JP3961054B2 - ヒップアップ機能を備えた衣料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガードル、ショーツ、ボディスーツ、水着等の衣料であって、ヒップアップ機能を具備してヒップラインを美しく見せることができるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、この種衣料、特に女性用として、臀部の下部を吊り上げるようなかたちで、身生地に対して整体用の紐生地を縫い合わせたものが知られている(実開平2−66610号公報等参照)。この紐生地の幅寸法は、1cm〜1.5cm程度とされていた。
なお、この整体用紐生地に代えて、幅広の薄い当て布を用いたものも知られている(実開昭58−168510号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ヒップラインを美しく見せるためには、臀部をその下側から全体的に持ち上げるようにすることが必要である。しかし、従来の整体用紐生地は幅の細いものであったので、臀部を持ち上げるための接触が線状の局部的なものであったので接触面圧が高く、しかも、喰込み易く、このためヒップラインを綺麗に出すことが難しいだけでなく着用感(運動性を含む)も悪いものであった。
なお、整体用紐生地は、臀部下部の左右方向で上下方向に自然にカーブさせるようにしつつ身生地へ取り付けることが必要であるので、この生地幅を広くしてその縁全体を縫着すると、カーブの内側となる辺部に沿って身生地自体に波打ちが生じ商品価値が低下していた。
【0004】
一方、整体用紐生地に代えて幅広の当て布を用いた場合は、上記のような波打ちの心配は少ないが、当然の如く、その伸度については紐生地ほど十分なものが得られず、従ってヒップアップ効果にも乏しいという欠点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、美しいヒップラインをだすべく確実なヒップアップができるようにしたヒップアップ機能を備えた衣料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。
即ち、本発明に係る衣料では、臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て、少なくとも大腿上部側面までにわたる部位に対し、整体テープ材を設けている。
この整体テープ材は、従来の整体用紐生地とは異なり、幅寸法が1.5cmを遙かに越えるような広幅のものとされており(例えば5cm)、且つ、幅方向の一辺寄りと他辺寄りとで、長手方向に沿った伸度が異なるようになっている。ここにおいて、長手方向の伸度が異なるということは、長手方向へ弾性力に抗して伸ばした状態から解放後に収縮する場合の収縮力(以下、この収縮力を単に「パワー」と言う)が異なるということになる。
【0006】
そして、身生地へ取り付ける状態は、大腿の後面側に対して、伸度の小さい方の辺部、即ちパワーの大きい辺部が大腿下方側を指向し、他辺側であって伸度の大きい方の辺部、即ちパワーの小さい辺部が上方側を指向するような向きにしてある。
このような構成であるので、臀部に対して整体テープ材が幅広く接触することになって接触面圧が小さくなると共に、この整体テープ材は、臀部の下側に対してはあまり伸びずに大きなパワーで持ち上げ、従って臀部の持ち上げが確実に行えるようにし、また臀部の上側に対しては柔軟に伸びて小さなパワーで持ち上げ、従って持ち上げられた臀部をゆとりをもって優しく包むようになる。
【0007】
また、整体テープ材が実質的に幅広であるので、臀部に対する接触面圧が小さくなり、それだけ不快な圧迫感を解消できるだけでなく喰込みは少なく運動性にも優れるという利点がある。
このようなことから、美しいヒップラインを出すことができて、特に、女性用衣料として有用となる。
整体テープ材は、大腿上部側面へ至る端部をウエスト部まで延設し、この部分をウエスト部周りに設けるウエストテープ材と縫着することにより、臀部の持ち上げ力を、身生地ではなくウエストテープ材によって支えることができるので、一層確実な臀部持ち上げができる。また、整体テープ材や身生地等が型崩れし難いという利点も得られる。
【0008】
