JP3985779B2 - エンジンの燃料供給制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの制御装置に関し、特に、所定の燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間経過後に燃料の供給を停止する(燃料カットを行う)エンジンの燃料供給制御装置に関する。
燃料カットの方法として、スロットル弁が全閉状態にあること等の燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間経過後に燃料の供給を停止するものが知られており、トランスミッションのレンジがニュートラルレンジにあるときと、走行レンジにあるときとで上記ディレイ時間を変更するようにしたものがある(特許文献1参照)。
このものは、トランスミッションがニュートラルレンジにあるときはディレイ時間を短く設定して空燃比が過渡的にリッチ状態にならないようにしてエミッションの悪化を防止する一方、走行レンジにあるときはディレイ時間を長く設定してトルク(エンジン回転数)を滑らかに減少させることで減速ショックや駆動系ギヤによる異音を防止している。
特許第260755号公報
しかしながら、上記従来の技術の燃料カット方法(ディレイ時間の設定)を、マニュアルミッションを備えた車両に適用した場合には次のような問題がある。
すなわち、マニュアルミッションを備えた車両において、アクセルペダルの踏み込みを止めると同時にクラッチペダルを踏み込む(クラッチを開放する)ような、すばやいシフトアップ操作が行われた場合には、シフト位置がニュートラルレンジに入るまでは長いディレイ時間が維持されることになり、その間は燃料カットが実施されないからエンジン回転数の低下が鈍くなる。また、クラッチの開放によって(駆動側の)負荷がなくなるため、エンジン回転が吹き上がるようなことも考えられる。このため、速やかなでショックのないシフトアップを実現することができない。
これに対して、燃料カット条件が成立し、かつクラッチが開放しているときにはディレイ時間を短くすること(0にすること)でエンジン回転数の吹き上がりを防止しつつ、速やかでショックのないシフトアップを実現する一方、クラッチが締結しているときにはディレイ時間を長く設定することで減速ショックを防止する、というように、クラッチの締結、開放に応じて燃料カットのディレイ時間を変更することが考えられる。
しかし、上記のような対策では、シフトダウン時における、いわゆるダブルクラッチ操作がなされた場合については依然として問題が残る。
つまり、ダブルクラッチ操作は、まず、クラッチを開放してシフト位置をニュートラルレンジとしてクラッチを締結し、その状態でアクセルペダルを踏み込んでエンジン回転数をシフトダウン後のギヤポジションに応じたエンジン回転数まで上昇させて、エンジン回転数を合わせた後に再度クラッチを開放してギヤを目的のポジションに入れることによって、滑らかな変速(シフトダウン)を行うものであるところ、上記アクセルペダルの踏み込み操作が終了して燃料カット条件が成立したときには、クラッチが締結しているために長いディレイ時間が設定されることになる。
このため、エンジン回転数を合わせるために、ニュートラルレンジにおいてアクセルペダルを踏み込んだものの、エンジン回転数が上がり過ぎてしまったような場合、燃料カット条件が成立しても設定された(長い)ディレイ時間が経過するまでは燃料カットが実施されなこととなり、エンジン回転数が速やかに低下せず、結局はエンジン回転数合わせに時間がかかってしまうという問題が残ることになる。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、マニュアルトランスミッションを備えたエンジンにおいて、燃料カットによる減速ショックを防止しつつ、速やかな変速を実現することを目的とする。
このため、本発明に係る第1のエンジンの燃料供給制御装置は、燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間経過後に燃料の供給を停止するに際し、エンジンと変速機との間に配置されるクラッチが締結しているときにおいては、シフトダウン時に、エンジン回転数をシフトダウン後の回転数に合わせようとするエンジン回転数調整動作がなされた後に燃料カット条件が成立したか否かによって前記ディレイ時間を変更する。つまり、上記エンジン回転数調整動作がなされた後の燃料カット条件が成立したときには第1の値を前記ディレイ時間として、それ以外の場合(すなわち、エンジン回転数調整動作がなされることなく燃料カット条件が成立したとき)には前記第1の値よりも長い第2の値を前記ディレイ時間として設定することとした。
