JP3987208B2 - 走査透過型電子顕微鏡 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査透過型電子顕微鏡に関し、より詳細にはその画像信号検出系、画像信号処理系に関する。
【0002】
【従来の技術】
走査型電子顕微鏡や走査透過型電子顕微鏡はスポットの大きさによって性能が決まる。輝度が高い電子銃を用いると、より小さいスポットを作った場合でも同等かそれ以上のビーム電流が得られるので性能向上に有効である。冷陰極電界放出型電子銃は、輝度が高い長所がある反面、電子ビームの明るさが時間的に変動する短所がある。このような明るさの変動はチップノイズと呼ばれ、画面上に帯状ないし横線状の明暗となって現れる。
【0003】
図10及び図13に、チップノイズが出現している電子顕微鏡像の例を示す。図10は、チップノイズに対する対策を講じていない暗視野走査透過電子顕微鏡像の一例である。図13は、同じくチップノイズに対する対策を講じていない明視野走査透過電子顕微鏡像の一例である。いずれの像にも線状あるいは帯状のチップノイズが顕著に出現している。
【0004】
ところで、試料の特定領域に電子線が照射された場合、入射電子の強度と透過電子の強度は比例する。また、入射電子の強度と散乱電子の強度は比例する。入射電子の強度(明るさ)が変動している場合、透過電子及び散乱電子の強度も入射電子の強度に比例して変動する。そこで従来は、対物絞りなどで電子源から放出された電子の一部を検出し、透過電子や散乱電子の検出器の出力信号をビーム電流で規格化(除算)する装置(以後、ビームモニターという)を用いて電子源の輝度変動に対処していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図11は、走査透過型電子顕微鏡に従来のビームモニターを適用して得た図10に相当する電子顕微鏡像の一例、すなわち暗視野走査透過電子顕微鏡信号をビーム電流の信号で除算して得た像の一例である。図10と図11を比較すると明らかなように、ビームモニターの使用によってチップノイズは減少するものの、チップノイズが完全に消滅するまでには至っていない。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、電子源に輝度変動があったとしても、その影響を低減して像を形成することのできる走査透過電子顕微鏡を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
ビームモニターが検出している電流は、電子顕微鏡の像形成に寄与する電子の周辺の電子である。ビームモニターが検出している電流が電子ビームの変動と同様の変動をしている限りは、ビームモニターを用いることで電子源の明るさの変動の画像への影響を有効に低減することができる。ところが多くのプローブ電流を得ようとするような照射レンズ系の設定では、電流の変動と電子ビームの変動が異なり効果が低下する。
【0007】
この理由は、次のように推測される。電界放出現象には、印加された電圧、陰極先端の曲率半径、その部位の仕事関数などさまざまな因子が関与する。したがって、陰極先端の電界放出現象を起している領域でも、中心付近と周辺部では放出条件が異なると考えられる。多くのプローブ電流を得ようとするようなレンズ設定では、電界放出現象を起している領域の中心付近で放出された電子はほとんど対物絞りの穴を通過して電子ビームとして使われてしまい、ビームモニターでは検出されず、周辺部からの電子がビームモニターによって検出される。このような状態では、電子ビームの時間変動とビームモニター検出電流の時間変動が異なるため、透過電子や散乱電子の検出器の出力信号をビームモニター検出電流で規格化したとしても電子ビームの明るさ変動を低減できなくなる。
【0008】
一方、対物絞りで止められた電子ビームの電流を検出する代わりに試料に入射する電子そのものを検出できれば、電子源の明るさの変動を正確に把握することができる。走査透過型電子顕微鏡の試料は十分薄く、入射した電子の大部分は試料を透過する。また散乱される電子も、ほとんどが前方散乱される。したがって、一次近似としては、試料を透過した透過電子の明るさ変動を検出すれば、試料に入射する電子の明るさの変動を捕えることができる。また、近似の精度を向上させるためには、前方散乱電子も検出して透過電子の強度に加えればよい。
【0009】
本発明は、このような検討に基づいてなされたもので、電子線を照射された試料から前方散乱された電子のうち、照射電子線の照射領域から、照射電子線の収束角以下の散乱角の範囲内に前方散乱された電子を検出し、検出した電子数に対応した強度の信号を出力する明視野像検出手段の出力信号と、照射電子線の収束角より大きい散乱角で前方散乱された電子を検出し、検出した電子数に対応した強度の信号を出力する暗視野像検出手段の出力信号を、画像形成信号の規格化のために単独であるいは組み合わせて用いることで、前記目的を達成する。
