JP3987369B2 - 既設管きょの更生管の敷設工法および敷設装置 - Google Patents

既設管きょの更生管の敷設工法および敷設装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、劣化した既設の下水管きょの更生に使用する更生管の敷設工法および更生管の敷設装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
劣化した既設の下水管きょの更生工法には、例えば、既設管きょの残存強度に期待する複合管方式と、既設管きょの残存強度を全く期待しない自立管方式とがある。
【0003】
複合管方式は、(1)既設管きょの内面に耐蝕性材料からなる管体を挿入する、(2)耐蝕性材料からなる帯体を巻き回して管体を形成して既設管きょ内に挿入する、(3)耐蝕性材料からなる帯体を既設管きょ内において巻き回して管体を形成する、(4)耐蝕性材料からなる帯体を既設管きょの管軸方向に並べて管体を形成する、などの方法によって既設管きょの内側にそれ自体高い強度を有していないが耐蝕性効果の優れた管体(耐蝕性管体)を挿入、または形成し、既設管きょと耐蝕性管体との間にモルタルまたはグラウトを充填して既設管きょと一体とする方式である。
【0004】
このような複合管方式では、前記のように既設管きょが一定の残存強度を有していることが前提条件となるが、一般に既設の下水管きょのコンクリート管体は既設管きょ内の硫酸塩還元細菌および硫黄酸化細菌の働きによって生成される硫酸によって管きょ気相部のコンクリートが腐食するため、かなりの劣化が進行している場合がほとんどである。
【0005】
また、特に、分流方式の汚水幹線では常時大量の汚水が流下しているばかりでなく、管きょが密閉状態にあるため発生した硫化水素が充満して高濃度になる環境にあり、管体の腐食状況を調査することは容易ではなく、既存の管体の残存強度を詳細に調査することも困難である。
【0006】
一方、自立管方式は、既設管きょと同等強度の管で、既設管きょの残存強度を期待しない管である自立管を既設管きょ内に挿入または構築する方法であり、従来、例えば、特許第1603686号(特公平2-29126号公報)に記載のように立坑から搬入した新管を既設管路内に元押しジャッキで挿入し、所定の長さ挿入したならば中押しジャッキを介在させて新管をさらに挿入することにより、既設管路を補修するもので、前記複合管方式のように既存の管体の残存強度を詳細に調査する必要がない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来例は、施行箇所の上流側と下流側とを仮締切りし、水替えをして自立管を敷設するものであり、下水を供用しながらの施工は困難であり、特に常時大量の汚水が流下している分流方式の汚水幹線においては施工性がよくなく、工期が長引く原因ともなる。
【0008】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、自立管方式で既設管きょを更生する場合、下水を供用しながらの施工が可能で、特に常時大量の汚水が流下している分流方式の汚水幹線においても施工性がよく、工期も短縮できる既設管きょの更生管の敷設工法および敷設装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、第1に、敷設工法として、立坑から既設管きょ内に更生管を構成するリングを搬入し、立坑下方の既設管きょ内に配設した元押しジャッキで前記リングを先行して敷設したリングに接合しながら押し出し、これを順次繰り返して既設管きょ内に更生管を自立させて敷設する工法において、元押しジャッキは既設管きょ内に配設の通水管の外周部に配置するとともに元押しジャッキの先端に推力伝達部材を固定し、この推力伝達部材を通水管の先端に固定し、通水管の上流側の端部には、外周部にエアチューブパッキンを備えたスライドガイドを取り付け、既設管きょ内を通過している下水を通水管内に流入させながら、元押しジャッキの伸縮に連動して通水管を前後にスライドさせることを要旨とするものである。
【0010】
第2に、既設管きょ内に更生管を構成する新たなリングを敷設する際に、先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水パッキンによる止水手段を設け、既設管きょとリングとの間に生じる隙間に注水を行い、更生管を浮かせて推進することを要旨とするものである。
