JP3966913B2 - シランで変性された床仕上げ剤ビヒクル - Google Patents
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Description
(発明の分野)
本発明は、反応性官能基を有する水性ポリマーの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、従来溶剤系ポリマーが優勢であった用途において、同等の性能を示す水性または水分散性ポリマーに関する。
【0002】
本発明のポリマーは、多くの用途において使用することができ、たとえば、接着剤、飽和剤(saturant)、水または水混合溶剤の溶液または分散体として使用でき、特に、木材、ガラス、金属、コンクリートのコーティングおよびシーラント、およびモルタルおよび不織布のバインダーとして有用である。
より詳細には、本発明のポリマーから製造される表面コーティングは、たとえば耐久性、強靱性、耐溶剤性、耐ダートピックアップ性(dirt pickup resistance)、耐プリントおよびブロック性(print and block resistance)、および耐摩耗性のような特性を改善する。
【0003】
(発明の背景)
雰囲気温度において高い耐久性および強靱性が重要である用途においては、有機溶剤に分散されたポリマーが従来より使用されてきた。さらに、溶剤系ポリマーでは、全ての必要な配合成分を含む塗料を単一包装系にすることができた。しかしながら、近年、溶剤系塗料は健康上、安全上、および環境上の面から、厳しい圧力を受けるようになってきた。これらの問題を解決する試みにおいて、製造者は、素材メーカーから、揮発性有機溶剤の量を減らして、同等の特性を与えるポリマーを供給することを要求されている。健康上、安全上、および環境上の問題に対応して、製造者は、水性ポリマーを用いることが多くなっている。
【0004】
しかしながら、水性ポリマーを雰囲気条件下で硬化させると、溶剤系ポリマー系と比較して、耐久性、および強靱性において顕著に劣る。そのため、水性塗料は、強度、および耐久性が重要な用途においては広く受け入れられることはなかった。水性ポリマーの他の欠点は、溶剤系と同等の特性を得るためには複数包装系が必要であるという点である。複数包装系では、エンドユーザーは被覆を適用する前に少なくとも2つの成分を混合する必要がある。複数包装系の使用は実用性に劣り、不便である。
【0005】
本発明者らは、雰囲気温度で硬化し、単一包装系として配合でき溶剤系と同等の耐久性と強靱性を有する、新規で予期しなかった水性又は水分散ポリマー系を見出した。これは、アセトアセトキシ官能性ポリマーとアミン官能性シランとを二次反応させることにより達成される。
【0006】
(従来技術)
シラン官能基をポリマー中に導入することによって、約25℃において自己架橋する組成物を得ることができることは一般的に知られている。架橋は、水の存在下で、アルコキシシラン基がシラノールに容易に加水分解し、続いて縮合してSi−O−Si結合を形成することによって起こる(例えば、Feasibility of Using Alkoxy Silane Functional Monomers for the Development of Crosslinking Emulsions, T.R.Bourne, B.G.Bufkin, G.C.Wildman及びJ.R.Graveのthe Journal of Coatings Technology, vol.54, No.684, 1982年1月号参照)。しかしながら、シラン官能基が容易に加水分解し次に縮合するために、単一包装系で安定なシリコーン変性水性ポリマーを製造することが、非常に困難であった。これは、架橋度が高く、したがって高度のシラン変成が必要とされる場合に特に問題となっていた。
【0007】
本発明者らは、単一包装自己架橋性水性ポリマー系の開発に関連した問題点の多くが、アセトアセトキシ官能性ポリマーをアミン官能性シランと二次反応させることによって回避されることを見出した。したがって、官能基を導入することによってポリマーの特性を改変することは一般に知られているが、従来技術のいずれにおいても、アセトアセトキシ基とアミン官能性シランとを二次重合反応させる、官能性アセトアセトキシ基を含むポリマーの製造は開示されていない。
【0008】
ヨーロッパ特許出願EP−0442653A2においては、所望の官能基を有するポリマーの製造方法が開示されている。官能基は、接着促進剤、シリコーン類、オレフィン系不飽和基などであってよい。所望の基は、NH及び/又はNH2 結合官能基を有する前駆体ポリマーを調製し、これを更に、NH又はNH2 官能基とエナミンを形成することのできる少なくとも一つのエノール性カルボニル及び少なくとも一つの所望の基を含む分子と反応させることによって、組成物中に導入される。アセトアセトキシエチルメタクリレートは、エノール性カルボニル基と、所望の基、この場合にはオレフィン性不飽和基である、の両者を有する化合物の例である。たとえば、カルボン酸官能性ポリマーとアジリジン含有物質とから、−NH−および/または−NH2−官能性前駆体が製造される。
【0009】
ヨーロッパ特許出願EP−0483583A2においては、硬化剤又はアセトアセテート及び/又はアセトアセタミド官能性ポリマーとしてアミノシランを用いることが開示されている。この組成物の硬化は、雰囲気中の湿分またはエナミン形成中に遊離した水の存在によりアルコキシシラン基が加水分解し続いて縮合することによって起こる。これは二つの成分の包装系であり、シランとアセトアセテート官能性ポリマーとは、使用の直前に混合又は配合しなければならない。
【0010】
米国特許出願091,489号(ローム アンド ハース カンパニー)においては、エノール性カルボニル含有前駆体ポリマーを、少なくとも一つの所望の官能基及びエノール性カルボニルとエナミンを形成することのできる少なくとも一つのアミンとを有する物質と反応させることによって、接着促進剤、立体安定剤(steric stabilizers)などのような種々の所望の基を有するポリマーを官能化することが開示されている。しかし、米国特許出願091,489号は、アミノ官能性シランの使用を開示していない。
【0011】
(発明の概要)
本発明は、官能性アセトアセテート基を有するポリマーを重合し、次いでアミノ官能性シランとアセトアセテート官能性ポリマーを二次反応(post-reacting)させて、自己架橋性、雰囲気硬化性のフィルム形成性ポリマーを製造する方法を提供するものである。
