JP3966246B2 - 空気調和装置の室内機の送風ユニット - Google Patents
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Description
本発明の一実施形態が採用された空気調和装置1の外観を図1に示す。
空気調和装置1の冷媒回路の構成を図2に示す。この冷媒回路は、主として室内熱交換器50、アキュムレータ31、圧縮機32、四路切換弁33、室外熱交換器30および電動膨張弁34で構成される。
室内機2は、正面視において横方向に長い形状を有している(図1参照)。室内機2は、主として、上部ケーシング6、室内機2の内部に収容されている室内熱交換器ユニット5(図3参照)および送風機構7によって構成されている。
送風機構7は、室内熱交換器50において熱交換された空気を室内に送風するための装置である。送風機構7は、室内機2の下部を構成しており、図3および図4に示すように、主に、下部ケーシング70と、送風ユニット8と、固定子取付部材77とを有している。
下部ケーシング70は、外面部79、支持部78等によって構成されている。
送風ユニット8は、クロスフローファン71と、クロスフローファン71を回転させるための室内ファンモータ72と、室内ファンモータ72の駆動を制御するための電装品を収納する電装品箱73と、クロスフローファン71を支持するための軸受け部74とを有している。
クロスフローファン71は、AS樹脂などの樹脂製品であり、長細い円筒形状に構成される。このクロスフローファン71は、中心軸すなわち回転軸A1が水平になるように配置される。また、クロスフローファン71は、図5に示すように、エンドプレート710、711と、第1シャフト712と、第2シャフト713と、羽部714とを有している。エンドプレート710、711は、クロスフローファン71の両側に設けられている。エンドプレート710は、クロスフローファン71と後述するロータ721とを連結するために、ロータ721側に配置されている。第1シャフト712はエンドプレート710の略中央、回転軸A1上に配置され、エンドプレート710に連結されている。第2シャフト713はエンドプレート711の略中央、回転軸A1上に配置され、エンドプレート711に連結されている。これら第1シャフト712と第2シャフト713とは、クロスフローファン71が回転する際の回転軸となる。羽部714は、エンドプレート710,711の間に配置されている。このようなクロスフローファン71が回転軸A1周りに回転することにより、空気流が生成される。この空気流は、吸い込み口60、61から取り入れられ室内熱交換器50を通り吹き出し口741から室内へと吹き出される空気の流れである。クロスフローファン71は、側面視において室内機2の概ね中央に配置されている。
室内ファンモータ72は、クロスフローファン71を回転軸A1周りに回転駆動する。室内ファンモータ72は、図4に示すような、薄型アウターロータ型のモータである。この室内ファンモータ72は、図5に示すように、ロータ721とステータ720とを有している。
軸受け部74は、ステータ軸受け部75と、支持部軸受け部76とを有する(図5参照)。ステータ軸受け部75には、第1軸受け751と、第1軸受け保持部752とが設けられている。支持部軸受け部76には、第2軸受け761と、第2軸受け保持部762とが設けられている。
固定子取付部材77は、ゴム製の直方体形状の部品である。固定子取付部材77は、図5および図7に示すように、第1凹部77aおよび第2凹部77bを有している。
以下に、クロスフローファン71およびロータ721が回転したときに、クロスフローファン71およびロータ721が各部に及ぼす影響について説明する。
(1)
この空気調和装置1では、ステータ720と支持部78との間に固定子取付部材77が設けられている。この固定子取付部材77には、ロータ721の回転方向の剛性を小さくするための凹部が形成されている。これにより、クロスフローファン71およびロータ721に回転速度むらやトルクむら等が生じることがあっても、支持部78とステータ720とに生じる振動を、固定子取付部材77の第2凹部77bによって吸収して抑制することができる。このとき、固定子取付部材77に形成された第2凹部77bは、固定子取付部材77の剛性をロータ721の回転方向に小さくするように設けられているので、ロータ721の回転軸方向へのステータ720の固定度は維持することができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77が、直方体形状のゴムで形成されている。これにより、固定子取付部材77の弾性によって、支持部78とステータ720とに生じる振動を吸収して抑制することができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77の長辺方向がロータ721の回転方向に沿うように、固定子取付部材77がステータ720に装着されている。これにより、固定子取付部材77に第2凹部77bが形成されても、ステータ720の剛性がロータ721の回転方向に大きく低下しないようにすることができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77が、ステータ720の径方向外方に突出した環状部720aに装着されている。これにより、ロータ721の回転軸A1上から固定子取付部材77までの垂直方向距離を大きく確保できる。したがって、ロータ721からステータ720に振動が伝達されたときに、環状部720aから固定子取付部材77に入力される外力が小さくなり、ロータ721からステータ720に伝達された振動を固定子取付部材77によって抑制しやすくなる。