【0011】
第3に、既設管きょと更生管との間に注水された水の量を調整する調整手段を具備することを要旨とするものである。
【0012】
第4に、調整手段は、既設管きょと更生管との間の注水を行う注水手段と、既設管きょと更生管との間の水を排水する排水手段と、既設管きょと更生管との間の水位を測定する測定手段と、測定手段によって測定された水位に応じて注水手段と排水手段を制御する制御手段を備えることを要旨とするものである。
【0013】
第5に、敷設装置として、既設管きょに連通する立坑の下方に、前記既設管きょ内を通過している下水が流入する通水管をスライド可能に配設し、該通水管の外周部に配置されて更生管を構成するリングを既設管きょ内に押し出す元押しジャッキの先端を該通水管の先端に結合したことを要旨とするものである。
【0014】
第6に、通水管の先端は、推力伝達部材を介して元押しジャッキの先端に結合すること、第7に、元押しジャッキの基端は、既設管きょに固定した反力部材に固定すること、第8に、通水管は、後端にスライドガイド部材を設けたこと、第9に、通水管は、既設管きょの更生管の敷設方向と反対側に固定した外管と、該外管内を更生管の敷設方向にスライドする内管とで形成することを要旨とするものである。
【0015】
請求項1、請求項5記載の本発明によれば、更生管を構成するリングは、立坑から搬入されて、元押しジャッキにより先行のリングに結合されながら既設管きょの例えば下流側に押し出されて更生管が形成される。このとき、既設管きょ内の下水はリングの上流側に位置する通水管内に導水されて、ここから更生管内に流入するから、通水管の外側に配設の元押しジャッキが水に接触することはなく、下水を供用しながらの施工が可能となる。また、通水管は元押しジャッキの伸縮に連動して移動するから、元押しジャッキは常にドライな状態にできる。
【0016】
なお、当然のことではあるが、下水は上流側から下流側に流れるものであり、特に下水が逆流しない限り推力伝達部材の存在によって元押しジャッキが下水で濡れることを防げる。よって、元押しジャッキの前方にリングがセットされる空間が確保される際でも通水管を通る下水が元押しジャッキをぬらす可能性はないものである。
【0017】
請求項2記載の本発明によれば、前記作用に加えて、更生管を浮かせて推進できるから、推進力を低減させて新たなリングを敷設でき施工性を向上できる。
【0018】
請求項3、4記載の本発明によれば、前記作用に加えて、敷設する新たなリングが既設管きょ内で確実に浮いているように制御できる。
【0019】
請求項6記載の本発明によれば、前記作用に加えて、通水管は推力伝達部材で先端が元押しジャッキに結合されているから、元押しジャッキの推力をリングの各部に均等に確実に伝達できるだけでなく、元押しジャッキの伸縮に連動させて通水管を確実に移動させることができる。
【0020】
請求項7記載の本発明によれば、前記作用に加えて、元押しジャッキの基端は、既設管きょに固定した反力部材に固定することにより、既設管きょから推進の反力を確実に得ることができる。
【0021】
請求項8記載の本発明によれば、前記作用に加えて、通水管は、後端にスライドガイド部材を設けることで、既設管きょ内をスムーズにスライドできる。また、スライドガイド部材の周縁が既設管きょの内壁に水密に接触することで、元押しジャッキの側に水が流入することを確実に阻止できる。
【0022】
請求項9記載の本発明によれば、前記作用に加えて、通水管は、既設管きょの更生管の敷設方向と反対側、例えば立坑の上流側に固定した外管と、該外管内を更生管の敷設方向、例えば下流側にスライドする内管とで形成することにより、既設管きょとの間には摺動箇所が生じないから、外管の外側の水密性を確実なものにできる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の実施形態を示す更生管搬入状態の縦断側面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の更生管推進状態を示す縦断側面図で、更生管の敷設装置から説明する。
【0024】
