JP3974422B2 - 溶液製膜方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真感光材料や光学用途のフイルムを製造するために用いる溶液製膜方法、およびその溶液製膜方法により製膜した高分子フィルムを用いて構成した偏光板保護フィルム、光学機能性フィルム、偏光板、および液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、透明なプラスチックフイルムは、従来からの写真用支持体やOHPフイルムとしての需要に加えて、液晶表示装置用偏光板の保護フィルム、位相差板等の光学補償フイルム、透明基板、光学フィルタなどの光学材料としての需要が増大し、それに伴って品質に関する要求が厳しくなってきている。
【0003】
特に、偏光板の保護フイルムなどの光学材料としてのプラスチックフイルムは、高透明性、低光学異方性、平面性、表面処理容易性、高耐久性、耐傷性などを備える必要がある。
【0004】
これらの特性を有するプラスチックフイルムとしては、セルロースエステル、ノボルネン樹脂、アクリル樹脂、ポリアセテート樹脂、ポリカーボネート樹脂などがあるが、生産性や材料価格等の点から、セルロースエステルが主に用いられ、特にセルローストリアセテート(TAC)は、高透明性、低光学異方性、低リタデーションであることから有利に用いられている。
【0005】
セルロースエステルフイルムは、有機溶剤にポリマーを溶かした高分子液(ドープ)を流延ダイから、表面を冷却したドラム、またはエンドレスバンドからなる支持体に流延させ、その支持体上で冷却および乾燥を行い、凝固した膜をその支持体から剥離し、ロール、又はテンタで搬送しながら乾燥させる溶液製膜方法により製造されるのが一般的である。
【0006】
この溶液製膜方法によるフイルムの製造速度を速め、生産効率を向上させるためには、主溶媒に貧溶媒を加えてドープのゲル化を促進し、支持体からの剥離時間を短縮する方法が提案されている(米国特許第2607704号公報等)。
【0007】
しかしながら、用いる貧溶媒の沸点は一般的に高いので、剥離後の膜の乾燥に時間がかかり、フイルムの製造時間全体としてはあまり変わらない。そこで、この乾燥負荷を軽減させるため、濃度をさらに高めたドープを支持体に流延させる方法が考えられるが、ドープの濃度が高いとメルトフラクチャが発生してフイルムの面状品質が極度に低下してしまうという問題がある。
【0008】
メルトフラクチャは、フイルム表面に不規則な凹凸が生じたり、表面の光沢が失われる現象で、ドープ流のせん断応力が大きくなり、ダイへの流入口でドープの流動状態が乱れて平行な流動が形成されなかったり、あるいはドープ粘度が大きすぎて内部応力の緩和に時間がかかる場合に、ダイ内のドープ流路に死角が発生することなどが原因であると考えられている。
【0009】
特公昭62−43846号公報では、高粘度の高分子溶液の流れを低粘度溶液で包むようにして、高・低両粘度の溶液をダイスリットから同時に押し出すことにより、ダイスリット内のせん断応力を限界値以下に下げることにより、メルトフラクチャの発生を防止する方法が開示されている。
【0010】
一方、支持体からフィルムを剥離する際の有機溶剤の含有比率が所定値を越える場合には、フイルムが軟膜であるため、支持体から剥離されたフイルムが搬送手段でたるんだり、ばたついたりするなど、搬送の不安定化が起こり、擦り傷、クニック、しわ等の面状故障が発生するという問題がある。
【0011】
この問題を解決するためには、フイルムに適当なテンションを加えて搬送する必要があるが、有機溶剤の含有比率が所定値を越えると、そのテンションによりフイルムが伸縮してしまう。そこで、特開平5−185445号公報では、支持体から隔離してから一定の時間は、一定温度範囲の乾燥風を当てながらテンションを加える方法が開示されている。
【0012】
他方、ロール、又はテンタで搬送しながら乾燥させる乾燥工程において、フイルムの製造速度を速めるため乾燥温度を高温にすると搬送方向に連続的なしわ(筋張り)が発生するという問題がある。
【0013】
フイルムの搬送方向に生じる筋張りを改善するため、乾燥工程の後工程に、加熱ロールによる加熱工程と冷却ロールによる冷却工程とを有する平面性改良工程を設ける方法が考えられるが、加熱ロールにフイルム中の可塑剤が析出し、これがフイルムに薄膜状に付着したり、フイルムに斑点状の模様が発生してしまう。
【0014】
特開平9−225953号公報では、平面性改良工程の上流における塗膜の塗布に際して、可塑剤の析出や斑点状の模様のを発生を回避するための、カチオン性ポリマもしくはアニオン性ポリマ付与を行う方法が開示されている。
【0015】
しかしながら、流延方向の厚みむらに起因する筋状の欠陥は、ダイから支持体にドープを流延させる際の条件によっても生じ得る。
【0016】
特開平9−207194号、特開平9−207195号公報では、ダイリップの先端をR加工することなどにより、この筋状欠陥を防止する方法が開示されている。また、特開2001−71338号公報では、ダイリップの先端におけるリボン状ドープに加わる伸張応力や、リボン状ドープのピン角度を規制することにより筋状欠陥を防止する方法が開示されてる。
【0017】
さらに、セルロースエステルや有機溶剤などの被添加液に、メタノール、ブタノールなどの添加液を混合する際の流体の粘度比や流量比などによって、添加液が被添加液に均一に分散混合するか否かが左右されるので、フィルムの厚みむらは、その混合の分散性によっても影響を受ける。
【0018】
特開2001−113525号公報では、合流部における添加液と被添加液との流速比を特定の範囲内に収めることにより添加液に脈動が生じるのを抑制し、それによって、添加液を被添加液に均一に分散混合させる高分子液の調整方法が開示されている。
【0019】
