JP3965803B2 - 車両の車速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クルーズコントロールやオートドライブなどと称される車速の制御装置に関し、特にコーナや登坂路、市街地、交通渋滞などの道路状況に応じて車速を制御することのできる装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クルーズコントロールやオートドライブなどと称される車速制御装置は、車速を、予め定めた下限車速と上限車速との間で、スイッチ操作によって設定された目標車速に維持するようにエンジン出力を制御するように構成されている。その制御は、登坂路などでは特にアクセル操作をおこなわなくても車速が低下することを防止することができるが、飽くまでも目標車速のみに基づいた制御であるから、コーナや渋滞路などのように、道路の構造自体が車両に対して加減速作用を及ぼさないうえに直線路よりも低速で走行することが要求される道路状況にあっては、人為的に制動操作をおこなう必要がある。その場合、減速して走行する状況の連続の度合いを検出することができないので、一般には、車速制御を中止し、そのリジューム操作がおこなわれた場合に、再度、目標車速に維持する制御を実行するように構成している。
【0003】
したがって車速制御をおこなって走行している場合、車速が制限される道路環境に到る都度、制動操作をおこない、その道路環境の通過後は、解除された車速制御を復帰させる操作をおこなう必要がある。このように、クルーズコントロールやオートドライブなどの車速制御装置は、車速を自動的に制御するものであっても道路環境によっては人為的操作を介在させる頻度が高く、その利便性の点で改善する余地があった。
【0004】
従来、このような不都合を改善するために、道路のコーナを検出してこれを車速制御に反映するように構成した装置が特開平7−125565号公報に記載されている。すなわちこの公報に記載された装置は、設定車速を維持するように車速の制御をおこなって走行している際に、ナビゲーション装置などによって前方のコーナを検出し、そのコーナでの最大目標車速よりも現在の車速が高車速の場合に自動的に減速制御を実行し、また現在の車速が設定車速およびコーナでの最大目標車速より低車速の場合には、設定車速と最大目標車速とのうちの低速側の車速と現在の実車速との偏差に基づいて車速の維持もしくは加速をおこなうように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置によれば、現在の車速では通過することが困難なコーナに接近した場合には、人為的な制動操作をおこなうことなく減速でき、また人為的な制動操作がないことにより車速制御が解除されることがなく、したがって従来必要としていた減速後のリジューム操作も必要なくなる。すなわちコーナの走行に適した車速に設定することができると同時に車速制御を継続できるので、人為的操作を介在させる頻度が低下して、その利便性が向上する。
【0006】
しかしながら、上記従来の装置では、車速制御がコーナの通過の前後で継続することになるから、コーナの通過後には、コーナに進入する前に設定された車速を目標車速として車速制御がおこなわれることになる。その場合、目標車速と実車速との差がある程度以上であれば、予め設定した加速度で車速を増大させるように構成されているので、コーナを抜けた後の道路が直線路であり、しかも車両通行量の少ない空いた状態にあっても、予め定めた加速度以上には加速することができない。すなわち道路状況に基づいて搭乗者が抱く希望加速度と実加速度とに差が生じ、これがいわゆるもたつき感や動力性能の不足感などの原因となる可能性があった。また反対に、コーナを抜けた後の直線路で比較的近い前方位置に、減速の必要なコーナがある場合にも予め定めた加速度で目標加速になるように加速するから、視覚に基づいて搭乗者が抱く希望加速度よりも実加速度が大きくなり、その点で搭乗者に違和感を与える可能性があった。
【0007】
この発明は、上記の事情を背景としてなされたものであり、道路状況に応じて減速した後の加速を道路状況に応じて実行することにより搭乗者に違和感を与えることを回避することのできる車速制御装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、道路の状況に基づいて車速を自動制御する車両の車速制御装置において、車速の制限区域の通過後における加速を検出する加速検出手段と、前記車速の制限区域から次の車速制限区域までの距離を検出する距離検出手段と、この距離検出手段で検出された前記距離に基づいて前記車速の制限区域の通過後の加速の際の目標加速度を設定する目標加速度設定手段とを備え、車速を目標車速に一致させる車速制御中における加速度を前記目標加速度にするように構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1における前記目標加速度設定手段が、前記距離検出手段で検出された前記距離が長いほど、目標加速度を大きくする機能を備えていることを特徴とするものである。