図中1は既設管きょ、2は立坑を示し、図1において右側が上流側、左側か下流側であり、更生管3は複数の例えば、コンクリート製やFRP製のリング4の結合により構成される。更生管3の敷設装置は、立坑2の下方位置で既設管きょ1内に配設され、下流側に向けて伸長する元押しジャッキ5と、該元押しジャッキ5が配置される通水管6とを主たる構成要素とするもので、通水管6は供用下水の流下能力が低下しないように既設管きょ1の内径と同等径または通水管6の径が小さくなる場合は通水管6の内面の粗度係数がコンクリート等の既設管きょ1や更生管3の素材より低い材料を使用する。
【0025】
図中7は通水管6の外側に配設したジャッキ架台を示し、該ジャッキ架台7で元押しジャッキ5を支持する。この場合、図2にも示すように元押しジャッキ5は通水管6の外側で90度の間隔で配置した。
【0026】
図中8は元押しジャッキ5に反力を付与するための反力部材を示し、該反力部材8は立坑2の下方で既設管きょ1に固定した。そして、これら元押しジャッキ5、ジャッキ架台7、反力部材8は更生管架台9の上に配設され、元押しジャッキ5の先端に推力伝達部材10を固定し、この推力伝達部材10を通水管6の先端に固定する。
【0027】
この状態で通水管6は、図1、図4に示すように反力部材8の内側に上下流側にスライド自在に組み合わされ、通水管6の上流側の端部には、外周部にエアチューブパッキン11を備えたスライドガイド12を取り付けた。前記エアチューブパッキン11は図3にも示すように既設管きょ1の内壁面に水密に接触するものとする。
【0028】
次に、かかる敷設装置を設置して、リング4を既設管きょ1内に搬入し、更生管3を構築する方法を図5〜図10に基づいて説明する。この敷設工法は下水を共用しながら行うものであり、まず、第1工程として図5に示すように立坑2の下方位置の既設管きょ1内に更生管架台9と反力部材8を構築する。この場合、反力部材8は既設管きょ1の上流側に固定する。
【0029】
次に第2工程として、図6に示すように反力部材8の内側に通水管6をスライド自在に挿入するとともに、ジャッキ架台7で支持する元押しジャッキ5を通水管6の外周部に配置し、元押しジャッキ5の下流側の先端に固定した推力伝達部材10を通水管6の先端に固定し、通水管6を元押しジャッキ5に結合する。
【0030】
以上のようにして敷設装置が設置されたならば、第3工程として図7に示すように最初のリング4を地上からクレーンなどで立坑2内に吊り下げ、既設管きょ1内に搬入する。この最初のリング4には先行装置13を設置しておく。該先行装置13は、例えば、既設管きょ1の内面の劣化部を除去するスクレーパー、施工時には既設管きょ1内には下水が流れていて人が入れないことからカメラ、照明などを装備しているものとし、地上で既設管きょ1の内部の様子を看取する。
【0031】
この状態で、既設管きょ1内の下水は、上流側(図7において右側)から通水管6内に流入し、推力伝達部材10内を通過後、下流側の既設管きょ1内に流れる。そして、通水管6の上流側の外周縁にはエアチューブパッキン11を備えたスライドガイド12が取り付けてあるから、下水が通水管6の外側の元押しジャッキ5の側に回り込むことはない。
【0032】
また、元押しジャッキ5は収縮状態にあり、立坑2の下方位置で元押しジャッキ5の前方にはリング4がセットされる空間が確保されている。元押しジャッキ5の前方(下流側)にリング4をセットしたならば、第4工程として図8に示すように元押しジャッキ5を伸長し、リング4を既設管きょ1の下流側(図8において左側)に押し出す。このとき、元押しジャッキ5の伸長に追随して、通水管6も前進する。これにより、通水管6はリング4に当接した状態で移動し、既設管きょ1の上流側から下流側への下水の通過が妨げられることはない。
【0033】
リング4を所定長前進させたならば、第5工程として図9に示すように元押しジャッキ5を収縮し、通水管6を既設管きょ1の上流側(図9において右側)に後退させ、立坑2の下方に次のリング4をセットする空間を確保する。そして、次のリング4を立坑2内に搬入して、推力伝達部材10の前にセットする。
【0034】
さらに元押しジャッキ5を伸長すれば、新たに搬入したリング4は推力伝達部材10により先に推進してあるリング4の後方に押しつけられ、複数のリング4で更生管3が形成される。この状態で、通水管6も前進するから、通水管6と更生管3が一体となり、下水は既設管きょ1の上流側から通水管6、更生管3を通って既設管きょ1の下流側へと流れる。
