JPH0728301A - 導電性ロール - Google Patents

導電性ロール

Info

Publication number
JPH0728301A
JPH0728301A JP17336393A JP17336393A JPH0728301A JP H0728301 A JPH0728301 A JP H0728301A JP 17336393 A JP17336393 A JP 17336393A JP 17336393 A JP17336393 A JP 17336393A JP H0728301 A JPH0728301 A JP H0728301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive
base layer
roll
protective layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP17336393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3277619B2 (ja
Inventor
Sumio Oinuma
澄男 生沼
Takashi Yamamoto
隆史 山本
Kazutoshi Somiya
和年 宗宮
Saburo Hayashi
三郎 林
Hiroyasu Kato
宏泰 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=15959019&utm_source=***_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0728301(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP17336393A priority Critical patent/JP3277619B2/ja
Publication of JPH0728301A publication Critical patent/JPH0728301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3277619B2 publication Critical patent/JP3277619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟化剤の使用量を抑えて、感光体の汚染が防
止され得るようにしつつ、導電性ロールの低硬度化を有
利に図り、均一なニップが得られるようにする。また、
導電性ロールの電圧印加許容幅を広げると共に、ロール
構成の簡略化を図る。 【構成】 軸体12の外周面上に、第四級アンモニウム
塩又は構造電荷特異性陰イオンが0.3%〜5.0%の
割合で添加されたイオン導電系発泡体よりなる基層14
を設けると共に、該基層の外周側に、薄肉の保護層16
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、導電性ロールに係り、特に電子
写真方式の複写機やプリンターに用いられる帯電ロー
ル、転写ロール、クリーニングロールといった、低硬度
乃至は柔軟性と導電性が要求される導電性ロールに関す
るものである。
【0002】
【背景技術】電子写真方式の複写機やプリンターに用い
られる帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール等
といった導電性ロールには、低硬度乃至は柔軟性と導電
性とが要求されている。そして、それらの要求を満足す
るために、従来より、図4に示される如き、所定の軸体
(芯金)2の外周面上に、低硬度の導電性弾性材料から
なる基層4が所定厚さで設けられると共に、かかる基層
4の外周面上に、薄肉の軟化剤移行防止層6、抵抗調整
層8、保護層10が順次コーティングされた構造の導電
性ロールが用いられている。例えば、帯電ロールでは、
直径:6mm程度の軸体2の外周面上に、基層4が3mm程
度の厚さで形成され、そして該基層4の外周面上に、軟
