JP3985964B2 - ディテントトルク発生手段を有するステータと同ステータを備えた軸方向空隙型ブラシレスモータ - Google Patents
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Description
従来より、ブラシレスモータは、3相で3個のホールセンサを備えたものがあるが、フアンモータにする場合は、構成が簡単な単相型空心電機子ステータを備えたものか(特許文献1参照)、3相のセンサレス型ステータを備えたものが知られている。ところで、ブラシレスモータとして取り扱いの利便性から通常のブラシ型モータと同様に給電端子を正負の2端子、すなわち、駆動回路を内蔵したものが望まれる(特許文献2、3参照)
そこで、この発明の目的は、巻線型空心電機子コイルを少なくしても起動が容易にできると共に、ディテントトルク発生手段として電機子コイル型にしてトルク発生に寄与しながらディテントトルク用磁性体を厚みをほとんど無視できるようなものにして空隙が犠牲にならないようにし、小型化のために主要磁界に配置しながらも巻数の少ない印刷配線型空心電機子コイルを巧みに利用することによって適度な停止トルクが得られるようにして損失の少なくするもので、すなわち、自己起動できない単相電機子コイル型に採用した場合であっても最大トルクが得られる位置に停止させることによって起動が確実にできるようにするものである。
具体的には、請求項2に示すように前記巻線型空心電機子コイルは前記印刷配線板の第1面に配されると共に、該印刷配線型空心電機子コイルは少なくとも一部が第2面に形成されて前記巻線型空心電機子コイルと単相に結線されており、前記磁性薄膜は磁性メッキで形成され、さらに、該印刷配線板の前記第1面に平面視で巻線型空心電機子コイルと重畳しないように駆動回路部材が配されたものがよい。
そして、これらのステータを使用して軸方向空隙型ブラシレスモータにするには、請求項3に示すように請求項1又は2に記載のステータに組み合わせるロータは0.2mm以下で厚みがあるロータヨークと該ロータヨークに保持された前記軸方向空隙型マグネットと、該マグネットの外方で前記ロータヨークに配された偏心ウエイトからなり、軸を介してヨークブラケットとカバー部材に回転自在に格納されたものにすると達成できる。
請求項2の発明にすれば、巻線型空心電機子コイルは1個で済むので構成が簡単で組立も容易となり、印刷配線型空心コイルも数量を増やすことによってトルクの発生に寄与でき、駆動回路も容易に搭載できる。
請求項3の発明では、極めて薄く、起動が確実で、コスト的にも有利な軸方向空隙型振動モータが得られる。
図1は、この発明のステータを示し、ステータベースの第1面側からみた平面図で、図2は、図1のステータベースの第2面側からみた平面図である。(実施例1)
図3は、図1のステータを備えた扁平ブラシレス振動モータの断面図である。
図4は 図2の変形例で印刷配線型空心電機子コイルを6個形成したものでステータベースの第2面側からみた平面図である。(実施例2)
図5は、図4の結線関係の説明図である。
各空心電機子コイル4、4a、4b、4cは、両端の有効導体部分が組み合わせるマグネット8のNS極にそれぞれかかるように設定されてそれぞれスルーホール、巻き終わり側は巻き方向などを変えて直結されてシリーズに結線され、スルーホール等を介して第1の面側の前記巻線型空心電機子コイル4にもシリーズに結線されて単相の電機子を構成している。前記印刷配線空心電機子コイル4a‥‥の表面は、部分的に磁性薄膜M、M1として10ミクロン程度の純鉄などの磁性メッキが施される。
この磁性メッキの位置は、有効導体部の位置のMと、組み合わせるマグネットのニュートラルにかかるようにした無効導体部の位置のM1との組み合わせで構成している。(以下磁性薄膜をここでは磁性メッキという。)
これによって組み合わせる軸方向空隙型マグネット8の磁界を受けて各空心電機子コイルの有効導体部は確実にマグネットの最大磁界に停止することになる。そして、この磁性メッキ面は前記ヨークブラケット1に添設させたとき絶縁する必要があるためレジスト処理される。