また、本発明に係る第2のエンジンの燃料供給制御装置は、シフトダウン時に、エンジンと変速機との間に配置されるクラッチが締結され、かつ変速機がニュートラル状態のときにアクセル操作があった場合には、該アクセル操作がなくなったときに燃料の供給を停止するようにした。
本発明に係る第1のエンジンの燃料供給制御装置によると、クラッチが締結しているときは、原則として、燃料カット条件が成立してから比較的長いディレイ時間(第2の値)が経過した後に燃料の供給を停止することとして、燃料カットに伴う減速ショックを防止することになるが、エンジン回転数調整動作がなされた後に燃料カット条件が成立したときは、クラッチが締結されていても、短いディレイ時間(第1の値)が設定されることになる。このため、シフトダウン時に、シフトダウン後の回転数に合わせようとエンジン回転数調整動作がなされたものの、その結果、エンジン回転数がシフトダウン後の回転数を超えてしてしまった(上昇し過ぎてしまった)場合であっても、速やかに回転数を低下させることができるので、燃料カットに伴う減速ショックを防止しつつ、シフトダウン時に速やかでショックのない変速を実現できる
また、本発明に係る第2のエンジンの燃料供給制御装置によると、シフトダウン時に、クラッチが締結され、かつ変速機がニュートラル状態のときにアクセル操作があった場合には、そのアクセル操作がなくなったときに、燃料カット条件の成否を確認することなく、燃料の供給を停止するので、シフトダウン時のアクセル操作によるエンジン回転数調整動作によって、エンジン回転数が過剰に上昇してしまった場合であっても、速やかにエンジン回転数を低下させることができ、ショックのない滑らかなシフトダウンが実現できる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマニュアルトランスミッション車両(以下、単に車両という)の構成を示す概略図である。この図に示すように、車両には、エンジン1と、このエンジン1にクラッチ2を介して接続される手動変速機(マニュアルトランスミッション、以下、MTという)3とが搭載されている。
エンジン1の出力軸であるクランクシャフト101は、クラッチ2の入力側(クラッチディスク)201に結合されており、MT3の入力軸301は、クラッチ2の出力側(クラッチプレート)202に結合されている。MT3の出力軸は、プロペラシャフト4及びディファレンシャルギヤ5を介して車輪駆動軸6及び駆動輪7に結合されている。
クラッチ2は、運転者によって踏み込み操作されるクラッチペダル8の位置(踏み込み位置)に応じて開放又は締結される。運転者がクラッチペダル8を踏み込んでクラッチ2を開放すると、クランクシャフト101とMT3の入力軸301との機械的な結合が解除され、エンジン1から駆動輪7への動力の伝達が遮断される。運転者がクラッチペダル8の踏み込み操作を終了し、クラッチペダル8がもとの位置に戻ってクラッチが締結されると、クランクシャフト101とMT3の入力軸301とが機械的に結合され、エンジン1からMT3を介して駆動輪8へと動力が伝達される。
MT3は、運転者によるシフトレバー(図示省略)の操作により変速される。このMT3にはシンクロメッシュ機構が備えられており、変速時に回転数の異なるギヤ同士を速やかに同期させて変速操作が円滑に行われるようになっている。なお、シンクロメッシュ機構は公知であるので詳細な説明は省略するが、キー式イナーシャロック、ピン式イナーシャロック、サーボ式イナーシャロックのいずれであってもよい。
エンジン1の動作は、コントロールユニット(以下、C/Uという)10によって制御される。このC/U10には、アクセル開度APO(アクセルペダル9の操作量)を検出するアクセルセンサ21、クランクシャフト101の回転速度(エンジン回転数Ne)を検出するクランクセンサ22、エンジン冷却水温度Twを検出する水温センサ23、車速Vsを検出する車速センサ24等の各種センサの検出信号が入力される。また、クラッチペダル8が踏み込まれ、クラッチ2が完全に開放状態にあることを検出するクラッチペダルスイッチ25、アクセルペダル9が完全に戻された状態(図示しないスロットル弁全閉状態)で動作するアイドルスイッチ26、MT3がニュートラル状態にあるときに動作するニュートラルスイッチ(インヒビタースイッチ)27等の動作信号も入力される。