【0010】
したがってこの発明によれば、車速制限区域を車速を低下させて通過した後、その低下させた車速を、車速制御により目標車速に一致させるべく、それ以前の車速まで増速する場合、次の車速制限区域までの距離に応じて増速のための加速度が設定される。その設定の仕方としては、前記距離から搭乗者が抱く加速度に近いものとすることができる。したがって車速制限区域を通過した後の加速感が搭乗者が抱く加速感に近くなるので、違和感を未然に解消することができる。
【0011】
また、車速制限区域を通過後、次の車速制限区域までの距離が長い場合には、目標車速への増速のための加速度が大きくなるので、加速の不足感を未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を図面に示す具体例に基づいて説明する。この発明に係る車速制御装置の全体的な制御系統を図5に示してある。ここで対象とする車両は、パワーユニットとしてエンジン1およびその出力側に連結された自動変速機(A/T)2とを備えている。そのエンジン1は、スロットル開度によって出力が変化する一般的な内燃機関であって、そのスロットル開度を変えるためのスロットルアクチュエータ3が設けられている。
【0013】
このスロットルアクチュエータ3は、エンジン1で生じる負圧に基づいた圧力と大気圧との差圧によってダイヤフラムを変位させ、そのダイヤフラムの動作をリンクによってスロットルバルブ(図示せず)に伝達する形式のものや、スロットルバルブを直接駆動するモータなどである。前者のダイヤフラム式のアクチュエータでは、負圧孔を開閉するソレノイドバルブを電気的に制御してスロットル開度を変化させることになり、また後者のモータを使用したいわゆる電子スロットルバルブでは、そのモータの回転量を直接電気的に制御してスロットル開度を変化させることになる。
【0014】
一方、自動変速機2は、一例として有段式の自動変速機であって、シフトレバー4を備えたシフト装置5によってパーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)、”2”、Lなどのシフトポジションを選択することによりそれぞれのポジションに応じて変速段を設定し、もしくは動作状態となるように構成されている。なお、前進走行のためのドライブ、”2”、Lの各ポジションを例えばステアリングホイール6に設けたスイッチ7によって選択する構成としてもよく、また前進段をスイッチ操作あるいはシフトレバー操作によって直接選択するように構成することもできる。
【0015】
車速を目標車速に維持するように上記のスロットルアクチュエータ3を制御する電子制御装置(クルーズコントロールECU)8が設けられている。この電子制御装置8は、いわゆるマイクロコンピュータを主体として構成されたものであって、車速を目標車速に維持するためのスロットル開度の制御(すなわち車速制御)の実行、中止、復帰、目標車速の設定およびその変更、目標車速へ増速する際の加速度の設定などの制御をおこなうように構成されている。
【0016】
また、上記の電子制御装置8には、これらの制御をおこなうために、クルーズコントロール操作入力装置9、ナビゲーションシステム10、車間距離センサ11、車速センサ12、アクセル開度センサ13、スロットル開度センサ14、ブレーキ接点センサ15、シフトポジションセンサ16などからそれぞれ信号が入力されている。
【0017】
これらのうちクルーズコントロール操作入力装置9は、例えばステアリングコラムに取り付けられたレバースイッチおよびプッシュ・プッシュスイッチからなるものであって、例えば図6に示すように、レバー17の先端部にプッシュ・プッシュスイッチからなるメインスイッチ18が設けられ、このメインスイッチ18を押すごとに、クルーズコントロール装置の電源をON/OFFに切り換えるように構成されている。また、レバー17を上側(図6の矢印A方向)に押し上げている間、復帰あるいは加速制御をおこない、さらに下側(図6の矢印B方向)に押し下げている間、セットまたは減速制御をおこなうように構成されている。そして、レバー17を手前側(図6の矢印C方向)に引くことにより、車速制御(クルーズコントロール制御)が解除(キャンセル)されるようになっている。これらの加減速、セット、復帰、キャンセルなどの各信号が前記電子制御装置8に入力される。
【0018】
