JP3967450B2 - 帯電ロール - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、電子写真現像方式を利用した複写機やレーザービームプリンター等に用いられる帯電ロールに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、電子写真現像方式を利用した複写機やプリンター等においては、帯電ロールが感光体ドラムに接して回転するように設けられ、かかる感光体表面を帯電せしめるようにした構造のものがある。即ち、そのような帯電ロールは、静電潜像の形成される感光体ドラムに対する帯電方式の一つであるロール帯電方式において用いられるものであって、感光体ドラムの表面に電圧印加した帯電ロールを押し当てて、接触せしめつつ、それら感光体ドラムと帯電ロールとが、相互に回転するようにすることによって、感光体ドラム表面を帯電せしめるようになっている。
【0003】
そして、そのような帯電ロールにあっては、導電体たる所定の軸体(芯金)の外周面上に、多量の軟化剤を含有せしめて低硬度化を図ったソリッド構造のゴム層やゴム発泡体層等からなる低硬度の導電性ゴム層が、所定の厚さで設けられていると共に、該導電性ゴム層の外周面上に抵抗調整層が設けられ、更に必要に応じて、それら導電性ゴム層と抵抗調整層との間に電極層が、また抵抗調整層の外周面上に保護層が、それぞれ、積層形成されて、構成されてなる構造が、一般に採用されている。
【0004】
ところで、上記のような構造の帯電ロールにおいて、導電性ゴム層の外側に設けられる抵抗調整層は、従来から、所定のゴム材料に対して、4級アンモニウム塩等のイオン導電剤が配合されてなるゴム組成物を用いて、所定の体積抵抗値を示す層として形成されてきているが、そのようなイオン導電剤を用いた抵抗調整層にあっては、環境依存性に問題があり、そのために、導電剤としてカーボンブラック等の電子導電性粒子を配合したゴム組成物にて、抵抗調整層を形成せしめることが、検討されている。
【0005】
しかしながら、環境依存性の改良のために、電子導電性粒子が配合せしめられてなる抵抗調整層を設けた帯電ロールにあっては、それが接触せしめられる感光体ドラムにおいて、その表面上に、微細ながらも、傷や穴(ピンホール)等の欠損部が存在すると、画像上で、そのような欠損部の周辺に滲みを生じる不具合があった。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その課題とするところは、感光体ドラムの表面に欠損部が存在しても、それによる画像滲みの不具合の発生を効果的に抑制し得る帯電ロールを、提供することにある。
【0007】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる技術的課題の解決のために、軸体の外周面上に低硬度の導電性ゴム層を形成すると共に、かかる導電性ゴム層の外側に、更に、抵抗調整層と保護層とを順次設けてなる帯電ロールにおいて、該抵抗調整層を、ゴム材料に対して、所定の電子導電性粒子と共に、該電子導電性粒子の10〜50重量%の割合のシリカ粒子を配合せしめてなるゴム組成物を用いて、形成したことを特徴とする帯電ロールを、その要旨とするものである。
【0008】
このように、本発明にあっては、帯電ロールにおける抵抗調整層中に、所定の電子導電性粒子と共に、所定量のシリカ粒子を配合、分散せしめてなるものであって、これにより、感光体ドラム表面にピンホール等の欠損部が存在しても、それによる画像の滲み不具合の問題を発生が効果的に抑制乃至は阻止され得ることとなったのである。
【0009】
なお、かかる本発明に従う帯電ロールの有利な態様の一つによれば、導電性ゴム層は、発泡性ゴム組成物を用いて発泡形成されたゴム発泡体にて構成されており、また、他の望ましい態様の一つによれば、導電性ゴム層がソリッドゴム層として形成されていると共に、かかる導電性ゴム層と抵抗調整層との間に、所定厚さの電極層が介在せしめられている。
【0010】
また、本発明において、抵抗調整層に所定の導電性(抵抗値)を与えるべく、分散・含有せしめられる電子導電性粒子は、前記ゴム材料の100重量部に対して、50〜90重量部の割合において配合せしめられ、また、抵抗調整層は、好ましくは100〜800μmの厚さにおいて形成されるものである。