なお、本実施形態においては、クラッチペダル8を踏み込まずにイグニッションキー(図示省略)をエンジンスタート位置まで回しても、スタータモータ(セルモータ)に通電させない、いわゆるクラッチスタートシステムを採用しており、このクラッチスタートシステムにおいてクラッチ2の開放を検出するクラッチスイッチを上記クラッチペダルスイッチ25として用いる(兼用する)。
そして、C/U10は、入力された各種信号に基づいて燃料供給制御(燃料噴射制御)等のエンジン制御を実行し、特に燃料噴射制御に関しては、通常時には、運転状態に応じてエンジン1の燃料噴射弁(図示省略)の駆動を制御して最適な量の燃料をエンジン1に供給する一方、所定の燃料カット条件が成立したときは、燃料噴射弁の駆動を停止してエンジン1への燃料の供給を停止させるようにしている。
次に、C/U10によって実行される処理についてフローチャートを用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャートであり、所定時間毎に実行される。
S101では、アクセル開度APO、エンジン回転数Ne、冷却水温度Tw、車速Vs等のエンジン運転状態を読み込む。
S102では、読み込んだ運転状態に基づいて燃料噴射量Qfを算出する。この燃料噴射量Qfは、例えば、読み込んだアクセル開度APO及びエンジン回転数Neに基づいて、アクセル開度APO及びエンジン回転数Neに応じて割り付けられた基本燃料噴射量マップを参照することにより基本燃料噴射量Qfbaseを算出し、これに冷却水温度Tw等に応じた補正を行うことにより算出する。
S103では、燃料カットフラグFcutが0であるか否かを判定する。Fcut=0であればS109に進み、Fcut=1であればS104に進む。なお、燃料カットフラグFcutは、通常(所定の燃料カット条件が非成立のとき)は0に、所定の燃料カット条件が成立したときは1にセットされる(図3参照)。
S104では、燃料カットのディレイ時間を定める所定の値CNT1を設定する。この所定の値CNT1は、後述するディレイ時間設定ルーチン(図4)において設定される。
S105では、カウント値CNTを1だけカウントアップする。なお、このカウント値CNTは、燃料カット条件が成立してから(燃料カットフラグFcutが1にセットされてから)の経過時間を示す。
S106では、カウントアップしたカウント値CNTが設定した所定の値CNT1に達したか否かを判定する。所定の値CNT1に達していればS107に進み、達していなければS109に進む。
S107では、燃料カット条件が成立してから上記所定の値CNT1で定める時間(ディレイ時間)が経過したとして、燃料噴射量Qfを0に設定する。これにより、燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間の経過後、エンジン1への燃料の供給が停止されることになる。
S108では、カウント値CNTをクリアする(CNT=0)。
S109では、燃料噴射量Qfを出力噴射量Qfsetとし、この出力噴射量Qfsetに応じた駆動パルスTiを燃料噴射弁に出力する。この結果、燃料噴射弁はこの駆動パルスTiによって駆動され、出力噴射量Qfsetの燃料をエンジン1に供給する一方、燃料カット条件が成立したときは、CNT1に相当するディレイ時間が経過した後にエンジン1への燃料の供給を停止する。
図3は、燃料カットフラグFcutの設定ルーチンを示すフローチャートであり、所定時間毎に実行される。
S201では、アイドルスイッチ信号SWid、エンジン回転数Neを読み込む。
S202では、読み込んだアイドルスイッチ信号SWidの値が1であるか否かを判定する。SWid=1であればS203に進み、SWid=0であればS207に進む。このアイドルスイッチ信号SWidは、アクセルペダル9が完全に戻されているときは1に、それ以外のときは0に設定される。
S203では、燃料カットフラグFcutが0であるか否かを判定する。Fcut=0であればS204に進み、Fcut=1(すなわち、燃料カット実行中)であればS207に進む。
S204では、読み込んだエンジン回転数Neが所定の燃料カット許可回転数Ne1以上であるか否かを判定する。Ne≧Ne1であればS205に進み、Ne<Ne1であればS207に進む。
S205では、燃料カット可能領域であるとして燃料カットフラグFcutを1にセットする。
S206では、燃料カット後にエンジン回転数Neが所定の燃料再供給回転数Ne2(<Ne1)以下になったか否かを判定する。Ne≦Ne2であればS207に進み、Ne>Ne2であればS205に進む。
S207では、燃料カットを停止(燃料の供給を再開)するため、燃料カットフラグFcutを0にセットする。