化剤移行防止層6が10μm程度の厚さで、また抵抗調
整層8が160μm程度の厚さで、更に保護層10が1
0μm程度の厚さで、それぞれ、形成されているのであ
る。
【0003】そして、前記基層4の形成材料としては、
従来より、EPDM、SBR、NR等の弾性材料に対し
て、カーボンブラック、金属粉等の電子導電材が配合さ
れて、体積抵抗率が104 Ωcm以下に調整されると共
に、プロセスオイル、液状ポリマー等の軟化剤が多量に
配合されて、硬度が30°程度(Hs:JIS A)に
まで低く調整された、電子導電系の弾性材料が用いられ
ており、それによって、導電性ロールに低硬度乃至は柔
軟性と導電性とを付与せしめている。
【0004】また、前記軟化剤移行防止層6は、ナイロ
ン等の合成樹脂材料にカーボンブラックが配合せしめら
れて、体積抵抗率が103 Ωcm程度に調整された材料に
て形成され、前記基層4からの軟化剤の移行を防止する
バリア効果を発揮すると共に、抵抗の均一化を図るよう
になっている。更に、前記抵抗調整層8は、エピクロル
ヒドリンゴム等を主体とする、体積抵抗率が106 Ωcm
程度の材料にて形成され、抵抗制御とリーク防止とを図
るようになっている。更にまた、前記保護層10は、ナ
イロン等の合成樹脂材料に酸化スズ系固溶体が配合され
て、体積抵抗率が106 Ωcm程度に調整された材料にて
形成され、押圧・接触せしめられる感光体(ドラム)に
対する固着を防止するようになっている。
【0005】しかしながら、かかる導電性ロールにおい
て、基層4を形成する電子導電系の弾性材料は、所定の
弾性材料中にカーボンブラック、金属粉等の電子導電材
が分散せしめられて、調製されることから、硬度が上昇
し易いという問題を内在しており、感光体に対する良好
なニップ性を得るためには、軟化剤を多量に配合しなけ
ればならない不具合を有していた。而して、軟化剤を多
量に配合する場合には、導電性ロールからの軟化剤の滲
み出しによる、感光体の汚染が問題となるのであり、そ
のために、従来の導電性ロールでは、軟化剤の移行防止
に細心の注意が必要となり、軟化剤移行防止層6を設け
る必要があったのである。
【0006】また、かかる導電性ロールでは、中抵抗の
抵抗調整層8を設けて、抵抗調整を行なうようになって
いるが、該抵抗調整層8はコーティング手法にて形成さ
れるため、製造上において、またコスト上、300μm
が厚さの限界となる。そのため、かかる導電性ロールで
は、抵抗調整層の膜厚の調整範囲が狭くなり、印加でき
る電圧の範囲が狭い(電圧印加許容幅が狭い)という問
題があった。
【0007】更には、従来の導電性ロールでは、上述の
ように、基層4上に、軟化剤移行防止層6、抵抗調整層
8、及び保護層10を順次コーティングする必要がある
ために、製造工程が複雑化して、それによるコスト上昇
を招く問題を内在するものでもあったのである。
【0008】
【解決課題】本発明は、上述の如き事情を背景として為
されたものであって、その解決課題とするところは、軟
化剤の使用量を抑えて、感光体の汚染が防止され得るよ
うにしつつ、導電性ロールの低硬度化を有利に図り、均
一なニップが得られるようにすることにある。更に、本
発明は、導電性ロールの電圧印加許容幅を広げて、ロー
ルの汎用性を高めると共に、ロール構成の簡略化を有利
に図ることをも、その目的とする。
【0009】
【解決手段】そして、上記の課題を解決するために、本
発明にあっては、所定の軸体の外周面上に、第四級アン
モニウム塩又は構造電荷特異性陰イオンが0.3%〜
5.0%の割合で添加されたイオン導電系発泡体よりな
る基層が設けられると共に、該基層の外周側に、薄肉の
保護層が設けられていることを特徴とする導電性ロール
を、その要旨とするものである。
【0010】また、かかる導電性ロールにおいて、望ま
しくは、前記基層は、エピクロルヒドリン−エチレンオ
キサイド共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、ウレタンゴム、及び水素添加アクリロニトリル−ブ
タジエンゴムからなる群より選択されたゴムを主体とす
るイオン導電系発泡体にて、形成されることとなる。更