【0035】
かかるリング4の搬入、先行するリング4の後部への結合を繰り返して、図10に示すように更生管3を既設管きょ1の下流側に押し出し、更生管3を下流側の次の立坑2位置まで敷設する(第6工程)。敷設完了後、既設管きょ1と更生管3との空隙に充填材を注入し、更生工事が終了する。
【0036】
なお、前記実施形態では、既設管きょ1の上流側から下流側に向けて更生管3を敷設したが、これに限定されるものではなく、反対に下流側から上流側に向けて施工することもできる。
【0037】
また、通水管6の構成も、前記した一重の管に限定されるものではなく、図示は省略するが、内管と外管との二重管構造とすることもでき、この場合は、外管を既設管きょ1の立坑2よりも上流側、すなわち更生管3の敷設方向と反対側の位置に固定し、内管に元押しジャッキ5を連結し、元押しジャッキ5の伸縮に連動させて移動させる。
【0038】
図11〜図16は敷設工法の第2実施形態を示し、図11に示すように先行装置13を既設管きょ1内に最初に挿入し、既設管きょ1内にリング4を敷設する際の先導を行う。先行装置13は円筒状の本体を有し、先端にスクレーパー14が設けられる。
【0039】
このスクレーパー14は、図12にも示すようにウレタン等の樹脂製でリング状の形状であり、先行装置13の先端部分の周囲に斜めに設けられる。
【0040】
先行装置13には、先端部分でスクレーパー14の後部に、ゴムなどのシール材からなり、既設管きょ1と先行装置13との管に下水が流入することを防ぐと同時に、後述する既設管きょ1と更生管3との間に注入した清水が漏れるのを防ぐための止水パッキン15がリング状に設けられる(図12参照)。
【0041】
また、立坑2内の既設管きょ1の、リング4の発進部分となる端部にもし水パッキン16がリング状に設けられる。そして、止水パッキン15と止水パッキン16との間で、既設管きょ1と先行装置13との間に隙間17が形成され、止水パッキン15と止水パッキン16は、この隙間17に下水が流入することを防止する。
【0042】
地表面には図11に示すように清水が満たされた清水タンク18が設置され、清水は清水ポンプ19を介してホース21に送られる。図中20は、注水量を制御するためホース20に設けた清水バルブを示す。
【0043】
止水パッキン16の上部には図16に示すように注水孔26が設けられ、ここに前記ホース21が差し込まれる。注水孔26からは、清水が注水され、先行装置13と既設管きょ1との隙間17に清水を満たすことができる。
【0044】
リング4を既設管きょ1内に搬入し、更生管3を構築する方法の基本構成は第1実施形態と同様であるが、先行装置13をリング4に先行して既設管きょ1内に最初に挿入し、次いで挿入したリング4を元押しジャッキ5で既設管きょ1内に押し出す。リング4が既設管きょ1内に挿入される際には、先行装置13に設けた止水パッキン15と、既設管きょ1の端部に設置された止水パッキン16により、先行装置13およびリング4と既設管きょ1との間の隙間17には下水が流入することはない。
【0045】
さらに、図11に示すように清水タンク18に接続したホース21から止水パッキン16の上部に設けた注水孔26を介して、リング4と既設管きょ1との間には図14に示すように清水水位24まで清水が注水される。一方、図14に示すように既設管きょ1内に挿入されたリング4による更生管3内には下水水位23まで下水が流れる。
【0046】
図15に示すように止水パッキン15には、複数の排水バルブ25と水位センサまたは水圧センサ(図示せず)が設けられる。排水バルブ25は、電磁バルブからなり、地上部のコントローラの指示にしたがって開閉し、排水バルブ25が開くと隙間17内の清水が外部に排出され、隙間17内に満たされた清水の水位が調整される。
【0047】
また、図16に示すように止水パッキン16の上部には注水孔26が設けられ、下部には排水バルブ27が設けられる。排水バルブ27は、電磁バルブからなり、地上部のコントローラの指示にしたがって開閉し、排水バルブ27が開くと隙間17内の清水が外部に排出され、隙間17内に満たされた清水の水位が調整される。
【0048】