図4は、燃料カットのディレイ時間の設定ルーチンを示すフローチャートであり、所定時間毎に実行される。このフローにより上記所定の値CNT1として設定される値が決定される。
S301では、アイドルスイッチ信号SWid、クラッチスイッチ信号(クラッチペダルスイッチ信号)SWcl、ニュートラルスイッチ信号SWneu等を読み込む。
S302では、燃料カットフラグFcutが1であるか否かを判定する。Fcut=1であればS308へ進み、Fcut=0であればS303に進む。
S303では、クラッチスイッチ信号SWclが0であるか否かを判定する。SWcl=0であればS304に進み、SWcl=1であればS307に進む。
S304では、ニュートラルスイッチSWneuが1であるか否かを判定する。SWneu=1であればS305に進み、SWneu=0であればS307に進む。
S305では、アイドルスイッチSWid=0であるか否かを判定する。SWid=0であればS306に進み、SWid=1であればS307に進む。
S306では、エンジン回転数調整動作フラグFadjを1にセットする。この回転数調整動作フラグFadjは、通常時は0にセットされており、運転者がシフトダウンするときに、エンジン回転数をシフトダウン後のエンジン回転数に合わせる動作を行った場合に1にセットされる。
S307では、エンジン回転数調整動作フラグFadjを0にセットする。
すなわち、クラッチ2が締結されており(SWcl=0)、かつMT3がニュートラル状態にあるときに(SWneu=1)、アクセルペダル9が踏み込み操作された(SWid=0)ということは、一般に、エンジン回転数をシフトダウン後の回転数にして、シンクロメッシュ機構をシフトダウン後のギヤの回転数に合わせることで、素早いシフトダウンを行うエンジン回転調整動作(いわゆるダブルクラッチ操作)がなされていると推定できる。上記S302〜S305は、運転者によってエンジン回転数調整動作がなされたか否かを判定(推定)するものであり、その結果、エンジン回転数調整動作がなされた場合には、S306においてFadjが1にセットされ、エンジン回転調整動作がなされていない場合には、S307においてFadjが0にセットされることになる。
上記S302においてFcut=1のときはS308に進むが、このS308でもクラッチスイッチ信号SWcl=0であるか否かを判定する。SWcl=0であればS309に進み、SWcl=1であればS312に進む。
S309では、エンジン回転数調整動作フラグFadjが1であるか否かを判定する。Fadj=1であればS310に進み、Fadj=0であればS311に進む。
S310では、上記エンジン回転数調整動作(すなわち、ダブルクラッチ操作)がなされた後(直後)の燃料カット条件が成立した場合であるので、その燃料カットのディレイ時間を定める上記所定の値CNT1を第1の値a1に設定する。
S311では、クラッチ2が締結している通常の状態(エンジン回転数調整動作がなされていない状態)における燃料カットであるとして、そのディレイ時間を定める上記所定の値CNT1を第2の値a2(>a1)に設定する。
S312では、クラッチ2が開放している状態における燃料カットであるとして、そのディレイ時間を定める上記所定の値CNT1を第3の値a3(<a2)に設定する。
なお、以上の説明では、アイドルスイッチ信号SWidによりアクセル操作の有無を判定(検出)するようにしているが、これに代えて、アクセル開度APOを用いるようにしてもよい。
また、S310〜S312において、第1の値a1、第2の値a2、第3の値a3としてそれぞれ別のディレイ時間を設定するようにしているが、a1及びa3は、a2よりも短い時間であれば各エンジンに応じて適宜設定すればよく、例えばa1=a3としてもよい。さらに、この場合においてa1=a3=0として、ディレイなしの燃料カットを実行する(燃料カット条件成立後直ちに燃料の供給を停止する)ようにしてもよい。
図5は、以上説明した本実施形態の燃料カット時における変化を示すタイムチャートである。
アクセルペダル9が完全に戻されるとアイドルスイッチ27がONする(SWid=1)。このとき、エンジン回転数Neが燃料カット許可回転数Ne1以上であると、燃料カットフラグFcutが1にセットされ、カウント値CNTのカウントアップが開始する(時刻t1)。
ここで、クラッチペダル8が踏み込まれておらず、クラッチスイッチ(クラッチペダルスイッチ)25がOFFの場合は、原則として、燃料カットのディレイ時間CNT1が比較的長い第2の値a2に設定され、カウント値CNTが第2の値a2に達するまでは(時刻t5)、燃料の供給が継続される(A1)。このため、エンジン回転数Neは緩やかに低下することになる(B1)。