に、前記保護層は、有利には、ポリアミド又はエーテル
系ウレタンを主体とする合成樹脂にて、形成されること
となる。
【0011】更にまた、本発明において、有利には、前
記基層と前記保護層との間に、電子導電材の配合によっ
て体積抵抗率が104 Ωcm以下とされた電子導電系樹脂
若しくは弾性材料よりなる薄肉の導電性補助層が設けら
れた構成が採用されることとなる。
【0012】
【作用・効果】すなわち、本発明に係る導電性ロールに
おいて、その基層を形成するイオン導電系発泡体は、発
泡体であることにより、極めて優れた低硬度乃至は柔軟
性を有していることに加えて、第四級アンモニウム塩又
は構造電荷特異性陰イオンといったイオン導電材の配合
により、導電性が発揮されるものであって、カーボンブ
ラック等の電子導電材を含まないことから、硬度の上昇
が回避されている。従って、本発明に係る導電性ロール
にあっては、優れた低硬度乃至は柔軟性が得られるので
あり、それ故、感光体に対する接触性に優れ、均一なニ
ップが得られるのである。また、硬度が低いことから、
感光体上の残留トナーに対するストレスが小さく、トナ
ーフィルミングの発生が効果的に防止される利点もあ
り、更には、交流電界を印加した場合でも、騒音の発生
が低減される効果もある。
【0013】そして、軟化剤の配合に頼らずに、優れた
低硬度乃至は柔軟性が得られることから、軟化剤の使用
量を従来に比して大幅に低減することができ、それによ
って、軟化剤の移行・滲み出しを効果的に防止して、感
光体の汚染を防止することができる。
【0014】また、軟化剤の移行・滲み出しがなくなる
ため、導電性ロールの軟化剤移行防止層が不要となり、
更に、基層を形成するイオン導電系発泡体は、イオン導
電材が0.3%〜5.0%の割合で添加されて、中抵抗
化されているため、本発明では、わざわざ中抵抗の抵抗
調整層を設ける必要がなくなる。かくして、本発明に係
る導電性ロールでは、ロール構成が大幅に簡略化され、
製造工程が有利に簡略化され得るのである。
【0015】さらに、本発明では、基層自体が中抵抗化
されることから、ロール抵抗の調整が広い範囲で容易に
行なわれ得ることとなり、電圧印加許容幅が広くなっ
て、カブリや横スジ等の画像欠陥が良好に防止され得る
のである。なお、電子導電系の弾性材料を中抵抗化する
場合、電子導電材の分散が難しくなる不具合があるが、
イオン導電系発泡体では、そのような不具合がなく、抵
抗の均一性に優れ、有利に抵抗制御を行なうことができ
る利点があり、放電破壊も起こり難くなるのである。
【0016】そして、基層と保護層の間に導電性補助層
を設けることによって、基層自体の抵抗が高く、電流が
流れ難い場合にも、該導電性補助層を電流が流れること
によって、ロールの全周から感光体に対する接触部位に
向かって電流が効果的に集極せしめられ得るため、印加
電圧を有利に低下せしめ得ると共に、該接触部位では充
分な電流が得られ、感光体等に対して良好に電荷を付与
することができるのである。
【0017】
【具体的構成】ところで、図1には、本発明に係る導電
性ロールの一例が示されている。そこにおいて、12は
軸体(芯金)であり、14はイオン導電系発泡体からな
る基層であり、16は、該基層14上にコーティングさ
れた保護層である。
【0018】より具体的に、前記基層14を形成するイ
オン導電系発泡体は、所定の発泡材料(原料)にイオン
導電材として、トリメチルオクタデシルアンモニウムパ
ークロレート、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリ
ド等の第四級アンモニウム塩、または過塩素酸リチウ
ム、過塩素酸カリウム等の構造電荷特異性陰イオンが配
合されたものである。そして、それらイオン導電材がイ
オンに乖離せしめられた状態で、ポリマーの特定部位に
配位することにより、導電性を発揮する。なお、発泡材
料としては、従来より公知の各種の発泡材料が使用され
得るが、特に、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイ
ド共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ウ
レタンゴム、及び水素添加アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴムからなる群より選択されたゴムが好適に用いられ
ることとなる。
【0019】そして、そのようなイオン導電材の添加量
は、重量基準で0.3%〜5.0%の割合とされ、それ
によって、イオン導電系発泡体は、体積抵抗率が106
〜108 Ωcmに調整され、中抵抗化されることとなるの
である。なお、より具体的な添加量は、発泡材料とイオ
ン導電材の組合わせにより、適宜に決定されることとな
る。
【0020】特に、本発明者らが詳細に検討したとこ
ろ、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴ
ムに、イオン導電材として、トリメチルオクタデシルア
ンモニウムパークロレートを配合したものが、優れた特
性を示し、本発明において、好適に使用され得ることが
認められた。
【0021】一方、前記保護層16の形成材料として
は、従来の導電性ロールにおいて保護層の形成材料とし
て用いられていたものと同様の形成材料が使用され得、
感光体に対する固着が防止されることとなる。特に、導
電性の良いポリアミド又はエーテル系ウレタンを主体と
する材料が好適に用いられ、それによって、感光体に対
する電荷付与性を有利に向上させることができる。
【0022】そうして、かかる図1に示される導電性ロ
ールを作製するには、先ず、軸体12上に、前記イオン
導電系発泡体からなる基層14を形成することとなる。
具体的には、例えば、前記発泡材料(原料)を用い、押
出成形手法等によって、発泡倍率を考慮して、所定の容
量となるように、所定厚さの未発泡チューブを作製し、
これを、図2に示される如き、円筒状の本体20と、該
本体20の両端部に取り付けられる蓋部材22,22と
からなる金型18の成形キャビティ内に、軸体12と共
に同心的に配置した後、加熱等による発泡、加硫操作を
行ない、発泡体ロール24を得る。また、ウレタン発泡
材料を使用する場合には、金型18を垂直に立て、液状
ウレタンを軸体12と金型18間に流し込み、加熱、発
泡、架橋を行ない、発泡体ロール24を得ることとな
る。なお、軸体12の外周面上には、必要に応じて、導
電性接着剤を塗布しても良い。
【0023】しかる後、前記保護層形成用材料を、アル
コールや各種溶剤にて溶かして、所定粘度のコーティン
グ液を調製し、ディッピング等の公知のコーティング手
法によって、該基層14の外周面上に保護層16を形成
して、目的とする導電性ロールが得られるのである。な
お、かかる導電性ロールの各層の厚みは、ロールの用途
により適宜に決定されるところであるが、通常、基層1
4は2〜10mm程度の厚さで、また保護層16は3〜3
0μm程度の厚さで形成される。例えば、帯電ロールで
は、基層14は3mm程度の厚さで、また保護層16は5
〜10μm程度の厚さで形成されることとなる。
【0024】このような構成を有する導電性ロールにあ
っては、基層14がイオン導電系発泡体にて形成され
て、有利に低硬度化されていることにより、優れたニッ
プが得られると共に、トナーフィルミングや騒音の発生
が良好に防止され得る。また、軟化剤の使用量が効果的
に低減され得ることから、感光体の汚染を防止すること
ができる。そして、基層14と保護層16のみの簡略な
構成を有していることから、製造が容易となり、有利に
コスト低減を図ることができる。そして、基層14が均
一に中抵抗化されていることにより、電圧印加許容幅が
大きくなり、また高電圧下での放電破壊が起こり難くな
る利点が得られる。
【0025】また、図3には、本発明に係る導電性ロー
ルの別の具体例が示されている。この導電性ロールは、
軸体(芯金)12上に基層14が所定厚さで設けられ、
更に該基層14上に、導電性補助層26及び保護層16
がそれぞれ順次コーティングされて、構成されている。
【0026】なお、かかる導電性補助層26の形成材料
としては、所定の合成樹脂材料や弾性材料にカーボンブ