また、ナビゲーションシステム10は、自車両の周囲や走行予定路の状況を検出するためのシステムであって、GPS(グローバル・ポジショニング・システム)や地磁気センサあるいはジャイロセンサを使用した自律航法により、電子化された地図上に自車両の位置を示して目的地まで案内するシステムと、地上に設置されたビーコンやサインポストなどから交通渋滞情報を含む各種の道路情報や施設に関する情報を得る各種の道路交通情報システムを含んでいる。これを更に具体的に説明すると、図7に示すように、このナビゲーションシステム10は、光ディスクや磁気ディスクなどの情報記録媒体19が装填され、情報記録媒体19に記憶されている情報を読み取るプレーヤー20と、プレーヤー20により読み取られた情報を二次元や三次元で画像表示するための表示部21とを備えている。
【0019】
また、ナビゲーションシステム10は、車両の現在位置や道路状況を検出するための第1位置検出部22および第2位置検出部23と、道路状況を音声により運転者に知らせるスピーカ24とを備えている。上記表示部21は、室内のインストルメントパネルやグローブボックスの側方などに設けられた液晶ディスプレイ、CRTなどの他、フロントウィンドの視界に影響のない箇所に設けられた画像投影部などを用いることが可能である。
【0020】
そして、これらプレーヤー20と、表示部21と、第1位置検出部22および第2位置検出部23と、スピーカ24とは、電子制御装置25により制御される。この電子制御装置25は、中央演算処理装置(CPU)および記憶装置(RAM、ROM)並びに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0021】
前記情報記録媒体19には車両の走行に必要な情報、例えば地図、地名、道路、道路周辺の主要建築物などが記憶され、さらに道路の具体的な状況、例えば直線路やカーブあるいはコーナ、登坂もしくは降坂さらにはそれぞれの勾配、一般道路、高速道路、未舗装道、砂利道、砂漠、河川敷、林道、農道、低摩擦係数路などが記憶されている。
【0022】
また、第1位置検出部22は、車両の走行する方位を検出する地磁気センサ26、車速センサ27、ステアリングホイールの操舵角を検出するステアリングセンサ28、車両と周囲の物体との距離を検出する距離センサ29、加速度センサ30などを備えている。さらに、第2位置検出部23は、人工衛星31からの電波を受信するGPSアンテナ32と、GPSアンテナ32に接続されたアンプ33と、アンプ33に接続されたGPS受信機34とを備えている。
【0023】
この第2位置検出部23は、路側、信号機、交差点の路面などに設置され、かつ、物体検知およびその伝達を行う地上検出システムや、道路情報を出力するビーコンまたはサインポストや、VICS(ビークル・インフォメーション&コミュニケーション・システム)、SSVS(スーパー・スマート・ビークル・システム)などの地上設置情報伝達システム35から発信される電波を受信するアンテナ36と、アンテナ36に接続されたアンプ37と、アンプ37に接続された地上情報受信機38とを備えている。
【0024】
上記第1位置検出部22および第2位置検出部23により、現在位置の検出と走行予定道路に存在する走行阻害状態、例えば渋滞、故障車両、工事中、積雪、土砂崩れ、河川の増水、通行止め、落石、倒木、交差点での停止車両、人や動物の存在などの検出とが可能である。
【0025】
なお、上記車両の制御装置は、走行中の安全性を向上するために、ASV(アドバンスドセーフティビークル)機能、例えば、車両が周囲の物体に接近した場合にシートを振動させることで運転者に知らせる機能や、車両が周囲の物体に接触した場合にエアバッグを展開させる機能などを付加することも可能である。
【0026】
また、前記車間距離センサ11としては、レーダークルーズシステムを利用することができる。このレーダークルーズシステムについて説明すると、図8に示すように、レーダークルーズシステム40は、レーダーセンサ41とディスタンスコントロールコンピュータ42とを主体として構成されている。このレーダーセンサ41は、赤外線レーザーなどの電磁波を発進する発振器および受信器ならびにマイクロコンピュータなどからなるものであって、発振器から照射した電磁波が前方の車両の車体もしくはリフレクターなどに反射し、その反射波が受信器で受信されるまでの時間および入射角度をマイクロコンピュータで演算し、自車両の走行線上の前方車両の有無、前方の車両との車間距離、相対速度などのデータをディスタンスコントロールコンピュータ42に出力するように構成されている。また、ディスタンスコントロールコンピュータ42は、主として追従走行に関する制御をおこなうものであって、レーダーセンサ41から入力された車間距離や相対速度などのデータに基づいて目標加速度、ダウンシフト、接近警報ブザーなどの要求信号をエンジン用電子制御装置43に出力するように構成されている。また、前方車両との車間距離信号を車速制御のための前記電子制御装置8に出力するようになっている。
【0027】
