JP2523388Y2 - 衣 類 - Google Patents

衣 類

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JP2523388Y2
JP2523388Y2 JP1993058499U JP5849993U JP2523388Y2 JP 2523388 Y2 JP2523388 Y2 JP 2523388Y2 JP 1993058499 U JP1993058499 U JP 1993058499U JP 5849993 U JP5849993 U JP 5849993U JP 2523388 Y2 JP2523388 Y2 JP 2523388Y2
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日出夫 奥山
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  • Details Of Garments (AREA)
  • Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
  • Corsets Or Brassieres (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、少なくともその一部に
伸縮性を有するレースが用いられている衣類に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、女性用の衣類、特に下着類に
はその少なくとも1部にレースが用いられているものが
多い。例えばブラジャー、ボディスーツ、ブラスリッ
プ、ウィンタム、テディ、キャミソールなどの***を覆
う部分を有する衣類であって、前記衣類のバスト部上辺
部がレースで構成されている衣類、例えば土台布および
/またはバック布がレースで構成されているブラジャ
ー、例えばショーツ、ガードル、ボディスーツ、フィッ
トスリップ、ペチコート、裾丈の長いトランクス様の下
半身用肌着などの下着のそれぞれの裾部分がレースで構
成されている衣類、例えばテディ、スリップ、ショー
ツ、上半身用肌着などの下着のウェスト部分がレースで
構成されている衣類、ウインタムあるいは長袖や半袖の
下着などの袖を有する下着の袖部分のほぼ先端部近傍が
レースで構成されている衣類、その他、パジャマやネグ
リジェなどのナイトウェアーや部屋着類にもレースがそ
の一部に適用されている。
【0003】従来のこれらの衣類に適用されているレー
ス部分は、装飾的な目的が主眼であるので、伸縮性がほ
とんど無いものが使用されたり、伸縮性を必要とする部
分には、スパンデックス糸などのポリウレタン繊維糸が
挿入されたストレッチタイプのレースが使用されている
が、伸縮パワーを大きくすると全体的に身体への締め付
け力が強くなりすぎるため、比較的伸縮力の弱い伸縮性
レースが用いられており、例えばショーツの太もも回り
を構成する裾部分にこのような比較的伸縮力の弱い伸縮
性レースを用いた場合には、そのままでは、身体へのフ
ィット性が弱く、当該部分の着用中の安定性が悪く着崩
れなどが生ずるので、当該レースの裾先部分にゴムテー
プなどを縫製により取り付けて、その部分の伸縮パワー
を強くする構成が取られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように、レースの所定部分にゴムテープなどを縫製によ
り取り付けて、その部分の伸縮パワーを強くする構成と
した場合には、ゴムテープを取り付けることにより、そ
の部分に段差ができ、且つゴムテープ部分の伸縮パワー
がかなり強いため、その部分が身体に食い込んで着用感
が低下する、ゴムテープが取り付けられた部分がレース
の上から透けて見えてせっかくのレースの美観が損なわ
れる、ゴムテープ部分の段差の凹凸がアウターウェアー
を着用してもアウターウェアーに反映して美観が損なわ
れる、ゴムテープなどを縫製する工程が増えるためコス
トが上がるなどの問題がある。
【0005】本考案は、これらの問題点を解決し、フィ
ット性に優れ、着崩れが無く、レースの本来の美観が保
たれ、且つ着用感の優れた、少なくともその一部に伸縮
性を有するレースが用いられている衣類を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本考案の衣類は、次のような構成を有する。 (1)少なくとも一部にレースが用いられている衣類に
おいて、前記レースのうち伸縮パワーを付与したい所定
部位のレースを、伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーが
それより弱い領域とを有する幅50mm以上の伸縮性レ
ースで構成し、伸縮性レースの伸縮パワーの強い領域
が、560〜140デニールの比較的太いポリウレタン
繊維糸が挿入されている領域であり、伸縮パワーがそれ
より弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域に挿入され
ているポリウレタン繊維糸よりも細く且つ210〜50
デニールのポリウレタン繊維糸が挿入されている領域で
あり、前記伸縮パワーの強い領域の幅が5mm以上であ
ることを特徴とする衣類。
【0007】(2)伸縮性レースが、伸縮パワーの強い
領域から伸縮パワーがそれより弱い領域へ段階的に2段
階以上の異なる伸縮パワー領域を有する伸縮性レースで
ある前記(1)項に記載の衣類。
【0008】()伸縮性レースの伸縮パワーの強い領
域が、ポリウレタン繊維糸の挿入本数の比較的多い領域
であり、伸縮パワーがそれより弱い領域が、前記伸縮パ
ワーの強い領域に挿入されているポリウレタン繊維糸の
挿入本数よりも弾性繊維糸の挿入本数が少ない領域であ
る前記(1)項〜(2)項のいずれかに記載の衣類。
【0009】(衣類が、***を覆う部分を有する衣
類であって、前記衣類のバスト部上辺部が伸縮パワーの
強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸
縮性レースで構成され、前記伸縮性レースの前記上辺部
側が伸縮パワーの強い領域である***を覆う部分を有す
る衣類からなる前記(1)項〜(2)項のいずれかに記
載の衣類。
【0010】(衣類が、土台布および/またはバッ
ク布が伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱
い領域とを有する伸縮性レースで構成されたブラジャー
であって、前記伸縮性レースの上側部分または下側部分
のいずれかが伸縮パワーの強い領域であるか、あるい
は、上側部分および下側部分の両方が伸縮パワーの強い
領域でその中間部分が伸縮パワーがそれより弱い領域
ブラジャーである前記(1)項〜(2)項のいずれかに
記載の衣類。
【0011】(衣類が、裾部分のうち少なくとも一
部がレースで構成された下着であって、前記レースが伸
縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域と
を有する伸縮性レースで構成されてなる下着である前記
(1)項〜(2)項のいずれかに記載の衣類。
【0012】(衣類が、少なくともウェスト部を有
する下着であって、前記下着のウエスト部が伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成され、前記ウェスト部の伸縮性レー
スのうちの上側部分、中間部分または下側部分のいずれ
かが伸縮パワーの強い領域であるか、あるいは、前記ウ
ェスト部のうちの上側部分および下側部分が伸縮パワー
の強い領域でその中間部分が伸縮パワーがそれより弱い
領域である伸縮性レースからなる少なくともウェスト部
を有する下着である前記(1)項〜(2)項のいずれか
に記載の衣類。
【0013】(衣類が、袖を有する下着であって、
前記下着の袖部分のほぼ先端部近傍が、伸縮パワーの強
い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮
性レースで構成され、前記袖の先端側が伸縮パワーの強
い領域である袖を有する下着である前記(1)項〜
(2)項のいずれかに記載の衣類。
【0014】
【作用】(1)本考案の衣類は、少なくとも一部にレー
スが用いられている衣類において、前記レースのうち伸
縮パワーを付与したい所定部位のレースを、伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
幅50mm以上の伸縮性レースで構成し、伸縮性レース
の伸縮パワーの強い領域が、560〜140デニールの
比較的太いポリウレタン繊維糸が挿入されている領域で
あり、伸縮パワーがそれより弱い領域が、前記伸縮パワ
ーの強い領域に挿入されているポリウレタン繊維糸より
も細く且つ210〜50デニールのポリウレタン繊維糸
が挿入されている領域であり、前記伸縮パワーの強い領
域の幅が5mm以上の伸縮性レースで構成しているの
で、ゴムテープを取り付けた場合のような段差が生じな
い、従ってゴムテープ部分の段差の凹凸がアウターウェ
