JP4280487B2 - フイルム搬送方法及びフイルム搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フイルム搬送方法及びフイルム搬送装置に関し、更に詳しくは薄手のフイルム搬送方法及びフイルム搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶液製膜方法により製造するセルロースアシレートフイルム(以下、TACフイルムと称する)は、液晶ディスプレーや感光材料に用いられている。特に液晶ディスプレーに用いられるTACフイルムは液晶ディスプレー市場の需要増に伴い、大幅な流延速度の向上、フイルムの薄手化といったことが求められている。TACフイルムの製造方法は、TACをジクロロメタンを主溶媒とした混合溶媒に溶解し、そのポリマー溶液(以下、ドープと称する)を加熱した支持体上に流延してゲル膜を形成させる。ゲル膜が支持体上で自己支持性を有すると、剥取ローラを用いて剥ぎ取ってローラにより乾燥室に搬送してフイルムを製膜している(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−315147号公報 (第5−6頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、生産性を向上させるため製膜速度を増加したり、フイルムを薄手化したりすると、支持体から剥ぎ取ったフイルムをテンタ式乾燥機(両端支持による乾燥ゾーン)に噛み込ませるまでの間の搬送不安定化が問題となっている。特に、フイルムの両縁(以下、耳端部と称する)にいわゆる「カール」が発生するとテンタ式乾燥機に送り込む際にそのカールした耳端部がテンタ乾燥機の一部に接触するとフイルム搬送に支障をきたす場合があった。
【0005】
本発明の目的は、フイルムの搬送時の安定化、特にフイルムのツレシワ及びカールの発生並びにフイルムのローラへの接着を抑制したフイルム搬送方法及びフイルム搬送装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、フイルム剥取からテンタ式乾燥機入口側での噛み込みまでの間(以下、渡り部とも称する)にフイルム強度(フイルム縦弾性係数)を増加させ、乾燥によるフイルムの収縮力を低減して、渡り部に設けられたローラ上の表面状態の最適化、渡り部のローラ間におけるドロー制御(引っ張り制御)を行うことで、渡り部における軟膜なフイルムの搬送を安定化、特にカールの発生及びツレシワの発生を抑制することが可能となることを見出した。
【0007】
本発明は、支持体上のドープのゲル化により形成したフイルムを前記支持体から剥ぎ取った後にローラを用いて前記フイルムをテンタ式乾燥機に搬送するフイルム搬送方法において、前記剥取時のフイルム厚みを30μm以上とし、前記剥取時の前記フイルムの縦弾性係数を450000Pa以上とし、前記フイルムの表面のうち、前記支持体と接触していた支持体接触面側に、ローラ温度が0℃以下の第1ローラを配し、前記支持体接触面と反対の支持体接触反対面側に、ローラ温度が0℃以下の第2ローラを配し、前記第1ローラ及び前記第2ローラを用いて前記フイルムをニップすることを特徴とする。前記第1ローラ及び第2ローラが前記テンタ式乾燥機の直前に配されることが好ましい。なお、本発明のフイルム搬送方法では、前記フイルムの縦弾性係数が大きいほど好ましい。また、軟膜状態のフイルムの弾性は機械物性に大きく影響するため、装置の調整を行うことで前記縦弾性係数を好ましい値とすることができる。
【0008】
前記フイルムへのニップ圧力を0.1kPa以上1kPa以下とすることが好ましい。前記第1ローラ及び第2ローラの表面粗さRaが、0.05μm≦Ra≦0.5μmの範囲のものを用いることが好ましい。前記第1ローラ及び第2ローラを複数本用いた場合であって、前記フイルム搬送方向に対して上流側に設けられた一のローラの周速度V1(m/min)と、前記一のローラの下流側直後に設けられた他のローラの周速度V2(m/min)との周速度比(V2/V1)を1.0025≦(V2/V1)≦1.15の範囲とすることが好ましい。前記フイルムに加えられる延伸歪み速度を1.4×10 −4 (1/s)以上とすることが好ましい。前記第1ローラ及び第2ローラの表面の静止摩擦係数μ0が、0.036≦μ0≦0.044の範囲であり、動摩擦係数μが、0.018≦μ≦0.022の範囲にあるものを用いたことが好ましい。前記フイルムを前記支持体から剥ぎ取り、前記テンタ式乾燥機に搬送する間で、0℃以下の風を前記フイルムに吹き付けることが好ましい。前記フイルムの少なくとも前記支持体接触反対面に前記風を吹き付け、前記支持体接触反対面の乾燥を促進することが好ましい。前記フイルムの前記支持体接触面側と前記支持体接触反対面側と、の乾燥速度差(dW/dt)をdW/dt≦0.05(kg・solv/kg・solid/秒)とすることが好ましい。なお、本発明において乾燥速度差(dW/dt)の単位を(kg・solv/kg・solid/秒)で示している。これは、(溶媒の重さ)/(固形分の重さ×時間)を意味している。