なお、エンジン用電子制御装置43は、これらの要求信号に基づいてエンジン1の出力を制御する電子スロットルバルブ(図示せず)や変速機用電子制御装置(図示せず)あるいはスキッドコントロールコンピュータ44に指令信号を出力するようになっている。このスキッドコントロールコンピュータ44には接近警報ブザー45が接続されている。
【0028】
また、前記車速センサ12としては、自動変速機2の出力軸回転数センサを転用でき、あるいはスピードメータに入力される速度信号を利用することができる。さらに、アクセル開度センサ13は、アクセルペダルの踏み込み量を検出して信号を出力するセンサであり、運転者の加速要求あるいは減速要求検出することができる。
【0029】
そして、ブレーキ接点センサ15は、フットブレーキなどの制動装置による制動操作がおこなわれたことを検出するためのセンサであり、例えばストップランプスイッチを転用することができる。さらに、シフトポジションセンサ16は、シフトレバー4あるいはステアリングホイール6に設けたスイッチ7によって選択されたシフトポジションを検出するためのセンサである。
【0030】
上記の電子制御装置8は、これらのシステムあるいはセンサもしくは装置から入力される信号に基づいて、車速を目標車速に一致させるようにスロットルアクチュエータ3を制御する。その制御の概要を説明すると、メインスイッチ18がONでかつ車速が予め定めた下限車速と上限車速との間にある時に、レバー17を図6の矢印B方向に押し下げると、車速制御がセット状態となり、その時点の車速が目標車速(設定車速)として記憶される。そして車速センサ12によって検出される実車速と目標車速との差が小さくなるようにスロットル開度を制御する。すなわちスロットルアクチュエータ3を増速側もしくは減速側に制御する。
【0031】
このようにして車速制御が実行されている状態でレバー17を図6の矢印A方向に押し上げて増速操作すると、目標車速が上限車速の範囲で増大させられ、これとは反対に矢印B方向に押し下げると、目標車速が下限車速の範囲で低下させられる。このようにして新たに設定された目標車速に実車速が一致するようにスロットルアクチュエータ3が制御される。
【0032】
また、車速制御を実行して走行している状態でアクセルペダルが踏み込まれてアクセル開度センサ13で得られるアクセル開度が増大したり、ブレーキペダル(図示せず)が踏み込まれてブレーキ接点センサ15が信号を出力すると、実車速を目標車速に維持する車速制御がその時点で中止される。すなわちスロットル開度がアクセル開度すなわちアクセルペダルの踏み込み量に応じた開度に設定される。その状態でレバー17が図6の矢印A方向に押し上げられると、すなわちリジューム(復帰)操作されると、車速制御を一時的に中止する直前の目標車速を再度採用し、実車速がその目標車速に一致するようにスロットルアクチュエータ3が制御される。
【0033】
さらに、前記ナビゲーションシステム10からは、自車両の現在位置から前方のコーナあるいは工事区間などの車速制限区域までの距離や、その車速制限区域を走行している際にその車速制限区域を抜けた次の車速制限区域までの距離などが電子制御装置8に入力されている。車速制御をおこなう電子制御装置8は、例えば車両の前方におけるコーナが入力されると、そのコーナに応じた目標車速を、入力データに基づいて設定し、コーナを走行する場合には、その新たに設定した目標車速に実車速を一致させるようにスロットルアクチュエータ3を制御する。その後、コーナを抜けると、目標車速を、コーナに進入する以前の目標車速に設定する。
【0034】
一般に、コーナで許容される車速は直線路での許容車速より小さいから、コーナを抜けることにより目標車速が増大し、したがってスロットル開度が大きくなって車両が加速される。その場合、この発明に係る上記の車速制御装置は、加速制御を以下のように実行する。
【0035】
図1はその制御の一例を示しており、先ず、車速制御中(クルーズコントロール中:C/C中)か否かが判断される(ステップS1)。これは、前記メインスイッチ18がON操作されて電子制御装置8がアクティブな状態になっていること、およびその電子制御装置8がスロットルアクチュエータ3に制御信号を出力していることによって判断することができる。
【0036】
このステップS1で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンし、また反対に肯定的に判断された場合には、コーナを通過し、かつ加速制御中か否かが判断される(ステップS2)。前述したようにコーナなどの車速制限区域を通過する場合には、ナビゲーションシステム10から入力される道路情報に基づいて目標車速を低くし、通過後はその目標車速を元に戻すので、スロットル開度が増大させられて加速制御されることがある。ステップS2ではこのようにして実行される加速制御中か否かが判断される。なお、コーナを通過したか否かはナビゲーションシステム10による自車両の位置情報および地図情報に基づいて判断することができ、また加速制御中か否かは、スロットル開度が増大させられているか否かによって判断することができる。