整体テープ材は、伸度の小さい方の辺部だけを身生地に対して縫着し、伸度の大きい方の辺部は未縫着のままフリーとするのが好適である。このようにすると、伸度の大きい方の辺部において、その伸び作用を邪魔するおそれがないことは言うまでもない。また縫着箇所を少なくすることで、幅広の整体テープ材であっても、身生地に生じる縫着痕や皺を防止でき、しかも製作手数や製作コストを抑えることになるし、アウターウェアへの影響を少なくする。
整体テープ材は、左右の大腿部上部側面の相互間をわたる長手方向で一体形成させることが好適である。このようにすることで、着用感に優れ、また縫着箇所を少なく抑えられるので製作手数や製作コストを抑えることにも繋がる。更に、縫着箇所が少ないことに伴って、装着時におけるアウターウェアへの影響がない。主に、ガードルやショーツ等、大腿を通す左右の裾口を互いに緩い角度で接続できるようなものには、積極的にこの構造を採用する。
【0009】
一方、ロングガードル等においては、裾口に裾周り片を設ける関係上、前身生地において左右の裾口部分を大胆な急角度でカットすることが多いので、この場合、整体テープ材は、臀部下部中央で長手方向を左右に分割して、各々の分割端部を身生地に縫着するようにすればよく、これによって股部の違和感を少なくする。
整体テープ材は、例えばナイロン糸とスパンデックス糸とを交編して編成することで得られるものであるが、この編成時に綿等の柔軟繊維を一緒に編み込んで、使用状態において肌へ向けられる面に弾性層を形成させるようにするとよい。これにより、肌触りや吸水性を高めて、着心地を良好にできる。
【0010】
身生地のうち、臀部対応部を含む後身生地として伸度の大きなものを用い、下腹部対応部を含む前身生地として伸度の小さなものを用いるようにすれば、整体テープ材によって持ち上げられた臀部の肉は、後身生地でゆとりをもって優しく包み込むことができる一方で、下腹部の肉はしっかりと押さえ込むことができるようになる。
なお、このように後身生地と前身生地とで伸度を異ならせるには、生地素材自体として伸度が異なるものを選出する方法だけでなく、同じ伸度の生地素材についてその重ね枚数を異ならせるといった方法も採用可能である。
【0011】
ところで、身生地の少なくとも前身生地に対応するウエスト部に整体テープ材を設けることも可能であるが、この整体テープ材にも、幅方向の一辺寄りと他辺寄りとで長手方向に沿った伸度が異なるものを用いることができる。そしてこの場合、整体テープ材は、伸度の小さい方の辺部を腹部における下腹部側へ向け、他辺側となる伸度の大きい方の辺部を腹部における上腹部側へ向けるようにする。
この整体テープ材は、いわゆるウエストテープ材の代用として又は兼用として設けることができる。
【0012】
このようにすると、臀部の持ち上げに用いられる整体テープ材により、ヒップアップがなされるのに共同して、ウエスト部の整体テープ材が腹部を押さえ込むようになるので、全体としての整体が美しく且つバランスよく行われることになる。また、ウエスト部の整体テープ材は、伸度の小さい方の辺部、即ちパワーの大きい辺部が下腹部の出っ張りを押さえ込んで上方への肉移動を逃がさないようにしながら、それでいて上腹部を押えている伸度の大きい方の辺部、即ちパワーの小さい辺部では不快な圧迫感を与えずに、良好な着心地や動き易さ等が得られるものとする。更にまた、着替えのし易さ等も得られることになる。
【0013】
なお、この場合、臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て少なくとも大腿上部側面までにわたる部位に設ける整体テープ材は、上記したように幅方向の一辺寄りと他辺寄りとで長手方向に沿った伸度が異なるものを用いることが限定されるものではない。
ウエスト部用の整体テープ材と、ヒップ用の整体テープ材とにつき、幅方向の一辺寄りと他辺寄りとで長手方向に沿った伸度が異なるようになった、同一素材のものを用いることができる。この場合、ウエスト部用整体テープ材はウエスト部全周にわたるものとし、またヒップ部用整体テープ材は、その両端部がウエスト部用整体テープ材と連結されるようにしておくのが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図4は、本発明に係る衣料1として女性用のガードル(なかでも「ショートガードル」と呼ばれるもの)に適用した場合を示している。