これらの方法によれば、セルロースエステルフイルムの幅方向や長手方向の厚み分布を少なくとも0.5%以内に抑えることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−207194号公報、特開平9−207195号公報、特開2001−71338号公報に開示されているような、流延ダイの構造の改良だけでは、流延ダイから流延した高分子液の流動性を抜本的に改善することは困難である。また、セルロースエステルなどを含む高分子液は、本来粘弾性体であり弾性的な性質も持っていることから、動的粘性や動的弾性率を考慮する必要がある。さらに、液晶表示装置用などの偏光板や、位相差板、光学補償フイルムなど均質な面状制御が必要な光学用途のフイルムは、面状品質に関する要求がますます厳しくなる傾向にある。
【0021】
本発明は、上記事情に鑑み、溶液製膜法により製造する高分子フイルムの面状品質を一層向上させるため、高分子液の物性などに関する最適範囲を明らかにするとともに、好ましい剥離条件を明らかにすることにより、高分子フイルムの面状品質の制御が容易な溶液製膜法を提供することをことを目的とする。
【0022】
また、本発明の他の目的は、上記高分子フイルムを用いて光学的特性に優れた偏光板保護フィルム、光学機能性フィルム、偏光板および液晶表示装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、加圧した高分子液を流延ダイから吐出することにより支持体に流延させ、該支持体上に凝固させた膜を該支持体から剥離するとともに乾燥させて高分子フイルムを得る溶液製膜方法において、
上記流延ダイから上記支持体に吐出した上記高分子液の動的剛性率をE1(パスカル)および動的粘性率をn(パスカル・秒)としたときに、E1/nが0.1(1/秒)を越え、かつ3.0(1/秒)未満となるように、所定の溶媒を混合した高分子液を上記支持体に流延させることを特徴とするものである。
【0024】
本発明は、溶液製膜方法により製膜する高分子フィルムに用いる高分子液が、元来粘性のほかに弾性をも併せ持っていることから、溶液製膜方法を実施するために高分子液を流延ダイから吐出して支持体に流延させると、その高分子液がわずかではあるが脈動するので、高分子フイルムの面状をより厳格に制御するためには高分子液の物性を動的なものとしてとらえた方がより実状に合致するとの知見に基いてなされたものであり、本発明の溶液製膜方法を用いることにより、高分子液を支持体に流延させたときの膜の平面性などを向上させることができる。
【0025】
また、本発明には、上記溶液製膜方法において、流延工程で2種類以上の高分子液を共流延する製造工程も含まれる。
【0026】
さらに、本発明の溶液製膜方法により製膜した高分子フィルムを用いて構成した、偏光板保護フィルム、光学機能性フイルム、偏光板、および液晶表示装置も含まれる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の溶液製膜法の実施形態について説明する。
【0028】
本実施形態の溶液製膜法では、高分子液を流延する支持体が流延バンドである高分子フイルムの製造装置もしくは流延ドラムである高分子フイルムの製造装置とが用いられるので、はじめにそれらの高分子製造装置について説明する。
【0029】
図1は、本実施形態に用いる高分子フイルムの製造装置のうちの支持体に流延バンドを用いた製造装置を示す図である。
【0030】
図1に示す本実施形態の製造装置には、種類の異なるドープを供給するドープ供給装置が3つあり、第1のドープ供給装置11には、内部に加熱溶解したドープ3を攪拌する攪拌翼2を有する貯蔵タンク1と、貯蔵タンク1内で攪拌されたドープ3を所定の圧力で送液する送液ポンプ4と、送液されたドープにブタノールなどの貧溶媒を供給する貧溶媒供給装置14から送液ポンプ4を経由して供給される貧溶媒が混合されて所定の処方の高分子液を得るスタチックミキサ5と、不純物を除去するフィルタ6とを備えており、これらの間は高分子液を送液する送液管により結合されている。
【0031】
ここで、ドープ3にブタノールなどの貧溶媒を混合するのは、高分子液を流延ベルト17に流延して凝固させ膜を形成し、その膜を流延ベルト17から剥離する際に所要のゲル強度を得るためである。ドープにブタノールなどの貧溶媒を混合する際には連続的に一定量ずつ混合する方が粘弾性を低くする上で効果的であり、スタチックミキサ5が用いられる。
【0032】
また、ドープに貧溶媒を混合する場合、ドープが貧溶媒から悪影響を受けないようにするためには、スタチックミキサ5で貧溶媒を加熱混合し最終処方の高分子液を得てから、その高分子液を流延ベルト17に吐出するまでの所要時間を10分以内にすることが好ましい。
【0033】
本実施形態では、最終処方に調整されたドープを流延ベルトに流延させた直後の温度におけるそのドープの動的剛性率をE1(パスカル)、動的粘性率をn(パスカル・秒)としたときに、E1/nが0.1(1/秒)を超え、かつ3.0(1/秒)未満の範囲内であり、さらに動的粘性率nが、20(パスカル・秒)を超え、かつ200(パスカル・秒)未満の範囲内となるように、所定の分量、所定の貧溶媒を高分子液に混合する。
【0034】
このように、動的剛性率や動的粘性率を考慮するのは、高分子液は元来粘性のほかに弾性をも併せ持っていること、高分子液を流延ベルト17に吐出したときに高分子液がわずかではあるが脈動していると考えられることから、高分子フイルムの面状をより厳しく制御するためには高分子液の物性を動的なものとしてとらえた方がより実態に合致するとの知見を得たためである。
【0035】
第2、第3のドープ供給装置12,13は、内部に加熱溶解したドープを攪拌する攪拌翼2を有する貯蔵タンク1と、貯蔵タンク1内で攪拌されたドープを所定の圧力で送液する送液ポンプ4とにより構成されており、その送液管には貧溶媒供給装置14が結合されていない。
【0036】
ここでは、第1から第3までのドープ供給装置11,12,13それぞれが貯蔵タンク1を備えているが、貯蔵タンク1は必ずしも全てのドープ供給装置に備える必要はなく、共通の貯蔵タンク1を1つ設け、その共通の貯蔵タンク1から次工程にドープを送液する送液管の途中にそのドープを分流させる分岐管を設け、その分岐管を経由して他のドープ供給装置にドープを供給するように構成してもよいし、その分岐された送液管に、さらに希釈溶剤供給装置を接合し、希釈された高分子溶液を供給することにしてもよい。また、ドープ供給装置は、必ずしも3つ設ける必要はなく、1つであっても、2つであってもよい。