【0011】
さらに、本発明に従う帯電ロールの望ましい態様の他の一つによれば、抵抗調整層は、1×105 〜1×1011Ω・cmの体積抵抗値を有している。
【0012】
【発明の実施の形態】
ところで、本発明に係る帯電ロールの代表的なロール構造の異なる例が、図1及び図2に、それぞれ、示されている。それらの図において、10は、金属製の導電性軸体(芯金)であり、そして該軸体10の外周面上に、低硬度の導電性ゴム弾性体乃至はゴム発泡体からなる導電性ゴム層12が形成されており、更に、該導電性ゴム層12の外側に、所定厚さの電極層14を介して(図1)或いは介することなく(図2)、ロール径方向の内側から外側に、抵抗調整層16及び保護層18が、所定厚さで順次積層形成されて、構成されている。そして、ここでは、図1における導電性ゴム層12が、ソリッド構造の導電性ゴム弾性体にて構成されており、また、図2における導電性ゴム層12が、導電性ゴム発泡体にて構成されているのである。
【0013】
具体的には、かかる帯電ロールにおいて、先ず、軸体10には、SUS材質からなるものの他、SUM22又はSUM24L等の鉄材質のものに無電解ニッケルめっきを3〜20μmの厚さで施したものが用いられ、一般に、その外径が5〜10mmφ程度の、丸棒状のものが用いられることとなる。
【0014】
そして、そのような軸体10の外周面上には、低硬度の導電性ゴム層12が、公知の導電性ゴム弾性体材料若しくは導電性ゴム発泡体材料を用いて形成されており、以て帯電ロールに本質的に要求される、一般に硬度が5°〜30°(Hs:JIS−A)程度に調整された、低硬度乃至は柔軟性を実現している。なお、そのような導電性ゴム弾性体を与える材料としては、通常、従来から公知のEPDM、SBR、NR、ポリノルボルネンゴム等のゴム材料の単独若しくはそれらの組合せが用いられる。また、導電性ゴム発泡体を与える材料としては、ヘタリ等を防止して、帯電ロールに求められる適性を満たすものであれば、その材質は特に限定されず、公知の各種ゴム発泡材料の何れもが用いられ得、例えばNBR、水素添加NBR、ウレタンゴム、EPDM等の材料が用いられ、そして、それらが、アゾジカルボンアミド、4,4′−オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、NaHCO3 等の公知の発泡剤を用いて、発泡せしめられる。更に、そのようなゴム弾性体材料若しくはゴム発泡体材料には、カーボンブラック、金属粉、導電性金属酸化物、第4級アンモニウム塩等の導電剤が配合されて、所定の体積抵抗率のゴム層12に調製され、またゴム弾性体材料を用いてソリッド構造のゴム層12を形成する場合には、特に、プロセスオイルや液状ポリマー等の軟化剤が多量に配合されて、低硬度乃至は柔軟性が実現されることとなる。
【0015】
なお、かかる導電性ゴム層12が、導電性ゴム弾性体材料にて構成される場合にあっては、その体積抵抗値は、一般に1×101 〜1×104 Ω・cm程度とされ、その厚みとしては、1〜10mm、好ましくは2〜4mm程度とされる。また、導電性ゴム発泡体にて導電性ゴム層12を構成した場合にあっては、その体積抵抗値は、1×103 〜1×106 Ω・cm程度とされ、そして、その厚みは、2〜10mm程度、好適には3〜6mm程度とされることとなる。
【0016】
また、図1に示される如く、導電性ゴム層12の外周面上に形成される電極層14は、かかる導電性ゴム層12の抵抗値のバラツキの解消を図ると共に、多量に含有せしめられる軟化剤の導電性ゴム層12からのブリードを抑制する、軟化剤移行防止層としての機能も果たすものであり、更には導電性ゴム層12と抵抗調整層16との間の接着性を良くするためのものでもある。そして、そのような電極層14は、従来と同様な材料を用いて形成され、例えばN−メトキシメチル化ナイロン等のナイロン系の材料に、カーボンブラックや金属粉、導電性金属酸化物等の導電剤が配合されて、その体積抵抗値が1×101 〜1×105 Ω・cm程度に調整された材料にて形成されることとなる。なお、そのような電極層14の厚さは、通常、3〜20μm程度とされ、好適には4〜10μm程度とされることとなる。