この女性用衣料1は、前身生地2と後身生地3とを図1に示すa部,b部,c部同士で縫着し、それらの裏面適所にウエスト部用の整体テープ材5とヒップ用の整体テープ材6とを縫着することによって形成されている。
【0015】
なお、図示は省略するが前身生地2は二枚重ね構造としてあり、また後身生地3は更に左後身生地3Aと右後身生地3Bとをd部同士で縫着したものとしてある。
ウエスト部用の整体テープ材5は、ウエスト部まわり全周に設けられている。
また、ヒップ部用の整体テープ材6は、臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て上記ウエスト部用整体テープ材5の腹部側までにわたる部位に設けられている。そして、腹部側の端部は、ウエスト部用整体テープ材5に連結縫着されている。このようなヒップ部用整体テープ材6が設けられる位置付けは、後身生地3が前身生地2に対して縫着されるライン(左後身生地3Aにおけるa部からc部までと、右後身生地3Bにおけるc部からb部までとに相当する)に沿ったものとなる。
【0016】
なお、一般的な体型としては、臀部と大腿上部後面との付け根に、下向きの段差状となるくびれ(図4中の矢符X参照)が生じている場合が多い。このようなくびれに対し、ヒップ部用整体テープ材6は、臀部側だけでなく、大腿側にもある程度接触しつつ、これら両者間全体に持ち上げ作用が及ぶような位置付けにするのが好適である。これであれば、持ち上げた肉が裾口からはみ出るのを確実に防止できるものとなる。また、ヒップ部用整体テープ材6がくびれの臀部側だけに接触するようになると、くびれに対する大腿側の絞り込みが顕著となり、却って大腿側に肉余りによる膨らみを生じさせてしまうおそれがあるので、これを防止するうえでも、上記のような位置付けは有益となる。
【0017】
このヒップ部用整体テープ材6は、臀部の下部中央で分割されてはおらず、ウエスト部用整体テープ材5に対して連結される端部間が長手方向で一体となっており、これによって股部での違和感を少なくしている。
これらウエスト部用整体テープ材5及びヒップ用整体テープ材6には、同一素材のものが用いられている。これらの整体テープ材5,6は、図6及び図7に示すように幅方向一辺側に設けられる大伸度部10、幅方向中央に設けられる中伸度部11、幅方向の他辺側に設けられる小伸度部12の三部分を有するテープ本体13に対し、その一面側に弾性層14が設けられたものである。
【0018】
テープ本体13の幅寸法Wは、従来の整体用紐生地(幅1.5cm)とは比較にならないような広幅のものとされている。例えば5cmとされており、この中で本実施形態では大伸度部10、中伸度部11、小伸度部12が互いに均等幅を占めるように形成されている。
テープ本体13は、ナイロンフィラメント等の合成繊維と、ウーリーナイロン(嵩高糸)等より成るスパンデックス糸とを交編して編成したもので、全体として長手方向への伸縮性を有している。この編成にはニードル織機を用いてあり、大伸度部10、中伸度部11、小伸度部12ごとに、それぞれ使用するスパンデックス糸の太さを異ならせて、これにより各部での長手方向の伸度が異なるようになっている。
【0019】
大伸度部10に用いるスパンデック糸としては、280〜600デニールとするのがよく、本実施形態では560デニールとした。中伸度部11に用いるスパンデック糸としては、700〜1000デニールとするのがよく、本実施形態では840デニールとした。小伸度部12に用いるスパンデック糸としては、1400〜2240デニールとするのがよく、本実施形態では1680デニールとした。
このようなことから、テープ本体13は、大伸度部10寄りの辺部が最も伸びやすく、従って伸びの解放時に収縮しようとするパワーが小さいということになり、これとは反対に、小伸度部12寄りの辺部では伸び難く、従ってパワーが大きいということになる。
【0020】
弾性層14(図7参照)は、肌触りが良好で吸水性に優れた綿等の柔軟繊維を、上記テープ本体13の編成時に一緒に編み込んで、その一方面側だけに編み目が現れるようにすることによって形成する。
なお、テープ本体13において、この弾性層14が設けられている面とその反対側面とを見分け易くするため、いずれか一方面に、色の異なる識別縫い目17を施しておくのが好ましい。また、この識別縫い目17は、大伸度部10と小伸度部12との方向性を見分けるうえでも有益に作用する。
【0021】