【0010】
すなわち、本発明による走査透過型電子顕微鏡は、明視野像検出手段と、暗視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、明視野像検出手段の出力信号と暗視野像検出手段の出力信号のいずれか一方を他方で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。
【0011】
暗視野像検出手段あるいは明視野像検出手段は、入射電子線強度を信号として出力することのできる1種類あるいは複数種類の電子検出器を備える。電子線検出器には、入射電子線強度を信号として取り出すことができるものであればどの様なものでも使用することができる。例えば、金属板と電流計を組み合わせたもの、シンチレータと電流計を組み合わせたもの、シンチレータと光電子増倍管等の光検出器を組み合わせたもの、シンチレータと2次元CCDアレイ等のエリア検出器を組み合わせたもの等を電子線検出器として用いることができる。
【0012】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、明視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、暗視野像検出手段の出力信号あるいは明視野像検出手段の出力信号を、暗視野像検出手段と明視野像検出手段との出力信号の和に対応する信号で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。この場合、暗視野像検出手段の増幅率と明視野像検出手段の増幅率を同じにするのが好ましい。除算した信号は増幅された後、画像形成に用いられる。
【0013】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、明視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、暗視野像検出手段は、入射した電子数に対応した強度の信号を出力する第1検出手段と、入射した電子線を電流として検出する第2検出手段とを備え、明視野像検出手段は、入射した電子数に対応した強度の信号を出力する第1検出手段と、入射した電子線を電流として検出する第2検出手段とを備え、暗視野像検出手段の第1検出手段の出力信号あるいは明視野像検出手段の第1検出手段の出力信号を、暗視野像検出手段の第2検出手段で検出された電流値と明視野検出手段の第2検出手段で検出された電流値の和に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。入射した電子線を電流として検出する第2検出手段は、例えばシンチレータとシンチレータに接続された電流計で構成することができ、入射した電子数に対応した強度の信号を出力する第1検出手段は、例えばシンチレータとシンチレータの発光を検出する光電子増倍管等の光検出器によって構成することができる。
【0014】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、明視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、明視野像検出手段は、該明視野像検出手段の中心領域付近に入射した電子数に対応した強度の信号を出力する第1検出手段と、第1検出手段の検出領域を含むより広い領域に入射した電子数に対応する強度の信号を出力する第2検出手段とを含み、暗視野像検出手段の出力信号を明視野像検出手段の第2検出手段の出力信号で除算した信号、あるいは明視野像検出手段の第1検出器の出力信号を第2検出器の出力信号で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。第2検出手段は例えば明視野像検出手段に備えられるシンチレータとすることができ、第1検出手段は例えばそのシンチレータの一部の領域の発光を検出するように配置された光検出器とすることができる。
【0015】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、暗視野像検出手段の検出範囲より小さい角度で散乱された電子による回折図形観察手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、回折図形観察手段は入射した電子線を電流として検出する手段を有し、暗視野像検出手段の出力信号を回折図形観察手段で検出された電流値に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。
【0016】