【0009】
また、本発明は、支持体上のドープのゲル化により形成したフイルムを前記支持体から剥ぎ取った後に、支持体から剥ぎ取られたフイルムを支持してテンタ式乾燥機に搬送するフイルム搬送装置において、前記フイルムの表面のうち、支持体と接触していた支持体接触面側に配され、ローラ温度が0℃以下の第1ローラと、前記支持体接触面と反対の支持体接触反対面側に、前記第1ローラと対になるように配され、前記第1ローラを用いて、剥取時の厚みが30μm以上で、縦弾性係数が450000Pa以上の前記フイルムをニップし、ローラ温度が0℃以下の第2ローラとを備えることを特徴とする。
【0010】
前記第1ローラ及び前記第2ローラが、前記テンタ式乾燥機の直前に配されることが好ましい。前記第1ローラと前記第2ローラとの表面粗さRaが、0.05μm≦Ra≦0.5μmであることが好ましい。前記フイルムを前記支持体から剥ぎ取り、前記テンタ式乾燥機に搬送する間で、0℃以下の風を前記フイルムに吹き付ける送風機を有することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のフイルム搬送方法をドープを作製し、そのドープを支持体上に流延して、形成されたゲル膜を剥ぎ取ってテンタ式乾燥機で乾燥させる溶液製膜方法に適用した例を図面を参照して説明する。しかしながら、本発明のフイルム搬送方法は、溶液製膜方法に適用する方法に限定されるものではない。
【0012】
[溶媒]
本発明に用いられるドープを調製するための溶媒は、公知のいずれの溶媒をも用いることができる。特には、メチレンクロライド(ジクロロメタン)などのハロゲン化炭化水素類、酢酸メチルなどのエステル類、エーテル類、アルコール類(例えば、メタノール,エタノール,n−ブタノールなど)、ケトン類(例えば、アセトンなど)などが好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。また、これら溶媒を複数混合させた溶媒からドープを調製し、そのドープから形成されたフイルムを搬送することもできる。
【0013】
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは特に限定されるものではない。しかしながら、セルロースアシレートを用いることが好ましく、特に酢化度59.0%〜62.5%のセルローストリアセテート(TAC)を用いることがより好ましい。製膜されたTACフイルムを用いて構成された光学用フイルム、偏光板、液晶表示板は、光学特性の機能、寸法の安定性に特に優れている。
【0014】
[添加剤]
ドープには、公知の添加剤のいずれをも添加させること可能である。添加剤としては、可塑剤(トリフェニルホスフェート(以下、TPPと称する),ビフェニルジフェニルホスフェート(以下、BDPと称する)など)、紫外線吸収剤(例えば、オキシベンゾフェノン系化合物,ベンゾトリアゾール系化合物など)、マット剤、増粘剤、オイルゲル化剤(例えば、シクロヘキサンジアミン誘導体など)などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの添加剤は、ドープを調製する際にポリマーと共に混合しても良い。また、ドープを調製した後、移送する際に静止型混合器などを用いてインライン混合することも可能である。なお、本発明において前記ポリマーと添加剤とを併せて固形分と称する。
【0015】
[ドープの調製]
前述した固形分(ポリマー及び添加剤)を前述した溶媒に仕込んだ後に、公知のいずれかの溶解方法により溶解させドープを調製する。このドープは濾過により異物を除去することが一般的である。濾過には濾紙、濾布、不織布、金属メッシュ、焼結金属、多孔板などの公知の各種濾材を用いることが可能である。濾過することにより、ドープ中の異物,未溶解物を除去することができ、製品フイルム中の異物による欠陥を軽減することができる。
【0016】