ヒップ部用整体テープ材6を後身生地3に対して縫着するには、まず弾性層14が肌側へ向くこと、及び大腿後面に対して小伸度部12が大腿先方側(即ち、下方)へ向き、且つ大伸度部10が臀部中央側(即ち、上方)へ向くことを満足させるようにして、位置決めをする。
そして、図5に示すように後身生地3に対して、小伸度部12側の端縁だけをその長手方向に沿って縫着させるようにする。すなわち、大伸度部10側は未縫着のまま、フリーにしておく。
【0022】
なお、このようにしても、この女性用衣料1を身につけるに際してウエスト側から足を差し入れたときに、足がヒップ部用整体テープ材6に引っ掛かることにはならない。なぜなら、ヒップ部用整体テープ材6のフリー辺部が後身生地3側へ向いていて足の踵側に対応することと、ヒップ部用整体テープ材6がウエスト部用整体テープ材5と連結されて裾口まで一体であることとが、好適に作用するためである。
一方、ウエスト部用整体テープ材5を前身生地2及び後身生地3に対して縫着するには、弾性層14が肌側へ向くこと、及び小伸度部12が下腹部側(即ち、下方)へ向き、且つ大伸度部10が上腹部側(即ち、上方)へ向くことを満足させるようにして、位置決めをする。そして、前身生地2及び後身生地3に対して小伸度部12及び大伸度部10の双方の端縁を長手方向に沿って縫着させるようにする。
【0023】
身生地において、前身生地2及び後身生地3には、例えばナイロン等の合成繊維とスパンデックス糸とを交編して編成したパワーネット生地を用いてあるが、前身生地2の伸度よりも、後身生地3の伸度の方が大きい、即ち、よく伸びるものとしてある。
このような伸度の違いは、各生地2,3の編成に使用するスパンデックス糸の太さを異ならせることで可能となる。この場合、前身生地2としては100〜160デニールとするのがよく、本実施形態では140デニールとした。また、後身生地3としては50〜80デニールとするのがよく、本実施形態では70デニールとした。
【0024】
なお、図3に示すように、後身生地3において、左後身生地3Aと右後身生地3Bとを縫着するd部は、臀部のふくらみを滑らかなカーブで包み込むことができるように、特に上下方向への伸びを広範囲で許容できるような縫着構造としてある。
本発明に係る衣料1は、上記構成を有しているので、臀部に対してヒップ部用整体テープ材6が幅広く接触することになると共に、このヒップ部用整体テープ材6は、臀部の下側に対してはあまり伸びずに大きなパワーで持ち上げ、従って臀部の持ち上げが確実に行えるようにし、また臀部の上側に対しては柔軟に伸びて小さなパワーで持ち上げ、従って持ち上げられた臀部をゆとりをもって優しく包むようになる。
【0025】
特に、ヒップ部用整体テープ材6が実質的に幅広であるので、臀部に対する接触面圧が小さくなり、それだけ不快な圧迫感は生じない。
また、ウエスト部用整体テープ材5は、下腹部に対してはあまり伸びずに大きなパワーで押さえ込んで出っ張りを解消できるようにし、また上腹部に対しては柔軟に伸びて不快な圧迫感を与えずに、良好な着心地や動き易さ等を確保するものとなる。
そしてこれらに加え、前身生地2は伸度が比較的小さく、下腹部の肉をしっかりと押さえ込むことができるものであり、これに対して後身生地3は伸度が比較的大きいため、ヒップ部用整体テープ材6によって持ち上げられた臀部の肉をゆとりをもって優しく包み込むことができるようになる。
【0026】
このようなことから、本発明に係る衣料1は、はきやすく、着用感及び動き易さに優れ、それでいて美しいヒップラインを出すことができるものである。
図8及び図9は、本発明に係る衣料1を女性用ロングガードルに適用した場合を示している。
この場合、衣料1が、前身生地2及び後身生地3だけでなく、左右の裾周り片20,21及び股下のマチ部22を備えている点を除けば、前記したショートガードルと略同様な構成である。
【0027】
但し、ロングガードルの場合、裾周り片20,21を具備している関係上、前身生地2において左右の裾口部分を大胆な急角度でカットすることが多くなる。そして、これに伴って後身生地3における左右の裾口部分の相互間角度も、ショートガードルに比べて開きが小さくなっている。
従って、ヒップ部用整体テープ材6を後身生地3における前身生地2との縫着ライン及び裾口部分に沿って取り付けようとすると、臀部下部中央で、ヒップ部用整体テープ材6を急角度で折り曲げなければならないことになり、皺や波打ちを起こすことになる。そこで、この場合には、ヒップ部用整体テープ材6を臀部下部中央に対応する部分で左右に分割して、これによって生じた各々の分割端部を、後身生地3又はマチ部22等の身生地へ縫着させればよい。
【0028】
裾周り片20,21は、前身生地2と同質の比較的伸びにくいパワーネット生地を用いて形成されている。また、この裾周り片20,21の裾口まわりには、図9に示すように装飾用のレース生地25を縫着することもできる。
図10及び図11は、ウエスト部用又はヒップ部用の整体テープ材5,6における別実施形態を示している。
図10の整体テープ材5,6は、大伸度部10側の端縁部に沿って、装飾用のいわゆる山ピコ26を設けてある。これにより、大伸度部10側と小伸度部12側とを簡単に見分けられるようになる利点がある。また、山ピコ26は表裏の見分けが付けやすいので、これにより整体テープ材5,6の表裏の判別もできることになり、従って前記した識別縫い目17(図6参照)を施す手間を解消できる利点もある。
【0029】
図11(a)は大伸度部10と中伸度部11とが細く、小伸度部12が太くされたものであり、図11(b)は大伸度部10が太く、中伸度部11と小伸度部12とが細くされたものであり、図11(c)は中伸度部11が省略されて大伸度部10と小伸度部12とだけを有したものであり、図11(d)は中伸度部11が更に中大伸度部11Aと中小伸度部11Bとに細分されたものである。
このように、整体テープ材5,6において各伸度部の幅寸法や設け数等は、体型やサイズ、衣料1としての種類、用途等に応じて種々様々に変更可能である。
【0030】
なお、本発明に係る衣料1は、ショーツ、ボディスーツ等にも適用可能なことは云うまでもない。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る衣料では、ヒップ部用整体テープ材により、臀部に対して幅広く小さな接触面圧で接触しつつ、臀部の下側を大きなパワーでしっかり持ち上げ、また臀部の上側を柔軟な伸びでゆとりをもって優しく包むようになる。従って、美しいヒップラインを無理なく出すことができる。
ヒップ部用整体テープ材をウエストテープ材と連結させると、臀部持ち上げ作用に一層優れたものとなり、また型崩れを防止できる利点も得られる。
【0032】
ヒップ部用整体テープ材において、伸度の大きい方の辺部を未縫着のままフリーにしてその伸び作用を有効に引き出すようにするのが好適である。この場合、縫着箇所の減少に伴い、縫着痕や皺の防止、製作の容易化、製作コストの低廉化等が得られる。
ヒップ部用整体テープ材を左右方向で一体形成させると、着用感の向上、製作の容易化、製作コストの低廉化、アウターへの影響防止等が得られる。なお、ヒップ部用整体テープ材を左右方向中央で分割すると、ロングガードル等に対しても適用可能になる利点がある。
【0033】
ヒップ部用整体テープ材の肌へ向けられる面に弾性層を設けると、肌触りや吸水性を高めて、着心地を良好にできる。
後身生地に伸度の大きなものを用い、前身生地に伸度の小さなものを用いると、ヒップ部用整体テープ材によって持ち上げられた臀部をゆとりをもって優しく包み込みつつ、下腹部の肉をしっかりと押さえ込むことができる
ウエスト部用整体テープ材を用いることで、下腹部側を大きなパワーでしっかり押さえ込み、また上腹部側を柔軟な伸びでゆとりをもって優しく包むようになる。従って、美しいウエストラインを無理なく出すことができ、これによりヒップ部用整体テープ材によって美しく補正されたヒップラインと相まって、全体をバランスよく整体できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2の衣料において身生地を分解して示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る衣料をガードルに適用した場合を示す正面図である。
【図3】 図2の後面側を示す斜視図である。
【図4】 図2の衣料を装着したときのヒップアップ効果を説明する側面図である。
【図5】 図4のA−A線に相当する断面斜視図である。
【図6】 整体テープ材の拡大図である。
【図7】 整体テープ材を更に拡大して示す側断面図である。
【図8】 図9の衣料において身生地を分解して示す斜視図である。
【図9】 本発明に係る衣料をロングガードルに適用した場合を示す正面図である。