【0037】
このステップS2で否定的に判断された場合には、特に制御をおこなうことなくリターンし、また反対に肯定的に判断された場合には、次の車速制限区域の一例であるコーナまでの距離Lc を検出し、また目標加速度At として予め設定したベース加速度Ab を読み込む(ステップS3)。ここでコーナとは、図2に示すように、走行予定路における交差点Is を曲がることによるコーナや道路Wy 自体が曲がっていることによるコーナを含んでいる。そして車速制限区域の間の区間すなわち次のコーナまでの距離Lc とは、一般には直前路もしくは直線路と見なし得る道路の長さである。また、ベース加速度Ab は、車速制御中に増速する場合に通常設定される加速度であり、例えば直線路を走行中に車速制御を開始した場合やリジューム操作されて車速制御が復帰された場合に加速するのに適する加速度として設定してある。
【0038】
そしてステップS4では、上記のいわゆる直線部の距離Lc が予め定めた所定値L1 より長いか否かが判断される。その判断の基準となる距離L1 は、一例として、ベース加速度Ab で加速すれば次の減速が、頻繁な加減速の感触を生じさせることのない最短距離として設定されたものである。したがって検出された距離Lc がその所定値以下であれば、すなわちステップS4で否定的に判断されれば、直ちにリターンする。すなわち目標加速度をベース加速度Ab に設定する。
【0039】
これに対してステップS4で肯定的に判断された場合、すなわち検出された距離Lc が所定値L1 より長ければ、ベース加速度Ab に所定値A1 を加えた加速度を目標加速度At として設定する(ステップS5)。すなわち目標加速度At を通常の場合より大きくする。このベース加速度Ab に加える所定値A1 は、加速度が急激なものとならず、かつ充分に加速感を得ることのできる値として予め定めたものである。なお、その値は、ニューラルネットワークなどで検出した運転者の運転指向に基づいて設定した値としてもよく、また画像から得られる情報や体重、シートポジション、ID番号の入力などで検出した各運転者ごとに特有の値であってもよい。
【0040】
図3は、上記の加速度の変更制御を実行した場合の車速の変化を示すタイムチャートである。図3において、t1 時点にコーナを通過すると、目標車速が高くなることによりその時点から加速が開始されるが、前方のコーナまでの距離が短い場合には、目標加速度At としてベース加速度Ab が設定されるので、実線で示すように車速の変化が緩くなる。これは、車速制御中の通常の加速度であり、また従来の車速制御での一般的な加速度である。これに対してコーナ通過後の前方の直線部が長い場合には、目標加速度At が大きくなるので、図3に破線で示すように車速が増大する。したがってこの発明に係る制御装置によれば、道路の状況に応じて充分な加速感(加速性能)を得ることができる。
【0041】
ところで、コーナなどの車速制限区域に進入する場合、その直前でブレーキ操作をおこなって減速する場合が多い。このような場合、前記電子制御装置8による車速制御が中止され、いわゆる待機状態となるので、図4に示すように制御する。すなわち図4において、先ず、ステップ11で、車速制御が待機中(C/C待機中)でかつリジューム操作がおこなわれたか否かが判断される。
【0042】
このステップ11で否定的に判断されれば、既に車速制御が実行されているか、車速制御自体が実行されていないかのいずれかであるから、この場合は図1に示す制御をおこなえばよいので、リターンする。これに対してステップ11で肯定的に判断された場合には、車速制御が復帰され、目標車速としてコーナなどの車速制限区域に進入する直前の目標車速が設定され、これを条件とした車速制御がおこなわれることになる。したがってこの場合は、コーナを通過しかつ加速中か否かが判断される(ステップS12)。これは、前述した図1におけるステップS2と同様の判断プロセスであり、以下、ステップS15までの制御を、図1に示すステップS5までの制御と同様にしておこなう。
【0043】
したがって図4に示す制御を実行した場合であっても、次のコーナなどの車速制限区域までの距離が長い場合には、目標加速度が大きくなって、図3に破線で示すように加速されるので、充分な加速感(加速性能)を得ることができる。
【0044】
ここで上記の具体例とこの発明との関係を説明すると、図1におけるステップS2および図4におけるステップ12の機能がこの発明の加速検出手段に相当し、また図1におけるステップS3および図4におけるステップS13の機能がこの発明における距離検出手段に相当し、さらに図1におけるステップS4,S5および図4におけるステップS14,S15の機能がこの発明の目標加速度設定手段に相当する。