ここで、暗視野像検出手段は入射した電子線を電流として検出する手段を有し、暗視野像検出手段の出力信号を回折図形観察手段で検出された電流値と暗視野像検出手段で検出された電流値の和に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することもできる。
本発明の走査透過型電子顕微鏡は、また、入射した電子線の強度に対応した信号を出力する単位検出手段が2次元的に配列された電子線強度分布検出手段を備え、透過電子及び散乱電子を同時に検出する走査透過型電子顕微鏡において、電子線強度分布検出手段の所定の領域内にある単位検出手段で検出された電子線強度に比例した量を、すべての単位検出手段によって検出された電子線強度に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。電子線強度分布検出手段の所定の領域は、透過電子検出領域、散乱電子検出領域、特定の次数の1つの回折波検出領域などとすることができる。
【0017】
本発明の走査透過型電子顕微鏡は、また、入射した電子線の強度に対応した信号を出力する単位検出手段が2次元的に配列された電子線強度分布検出手段を備え、透過電子及び散乱電子を同時に検出する走査透過型電子顕微鏡において、電子線強度分布検出手段は入射した電子線を電流として検出する手段を有し、電子線強度分布検出手段の所定の領域内にある単位検出手段で検出された電子線強度に比例した量を、電子線強度分布検出手段で検出した電流値に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。
【0018】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、明視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、明視野像検出手段は、透過電子の取り込み角度を制限する絞り板と、絞り板を通過した電子を検出する通過電子検出手段とを備え、暗視野像検出手段の出力信号を絞り板で検出された電流値に比例した量で除算した信号、あるいは明視野像検出手段の通過電子検出手段の出力信号を絞り板で検出された電流値に比例した量で除算した信号を用いて画像を形成することを特徴とする。
【0019】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、明視野像検出手段を含む走査透過型電子顕微鏡において、明視野像検出手段はシンチレータを備え、透過電子及び透過電子のもつ角度分布の範囲内に散乱された電子の強度信号を光として取り出すとともに、シンチレータに入射した電子を電流として検出することを特徴とする。
【0020】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段を含む走査透過型電子顕微鏡において、暗視野像検出手段はシンチレータを備え、入射した散乱電子の強度信号を光として取り出すとともに、シンチレータに入射した電子を電流として検出することを特徴とする。
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、回折図形観察手段を含む走査透過型電子顕微鏡において、回折図形観察手段はシンチレータを備え、回折図形の画像情報を光の強度分布に変換して取り出すとともに、シンチレータに入射した電子を電流として検出することを特徴とする。
【0021】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、入射した電子線の強度に対応した信号を出力する単位検出手段が2次元的に配列された電子線強度分布検出手段を備え、透過電子及び散乱電子を同時に検出する走査透過型電子顕微鏡において、電子線強度分布検出手段はシンチレータを備え、電子線強度分布の画像情報を光の強度分布に変換して取り出すとともに、シンチレータに入射した電子を電流として検出することを特徴とする。
【0022】
本発明による走査透過型電子顕微鏡は、また、暗視野像検出手段と、明視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、同時に取り込んだ暗視野像と明視野像をともに保存する手段を有し、保存した暗視野像の画素の強度を明視野像の対応する画素の強度あるいは該暗視野像の画素の強度と明視野像の対応する画素の強度の和で除算して、又は保存した明視野像の画素の強度を暗視野像の対応する画素の強度あるいは該明視野像の画素の強度と暗視野像の対応する画素の強度の和で除算して画像を形成することを特徴とする。
