JP3959809B2 - インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法 - Google Patents

インクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノズル部を備えると共にこれらの各ノズル部からインク滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インク室に連通したノズル開口部からインク滴を吐出して記録用紙に記録を行うインクジェットプリンタが普及している。特に、最近では、印画速度を向上させるために、複数のノズル部を備えたいわゆるマルチノズルヘッドを有するインクジェットプリンタが登場している。
【0003】
図13は従来のインクジェットプリンタにおけるマルチノズルヘッドおよびその駆動回路の概略構成を表すものである。この図に示したように、このマルチノズルヘッド500は、複数のノズル501−1〜501−nと、これらの各ノズルに対応して設けられた圧電素子502−1〜502−nとを備えている。各圧電素子502−1〜502−nは、図示しないインク流路を介してインクが供給される複数のインク室(図示せず)の各一壁面に固設されている。これらの圧電素子502−1〜502−nには、それぞれ、オンオフスイッチ503−1〜503−nを介して、所定波形の駆動信号504が選択的に入力されるようになっている。具体的には、オンオフスイッチ503−1〜503−nのうち、オン状態となったオンオフスイッチに接続された圧電素子に駆動信号504が入力される。そして、駆動信号504が入力された圧電素子は、その対応するインク室の容積を縮小させる方向にたわみ、これにより、ノズルからインク滴を吐出させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この種のインクジェットプリンタにおいては、複数のノズルからの吐出動作を同時にコントロールするようになっていることから、あるノズルにおけるインク吐出動作が他のノズルにおけるインク吐出動作に影響を与えてしまい、予定した通りのインク滴サイズ等が得られなくなる可能性がある。このようなクロストーク現象は、特に、相互に隣接するノズル同士において大きくなることが予想される。
【0005】
しかしながら、図13に示した従来のマルチノズルヘッドの駆動回路では、すべての圧電素子に対してただ1種類の駆動信号504が入力されるようになっており、各ノズルごとに単に吐出を行うか吐出を行わないかという制御を行っているに過ぎなかった。このため、各ノズル間において上記したクロストーク現象が生じたとしても、これを抑制する手立てがなく、結果として、予定した通りの印字品質を得ることができなくなるおそれがあった。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数のノズル間に生ずるクロストーク現象を抑制して高品位の印刷画像を得ることを可能とするインクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインクジェットプリンタは、インク滴を吐出するための複数のノズル部と、各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段と、インク吐出動作させる複数の吐出エネルギー発生手段のうち一の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、インク吐出動作させる他の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1駆動信号を一の吐出エネルギー発生手段に供給し、インク吐出動作させる各吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号をインク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に供給するヘッドコントローラとを備えている。
【0008】
本発明に係るインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置は、インク滴を吐出するための複数のノズル部と、各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段と、インク吐出動作させる複数の吐出エネルギー発生手段のうち一の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、インク吐出動作させる他の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1 駆動信号を一の吐出エネルギー発生手段に供給し、インク吐出動作させる各吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号をインク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に供給するヘッドコントローラとを備えている。
【0009】
本発明に係るインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法は、インク滴を吐出するための複数のノズル部と、各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段とを備えたインクジェットプリンタ用記録ヘッドを駆動する方法であって、インク吐出動作させる複数の吐出エネルギー発生手段のうち一の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、インク吐出動作させる他の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1 駆動信号を一の吐出エネルギー発生手段に供給し、インク吐出動作させる各吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号をインク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に供給するようにしたものである。