ラックや金属粉等の電子導電材が配合されて、その体積
抵抗率が104 Ωcm以下に調整された、電子導電系樹脂
若しくは弾性材料が使用され得る。具体的には、例え
ば、N−メトキシメチル化ナイロン等のナイロン系の合
成樹脂材料にカーボンブラックが配合されたものや、ウ
レタンエラストマーや各種ゴム材料等の弾性材料にカー
ボンブラックが配合されたものが、好適に使用され得
る。そして、そのような形成材料を用いて、ディッピン
グ等の公知のコーティング手法を実施することにより、
基層14上に所定厚さの導電性補助層26を形成するこ
ととなる。或いは、そのような形成材料を用いて薄肉の
チューブを形成し、該チューブを図2の如き円筒状の金
型の成形キャビティ内に配置して、該チューブの内側で
基層14の発泡操作を行なうことにより、基層14上に
導電性補助層26を設けることができる。
【0027】なお、通常、この導電性補助層26は3〜
20μm程度の厚さで形成されることとなり、例えば帯
電ロールでは、5〜10μm程度の厚さで形成される。
そして、該導電性補助層26の形成の後に、前記した保
護層16を形成して、目的とする導電性ロールを得るこ
とができる。
【0028】このような構成の導電性ロールにあって
は、導電性補助層26が設けられていることにより、中
抵抗化された基層14自体の抵抗が高く、電流が流れ難
くても、該導電性補助層26を電流が流れることによっ
て、ロールの全周から感光体に対する接触部位に向かっ
て電流が効果的に集極せしめられ得るため、該接触部位
では充分な電流が得られ、感光体に対して良好に電荷を
付与することができるのである。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、
修正、改良等を加え得るものであることが、理解される
べきである。
【0030】実施例 1〜7および比較例 1 先ず、下記表1に従い、各種発泡材料に各種イオン導電
材を所定の割合で添加して、イオン導電系の基層形成用
材料を調製した。そして、実施例1〜6、比較例1で
は、各材料を用いて未発泡チューブ(内径:8mm、外
径:10mm)を押出成形し、該未発泡チューブを、図2
に示される如き内径:12mmの円筒状金型の成形キャビ
ティ内に、外周面上に導電性接着剤を塗布した芯金(直
径:6mm)と共に同心的にセットして、オーブンにて、
加熱、発泡、加硫を行ない、発泡体ロールを得た。ま
た、実施例7では、金型を垂直に立て、芯金と金型の間
に液状ウレタンを流し込み、発泡、加熱、架橋を行な
い、発泡体ロールを得た。
【0031】次いで、N−メトキシメチル化ナイロンを
溶剤に溶かして、所定粘度の保護層形成用のコーティン
グ液を調製し、また、N−メトキシメチル化ナイロン:
100重量部にカーボンブラック:15重量部を配合
し、これを溶剤に溶かして、所定粘度の導電性補助層形
成用のコーティング液を調製した。
【0032】そして、実施例1〜3、5〜7、比較例1
では、前記発泡体ロールの両端部の芯金部分にロール外
径と略同一径のアダプターを取り付けて、保護層形成用
コーティング液中に軸方向に一定速度で浸漬して、コー
ティングを行ない、風乾後、加熱し、溶剤を除去して、
厚さ5μmの保護層を形成し、目的とする導電性ロール
を得た。
【0033】また、実施例4では、前記発泡体ロールの
両端部の芯金部分にロール外径と略同一径のアダプター
を取り付けて、それを導電性補助層形成用コーティング
液中に軸方向に一定速度で浸漬して、コーティングを行
ない、そして風乾後、加熱し、溶剤を除去して、厚さ5
μmの導電性補助層を形成した後、保護層形成用コーテ
ィング液中に軸方向に一定速度で浸漬して、コーティン
グを行ない、風乾後、加熱し、溶剤を除去して、厚さ5
μmの保護層を形成し、目的とする導電性ロールを得
た。
【0034】比較例 2 先ず、EPDM:100重量部にカーボンブラック:3
0重量部、軟化剤:100重量部を配合した電子導電系
ゴム材料を用いて、芯金(直径:6mm)上に厚さ3mmの
基層を押出成形した。次いで、N−メトキシメチル化ナ
イロン:100重量部にカーボンブラック:15重量部