【0017】
そして、図1や図2に示される帯電ロールにあっては、上述の如き導電性ゴム層12の外側に、上記した電極層14を介して、或いはそれを介することなく、抵抗調整層16が形成され、それによって、帯電ロールの全体としての電気抵抗を制御して、耐電圧性(耐リーク性)を高め得るようになっているのであるが、本発明にあっては、そのような抵抗調整層16を、所定のゴム材料に対して、所定の電子導電性粒子と共に、所定割合のシリカ粒子を配合せしめてなるゴム組成物を用いて形成したところに、大きな特徴があり、そのようなシリカ粒子を、電子導電性粒子と共に、抵抗調整層中に分散、含有せしめたことによって、感光体ドラム表面に存在するピンホール等の欠損部に基因して惹起される画像の滲み不具合の問題を、効果的に解消乃至は抑制し得ることとなったのである。
【0018】
ここで、かかる抵抗調整層16を与えるゴム組成物の構成成分の一つであるゴム材料としては、NBR、エピクロルヒドリンゴム(特に、ECO)、アクリルゴム等の、従来から公知の各種のものが選択使用されることとなるが、中でもNBR、ECO等の極性ポリマーが、好適に用いられ、また導電性付与の目的をもって配合せしめられる電子導電性粒子としては、FEF、SRF、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックが代表的に使用され、通常、平均粒子径が120μm程度以下で、体積抵抗値が1×101 Ω・cm程度以下の導電性粒子として、抵抗調整層16中に分散、含有せしめられることとなる。なお、かかる電子導電性粒子の配合量としては、ゴム材料の100重量部に対して、50〜90重量部が、採用されることとなる。
【0019】
さらに、上記の電子導電性粒子と共に配合せしめられる絶縁粒子としては、一般に、シリカが有利に用いられることとなるが、また、マイカやクレー等の板状形状の粒子も、好適に用いられるものである。なお、このような絶縁性粒子は、一般に、体積抵抗値が1×1010Ω・cm以上のものであり、また、その粒径も、用いられる絶縁性粒子の種類に応じて適宜に選択され、例えば平均粒子径が0.01μm程度のものから40μm程度のものが用いられることとなる。
【0020】
そして、このような絶縁性粒子は、前記電子導電性粒子の10〜50重量%、好ましくは25〜40重量%の割合において配合せしめられることとなるのである。けだし、かかる導電性粒子に対する絶縁性粒子の配合量が10重量%よりも少なくなると、感光体ドラム表面に存在するピンホール等の欠損部に基因して惹起される画像の滲み不具合の改善を充分に図り得なくなるからであり、また、その配合量が50重量%を越えるようになると、押出性や練り性等の加工性が悪化する問題を惹起し、本発明に従う抵抗調整層の形成が困難となる。
【0021】
なお、かかる抵抗調整層16を与える、本発明に従うゴム組成物には、更に、従来と同様に、加硫剤や加硫促進剤、更には帯電防止剤や亜鉛華、ステアリン酸等の各種助剤等も配合せしめられて、加硫成形されることにより、目的とする体積抵抗値が1×105 〜1×1011Ω・cmの抵抗調整層16が形成されるのである。
【0022】
また、そのようなゴム組成物から形成される抵抗調整層16の厚みは、帯電ロールとしての使用上乃至は製造上の特性から、一般には、100〜800μm程度とされることとなる。尤も、実際の加工工程やロール硬度等を考慮した場合において、200μmよりも薄い厚さでは、帯電ロールとしての安定した抵抗値分布や耐電圧性を得ることが難しく、また700μmを越える厚さとなると、充分な加硫状態まで加硫するのに要する時間が長くなり、下層の低硬度ゴム層12の熱劣化の発生の限界を越える恐れも生じるところから、望ましくは、抵抗調整層16の厚みは、200〜700μmとされることとなる。
【0023】