【図10】 整体テープ材の別実施形態を示す拡大図である。
【図11】 整体テープ材における更に別実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 衣料
2 前身生地
3 後身生地
5 整体テープ材(ウエスト部用)
6 整体テープ材(ヒップ部用)
10 大伸度部
11 中伸度部
12 小伸度部
14 弾性層

Claims (8)

  1. 臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て少なくとも大腿上部側面までにわたる部位に整体テープ材(6)が設けられており、該整体テープ材(6)は、幅方向の一辺寄りにおける長手方向の伸度が他辺寄りよりも小さくなるように形成されており、且つ伸度の小さい方の辺部が大腿後面においてその下方側へ向けられ他辺側が上方側へ向けられている衣料において、
    前記整体テープ材(6)は、伸度の小さい方の辺部が身生地に対して縫着され、伸度の大きい方の辺部は未縫着のままフリーとされていることを特徴とするヒップアップ機能を備えた衣料。
  2. 前記整体テープ材(6)は、大腿上部側面へ至る端部がウエスト部まで延設されて、該ウエスト部周りに設けられるウエストテープ材と縫着されていることを特徴とする請求項1記載のヒップアップ機能を備えた衣料。
  3. 前記整体テープ材(6)は、左右の大腿部上部側面の相互間をわたる長手方向で一体形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヒップアップ機能を備えた衣料。
  4. 前記整体テープ材(6)は、臀部下部中央で長手方向が左右に分割され、各々の分割端部が身生地に縫着されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のヒップアップ機能を備えた衣料。
  5. 前記整体テープ材(6)には、肌へ向けられる面に柔軟繊維の編み込みによる弾性層(14)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載のヒップアップ機能を備えた衣料。
  6. 臀部対応部を含む後身生地(3)は伸度が大きくなされ、下腹部対応部を含む前身生地(2)は伸度が小さくなされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のヒップアップ機能を備えた衣料。
  7. 臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て少なくとも大腿上部側面までにわたる部位に整体テープ材(6)が設けられていると共に、身生地の少なくとも前身生地(2)に対応するウエスト部に整体テープ材(5)が設けられており、ウエスト部の整体テープ材(5)は、幅方向の一辺寄りにおける長手方向の伸度が他辺寄りよりも小さくなるように形成されており、伸度の小さい方の辺部が下腹部側へ向けられ他辺側が上腹部側へ向けられている衣料において、
    前記整体テープ材(6)は、伸度の小さい方の辺部が身生地に対して縫着され、伸度の大きい方の辺部は未縫着のままフリーとされていることを特徴とするヒップアップ機能を備えた衣料。
  8. ウエスト部まわり全周にウエスト部用整体テープ材(5)が設けられていると共に、臀部の下部中央から臀部と大腿上部後面との付け根部を経て上記ウエスト部用整体テープ材(5)の腹部側までにわたる部位にヒップ部用整体テープ材(6)が設けられており、
    上記ウエスト部用整体テープ材(5)及びヒップ部用整体テープ材(6)には、いずれも幅方向の一辺寄りにおける長手方向の伸度が他辺寄りよりも小さくなるように形成された同一の素材が用いられており、
    ウエスト部用整体テープ材(5)は伸度の小さい方の辺部が下腹部側へ向けられ他辺側が上腹部側へ向けられ、ヒップ部用整体テープ材(6)は伸度の小さい方の辺部が大腿後面においてその下方側へ向けられ他辺側が上方側へ向けられている衣料において、
    前記整体テープ材(6)は、伸度の小さい方の辺部が身生地に対して縫着され、伸度の大きい方の辺部は未縫着のままフリーとされていることを特徴とするヒップアップ機能を備えた衣料。
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