アーに反映して美観が損なわれる恐れがない。しかも伸
縮パワーがかかる部分全体が面状で伸縮パワーが比較的
強い領域からそれより弱い領域に2段階以上で順次変化
しているので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むこ
とはなく、この部分の違和感が少なく従って良好な着用
感を有し、かつ当該部分が身体の所定位置に安定した状
態でフィットされ、この部分のまくれ上がりや、ずり上
がり、ずり下がりなどによる皺の発生を少なくでき、着
崩れのない衣類を提供できる。また、この部分へのゴム
テープなど取り付けが不要になるので、レースの美観が
損なわれることがなく、ゴムテープなどを縫製する工程
が省かれてコストの面でも有利になる衣類が提供でき
る。
【0015】そして、伸縮性レースの伸縮パワーの強い
領域が、560〜140デニールの比較的太いポリウレ
タン繊維糸が挿入されている領域であり、伸縮パワーが
それより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域に挿入
されているポリウレタン繊維糸よりも細く且つ210〜
50デニールのポリウレタン繊維糸が挿入されている領
域であり、前記伸縮パワーの強い領域の幅が5mm以上
である構成とすることにより、この範囲のデニールのポ
リウレタン繊維糸を用いることにより、着用安定性を付
与するに必要な伸縮パワーを有し、且つ、着用感が低下
しない適度の伸縮パワーを有するレースで構成されるの
で着用感が良好で、且つ着用安定性に優れた着崩れのな
い衣類を容易に提供できる。すなわち、人体の動きに応
じて皮膚が伸びるが、運動追従性がよく、皮膚の伸びに
適度に追従でき、また、皮膚がまた元の位置、元の面積
に戻った時に、太いポリウレタン繊維糸として560デ
ニール以下のポリウレタン繊維糸が使用されているの
で、パワーが強すぎでズレた位置にレース部位がとどま
ると言うようなことがなく、皮膚がまた元の位置、元
面積に戻った時に、容易にレースも元の位置に戻り、従
って着用安定性に優れた着崩れのない衣類が容易に提供
できるのである。
【0016】(2)また、前記本考案の衣類において、
伸縮性レースが、伸縮パワーの強い領域から伸縮パワー
がそれより弱い領域へ段階的に2段階以上の異なる伸縮
パワー領域を有する伸縮性レースである本考案の好まし
い態様とすることにより、製造が比較的容易でかつ段階
的に順次伸縮パワーが変化しているレースを用いている
ので、前記の作用に加えて、さらに着用感が良好で、フ
ィット性、着用安定性の優れた衣類を提供できる。
【0017】()また、前記本考案の衣類において、
伸縮性レースの伸縮パワーの強い領域が、更にポリウレ
タン繊維糸の挿入本数の比較的多い領域であり、伸縮パ
ワーがそれより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域
に挿入されているポリウレタン繊維糸の挿入本数よりも
ポリウレタン繊維糸の挿入本数が少ない領域である本考
案の好ましい態様とすることにより、前記デニール数の
バリエーションと相乗的に作用して伸縮パワーの強い領
域から伸縮パワーがそれより弱い領域を有するレースを
容易に得ることができる。
【0018】()また、衣類が、***を覆う部分を有
する衣類であって、前記衣類のバスト部上辺部が前述の
伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域
とを有する伸縮性レースで構成され、前記伸縮性レース
の前記上辺部側が伸縮パワーの強い領域である***を覆
う部分を有する衣類とする本考案の態様においては、前
記(1)で述べた作用と共に、特にバスト部上辺部側が
伸縮パワーの強い領域であるので、ずり下がりなどが生
じにくくバスト部を安定な位置に保持し、伸縮パワーの
強弱が施されて面状にフィットするので、柔軟な***の
上部に良好に且つソフトにフィットし、また、この部分
のレースのめくれが防止され、着崩れの生じにくい***
を覆う部分を有する衣類が提供できる。
【0019】()また、衣類が、土台布および/また
はバック布が前述の伸縮パワーの強い領域と伸縮パワー
がそれより弱い領域とを有する伸縮性レースで構成され
たブラジャーであって、前記伸縮性レースの上側部分ま
たは下側部分のいずれかが伸縮パワーの強い領域である
か、あるいは、上側部分および下側部分の両方が伸縮パ
ワーの強い領域でその中間部分が伸縮パワーがそれより
弱い領域であるブラジャーからなる本考案の態様におい
ては、前記(1)で述べた作用と共に、特に着用感を低
下させることなく、ブラジャーを安定した位置に保持で
きる着用安定性の優れたブラジャーを提供し得る。
【0020】()また、衣類が、裾部分のうち少なく
とも一部がレースで構成された下着であって、前記レー
スが前述の伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれよ
り弱い領域とを有する伸縮性レースで構成されてなる下
である本考案の態様においては、前記(1)で述べた
作用と共に、特に裾部分のずり上がりなどがなく、裾部
分を安定した位置に保持でき、且つ裾部分が身体に食い
込むなどの問題がなく着用感の優れた裾部分のうち少な
くとも一部がレースで構成された下着を提供できる。
【0021】()また、衣類が、少なくともウェスト
部を有する下着であって、前記下着のウエスト部が前述
した伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い
領域とを有する伸縮性レースで構成され、前記ウェスト
部の伸縮性レースのうちの上側部分、中間部分または下
側部分のいずれかが伸縮パワーの強い領域であるか、あ
るいは、前記ウェスト部のうちの上側部分および下側部
分が伸縮パワーの強い領域でその中間部分が伸縮パワー
がそれより弱い領域である伸縮性レースからなる少なく
ともウェスト部を有する下着である本考案の態様におい
ては、前記(1)で述べた作用と共に、特に着用感を低
下させることなく着用中におけるウェスト部のずり上が
りやずり下がりなどが防止され、ウェストの位置を安定
した位置に保持でき、フィット性に優れた、ウェスト部
にレースが施された下着を提供できる。
【0022】()また、衣類が、袖を有する下着であ
って、前記下着の袖部分のほぼ先端部近傍が、前述した
伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域
とを有する伸縮性レースで構成され、前記袖の先端側が
伸縮パワーの強い領域である袖を有する下着からなる本
考案の態様においては、前記(1)で述べた作用と共
に、特に着用感を低下させることなく着用中における袖
先の位置を安定した位置に保持でき、袖が腕の上方に大
きくずり上がって皺が発生する恐れを少なくでき、ま
た、袖先のレースがめくれるのが防止された袖部分のほ
ぼ先端部近傍にレースが施された下着を提供できる。
【0023】
【実施例】本考案の衣類としては、少なくとも一部にレ
ースが用いられている衣類であって、特に限定されるも
のではないが、例えばブラジャー、ボディスーツ、ブラ
スリップ、ウィンタム、テディ、キャミソールなどの乳
房を覆う部分を有する衣類であって、前記衣類のバスト
部上辺部がレースで構成されている衣類、例えば土台布
および/またはバック布がレースで構成されているブラ
ジャー、例えばショーツ、ガードル、ボディスーツ、フ
ィットスリップ、ペチコート、裾丈の長いトランクス様
の下半身用肌着などの下着のそれぞれの裾部分がレース
で構成されている衣類、例えばテディ、スリップ、ショ
ーツ、上半身用肌着などの下着のウェスト部分がレース
で構成されている衣類、例えばウインタムあるいは長袖
や半袖の下着などの袖を有する下着の袖部分のほぼ先端
部近傍がレースで構成されている衣類、その他、パジャ
マやネグリジェなどのナイトウェアーや部屋着類等で袖
口やボトムの裾などの部分がレースで構成されている衣
類などが挙げられる。
【0024】上記の衣類などにおいて上記以外の部分に
もレースが用いられていても何等さしつかえないが、伸
縮パワーを付与したい部位のレースとしては具体的に例
示するならば、一般的には例えば上記の衣類においては
上記で言及した部分が代表的な伸縮パワーを付与したい
部位として例示される。もちろん、必要に応じて適宜こ
れら以外の部位に適用されることは何等差し支えない。
【0025】本考案で言う、伸縮パワーの強い領域と伸
縮パワーがそれより弱い領域とを有するレースを具体的
に説明するために、図1と図2に本考案の前記レース部
分の平面図の例を示した。
【0026】図1において、1は伸縮パワーの強い領域
を示しており、2は伸縮パワーがそれより弱い領域であ
る。4はレースのスカラー部分、5はその山部、6は谷
部である。通常スパンデックス糸などのポリウレタン
維糸は、レースの編みの縦方向、図中の矢印Bで示した
方向に挿入されているのが一般的である。そしてこのレ
ースの場合には、例えば1の領域に挿入されているポリ
ウレタン繊維糸を560〜140デニールの比較的太い