但し、クラッチスイッチ25がOFF、ニュートラルスイッチ27がONの状態で、アイドルスイッチ25がONからOFFに切り換わった(アクセルペダル9が踏み込まれた)ときは(時刻t3〜t4)、シフトダウン時のエンジン回転数調整動作(ダブルクラッチ操作)が行われたと判断し(この場合、燃料カットフラグFcutも0にセットされることになる)、その後にアクセルペダル9が完全に戻されて燃料カットフラグFcutが1にセットされた場合には、燃料カットのディレイ時間CNT1が第1の値a1(上記第2の値a2よりも短い値であり、ここでは0とする)に設定され(時刻t4)、直ちに燃料の供給が停止される(A2)。このため、上記エンジン回転数調整動作によってエンジン回転数Neが過剰に上昇したとしても、直ちに燃料の供給が停止されない場合(B4)に比べて目標とするエンジン回転数(すなわち、シフトダウン後のエンジン回転数)TNeに向けて速やかに低下する(B2)。
一方、燃料カットフラグFcutが1にセットされており、クラッチペダル8が踏み込まれてクラッチスイッチ25がONすると(時刻t2)、燃料カットのディレイ時間が第3の値a3(上記第2の値a2よりも短い値であり、ここでは0とする)に設定され(時刻t2)、直ちに燃料の供給が停止される(A3)。このため、直ちに燃料の供給が停止されない場合(B5)に比べて、吹き上がりを防止しつつ、エンジン回転数Neが速やかに低下する(B3)。
なお、アクセルペダル9が踏み込まれたり、エンジン回転数Neが所定の燃料再供給回転数Ne2以下になったりすると、燃料カットフラグFcutが0にセットされ、燃料の供給が再開されることになる。
以上説明した実施形態によると、燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間経過後に燃料の供給を停止する際に、クラッチスイッチ25がOFFのときにおいて、エンジン回転数調整動作(ダブルクラッチ操作)がなされた後に燃料カット条件が成立した場合には、ディレイ時間として第1の値a1(=0)が設定され、それ以外の場合には、ディレイ時間として第2の値a2(>a1)が設定される。このため、クラッチ2が締結しているときは、原則として、燃料カットによる減速ショックを防止しつつ、シフトダウン時のダブルクラッチ操作によってエンジン回転数が上昇し過ぎた場合であっても、シフトダウン後の目標エンジン回転速度TNeに速やかに低下させるので、シフトダウン時のエンジン回転数調整を容易に行うことができる。
なお、上記エンジン回転数調整動作がなされたか否かは、クラッチスイッチ25、ニュートラルスイッチ27及びアイドルスイッチ26の動作を確認することにより(S303〜S305)容易に判定できる。
また、燃料カットを行うに際し、クラッチ2が開放状態にあるときには、ディレイ時間として第3の値a3(=0)が設定されるので、クラッチ2が開放されることによるエンジン回転数の吹き上がりを防止しつつ、エンジン回転数を速やかに低下させることができることなり、特にシフトアップ時における速やかでショックない変速を実現できる。
なお、上記実施形態では、燃料カット条件として(1)アイドルスイッチSWid=1であること、(2)エンジン回転数Neが燃料カット許可回転数Ne1以上であること、を要求しているが(図3参照)、エンジン回転数調整動作(ダブルクラッチ操作)がなされたときはエンジン回転数Neが上昇することになるから、この場合には、上記(1)のみを判定すれば燃料カット条件が成立したか否かを判定できることになる。従って、エンジン回転数調整動作(ダブルクラッチ操作)後における燃料カット判定は、通常時の燃料カット判定(図3)に代えて、上記(1)のみによって燃料カット条件が成立したか否かを判定するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、主として燃料消費量の低減を目的として行われる燃料カットを中心とした説明にしているが、エンジン回転数調整動作(ダブルクラッチ操作)のみに着目すれば、該エンジン回転調整動作後にアクセル操作がなくなった(アクセルペダル9が戻った)ということは、エンジン回転数が過剰に上昇してしまったと推定することができるから、このような場合には、エンジン回転数を速やかに低下させるために、直ちに燃料の供給を停止することも考えられる。
すなわち、エンジン回転数調整動作が行われた場合(クラッチスイッチSWcl=0、ニュートラルスイッチSWneu=1、アイドルスイッチSWid=0が成立した場合)
