JP3965730B2 - 浴室暖房乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室やトイレなどの換気を行なう機能を有する浴室暖房乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
浴室やトイレに換気設備を設ける場合、従来にあっては、図1に示すように浴室用の換気装置1とトイレ用の換気装置2を浴室BとトイレTにそれぞれ別個独立に設置していた。従って、浴室Bには、浴室用の換気用ファン3やその排気ダクト4、リモートコントローラ5を施工し、トイレTには、トイレ用の換気用ファン6やその排気ダクト7、リモートコントローラ8を施工する必要があった。
【0003】
このため浴室BとトイレTにそれぞれ換気装置1,2を施工する必要があり、設備コストが高くついていた。また、施工にも手間が掛かるので、施工費用も高くついていた。
【0004】
そこで、浴室BとトイレTの換気を同時に行なうことのできる換気装置として、図2に示すような換気装置11が提案されている。これは天井裏などに換気用ファン12を設置し、浴室Bに設けた浴室暖房乾燥装置13に換気用の吸気口14を設け、トイレTにも吸気口15を設け、浴室側の吸気口14とトイレ側の吸気口15を排気ダクト16,17によって換気用ファン12に接続したものである。また、換気用ファン12と浴室暖房乾燥装置13とをコード18で接続し、温風暖房乾燥装置13のリモートコントロール19から換気用ファン12をオン/オフできるようにしている。
【0005】
このような換気装置によれば、換気用ファンを浴室とトイレで共用できるので、設備コストを安価にでき、施工手間も軽減される。
【0006】
しかし、図2のような換気装置では、換気用ファン12を運転して浴室BとトイレTを同時に換気する必要があるので、力の強い換気用ファン12が必要となり、設備面でも電力面でも高コストとなっていた。さらには、換気用ファン12の操作は1箇所、例えば浴室Bでしか行なえず、使い勝手が悪かった。また、浴室暖房乾燥装置13とは別に、換気用ファン12を天井裏などに設置しなければならないので、施工性が悪かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、設備コスト及び運転コストが安価で、使い勝手も良好な複数室用の浴室暖房乾燥装置を提供することにある。
【0008】
【発明の開示】
本発明に係る浴室暖房乾燥装置は、温風を吹き出す温風吹出機の内部にダンパー装置を設置し、ダンパー装置の背面開口に室内の空気を強制排気するための換気用ファンを設けると共に換気用ファンの背後に排気口を設け、前記ダンパー装置に浴室に向けて開放された浴室側吸気口を設け、前記ダンパー装置にダクト接続部を開口して浴室以外の部屋に設けられた吸気口をダクトを介して前記ダクト接続部に接続し、前記ダンパー装置内に前記浴室側吸気口と前記ダクト接続部とを選択的に閉じることができる切換ダンパーを設け、浴室及び浴室以外の部屋にそれぞれリモートコントローラを備え、前記浴室に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーが前記ダンパー装置のダクト接続部を閉成し、前記浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーが前記ダンパー装置の浴室側吸気口を閉成し、前記浴室に備えたリモートコントローラ及び前記浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーは前記ダンパー装置の浴室側吸気口とダクト接続部との中間位置で停止するようにしたことを特徴としている。
【0009】
本発明に係る浴室暖房乾燥装置にあっては、温風吹出機の内部に設置したダンパー装置の背面開口に換気用ファンを設け、浴室に向けて開放された浴室側吸気口をダンパー装置に設け、浴室以外の部屋に設けられた吸気口をダクトを介してダンパー装置のダクト接続部に接続して浴室と浴室以外の部屋を換気できるようにしているので、換気用ファンを共用化でき、設備コストを安価にでき、施工手間も軽減することができる。
【0010】
しかも、浴室に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には切換ダンパーがダンパー装置のダクト接続部を閉成し、浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には切換ダンパーがダンパー装置の浴室側吸気口を閉成して浴室側吸気口と吸気口の通風側を切り替えられるようにしているので、従来例に比べて力の弱い換気用ファンでも各室の換気を行なうことができ、設備コストや電力コストをより安価にできる。また、浴室に備えたリモートコントローラと浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラがともに換気スイッチをオンにされた場合には、切換ダンパーがダンパー装置の浴室側吸気口とダクト接続部との中間位置で停止するので、浴室と浴室以外の部屋とを同時に換気することができる。
【0011】
さらに、各室にリモートコントローラを設けているので、各室から換気用ファン及び切替ダンパーを制御して換気運転のオン、オフを行なうことができ、浴室暖房乾燥装置の使い勝手が良好になる。
【0012】
また、本発明に係る浴室暖房乾燥装置においては、ダンパー装置を温風吹出機の内部に設置し、例えばトイレに設けられた吸気口をダクトを介してダクト接続部に接続し、温風吹出機や換気用ファンを一体にまとめているので、施工工事を簡単にすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図3は本発明の一実施形態による浴室暖房乾燥装置21を示す概略図である。浴室暖房乾燥装置21は、温風吹出機22と換気用ファン23を備えている。温風吹出機22は、電気ヒータ24(温水を循環させて空気を加熱する熱交換器でもよい)とフロースルーファンのような循環ファン25とからなり、吸込口26から吸込んだ空気を加熱して温風吹出し口27から温風を吹出すものである。しかして、温風吹出し口27から比較的低温の温風を吹き出して浴室暖房を行なったり、温風吹出し口27から比較的高温の温風を吹き出して浴室に吊るした衣類を乾燥させたりすることができる。