また、一度溶解したドープを加熱して、さらに溶解度の向上を図ることもできる。加熱には静置したタンク内で撹拌しながら加熱する方法、多管式、静止型混合器付きジャケット配管等の各種熱交換器を用いてドープを移送しながら加熱する方法などがある。また、加熱工程の後に冷却工程を実施することも可能である。また、装置の内部を加圧することにより、ドープの沸点以上の温度に加熱することも可能である。これらの処理を施すことにより、溶解性の低い未溶解物を完全に溶解することができ、フイルムの異物の減少、濾過の負荷軽減をはかることができる。なお、本発明において、ドープ中の固形分が、20重量%〜25重量%の範囲であると、支持体上に形成されたゲル膜を剥ぎ取る際に、十分なフイルム強度(縦弾性係数)を有することが可能となるので好ましいが、本発明に用いられるドープの固形分量は前述した範囲に限定されるものではない。また、フイルム強度を増加させる目的で、オイルゲル化剤をポリマーに対して0.1重量%〜2重量%添加することがより好ましい。
【0017】
[フイルム搬送方法]
図1は本発明に係るフイルム搬送方法を実施するために用いられるフイルム製膜ライン10の概略図を示している。また、図2にフイルム製膜ライン10の渡り部30の拡大図を示した。ミキンシングタンク11内には、前述した方法で調製されたドープ12が仕込まれて、図示しないモータで回転する撹拌翼13で撹拌されて均一になっている。ドープ12は、ポンプ14により濾過装置15に送られて不純物が除去される。その後に、一定流量で流延ダイ21に送られる。流延ダイ21は、支持体である回転ドラム22上に配置している。回転ドラム22は、図示しない駆動装置により無端で回転駆動する。回転ドラム22上に流延ダイ21からドープ12を流延して流延ビード23が形成される。流延ビード23は、回転ドラム22上でゲル化が進行してゲル膜24となる。ゲル膜24が回転ドラム22の走行に伴って移動すると、さらにゲル化が進行して自己支持性を有するものになる。このゲル膜24が剥取位置に達すると、剥取ローラ25により回転ドラム22から剥ぎ取られ、フイルム26となる。
【0018】
回転ドラム22から剥取ローラ25により剥ぎ取られたゲル膜24からフイルム26が形成される。そのフイルム26の縦弾性係数が450000Pa以上のフイルム強度を有していると、渡り部30でフイルム26を搬送する際の搬送不安定化、例えばフイルムのツレシワ及びカール、ローラ上におけるフイルム接着の発生を抑制できる。フイルム26の縦弾性係数は、ロードセルにより測定することが好ましい。なお、本発明において、フイルム強度は、600000Pa以上であることがより好ましく、さらに好ましくは750000Pa以上である。
【0019】
剥取時のフイルム26の厚みを30μm以上とすると座屈変形によるツレシワを抑制することができる。そこで、本発明において、剥取時のフイルム26の厚みは30μm以上が好ましく、より好ましくは30μm〜550μmの範囲であり、最も好ましくは50μm〜350μmの範囲である。
【0020】
渡り部30に設けられているローラ31,32,33,34,35,36は、図示しない駆動装置により回転駆動する。なお、本発明において対向して設けられている各ローラ対(例えば、ローラ31とローラ34)のいずれか1つが回転駆動し、他のローラはフイルム26の移動に伴って自由回転するローラであっても良い。各ローラ31〜36の表面粗さRaを、0.05μm≦Ra≦0.5μmの範囲にすることが好ましく、より好ましくは0.1μm≦Ra≦0.4μmであり、最も好ましくは0.2μm≦Ra≦0.3μmの範囲である。その範囲にすることで、フイルム26とローラ31〜36表面との接着力を低減させる効果があり、ローラ31〜36におけるフイルム26の接着を抑制できる。ローラ31〜36の表面粗さ(Ra)が0.05μm未満ではフイルム26との接着力が向上してしまい、フイルム26の円滑な搬送が妨げられる場合がある。一方、表面粗さ(Ra)が0.5μmより大きいと、フイルム26の面上にローラ31〜36の周方向の研磨筋が写るという問題が生じる場合もある。
【0021】
ローラ31〜36の表面と鋼との間の静止摩擦係数(以下、静止摩擦係数と称する)μ0を、0.036≦μ0≦0.044とし、鋼に対する動摩擦係数(以下、動摩擦係数と称する)μを0.018≦μ≦0.022の範囲とすることが好ましい。また、より好ましくは静止摩擦係数μ0は0.038≦μ0≦0.042、動摩擦係数μは0.019≦μ≦0.021の範囲であり、最も好ましくは静止摩擦係数μ0が0.039≦μ0≦0.041、動摩擦係数μが0.0195≦μ≦0.0205の範囲内である。その範囲のローラを用いると、フイルム26にツレシワの発生を抑制する効果がある。μ0が0.036未満であるとフイルム26が隣接するローラ間(例えば、ローラ35とローラ36の間)で受ける乾燥収縮力により幅方向に移動し、座屈変形を生じる場合がある。一方、μ0が0.044より大きいとフイルム26がローラ上で延伸されるためローラに接触すると、変形が生じ、ローラ上の保持力によりツレシワとして残ってしまう場合がある。
【0022】