そして、かくの如き、本発明に従う抵抗調整層16が形成された後、その上には、更に、従来と同様にして、保護層18が形成される。この保護層18は、例えば、N−メトキシメチル化ナイロン等のナイロン系材料や、フッ素変性アクリレート系樹脂を含む樹脂組成物材料等に、カーボンブラックや導電性金属酸化物等の導電剤が配合されて、その体積抵抗値が1×108 〜1×1013Ω・cmとなるようにして、形成されることとなる。そして、そのような保護層18の厚さは、通常、3〜20μm程度とされる。
【0024】
ところで、それら図1及び図2に示される帯電ロールを作製するに際しては、上述した各形成材料を用いて、先ず、金型成形等の公知の成形手法によって、軸体10の外周面上に、導電性ゴム弾性体若しくは導電性ゴム発泡体にて構成される導電性ゴム層12を形成し、そしてその後、かかる導電性ゴム層12の外周面上に、ディッピング等の公知のコーティング手法により、電極層14、抵抗調整層16、更には保護層18を、それぞれ、所定厚さにおいて順次積層形成することからなる方式、若しくは導電性発泡体層形成材料及び抵抗調整層形成材料を予め押出成形等にて成形して、その得られた成形物から、金型成形等の公知の成形手法によって軸体10の外周面上に導電性ゴム発泡体層と抵抗調整層とを形成せしめ、そしてかかる抵抗調整層16の外周面上に、ディッピング等の公知のコーティング手法により、保護層18を所定の厚さにおいて形成することからなる方式等が、通常採用され、これによって、目的とする帯電ロールが得られるのである。
【0025】
そして、このような構成を有する帯電ロールにあっては、軸体10上に、導電性ゴム層12、電極層14、抵抗調整層16、保護層18が順次設けられた構成により、該導電性ゴム層12にて、低硬度乃至は柔軟性と良好な導電性とが付与され、また、必要に応じて設けられる電極層14にて、導電性ゴム層12の抵抗値のバラツキが改善され、更には抵抗調整層16にて、優れた耐電圧性(耐リーク性)を備えたものとなっているのである。しかも、抵抗調整層16を与えるゴム組成物には、電子導電性粒子と共に絶縁性粒子が配合せしめられ、そのような抵抗調整層16中に、それら2種の粒子が均一に分散せしめられてなる構造とされていることによって、感光体ドラム表面に傷やピンホール等の欠損部が存在することにより惹起される画像の滲み不具合の問題が、効果的に抑制乃至は解消され得るのである。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0027】
先ず、図2に示されるロール構成の帯電ロールを得るべく、下記の配合組成に従って、導電性ゴム層(12)形成材料、各種の抵抗調整層(16)形成材料、更には保護層(18)形成材料を、それぞれ、調製した。また、保護層形成材料については、それをメチルエチルケトンに溶解して、所定粘度のコーティング液を調製した。
【0028】
導電性ゴム層(12)形成材料の配合組成
エチレンプロピレンゴム 100(重量部)
カーボンブラック 25
酸化亜鉛 5
ステアリン酸 1
プロセスオイル 30
ジニトロソペンタメチレンテトラミン(発泡剤) 15
硫 黄 1
ジベンゾチアゾールジスルフィド(加硫促進剤) 2
テトラメチルチウラムモノサルファイド(加硫促進剤) 1
【0029】
抵抗調整層(16)形成材料の配合組成
NBR(アクリロニトリル量:33.5%) 100(重量部)
FEFカーボンブラック(電子導電性粒子) 60〜80
シリカ(絶縁性粒子) 0〜36
酸化亜鉛 5
ステアリン酸 1
ジベンゾチアゾールジスルフィド 1
テトラメチルチウラムモノサルファイド 1
硫 黄 1
【0030】
保護層(18)形成材料の配合組成
フッ素変性アクリレート樹脂 50(重量部)
フッ素化オレフィン系樹脂 50
導電性酸化チタン 100
【0031】
次いで、かかる導電性ゴム層形成材料と各種の抵抗調整層形成材料とを用いて、二層押出装置により、押出成形を行なって、内側層が導電性ゴム層形成材料からなり、外側層が所定の抵抗調整層形成材料からなる積層チューブを成形した。その後、この得られた積層チューブの内孔内に、ニッケルめっきを施した、予め所定の導電性接着剤にて表面が接着処理されてなる鉄製の芯金(外径:6mm)を装入し、その状態で、それら積層チューブと芯金を円筒状金型内にセットした後、170℃×30分の加熱を行ない、加硫操作及び発泡操作を施して、該芯金の外周面上に、導電性ゴム発泡体にて構成された厚さ:3mmの導電性ゴム層12と、非発泡性の半導電性ゴムからなる厚さ:500μmの抵抗調整層16とが、一体的に積層形成されてなるゴムロールを作製した。そして、かかるゴムロールを脱型した後、コーティング液として調製された前記保護層形成材料を用いて、ディッピング法によるコーティング操作を行なって、該ゴムロールの外周面上に、厚さ:5μmの保護層18を一体的に積層形成して、目的とする各種の帯電ロールを得た。