ポリウレタン繊維糸とし、2の領域に挿入されている
リウレタン繊維糸をそれより細く、且つ210〜50デ
ニールのポリウレタン繊維糸とすることにより2段階の
伸縮パワーを有する伸縮性レースとすることができる。
また、このようなレースに於ては、更にポリウレタン
維糸の太さと挿入本数の両者を変化させてもよい。例え
、1の領域の比較的太いポリウレタン繊維糸の挿入本
数を多くし、2の領域のそれより細いポリウレタン繊維
糸の挿入本数をそれより少なくすることによって2段階
の伸縮パワーを有する伸縮性レースとしてもよいすな
わち上述の様に、ポリウレタン繊維糸の太さと挿入本数
を適宜組み合わせて、伸縮パワーの異なった領域を有す
る本考案で用いる伸縮性レースとすることもできる。
【0027】尚、ここでポリウレタン繊維糸の挿入本数
を変化させる場合には、特に限定するものではないが、
例えば、1コース当りのポリウレタン繊維糸の挿入本数
を変化させる手法とか、伸縮性レースの単位幅当り、具
体的にはレース1cm幅当りのポリウレタン繊維糸の挿
入本数を変化させる手法等が挙げられ、ポリウレタン
維糸の挿入本数とは、前者の場合1コース当りのポリウ
レタン繊維糸の挿入本数を示すものであり、後者の場合
は、伸縮性レース1cm幅当りのポリウレタン繊維糸の
挿入本数を示すものである。
【0028】尚、この例では2段階の伸縮パワーを有す
る伸縮性レースを示したが、さらにパワーの変化を細か
くして3段階以上にしても良い。例えば3段階にする場
合とは、図の矢印Aで示した方向に向って、第1段目の
領域が最も伸縮パワーの強い領域とし、一方第3段目の
領域の伸縮パワーは最も弱くし、第2段目の領域の伸縮
パワーは第1段目の領域の伸縮パワーと第3段目の領域
の伸縮パワーとの中間の伸縮パワーにしたものなどが例
示される。勿論、レースの適用部位によっては必要に応
じて、伸縮パワーの領域が例えば強−弱−中などの順に
なるなど、領域の順は任意である。
【0029】また、段階数が非常に多い多段階の領域を
有する伸縮性レースとする場合は、段階が図の矢印Aの
方向に向って伸縮パワーが強から弱に次第にほぼ連続的
に変化するようにしても良い。このように伸縮パワーを
ほぼ連続的に変化させるには、特に限定されるものでは
ないが、例えば挿入されるポリウレタン繊維糸の太さを
順次太いものから次第に細いものにしたレースとか、
に太さの変化とポリウレタン繊維糸の挿入本数の変化を
併せて行い挿入本数の多い部分から順次挿入本数を次第
に少なくすることによって構成されたレースを使用すれ
ば良い。
【0030】なお、以上の説明は矢印Aの根本側が伸縮
パワーの強い領域、矢印Aの先端側がそれより伸縮パワ
ーの弱い領域の例を示したが、必要に応じてその逆にし
ても良いし、前述したように3段階以上の領域を持つ場
合はその順序は必要に応じて適切な順序にすれば良い。
連続的に伸縮パワーの強弱が変化する場合も同様であ
る。
【0031】図2において、1と3は伸縮パワーの強い
領域を示しており、2は伸縮パワーがそれより弱い領域
である。4と4´はレースのスカラー部分、5と5´は
その山部、6と6´は谷部である。この例においてもス
パンデックス糸などのポリウレタン繊維糸は、通常レー
スの編みの縦方向、すなわち図中の矢印Bで示した方向
に挿入されているのが一般的である。そしてこのレース
の場合には、例えば1と3の領域に挿入されているポリ
ウレタン繊維糸を太いポリウレタン繊維糸(560〜1
40デニール)とし、2の領域に挿入されているポリウ
レタン繊維糸をそれより細いポリウレタン繊維糸(21
0〜50デニール)とすることにより、強−弱−強の3
つの領域を有する伸縮性レースとすることができる。も
ちろん、ポリウレタン繊維糸の太さと挿入本数の両者の
コントロールによっても同様のレースが得られることは
前述の場合と同じである。また、必要に応じて、伸縮性
レースのパワーが弱−強−弱など、その他適宜必要な伸
縮性パターン領域を持ったレースとして良いことはもち
ろんである。
【0032】尚、この例では2段階の伸縮パワーを有す
る伸縮性レースを示したが、さらにパワーの変化を細か
くして3段階以上にしても良い。例えば、図の矢印Cと
Dで示した方向に向って、それぞれスカラー4、4´に
近い部分側の第1段目の領域が最も伸縮パワーの強い領
域とし、一方レースの中心部の領域の伸縮パワーは最も
弱くし、その間に両者の領域の伸縮パワーとの中間の伸
縮パワーにするなど適宜のものが用いられる。また、図
1の説明においても言及したと同様に3段階以上の領域
を持つ場合はその順序は強−中−弱の順序に限定される
ものではなく、必要に応じて適切な順序にすれば良い。
例えば4段階の場合には、強−弱−中−強とか、強−中
−弱−中等、本考案の目的を達成できる限り任意であ
る。
【0033】また、段階数が非常に多い多段階の領域を
有する伸縮性レースとする場合は、段階が図の矢印Cと
Dで示した方向に向って、それぞれ伸縮パワーが強から
弱に次第にほぼ連続的に変化するようにしても良い。こ
のように伸縮パワーをほぼ連続的に変化させるには、特
に限定されるものではないが、例えば挿入されるポリウ
レタン繊維糸の太さを順次太いものから次第に細いもの
にしたレースとか、更にポリウレタン繊維糸の太さと挿
入本数の両者を変化させ、ポリウレタン繊維糸の太さが
太く挿入本数の多い部分から順次太さが細く挿入本数が
次第に少なくすることによって得られたレースを使用す
れば良い。伸縮パワーの強弱の領域の変化のパターンに
ついても前述の場合と同様に本考案の目的を達成できる
限り任意である。
【0034】また、必要に応じて矢印C方向に向っては
伸縮パワーをほぼ連続的に変化させ、矢印D方向に向っ
ては伸縮パワーを段階的に変化させた伸縮性レースを使
用しても良い。
【0035】挿入されるポリウレタン繊維糸の太さ
560〜50デニールであり、伸縮パワーの強い領域に
挿入されているポリウレタン繊維糸、すなわち比較的太
い方のポリウレタン繊維糸のデニールとしては560〜
140デニールのポリウレタン繊維糸が用いられ、伸
パワーがそれより弱い領域に挿入されているポリウレタ
繊維糸、すなわち比較的細い方のポリウレタン繊維糸
のデニールとしては210〜50デニールのポリウレタ
繊維糸が用いられる。この場合において、レースの伸
縮パワーの強い領域に挿入されているポリウレタン繊維
糸のデニールが、伸縮パワーがそれより弱い領域に挿入
されているポリウレタン繊維糸のデニールよりも大きい
デニールのものが選定されることになる。特に限定する
ものではないが、段階的に伸縮パワーの強い領域と弱い
領域とを有する伸縮性レースを用いる場合には、伸縮パ
ワーの強い領域に挿入されているポリウレタン繊維糸の
デニールは、弱い領域に挿入されているポリウレタン
維糸のデニールの2倍以上であることが好ましい。
【0036】また、伸縮性レースとして伸縮パワーが強
い領域と中庸の領域と弱い領域との3段階の領域を有す
る伸縮性レースを用いる場合には、特に限定するもので
はないが、伸縮パワーが強い領域に挿入されているポリ
ウレタン繊維糸、すなわち比較的太い方のポリウレタン
繊維糸のデニールとしては560〜280デニール程度
ポリウレタン繊維糸が好ましく用いられ、伸縮パワー
がそれより弱いが中庸の領域に挿入されているポリウレ
タン繊維糸、すなわち比較的中位の太さのポリウレタン
繊維糸のデニールとしては420〜140デニール程度
ポリウレタン繊維糸で前記で用いた伸縮パワーが強い
領域に挿入されているポリウレタン繊維糸のデニールよ
りも小さいものが好ましく用いられ、伸縮パワーがさら
にそれより弱い領域に挿入されているポリウレタン繊維
糸、すなわち比較的細い方のポリウレタン繊維糸のデニ
ールとしては140〜50デニール程度のポリウレタン
繊維糸で前記で用いた伸縮パワーが中庸の領域に挿入さ
れているポリウレタン繊維糸のデニールよりも小さいも
のが好ましく用いられる。
【0037】さらに伸縮パワーの変化の段数を増やす場
合は、上記の範囲をさらに細分化したデニールの範囲の
ポリウレタン繊維糸を挿入すれば良い。また、ポリウレ
タン繊維糸の太さと共に、挿入本数を変化させて、伸縮
性パワーの異なる領域を有する伸縮性レースとする場合
には、衣類の種類、使用部位、レースの組織の種類、着
用者の好み、ポリウレタン繊維糸の太さなどによって種
々変わり得るので一概に規定できないが、例えば、前述
したような1コース当りのポリウレタン繊維糸の挿入本
数を変化させる手法を採用する場合には、例えば、ポリ
ウレタン繊維糸の挿入本数で多い方から少ない方にわた
って、通常好ましくは3〜1本の範囲で変化させること
が好ましい。そして通常この様な手法の場合には、2本
以上の挿入本数にする場合には、2本引き揃えとか3本
引き揃えて挿入されるのが一般的である。また、伸縮性
レースの1cm幅当りのポリウレタン繊維糸の挿入本数
を変化させる手法を採用する場合には、例えば、ポリウ
レタン繊維糸の挿入本数で多い方から少ない方にわたっ
て、通常好ましくは20〜5本/1cm幅の範囲で変化
させることが好ましい。
【0038】また、主としてし伸縮パワーの強い領域の
幅は、衣類の種類、使用部位、レースの組織の種類、着