本発明によると、電子源の明るさの変動をキャンセルして走査透過電子顕微鏡像の画質を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に示す各図において、同じ機能部分には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の一例を示す模式図である。電子銃から放射され、収束レンズ(系)及び試料前方磁界によって収束された入射電子線1は、試料2上の一点を照射する。走査コイル5には鋸歯状波形の走査電流6が供給され、試料2上に収束された電子線1が試料面上の定められた範囲を2次元的に走査する。CRT7のCRT走査コイル8にもCRT走査電流9が供給され、各々の走査電流6,9は同期がとられている。ただし、CRT走査電流9の振幅は一定であるのに対し、走査コイル5に流す電流6の振幅は、試料面上を走査する範囲がCRT7の大きさを倍率で割った大きさとなるように設定されている。したがって、試料面上を走査する領域とCRT上の表示は相似形であり、試料面上の一点がCRT上の一点に一対一で対応する。
【0024】
試料2の特定領域に電子線が照射された場合、入射電子1の強度と試料2を透過した透過電子3の強度は比例する。また、入射電子1の強度と試料2によって散乱された散乱電子4の強度は比例する。入射電子1の強度(明るさ)が変動している場合、透過電子3及び散乱電子4の強度も入射電子1の強度に比例して変動する。走査透過型電子顕微鏡の試料2は十分薄く、試料2に入射した電子1の大部分は透過電子3となる。散乱電子4もほとんどが前方散乱される。したがって、一次近似としては、透過電子3の明るさの変動と試料2に入射する電子1の明るさの変動は等しい。
【0025】
透過電子3及び散乱電子4は、それぞれ明視野検出器10及び暗視野検出器11によって検出され、電気信号に変換される。暗視野像を得る場合、除算器14は、暗視野検出器用増幅器13によって増幅された強度信号を明視野検出器用増幅器12によって増幅された強度信号で割り算する。明視野像を得る場合には、除算器14は、明視野検出器用増幅器12によって増幅された強度信号を暗視野検出器用増幅器13によって増幅された強度信号で割り算する。除算された結果はCRT7上に輝度の変化として表示される。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した暗視野透過走査電子顕微鏡像が得られる。
【0026】
図2は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図である。明視野検出器10は、シンチレータ15bと光電子増倍管16bとを備える。シンチレータ15は他の部品と電気的に絶縁されており、シンチレータ15bに入射した透過電子3は検出抵抗17bを経てグラウンドに流れる。検出抵抗17bの両端電圧は、増幅器18で増幅されて除算器14の割り算の分母として供給される。また、シンチレータ15bに入射した透過電子3は光に変換され、そのうちの一部の領域、好ましくは中心領域付近の光が光電子増倍管16bによって電気信号に変換され、明視野検出器用増幅器12によって増幅される。
【0027】
切り替えスイッチ19は、除算器14の割り算の分子に入力する信号に、明視野検出器用増幅器12または暗視野検出器用増幅器13のいずれか一方からの信号を選択する。割り算された結果は、CRT7上に輝度の変化として表示される。切り替えスイッチ19によって明視野検出器用増幅器12からの信号を選択するとCRT7上に明視野像が表示され、暗視野検出器用増幅器13からの信号を選択すると暗視野像が表示される。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した透過走査電子顕微鏡像が得られる。
【0028】
図3は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図である。図3に示した走査透過型電子顕微鏡は、図2から更に暗視野検出器のシンチレータ15dでも散乱電子4の電流を読めるようにしたものである。
暗視野検出器11は、シンチレータ15d、光電子増倍管16d及びライトガイド20を備える。暗視野検出器11に入射した散乱電子4は、シンチレータ15dによって光に変換され、ライトガイド20に導かれて、光電子増倍管16dによって走査透過電子顕微鏡像の画像信号に変換される。光電子増倍管16dの出力は暗視野検出器用増幅器13で増幅される。暗視野検出器11のシンチレータ15dもまた他の部品と電気的に絶縁されており、シンチレータ15dに入射した散乱電子4は検出抵抗17dを経てグラウンドに流れる。
【0029】