本発明は、アミノ官能性シランと二次反応する官能性アセトアセテート基を含む、自己架橋性、雰囲気硬化性の、フィルム形成性の水性ポリマーを提供する。本発明のポリマーから得られるコーティングは、耐溶剤性、耐ダートピックアップ性、耐プリントおよびブロック性、耐摩耗性、接着性、および耐衝撃性や引っ張り強度のような力学特性などの特性を改善する。
【0012】
(ポリマー)
本発明において用いるのに好ましいポリマーは、β−ケトエステルとしても知られている、アセトアセテートペンダント基を有するビニルポリマーである。本明細書で用いる「ペンダント」という用語は、ポリマー骨格に結合しており、更なる反応に供されることができるという意味を有する。「ペンダント」という用語は、ポリマー鎖の末端におけるかかる基の結合を排除するような厳密な意味で用いるべきではない。すなわち、米国特許第4,960,924号において教示されているような、アセトアセテート官能性メルカプタンによって連鎖末端に導入されたアセトアセテート官能基を有するポリマーは、本発明において有用である。概して、アセトアセテートペンダント基は、アセトアセテート基に結合している有機二価基R1 、あるいは、二つのアセトアセテート基を有する三価の有機基R2 を介してポリマー骨格に結合している。
【0013】
【0014】
アセトアセテート官能性ポリマー(acetoacetate functional polymers)は、当該技術において公知の手段によって調製することができる。好ましい方法は、アセトアセテート官能性モノマーを含む配合物を重合することである。好ましいモノマーは、下式で示されるアセトアセトキシエチルメタクリレートであり、便宜上、本明細書においてはAAEMと称する。
【0015】
【0016】
アセトアセテート官能基を導入するために有用な他のモノマーの例は、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートなどである。概して、任意の重合性ヒドロキシ官能性モノマーを、ジケテン又は他の好適なアセトアセチル化剤との反応によって対応するアセトアセテートに転化させることができる(例えば、Comparison of Methods for the Preparation of Acetoacetylated Coating resins, Witzeman, J.S.; Dell Nottingham, W; Del Rector, F, J.Coatings Technology; vol.62, 1990, 101(本明細書の一部として参照される)参照)。
【0017】
本発明のビニルポリマーは、ほとんどの場合、アセトアセテート官能性モノマーと他のモノマーとのコポリマーであることが多い。有用なコモノマーの例は、エチレンのような単純なオレフィン、アルキルアクリレート及びメタクリレート(アルキル基は1〜20個、より好ましくは1〜8個の炭素原子を有する)、ビニルアセテート、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、スチレン、イソボルニルメタクリレート、アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート及びメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びアクリレート、N−ビニルピロリジノン、ブタジエン、イソプレン、例えば塩化ビニル及び塩化ビニリデンのようなビニルハライド、アルキルマレエート、アルキルフマレート、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などである。また、低レベルのジビニル又はポリビニルモノマー、例えばグリコールポリアクリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼンなどを含ませて、ラテックス粒子中に制御された量のゲルを導入することも可能であり、幾つかの場合においてはそのようにすることが望ましい。しかしながら、これを行う場合には、フィルム形成の質が大きく損なわれないことが確実であることが重要である。更に、連鎖移動剤を含ませて、ポリマーの分子量を制御してもよい。
【0018】
アセトアセテート官能性ポリマーは、約0.5〜100重量%のアセトアセテート官能性モノマーを含んでいてよい。任意の用途において、必要なアセトアセテート官能性モノマーの量は、特定の最終用途に必要な二次官能性の所望の度合いにより、場合に応じて変化するであろう。しかしながら、概して、アセトアセテートモノマーの濃度は、1〜40%である。従来の被覆組成物は、通常約0.5〜20重量%のアセトアセテートモノマーを含む。1,000から1,000,000以上の分子量を有するポリマーを用いることができる。より低い分子量のポリマーを用いる場合には、十分に高いレベルのアセトアセテートを含ませて、二次官能化の度合いを最大にしなければならない。例えば、10,000以下の分子量を有するAAEMのコポリマーは、典型的には、30%以上のAAEMを含む。
【0019】
概して、ビニルポリマーは、遊離基開始剤及び適当な加熱を用いた好適な遊離基開始重合法によって、水中の分散ポリマー又はエマルジョンポリマーとして調製される。フィルム形成性ポリマーが望ましい場合があるので、有用なエマルジョンポリマーは、概して60℃以下のガラス転移温度を有する。なぜならば、これらのポリマーは造膜により、室温において良好な品質のフィルムを形成するからである。フィルム形成工程において溶解されたポリマーを用いる場合には、フィルム形成性であるので、より高いガラス転移温度を有するポリマーを用いることができる。
【0020】