用者の好み、ポリウレタン繊維糸の挿入本数などによっ
て種々変わり得るので一概に既定できないが、例えば、
5mm以上であることが必要であり、レースのスカラー
部分側に伸縮パワーの強い領域が存在する場合には、当
該領域の幅は通常、レースのスカラー部分の谷部から内
側方向に5mm以上の幅であることが必要である。もち
ろんレースのスカラー部分自体も必要に応じて本考案の
目的や用途に応じた伸縮パワーが付与された部分とする
ことができることは言うまでもない。尚、伸縮パワーの
領域の幅は、スカラー部分があるレースの場合には、そ
れに隣接する領域の幅については、本考案においては特
に断らない限りは、スカラー部分の谷部からレース内側
方向への幅を示している。
【0039】以上に説明した伸縮性を有するレースとし
ては特に限定するものではないが、縦編みの縦方向に
リウレタン繊維糸が挿入されたストレッチタイプの、ラ
ッセルレース、リバーレース並びにトーションレースな
どが代表的である。
【0040】次に本考案の衣類の代表的な具体例を図面
を参照しながら説明するが、本考案はこれらに例示され
た衣類のみに限定されるものではない。まず、裾部分の
うち少なくとも一部がレースで構成された下着であっ
て、前記レースが伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーが
それより弱い領域とを有する伸縮性レースで構成されて
なる下着の代表例としてショーツを取り上げて説明す
る。
【0041】図3は本考案のショーツの前側から見た平
面図である。図3において30が伸縮性を有するレース
であり、前裾部分がこの伸縮性レース30で構成され、
前記伸縮性を有するレース30のうち点線31で示した
方向に沿った前裾部分がポリウレタン繊維からなる42
0デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸
縮パワーの強い幅20mmの領域を示しており、他のレ
ース部分がポリウレタン繊維からなる140デニールの
スパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワーの比
較的ソフトな伸縮性レースで構成されている。従ってゴ
ムテープをこの伸縮パワーの強い領域部分には使用して
いないので、段差がなく、段差による凹凸がアウターウ
ェアーに反映して美観が損なわれる恐れがなく、しかも
伸縮パワーが掛かる部分全体が幅50mm以上の面状に
なっていて、且つ伸縮パワーが比較的強い領域からそれ
より弱い領域に2段階になっているので伸縮パワーの強
い領域が身体に食い込むことはなく、違和感が少なく良
好な着用感を有し、かつ当該部分が身体の太ももの所定
位置に安定した状態でフィットされ、この部分のまくれ
上がりや、ずり上がり、などの発生を少なくでき、着崩
れのないショーツを提供できる。また、この部分へのゴ
ムテープなど取り付けが不要になるので、レース部分の
美観が損なわれることがなく美しいショーツを提供でき
る。
【0042】図4は本考案の別の態様のショーツの前側
から見た平面図である。図4において40が伸縮性を有
するレースであり、脇裾部分がこのレース40で構成さ
れ、前記伸縮性を有するレース40のうち点線41で示
した方向に沿った脇裾部分がポリウレタン繊維からなる
420デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入され
た伸縮パワーの強い幅20mmの領域を示しており、他
のレース部分がポリウレタン繊維からなる140デニー
ルのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワー
の比較的ソフトな伸縮性レースで構成されている。従っ
てゴムテープをこの伸縮パワーの強い領域部分には使用
していないので、段差がなく、段差による凹凸がアウタ
ーウェアーに反映して美観が損なわれる恐れがなく、し
かも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅50mm以上の
状になっていて、且つ伸縮パワーが比較的強い領域から
それより弱い領域に2段階になっているので伸縮パワー
の強い領域が身体に食い込むことはなく従って良好な着
用感を有し、かつ当該部分が身体の太ももの所定位置に
安定した状態でフィットされ、この部分のまくれ上がり
や、ずり上がり、などの発生を少なくでき、着崩れのな
いショーツを提供できる。また、この部分へのゴムテー
プなど取り付けが不要になるので、レース部分の美観が
損なわれることがなく美しいショーツを提供できる。
【0043】図5は本考案の更に別の態様のショーツの
前側から見た平面図である。図5において50が伸縮性
を有するレースであり、脇部分を構成しており、前記伸
縮性を有するレース50のうち点線51で示した方向に
沿った脇裾部分と点線52で示した方向に沿ったウェス
トの脇部分がポリウレタン繊維からなる420デニール
のスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワーの
強い幅20mmの領域を示しており、他のレース部分が
ポリウレタン繊維からなる140デニールのスパンデッ
クス糸使いの糸が挿入された伸縮パワーの比較的ソフト
な伸縮性レースで構成されている。従ってゴムテープを
この伸縮パワーの強い領域部分には使用していないの
で、段差がなく、段差による凹凸がアウターウェアーに
反映して美観が損なわれる恐れがなく、しかも伸縮パワ
ーが掛かる部分全体が幅50mm以上の面状になってい
て、且つ伸縮パワーが比較的強い領域51と52とそれ
より弱い領域で構成されているので伸縮パワーの強い領
域が身体に食い込むことはなく従って良好な着用感を有
し、かつ当該部分がそれぞれ身体の太もも並びにウェス
トの脇部分の所定位置に安定した状態でフィットされ、
この部分のまくれ上がりや、ずり上がり、あるいはずり
下がりなどの発生を少なくでき、着崩れのないショーツ
を提供できる。また、この部分へのゴムテープなど取り
付けが不要になるので、レース部分の美観が損なわれる
ことがなく美しいショーツを提供できる。
【0044】図6は本考案の更に別の態様のショーツの
前側から見た平面図であり、図7はこのショーツの後側
から見た平面図である。図6、7において60が伸縮性
を有するレースであり、脇からヒップ部分に充当されて
おり、前記伸縮性を有するレース60のうち点線61で
示した方向に沿った脇裾から後側の裾部分がポリウレタ
ン繊維からなる420デニールのスパンデックス糸使い
の糸が挿入された伸縮パワーの強い幅20mmの領域を
示しており、他のレース部分がポリウレタン繊維からな
る140デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入さ
れた伸縮パワーの比較的ソフトな伸縮性レースで構成さ
れている。従ってゴムテープをこの伸縮パワーの強い領
域部分には使用していないので、段差がなく、段差によ
る凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる
恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅5
0mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較
的強い領域からそれより弱い領域に2段階になっている
ので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはなく
従って良好な着用感を有し、かつ当該部分が身体の太も
もから臀部にかけての所定位置に安定した状態でフィッ
トされ、この部分のまくれ上がりや、ずり上がりなどの
発生を少なくでき、着崩れのないショーツを提供でき
る。また、この部分へのゴムテープなど取り付けが不要
になるので、レース部分の美観が損なわれることがなく
美しいショーツを提供できる。しかもこの態様のショー
ツは臀部の盛り上がり部分が比較的伸縮パワーの弱い伸
縮性レースから構成されているので、臀部の盛り上がり
部分の自然な美しい丸みをつぶすことなく、美しい臀部
の形状を保持することができる。
【0045】次に、裾部分のうち少なくとも一部がレー
スで構成された下着であって、前記レースが伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成されてなる下着の別の例として、裾
丈の長いトランクス様の下半身用肌着の前側から見た平
面図を図8に示した。
【0046】図8において裾が伸縮性を有するレース8
0で構成され、前記伸縮性を有するレース80のうち点
線81で示した方向に沿った裾部分がポリウレタン繊維
からなる420デニールのスパンデックス糸使いの糸が
挿入された伸縮パワーの強い幅20mmの領域を示して
おり、他のレース部分がポリウレタン繊維からなる14
0デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸
縮パワーの比較的ソフトな伸縮性レースで構成されてい