図14において下水水位23より清水水位24が高い場合、更生管3の浮力が大きくなり、更生管3が浮いた状態となり容易に推進する。
【0049】
ところが、新たにリング4を挿入した際、更生管重量が増加し、さらに清水面まで低下するため、更生管3の浮力が小さくなり、更生管3と既設管きょ1とが接触して摩擦力が増大し、大きな推進力が必要となる。かかる場合は、清水水位24が低下しないようコントローラによって清水バルブ20を開いて注水孔26から清水を供給する。
【0050】
また、清水水位が高すぎる場合は、更生管3は浮き上がりすぎ既設管きょ1の上部に接触し、摩擦力が増大する。よって、かかる場合はコントローラによって排水バルブ25、27を開き、隙間17内の清水を排出する。
【0051】
このようにして更生管3が既設管きょ1と接触せずに既設管きょ1内を浮かんでいるように隙間17内の清水の水位を調節する。
【0052】
なお、コントローラを設けずに、排水バルブ27および排水バルブ25は、隙間17内の清水の水位が設定値以上になると自動的に開き、設定値以下になると自動的に閉じるようにし、清水バルブ20は隙間17内の清水の水位が設定値以下になると自動的に開き、設定値以上になると自動的に閉じるようにしてもよい。
【0053】
このように既設管きょ1と更生管3との隙間17に満たす清水の量を調節し、更生管3を浮かせた状態で推進させることにより元押しジャッキ5の推進力を小さくすることができる。
【0054】
図17、図18は第3実施形態を示し、先行装置13には、円筒部分の下方に堰28を設けた。この堰28は支え29によって両側から支えられており、支え29に沿って高さを変えることができる。よって、清水面30を調節することで更生管3の浮力が生ずるが、この際、堰28を設けることで、下水水位31をほぼ一定に制御することが可能となる。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の既設管きょの更生管の敷設工法および敷設装置は、自立管方式で既設管きょを更生する場合、更生管を押し出す元押しジャッキに通水管を結合し、元押しジャッキの伸縮に連動して通水管を上下流側に移動するようにしたから、この通水管内に下水を流しながら更生管を敷設でき、下水を共用しながらの施工が可能で、特に常時大量の汚水が流下している分流方式の汚水幹線においても施工性がよく、工期も短縮できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の実施形態を示す更生管搬入状態の縦断側面図である。
【図2】 本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の実施形態を示す図1のA−A線断面図である。
【図3】 本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の実施形態を示す図1のB−B線断面図である。
【図4】 本発明の既設管きょの更生管の敷設装置の実施形態を示す更生管推進状態の縦断側面図である。
【図5】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第1工程の縦断側面図である。
【図6】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第2工程の縦断側面図である。
【図7】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第3工程の縦断側面図である。
【図8】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第4工程の縦断側面図である。
【図9】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第5工程の縦断側面図である。
【図10】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第1実施形態を示す第6工程の縦断側面図である。
【図11】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す立坑箇所の縦断側面図である。
【図12】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す先行装置の上部の縦断側面図である。