【0037】
各ドープ供給装置11,12,13から供給されるドープは送液ポンプ4で加圧されて、流延ダイ15に送られるが、第1のドープ供給装置11からはフイルムの表面層を構成する表面層ドープが送液され、第2のドープ供給装置12からはフイルムの中心部を構成する基層ドープが送液され、第3のドープ供給装置13からはフイルムの裏面層を構成する裏面層ドープが送液され、それらは流延ダイ15で合流された後吐出して流延バンド17に流延される。
【0038】
ここで、高分子液を配管で送液する際の配管内の最高圧力は、5(kg/cm2)以上、かつ40(kg/cm2)以下となるように加圧することが好ましく、流延ダイから吐出するときの高分子液の温度は、10℃以上で、かつ55℃以下であることが好ましい。
【0039】
高分子液を、このような範囲で、加圧したり、加熱することにより動的剛性率、動的粘性率をより適正な範囲に収めることができる。
【0040】
本実施形態では、流延ダイ15に送液される各ドープは送液ポンプ4で加圧されて吐出するように構成されているが、これに限られるものではなく、流延ダイ15の後方に減圧チャンバを設け、減圧チャンバにより流延部分を減圧することによりドープを流延バンド側に吸引させてもよい。また、ここでは流延ダイ15に共流延ダイを用いているが必ずしもこれに限定する必要はない。なお、流延ダイ15の構造などについては、後述する。
【0041】
流延バンド17は、1対の回転ドラム16に表面が鏡面処理された無端状のベルトを巻き掛けたものであって、矢印A方向に循環移動する。回転ドラム16の一方の周面の上方、周面から少し離れた位置には、流延ダイ15が配置され、送液ポンプ4で加圧された高分子液は、この流延ダイ15から吐出して矢印A方向に移動する流延バンド17上に流延されて延伸し、走行中にベルト面に向けて送られる冷却空気などにより冷却されて凝固し膜を形成する。そして、流延バンド17が略一循環した後に、膜は剥取ロール20で剥ぎ取られ、剥ぎ取られた膜はロール搬送ゾーン21を矢印B方向に送られる。
【0042】
ここで、流延ダイ15から流延された高分子液は、流延バンド17などの支持体に流延した流延地点17aの温度が10℃から55℃と高くなっている。しかし、所定の剥離地点17bまで走行する間に凝固させて膜を形成し、剥離地点17bでその膜を剥離するためには、剥離地点17bの温度が−30℃から30℃と低くなっていることが好ましい。剥離の容易化や、流延から剥離までの時間の短縮化を図るためには、流延地点17aと剥離地点17bとの温度差を大きくする必要がある。しかし、温度差が50℃を超える場合には、凝固した膜が収縮してカールが生じ、たとえカールを矯正する後工程を設けたとしても履歴が残ってしまう。また、温度差が5℃以下の場合は、流延ベルト17に吐出した高分子液の冷却速度が遅くなるため、圧力から開放された後の高分子液の内圧と周囲の大気圧との圧力差により高分子液内の微量空気が膨張し、膜内に気泡が発生してしまう。したがって、流延地点17aと剥離地点17bの温度差は5℃から50℃の範囲内に収める必要がある。
【0043】
流延バンド17から剥離されて、ロール搬送ゾーン21を搬送されたフイルムは、乾燥ゾーン22に送られ、複数のロール23に巻き掛けられて乾燥された後、冷却ゾーン24を経由して常温まで冷却され、巻き取り機25で巻き取られる。
【0044】
ここで、流延ベルト17から膜を剥離する場合の膜の動的剛性率は、20000Paを越えることが好ましい。膜を剥離する際のテンションにより、膜が伸長して厚みむらが生じるのを防止するためである。また、フイルムの厚みtは、20〜500μmが好ましく、30〜300μmがより好ましく、35〜200μmが最も好ましいが、これに限定されるものではない。
【0045】
図2は、本実施形態の高分子フイルムの製造装置のうち、支持体にドラムを用いた製造装置の一部を示す図である。
【0046】
図2に示す高分子フイルムの製造装置は、図1に示した流延バンド17の代わりに流延ドラム18を用いている。流延バンド17は、流延ドラム18に比べて冷却時間が長くとれるため、沸点の高い貧溶媒を用いてゲル化を促進することができるが、製造速度を上げるには限界がある。一方流延ドラム18は、流延ドラム18自体を積極的に冷却することが可能であり、ゲル化の促進と冷却の促進とを併用することにより製造速度を上げることができるという利点がある。
【0047】
しかし、ドープに貧溶媒を混合して、流延ダイ15から流延ドラム18に吐出した直後の高分子液の動的剛性率をE1(パスカル)、動的粘性率をn(パスカル・秒)としたときに、E1/nが0.1(1/秒)を越え、かつ3.0(1/秒)未満となるようにしたり、動的粘性率nを20(パスカル・秒)を越え、かつ200(パスカル・秒)未満となるようにする点、流延ドラム18上で凝固させた膜を剥離する際の膜の動的剛性率E2が、2万(パスカル)を越えるようにする点、高分子液を、流延ダイ15から吐出する前10分以内にスタテイックミキサ5で最終処方に調整する点、高分子液を送液する際の配管内の最高圧力を5(kg/cm2)以上、かつ40(kg/cm2)以下とする点、流延ダイ15から流延ドラム18に高分子液を吐出する際の高分子液の温度を10℃以上、かつ55℃以下にする点、流延ダイ15から流延ドラム18に高分子液を吐出する際の流延ダイ15の温度と流延ドラム18上に凝固させた膜を流延ドラム18から剥離する際の流延ドラム18の温度との温度差を、5℃を超え、かつ50℃未満の範囲内とする点、および膜を流延ドラム18から剥離する際の流延ドラム18の温度をマイナス30℃以上、かつ30℃以下にする点は共通する。
【0048】
また、ここに示す、支持体にドラムを用いた製造装置では、剥ぎ取りロール20で剥離したフイルムは、所定のロール搬送ゾーン21を乾燥風で乾燥しながら搬送された後、フイルムの両端をテンタ26aで把持して延伸搬送しながら乾燥するテンタ搬送ゾーン26に送られる。
【0049】