【0010】
本発明に係るインクジェットプリンタ、ならびにインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法では、複数の吐出エネルギー発生手段が同時にインク吐出を行う場合に、インク吐出動作させる一の吐出エネルギー発生手段に対して、インク吐出動作させる複数の吐出エネルギー発生手段のうち一の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、インク吐出動作させる他の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1 駆動信号が供給され、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に対して、インク吐出動作させる各吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号が供給される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図2は本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタの要部の概略構成を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係るインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置および方法は本実施の形態に係るインクジェットプリンタによって具現化されるので、以下併せて説明する。
【0013】
このインクジェットプリンタ1は、記録用紙2に対してインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッド11と、この記録ヘッド11にインクを供給するインクカートリッジ12と、記録ヘッド11の位置と記録用紙2の紙送りとを制御するヘッド位置・紙送りコントローラ13と、駆動信号21により記録ヘッド11のインク滴吐出動作を制御するヘッドコントローラ14と、入力される画像データに所定の画像処理を行い、印画データ22としてヘッドコントローラ14に供給する画像処理部15と、制御信号23,24,25によってそれぞれヘッド位置・紙送りコントローラ13、ヘッドコントローラ14および画像処理部15を制御するシステムコントローラ16とを備えている。
【0014】
図3は図2における記録ヘッド11の斜視断面構造を表し、図4は図3における記録ヘッド11を矢印Z(図3)の方向から見た断面構造を表し、図5は図3における記録ヘッド11を矢印W(図3)の方向から見た断面構造を表す。これらの図に示したように、記録ヘッド11は、薄いノズルプレート板111と、ノズルプレート111上に積層された流路プレート112と、流路プレート112上に積層された振動プレート113とを備えて構成されている。これらの各プレートは、例えば、図示しない接着剤により相互に貼り合わされている。
【0015】
流路プレート112の上面側には選択的に凹部が形成されており、これらの凹部と振動プレート113とによって、複数のインク室114とこれらのインク室に連通する共同流路115とを構成している。共同流路115と各インク室114との連通部分は挟路となっており、ここから各インク室114の方向に向かうに従って流路幅が拡がるような構造となっている。各インク室114の真上部分の振動プレート113上には、それぞれ、例えばピエゾ素子等からなる圧電素子116が固着されている。各圧電素子116上には、図示しない電極がそれぞれ積層配置されており、これらの電極にヘッドコントローラ14(図2)からの駆動信号を印加することによって各圧電素子116、ひいては振動プレート113を矢印P(図5)の方向にたわませ、インク室114の容積を増大(膨張)させたり減少(収縮)させることができるようになっている。ここで、圧電素子116が本発明における「吐出エネルギー発生手段」に対応する。
【0016】
各インク室114における共同流路115に連通した側と反対側の部分は、流路幅が次第に狭まっていく構造になっており、その終端部の流路プレート112には、厚み方向に穿たれた流路孔117が設けられている。そして、この流路孔117は、最下層のノズルプレート111に形成された微小なノズル118へと連通しており、このノズル118からインク滴が吐出されるようになっている。本実施の形態では、記録ヘッド11には、記録用紙2(図2)の紙送り方向(図3の矢印X)に沿って、複数のノズル118が等間隔で1列に形成されているが、その他の配列(例えば千鳥状に2列)としてもよい。ここで、ノズル118が本発明における「ノズル部」に対応する。
【0017】
共同流路115は、図2に示したインクカートリッジ12(図3および図4では図示せず)に連通している。そして、このインクカートリッジ12から共同流路115を経て各インク室114に常時一定速度でインクが供給されるようになっている。このインクの供給は、例えば毛細管現象を利用して行うことができるが、そのほか、インクカートリッジ12に所定の加圧機構を設けて加圧することで行うようにしてもよい。
【0018】