【0014】
また、この浴室暖房乾燥装置21は、ダンパー装置28を有しており、ダンパー装置28の背面に換気用ファン23が設けられ、換気用ファン23の後ろに排気口29が開口されている。また、ダンパー装置28には、浴室暖房乾燥装置21の設置空間(すなわち、浴室)に開放された浴室側吸気口30とダクト接続部31が設けられており、ダンパー装置28内部の切替ダンパー32はモータ33によって駆動され、浴室側吸気口30又はダクト接続部31を選択的に塞ぐことができるようになっている。また、この浴室暖房乾燥装置21には、2つのリモートコントローラ34,35を接続できるようになっている。
【0015】
ここで、この浴室暖房乾燥装置21を浴室BとトイレT(トイレに限るものではないが、以下においてはトイレを例にとって説明する)の換気を行なえるように施工する場合を図4により説明する。まず、この浴室暖房乾燥装置21は、浴室Bの壁や天井に取り付けられる。一方、トイレTには、吸気口36が設けられる。そして、トイレTの吸気口36は、吸気ダクト37を介して、浴室暖房乾燥装置21内部のダンパー装置28に設けられているダクト接続部31に接続される。また、浴室暖房乾燥装置21の排気口29には、排気ダクト38が接続され、排気ダクト38の他端は家屋の外壁を貫通して屋外へ導かれる。
【0016】
浴室暖房乾燥装置21に接続され、浴室Bに設置されるリモートコントローラ34は、温風吹出機22を操作する機能と、換気スイッチ(図示せず)とを備えている。浴室Bのリモートコントローラ34の換気スイッチをオンにすると、換気用ファン23が運転開始すると共に、切替ダンパー32はダクト接続部31側を閉じるように動く。したがって、この場合には、トイレTの換気は行なわれず、浴室Bのみ換気される。
【0017】
また、浴室暖房乾燥装置21に接続され、トイレTに設置されるリモートコントローラ35は、図5に示すように、タイマーを設定するためのアップ/ダウンスイッチ39u,39dと換気スイッチ40、時間表示部41などを備えている。しかして、この換気スイッチ40をオンにすると、換気用ファン23が運転開始すると共に、切替ダンパー32は浴室側吸気口30を閉じるように動く。従って、この場合には、浴室Bの換気は行なわれず、トイレTのみ換気され、タイマーに設定されている時間が経過すると、換気用ファン23が停止する。
【0018】
また、浴室側のリモートコントローラ34の換気スイッチとトイレ側のリモートコントローラ35の換気スイッチ40が重複してオンになっている場合には、切替ダンパー32は図4に示すように、中間位置で停止し、浴室BとトイレTの換気が同時に行なわれる。
【0019】
このような浴室暖房乾燥装置21もしくは換気装置によれば、簡単に施工することができ、施工手間を簡略化でき、施工費用を安価にできる。また、浴室BとトイレTの双方にリモートコントローラ34,35が設けられているので、使い勝手が良好となる。さらには、通常は、浴室側のみ、あるいはトイレ側のみ換気されるので、換気用ファン23もあまり力の強いものを要求されず、コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の浴室用の換気装置とトイレ用の換気装置を示す概略図である。
【図2】従来の別な換気装置を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施形態による浴室暖房乾燥装置を示す概略図である。
【図4】同上の浴室暖房乾燥装置を用いて構成した換気装置を示す概略図である。
【図5】トイレ側のリモートコントローラを示す正面図である。
【符号の説明】
21 浴室暖房乾燥装置
22 温風吹出機
23 換気用ファン
28 ダンパー装置
29 排気口
30 浴室側吸気口
31 ダクト接続部
32 切替ダンパー
34,35 リモートコントローラ
36 吸気口
37 吸気ダクト
38 排気ダクト
Claims (1)
- 温風を吹き出す温風吹出機の内部にダンパー装置を設置し、ダンパー装置の背面開口に室内の空気を強制排気するための換気用ファンを設けると共に換気用ファンの背後に排気口を設け、前記ダンパー装置に浴室に向けて開放された浴室側吸気口を設け、前記ダンパー装置にダクト接続部を開口して浴室以外の部屋に設けられた吸気口をダクトを介して前記ダクト接続部に接続し、前記ダンパー装置内に前記浴室側吸気口と前記ダクト接続部とを選択的に閉じることができる切換ダンパーを設け、浴室及び浴室以外の部屋にそれぞれリモートコントローラを備え、前記浴室に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーが前記ダンパー装置のダクト接続部を閉成し、前記浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラのみが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーが前記ダンパー装置の浴室側吸気口を閉成し、前記浴室に備えたリモートコントローラ及び前記浴室以外の部屋に備えたリモートコントローラが換気スイッチをオンにされた場合には前記切換ダンパーは前記ダンパー装置の浴室側吸気口とダクト接続部との中間位置で停止するようにしたことを特徴とする浴室暖房乾燥装置。
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