本発明のある態様においては、水性媒体中における重合、特に水性エマルジョン重合を用いてポリマーを調製する。公知の分散剤、例えばアニオン性及び/又は非イオン性乳化剤、例えばアルカリ又はアンモニウムアルキルスルフェート、アルキルスルホン酸、及び脂肪酸、オキシエチル化アルキルフェニルなどを用いることができる。用いる分散剤の量は、通常、全モノマーの重量を基準として0.1〜6重量%である。熱開始法又はレドックス開始法のいずれかを用いることができる。公知の遊離基開始剤(過酸化水素、有機ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、アンモニウム及び/又はアルカリペルスルフェート、有機ペルオキシド、例えばt−ブチルペルピバレート、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカーボネート、アセチルシクロ−ヘキシルスルホニルペルオキシドなど)を、典型的には全モノマーの重量を基準として0.05〜3.0重量%の量で用いることができる。好適な還元体(例えば、還元性糖類例えばイソアスコルビン酸、ナトリウムビスルファイト、ナトリウムチオスルフェート、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ナトリウムヒドロスルファイト)とカップリングした同一の開始剤を用いるレドックス系を、同等のレベルで、多くの場合遷移金属塩のような金属触媒、例としては硫酸鉄、硫酸銅、硫酸バナジウムなどと組み合わせて用いることができる。更に、非酸化性熱開始剤、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドなどを用いることができる。多くの場合、低レベルの連鎖移動剤、例えばメルカプタン(例えば、モノマーの全重量を基準として0.05〜6重量%のn−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、ブチル又はメチルメルカプトプロピオネート、メルカプトプロピオン酸)を用いて、分子量を制御する。
【0021】
本発明は、また、溶媒可溶性又は水溶性ポリマーを用いて実施することもできる。これが望ましい場合には、ポリマーは、モノマー混合物が水溶性である場合には水中で直接調製することができ、あるいはほとんどの場合には、重合溶媒は水混和性溶媒、例えばイソプロパノール、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールなどである。この場合には、水を重合混合物中に含ませるか、又は重合が完了した後に加えることができる。幾つかの場合においては、ポリマーは、通常の有機溶媒、例えばキシレン、ブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチル−t−ブチルエーテルなどの中で調製される。有機溶媒を、水と共に又は水を用いずに、用いる場合には、有機溶剤可溶性遊離基開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルペルオクトエート又はベンゾイルペルオキシドを用いることが都合がよく、いかなる加熱もスムーズな共重合を行わせるのに都合がよい。本発明のための水溶性ポリマーを調製するための他の方法は、十分なアクリル酸又はメタクリル酸又は他の重合性酸モノマーを(通常は10%以上)有するビニル分散ポリマーを調製して、アンモニア又は他の塩基を加えることによってエマルジョンポリマーを可溶化させる方法である。このタイプの水溶性ポリマーは、従来の分散ポリマーとのブレンドとして有利に用いられ、それらは好ましくは同様にペンダントアセトアセテート官能基を有する。アルカリ可溶性樹脂とラテックスポリマーとのブレンドは、光沢及びレオロジー特性の特に有利な特性の組合せを有しており、被覆及び印刷インクの用途において有用である。
【0022】
本発明の他の態様においては、水性分散液は、少なくとも二つの互いに非相溶性のコポリマーから形成されるコポリマー粒子を含む。これらの互いに非相溶性のコポリマーは、以下のモルホロジー構成、例えばコア/シェル、シェル相が不完全にコアを被包しているコア/シェル粒子、多数のコアが相互侵入網目粒子を形成しているコア/シェル粒子などの形態で存在することができる。これらのすべての場合において、粒子の表面積の過半は少なくとも一つの外部相によって占められており、粒子の内部は少なくとも一つの内部相によって占められている。二つのポリマー組成物の相互の非相溶性は、当該技術において公知の種々の方法で測定することができる。例えば、染色法を用いて相の外観の間の相違を強めて走査電子顕微鏡を使用することは、このような方法の例である。
【0023】
かかる分散液を調製するのに用いるエマルジョン重合法は、公知である。少量の架橋剤、たとえばアリルメタクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジアクリレート等を介し、いくらかの架橋またはゲル構造を、シーケンシャル重合法によりコア中に導入することが効果的な場合もある。軽度に架橋されたコアはフィルム形成性に悪影響を与えず、時にはより優れた被覆を与え、シェル中にペンダントのアセトアセテートが濃縮されて存在するときにはより優れた被覆を与える。
【0024】
上記に示したように、本発明方法は、主として、水性溶媒中に分散又は溶解しているビニルポリマーを官能化するために用いる。予期しなかったことに、ペンダントアセトアセテートを有するビニルポリマーは、水中において、特に熱エージングにより加水分解する傾向がある。加水分解はほぼ全てのpHで起こってアセト酢酸を形成し、これが次にアセトン及び二酸化炭素に分解する。
【0025】
【化1】
【0026】
先行出願である米国特許出願第632,302号においては、水性アセトアセテートポリマーを、調製後に、1モル当量のアンモニア又は第1級アミン、例えばエタノールアミン、メチルアミン又はイソプロピルアミンで処理することによって、この問題に対する解決法を与えている。この出願中において記載されているように、ポリマーは、典型的には、上記記載のアミンの一つによって塩基性のpH、好ましくは9より大きなpHに中和される。これらの条件下においては、エナミンが形成される。エナミンを形成する反応は概して迅速であり、形成速度は温度と共に上昇する。概して、エナミン形成は8時間以内に完了する。別の方法は、pHを約9に上昇させ、系を平衡化し、pHを約9に再調節して、エナミン形成によって消費したアミンを補充するという方法である。エナミンは、通常7より大きなpHにおいて、加水分解に対して安定である。
【0027】
同等のペンダントエナミン官能基を有するビニルポリマーを調製する他の方法は、適当なアミンから誘導されたあらかじめ形成されたエナミンモノマー及びアセトアセテートモノマーを用いる方法である。この場合においては、重合中にpHをアルカリ性側に保持して、エナミンがアセトアセテートに再び加水分解することを避けなければならない。
【0028】
(アミノ官能性シラン)
本発明のアミノシラン変性ポリマーは、アセトアセテート官能性モノマー、例えばアセトアセトキシエチルメタクリレートによってポリマー鎖上に導入されたアセトアセテート官能基を有するポリマーに、有効量のアミノシランを加えることによって調製される。ポリマーに加えるアミノシランの量は、ポリマーのアセトアセテート官能基含量の関数である。上記したように、アセトアセトキシ官能性モノマーのレベルは、概して、ポリマーの重量を基準として約1〜約40重量%である。ポリマーを変性するアミノシランのレベルは、アセトアセトキシ基1モルに対してアミン基約0.10〜約1.0モルである。