る。従ってゴムテープをこの伸縮パワーの強い領域部分
には使用していないので、段差がなく、段差による凹凸
がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる恐れが
なく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅50mm
以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較的強い
領域からそれより弱い領域に2段階になっているので伸
縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはなく従って
良好な着用感を有し、かつ当該部分が身体の太ももの膝
上部分の所定位置に安定した状態でフィットされ、この
部分のまくれ上がりや、ずり上がり、などの発生を少な
くでき、着崩れのないトランクス様の下半身用肌着を提
供できる。また、この部分へのゴムテープなど取り付け
が不要になるので、レース部分の美観が損なわれること
がなく美しいトランクス様の下半身用肌着を提供でき
る。次に、裾部分のうち少なくとも一部がレースで構成
された下着であって、前記レースが伸縮パワーの強い領
域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性レ
ースで構成されてなる下着の別の例として、フィットタ
イプのスリップの前側から見た平面図を図9に示した。
【0047】図9においてフィットタイプのスリップの
裾が伸縮性を有するレース90で構成され、前記伸縮性
を有するレース90のうち点線で示した方向に沿った領
域91で示した裾部分がポリウレタン繊維からなる28
0デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸
縮パワーの強い幅40mmの領域を示しており、領域9
2で示した裾部分がポリウレタン繊維からなる140デ
ニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パ
ワーが中庸の幅40mmの領域を示しており、領域93
で示した裾部分がポリウレタン繊維からなる70デニー
ルのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワー
の比較的ソフトな幅40mmの領域を有する伸縮性レー
スで構成されている。
【0048】このようにヒップに近い部分の伸縮パワー
を強くすることによりヒップアップ効果による臀部の美
しいシルエットを実現させ、領域93の裾先の伸縮パワ
ーを弱くすることにより、領域91の伸縮パワーの強い
部分と相俟って、裾部分のずり上がりを防止する機能を
有する。また、領域93の裾先の伸縮パワーを弱くする
ことにより、足さばきが良くなる。すなわち、領域93
の裾先の伸縮パワーを強くした場合には、この部分は歩
く際に足が広げられるので、十分にずり上がりを防止す
ることができにくくなるが、領域93の裾先の伸縮パワ
ーを弱くし、領域91の伸縮パワーを強くすることによ
って、裾部分のずり上がりが防止しやすくなる。また、
この種のフィットスリップは一般的にスリップ本体布が
比較的伸縮パワーの強い布で作られているので、レース
部分90でいきなり伸縮パワーが弱くなると、違和感が
生じ着用感が低下するが、この部分のレースのパワーを
領域91から93にかけて強−中−弱の3段階のグラデ
ーションを付けることにより、違和感の生じないフィッ
トスリップを提供できる。
【0049】尚、ゴムテープをこの伸縮パワーの強い領
域部分には使用していないので、段差がなく、段差によ
る凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる
恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅5
0mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較
的強い領域からそれより弱い領域に3段階になっている
ので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはな
く、従って良好な着用感を有し、かつ裾部分が所定位置
に安定した状態でフィットされ、着崩れのないフィット
スリップを提供できる。また、この部分へのゴムテープ
など取り付けが不要になるので、レース部分の美観が損
なわれることがなく美しいフィットスリップを提供でき
る。
【0050】次に、裾部分のうち少なくとも一部がレー
スで構成された下着であって、前記レースが伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成されてなる下着の別の例として、フ
ィットタイプのペチコートの前側から見た平面図を図1
0に示した。
【0051】図10においてフィットタイプのペチコー
トの裾が伸縮性を有するレース100で構成され、前記
伸縮性を有するレース100のうち点線で示した方向に
沿った領域101で示した裾部分がポリウレタン繊維か
らなる280デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿
入された伸縮パワーの強い幅40mmの領域を示してお
り、領域102で示した裾部分がポリウレタン繊維から
なる140デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入
された伸縮パワーが中庸の幅40mmの領域を示してお
り、領域103で示した裾部分がポリウレタン繊維から
なる70デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入さ
れた伸縮パワーの比較的ソフトな幅40mmの領域から
なる伸縮性レースで構成されている。
【0052】このようにヒップに近い部分の伸縮パワー
を強くすることによりヒップアップ効果による臀部の美
しいシルエットを実現させ、領域103の裾先の伸縮パ
ワーを弱くすることにより、領域101の伸縮パワーの
強い部分と相俟って、裾部分のずり上がりを防止する機
能を有する。また、領域103の裾先の伸縮パワーを弱
くすることにより、足さばきが良くなる。すなわち、領
域103の裾先の伸縮パワーを強くした場合には、この
部分は歩く際に足が広げられるので、十分にずり上がり
を防止することができにくくなるが、領域103の裾先
の伸縮パワーを弱くし、領域101の伸縮パワーを強く
することによって、裾部分のずり上がりが防止しやすく
なる。また、この種のフィットタイプのペチコートは一
般的にペチコート本体布が比較的伸縮パワーの強い布で
作られているので、レース部分100でいきなり伸縮パ
ワーが弱くなると、違和感が生じ着用感が低下するが、
この部分のレースのパワーを領域101から103にか
けて強−中−弱の3段階のグラデーションを付けること
により、違和感の生じないフィットタイプのペチコート
を提供できる。
【0053】尚、ゴムテープをこの伸縮パワーの強い領
域部分には使用していないので、段差がなく、段差によ
る凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる
恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅5
0mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較
的強い領域からそれより弱い領域に3段階になっている
ので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはな
く、従って良好な着用感を有し、かつ裾部分が所定位置
に安定した状態でフィットされ、着崩れのないフィット
タイプのペチコートを提供できる。また、この部分への
ゴムテープなど取り付けが不要になるので、レース部分
の美観が損なわれることがなく美しいフィットタイプの
ペチコートを提供できる。
【0054】次に、裾部分のうち少なくとも一部がレー
スで構成された下着であって、前記レースが伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成されてなる下着の別の例として、ボ
ディスーツの前側からの斜視図を図11に示した。
【0055】図11において裾が伸縮性を有するレース
で構成され、前記伸縮性を有するレースのうち点線11
1で示した方向に沿った裾部分がポリウレタン繊維から
なる420デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入
された伸縮パワーの強い幅20mmの領域を示してお
り、点線112で示した方向に沿った裾部分がポリウレ
タン繊維からなる280デニールのスパンデックス糸使
いの糸が挿入された伸縮パワーがほぼ中庸の幅40mm
の領域で構成され、また、裾部の前側113はポリウレ
タン繊維からなる140デニールのスパンデックス糸使
いの糸が挿入された伸縮パワーの弱い領域からなる伸縮
性レースで構成されている。