【図13】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す先行装置の下部の縦断側面図である。
【図14】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す更生管部分の縦断正面図である。
【図15】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す止水パキン部分の縦断正面図である。
【図16】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第2実施形態を示す他の止水パキン部分の縦断正面図である。
【図17】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第3実施形態を示す先行装置部分の縦断側面図である。
【図18】 本発明の既設管きょの更生管の敷設工法の第3実施形態を示す先行装置部分の縦断正面図である。
【符号の説明】
1…既設管きょ 2…立坑
3…更生管 4…リング
5…元押しジャッキ 6…通水管
7…ジャッキ架台 8…反力部材
9…更生管架台 10…推力伝達部材
11…エアチューブパッキン 12…スライドガイド
13…先行装置 14…スクレーパー
15…止水パッキン 16…止水パッキン
17…隙間 18…清水タンク
19…清水ポンプ 20…清水バルブ
21…ホース 23…下水水位
24…清水水位 25…排水バルブ
26…注水孔 27…排水バルブ
28…堰 29…支え
30…清水面 31…下水水位

Claims (9)

  1. 立坑から既設管きょ内に更生管を構成するリングを搬入し、立坑下方の既設管きょ内に配設した元押しジャッキで前記リングを先行して敷設したリングに接合しながら押し出し、これを順次繰り返して既設管きょ内に更生管を自立させて敷設する工法において、元押しジャッキは既設管きょ内に配設の通水管の外周部に配置するとともに元押しジャッキの先端に推力伝達部材を固定し、この推力伝達部材を通水管の先端に固定し、通水管の上流側の端部には、外周部にエアチューブパッキンを備えたスライドガイドを取り付け、既設管きょ内を通過する下水を通水管内に流入させながら、元押しジャッキの伸縮に連動して通水管を前後にスライドさせることを特徴とする既設管きょの更生管の敷設工法。
  2. 既設管きょ内に更生管を構成する新たなリングを敷設する際に、先行装置の周囲と立坑の管発進部分とに止水パッキンによる止水手段を設け、既設管きょとリングとの間に生じる隙間に注水を行い、更生管を浮かせて推進する請求項1記載の既設管きょの更生管の敷設工法。
  3. 既設管きょと更生管との間に注水された水の量を調整する調整手段を具備する請求項2記載の既設管きょの更生管の敷設工法。
  4. 調整手段は、既設管きょと更生管との間の注水を行う注水手段と、既設管きょと更生管との間の水を排水する排水手段と、既設管きょと更生管との間の水位を測定する測定手段と、測定手段によって測定された水位に応じて注水手段と排水手段を制御する制御手段を備える請求項3記載の既設管きょの更生管の敷設工法。
  5. 既設管きょに連通する立坑の下方に、前記既設管きょ内を通過している下水が流入する通水管をスライド可能に配設し、該通水管の外周部に配置されて更生管を構成するリングを既設管きょ内に押し出す元押しジャッキの先端を該通水管の先端に結合したことを特徴とする既設管きょの更生管の敷設装置。
  6. 通水管の先端は、推力伝達部材を介して元押しジャッキの先端に結合する請求項5記載の既設管きょの更生管の敷設装置。
  7. 元押しジャッキの基端は、既設管きょに固定した反力部材に固定する請求項5または請求項6に記載の既設管きょの更生管の敷設装置。
  8. 通水管は、後端にスライドガイド部材を設けた請求項5または請求項6に記載の既設管きょの更生管の敷設装置。
  9. 通水管は、既設管きょの更生管の敷設方向と反対側に固定した外管と、該外管内を更生管の敷設方向にスライドする内管とで形成する請求項5または請求項6に記載の既設管きょの更生管の敷設装置。
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