渡り部30には、図示したように複数のローラ31〜36が設けられていると、フイルム搬送時に隣接する各ローラの周速度を変えることで、フイルム26の延伸を行うことが可能となり、ツレシワの発生を抑制できるために好ましい。搬送の安定化を図ることができる。例えば、ローラ35の周速度V1とその下流側に設けられたローラ36の周速度V2との周速比を1.0025≦(V2/V1)≦1.15とすることが好ましく、より好ましくは1.005≦(V2/V1)≦1.10の範囲であり、最も好ましくは1.01≦V2/V1≦1.05の範囲内であるが、本発明はこれら範囲に限定されるものではない。これによりフイルムのツレシワの発生、ローラ上にフイルムが接着することが抑制される。周速度比が1.0025未満であるとフイルムに加わる延伸力が不足して、ローラ上にフイルムが接着してしまう場合がある。また、周速度比が1.15より大きいとツレシワが発生してしまう場合がある。
【0023】
渡り部のフイルム搬送方向に対してa本のローラを設けて、上流側のローラの周速度をVn とし、その下流側直後に設けられたローラの周速度Vn+1 とした場合に、1.0025≦(Vn+1 /Vn )≦1.15が好ましく、より好ましくは、1.005≦(Vn+1 /Vn )≦1.10であり、最も好ましくは、1.01≦(Vn+1 /Vn )≦1.05である。なお、aは2≦aであり、nは、1≦n≦(a−1)の数値範囲である。
【0024】
隣接するローラ間の周速度比を規定することにより、フイルム26の延伸歪み速度1.4×10-4(1/s)以上と高くなり、フイルム26に働く応力を増加することができ、ローラ上におけるフイルムの接着を抑制することができる。フイルムの延伸歪み速度が1.4×10-4(1/s)未満であるとローラ上におけるフイルムの接着を抑制する効果が不十分となる場合がある。フイルムの延伸歪み速度としては1.4×10-3(1/s)以上であることがより好ましく、さらに好ましくは1.4×10-2(1/s)以上であるが、本発明では前述した数値範囲に限定されるものではない。
【0025】
ローラ31〜36の表面温度(以下、ローラ温度と称する)を温度調整装置37により0℃以下すると、フイルム26がローラ31〜36の表面に接触する際の伝熱によりフイルム26の温度が調整されて、フイルム26の縦弾性係数(フイルム強度)を向上させる効果がある。なお、本発明においてローラ温度は0℃以下に限定されるものではないが、ローラ31〜36の温度が0℃よりも大きいとフイルムの強度を向上させる効果として不十分な場合がある。ローラ温度としては−10℃以下であることがより好ましく、さらに好ましくは−20℃以下である。
【0026】
フイルム26がゲル膜24であったときに、回転ドラム22に接触していた面を支持体接触面26aとし、その面26aの反対側を支持体接触反対面26bと称する。支持体接触面26a又は支持体接触反対面26bに接触するローラの少なくともいずれか一方を前述したローラ温度としても良い。それぞれの面26a,26b側にそれぞれ設けられたローラ31〜33,ローラ34〜36のいずれか一方のみのローラ温度を調整しても良い。それぞれの面側のローラ温度を調整することにより、それぞれの面から揮発する溶媒量を制御することも可能となる。
【0027】
送風機38a,38bを用いて0℃以下の冷却風(以下、風と称する)39をフイルム26に吹き付けると、フイルムの温度が調整されて、フイルム26の縦弾性係数(フイルム強度)を向上させる効果がある。本発明において、支持体接触面26a側に備えられている送風機38bと支持体接触反対面26b側に備えられている送風機38aとが、一体の送風機であって、それぞれの面側に送風口が設けられていても良いし、別体の送風機38a,38bをそれぞれの面26a,26b側に備えていても良い。また、送風機による風39の送風は支持体接触面26a側のみでも良いが、最も好ましくは図2に示すように両面26a,26b側に送風することである。風39の温度が0℃よりも大きいとフイル強度を向上させる効果として不十分な場合がある。そこで、本発明において風29の温度は0℃以下が好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、最も好ましくは−20℃以下である。
【0028】
風39を支持体接触反対面26b側に送風することで、面26bの乾燥が促進されて、溶媒をより多く含む支持体接触面26a側との乾燥速度差(dW/dt)を低減することができ、カールの発生を抑制できる。乾燥速度差(dW/dt)は、0.05(kg・solv/kg・solid/秒)以下とすることが好ましく、より好ましくは0.03(kg・solv/kg・solid/秒)以下であり、最も好ましくは0.01(kg・solv/kg・solid/秒)以下とすることである。なお、本発明においてWは、フイルム26中の(溶媒質量/固形分質量)から算出される値である。また、風39は湿度が5%以下の乾燥風を用いることがより好ましいが、この範囲に限定されるものではない。