を配合し、これを溶剤に溶かして調製したコーティング
液を用いて、該基層上に、導電性補助層(厚さ:5μ
m)をコーティングした後、エピクロルヒドリン−エチ
レンオキサイドゴムに0.2%の割合でトリメチルオク
タデシルアンモニウムパークロレートを添加し、これを
溶剤に溶かして調製したコーティング液を用いて、抵抗
調整層(厚さ:150μm)をコーティングし、更に、
N−メトキシメチル化ナイロンを溶剤に溶かして調製し
たコーティング液を用いて、保護層(厚さ:5μm)を
コーティングして、目的とする導電性ロールを得た。
【0035】
【表1】
【0036】そして、かくして得られた各導電性ロール
について、以下に示すようにして、各種の特性評価を行
ない、その結果を、下記表2に併せて示した。
【0037】ロール電気抵抗 各導電性ロールを、両端の芯金部に各1kgの荷重を掛け
て、直径:30mmの鏡面金属ロールに接触させ、30℃
×85%、20℃×60%、10℃×15%の各温湿度
環境下において、芯金端部より電圧を印加して、抵抗を
測定した(10秒後の値を示す)。
【0038】実機画出し 各導電性ロールを帯電ロールとして実機(キャノン株式
会社製『レーザーショット LBP A404E』)に
取り付け、30℃×85%、20℃×60%、10℃×
15%の各温湿度環境下において、画出しを行ない、鮮
明な画像が得られた場合に○、画像が不鮮明な場合に×
と評価した。
【0039】電圧印加許容幅 各導電性ロールを帯電ロールとして実機(キャノン株式
会社製『レーザーショット LBP A404E』)に
取り付け、外部電源よりxVp-p 150Hz−550V
の電圧を与えて、画像をプリントアウトし、白地にカブ
リが発生する電圧と、ベタ黒及び白地に横スジが発生す
る異常放電電圧を測定した。
【0040】感材接触性 各導電性ロールを、両端の芯金部に各500gの荷重を
掛けて、直径:30mmの鏡面金属ロールに接触させ、金
属ロールを回転させて、光源を置いた反対側より金属ロ
ールと導電性ロールとの間の隙間を観察し、光が見えな
い場合に○、僅かに光が見える場合に△として評価し
た。
【0041】感材汚染性 各導電性ロールを、両端の芯金部に各500gの荷重を
掛けて、新品の感光ドラムに押し付け、45℃×90%
の温湿度環境下に1カ月間放置した。しかる後、感光ド
ラムの表面を観察し、ロール跡が認められない場合に
○、微かにロール跡が認められる場合に△として評価し
た。
【0042】
【表2】
【0043】かかる表2より明らかなように、実施例1
〜7では、従来構造のロール(比較例2)と同等の電気
抵抗が得られ、安定した画出しが行なわれる。そして、
優れた感材接触性が得られ、また感材汚染が生じないと
共に、電圧印加許容幅が大きいといった特徴を兼ね備え
ている。これに対して、比較例2では、感材接触性およ
び感材汚染性が悪く、電圧印加許容幅(異常放電電圧)
も小さくなっている。また、比較例1では、発泡体に添
加されるイオン導電材の添加量が少ないために、ロール
の電気抵抗が高くなり、低温低湿の環境下で、画像が不
鮮明になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う導電性ロールの一例を示す横断面
図である。
【図2】基層の成形方法の一例を示す断面説明図であ
る。
【図3】本発明に従う導電性ロールの異なる例を示す横
断面図である。
【図4】従来の導電性ロールの一例を示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
12 軸体 14 基層 16 保護層 18 金型 26 導電性補助層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 三郎 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 加藤 宏泰 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の軸体の外周面上に、第四級アンモ
    ニウム塩又は構造電荷特異性陰イオンが0.3%〜5.