【0056】このように伸縮パワーの強い領域111を
設け、且つ、伸縮パワーの中庸の領域112を設けるこ
とにより裾のずり上がりを防止すると共に、伸縮パワー
の段階的変化を持たせることにより、違和感なくフィッ
トさせる事ができる。且つ裾の前側113は伸縮パワー
の弱い伸縮性レースで構成して、太もも部の運動が阻害
されない態様としたものである。
【0057】尚、ゴムテープをこの伸縮パワーの強い領
域部分には使用していないので、段差がなく、段差によ
る凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる
恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅5
0mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較
的強い領域からそれより弱い中庸の領域に2段階になっ
ているので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むこと
はなく従って良好な着用感を有し、また、この部分への
ゴムテープなど取り付けが不要になるので、レース部分
の美観が損なわれることがなく美しいボディスーツを提
供できる。
【0058】以上、裾部分のうち少なくとも一部がレー
スで構成された下着であって、前記レースが伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成されてなる下着の代表例としてショ
ーツと裾丈の長いトランクス様のズボン下、フィットタ
イプのスリップ、フィットタイプのペチコートならびに
ボディスーツを取り上げて説明したが、かかる下着の他
の例としては、例えば、ガードルその他の下着などでそ
の裾部分がレースで構成されている衣類などにも同様に
適用できる。
【0059】その他本考案は、***を覆う部分を有する
衣類であって、前記衣類のバスト部上辺部が伸縮パワー
の強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する
伸縮性レースで構成され、前記伸縮性レースの前記上辺
部側が伸縮パワーの強い領域である***を覆う部分を有
する衣類、例えばスリップとブラジャーボディスー
ツ、ウィンタム、テディ、キャミソールなどの***を覆
う部分を有する衣類であって、前記衣類のバスト部上辺
部がレースで構成されている衣類などにも同様に適用で
きる
【0060】また、本考案の衣類の一例として、土台布
および/またはバック布が伸縮パワーの強い領域と伸縮
パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性レースで構
成されたブラジャーにも適用でき、例えばこの場合、
記伸縮性レースの上側部分または下側部分のいずれかが
伸縮パワーの強い領域であるか、あるいは、上側部分お
よび下側部分の両方が伸縮パワーの強い領域でその中間
部分が伸縮パワーがそれより弱い領域であるブラジャー
とすることもできる。
【0061】次に、少なくともウェスト部を有する下着
であって、前記下着のウエスト部が伸縮パワーの強い領
域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性レ
ースで構成され、前記ウェスト部の伸縮性レースのうち
の上側部分、中間部分または下側部分のいずれかが伸縮
パワーの強い領域であるか、あるいは、前記ウェスト部
のうちの上側部分および下側部分が伸縮パワーの強い領
域でその中間部分が伸縮パワーがそれより弱い領域であ
る伸縮性レースからなる少なくともウェスト部を有する
下着の一例としてウェスト部分からバスト部分までをカ
バーする上半身用肌着およびテディを取り上げて説明す
る。
【0062】図12は本考案にかかる上半身用肌着の一
例の正面図である。図12においてウェスト部分が伸縮
性を有するレース150で構成され、前記伸縮性を有す
るレース150のうち点線で示した方向に沿ったウェス
ト部分の領域151がポリウレタン繊維からなる280
デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮
パワーの強い幅40mmの領域を示しており、ウェスト
部分の領域152で示したが部分がポリウレタン繊維か
らなる140デニールのスパンデックス糸使いの糸が挿
入された伸縮パワーが中庸の幅40mmの領域を示して
おり、ウェスト部分の領域153で示したが部分がポリ
ウレタン繊維からなる70デニールのスパンデックス糸
使いの糸が挿入された伸縮パワーの比較的ソフトな幅4
0mmの領域の伸縮性レースで構成されている。
【0063】このようにバストの下側近傍のウェスト部
分の伸縮パワーを強くすることにより、ウェスト部分の
ずり上がりを防止でき、下側に向かって伸縮パワーが次
第に弱くなっているので内臓を圧迫する事なく身体に優
しくフィットする上半身用肌着を提供できる。
【0064】また、ゴムテープをこの伸縮パワーの強い
領域部分には使用していないので、段差がなく、段差に
よる凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれ
る恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が
50mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比
較的強い領域からそれより弱い領域に3段階になってい
るので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはな
く良好な着用感を有し、着崩れのない上半身用肌着を提
供できる。また、この部分へのゴムテープなど取り付け
が不要になるので、レース部分の美観が損なわれること
がなく美しい上半身用肌着を提供できる。
【0065】図13は本考案にかかるテディの一例の正
面図である。図13においてウェスト部分が伸縮性を有
するレース160で構成され、前記伸縮性を有するレー
ス160のうち点線161で示した方向に沿ったウェス
ト部分がポリウレタン繊維からなるスパンデックス糸使
いの280デニールの糸が挿入された伸縮パワーの強い
幅20mmの領域を示しており、他のレース部分がポリ
ウレタン繊維からなる140デニールのスパンデックス
糸使いの糸が挿入された伸縮パワーの比較的ソフトな伸
縮性レースで構成されている。
【0066】このようにウェスト上部の伸縮性レースの
伸縮パワーを強くすることにより、ウェスト部分のずり
上がりを防止でき、それより下側の伸縮レースの伸縮パ
ワーを弱くすることによってウェスト部に優しくフィッ
トし、特にこの部分にはショーツのウェスト部やパンテ
ィストッキングのウェスト部が重なって着用されること
が多いので、圧迫されやすい部分であり、伸縮パワーの
比較的弱い領域をこの部分に配置することにより、過度
の締め付けを防止でき、着用感の良好なテディを提供で
きる。
【0067】尚、ゴムテープをこの伸縮パワーの強い領
域部分には使用していないので、段差がなく、段差によ
る凹凸がアウターウェアーに反映して美観が損なわれる
恐れがなく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅5
0mm以上の面状になっていて、且つ伸縮パワーが比較
的強い領域からそれより弱い領域に2段階になっている
ので伸縮パワーの強い領域が身体に食い込むことはなく
従って良好な着用感を有し、かつ当該部分が身体のウェ
ストの所定位置に安定した状態でフィットされ、着崩れ
のないテディを提供できる。また、この部分へのゴムテ
ープなど取り付けが不要になるので、レース部分の美観
が損なわれることがなく美しいテディを提供できる。な
お、図示していないがバスト上辺部がレースで構成され
ている場合には、この部分を本考案で用いる伸縮性レー
スで構成しても良いことは勿論である。
【0068】以上、少なくともウェスト部を有する下着
であって、前記下着のウエスト部が伸縮パワーの強い領
域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性レ
ースで構成され、前記ウェスト部の伸縮性レースのうち
の上側部分、中間部分または下側部分のいずれかが伸縮
パワーの強い領域であるか、あるいは、前記ウェスト部
のうちの上側部分および下側部分が伸縮パワーの強い領
域でその中間部分が伸縮パワーがそれより弱い領域であ
る伸縮性レースからなる少なくともウェスト部を有する
下着の代表例として上半身用肌着とテディを取り上げて
説明したが、かかる下着の他の例としては、例えば、ス
リップやショーツなどでウェスト部分がレースで構成さ
れている衣類などにも同様に適用できる。
【0069】次に本考案の衣類の一例の袖を有する下着
であって、前記下着の袖部分のほぼ先端部近傍が、伸縮
パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを
有する伸縮性レースで構成され、前記袖の先端側が伸縮
パワーの強い領域である袖を有する下着について図面を