【0029】
アセトアセテート官能性ビニルポリマーに対して不十分な量のアミノシランを用いると、乾燥被覆の例えば耐溶剤性、耐ダートピックアップ性、耐プリントおよびブロック性、および耐摩耗性のような特性が低下する。一方、これに対して、ビニルポリマーのアセトアセテート官能基のモル数に対するアミノシランのモル数が1を大きく超える場合には、フィルム形成のような被覆特性は、シリコーン基の過剰の予備架橋のために損なわれる。これはまた、たとえば木材基体のようないくつかの基体について、感水性と変色(discoloration )を増大させる可能性がある。
【0030】
本発明の実施において、種々の分子量及び構造のアミノシランを用いて、アセトアセテート官能性ポリマーを変性することができる。本発明において用いられるアミノシランの一般的構造は、次式の通りである。
【0031】
R1 −Si(R2 )3-n (OR3 )n
【0032】
式中、nは1以上3以下であり、R1 はアルキル又はフェニル基又はこれらの組合わせであり、アセトアセトキシ基とエナミンを形成することのできる少なくとも一つのアミン基を有しており、R3 は、アルキル、フェニル又は水素原子或いはこれらの組合わせであり、R2 は、水素原子、フェニル又はアルキル基又はこれらの組合わせである。基R2 は、シランのオリゴマーであってもよく、OR3 基を含んでいても含んでいなくてもよい。アセトアセトキシ基とエナミン形成をすることのできるアミン官能基を含んでいても含んでいなくてもよい。しかしながら、好ましくは、アミノシランは、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定して、約140〜約500、最も好ましくは約150〜約250の平均分子量を有する。溶解度、加水分解速度、アセトアセテート前駆体ポリマーとの相溶性、ポリマー安定性などのような条件は、アミノシランの構造及び分子量に対する唯一の限定である。便宜上、分子量は約190〜約250の最大値を超えず、nは1又は2であり、R2 はメトキシ又はエチルオキシ基であり、R1 は3〜6個の炭素原子を有するアルキル基であってアセトアセトキシ基とエナミンを形成することのできるアミン基を1個しか有していないことが最も好ましい。
【0033】
アセトアセテート官能性ビニルポリマーの有効な変性剤であることが見出されたアミノシランは、ダウコーニング,Midland, Michigan、Union Carbide Speciality Chemicals Division, Danbury Connecticut及びハルス オブ アメリカ社, Piscataway, New Jersey、ワッカーシリコン社, Adrian, Michiganから入手することのできる、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン(ダウコーニング社製、Z−6020)、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、ポリマー性アミノアルキルシリコーン、アミノエチルアミノエチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノ−プロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、オリゴマー性アミノアルキルシランなどからなる群から選択することができる。
【0034】
本発明の実施においては、特定量のアミノシランをアセトアセテート官能性ビニルポリマーに加えることによって、アミノシラン変性被覆を調製する。加えるシランの量は、上記に記載した理由により、ポリマーのアセトアセテート含量に対して特定の割合でなければならない。アミノ官能性シランは、好ましくは、アセトアセテート官能性ビニルエマルジョンポリマーを重合した後に加える。
【0035】
概して、アミノシランは、アセトアセテート官能性前駆体ポリマーに直接加えることができる。しかしながら、最終シリコーン変性ポリマーの最適の特性及び加工性を得るためには、補助的に界面活性剤が必要とされる。これは特に、例えば前駆体ポリマーが乳化重合によって製造される場合に当てはまる。この場合においては、界面活性剤は、例えば、アミノシランと組合わせて用いた場合に、向上せしめられた安定性、並びに向上せしめられた所望の特性、例えば表面摩耗抵抗を与える。
【0036】
補助界面活性剤は、好ましくはアミノシランの添加前又は添加後に、あるいは、例えば乳化重合の場合に該当するように、前駆体の調製の際にその一部として、加えることができる。
【0037】
界面活性剤は、その「親水−親油バランス」(HLB)値によって特徴付けられる。10未満のHLB値を有する界面活性剤は、より高い親油性特性を有すると考えられ、一方、10を超えるHLB値を有する界面活性剤は、より高い親水性特性を有すると考えられる。好ましい界面活性剤の中では、より親水性特性のHLB値、すなわち10を超えるHLB値を有する非イオン界面活性剤が望ましい。HLB値は15を超えることがより好ましい。
【0038】
前駆体の10重量%以下のレベルの界面活性剤を用いることができる。界面活性剤のより好ましいレベルは、前駆体の3〜6重量%である。界面活性剤のレベルの対する唯一の制限は、例えば、低い耐水性、不安定性などである。
【0039】
本発明の実施において用いることのできる界面活性剤の例は、非イオン性のもの、例えば、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコールなど、及びイオン性のもの、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸ナトリウムなどからなる群から選択される。
【0040】
(添加剤)
本発明のアミノシランで変性されたアセトアセテート官能化ビニルポリマーは、選択された最終用途に応じて配合することができる。増粘剤、分散剤、顔料、増量剤、充填剤、凍結防止剤、可塑剤、接着促進剤、造膜助剤、湿潤剤、脱泡剤、着色剤、非アルデヒドベースの殺生物剤、石鹸及び滑剤などのような添加剤を含ませることができる。
【0041】
(試験法)
シリコーン変性ラテックスをベースとする明澄な被覆の特性の評価
(表面摩耗特性)
この試験は、硬質の物体による浅い角度での被覆の打撃に基づく。与えられた実施例において、該物体は試験を行った人間の指の爪であった。この試験によって、被覆の光沢の減少を導く摩耗に対して被覆がどの程度の耐性を示すかが示される。
【0042】