次に、本実施形態に用いるドープについて説明する。
【0050】
ドープには、セルロースエステル、ポリカーボネートなどが含まれる。セルロースエステルとしては、セルロースの低級脂肪酸エステル(例えば、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレートおよびセルロースアセテートプロピオネートなど)が代表的である。低級脂肪酸は、炭素原子数6以下の脂肪酸を意味する。セルロースアセテートには、セルローストリアセテート(TAC)やセルロースジアセテート(DAC)が含まれる。特に、本発明においてセルロースアシレート溶液からドープを調製することが好ましく、セルロースアシレートは、セルローストリアセテートであることがより好ましい。
【0051】
また、ドープの溶剤としては、低級脂肪族炭化水素の塩化物や低級脂肪族アルコールが一般に使用される。低級脂肪族炭化水素の塩化物の例としては、メチレンクロライト、クロロホルムなどを挙げることができる。低級脂肪族アルコールの例には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソープロパノール、1−ブタノール、t−ブタノール、2−メチルー2−ブタノール、2−メトキシエタノール及び2−ブトキシエタノールなどの炭素原子数1から6までのアルコールが挙げられるがこれらに限定されない。その他の溶剤の例としては、ハロゲン化炭化水素を実質的に含まないアセトンなどのケトン類、例えばメチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノンなど、炭素原子数4から12のケトン類が挙げられるがこれらに限定されない。また、炭素原子数3から12までのエステルを用いることもできる。例えばギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル及び2−エトキシーエチルアセテートなどが挙げられるがこれらに限定されない。さらに、炭素原子数が3から12までのエーテルを用いることもできる。例えばジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソール及びフェネトールなどが挙げられるがこれらに限定されない。さらには、炭素原子数が5から8までの環状炭化水素類を用いることもできる。例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン及びシクロオクタンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
【0052】
これらのうち、メチレンクロライトが溶剤として特に好ましい。また、メチレンクロライトに他の溶剤を混合して用いてもよい。ただし、メチレンクロライトの混合率は70質量%以上であることが好ましい。溶剤はセルロースエステルフイルムの製膜工程において除去され、溶剤の残留量は一般に5質量%未満である。しかしながら、残留量は1質量%未満であることが好ましく、0.5質量%未満であることがさらに好ましい。
【0053】
また、人体、環境への影響を考慮した場合、メチレンクロライトを使用しない溶媒を用いることが好ましい。この場合においては、酢酸メチル、前述したケトン類及びアルコール類の混合溶媒を用いることが好ましい。特にドープ調製用のポリマーにセルロースアシレートを選択した場合には、溶媒には、酢酸メチルを主溶媒に用いることが溶解性の点から好ましい。また、酢酸メチルには、ポリマーの溶解性を良好にする目的で、ケトン類やアルコール類の溶媒を混合することもできる。また添加剤として、可塑剤や紫外線吸収剤、劣化防止剤などをドープに添加してもよい。
【0054】
本実施形態のドープに添加することができる可塑剤は、特に限定はないが、リン酸エステル系では、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジフェニルヒフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェート等、フタル酸エステル系では、ジエチルフタレート、ジメトキジエチルフタレート、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート等、グリコール酸エステル系では、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等を単独あるいは併用するのが好ましい。さらに、特開平11−80381号公報、同11−124445号公報、同11−248940号公報に記載されている可塑剤も添加することができる。これら可塑剤は、セルロースアシレートに対し0.1〜20質量%含まれるようにドープ中に混合することが望ましい。
【0055】
また、本実施形態のドープには、一種類または二種類以上の紫外線吸収剤を添加することが好ましい。液晶用紫外線吸収剤としては、液晶の劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ、液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。
【0056】
次に、本実施形態の高分子フイルムの主原料となるセルローストリアセテートを用いた高分子溶液の調整について説明する。
【0057】
始めに、セルローストリアセテート粒子と溶媒とを混合し、セルローストリアセテート粒子を溶媒により膨潤させる膨潤工程をおこなう。膨潤工程の温度は、−10〜55℃であることが好ましく、通常は室温で実施する。セルローストリアセテートと溶媒との比率は、最終的に得られる溶液の濃度に応じて決定する。一般に、混合物中のセルローストリアセテートの量は、5〜30質量%であることが好ましく、8〜20質量%であることがさらに好ましく、10〜15質量%であることが最も好ましい。溶媒とセルローストリアセテートとの混合物は、セルローストリアセテートが充分に膨潤するまで撹拝することが好ましい。通常、混合攪拌時間は、1〜180分である。混合攪拌のみで膨潤から溶解まで進む場合があり、この際には、後述する加熱工程などのセルローストリアセテートを溶媒に溶解させる工程は、必ずしも行う必要はない。また、膨潤工程において、溶媒とセルローストリアセテート以外の成分、例えば、可塑剤、劣化防止剤、染料や紫外線吸収剤を添加してもよい。