記録ヘッド11は、図示しないキャリッジ駆動モータおよびこれに付随するキャリッジ機構によって記録用紙2の紙送り方向Xと直交する方向Yに往復移動しながらインク滴を吐出することにより、記録用紙2に画像を記録するようになっている。
【0019】
図1は図2におけるヘッドコントローラ14の回路構成を表すものである。この図に示したように、ヘッドコントローラ14は、複数の波形選択部141−1〜141−nと、互いに異なる波形からなる4個の駆動信号145a〜145dを生成する駆動波形生成部142と、波形選択部141−1〜141−nの動作を制御する駆動波形選択制御部143とを備えている。ここで、nは正の整数である。
【0020】
駆動波形生成部142から出力される駆動信号145a〜145dはそれぞれn個ずつに分岐されて、それぞれ波形選択部141−1〜141−nに入力されるようになっている。駆動波形選択制御部143は、波形選択部141−1〜141−nに選択信号146−1〜146−nをそれぞれ対応するように入力し、この選択信号に応じて、各波形選択部141−1〜141−nがそれぞれ駆動信号145a〜145dのいずれか一つを選択するように制御を行う。波形選択部141−1〜141−nは、それぞれ、駆動信号145a〜145dの中から選択した駆動信号21−1〜21−nを記録ヘッド11に供給するようになっている。なお、駆動信号21−1〜21−nは図1の駆動信号21に相当する。ここで、波形選択部141−1〜141−nがそれぞれ本発明における「選択手段」に対応する。
【0021】
駆動波形生成部142は、例えば、いずれも図示しないが、マイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサが実行するプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、マイクロプロセッサによる所定の演算や一時的なデータ記憶等に用いられるワークメモリとしてのRAM(Random Access Memory)と、不揮発性メモリからなる駆動波形記憶部と、駆動波形記憶部から読み出されたディジタルデータをアナログに変換するためのディジタルアナログ(D/A)コンバータと、D/Aコンバータの出力を増幅するアンプとを備えて構成される。ここで、駆動波形記憶部は、記録ヘッド11に供給する駆動信号145a〜145dの電圧波形を示す波形データを記憶しており、この波形データが、マイクロプロセッサによって読み出されてD/Aコンバータでアナログ信号に変換されたのちアンプで増幅され、駆動信号145a〜145dとして出力されるようになっている。ただし、この駆動波形生成部142は、上記のような構成に限られることはなく、これと異なる構成とすることも可能である。
【0022】
図6は駆動波形生成部142から出力される駆動信号145a〜145dの波形の一例を表すものである。この図で(a)〜(d)はそれぞれ駆動信号145a〜145dを表している。これらのうち、駆動信号145aは、実際にインク吐出動作を行うのに用いられる信号波形であり、駆動信号145b,145cは、ノズル相互間のクロストークの影響を抑制するための信号波形である。駆動信号145dはインク滴を吐出させることのない一定電圧(V1)の波形となっている。ここで、駆動信号145b,145cが本発明における「補助駆動信号」に対応する。
【0023】
次に、図7を参照して、駆動信号145aの波形の意義について詳しく説明する。
【0024】
図7は、駆動信号145aの波形と、圧電素子116の挙動と、ノズル118内におけるインクの先端部の位置(以下、メニスカス位置という。)の変化との関係を表すものである。この図の(a)は駆動信号145aの1周期分の波形を表している。(b)はインク室114の状態を表し、(c)はノズル118内におけるメニスカス位置の変化を表す。なお、(a)では、説明の便宜上、同一波形の駆動信号の繰り返しを描いている。この図で、符号tsは周期ごとの信号切替タイミングを表し、符号teはインク滴の吐出開始タイミングを表す。
【0025】
図6(a)において、まず、駆動電圧を第1の電圧V1(=一定)から電圧0に変化させる行程(AからBまで)を第1行程とし、これに要する時間をt1とする。また、電圧0を保持して待機する行程(BからCまで)を第2行程とし、これに要する時間をt2とする。さらに、電圧0から第2の電圧V2に変化させる行程(CからDまで)を第3行程とし、これに要する時間をt3とする。なお、以下の説明では、第1の電圧V1を引込電圧といい、第2の電圧V2を吐出電圧という。
【0026】
この記録ヘッド11は、一定の周波数(例えば1〜10kHz程度)で駆動されるようになっており、この駆動周波数に対応してインク滴の吐出周期Tが定まる。第3行程の開始時点である時点Cおよび時点G等は、吐出が開始されるタイミングであり、この吐出開始に先立って第1および第2行程が行われるようになっている。
【0027】
まず、時点Aおよびそれ以前においては、図6(b)の状態PA のように、圧電素子122への電圧V1の印加により振動プレート113は内側にわずかにたわんだ状態で静止し、インク室114は収縮状態となっている。時点Aにおいて、ノズル118内のメニスカスの位置は、図6(c)の状態MA に示したように、ノズル118の開口端とほぼ同位置になっているものとする。
【0028】
次に、時点Aの電圧V1から時点Bの電圧0Vへと駆動電圧を減少させる第1行程を行うと、圧電素子116への印加電圧が0になるので振動プレート113のたわみがなくなり、インク室114は膨張する(図6(b)の状態PB )。このため、ノズル118内におけるメニスカスはインク室114の方向に引き込まれ、時点Bでは、例えば図6(c)のMB の状態にまで後退する(すなわち、開口端から遠ざかる)。
【0029】