被覆を基材に施して硬化させた後、被覆された基材を、テーブルの表面のような固い表面上に配置し、実験者の指の爪で打撃を加えた。実験者の指の爪を被覆された表面と平行に保持し、衝撃角度を表面の基準面から45度以上にして、被覆が傷つけられる可能性を高めた。
【0043】
被覆を比較する場合には、同一の実験者が試験を行うことが重要である。この試験は相対的な差異を示すために行われるものである。
本発明者らは以下の評価システムを用いた。
【0044】
評価値 外観
1−優秀 確認できる傷はない
3−良好 薄い引っ掻き傷として傷が見られる
5−不良 幅広い傷が見られる
【0045】
(耐ブラックヒール性及び耐擦り傷性)
耐ブラックヒール性及び耐擦り傷性を測定するための方法は、Chemical Specialty Manufacturers Association Bulletin No.9-73 に記載された方法で行った。但し、推奨されている2インチのラバーキューブに代えて市販のラバーシューズヒールを用い、基体としてビニルタイルではなく木材(楓)板を使用した。
【0046】
本発明者らは、ブラックヒール及びスカッフマークが付けられた被覆基材の面積の割合を測定した。これは、透明なグラフ用紙によって簡便に行われる。ブラックヒールマークは、被覆上又は被覆中にラバーが実際に付着したものである。ブラックヒールマークは、一時的なものである場合があり、乾燥したチーズクロス、または無臭のミネラルスピリットのような適当な溶剤で濡らしたチーズクロスで取り除くことができる。
【0047】
一方、スカッフマークは、被覆が物理的に排除されることによるものであり、光沢が低下した面積として視認される。スカッフマーク及びブラックヒールマークは、ヒールが基材に衝突する箇所で同時に起こる可能性がある。すなわち、ブラックヒールマークを除去するとスカッフマークが出現する可能性がある。
【0048】
(床摩耗試験)
塗料を木材パネルに塗布し、25℃で所定の時間キュアし、人通りの激しい廊下においた。廊下では歩行の他、メインテナンスカーやサンプルトレイなどの車両の通過もあった。充分な時間の暴露の前後において、60度と20度の光沢、スカッフと引っかき傷が測定された。
【0049】
(乾燥布によるブラックマーク除去)
上記のラバーヒールにテストパネルを暴露した後、被覆を乾燥布によるブラックマーク除去の容易性について試験した。チーズクロスでブラックラバーマークを適当な圧力でこすり、ブラックラバーマークが除去される「完全」、一部のブラックラバーマークが除去される「一部」、こすった後も全部のラバーマークが残る「なし」の段階で、除去性を評価した。
【0050】
本発明はその実施態様として、以下のものを包含する。
1. アセトアセテート官能基を有するポリマーを二次反応させる方法であって、アセトアセテート官能性モノマー及びビニルモノマーを含むモノマー混合物を重合し、重合後に、アセトアセテート官能性ポリマーをアミノ官能性シランと反応させる方法。
2. アセトアセテート官能性モノマーが、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート及び2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレートからなる群から選択される前記第1項記載の方法。
3. アセトアセテート官能性モノマーが、ポリマーの全重量の約0.5〜約100重量%、好ましくは約0.5〜20重量%である前記第2項に記載の方法。
4. アミノ官能性シランが、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン(ダウコーニング社製、Z−6020)、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、ポリマー性アミノアルキルシリコーン、アミノエチルアミノエチルアミノプロピル−トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノ−プロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン及びオリゴマー性アミノアルキルシランからなる群から選択される前記第1項に記載の方法。
5. アミノ官能性シランが、アセトアセテート官能性ポリマーの全重量の約0.1〜約20重量%である前記第4項に記載の方法。
6. アミノ官能性シランが、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、約140〜約500、好ましくは約150〜約250の重量平均分子量を有する前記第5項に記載の方法。
7. アミノ官能性シランがアミノプロピルメチルジエトキシシランである、前記第4項に記載の方法。
8. 前記第1項の二次反応されたアミノシラン変成アセトアセテート官能性ポリマーを使用したコーティング組成物。
9. 前記第1項の二次反応されたアミノシラン変成アセトアセテート官能性ポリマーを使用したシーラー組成物。
10. 木材基材に前記第1項に記載のアミノシラン変性アセトアセテート官能化ポリマーを施すことを含む、木材基材の表面摩耗抵抗、耐擦り傷性を向上させる方法。
11. アセトアセテート官能性ポリマーとアミノ官能性シランとの二次反応を、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびステアリン酸ナトリウムからなる群より選ばれる界面活性剤の存在下で行われる、前記第10項に記載の方法。
12. 界面活性剤の量が、アセトアセトキシ官能性ポリマーの全重量の約0.5〜約20重量%、好ましくは約3〜約6重量%である前記第11項に記載の方法。
13. 界面活性剤の親水/親油バランスが8以上、好ましくは15以上である前記第12項に記載の方法。
14. 界面活性剤が非イオン性である前記第12項に記載の方法。
15. 界面活性剤がオクチルフェノキシポリエトキシエタノールである前記第14項に記載の方法。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲をなんら限定するものではない。なお、以下の実施例において、特記された場合を除き、パーセントは総固形分に基づく重量%を意味する。
【0051】
実施例
実施例I
実施例Iでは、 AAEM含有ラテックスにおいて、アミノシランによる改質によって塗布性能が向上されることを示す。又、塗布性能に関するアミノシランの濃度及びタイプによる効果も示す。
【0052】
前駆体ラテックスの調製