    0%の割合で添加されたイオン導電系発泡体よりなる基
    層が設けられると共に、該基層の外周側に、薄肉の保護
    層が設けられていることを特徴とする導電性ロール。
  2. 【請求項2】 前記基層が、エピクロルヒドリン−エチ
    レンオキサイド共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジ
    エンゴム、ウレタンゴム、及び水素添加アクリロニトリ
    ル−ブタジエンゴムからなる群より選択されたゴムを主
    体とするイオン導電系発泡体にて、形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の導電性ロール。
  3. 【請求項3】 前記保護層が、ポリアミド又はエーテル
    系ウレタンを主体とする合成樹脂にて、形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性ロー
    ル。
  4. 【請求項4】 前記基層と前記保護層との間に、電子導
    電材の配合によって体積抵抗率が104 Ωcm以下とされ
    た電子導電系樹脂若しくは弾性材料よりなる薄肉の導電
    性補助層が、設けられていることを特徴とする請求項1
    乃至3の何れかに記載の導電性ロール。
JP17336393A 1993-07-13 1993-07-13 導電性ロール Expired - Lifetime JP3277619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17336393A JP3277619B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 導電性ロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17336393A JP3277619B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 導電性ロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0728301A true JPH0728301A (ja) 1995-01-31
JP3277619B2 JP3277619B2 (ja) 2002-04-22

Family

ID=15959019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17336393A Expired - Lifetime JP3277619B2 (ja) 1993-07-13 1993-07-13 導電性ロール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3277619B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08220900A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Nec Corp 電子写真装置の転写ローラ及び転写ローラのクリーニング方法
US5822658A (en) * 1996-02-28 1998-10-13 Fuji Xerox Co., Ltd. Charging device having an electrically conductive elastic body layer
US5925893A (en) * 1996-06-24 1999-07-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Semiconductive member and production method thereof
WO2004094512A1 (ja) * 2003-04-22 2004-11-04 Yukigaya Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 導電性発泡体及び導電性発泡体の製造方法
US20090005225A1 (en) * 2007-06-25 2009-01-01 Tokai Rubber Industries, Ltd. Charging roll
JP2019012102A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 富士ゼロックス株式会社 導電性部材、帯電装置、転写装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08220900A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Nec Corp 電子写真装置の転写ローラ及び転写ローラのクリーニング方法
US5822658A (en) * 1996-02-28 1998-10-13 Fuji Xerox Co., Ltd. Charging device having an electrically conductive elastic body layer
US5974666A (en) * 1996-02-28 1999-11-02 Fuji Xerox Co., Ltd. Process for preparing a charging device
US5925893A (en) * 1996-06-24 1999-07-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Semiconductive member and production method thereof
WO2004094512A1 (ja) * 2003-04-22 2004-11-04 Yukigaya Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 導電性発泡体及び導電性発泡体の製造方法
US20090005225A1 (en) * 2007-06-25 2009-01-01 Tokai Rubber Industries, Ltd. Charging roll
US8235879B2 (en) * 2007-06-25 2012-08-07 Tokai Rubber Industries, Ltd. Charging roll
JP2019012102A (ja) * 2017-06-29 2019-01-24 富士ゼロックス株式会社 導電性部材、帯電装置、転写装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3277619B2 (ja) 2002-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3829877B2 (ja) 帯電部材
JP5612805B2 (ja) 帯電ロール
US5982606A (en) Electric charging member and electric charging apparatus
JP3240759B2 (ja) 導電性ロール
JP3967450B2 (ja) 帯電ロール
JP2649163B2 (ja) 導電性ロール
JPH0728301A (ja) 導電性ロール
JP3804476B2 (ja) 帯電部材
JP3456237B2 (ja) 導電性ロール
JP3070556B2 (ja) 導電ロール
JP3240865B2 (ja) 現像ロール
JP3194340B2 (ja) 導電性ロール
JP3132095B2 (ja) 電子写真装置用半導電性ロール
JPH0815951A (ja) 帯電ロール
JP3271218B2 (ja) 導電性ロール
JP3661197B2 (ja) 半導電性ロール
JP3199146B2 (ja) 電子写真用帯電部材
JPH0742728A (ja) 導電性ロール
JP2964821B2 (ja) 導電性ロール
JPH06264918A (ja) 導電性ロール
JP3070557B2 (ja) 導電ロール
JP3243901B2 (ja) 導電性ロール
US5576806A (en) Charging roll for electrophotography
JP3196532B2 (ja) 帯電ロール
JP3465516B2 (ja) 帯電ロール

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080215

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090215

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140215

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term