参照しながら説明する。
【0070】図14は本考案の袖を有する下着の前側か
ら見た正面図である。図14において袖174の先端部
近傍が伸縮性を有するレース170で構成され、前記伸
縮性を有するレース170のうち点線で示した方向に沿
った袖先端部側がポリウレタン繊維からなる280デニ
ールのスパンデックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワ
ーの強い幅30mmの領域を示しており、その上側の点
線で示した方向に沿った領域172の伸縮性レース部分
がポリウレタン繊維からなる140デニールのスパンデ
ックス糸使いの糸が挿入された伸縮パワーが中庸の幅4
0mmの領域であり、さらにこの部分の上側に続く点線
で示した方向に沿った領域173の伸縮性レース部分が
ポリウレタン繊維からなる70デニールのスパンデック
ス糸使いの糸が挿入された伸縮パワーの弱い幅50mm
の領域を示している。このようにゴムテープをこの伸縮
パワーの強い領域部分には使用していないので、段差が
なく、しかも伸縮パワーが掛かる部分全体が幅50mm
以上の面状になっていて、且つパワーが比較的強い領域
からそれより弱い領域に3段階になっているので伸縮パ
ワーの強い領域が身体に食い込むことはなく、伸縮パワ
ーが段階的にグラデーションが付けられていることによ
り違和感がなく良好な着用感を有し、かつ当該部分が身
体の腕の所定位置に安定した状態でフィットされ、袖の
部分のずり上がりなどによる皺の発生の発生を少なくで
き、着崩れのない袖を有する下着を提供できる。また、
この部分へのゴムテープなど取り付けが不要になるの
で、レース部分の美観が損なわれることがなく美しい袖
を有する下着を提供できる。また図示していないが、袖
の長さの短い、例えば半袖タイプの袖を有する下着の袖
先端部近傍にも同様に適用できることは勿論である。ま
た、ウィンタムその他の袖を有する下着であって、前記
下着の袖部分のほぼ先端部近傍がレースで構成されてい
る他の下着類にも同様に適用できる。
【0071】尚、図示していないが、他の衣類、例えば
パジャマやネグリジェなどのナイトウェアーや部屋着類
などで、例えば袖口やボトムの裾などの部分に伸縮性を
有するレースが用いられている衣類において、前記レー
スのうち伸縮パワーを強めたい所定部位のレース部分に
も同様に本考案の構成が適用できることは容易に理解さ
れるところである。
【0072】また、以上、具体的に説明した例は説明を
簡単にするために、主として所定部位のレースが伸縮パ
ワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域の2段
階ないしは3段階の伸縮パワー領域を有するレースが用
いられている場合の例を説明したが、伸縮パワー領域が
4段階以上になったり、更に多段階になって所定部位の
レースの伸縮パワーが、伸縮パワーの強い領域から伸縮
パワーがそれより弱い領域へほぼ連続的に徐々に変化す
るレースが用いられていても良いことは前述の通りであ
る。また、かかる伸縮パワーの異なる領域を有する伸縮
性レースが、各領域に挿入されているポリウレタン繊維
糸の太さを変化させて得られた伸縮性レースだけでな
太さと挿入本数の両者を変化させて得られた伸縮性
レースなど、前述した本考案に用いられる他の伸縮性レ
ースでも良いことは勿論である。
【0073】また、図3〜図14の説明においては、挿
入されたポリウレタン繊維からなるスパンデックス糸の
デニールを具体的に示しているが、これらの具体例に示
されたデニールに限定されるものではない
【0074】
【考案の効果】(1)少なくとも一部にレースが用いら
れている衣類において、前記レースのうち伸縮パワーを
付与したい所定部位のレースを、伸縮パワーの強い領域
と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する幅50mm
以上の伸縮性レースで構成し、伸縮性レースの伸縮パワ
ーの強い領域が、560〜140デニールの比較的太い
ポリウレタン繊維糸が挿入されている領域であり、伸縮
パワーがそれより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領
域に挿入されているポリウレタン繊維糸よりも細く且つ
210〜50デニールのポリウレタン繊維糸が挿入され
ている領域であり、前記伸縮パワーの強い領域の幅が5
mm以上の伸縮性レースで構成された本考案の衣類は、
ゴムテープを取り付けた場合のような段差がなく、かか
る段差による凹凸がアウターウェアーに反映して美観が
損なわれる恐れがない。しかも伸縮パワーの強い領域が
身体に食い込むことはなく、この部分の違和感が少なく
良好な着用感を有し、かつ当該部分が身体の所定位置に
安定した状態でフィットされ、この部分のまくれ上がり
や、ずり上がり、ずり下がりなどによる皺の発生を少な
くでき、着崩れのない衣類を提供できる。また、この部
分にゴムテープなどが存在しないので、レースの美観が
損なわれることがなく、ゴムテープなどを縫製する工程
が省かれてコストの面でも有利になる衣類が提供でき
る。
【0075】そして、伸縮性レースの伸縮パワーの強い
領域が、560〜140デニールの 比較的太いポリウレ
タン繊維糸が挿入されている領域であり、伸縮パワーが
それより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域に挿入
されているポリウレタン繊維糸よりも細く且つ210〜
50デニールのポリウレタン繊維糸が挿入されている領
域であり、前記伸縮パワーの強い領域の幅が5mm以上
である構成とすることにより、この範囲のデニールのポ
リウレタン繊維糸を用いることにより、着用安定性を付
与するに必要な伸縮パワーを有し、且つ、着用感が低下
しない適度の伸縮パワーを有するレースで構成されるの
で着用感が良好で、且つ着用安定性に優れた着崩れのな
い衣類を容易に提供できる。すなわち、人体の動きに応
じて皮膚が伸びるが、運動追従性がよく、皮膚の伸びに
適度に追従でき、また、皮膚がまた元の位置、元の面積
に戻った時に、太いポリウレタン繊維糸として560デ
ニール以下のポリウレタン繊維糸が使用されているの
で、パワーが強すぎでズレた位置にレース部位がとどま
ると言うようなことがなく、皮膚がまた元の位置、元の
面積に戻った時に、容易にレースも元の位置に戻り、従
って着用安定性に優れた着崩れのない衣類が容易に提供
できるのである。
【0076】(2)また、本考案の衣類において、伸縮
性レースが、伸縮パワーの強い領域から伸縮パワーがそ
れより弱い領域へ段階的に2段階以上の異なる伸縮パワ
ー領域を有する伸縮性レースである本考案の好ましい態
様とすることにより、製造が比較的容易でかつ段階的に
順次伸縮パワーが変化しているレースを用いているの
で、前記の効果に加えて、さらに着用感が良好で、フィ
ット性、着用安定性の優れた衣類を提供できる。
【0077】()また、本考案の衣類において、伸縮
性レースの伸縮パワーの強い領域が、更にポリウレタン
繊維糸の挿入本数比較的多い領域であり、伸縮パワー
がそれより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域に挿
入されているポリウレタン繊維糸の挿入本数よりもポリ
ウレタン繊維糸の挿入本数少ない領域である本考案の
好ましい態様とすることにより、前記デニール数のバリ
エーションと相乗的に作用して伸縮パワーの強い領域か
ら伸縮パワーがそれより弱い領域を有するレースを容易
に得ることができる
【0078】()また、衣類が、***を覆う部分を有
する衣類であって、前記衣類のバスト部上辺部が前述の
伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域
とを有する伸縮性レースで構成され、前記伸縮性レース
の前記上辺部側が伸縮パワーの強い領域である***を覆
う部分を有する衣類とする本考案の態様においては、前
記(1)で述べた効果と共に、特にバスト部上辺部側が
伸縮パワーの強い領域であるので、ずり下がりなどが生
じにくくバスト部を安定な位置に保持し、伸縮パワーの
強弱が施されて面状にフィットするので、柔軟な***の
上部に良好に且つソフトにフィットし、また、この部分
のレースのめくれが防止され、着崩れの生じにくい***
を覆う部分を有する衣類が提供できる。
【0079】()また、衣類が、土台布および/また
はバック布が前述の伸縮パワーの強い領域と伸縮パワー
がそれより弱い領域とを有する伸縮性レースで構成され
たブラジャーであって、前記伸縮性レースの上側部分ま
たは下側部分のいずれかが伸縮パワーの強い領域である
か、あるいは、上側部分および下側部分の両方が伸縮パ
ワーの強い領域でその中間部分が伸縮パワーがそれより
弱い領域であるブラジャーからなる本考案の態様におい
ては、前記(1)で述べた効果と共に、特に着用感を低
下させることなく、ブラジャーを安定した位置に保持で
きる着用安定性の優れたブラジャーを提供し得る。
【0080】()また、衣類が、裾部分のうち少なく
とも一部がレースで構成された下着であって、前記レー