以下、前駆体ラテックスI-A及びI-Bの調製の詳細を説明する。I-Bの調製においてモノマーアセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)を用いなかった以外は、前記I-A及びI-Bの調製方法は同じである。表I-Aに、前駆体の組成並びに幾つかの特性を示す。
ガラス容器の中に、脱イオン水(DIW)を121.3g及びALIPAL CO436を6.1g入れ、それに対して、ラウリル硫酸ナトリウム4.8gを加え、更にブチルアクリレート(BA)326.3g、メチルメタクリレート(MMA)386.8g、アリルメタクリレート(ALMA)7.25g及びメタクリル酸3.65gを加えて攪拌し乳化させた。これは、モノマーエマルジョン1(ME-1)である。
別のガラス容器の中に、DIWを260g及びALIPAL CO436を14.2gを入れ、それに対して、BAを380.9g、MMAを515g、AAEMを167.8g及びMAAを27.5g加えて攪拌し乳化させた。これは、モノマーエマルジョン2(ME-2)である。
【0053】
重合容器の中に、乾燥窒素の存在下でDIWを1282.3g入れ、更にALIPAL CO436を18.6g入れた。この混合物を攪拌し、85℃まで加熱した。次に、ME-1を100g加え、2分後に、DIW中過硫酸ナトリウム(SP)3.6gを加え、その10分後に、DIW中炭酸ナトリウム7.2gを加えた。更にその5分後から、90分間にわたって、ME-1と、DIW中過硫酸ナトリウム0.90gとを共に供給した。ME-1を添加し終わったら、ME-1容器を、DIW40gですすいだ。更に15分間、重合容器を85℃に保った。次に、90分間にわたって、ME-2とDIW中過硫酸ナトリウム0.90gとを共に供給した。ME-2を添加した後、ME-2容器をDIW40gですすいだ。重合容器を、85℃で30分間保持した。
85℃で30分間保持した後、上記容器を55℃まで冷却し、DIW中0.15%FeSO4 5g、DIW中1%ベルセン(versene)5g、及びDIW中70%t-BHP 0.5gを、この順序で用いて、モノマーを「チェイス」した。1分後、DIW中イソアスコルビン酸0.30gを加えた。55℃において更に30分間保持してから、28%アンモニア水62.5gを加えた。アミノシランによって改質する前に、得られたポリマーを室温まで冷却した。
AAEMをI-Bで用いなかった以外は、前駆体I-A及びI-Bは、その調製の仕方、即ち二段法及び組成において同じであった。
【0054】
珪素改質ラテックスの調製
混合容器の中に、調製方法を既に説明した前駆体I-Aを入れた。それを攪拌しながら、TRITON X405(70%)を、約5分間にわたって加えた。X405を添加したほぼ10分後に、アミノシランを約5分間にわたって滴下して加えた。アミノシランを添加した後、約1時間、その混合物を攪拌した。表I-2に、用いた材料の量を示した。シーラーに配合する前に、シラン改質ラテックスを約16時間静置した。
【0055】
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
表I-3には、組成物I-1からI-9を評価するために用いたシーラー配合を示した。一般的な配合を、組成物I4を基剤とする特定の実施例と共に掲げた。混合容器には、ラテックスを除くすべての材料を入れた。攪拌しながら、シラン改質ラテックスを加え、更に少なくとも1時間攪拌してから、使用する前に、少なくとも16時間静置した。
【0056】
組成物I - 1からI - 9を基剤とするシーラーに関する試験
かえで木材パネルに対して、組成物I-1からI-9を基剤とするシーラーを、約1から2時間の間隔を開けて3回塗布した。最後の塗布の後、試験する前に、シールされたパネルを72時間25℃でキュアさせた。その試験結果は、表I-4に示した。
【0057】
表I-1
AAEM含有前駆体の特性
AAEM前駆体 固形分(重量%) 固形分1g当たりのAAEMの mg 当量
IA 46.0 0.42
IB 46.1 0.00
【0058】
前駆体IAの組成:
第一段階
40%:45 BA/53.5 MMA/1 ALMA/0.5 MAA
第二段階
60%:35 BA/47.5 MMA/2.5 MAA/15 AAEM
前駆体IBの組成:AAEMを用いなかった以外はIAと同じ。
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
実施例II
実施例IIでは、 前駆体AAEM含有ラテックスにおいて、アミノシランによる改質による塗布性能の向上を示す。又、塗布性能に関するアミノシランの濃度及びタイプによる効果についても示す。
【0064】
前駆体ラテックスの調製
DIW475g、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)20g、エチルアクリレート600g、MMA335g、MAA15g及びAAEM50gを加え、攪拌することによってモノマーエマルジョン(ME)を調製した。
窒素の存在下で、重合容器の中に、DIW800g及びSLS25gを入れた。その温度を85℃まで上昇させた後、DIW中過硫酸アンモニウム(APS)4.2gを加えた。APSを添加した後、DIW中APS2.1gを約0.88cc/分で供給すると共に、MEを約12.5g/分で加えた。MEを添加した後、エマルジョンジャーをDIW30gですすいだ。その容器を1時間にわたって56℃まで冷却してから、DIW中t-BHP1g及びDIW中イソアスコルビン酸0.5gを加えた。その容器を室温まで冷却し、アミノシランで改質する前に濾過した。表IIに、前駆体IIAの幾つかの特性を示す。
【0065】
珪素改質ラテックスの調製
前駆体II-Aを基剤とするシリコーン改質ラテックスを調製する手順は、表II-2に示した材料及び割合を用いた以外は、実施例Iで説明した手順と同様であった。シーラーに配合する前に、シラン改質ラテックスを4日間静置した。
【0066】
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
表II-3に、組成物II-1からII-4を評価するために用いたシーラー配合を示した。一般的な配合を、組成物II-4を基剤とする具体例と共に示した。混合容器には、ラテックスを除くすべての材料を入れた。攪拌しながら、シラン改質ラテックスを加え、更に少なくとも1時間攪拌してから、使用する前に、少なくとも16時間静置した。
【0067】
組成物II - 1からII - 4を基剤とするシーラーに関する試験
かえで木材パネルに対して、組成物II-1からII-4を基剤とするシーラーを、約1時間から2時間の間隔を開けて3回塗布した。最後の塗布の後、試験する前に、シールされたパネルを72時間25℃でキュアさせた。その試験結果を、表II-4に示す。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