【0058】
次に、ドープを130℃以上に加熱する加熱工程を行う。加熱温度は、130℃以上、望ましくは160℃以上、最も望ましくは180℃以上である。しかしながら、250℃を超えると、ドープ中のセルローストリアセテートの分解が生じるため、フイルムの品質が損なわれ、好ましくはない。この場合において、加熱速度は、1℃/分以上であることが好ましく、2℃/分以上であることがより好ましく、4℃/分以上であることがさらに好ましく、8℃/分以上であることが最も好ましい。加熱速度は、速いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限であり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が実用的な上限である。なお、加熱速度とは、加熱を開始する時の温度と最終的な加熱温度との差を、加熱開始時から最終的な加熱温度に達するまでの時間で割った値である。加熱方法は、オートクレーブ方式、多管式熱交換器、スクリュー押し出し機、スタチックミキサなどの何れの方法であっても良い。
【0059】
また、加熱時間は、20秒以上4時間以下が好ましい。加熱時間が20秒に満たない場合、加熱溶解したドープに不溶解物が残存して高品質なフイルムを作製することができない。また、この不溶解物をフィルタにより取り除く場合でも、フィルタの寿命を極端に短くする。加熱時間の始期は、目的温度に達したときから測定するものとし、終期は、目的温度から冷却を開始したときとする。なお、装置の冷却は、自然冷却であっても良いし、強制的な冷却であっても良い。
【0060】
ここで、加熱工程においては、溶液が沸騰しないように調整された圧力下で、溶媒の大気圧における沸点以上の温度までドープを加熱することが好ましい。加圧することによって、ドープの発泡を防止して、均一なドープを得ることができる。この時、加圧する圧力は、加熱温度と溶媒の沸点との関係で決定する。
【0061】
また、ドープを、加熱工程の前に冷却すると、セルローストリアセテート中に溶媒を急速かつ有効に浸透せしめ溶解が促進されるので、光学的性質の良好なフイルムを得ることができる。常温で容易に溶解し得ない系と、不溶解物が多くなる系は、冷却または加熱あるいは両者を組み合わせて用いると、良好なドープを調製することができる。有効な温度条件はマイナス100℃〜マイナス10℃である。冷却工程においては、冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ましい。また、冷却時に減圧すると、冷却時間を短縮することができる。減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いることが望ましい。また、この冷却工程は、加熱工程の後に実施することも有効である。なお、溶解が不充分である場合は、冷却工程から加熱工程までを繰り返し実施してもよく、溶解が充分であるかどうかは、目視により溶液の外観を観察して判断することができる。
【0062】
なお、本実施形態の溶液製腹方法において2種類以上のドープを調製して共流延する場合、例えば、同時に3層構造のフイルムを形成する場合、内層用のドープにはセルローストリアセテートを多めに含有させ、内層の表面と裏面に形成される外層用のドープには、比較的セルローストリアセテートを少なめに含有させることにより、平面性、透明性または成型加工性に優れたフイルムを形成することができるが、ドープの調整はこれに限定されない。
【0063】
次に、支持体である流延バンドもしくは流延ドラムに流延させる流延ダイについて説明する。
【0064】
図3から図7は、フイルムを製膜する際に用いるフラットダイを示す図である。
【0065】
図3に示すマニホールドダイ30は、高分子液を一旦貯留して、流延バンド17に高分子液を吐出する圧力がフイルムの幅方向に均一になるようにマニホールド30aが設けられている。そしてマニホールド30a内で均一な圧力となった高分子液は、ダイリップ30bから吐出され、流延バンド17にはリボン状高分子液30cが流延される。図4に分解したマニホールドダイ30の平面を示すように、ダイリップ30bに平行に円筒状のマニホールド30aが設けられている。そして、高分子液は、中央の供給孔30dから供給されるので、供給孔30aからダイリップ30bまで高分子液が流れる流動長が、中央部と両端とでは相当違うので、ダイリップ30bからの吐出しを均一にするため所定の大きさのマニホルド30aが設けられている。また、図5に分解した平面を示すコートハンガダイ31のマニホールド31aは、マニホールドダイ30のマニホールド30aのように大きくはないが、扇形に広がり、その広がり角度が大きいので、吐出した膜の厚みの均一度が悪くならないように魚の尾のような扇形31eになっている。
【0066】
ここで、マニホールドダイ30は、ダイリップ30bの間隙が、0.4mm以上、かつ2.0mm以下に設定することが好ましい。
【0067】
図6に示す流延ダイは、多層フイルムを製膜する際に用いるマルチマニホールド型共流延ダイ32であり、3つのマニホールド32a,32b,32cを有している。3つのマニホールド32a,32b,32cから3層状に合流した高分子液は、ダイリップ32dから吐き出され、流延ベルト17にはリボン状高分子液32eが流延されて3層構造のフイルムを形成する。
【0068】
ここで、マルチマニホールド型共流延ダイ32は、ダイリップ32dの間隙が、0.4mm以上、かつ2.0mm以下に設定することが好ましい。
【0069】
図7に示す流延ダイは、フィードブロック型共流延ダイ33で、このフィードブロック型共流延ダイ33は、フィードブロック33aが設けられ、フィードブロック33aから給液される表面層用高分子液34bと裏面層用高分子液34cと中間層用高分子液34aとが合流した複数層用高分子液34dを、さらに図3に示したマニホールドダイ30を経由して流延させるものである。