【0029】
フイルム26を更に乾燥させるため、渡り部30の下流側にテンタ式乾燥機50と乾燥室51とが設置されている。テンタ式乾燥機50によりフイルムの幅方向を延伸しながら乾燥すると、フイルム26に生じていたツレシワやカールが矯正されてその面状が均一になるために好ましい。さらに、多数のローラ52が配置されている乾燥室51にフイルム26が送り込まれる。フイルム26は、それらローラ52に巻きかかりながら搬送されながら乾燥される。さらに、冷却室53でフイルム26は室温程度まで冷却された後に、巻取機54で巻き取られる。なお、冷却室53での冷却温度は室温程度(約25℃)にすることが好ましいが、本発明においてフイルムの冷却温度はそれに限定されるものではなく、例えば60℃程度に冷却しても良い。また、本発明に係るフイルム搬送方法に用いられるフイルム製膜ライン10は、図1及び図2に示したものに限定されるものではない。
【0030】
なお、図1では乾燥装置(乾燥部)としてテンタ式乾燥機50を示したが、本発明の乾燥装置は、それに限定されるものではなく、他の公知の乾燥装置を用いることもできる。しかしながら、本発明によればフイルム搬送時にフイルムの耳端部にカールすることを抑制できるため、フイルムの耳端部を挟んで搬送するテンタ式乾燥機を用いたフイルム製膜ラインに適用することが、最も好ましい。
【0031】
図3を用いて本発明のフイルム搬送方法を実施するための他の実施形態について説明する。なお、図1及び図2に示したフイルム製膜ライン10と同じ箇所の図示及び説明は省略する。渡り部60にはフイルム26をニップするニップローラ61とバックアップローラ62とが設けられている。ニップローラ61は支持体接触面26a側に配置されており、フイルム26に発生したカールをニップして矯正する。また、そのニップする際の圧力は特に限定されるものではないが、0.1kPa以上1kPa以下の範囲とするとカールを矯正しつつ、フイルムの面状を良好に保つことができる。さらにニップローラ61の表面温度を温度調整装置63により制御することで、支持体接触面26a側の溶媒の乾燥速度を制御することが可能となる。ニップローラ61の表面温度は0℃以下とすることが好ましいが、その温度に限定されるものではない。
【0032】
前述したように図1及び図2並びに図3に示した渡り部30,60にはローラがフイルムを挟んで対になって配置されていた。しかしながら、本発明のフイルム搬送方法を実施する渡り部のローラの配置は、それらに限定されるものではない。図4を用いて更に他の実施形態を説明する。なお、図1及び図2に示したフイルム製膜ライン10と同じ箇所の図示及び説明は省略する。渡り部70にはニップローラ71,72とローラ73,74,75とがフイルム26を挟んで千鳥状に配置されている。このようにローラ71〜75を配置することにより、支持体接触反対面26bを下に押さえつける力が働き、カールの矯正を行うことが容易となる。なお、渡り部70に図示しない温度調整装置や送風機を用いることも可能である。
【0033】
また、更に他の実施形態としては、例えば、回転ドラム22に換えて流延ベルトを用いることも可能である。また、流延ダイ21の上流側にフィードブロックを取り付け、多数のドープをそのフィードブロックに送り込み、フィードブロック内で、それらのドープを合流させて流延する共流延法などにも適用することが可能である。さらには、本発明を複数の流延ダイを流延ベルト上に設ける逐次流延法に適用することも可能である。
【0034】
本発明のフイルム搬送方法は、剥ぎ取る際の条件を規定することにより15μm〜150μmの範囲の厚みに製膜されたフイルム(薄手のフイルム)の製膜方法に適用することが可能である。なお、フイルムの厚みは35μm〜65μmがより好ましく、最も好ましくは35μm〜60μmのフイルムの製膜に、本発明のフイルム搬送方法を適用することである。
【0035】