実施例III
実施例IIIでは、塗料性能はアミノシランの構造によって影響されることを示す。
前駆体ラテックスの調製
実施例Iの前駆体ラテックスIAを用いた。
【0074】
シリコーン改質ラテックスの調製
前駆体I-Aを基剤とするシリコーン改質ラテックスを調製する手順は、表III-1に示した材料及び割合を用いた以外は、実施例Iで説明した手順と同様であり、前駆体/トリトン405(70%)の通常のプレブレンドを用いた。シーラーに配合する前に、シラン改質ラテックスを1日間静置した。
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
表III-2に、組成物III-1からIII-4を評価するために用いたシーラー配合を示した。一般的な配合を、組成物III-1を基剤とする具体例例と共に掲げた。コーティングの調製は、実施例Iで説明している。
組成物II - 1からII - 4を基剤とするシーラーに関する試験
かえで木材パネルに対して、組成物III-1からIII-5を基剤とするシーラーを、約1時間から2時間の間隔を開けて4回塗布した。最後の塗布の後、試験する前に、シールされたパネルを4日間25℃でキュアさせた。その試験結果を表III-3に示す。
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
実施例IV
実施例IVでは、シリコーン改質によって、室温フィルム形成性の前駆体ラテックスを基剤とするコーティングの性能が向上する、ことを示す。
前駆体ラテックスIVの調製
ME-I(モノマーエマルジョンI)中BA/MMAの割合を35/47.5 から69.8/12.7に変化させ、より柔らかで、より低いガラス転移温度の第一段階を得た以外は、前駆体ラテックスIVAの調製及び特性は実施例Iと同様である。前駆体IVAの固形分は、45.3であった。
シリコーン改質ラテックスの調製
前駆体IVAを基剤とするシリコーン改質ラテックスを調製する手順は、表IV-1に示した材料及び割合を用いた以外は、実施例Iで説明した手順と同様であった。
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
表IV-2に、組成物IV-1を評価するために用いたシーラー配合を示した。手順は、上記実施例と同様である。組成物IV1と前駆体IVAの双方が室温未満でフィルムを形成するので補助溶剤を用いなかった。
組成物IV - 1及び前駆体IVを基剤とするシーラーに関する試験
かえで木材パネルに対して、組成物IV1及び前駆体IVAを基剤とするシーラーを、約1時間から2時間の間隔を開けて4回塗布した。最後の塗布の後、試験前に、シールされたパネルを3日間25℃でキュアさせた。その試験結果を表IV-3に示す。
【0080】
【0081】
【0082】
【0083】
実施例V
床摩耗試験
この実施例では、組成物III-5を、実施例IIIと同様にして調製し配合した。対照(アミノシランで改質されていない前駆体)は、X405を加えず、実施例IIIに従ってシーラーに配合した実施例IIIの組成物III-1である。かえでパネルに各コーティングを5回塗布し、暴露領域の床の上に配置する前に、1週間25℃でキュアさせた。
表V-1は、26日間の摩耗の効果を示している。
【0084】
【0085】
実施例VI
実施例VIでは、アンモニアではなく、水酸化カリウムによる中和を示す。
前駆体ラテックスの調製
VI-AラテックスもVI-Bラテックスもアンモニアで中和しなかったこと、及びVI-Bを、すべてのモノマーを1つのモノマーエマルジョンから導入する均質法によって調製したこと以外は、前駆体ラテックスVI-A及びVI-Bの調製及び特性は実施例Iと同様である。前駆体VI-A及びVI-Bの固形分は、それぞれ、47.6%及び47.8%であった。
珪素改質ラテックスの調製
前駆体VI-A及びVI-Bを基剤とするシリコーン改質ラテックスを調製する手順は、表VI-1に示した材料及び割合を用いた以外は、実施例Iと同様である。又、前駆体ラテックスのpHは、他の材料を添加する前に、水酸化カリウム水溶液で約7.5まで上昇させた。
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
表VI-2は、組成物VI-1からVI-5を評価するために用いたシーラー配合である。手順は、上記実施例と同様である。
組成物IV - 1及び前駆体IVを基剤とするシーラーに関する試験
かえで木材パネルに対して、組成物IV1及び前駆体IVを基剤とするシーラーを、約1時間から2時間の間隔を開けて4回塗布した。最後の塗布の後、試験する前に、シールされたパネルを、3日間25℃でキュアさせた。その試験結果を表VI-3に示す。
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
実施例VII
中和の効果と方法
実施例VIIでは、アミノシランと界面活性剤を個々に加えるのではなく、それらのプレブレンドを加えることによって、珪素改質ラテックスを調製することができることを示す。希釈された材料の添加はラテックスにほとんど「衝撃」を与えず、ラテックスを凝集させないので、改良された調製方法が得られる。又、水酸化カリウムによる中和を削除することができることも示す。
前駆体ラテックスの調製
実施例Iの前駆体ラテックスVIIAを、アンモニアによる中和を行わずに調製した。固形分は、46.5%であった。
珪素改質ラテックスの調製
アミノシラン、界面活性剤及び水のプレブレンドを組成物の内の2つ(表VII−1参照)で用いた以外は、実施例VIと同様にして珪素改質ラテックスを調製した。
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
前駆体の固形分を調節した以外は、実施例VIと同様にして、前駆体VII1− VII4を基剤とする水性シーラーを調製した。シーラーを木材パネルに塗布し、上記実施例で説明したようにキュアさせた。その試験結果を表VI-3に示す。
【0091】
【0092】
【0093】
実施例VIII
実施例VIIIでは、最適シーラー性能のための界面活性剤の重要性を示す。前駆体ラテックスの調製