【0070】
図8に示す流延ダイは、逐次流延ダイ35で、図3に示したマニホールドダイ30を、流延ベルト17の移動する矢印方向Aに関し位置を少しずつずらして3つ配置し、矢印A方向の上流側から順に、裏面層用高分子液34c、中間層用高分子液34a、表面層用高分子液34bの順にそれぞれのマニホールドダイ30から流延ベルトに流延させる。
【0071】
ここで、流延ダイと支持体(流延バンド又は流延ドラム)との間隔は、通常1mmから10mmの範囲で設定し、好ましくは1.5mmから6mmの範囲で設定するのがよいが、これに限定されるものではない。
【0072】
次に、得られた高分子フイルムの用途について説明する。
【0073】
得られた高分子フイルムは、偏光板保護フィルムとして用いることができる。この偏光板保護フィルムをポリビニルアルコールなどから形成された偏光素子の両面に貼付することで偏光板を形成することができる。また、高分子フイルム上に光学補償シートを貼付した光学補償フイルム、防眩層を高分子フイルム上に積層させた反射防止フィルムなどの光機能性フィルムとして用いることもできる。さらに、これら製品を用いて、液晶表示装置の一部を構成することも可能である。
【0074】
【実施例】
次に、高分子溶液の実施例について説明する。
【0075】
本実施形態の溶液製膜方法を用い、層構成、製膜速度、膜厚などの基本条件を変化させるとともに、高分子液の、組成(基層、表面層もしくは裏面層)、動的粘性率、動的剛性率/動的粘性率(n)を変化させて製膜した高分子フィルムについて、フィルムの面状を評価し、併せて剥離時の剥げ残りの有無についてもチエックした。
【0076】
また、比較のために、動的粘性率もしくは動的剛性率/動的粘性率(n)が本実施形態において設定された条件から外れた高分子液を用いて製膜したフィルムについても、比較例として同様に評価した。
【0077】
高分子フイルムの面状評価は、蛍光灯の反射光および透過光にて角度を変化させて検査し、フイルムの厚みムラに起因するフイルム表面の凹凸の状態、傷の有無を次の基準で官能評価した。
凹凸がなく傷もない:◎
傷はないが弱い凹凸が少しある:○
弱い凹凸が少しあり、微小な傷がある:△
強い凹凸があるか、あるいは傷がある:×
また、動的剛性率と動的粘性率については、ストレス制御式レオメータCSL500型(I.T.S.製)を用い、測定温度35℃、コーン(直径4cm、2°)、周波数1Hz、変位2%で測定した。
【0078】
[実施例1]
(基本条件)
製膜速度;60m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;単層
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;87.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.4質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;78
動的剛性率(パスカル)E1;140
E1/n;1.79
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル)82000
(面状評価結果) ○
【0079】
[実施例2]
(基本条件)
製膜速度;45m/分、フィルム製品厚さ;40μm、層構成;単層
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;87.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.4質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;78
動的剛性率(パスカル)E1;140
E1/n;1.79
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル)82000
(面状評価結果) ○
【0080】
[実施例3]
(基本条件)
製膜速度;45m/分、フィルム製品厚さ;40μm、層構成;2層
表面層厚さ;0、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;106
動的剛性率(パスカル)E1;233
E1/n;2.20
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;87.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.4質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;78
動的剛性率(パスカル)E1;140
E1/n;1.79
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);125000
(面状評価結果) ◎
【0081】
[実施例4]
(基本条件)
製膜速度;80m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;3層
表面層厚さ;3μm、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;106
動的剛性率(パスカル)E1;233
E1/n;2.20
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;87.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.4質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;78
動的剛性率(パスカル)E1;140
E1/n;1.79
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);83000
(面状評価結果) ◎
【0082】
[実施例5]
(基本条件)
製膜速度;100m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;3層