【0032】
そして、このようにして得られた各種の帯電ロールについて、画像滲みレベル及び加工性を評価した結果が、下記表1に示されているが、その結果より明らかなように、本発明に従って、電子導電性粒子と共に、所定量の絶縁性粒子を配合せしめた実施例1〜4の帯電ロールの何れもが、画像滲みレベル及び加工性において、実用上、許容され得るものであることが認められるのである。
【0033】
なお、下記表1におけるロール特性評価項目の詳細は、以下の通りである。
画像滲みレベル
それぞれの帯電ロールを、市販のレーザービーム・プリンター(レーザージェット4L:ヒューレット・パッカード社製)に取り付ける一方、ドラム表面上に針等で直径:0.2mmのピンホールを設けた感光体ドラムを用いて、15℃×10%RH環境下において、白画像を出力して、かかる感光体ドラム上のピンホールにて形成される画像の評価を行なった。そして、実際に出力される画像上の滲み直径の、ピンホールに対する比率を求め、以下の評価基準にて、評価を行ない、ピンホール直径に対する滲み直径の大きさが2.2倍以下を、許容範囲とした。
◎:1.0以上、1.4未満
○:1.4以上、1.8未満
△:1.8以上、2.2未満
×:2.2以上
加 工 性
抵抗調整層形成材料の配合及びそれの押出操作において、その練り性及び押出性について評価し、以下の基準において判断した。
○:押出性、練り性、問題なし
△:押出圧力が高く、生産性が低下する
×:混練困難、押出不可
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う帯電ロールにあっては、そのロール構成層の一つである抵抗調整層が、電子導電性粒子と共に、所定割合の絶縁性粒子を配合せしめてなるゴム組成物を用いて、形成されていることによって、感光体ドラム上に存在する傷やピンホール等の欠損部にて惹起される画像の滲み不具合の問題が効果的に抑制乃至は解消され得るのであり、そこに、本発明の大きな技術的意義が存するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う帯電ロールの一例を示す横断面説明図である。
【図2】本発明に従う帯電ロールの異なる一例を示す横断面説明図である。
【符号の説明】
10 軸体
12 導電性ゴム層
14 電極層
16 抵抗調整層
18 保護層
Claims (5)
- 軸体の外周面上に低硬度の導電性ゴム層を形成すると共に、かかる導電性ゴム層の外側に、更に、抵抗調整層と、体積抵抗値が1×10 8 〜1×10 13 Ω・cmの保護層とを順次設けてなる帯電ロールにおいて、
該抵抗調整層を、ゴム材料の100重量部に対して、50〜90重量部のカーボンブラックからなる電子導電性粒子と共に、該電子導電性粒子の10〜50重量%の割合において、シリカ粒子を配合せしめてなるゴム組成物を用いて、形成したことを特徴とする帯電ロール。 - 前記導電性ゴム層が、発泡性ゴム組成物を用いて発泡形成されたゴム発泡体にて構成されている請求項1記載の帯電ロール。
- 前記導電性ゴム層がソリッドゴム層として形成されていると共に、かかる導電性ゴム層と前記抵抗調整層との間に、電極層が介在せしめられている請求項1記載の帯電ロール。
- 前記抵抗調整層が、100〜800μmの厚さにおいて形成されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載の帯電ロール。
- 前記抵抗調整層が、1×105 〜1×1011Ω・cmの体積抵抗値を有している請求項1乃至請求項4の何れかに記載の帯電ロール。
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