製膜されたフイルム26は、偏光板保護膜などの光学用フイルムとして用いることができる。この偏光板保護膜をポリビニルアルコールなどから形成された偏光膜の両面に貼付することで偏光板を形成することができる。さらに、前記フイルム上に光学補償シートを貼付した光学補償フイルム、防眩層をフイルム上に形成した反射防止膜などの光機能性膜として用いることもできる。これら製品からは、液晶表示装置の一部である液晶表示板を構成すると、フイルムの面状が優れているため、光学特性に優れた液晶表示装置を製造できる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。実施例としては本発明に係るフイルム搬送方法を用いた溶液製膜方法について説明する。始めに、実験に用いるドープの調製方法を説明する。次にフイルムのツレシワとローラへの接着とを調べた実施例1及び比較例1ないし比較例6を実験1として説明する。実験条件及び結果については後に表1にまとめて示す。なお、説明は実施例1で詳細に行い、比較例の実験条件で実施例1と同じ箇所については説明を省略した。そして、カールの発生の有無を調べた実施例2及び実施例3並びに比較例7及び比較例8を実験2として説明し、実験条件及び結果については後に表2にまとめて示す。なお、説明は実施例2で詳細に行い、その他の実施例及び比較例の実験条件で実施例2と同じ箇所については、説明を省略した。また、実施例2の説明において実施例1と同じ条件の箇所の説明は省略した。
【0037】
[ドープAの調製]
ドープAは、ジクロロメタン(85重量%),メタノール(12重量%),n−ブタノール(3重量%)の組成比の混合溶媒100重量部を用いた。また、溶質(固形分)のポリマーとしてセルローストリアセテート(酢化度60.9%)26.8重量部を用いた。さらに、その他の溶質として添加剤として可塑剤であるTPP2.1重量部、BDP1.1重量部を用いてドープAを調製した。このドープAの30℃粘度は、100Pa・sであり、−5℃貯蔵弾性は、10万Paであった。このドープAをミキシングタンク11に仕込んだ。なお、本発明において溶質の重量部とは、前述した混合溶媒に対する比を意味している。
【0038】
[ドープBの調製]
酢酸メチル(85重量%),アセトン(5重量%),エタノール(5重量%),n−ブタノール(5重量%)の混合組成比の混合溶媒100重量部を用いた。また、溶質(固形分)のポリマーとしてはセルローストリアセテート(酢化度59.6%)26.8重量部を用いた。さらにその他添加剤として可塑剤であるTPP2.1重量部,BDP1.1重量部を用いてドープBを調製した。このドープBの30℃粘度は、100Pa・sであり、−5℃貯蔵弾性は、12000Paであった。このドープBをミキシングタンク11に仕込んだ。
【0039】
<実験1>
[実施例1]
フイルム製膜ライン10(図1及び図2参照)を用いてフイルムの製膜を行った。流延ダイ21にはコートハンガー型ダイを用いた。また、支持体である回転ドラム22には、ハードクロムメッキを施し、表面粗さが0.04Sのものを用いた。渡り部30のローラ31〜36は、表面粗さ(Ra)が0.2μm,静止摩擦係数(μ0)が0.04,動摩擦係数(μ)が0.02のものを用いた。ローラ35の周速度V1とローラ36の周速度V2との周速度比(V2/V1)は1.05とした。また、ローラ34の周速度V0とローラ35の周速度V1との比(V1/V0)も1.05とした。
【0040】
前述した条件に設定した後に、30℃のドープAを乾燥後のフイルム26の膜厚(厚み)が40μmとなるように、−5℃に調整された回転ドラム22上に流延速度を50m/minとして流延した。ゲル膜24が自己支持性を有するものになったとき剥取ローラ25でフイルム26として剥ぎ取った。このフイルム縦弾性係数をロードセルを用いて測定したところ500000Paであり、フイルム厚みは60μmであった。渡り部30でフイルム26の表面温度が−5℃となるように送風機38b(図2参照、支持体接触面26a側)で−5℃の風39をフイルム26に吹き付けた。さらに、フイルム26をテンタ式乾燥機50で135℃,3分間乾燥した後に、145℃の乾燥室51で15分間乾燥した後、60℃の冷却室53で2分間冷却した。最後に、巻取機54で巻き取った。このフイルム26を目視で観察したところツレシワの発生が全く無く(○)、ローラ31〜36への接着も全く見られなかった(○)。
【0041】
[比較例1ないし比較例6]
表1に示した実験条件以外は、実施例1と同じ条件で製膜した。なお、比較例1及び比較例2の実験では乾燥後のフイルムの膜厚が17μmとなるように剥ぎ取り時のフイルムの厚みが25μmとなるように流延した。
【0042】
【表1】
【0043】
比較例1ではツレシワが発生(×)し、ローラ接着も発生した(×)。比較例3及び比較例5では、ツレシワの発生は見られなかった(○)が、ローラに接着が弱く発生した(△)。比較例2,比較例4及び比較例6では、ツレシワの発生が弱く見られた(△)が、接着は発生しなかった(○)。比較例2ないし比較例6の各実験から得られたフイルムは、ツレシワ,接着のいずれかが実施例1よりも悪化したものであるが、それらフイルムを用いた製品の種類によっては、使用可能である。その場合には、比較例2ないし比較例6は、本発明の効果が生じた実施例とみなすことができる。
【0044】
<実験2>
[実施例2]
実施例1と同じフイルム製膜ライン10(図1及び図2)を用いてフイルムの製膜を行った。回転ドラム22の表面温度は、−5℃に調整し保持した。渡り部30のローラ31〜36は、表面粗さ(Ra)が0.2μm,静止摩擦係数(μ0)が0.04,動摩擦係数(μ)が0.02のものを用いた。ローラ35の周速度V1とローラ36の周速度V2との周速度比(V2/V1)は1.05とした。また、ローラ34の周速度V0とローラ35の周速度V1との比(V1/V0)も1.05とした。
【0045】
前述した実験条件に設定した後に、30℃のドープAを乾燥後のフイルム26の膜厚(厚み)が40μmとなるように回転ドラム22上に流延速度80m/minとして流延した。ゲル膜24を剥取ローラ25で剥ぎ取りフイルム26を得た。この時のフイルム26の縦弾性係数をロードセルを用いて測定したところ500000Paであり、膜厚は60μmであった。ローラ31〜36の表面温度が−5℃になるように温度調整装置37により調整した。渡り部30における支持体接触面26aと支持体接触反対面26bとの乾燥速度差(dW/dt)は0.04(kg・solv/kg・solid/秒)であった。さらに、フイルム26をテンタ式乾燥機50で120℃,10秒間乾燥させた。その後に、145℃の乾燥室51で15分間乾燥した後、60℃の冷却室53で2分間冷却した。最後に巻取機54で巻き取った。
【0046】
また、フイルムのカールの発生についても全面カール(表2中では、製品カールと称し、以下の説明においても製品カールと称する場合がある)と耳端部カールとの評価を行った。全面カールの評価は、フイルムを幅(フイルム幅方向)35mm×長さ(搬送方向)3mmのサンプルを採取し、水温20℃〜25℃の水中に3分間浸した後に、真上から湾曲程度を目測で0.1mmまで測定し、その値に基づいて評価した。幅方向について5点サンプリングして平均値を下記の3段階で評価した。
−0.1cm-1以上3.5cm-1未満;○
3.5cm-1以上5cm-1未満:△
5cm-1以上;×
フイルムの全面カール(製品カール)の平均値は、1cm-1であり、良品(○)であり、全面カールの測定及び評価を同じ条件で行った耳端部のカールについても、その平均値は、1.5cm-1であり、良品(○)であった。
【0047】
[実施例3]
実施例2に用いたフイルム製膜ライン10の渡り部を図3の形態に変更した以外は同じラインを用いた。なお、ニップローラ61、その表面温度が−5℃となるように温度調整装置63を用いて制御した。30℃のドープBを乾燥後のフイルム26の膜厚40μmとなるように回転ドラム22上に流延速度を80m/minとして流延した。ゲル膜24を剥取ローラ25で剥ぎ取ってフイルム26を得た。このフイルム26の縦弾性係数をロードセルを用いて測定したところ450000Paであり、膜厚は60μmであった。ローラ31,32,34,35の表面温度が2℃となるように温度調整装置63により調整した。そして、ニップローラ61を用いて圧力0.2kPaでフイルム26をニップした。渡り部30における支持体接触面26aと支持体接触反対面26bとの乾燥速度差(dW/dt)は0.02(kg・solv/kg・solid/秒)であった。その後は実施例2と同じ条件で実験を行った。また、このフイルムの全面カール(製品カール)と耳端部カールとを実施例2と同じ測定を行ったところ、いずれも良好(○)であった。
【0048】
[比較例7及び比較例8]
表2に示した実験条件以外は、実施例2と同じ条件で製膜を行った。いずれの方法でも全面カール(製品カール)の発生(×)及び耳端部カールの発生(×)が見られた。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、前記剥取時の厚みが30μm以上、縦弾性係数が450000Pa以上のフイルムを、ローラ温度が0℃以下のローラ対を用いてニップするから、フイルムにおけるツレシワ及びカールの発生が抑制されてフイルムの搬送を安定して行うことが可能となった。
【0051】
本発明によれば、ニップ用のローラを用いて、前記フイルムの少なくとも支持体接触面をニップすることにより、搬送中に発生したカールを容易に矯正することができる。
【0052】
本発明によれば、前記第1ローラと前記第2ローラとを複数本用いた場合であって、前記フイルム搬送方向に対して上流側に設けられた一のローラの周速度V1(m/min)と、前記一のローラの下流側直後に設けられた他のローラの周速度V2(m/min)との周速度比(V2/V1)を1.0025≦(V2/V1)≦1.15の範囲とするから、フイルムに過度な延伸力が付与されずツレシワの発生が抑制される。また、その延伸力によりフイルムがローラに接着することが抑制される。
【0053】
以上、本発明のフイルム搬送方法及びフイルム搬送装置によれば、薄手のフイルムにおけるツレシワ及びカールの発生が抑制される。また、それらが発生した際にも搬送中に強制されるため、フイルムの搬送を安定化することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフイルム搬送方法を実施するためのフイルム製膜ラインの概略図である。
【図2】図1に示したフイルム製膜ラインの要部概略拡大図である。
【図3】本発明に係るフイルム搬送方法を実施するためのフイルム製膜ラインの他の実施形態の要部概略拡大図である。
【図4】本発明に係るフイルム搬送方法を実施するためのフイルム製膜ラインの他の実施形態の要部概略拡大図である。
【符号の説明】
10 フイルム製膜ライン
22 回転ドラム
25 剥取ローラ
26 フイルム
26a 支持体接触面
26b 支持体接触反対面
30 渡り部
31,32,33,34,35,36 ローラ
37 温度調整装置
38 送風機
50 テンタ式乾燥機
V1 ローラ周速度
V2 ローラ周速度
Claims (12)
- 支持体上のドープのゲル化により形成したフイルムを前記支持体から剥ぎ取った後にローラを用いて前記フイルムをテンタ式乾燥機に搬送するフイルム搬送方法において、
前記剥取時のフイルム厚みを30μm以上とし、前記剥取時の前記フイルムの縦弾性係数を450000Pa以上とし、
前記フイルムの表面のうち、前記支持体と接触していた支持体接触面側に、ローラ温度が0℃以下の第1ローラを配し、
前記支持体接触面と反対の支持体接触反対面側に、ローラ温度が0℃以下の第2ローラを配し、
前記第1ローラ及び前記第2ローラを用いて前記フイルムをニップすることを特徴とするフイルム搬送方法。 - 前記第1ローラ及び第2ローラが前記テンタ式乾燥機の直前に配されることを特徴とする請求項1記載のフイルム搬送方法。
- 前記フイルムへのニップ圧力を0.1kPa以上1kPa以下とすることを特徴とする請求項1または2記載のフイルム搬送方法。
- 前記第1ローラ及び第2ローラの表面粗さRaが、0.05μm≦Ra≦0.5μmの範囲のものを用いることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1つ記載のフイルム搬送方法。
- 前記第1ローラ及び第2ローラの表面の静止摩擦係数μ0が、0.036≦μ0≦0.044の範囲であり、動摩擦係数μが、0.018≦μ≦0.022の範囲にあるものを用いたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか1つ記載のフイルム搬送方法。
- 前記フイルムを前記支持体から剥ぎ取り、前記テンタ式乾燥機に搬送する間で、0℃以下の風を前記フイルムに吹き付けることを特徴とする請求項1ないし5いずれか1つ記載のフイルム搬送方法。
- 前記フイルムの少なくとも前記支持体接触反対面に前記風を吹き付け、前記支持体接触反対面の乾燥を促進することを特徴とする請求項6記載のフイルム搬送方法。
- 前記フイルムの前記支持体接触面側と前記支持体接触反対面側と、の乾燥速度差(dW/dt)をdW/dt≦0.05(kg・solv/kg・solid/秒)とすることを特徴とする請求項6または7記載のフイルム搬送方法。
- 支持体上のドープのゲル化により形成したフイルムを前記支持体から剥ぎ取った後に、支持体から剥ぎ取られたフイルムを支持してテンタ式乾燥機に搬送するフイルム搬送装置において、
前記フイルムの表面のうち、支持体と接触していた支持体接触面側に配され、ローラ温度が0℃以下の第1ローラと、
前記支持体接触面と反対の支持体接触反対面側に、前記第1ローラと対になるように配され、前記第1ローラを用いて、剥取時の厚みが30μm以上で、縦弾性係数が450000Pa以上の前記フイルムをニップし、ローラ温度が0℃以下の第2ローラとを備えることを特徴とするフイルム搬送装置。 - 前記第1ローラ及び前記第2ローラが、前記テンタ式乾燥機の直前に配されることを特徴とする請求項9記載のフイルム搬送装置。
- 前記第1ローラと前記第2ローラとの表面粗さRaが、0.05μm≦Ra≦0.5μmであることを特徴とする請求項9または10記載のフイルム搬送装置。
- 前記フイルムを前記支持体から剥ぎ取り、前記テンタ式乾燥機に搬送する間で、0℃以下の風を前記フイルムに吹き付ける送風機を有することを特徴とする請求項9ないし11いずれか1つ記載のフイルム搬送装置。
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