明視野検出器10のシンチレータ15bの検出抵抗17bと、暗視野検出器11のシンチレータ15dの検出抵抗17dの両端電圧は加算器21で加算され、増幅器18で増幅されて、除算器14の割り算の分母として供給される。切り替えスイッチ19は、除算器14の割り算の分子に入力する信号に、明視野検出器用増幅器12または暗視野検出器用増幅器13のいずれか一方からの信号を選択する。切り替えスイッチ19によって明視野検出器用増幅器12からの信号を選択するとCRT7上に明視野像が表示され、暗視野検出器用増幅器13からの信号を選択すると暗視野像が表示される。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した透過走査電子顕微鏡像が形成される。
【0030】
図4は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図である。図2に示した走査透過型電子顕微鏡は、明視野検出器のシンチレータ15で透過電子3の電流を検出するものであったが、図4に示した走査透過型電子顕微鏡は、シンチレータの代わりに明視野検出器10の入り口に他の部品から電気的に絶縁された検出角制限絞り26を設け、この検出角制限絞り26で透過電子3の電流を検出するものである。
【0031】
検出角制限絞り26に入射した透過電子3の一部は、検出抵抗17を経てグラウンドに流れる。検出抵抗17の両端電圧は、増幅器18で増幅されて除算器14の割り算の分母として供給される。検出角制限絞り26を通った透過電子3を検出する明視野検出器10の出力は明視野検出器用増幅器12で増幅され、暗視野検出器11の出力は暗視野検出器用増幅器13で増幅される。切り替えスイッチ19は、除算器14の割り算の分子に入力する信号に、明視野検出器用増幅器12または暗視野検出器用増幅器13のいずれか一方からの信号を選択する。切り替えスイッチ19によって明視野検出器用増幅器12からの信号を選択するとCRT7上に明視野像が表示され、暗視野検出器用増幅器13からの信号を選択すると暗視野像が表示される。明視野走査透過電子顕微鏡像は、検出角を1ミリラジアン程度に制限した方が位相コントラストが向上する利点がある。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した透過走査電子顕微鏡像が形成される。
【0032】
図5は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図であり、回折図形観察手段を具備する例を示す。回折図形観察手段29は、シンチレータ15、レンズ27、及びデジタルカメラ28を備える。シンチレータ15上に形成された電子線回折図形は電子線の強度分布から光の強度分布に変換され、レンズ27によってデジタルカメラ28の受光面に結像されて、デジタルカメラ制御装置30によって画像表示装置31上に表示される。ここではレンズ27を用いているが、光ファイバープレートでシンチレータ15とデジタルカメラ28を光学的に結合してもよい。
【0033】
シンチレータ15は他の部品と電気的に絶縁されており、シンチレータ15に入射した透過電子3は検出抵抗17を経てグラウンドに流れる。検出抵抗17の両端電圧は増幅器18で増幅されて、除算器14の割り算の分母として供給される。暗視野検出器11に入射した電子線強度信号は、暗視野検出器用増幅器13によって増幅され、除算器14の割り算の分子として供給される。除算器14で割り算された結果は、CRT7上に輝度の変化として表示される。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した(暗視野)走査透過電子顕微鏡像が形成される。
【0034】
図6は、図5から更に暗視野検出器のシンチレータに入射した散乱電子4の電流も読めるようにした走査透過型電子顕微鏡の例を示す模式図である。暗視野検出器11は、シンチレータ15d、光電子増倍管16d及びライトガイド20を備える。暗視野検出器11に入射した散乱電子4はシンチレータ15dによって光に変換され、ライトガイド20に導かれて光電子増倍管16dによって走査透過電子顕微鏡像の画像信号に変換される。暗視野検出器11のシンチレータ15dもまた他の部品と電気的に絶縁されており、入射した散乱電子4は検出抵抗17dを経てグラウンドに流れる。
【0035】
回折図形観察手段29の検出抵抗17と暗視野検出器11の検出抵抗17dの両端電圧は加算器21で加算され、増幅器18で増幅されて、除算器14の割り算の分母として供給される。暗視野検出器11の光電子増倍管16dの出力信号は暗視野検出器用増幅器13によって増幅され、除算器14の割り算の分子として供給される。割り算された結果は、CRT7上に輝度の変化として表示される。このようにして、電子源の明るさ変動の影響を低減した(暗視野)走査透過電子顕微鏡像が形成される。
【0036】
