WO1996041881A1 (en) 1996-12-27
EP0833919A1 (en) 1998-04-08
CA2224444C (en) 2010-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU708856B2 (en) Peptide fragment of the respiratory syncytial virus protein g, immunogenic agent, pharmaceutical composition containing it and preparation process
EP0939818B1 (en) Recombinant toxin fragments
US8313928B2 (en) Expression system
JP2981286B2 (ja) 破傷風トキシンフラグメントcの発現
JPH07501687A (ja) ボレリア・ブルグドルフェリのサブグループのosp a 蛋白、それをコードしている遺伝子およびワクチン
JP2528815B2 (ja) 多効果免疫性蛋白質
KR20070104605A (ko) 이황화 가교된 이쇄형 단백질의 재조합 발현
JP2706397B2 (ja) ボレリア属リポタンパク質のクローニングおよび発現
JP2004337170A (ja) ヘリコバクター感染に対する免疫原性組成物、該組成物に用いられるポリぺプチドおよび該ポリぺプチドをコードする核酸配列
JP4005633B2 (ja) F型ボツリヌス毒素およびその用途
US6444799B1 (en) P. gingivalis polynucleotides and uses thereof
JPH06511154A (ja) 組換えBorreliaタンパクの製造法
CA2197717C (fr) Vecteurs de criblage et/ou d'expression fonctionnels chez les mycobacteries
US6287566B1 (en) Protective peptides neurotoxin of C. botulinum
RU2707129C2 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ШТАММА Е. coli BL21 Star™(DE3) pET302/NT-His tcpA - ПРОДУЦЕНТА РЕКОМБИНАНТНОГО БЕЛКА Тср А ХОЛЕРНОГО ВИБРИОНА БИОВАРА ЭЛЬ ТОР
Wang et al. Preparation of a peptide vaccine against GnRH by a bioprocess system based on asparaginase
KR100425884B1 (ko) 살모넬라 타이피의 특정 항원성 외부막 단백질을 코딩하는 디엔에이 서열
JP2004529601A5 (ja)
Sakurai et al. New evidence that the Tyr-157 and Tyr-159 residues of staphylococcal exfoliative toxin B are essential for its toxicity
JP4273250B6 (ja) 組換え毒素フラグメント
KR100237993B1 (ko) 보렐리아 버그도페리 아군의 ospa 단백질, 유전자 암호화 및 백신
KR19980075704A (ko) 헤리코박터 피로리의 항원단백질 CagA를 발현하는 재조합 미생물
KR19980075705A (ko) 헤리코박터 피로리의 항원단백질 UreB를 발현하는 재조합 미생물
WO2001021802B1 (en) Chlamydia antigens and corresponding dna fragments and uses thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040324

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100831

Year of fee payment: 3

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110831

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120831

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130831

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees