JP3973501B2 - 副室式内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガスエンジンのような内燃機関であって、副室で生成した火炎ジェットにより主燃焼室内の混合気を燃焼させる副室式内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13〜図19において従来技術を説明すると、主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34が設けられ、その副室34に着火燃料としての軽油あるいは燃料ガス等を供給する管22と、点火手段としての点火プラグ32が設けられていて、吸気ポート5を介して主燃焼室21に導入された燃焼しにくい希薄混合気Mgを副室34からの火炎ジェットで着火させている。
【0003】
図13は、希薄混合気Mgを吸気弁Viが開弁された吸気ポート5から主燃焼室21に供給される吸気行程を示している。
【0004】
図14は、ピストン20が上昇して希薄混合気Mgを圧縮する圧縮行程を示し、かつ、副室34内の混合気は点火プラグによって着火されている。
【0005】
図15は、燃焼行程であって、副室34での燃焼ガスが高圧な火炎ジェットとなって流路38と噴射口40を介して主燃焼室21に噴射され、希薄混合気Mgを燃焼させる。
【0006】
図16は、上記の燃焼行程における欠点を示すもので、主燃焼室21内での燃焼時に高圧燃焼ガス中に含まれる未燃混合気Rfが噴射口40及び流路38を介して副室34に逆流し、未燃状態のまま副室34に残留して、図示しない排気行程で排気ポート7(図13参照)から排気系統に排出される。この結果、未燃による出力減少と排気ガス性状の悪化をもたらすことになる。
【0007】
図17は、未燃混合気Rfが副室34に逆流する原因を、主燃燃焼室21と副室34の圧力差によって示している。縦軸に主燃焼室21内の圧力Pmと副室34内の圧力Psとの差をとり、横軸にクランク角CA(aTC:deg)をとって、差圧線Pdで相対圧力の変動を示している。
【0008】
差圧線Pdから明らかなように、クランク角CAが上死点(TC)前の副室火炎ジェット噴射領域Tj1では、副室34の圧力Psが主燃焼室21の圧力Pmより高く、差圧(Pm−Ps)が負圧となり、クランク角CAが上死点(TC)後の主燃焼室燃焼領域T2では、副室34の圧力Psが主燃焼室21の圧力Pmより低く、差圧(Pm−Ps)が正圧となる。
【0009】
差圧(Pm−Ps)が正圧の範囲Zrでは、主燃焼室21の燃焼ガスは燃焼あるいは未燃焼にかかわりなく副室34側に逆流することが避けられない。
このようにして、副室34内に入った未燃混合気は排気行程で差圧(Pm−Ps)が負圧の状態で主燃焼室に吸い出され、排気ポート7を介して外部に排出される。
【0010】
図18は、本発明者が火炎ジェットの挙動を撮影したもののコピーで、5ケの噴射口40から火炎ジェットFrが主燃焼室21に噴射されている。そして、この後に続く図示しない連続写真で未燃混合気が噴射口40から副室34に逆流する状態が撮られている。また、別の6ケの噴射口の連続写真では、くすぶり続ける未燃混合気がaTC44.4度〜60.2度で副燃焼室21から主燃焼室34に再流出する状態が撮られている。
【0011】
図19は、図18における噴射口40の近傍の構成図で、火炎ジェットFrが主燃焼室21に向けて噴射されているが、主燃焼室21での燃焼が進み圧力が上昇すると未燃混合気を含む燃焼ガスが副室34に向けて逆流する。
【0012】
なお、副室式ガスエンジンの希薄燃焼を安定させるために副室と主燃焼室とを連通する連絡孔に副室開閉弁を設けて圧縮行程上死点手前で開弁させ主燃焼室の高圧空気を副室に瞬間的に流入させ、副室で急速に混合、着火燃焼させる技術が知られている。
【0013】
また、特開平9−158727号公報において、副室と主燃焼室とを連通する連絡孔に副室開閉弁を設け、主燃焼室内の高圧空気を上死点前で開弁して副室内に導入し、副室内に供給される天然ガスと混合着火させ、その噴流を主燃焼室のピストンキャビティー内に設けた凸状の衝突棚に衝突させて周囲の空気を巻き込んで燃焼ガスの混合を促進させ、拡散燃焼させるようにしている。
【0014】
しかしながら上記の技術は、主燃焼室で空気のみを圧縮する方式で、後記する本発明の副室への未燃混合気の逆流防止と、副室に逆流した未燃ガスを燃焼させる技術とは方法、構成及び目的が異なっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、主燃焼室内の未燃混合気の副室内への逆流、或いは、主燃焼室内の未燃混合気が副室内に逆流することに起因する効率低下や排気ガス性状の悪化を防止することができる副室式内燃機関の提供を目的としている。
【0016】
本発明の副室式内燃機関は、主燃焼室(21)と副室(34)とを有し、副室(34)と主燃焼室(21)内部は火炎ジェット流路(36a)及び火炎ジェットの噴射口(14)とを介して連通しており、副室(34)内の点火手段は放電手段(点火プラグ32)であり、該放電手段は、火炎ジェットの生成時に加えて、火炎ジェットの噴射後に主燃焼室(21)内の未燃混合気が副室(34)内へ逆流した時に放電する様に構成されている。
【0023】
点火プラグによって圧縮上死点前の着火燃焼のために副室での最初の(第1次)点火をし、主燃焼室の未燃混合気が副室に逆流したときに上死点後に再度の(第2次)点火をして未燃混合気を燃焼させる。第2次の点火は、一般に第1次よりも副室内混合気が希薄なので、第1次よりも高圧点火が必要となる。第2次点火による副室内の未燃混合気の燃焼により熱効率が向上し、排気ガスの性状がよくなる。
【0024】
本発明の副室式内燃機関は、主燃焼室(21)と副室(34)とを有し、副室(34)と主燃焼室(21)内部は火炎ジェット流路(36a)及び火炎ジェットの噴射口(14)とを介して連通しており、副室(34)内の点火手段は液体燃料(軽油)噴射手段(28)であり、該液体燃料噴射手段(28)は、火炎ジェットの生成時に加えて、火炎ジェットの噴射後に主燃焼室(21)内の未燃混合気が副室(34)内へ逆流した時に液体燃料を噴射する様に構成されている。
【0025】
液体燃料噴射手段の噴射ノズルによって圧縮上死点前の着火燃焼のために副室での最初の(第1次)噴射をし、主燃焼室の未燃混合気が副室に逆流したときに上死点後に再度の(第2次)噴射をして未燃混合気を燃焼させる。第2次噴射は、一般に第1次よりも副室内混合気が希薄なので、第1次よりも噴射量を増加する必要がある。第2次噴射による副室内の未燃混合ガスの燃焼により熱効率が向上し、排気ガスの性状がよくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
【0027】
図1によって第1実施形態を説明する。
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34を有する副室体33が設けられ、その副室34に着火性のよい燃料濃度の濃い予混合ガスGf等を供給する管12と、点火手段としての点火プラグ32が設けられていいる。
【0028】
副室34の下端部に雌型弁座35が設けられ、弁座35の下方に火炎ジェット通路36が形成され、通路36に複数の噴射口14が連通され、噴射口14が主燃焼室21に連通されている。
【0029】
副室体33に、逆流防止手段の逆止弁15Aが装着されている。
逆止弁15Aは、前記弁座35に接離する弁体16bと、弁体16bに固着された上下動自在な弁棒16と、弁棒の頂部に固定されたばね座板16aと、ばね座板16aと副室体33の上面との間に予圧縮されて伸縮自在に挿入されたコイルばね17と、で構成されている。
【0030】
上記の逆止弁15Aによって、主燃焼室21の圧力が高圧になっても副室34との連通がされないよう構成されている。
【0031】
上記構成の副室式内燃機関の作用は、吸入行程で主燃焼室21に希薄混合気が供給され、圧縮行程でピストン20によって圧縮され、副室34には管12を介して燃料濃度の濃い混合ガスGfが供給されている。吸入行程では、主燃焼室21が負圧になるがコイルばね17に付加された予圧縮によって弁体16bが開弁することはない。
【0032】
圧縮上死点(TC)の手前で、点火プラグ32が火花放電して副室34内の予混合ガスGfを燃焼させる。
【0033】
燃焼した予混合ガスGfは、火炎となって副室34内の圧力を増加させ、弁体16bを押し下げて開弁させる。そして、予混合ガスGfの燃焼完了による副室34内の圧力減少によって弁体16bは閉塞される。
【0034】
弁体16bの開弁によって副室34は主燃焼室21に連通され、副室34内の火炎は火炎ジェットとなって噴射口14から主燃焼室21に噴射される。
【0035】
そして、主燃焼室21内の圧縮された燃焼しにくい希薄混合気を燃焼させる。この主燃焼室21内の燃焼による高圧でも、弁体16bの閉塞により主燃焼室21内の未燃混合気や燃焼ガスの副室34への逆流は生じない。
【0036】
図2によって第2実施形態を説明する。本実施形態は、逆止弁の開閉操作を偏心カムによって行うものである。
【0037】
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34aを有する副室体33aが設けられ、その副室34aに点火手段としての点火プラグ32と、燃料ガスGの吸入管12gとが設けられている。
【0038】
副室34aの下端部に弁座35aが設けられ、弁座35aの上方に火炎ジェット通路36aが形成され、通路36aの下端部の弁座35aの下方に明瞭に図示されない複数の噴射口14が連通され、噴射口14が主燃焼室21に連通されている。
【0039】
副室体33aに、逆流防止手段の逆止弁15Bが装着されている。
逆止弁15Bは、前記弁座35にa接離する弁体16cと、弁体16cに固着された上下動自在な弁棒16と、弁棒の頂部に固定された図示しないばね座板と、ばね座板と副室体33aの上面との間に所定の予圧縮を付加され伸縮自在に挿入されたコイルばね17と、弁棒16の頂部に回動自在に設けられた偏心カム18と、構成されている。
【0040】
上記の逆止弁15Bによって、主燃焼室21に供給された希薄混合気の1部を着火用に予燃焼させるための副室34aへの導入と、主燃焼室21の未燃混合気の副室34aへの逆流が生じないように構成されている。
【0041】
上記構成の作用は、吸入行程で主燃焼室21に希薄混合気が供給され、圧縮行程でピストン20によって圧縮され、その圧縮希薄混合気の1部が逆止弁15Bの開弁によって副室34に供給され、燃料ガスGに空気成分が供給される。
【0042】
吸入行程では、主燃焼室21が負圧になるがカム18の操作による弁の閉塞によって、副室34a内の燃料ガスGが主燃焼室21に吸入されることはない。
【0043】
圧縮上死点(TC)の手前で、点火プラグ32が火花放電して副室34a内の燃料ガスGを燃焼させる。
【0044】
燃焼した燃料ガスGは、火炎となって副室34a内の圧力を増加させ、弁体16cを押し下げて開弁させる。なお、逆止弁15Bの開弁はカム操作によってもよい。そして、燃料ガスGの燃焼完了時に逆止弁15Bによってる通路36aと噴射口14の主燃焼室21への連通が閉塞される。
【0045】
弁体16cの開弁によって副室34aは主燃焼室21に連通され、副室34a内の火炎は火炎ジェットとなって噴射口14から主燃焼室21に噴射される。
【0046】
そして、主燃焼室21内の圧縮された燃焼しにくい希薄混合気を燃焼させる。この主燃焼室21内の燃焼による高圧でも、カム18の操作による弁体16cの閉塞により主燃焼室21内の未燃混合気や燃焼ガスの副室34aへの逆流は生じない。
【0047】
図3によって第3実施形態を説明する。本実施形態は、逆止弁の開閉操作を電磁弁によって行うものである。
【0048】
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34aを有する副室体33aが設けられ、その副室34aに点火手段としての点火プラグ32と燃料ガスGの吸入管12gが設けられている。
【0049】
副室34aの下端部に弁座35aが設けられ、弁座35aの上方に火炎ジェット通路36aが形成され、通路36aの下端部の弁座35aの下方に明瞭には図示されない複数の噴射口14が連通され、噴射口14が主燃焼室21に連通されている。
【0050】
副室体33aに、逆流防止手段の電磁弁19が装着されている。
電磁弁19は、前記弁座35に接離する弁体16cと、弁体16cに固着された上下動自在な弁棒16と、弁棒16の頂部に配置された電磁部19aとで構成されている。
【0051】
上記の電磁弁19によって、主燃焼室21に供給された希薄混合気の1部を着火用に予燃焼させるための副室34aへの導入と、主燃焼室21の未燃混合気の副室21への逆流が生じないように構成されている。
【0052】
上記構成の副室式内燃機関の作用は、吸入行程で主燃焼室21に希薄混合気が供給され、圧縮行程でピストン20によって圧縮され、その圧縮希薄混合気の1部が電磁弁19の開弁によって副室34aに供給される。
【0053】
吸入行程では、主燃焼室21が負圧になるが電磁弁19の操作による弁の閉塞によって副室34a内の燃料ガスGが主燃焼室21に吸入されることはない。
【0054】
圧縮上死点(TC)の手前で、点火プラグ32が火花放電して副室34a内の希薄混合気を燃焼させる。
【0055】
燃焼した希薄混合気は、火炎となって副室34a内の圧力を増加させ、弁体16cを押し下げて開弁させる。なお、電磁弁19Bの開弁は電磁弁19の操作によってもよい。そして、副室34a内の燃焼完了時に逆止弁15Bによってる通路36aと噴射口14の主燃焼室21への連通が閉塞される。
【0056】
弁体16cの開弁によって副室34aは主燃焼室21に連通され、副室34a内の火炎は火炎ジェットとなって噴射口14から主燃焼室21に噴射される。
【0057】
そして、主燃焼室21内の圧縮された燃焼しにくい希薄混合気を燃焼させる。この主燃焼室21内の燃焼による高圧でも、電磁弁19の操作による弁体16cの閉塞により主燃焼室21内の未燃混合気や燃焼ガスの副室34aへの逆流は生じない。
【0058】
図4〜図7によって第4実施形態を説明する。本実施形態は、副室内に逆流する未燃混合気を上死点後(aTC)に点火プラグにより再点火させて燃焼させる形態である。
【0059】
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34を有する副室体33が設けられ、その副室34に点火手段としての点火プラグ32と、燃料ガスGの吸入管12gが設けられている。
【0060】
副室34の下端部に火炎ジェット通路36aが形成され、通路36aの下端部に複数の噴射口14が連通され、噴射口14が主燃焼室21に連通されている。
【0061】
点火プラグ32にライン31Lを介して任意の高圧電流を発生させる高圧電流発生装置31が連通され、高圧電流発生装置31はライン30Lによって制御装置30に連通されている。
【0062】
制御装置30は、上死点前(bTC)の点火力と上死点後(aTC)の未燃混合気の燃焼のための点火力とを区別して点火プラグ32に電圧指定する機能を有して構成されている。
【0063】
上記構成の副室式内燃機関の作用を図5〜図7を参照して説明する。
図5に示すPm−θ(クランク角CA)線図において、吸入行程Scで主燃焼室21に希薄混合気が供給され、圧縮行程Sfでピストン20によって圧縮され、その圧縮希薄混合気の1部が副室34に燃料ガスGの燃焼用として供給される。
【0064】
図6は、圧縮、燃焼行程のPv(電圧)−θ(CA)線図を示したもので、圧縮行程Scの上死点手前の点p1で点火プラグ32にv1を放電して副室34内の燃料ガスGを燃焼させ火炎を発生させる。
【0065】
副室34内で発生した火炎は、火炎流路36aから噴射口14を通って主燃焼室21内の圧縮希薄混合気を燃焼させる。主燃焼室21内の圧力は上昇して上死点(TC)を超えて燃焼を続け上死点後(aTC)110度程度まで燃焼して出力を発生する。
【0066】
この上死点後(aTC)110度程度までの燃焼と出力発生を助長させるために、10〜80aTCの範囲で、Pm−θ線図においては点p2で、点火プラグ32にv2を放電して未燃混合気の燃焼をさせる。そして点Q2のふくらみによる出力増加をさせる。
【0067】
点p2における再度の放電では、可燃成分が少なくなっているので図6に示すように、例えばv1にたいするv2のように、電圧を上げて、放電力を大きくした点火をさせる。
【0068】
図7は、縦軸に主燃焼室21の圧力Pmと副室34の圧力との差圧(Pm−Ps)をとった(Pm−Ps)―θ(CA)線図であって、上死点前の点火点Tj1と上死点後の再点火点Tj2とを示していて、再点火点Tj2が逆流期間Zrの前方部にあることが好ましいことを示している。
【0069】
このようにして、上死点後(aTC)の再度の点火プラグ32による点火によって残存する未燃混合気を燃焼させ、出力増化、排気ガスの性状をよくすることができる。
【0070】
図8〜図11によって第5実施形態を説明する。本実施形態は、副室内に逆流する未燃混合気を液体燃燃料噴射装置によって上死点後(aTC)に再噴射させて燃焼させる形態である。
【0071】
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34を有する副室体33が設けられ、その副室34に液体燃料噴射手段としての噴射ノズル28が設けられている。噴射ノズル28の下端部に、ノズル29が設けられていて所定のタイミングで所定の時間だけ軽油を噴射するように設定されている。
【0072】
副室34の下端部に火炎ジェット通路36aが形成され、通路36aの下端部に複数の噴射口14が連通され、噴射口14が主燃焼室21に連通されている。
【0073】
上記構成の副室式内燃機関の作用を図9〜図11を参照して説明する。
図9に示すPm−CA線図において、吸入行程Scで主燃焼室21に希薄混合気が供給され、圧縮行程Sfでピストン20によって圧縮され、その圧縮希薄混合気の1部が副室34に供給される。
【0074】
図10は、圧縮、燃焼行程のq(ストローク当りの噴射量)−θ線図を示したもので、圧縮行程Scの上死点手前の点I1で噴射ノズル28が軽油を噴射して副室34内の圧縮希薄混合気を燃焼させ火炎を発生させる。
【0075】
副室34内で発生した火炎は、火炎流路36aから噴射口14を通って主燃焼室21内の圧縮希薄混合気を燃焼させる。主燃焼室21内の圧力は上昇して上死点(TC)を超えて燃焼を続け上死点後(aTC)110度程度まで燃焼して出力を発生する。
【0076】
この上死点後(aTC)110度程度までの燃焼と出力発生を助長させるために、10〜80aTCの範囲で、図9のPm−CA線図においては点I2で、噴射ノズル28から再度燃料を噴射して未燃混合気の燃焼をさせる。そして点Q2のふくらみによる出力増加をさせる。
【0077】
点I2における再度の噴射では、可燃成分が少なくなっているので、図10に示すように、例えば燃料噴射量をq1に対するq2のように多くして着火力を上げて、燃焼を助長させる。
【0078】
図11は、縦軸に主燃焼室21の圧力Pmと副室34の圧力との差圧(Pm−Ps)をとった(Pm−Ps)―CA線図であって、上死点前の点火点I1と上死点後の再噴射点I2とを示していて、再噴射点I2が逆流期間Zrにあることが好ましいことを示している。
【0079】
このようにして、上死点後(aTC)の再度の燃量噴射による燃焼助長によって残存する未燃混合気を燃焼させ、出力増化、排気ガスの性状をよくすることができる。
【0080】
図12は第5実施形態の別の形態で、コモンレール式ユニットインジェクタで副室への燃料噴射をする形態を示している。
【0081】
主燃焼室21の上部に予燃焼室である副室34を有する副室体33が設けられ、その副室34に液体燃料噴射手段としてのコモンレール式ユニットインジェクタ50が設けられている。
【0082】
図12において、第1次の圧力ポンプC1にコモンレールCRが連通されていて、コモンレールCRから個々の噴射ノズル15dに圧燃料油が供給されるよう構成されている。個々の噴射ノズル15dには、それぞれに増圧比の高い増圧ポンプが内蔵されていて、図示しない電磁弁によって噴射時期を決定し、別の電磁弁の通電時間によって噴射量を決めている。
【0083】
電磁弁はそれぞれ制御ユニット30aにラインで連通され、超高圧噴射が可能なことから各シリンダへの燃料噴射を個別に精密に制御するよう構成されている。
【0084】
燃料噴射機能は図8の燃料噴射ノズル28とほぼ似ているが、その超高圧噴射による燃料供給時間の短期性によって、再噴射時期、噴射量を精密に行ってノックやNOxの発生を抑制できる長所がある。
【0085】
なお、以上説明した図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図示の実施形態では、副室式ガスエンジンのみが示されているが、本発明は、副室式であれば、ガスエンジン以外の内燃機関にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列挙する。
(1) 本発明の第1〜第3の実施形態で示した主燃焼室から副室への逆流防止弁によって、未燃混合気が副室に逆流することなく希薄混合気全体が燃焼して熱効率の向上ができ、排気ガスの悪化を防止できる。
(2) 本発明の第4及び第5の実施形態で示した副室へ逆流する未燃混合気を点火プラグの再点火あるいは再燃料噴射によって副室のみならず主燃焼室に残留する未燃混合気を完全に燃焼させて熱効率の向上ができ、排気ガスの悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における逆止弁付き副室の構成図。
【図2】本発明の第2実施形態におけるカム駆動逆止弁付き副室の構成図。
【図3】本発明の第3実施形態における電磁弁駆動逆止弁付き副室の構成図。
【図4】本発明の第4実施形態における電子制御点火プラグ付き副室の構成図。
【図5】第4実施形態によるp−θ線図。
【図6】第4実施形態による高電圧付加線図。
【図7】第4実施形態による(主燃焼室−副室)燃焼圧を示す線図。
【図8】本発明の第5実施形態における軽油噴射弁付き副室の構成図。
【図9】第5実施形態によるp−θ線図。
【図10】第5実施形態による燃料噴射を示す線図。
【図11】第5実施形態による(主燃焼室−副室)燃焼圧を示す線図。
【図12】コモンレール式ユニットインジェクタ付き副室の構成図。
【図13】従来の副室付き燃焼室の吸気行程を示す説明図。
【図14】同上の圧縮行程を示す説明図。
【図15】同上の燃焼行程を示す説明図。
【図16】同上の燃焼行程において未燃混合気が副室に逆流する状態を示す説明図。
【図17】同上の燃焼行程における燃焼室の圧力状態を示す説明図。
【図18】副室で生成された燃焼火炎ジェットが主燃焼室に噴射される状態を示す平面図。
【図19】同上の噴射口近傍の構成側面図。
【符号の説明】
【符号の説明】
14、14a・・・噴射口
15A・・・逆止弁
16・・・弁棒
16b・・弁体
17・・・コイルばね
18・・・カム
19・・・電磁弁
20・・・ピストン
21・・・主燃焼室
28・・・液体燃料噴射手段
32・・・点火プラグ
34・・・副室
36・・・火炎ジェット流路

Claims (2)

  1. 主燃焼室と副室とを有し、副室と主燃焼室内部は火炎ジェット流路及び火炎ジェットの噴射口とを介して連通しており、副室内の点火手段は放電手段であり、該放電手段は、火炎ジェットの生成時に加えて、火炎ジェットの噴射後に主燃焼室内の未燃混合気が副室内へ逆流した時に放電する様に構成されていることを特徴とする副室式内燃機関。
  2. 主燃焼室と副室とを有し、副室と主燃焼室内部は火炎ジェット流路及び火炎ジェットの噴射口とを介して連通しており、副室内の点火手段は液体燃料噴射手段であり、該液体燃料噴射手段は、火炎ジェットの生成時に加えて、火炎ジェットの噴射後に主燃焼室内の未燃混合気が副室内へ逆流した時に液体燃料を噴射する様に構成されていることを特徴とする副室式内燃機関。
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