図7は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図である。試料2を通過した透過電子3及び散乱電子4は、電子線強度分布検出手段で同時に検出される。ここで電子線強度分布検出手段は、シンチレータ15と、CCD22のように受光素子23が二次元的に配列された検出手段と、CCD制御装置24とを備える。電子線3,4はシンチレータ15で光に変換され、シンチレータ上の二次元的な光の強度分布が、CCD22の個々の受光素子23で検出される。
【0037】
入射電子1の照射角は数ミリラジアンから数十ミリラジアンになるので、鏡体の設定条件を調整すると、CCD22上には図8に示されるような収束電子線回折図形が形成される。走査透過型電子顕微鏡の試料2は十分薄く、大部分の入射電子1は試料2を透過するので、収束電子線回折図形のうちで透過電子3のディスクがもっとも明るく、散乱電子4のディスクも低次のもの(透過電子に近いもの)ほど明るい。したがって、透過電子3のディスクがCCD22の略中心にあり数次の回折波まで検出されるように置かれた系の場合、CCD22上のすべての受光素子23の信号の総和は入射電子1の強度にほぼ等しい。
【0038】
そこで、例えばCCD制御装置24によってCCD22上に透過電子検出領域25を設定して、その範囲に含まれる受光素子の出力信号の総和を明視野の信号、透過電子検出領域25の外側に位置する受光素子の信号の総和を暗視野の信号と定め、いずれか一方を除算器14の分子に入力し、CCD22上のすべての受光素子の信号の総和を除算器14の分母に入力して、割り算すれば入射電子線1の明るさの変動を低減した明視野走査透過電子顕微鏡像及び暗視野走査透過電子顕微鏡像が得られる。あるいは、CCD制御装置24によってCCD22上に特定の回折次数の散乱電子4のディスクによって覆われる領域を設定し、除算器14の分子に入力する信号として、その領域に含まれる受光素子23の信号の和を用いると特定の結晶面のみの情報から形成された暗視野走査透過電子顕微鏡像が得られる。
【0039】
図9は、本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図である。試料2を通過した透過電子3及び散乱電子4は、電子線強度分布検出手段で同時に検出される。ここで電子線強度分布検出手段は、シンチレータ15と、CCD22のように受光素子23が二次元的に配列された検出手段と、CCD制御装置24とを備える。試料2の透過電子及び散乱電子4はシンチレータ15で光に変換され、シンチレータ15上の二次元的な光の強度分布がCCD22で検出される。シンチレータ15は他の部品と電気的に絶縁されており、入射電子3,4は検出抵抗17を経てグラウンドに流れる。シンチレータ15が高次の(おおむね5次以上程度)散乱電子も検出できるほど大きい場合には、シンチレータ15に入射する電子の強度は、入射電子1の強度にほぼ等しい。検出抵抗17の両端電圧は、増幅器18で増幅され、除算器14の割り算の分母として供給される。
【0040】
入射電子1の照射角は数ミリラジアンから数十ミリラジアンになるので、鏡体の設定条件を調整すると、CCD22上には図8に示されるような収束電子線回折図形が形成される。例えば、CCD制御装置24によって透過電子検出領域25を設定して、その範囲に含まれる受光素子23の出力信号の総和を明視野の信号、透過電子検出領域25の外側に位置する受光素子23の信号の総和を暗視野の信号と定め、いずれか一方を除算器14の分子に入力して割り算すれば、入射電子の明るさの変動を低減した明視野走査透過電子顕微鏡像及び暗視野走査透過電子顕微鏡像が得られる。あるいは、CCD制御装置24によってCCD22上に特定の回折次数の散乱電子4のディスクによって覆われる領域を設定し、除算器14の分子に入力する信号として、その領域に含まれる受光素子の信号の和を用いると特定の結晶面のみが選別された暗視野走査透過電子顕微鏡像が得られる。
【0041】
なお、上述のように、走査中、すなわち個々の画素の取り込み時には電子源の明るさ変動を補償するための規格化(割り算)を行わず、例えば明視野走査透過電子顕微鏡像と暗視野走査透過電子顕微鏡像とをデジタル画像として同時に取り込み、記憶装置に両者を保存した後、例えば暗視野走査透過電子顕微鏡像の画素強度を対応する明視野走査透過電子顕微鏡像の画素強度で割り算するようにしても、電子源の明るさの変動を補償した明視野走査透過電子顕微鏡像及び暗視野走査透過電子顕微鏡像を得ることができる。
【0042】
図12は、図1に示した装置構成で、暗視野走査透過電子顕微鏡信号を明視野走査透過電子顕微鏡信号で割り算して得た暗視野走査透過電子顕微鏡像の一例である。チップノイズが除去されており、従来のビームモニタを用いてチップノイズの低減を図った図11と比較して鮮明な像が得られていることが分かる。また、図14は図1に示した装置構成で、明視野走査透過電子顕微鏡信号を暗視野走査透過電子顕微鏡信号で割り算して得た像の一例である。チップノイズが除去されていることが分かる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によると、走査透過型電子顕微鏡において電子源の明るさの変化を補正してより良質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による走査透過型電子顕微鏡の一例を示す模式図。