スが前述の伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれよ
り弱い領域とを有する伸縮性レースで構成されてなる下
である本考案の態様においては、前記(1)で述べた
効果と共に、特に裾部分のずり上がりなどがなく、裾部
分を安定した位置に保持でき、且つ裾部分が身体に食い
込むなどの問題がなく着用感の優れた裾部分のうち少な
くとも一部がレースで構成された下着を提供できる。
【0081】()また、衣類が、少なくともウェスト
部を有する下着であって、前記下着のウエスト部が前述
した伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い
領域とを有する伸縮性レースで構成され、前記ウェスト
部の伸縮性レースのうちの上側部分、中間部分または下
側部分のいずれかが伸縮パワーの強い領域であるか、あ
るいは、前記ウェスト部のうちの上側部分および下側部
分が伸縮パワーの強い領域でその中間部分が伸縮パワー
がそれより弱い領域である伸縮性レースからなる少なく
ともウェスト部を有する下着である本考案の態様におい
ては、前記(1)で述べた効果と共に、特に着用感を低
下させることなく着用中におけるウェスト部のずり上が
りやずり下がりなどが防止され、ウェストの位置を安定
した位置に保持でき、フィット性に優れた、ウェスト部
にレースが施された下着を提供できる。
【0082】()また、衣類が、袖を有する下着であ
って、前記下着の袖部分のほぼ先端部近傍が、前述した
伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域
とを有する伸縮性レースで構成され、前記袖の先端側が
伸縮パワーの強い領域である袖を有する下着からなる本
考案の態様においては、前記(1)で述べた効果と共
に、特に着用感を低下させることなく着用中における袖
先の位置を安定した位置に保持でき、袖が腕の上方に大
きくずり上がって皺が発生する恐れを少なくでき、ま
た、袖先のレースがめくれるのが防止された袖部分のほ
ぼ先端部近傍にレースが施された下着を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の衣類のレース部分の一例の平面図であ
る。
【図2】本考案の衣類のレース部分の別の一例の平面図
である。
【図3】本考案の一実施例のショーツの前側から見た平
面図である。
【図4】本考案の他の一実施例のショーツの前側から見
た平面図である。
【図5】本考案の他の一実施例のショーツの前側から見
た平面図である。
【図6】本考案の更に別の一実施例のショーツの前側か
ら見た平面図である。
【図7】図6のショーツの後側から見た平面図である。
【図8】本考案の一実施例の裾丈の長いトランクス様の
下半身用肌着の前側から見た平面図である。
【図9】本考案の一実施例のフィットタイプのスリップ
の正面図である。
【図10】本考案の一実施例のフィットタイプのペチコ
ートの正面図である。
【図11】本考案の一実施例のボディスーツのほぼ前側
方向からの斜視図である。
【図12】本考案の一実施例の上半身用肌着の前側から
見た正面図である。
【図13】本考案の一実施例のテディの正面図である。
【図14】本考案の一実施例の袖を有する下着の前側か
ら見た正面図である。
【符号の説明】
1 伸縮パワーの強い領域 2 伸縮パワーが1より弱い領域 3 伸縮パワーの強い領域 4、4´ レースのスカラー部分 5、5´ 山部 6、6´ 谷部 30 伸縮性を有するレース 31 伸縮パワーの強い領域 40 伸縮性を有するレース 41 伸縮パワーの強い領域 50 伸縮性を有するレース 51 伸縮パワーの強い領域 52 伸縮パワーの強い領域 60 伸縮性を有するレース 61 伸縮パワーの強い領域 80 伸縮性を有するレース 81 伸縮パワーの強い領域 90 伸縮性を有するレース 91 伸縮パワーの強い領域 92 伸縮パワーが中庸の領域 93 伸縮パワーの比較的ソフトな領域 100 伸縮性を有するレース 101 伸縮パワーの強い領域 102 伸縮パワーが中庸の領域 103 伸縮パワーの比較的ソフトな領域 111 伸縮パワーの強い領域 112 伸縮パワーが中庸の領域 113 裾部前側 150 伸縮性を有するレース 151 伸縮パワーの強い領域 152 伸縮パワーが中庸の領域 153 伸縮パワーの比較的ソフトな領域 160 伸縮性を有するレース 161 伸縮パワーの強い領域 170 伸縮性を有するレース 171 伸縮パワーの強い領域 172 伸縮パワーが中庸の領域 173 伸縮パワーの弱い領域 174 袖
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A41C 3/00 A41C 3/00 A D04B 21/12 D04B 21/12

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部にレースが用いられてい
    る衣類において、前記レースのうち伸縮パワーを付与し
    たい所定部位のレースを、伸縮パワーの強い領域と伸縮
    パワーがそれより弱い領域とを有する幅50mm以上の
    伸縮性レースで構成し、伸縮性レースの伸縮パワーの強
    い領域が、560〜140デニールの比較的太いポリウ
    レタン繊維糸が挿入されている領域であり、伸縮パワー
    がそれより弱い領域が、前記伸縮パワーの強い領域に挿
    入されているポリウレタン繊維糸よりも細く且つ210
    〜50デニールのポリウレタン繊維糸が挿入されている
    領域であり、前記伸縮パワーの強い領域の幅が5mm以
    上であることを特徴とする衣類。
  2. 【請求項2】 伸縮性レースが、伸縮パワーの強い領域
    から伸縮パワーがそれより弱い領域へ段階的に2段階以
    上の異なる伸縮パワー領域を有する伸縮性レースである
    請求項1に記載の衣類。
  3. 【請求項3】 伸縮性レースの伸縮パワーの強い領域
    が、ポリウレタン繊維糸の挿入本数の比較的多い領域で
    あり、伸縮パワーがそれより弱い領域が、前記伸縮パワ
    ーの強い領域に挿入されているポリウレタン繊維糸の挿
    入本数よりも弾性繊維糸の挿入本数が少ない領域である
    請求項1〜2のいずれかに記載の衣類。
  4. 【請求項4】 衣類が、***を覆う部分を有する衣類で
    あって、前記衣類のバスト部上辺部が伸縮パワーの強い
    領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性
    レースで構成され、前記伸縮性レースの前記上辺部側が
    伸縮パワーの強い領域である***を覆う部分を有する衣
    からなる請求項1〜2のいずれかに記載の衣類。
  5. 【請求項5】 衣類が、土台布および/またはバック布
    が伸縮パワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領
    域とを有する伸縮性レースで構成されたブラジャーであ
    って、前記伸縮性レースの上側部分または下側部分のい
    ずれかが伸縮パワーの強い領域であるか、あるいは、上
    側部分および下側部分の両方が伸縮パワーの強い領域で
    その中間部分が伸縮パワーがそれより弱い領域ブラジ
    ャー ある請求項1〜2のいずれかに記載の衣類。
  6. 【請求項6】 衣類が、裾部分のうち少なくとも一部が
    レースで構成された下着であって、前記レースが伸縮パ
    ワーの強い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有
    する伸縮性レースで構成されてなる下着である請求項1
    〜2のいずれかに記載の衣類。
  7. 【請求項7】 衣類が、少なくともウェスト部を有する
    下着であって、前記下着のウエスト部が伸縮パワーの強
    い領域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮
    性レースで構成され、前記ウェスト部の伸縮性レースの
    うちの上側部分、中間部分または下側部分のいずれかが
    伸縮パワーの強い領域であるか、あるいは、前記ウェス
    ト部のうちの上側部分および下側部分が伸縮パワーの強
    い領域でその中間部分が伸縮パワーがそれより弱い領域
    である伸縮性レースからなる少なくともウェスト部を有
    する下着である請求項1〜2のいずれかに記載の衣類。
  8. 【請求項8】 衣類が、袖を有する下着であって、前記
    下着の袖部分のほぼ先端部近傍が、伸縮パワーの強い領
    域と伸縮パワーがそれより弱い領域とを有する伸縮性レ
    ースで構成され、前記袖の先端側が伸縮パワーの強い領
    域である袖を有する下着である請求項1〜2のいずれか
    に記載の衣類。
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