であって、その後に運転者がアクセルペダル9の踏み込みを止めたときには(すなわち、アイドルスイッチSWidが0から1に切り換わったときには)、燃料噴射量Qfを0に設定し、所定期間そのままとすれば、シフトダウン時のエンジン回転数調整が極めて容易なものとなる。エンジン回転数調整を行う際のアクセル操作に対する要求を緩和できるからである(アクセルペダルを少し多めに踏み込んでもよい)。
なお、この場合には、基本的には上記燃料カット条件が成立することにはなるが、積極的に燃料カット判定を行う必要はない。また、燃料の供給を停止する期間(上記所定期間)は、例えば、そのときのエンジン回転数やアクセル操作量等に応じて設定するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る車両の構成図である。 燃料噴射制御ルーチンを示すフローチャートである。 燃料カットフラグ設定ルーチンを示すフローチャートである。 燃料カットのディレイ時間設定ルーチンを示すフローチャートである。 燃料カット時における変化を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…エンジン、2…クラッチ、3…マニュアルトランスミッション(MT)、6…車輪駆動軸、7…駆動輪、8…クラッチペダル、9…アクセルペダル、10…コントロールユニット(燃料供給停止手段、燃料カット判定手段)、21…アクセルセンサ、22…クランクセンサ(エンジン回転検出手段)、23…水温センサ、24…車速センサ、25…クラッチペダルスイッチ(締結・開放状態検出手段)、26…アイドルスイッチ(アクセル操作検出手段)、27…ニュートラルスイッチ(ニュートラル状態検出手段)

Claims (5)

  1. 運転者の操作により締結又は開放するクラッチを介して変速機に接続されるエンジンの燃料供給制御装置であって、
    前記クラッチが締結又は開放していることを検出する締結・開放状態検出手段と、
    前記エンジンの回転数を変速後の回転数に調整するためのエンジン回転数調整動作がなされたか否かを判定するエンジン回転数調整動作判定手段と、
    所定の燃料カット条件が成立しているか否かを判定する燃料カット判定手段と、
    前記燃料カット条件が成立してから所定のディレイ時間経過後に燃料の供給を停止する燃料供給停止手段と、を備え、
    前記燃料供給停止手段は、前記クラッチが締結しているときにおいて、前記エンジン回転数調整動作がなされた後に前記燃料カット条件が成立した場合には第1の値を、前記エンジン回転数調整動作がなされることなく前記燃料カット条件が成立した場合には前記第1の値よりも長い第2の値を前記ディレイ時間として設定することを特徴とするエンジンの燃料供給制御装置。
  2. 前記変速機がニュートラル状態にあることを検出するニュートラル状態検出手段と、
    運転者によるアクセル操作の有無を検出するアクセル操作検出手段と、を備え、
    前記エンジン回転数調整動作判定手段は、前記クラッチが締結され、かつ前記変速機がニュートラル状態のときにアクセル操作があった場合に前記エンジン回転数調整動作がなされたと判定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの燃料供給制御装置。
  3. 前記燃料供給停止手段は、前記クラッチが開放しているときには、前記第2の値よりも短い第3の値を前記ディレイ時間として設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジンの燃料供給制御装置。
  4. 前記第1の値又は前記第3の値の少なくとも一方を0とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のエンジンの燃料供給制御装置。
  5. 運転者の操作により締結又は開放するクラッチを介して変速機に接続されるエンジンの燃料供給制御装置であって、
    前記クラッチが締結又は開放していることを検出する締結・開放状態検出手段と、
    前記変速機がニュートラル状態にあることを検出するニュートラル状態検出手段と、
    前記運転者によるアクセル操作の有無を検出するアクセル操作検出手段と、
    シフトダウン時に、前記クラッチが締結され、かつ前記変速機がニュートラル状態のときにアクセル操作があったときには、該アクセル操作がなくなったときに燃料の供給を停止する燃料供給停止手段と、
    を備えることを特徴とするエンジンの燃料供給制御装置。
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