この空気調和装置1では、環状部720aの外周面に設けられた面取り部に、固定子取付部材77が接するように装着されている。これにより、固定子取付部材77と環状部720aとの密着性を向上することができる。したがって、ロータ721からステータ720に伝達された振動を、固定子取付部材77に有効に伝達することができ、固定子取付部材77によって有効に抑制することができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77に形成された第1凹部77aが、環状部720aに形成された突出部720bに嵌合可能になっている。これにより、ロータ721からステータ720に伝達された振動を、固定子取付部材77に確実に伝達でき、固定子取付部材77よって有効に抑制することができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77において、第2凹部77bが第1凹部77aのロータ721の回転方向両側に形成されている。これにより、支持部78とステータ720とに生じる振動を、固定子取付部材77の第2凹部77bによって有効に吸収して抑制することができる。
この空気調和装置1では、固定子取付部材77の少なくとも一部が、ロータ721の円筒部721aの他端と環状部720aとの回転軸方向間に配置されている。これにより、ロータ721とクロスフローファン71とが回転軸方向に移動するようなことがあっても、ロータ721とステータ720との衝突を固定子取付部材77によって緩衝することができる。
この空気調和装置1では、クロスフローファン71を回転させる室内ファンモータ72が、アウターロータ型のモータである。このため、室内ファンモータがインナーロータ型のモータである場合と比べて、回転軸A1方向の長さが短くなる。これにより、この空気調和装置1では、室内ファンモータ72の占めるスペースを低減することができる。
以上、本発明について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
本実施の形態では、固定子取付部材77に第2凹部77bを形成することによって、固定子取付部材77の剛性がロータ721の回転方向に小さくなるようにしている。これに代えて、図8(a)に示すように、固定子取付部材177を貫通する孔177dを形成することで、固定子取付部材の剛性がロータの回転方向に小さくなるようにしても良い。
本実施の形態では、第2凹部77bを固定子取付部材77の長辺方向に所定の間隔を隔てて第1凹部77aの両側に形成することで、固定子取付部材77の剛性がロータ721の回転方向に小さくなるようにしている。これに代えて、図8(b)および図8(c)に示すように、第2凹部177bまたは孔177dを固定子取付部材177の長辺方向の第1凹部177a片側に形成することで、固定子取付部材177の剛性がロータの回転方向に小さくなるようにしても良い。
本実施の形態では、第1凹部77aが形成された固定子取付部材77の一面P2に対向する面P3上に第2凹部77bを形成することで、固定子取付部材77の剛性をロータ721の回転方向に小さくなるようにしている。これに代えて、図8(d)に示すように、第1凹部177aが形成された固定子取付部材177の一面P2に第2凹部177bを形成することで、固定子取付部材177の剛性がロータの回転方向に小さくなるようにしても良い。このとき、第2凹部177bは、必ずしも第1凹部77aの両側に形成されている必要はなく、第1凹部77aの片側だけに形成されていても良い。
本実施の形態では、第1凹部77aが形成された固定子取付部材77の一面P2に対向する面P3上において、第2凹部77bを固定子取付部材77の長辺方向に所定の間隔を隔てて第1凹部77aの両側に形成することで、固定子取付部材77の剛性がロータ721の回転方向に小さくなるようにしている。これに代えて、図8(e)に示すように、1つの第2凹部77bを、第1凹部177aが形成された固定子取付部材177の一面P2に対向する面P3上に形成して、もう1つの第2凹部177bを、第1凹部177aが形成された固定子取付部材177の一面上に形成しても良い。