表面層厚さ;3μm、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;106
動的剛性率(パスカル)E1;233
E1/n;2.20
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;77.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.0質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.0質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;55
動的剛性率(パスカル)E1;83
E1/n;1.51
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);50200
(面状評価結果) ◎
【0083】
[実施例6]
(基本条件)
製膜速度;60m/分、フィルム製品厚さ;40μm、層構成;3層
表面層厚さ;3μm、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;106
動的剛性率(パスカル)E1;233
E1/n;2.20
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;77.0質量部
トリフェニルフォスフェード;6.0質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.0質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.9質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;55
動的剛性率(パスカル)E1;83
E1/n;1.51
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);50200
(面状評価結果) ◎
【0084】
[比較例1]
(基本条件)
製膜速度;60m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;単層
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;272.0質量部
メタノール;93.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;88
動的剛性率(パスカル)E1;318
E1/n;3.61
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル)190000
(面状評価結果) ×
【0085】
[比較例2]
(基本条件)
製膜速度;60m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;3層
表面層厚さ;3μm、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;272.0質量部
メタノール;93.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;88
動的剛性率(パスカル)E1;318
E1/n;3.61
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;100.0質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;279.0質量部
メタノール;85.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;99
動的剛性率(パスカル)E1;302
E1/n;3.05
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);145800
(面状評価結果) △
【0086】
[比較例3]
(基本条件)
製膜速度;60m/分、フィルム製品厚さ;80μm、層構成;3層
表面層厚さ;3μm、裏面層厚さ;3μm
支持体温度;マイナス5℃、流延ダイ温度;35℃
(組成と物性)
「基層」
セルローストリアセテート;100質量部
トリフェニルフォスフェード;7.8質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;3.9質量部
メチレンクロライド;272.0質量部
メタノール;93.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;1.0質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;88
動的剛性率(パスカル)E1;318
E1/n;3.61
「表面層もしくは裏面層(支持体側)」
セルローストリアセテート;58.0質量部
トリフェニルフォスフェード;4.5質量部
ビフェニルジフェニルフォスフェード;2.3質量部
メチレンクロライド;300.0質量部
メタノール;65.0質量部
nブタノール;7.0質量部
紫外線吸収剤;0.7質量部
動的粘性率(パスカル・秒)n;18
動的剛性率(パスカル)E1;25
E1/n;1.39
「共通」 フィルム層内最低動的剛性率(パスカル);19000
(面状評価結果) ×(剥げ残りによる)
【0087】
上述した各実施例、および各比較例において、支持体から膜を剥離する際の剥げ残りの有無についてチエックしたところ、実施例1から実施例6、および比較例1、比較例2に関しては剥げ残りは発生しなかった。しかし、比較例3においては、剥げ残りが発生した。
【0088】
以上の結果に基づいて、E1/nが0.1(1/秒)を越え、かつ3.0(1/秒)未満となるよう設定された高分子液を支持体に流延させれば面状の良好な高分子フィルムを製膜することができることが確認できた。また、動的粘性率が20(パスカル・秒)以上あれば、剥げ残りが発生しないことも確認された。