なお、各印刷配線型空心電機子コイルは一組の単相の空心電機子コイルとしてシリーズに結線させるには、内径部分のスルーホールは必要であるが、ここでは詳細な説明は省略する。
ここでホールセンサhと駆動回路部材Drは対向して配置させているが、このように限定する必要はなく、このようなステータSは、ヨークブラケット1の外周の一部が側方に突き出されて給電端子載置部1bとして形成され、ステータベース3のやはり外周の一部に突き出したほぼ同寸の給電端子3aを保護している。
ホールセンサhは出力アップのために平面視で裏側(第2の面側)の前記印刷配線型空心電機子コイルの磁性メッキMされた位置に配されるのが良い。このようにするとホールセンサhの出力は十分に得られ、ディテントトルク発生部としての磁性メッキの位置、巻線型空心電機子コイルの位置及び印刷配線空心電機子コイルの形成位置関係は、各空心電機子コイルの有効導体部は想像線で示すような組み合わせるマグネット8の磁極の磁界中に位置されるように設定される。磁性メッキM、M1は前記マグネット8の磁力によって停止させておくに当たって全姿勢で最小の起動トルクが得られるようにその位置が設定される。すなわち、最大磁界である磁極のほぼ中心が各空心電機子コイル4、4a、4b、4cの有効導体部上に停止することになるので起動トルクが大きく得られ、起動が容易となる。このようにすると、デイテントトルク発生部材は印刷配線空心電機子コイルに部分的に形成した磁性メッキMによるので厚みがほとんど無視されるので薄型に構成できる。 なお、磁性メッキの厚みが少ないことによるディテントトルクが少ない場合は、メッキする位置を多くすることもでき、組み合わせるマグネットのニュートラル部が跨るように複数の無効導体部に磁性薄膜M1として形成しても良い。
したがって、このように軸の端部を含めて溶接によってモノコック構造に組み立てられるので、薄手、細手の部材を使用しても強度が十分得られることになる。
カバー部材10は非磁性オーステナイト系ステンレスにすれば、断熱効果があるので、リフローに耐えられる。
この発明は、その技術的思想、特徴から逸脱することなく、他のいろいろな実施の形態をとることができる。そのため、前述の実施の形態は単なる例示に過ぎず限定的に解釈してはならない。この発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示すものであって明細書本文には拘束されない。
2 軸
3 ステータベース
4 巻線型空心電機子コイル
4a〜4i 印刷配線型空心電機子コイル
5 樹脂
6 薄いヨーク板
7 軸受
8 軸方向空隙型マグネット
9 偏心ウエイト
10 カバー部材
M、M1 磁性薄膜
h ホールセンサ
Dr 駆動回路部材
Claims (3)
- 軸方向空隙型マグネットが備えられたロータを駆動するステータであって、印刷配線板からなるステータベースは少なくとも1個の巻線型空心電機子コイルが配されると共に少なくとも1個の印刷配線型空心電機子コイルとが形成され、該印刷配線型空心電機子コイルの少なくとも一部に磁性薄膜を形成することによって前記ロータと組みあわせてデイテントトルクを発生させることを特徴とするディテントトルク発生手段を有するステータ。
- 前記巻線型空心電機子コイルは前記印刷配線板の第1面に配されると共に、該印刷配線型空心電機子コイルは少なくとも一部が第2面に形成されて前記巻線型空心電機子コイルと単相に結線されており、前記磁性薄膜は磁性メッキで形成され、さらに、該印刷配線板の前記第1面に平面視で巻線型空心電機子コイルと重畳しないように駆動回路部材が配された請求項1に記載のディテントトルク発生手段を有するステータ。
- 請求項1又は2に記載のステータに組み合わせるロータは0.2mm以下で厚みがあるロータヨークと該ロータヨークに保持された前記軸方向空隙型マグネットと、該マグネットの外方で前記ロータヨークに配された偏心ウエイトからなり、軸を介してヨークブラケットとカバー部材に回転自在に格納されたことを特徴とする軸方向空隙型ブラシレスモータ。
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