本実施の形態では、固定子取付部材77をステータ720に装着して、固定子取付部材77を介してステータ720が支持部78に取り付けられている。これに代えて、固定子取付部材を支持部に装着しておいて、固定子取付部材にステータを取り付けても良い。
本実施の形態では、ゴム製の固定子取付部材77の弾性によって、支持部78とステータ720とに生じる振動を吸収して抑制している。これに代えて、ゴム製以外の弾性体によって固定子取付部材を形成して、支持部78とステータ720とに生じる振動を吸収して抑制しても良い。
本実施の形態では、固定子取付部材77において、第2凹部77bを第1凹部77a両側の2箇所に形成することで、固定子取付部材77の剛性がロータ721の回転方向に小さくなるようにしている。これに代えて、固定子取付部材において、第2凹部または孔をロータの回転方向に間隔を隔てて複数形成することで、固定子取付部材の剛性がロータの回転方向に小さくなるようにしても良い。
2 室内機
5 室内熱交換器ユニット(空気調和部)
6 上部ケーシング(ケース本体)
7 送風機構
8 送風ユニット(送風装置)
50 室内熱交換器
70 下部ケーシング(ケース本体)
71 クロスフローファン(ファンロータ)
77,177 固定子取付部材
77a,177a 第1凹部(装着用凹部)
77b,177b 第2凹部(凹部)
78 支持部(ケース本体)
712 第1シャフト(回転軸)
713 第2シャフト(回転軸)
720 ステータ(モータ固定子)
720a 環状部
720b 突出部
720c 面取り部
721 ロータ(モータ回転子)
721a 円筒部
721b 底部
751 第1軸受け
752 第1軸受け保持部
761 第2軸受け
762 第2軸受け保持部
P2 固定子取付部材の一面
P3 固定子取付部材の一面に対向する面
Claims (8)
- 空気調和装置(1)の室内機(2)のケーシング(70)の支持部(78)に取り付けられる送風ユニット(8)であって、
モータ固定子(720)と、
前記モータ固定子(720)により回転軸を中心に回転させられるモータ回転子(721)と、
前記モータ回転子(721)に連結されるファンロータ(71)と、
を備え、
前記モータ固定子(720)は、前記支持部(78)と前記モータ固定子(720)とに生じる振動を抑制する固定子取付部材(77)を介して、前記支持部(78)に取り付けられ、
前記固定子取付部材(77)は、前記モータ固定子(720)に装着され、その少なくとも一部が、前記モータ回転子(721)と前記モータ固定子(720)との回転軸方向間に配置される、
空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記モータ固定子(720)は、径方向外方に突出した突出部(720b)が設けられた環状部(720a)を有しており、
前記モータ回転子(721)は、円筒部(721a)を有しており、
前記固定子取付部材(77)は、前記突出部(720b)に取り付けられ、前記環状部(720a)と前記円筒部(721a)との回転軸方向間に配置される、
請求項1に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記固定子取付部材(77)は、直方体形状の弾性部材であり、長辺方向が前記モータ回転子(721)の回転方向に沿うように前記モータ固定子(720)に装着されている、
請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記環状部(720a)には外周面に面取り部(720c)が設けられており、前記面取り部(720c)に前記固定子取付部材(77)が接するように装着されている、
請求項2に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記突出部(720b)に嵌合可能な装着用凹部(77a,177a)が前記固定子取付部材(77,177)に形成されている、
請求項2に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記固定子取付部材(77,177)には、孔(177d)または凹部(77b,177b)が、前記装着用凹部(77a,177a)の前記モータ回転子(721)の回転方向片側または両側に形成されている、
請求項5に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記固定子取付部材(77,177)には、前記孔(177d)または前記凹部(77b,177b)が、前記モータ回転子(721)の回転方向に間隔を隔てて複数形成されている、
請求項6に記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。 - 前記モータ回転子(721)は、前記モータ固定子(720)の径方向外方に配置される、
請求項1から7のいずれかに記載の空気調和装置(1)の室内機(2)の送風ユニット(8)。
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