【0089】
【発明の効果】
本発明の溶液製膜法によれば、溶液製膜法により良好な面状品質の高分子フイルムを製造するのに最適な高分子液の物性や好ましい剥離条件に基づいて高分子液の混合を制御したり、支持体の冷却温度を制御すればよいので、面状が良好な高分子フイルムを安定な状態で、かつ高速度に製造することができる。また、本発明の溶液性製膜法により製膜した高分子フイルムを用いて、光学的特性に優れた偏光板保護フィルム、光学機能性フィルム、偏光板および液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に用いる高分子フイルムの製造装置のうちの支持体に流延バンドを用いた製造装置を示す図である。
【図2】本実施形態の高分子フイルムの製造装置のうち、支持体にドラムを用いた製造装置の一部を示す図である。
【図3】マニホールドダイを示す図である。
【図4】マニホールドダイを分解した平面を示す図である。
【図5】コートハンガダイを分解した平面を示す図である
【図6】マルチマニホールド型共流延ダイを示す図である。
【図7】フィードブロック型共流延ダイを示す図である。
【図8】逐次流延ダイを示す図である。
【符号の説明】
1 貯蔵タンク
2 攪拌翼
4 送液ポンプ
5 スタチックミキサ
6 フィルタ
11 第1のドープ供給装置
12 第2のドープ供給装置
13 第3のドープ供給装置
14 貧溶媒供給装置
15 流延ダイ
16 回転ドラム
17 流延バンド
17a 流延地点
17b 剥離地点
18 流延ドラム
20 剥ぎ取りドラム
21 ロール搬送ゾーン
22 乾燥ゾーン
23 ロール
24 冷却ゾーン
25 巻き取り機
26 テンタ搬送ゾーン
26a テンタ
30 マニホールドダイ
30a,31a,32a,32b,32c マニホールド
30b,32d ダイリップ
30c,32e リボン状高分子液
30d 供給孔
31 コートハンガーダイ
31e 扇形
32 マルチマニホールド型共流延ダイ
33 フィードブロック型共流延ダイ
33a フィードブロック
34a 中間層用高分子液
34b 表面層用高分子液
34c 裏面層用高分子液
34d 複数層用高分子液
35 逐次流延ダイ

Claims (11)

  1. 加圧したセルロースエステル溶液を流延ダイから吐出することにより支持体に流延させ、該支持体上に凝固させた膜を該支持体から剥離するとともに乾燥させてセルロースエステルフイルムを得る溶液製膜方法において、
    前記流延ダイから前記支持体に吐出した前記セルロースエステル溶液の35℃における動的剛性率をE1(パスカル)および動的粘性率をn(パスカル・秒)としたときに、E1/nが1.50(1/秒)を超え、かつ3.05(1/秒)未満となるように、所定の溶媒を混合し、該流延ダイに到達する前に貧溶媒が混合されて最終処方に調整された該セルロースエステル溶液を前記支持体に流延させることを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 前記動的粘性率nが54(パスカル・秒)を超え、かつ79(パスカル・秒)未満となるように、所定の溶媒を混合したセルロースエステル溶液を前記支持体に流延させることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  3. 前記セルロースエステル溶液は、前記流延ダイから吐出する以前10分以内に最終処方に調整されることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  4. 前記セルロースエステル溶液は、スタテイックミキサにより前記貧溶媒が混合されて最終処方に調整されることを特徴とする請求項記載の溶液製膜方法。
  5. 前記セルロースエステル溶液は、配管内を加圧されて前記流延ダイまで送液されるものであって、該配管内の最高圧力が5(kg/cm 2 )以上、かつ40(kg/cm 2 )以内であることを特徴とする請求項記載の溶液製膜方法。
  6. 2種類以上のセルロースエステル溶液を、合流させた後に前記支持体に吐出して流延させる共流延工程、あるいは位置をずらして前記支持体に吐出して流延させる逐次流延工程を有し、
    前記2種類以上のセルロースエステル溶液のうちの前記支持体に吐出して流延させた際に該支持体に接する裏面層、または該裏面層と該裏面層とは反対側の表面層とを形成するセルロースエステル溶液が、前記所定の溶媒を混合したセルロースエステル溶液であることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項記載の溶液製膜方法。
  7. 前記支持体上に凝固させた膜を該支持体から剥離する際の該膜の動的剛性率E2が、2万(パスカル)を越えることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  8. 前記流延ダイから前記支持体に前記セルロースエステル溶液を吐出する際の該流延ダイの温度と該支持体上に凝固させた膜を該支持体から剥離する際の該支持体の温度との温度差が、5℃を越え、かつ50℃未満であることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  9. 前記流延ダイから前記支持体に前記セルロースエステル溶液を吐出する際の該高分子液の温度が、10℃以上、かつ55℃以下であることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  10. 前記支持体から凝固した膜を剥離する際の該支持体の温度が、マイナス30℃以上、かつ30℃以下であることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
  11. 前記流延ダイは、リップの間隙が、0.4mm以上、かつ2.0mm以下のものであることを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
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