【0045】
なお、上記の具体例では、目標加速度を大きくする例を示したが、この発明では、要は、車速制御(クルーズコントロール)によって加速する際に、前方の車速制限区域までの距離に応じて加速度を異ならせるように制御すればよいのであり、ベース加速度に単に所定値を加えるだけでなく、加える値を種々変化させたり、あるいは目標加速度を運転者の意図に適するように減少させるなどの制御をおこなう構成としてもよい。この発明はこのような構成を含むのであり、したがって車速制限区域通過後の加速感が、道路状況に応じて運転者の抱く加速感に近くなるので、運転者に違和感を与えることを未然に防止することができる。
【0046】
また、この発明における車速制限区域は、要は、道路の構造や車両の通行状態などに基づいて恒常的にもしくは臨時的に車速を低下させて走行する必要のある区域であり、コーナや工事区間以外に車線の制限されている区域、路面が荒れている区域などであっもよく、したがってその区域が直線路もしくはこれと同等の道路であれば、直線路での加速時に目標加速度を変更するように制御することになる。さらに、この発明では、道路状態の検出をおこなう手段として上記のナビゲーションシステム以外に車両の前方を撮影して得た画像を処理する手段やレーダーサインポストからの信号を処理する手段などを採用することもできる。
【0047】
さらに、上記の具体例では、エンジンを動力源とした車両を対象としたが、この発明は、モータを動力源とした電気自動車やモータおよび内燃機関を動力源としたハイブリッド車などの車両を対象として実施することができる。そしてまた、その車両に搭載されている変速機は、有段式の自動変速機以外に、無段変速機や手動変速機であっもよく、もしくは変速機を有していなくてもよい。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、車速制御を実行して走行している際に、車速の制限区域を車速を低下させて通過した後、その低下させた車速を、車速制御により目標車速に一致させるべく、それ以前の車速まで増速する場合、次の車速制限区域までの距離に応じて増速のための加速度が設定されるので、前記距離に基づいて搭乗者が抱く加速感に近い加速感が生じるように加速度を設定することができ、その結果、車速制限区域を通過した後の加速感が搭乗者が抱く加速感に近くなるので、違和感を未然に解消することができる。特に請求項2の発明によれば、車速制限区域を通過後、次の車速制限区域までの距離が長い場合には、目標車速への増速のための加速度が大きくなるので、加速の不足感を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置による制御例を説明するためのフローチャートである。
【図2】 車速制限区域の距離を説明するための模式図である。
【図3】 図1に示す制御をおこなった場合の車速の変化を示すタイムチャートである。
【図4】 この発明の制御装置による他の制御例を説明するためのフローチャートである。
【図5】 この発明の車速制御装置の一例を示すブロック図である。
【図6】 クルーズコントロール操作入力装置を構成するレバースイッチの一例を示す斜視図である。
【図7】 ナビゲーションシステムを説明するためのブロック図である。
【図8】 レーダークルーズシステムの一例を模式的に示すブロック図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 3…スロットルアクチュエータ、 8…電子制御装置(クルーズコントロールECU)、 9…クルーズコントロール操作入力装置、 10…ナビゲーションシステム。

Claims (2)

  1. 道路の状況に基づいて車速を自動制御する車両の車速制御装置において、
    車速の制限区域の通過後における加速を検出する加速検出手段と、
    前記車速の制限区域から次の車速制限区域までの距離を検出する距離検出手段と、
    この距離検出手段で検出された前記距離に基づいて前記車速の制限区域の通過後の加速の際の目標加速度を設定する目標加速度設定手段と
    を備え、
    車速を目標車速に一致させる車速制御中における加速度を前記目標加速度にするように構成されていることを特徴とする車両の車速制御装置。
  2. 前記目標加速度設定手段は、前記距離検出手段で検出された前記距離が長いほど、目標加速度を大きくする機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の車速制御装置。
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