【図2】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図3】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図4】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図5】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図6】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図7】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図8】収束電子線回折図形の説明図。
【図9】本発明による走査透過型電子顕微鏡の他の例を示す模式図。
【図10】チップノイズに対する対策を講じていない暗視野走査透過電子顕微鏡像の一例を示す電子顕微鏡写真。
【図11】暗視野走査透過電子顕微鏡信号をビーム電流の信号で除算して得た像の一例を示す電子顕微鏡写真。
【図12】暗視野走査透過電子顕微鏡信号を明視野走査透過電子顕微鏡信号で割り算して得た暗視野走査透過電子顕微鏡像の一例を示す電子顕微鏡写真。
【図13】チップノイズに対する対策を講じていない明視野走査透過電子顕微鏡像の一例を示す電子顕微鏡写真。
【図14】明視野走査透過電子顕微鏡信号を暗視野走査透過電子顕微鏡信号で割り算して得た像の一例を示す電子顕微鏡写真。
【符号の説明】
1…入射電子線、2…試料、3…透過電子、4…散乱電子、5…走査コイル、6…走査電流、7…CRT、8…CRT走査コイル、9…CRT走査電流、10…明視野検出器、11…暗視野検出器、12…明視野検出器用増幅器、13…暗視野検出器用増幅器、14…除算器、15,15b,15d…シンチレータ、16b,16d…光電子増倍管、17,17b,17d…検出抵抗、18…増幅器、19…切り替えスイッチ、20…ライトガイド、21…加算器、22…CCD、23…受光素子、24…CCD制御装置、25…透過電子検出領域、26…検出角制限絞り、27…レンズ、28…デジタルカメラ、29…回折図形観察手段、30…デジタルカメラ制御装置、31…画像表示装置

Claims (3)

  1. 明視野像検出手段と、暗視野像検出手段とを含む走査透過型電子顕微鏡において、
    前記明視野像検出手段の出力信号と前記暗視野像検出手段の出力信号のいずれか一方を他方で除算する除算器を備え、当該除算器は、暗視野像を得る場合には、前記暗視野像検出手段の出力に基づく信号を前記明視野像検出手段の出力に基づく信号で割り算し、明視野像を得る場合には、前記明視野像検出手段の出力に基づく信号を前記暗視野像検出手段の出力に基づく信号で割り算し、これら除算の結果を表示装置の輝度信号として出力することを特徴とする走査透過型電子顕微鏡。
  2. 暗視野像検出手段と、明視野像検出手段と、除算器とを含
    前記明視野像検出手段は、該明視野像検出手段の中心領域付近に入射した電子数に対応した強度の信号を出力する第1検出手段と、前記第1検出手段の検出領域を含むより広い領域に入射した電子数に対応する強度の信号を出力する第2検出手段とを含み、
    前記除算器は、暗視野像を得る場合には、前記暗視野像検出手段の出力信号を前記明視野像検出手段の第2検出手段の出力信号で除算し、明視野像を得る場合には、前記明視野像検出手段の第1検出器の出力信号を前記第2検出器の出力信号で除算し、これら除算の結果を表示装置の輝度信号として出力することを特徴とする走査透過型電子顕微鏡。
  3. 暗視野像検出手段と、明視野像検出手段と、除算器とを含
    前記明視野像検出手段は、透過電子の取り込み角度を制限する絞り板と、前記絞り板を通過した電子を検出する通過電子検出手段とを備え、
    前記除算器は、暗視野像を得る場合には、前記暗視野像検出手段の出力信号を前記絞り板で検出された電流値に比例した量で除算し、明視野像を得る場合には、前記明視野像検出手段の通過電子検出手段の出力信号を前記絞り板で検出された電流値に比例した量で除算し、これら除算の結果を表示装置の輝度信号として出力することを特徴とする走査透過型電子顕微鏡。
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