DIW 812.5gを85℃まで加熱し、その後、重合容器に、窒素雰囲気下で、SIPONATE DS-4 を20.4g加えた。別の容器において、DS-4を12g、DIW 150g、BA 110g、MMA 355g及びMAA 10gを混合することによってモノマーエマルジョン(ME)を調製した。重合容器に対して、ME 31g及びDIW 10g、更に水中過硫酸アンモニウム(APS)1.5g及び水中炭酸ナトリウム1.5gを加えた。ME容器に対して、ALMA25gを加えた。次に、DIW 150g 中 APS 1.5g を0.84g/分の速度で供給すると共に、MEを90分間にわたって重合容器に加えた。MEの添加完了後、APSDIW供給を停止した。次に、重合容器を更に30分間85℃で保持した。
DS-4 12g、DIW 150g、エチルヘキシルアクリレート212.5g、スチレン67.5g、アクリロニトリル125g、AAEM 75g及びMAA 20gを用いた以外は、上記のようにして第二のMEを調製した。このMEを、APS/DIWの同時供給の再開と共に、90分間にわたって、重合容器に加えた。MEの添加完了後、エマルジョン容器を、DIW 25gですすいだ。更に30分間85℃に重合容器を保った後、前記容器を60℃まで冷却し、実施例Iと同様な方法でチェイスした。
【0094】
珪素改質ラテックスの調製
実施例Iで説明した前駆体VIII-Aを、アンモニアで中和せずに、固形分45.9%で調製した。前駆体VIIIBの調製は、実施例VIIIにおいて説明された通りであり、以下の特性を有する。
【0095】
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
前駆体VIII1 − VIII6を基剤とする水性シーラーを、表VIII-2に従って調製した。シーラーを木材パネルに塗布し、上記実施例で説明したようにしてキュアさせた。その試験結果を表VIII-3に示す。
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
実施例IX
実施例IXでは、シリコーン改質ラテックスが最適性能を示すのに界面活性剤の存在は必ずしも必要ではないことを示す。
珪素改質ラテックスの調製
実施例VIで説明した前駆体を用いて、珪素改質ラテックス組成物IX-1 −IX-4(表IX参照)を調製した。組成物IX3は、調製後24時間のIX1の一部にX405を後添加することによって調製した。
シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
前駆体IX-1 − IX-4を基剤とする水性シーラーを、表VIII-2に従って調製した。そのシーラーを木材パネルに塗布し、上記実施例で説明したようにキュアさせた。
組成物IXを基剤とする水性シーラーの特性
用いたスネルカプセル(Snell capsule)が小さく、カプセルのヒールが大きく、パネルの暴露時間が5分間ではなく10分間であった以外は、実施例I − VIIIと同様にしてシーラーに関する試験を実施した。前記条件は、これまでの実施例における試験条件に比べて厳しい。その試験結果を表IX-3に示す。
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
実施例X
実施例Xでは、界面活性剤の親水性/親油性バランス(HBL)は、珪素改質ラテックスの性能を生起させることができることを示す。
珪素改質ラテックスの調製
実施例VIで説明した前駆体を用いて、珪素改質ラテックス組成物X-1 − X-3を調製した。界面活性剤の前駆体固形分に対するミリグラム当量を、0.25で一定に保った。実施例IXで説明したように、界面活性剤、アミノシランおよび水とのプレミックスを、攪拌しながら前駆体に加えた(表X-1参照)。シラン改質ラテックスを基剤とする水性木材シーラーの調製
前駆体IX1 − IX4を基剤とする水性シーラーを、表X-2に従って調製した。そのシーラーを木材パネルに塗布し、上記実施例で説明したようにしてキュアさせた。
組成物IXを基剤とする水性シーラーの特性
用いたスネルカプセルが小さく、カプセルのヒールが大きかった以外は、実施例I − VIIIと同様にして、シーラーに関する試験を実施した。スネルカプセルにおける時間は5分間であった。上記条件は、これまでの実施例における試験条件に比べて厳しい。その試験結果を表X-3に示す。
【0104】
【0105】
【0106】
【0107】
実施例XI
床摩耗試験
実施例XIでは、実施例Xのアミノシラン改質組成物X-2を、市販の、溶媒に分散されたオイル改質ウレタン(OMU)と比較する。組成物X-2に関するコーティング配合を表X2に示す。
かえでパネルに対して、(ミズーリ州セントジョゼフ、Hillyard Chemical Company)市販のOMUを3回塗布した。別のかえでパネルに対して、透明な水性下塗り塗料を2回塗布し、次に組成物X-2を基剤とするコーティングを2回塗布した。床試験領域に配置する前に、前記2つのパネルを25℃で72時間キュアさせた。
表XI-Iでは、暴露時間の関数として、20°及び60°における光沢を比較している。アミノシラン改質ポリマーは、単一包装系溶媒分散型OMUに比べて優れた光沢保持を示す。
【0108】
Claims (4)
- アセトアセテート官能基を有する水性ポリマーを二次反応させる方法であって、1)アセトアセテート官能性モノマー及びビニルモノマーを含むモノマー混合物を、a)水性媒体中で重合して、水性アセトアセテート官能性ポリマーを形成するか、またはb)水混和性溶媒または有機溶媒中で重合してアセトアセテート官能性ポリマーを形成し、次いで該アセトアセテート官能性ポリマーに水を加えて水性アセトアセテート官能性ポリマーを形成する工程;次いで2)該水性アセトアセテート官能性ポリマー生成物をアミノ官能性シランと反応させ、ここで、アミノ官能性シランが、水性アセトアセテート官能性ポリマーの全重量の0.1〜20重量%である工程:を含む、方法。
- アセトアセテート官能性モノマーが、ポリマーの全重量の0.5〜40重量%である請求項1に記載の方法。
- アミノ官能性シランが、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定して、140〜500の重量平均分子量を有する請求項1に記載の方法。
- 水性アセトアセテート官能性ポリマーとアミノ官能性シランとの二次反応が、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリプロピルオキシエトキシアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびステアリン酸ナトリウムからなる群より選ばれる界面活性剤の存在下で行われる、請求項1記載の方法。
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