ここで、時点Aと時点Bとにおける電位差(引き込み電圧V1)の大きさを変更することにより第1行程におけるメニスカスの引き込み量を変えることができるので、間接的に、次の第2行程の終了時点、すなわち第3行程の開始時点におけるメニスカス位置を調整することが可能である。このメニスカス位置、すなわち開口端からメニスカスまでの距離は、第3行程において吐出されるインク滴のサイズに大きく影響するので、これを調整することでインク滴のサイズを制御することができる。すなわち、この第1行程におけるメニスカスの引き込み量(より具体的には、引き込み電圧V1)を変えることによってインク滴のサイズを制御することが可能である。
【0030】
次に、時点Bから時点Cまでの時間t2の間、駆動電圧を0に固定して振動プレート113cをたわみがない状態に維持することでインク室114の容積を一定に保つ第2行程を行う。ところが、この間もインクカートリッジ12からのインク供給は連続的に行われているので、ノズル118内におけるメニスカス位置は開口端に向かって変位し、時点Cでは、例えば図6(c)のMC の状態にまで前進する。
【0031】
ここで、第2行程の所要時間t2を変更することによりメニスカス位置の前進量が変わり、第3行程の開始時点におけるメニスカス位置を調整することができるので、結果として、インク滴のサイズを制御することが可能である。具体的には、第2行程の所要時間t2を短くするほどインク滴のサイズを小さくすることができる。
【0032】
次に、時点Cの電圧0Vから時点Dの吐出電圧V2へと駆動電圧を急激に増大させる第3行程を行う。ここで、時点Cは、上記したように、吐出を開始するタイミングである。この場合、時点Dでは圧電素子122に大きな吐出電圧V2が印加されるので、振動プレート113は図6(b)の状態PD に示したように内側に大きくたわみ、インク室114は急激に収縮する。このため、図6(c)の状態MD に示したように、ノズル118内のメニスカスは開口端に向かって一気に押され、ここからインク滴として吐出される。吐出されたインク滴は空気中を飛翔し、記録用紙2(図2)上に着弾する。ここで、吐出電圧V2の大きさを変えることでインク滴のサイズを制御することが可能である。
【0033】
その後、駆動電圧を再びV1まで減少させて振動プレート113を僅かに内側にたわませて初期状態にし(図6(b)の状態PE )、この状態を次の吐出動作の第1行程開始時点Fまで維持する。駆動電圧を再びV1に減少させた直後の時点Eにおいては、図6(c)の状態ME に示したように、吐出されたインク滴量にほぼ対応する分だけメニスカス位置が後退した状態となるが、その後も行われるインクの充填(リフィル)により、次の吐出動作の第1行程開始時点Fのメニスカス位置は、図6(c)の状態MF に示したように、開口端と同じ位置にまで回復し、時点Aにおける状態MA と同じになる。
【0034】
このようにして1回の吐出動作が終了する。以下、このようなサイクル動作を各ノズル118ごとに並行してそれぞれ繰り返し行うことで、記録用紙2(図2)への画像記録が連続的に行われる。
【0035】
なお、駆動波形145aは、以下の条件を満たすように作成される。すなわち、第2行程の所要時間t1はメニスカスを引き込んでからメニスカスがノズル先端部に到達するまでの所要時間以下であること、吐出電圧V2はインク滴を吐出し得るだけの大きさを有すること、および第3行程における電圧変化の傾きは一定であること、の3つの条件である。
【0036】
さて、再び図6に戻って、駆動信号145b,145cの特徴について説明する。上記したように、駆動信号145b,145cは、ノズル相互間のクロストークの影響を抑制するための信号波形である。このうち、駆動信号145bは、駆動信号145aとほぼ同位相の波形形状を有しており、駆動信号145aの第2工程期間中は引込電圧V1よりも僅かに小さい電圧V3を保持すると共に、駆動信号145aが吐出電圧V2に保持されている期間中は引込電圧V1よりも僅かに大きい電圧V4を保持するようになっている。それ以外の期間は引込電圧V1を保持している。一方、駆動信号145cは、駆動信号145aとほぼ逆位相の波形形状を有しており、駆動信号145aの第2工程期間中は引込電圧V1よりも僅かに大きい電圧V5を保持すると共に、駆動信号145aが吐出電圧V2に保持されている期間中は引込電圧V1よりも僅かに小さい電圧V6を保持するようになっている。それ以外の期間は引込電圧V1を保持している。
【0037】
次に、図8を参照して、図1のインクジェットプリンタ1の全体動作を説明する。ここで、図7はヘッドコントローラ14(図1)における1吐出動作の要部を表すものである。
【0038】
図1において、図示しないパーソナルコンピュータ等の情報処理装置から印刷データがインクジェットプリンタ1に入力されると、画像処理部15は、この入力データに対して所定の画像処理(例えば圧縮されたデータの伸長等)を行ったのち、これを印画データ22としてヘッドコントローラ14に送出する。
【0039】
ヘッドコントローラ14の駆動波形選択制御部143は、記録ヘッド11のノズル数に対応したnドット分の印画データ22が入力されると(図8ステップS101、これらの印画データ22を基に、各ノズル118ごとに、ドット形成の有無とクロストーク抑制措置の要否とを判定し、この判定結果から、各波形選択部141−1〜141−nにおいて選択すべき駆動信号波形を決定する。より具体的には、変数jを“1”から“n”まで順次インクリメントしながら、波形選択部141−jが選択すべき駆動信号波形を決定する(ステップS102〜S105)。
【0040】
n個の波形選択部141−1〜141−nのすべてについて、選択すべき駆動信号の決定を終了すると(ステップS105;Y)、駆動波形選択制御部143は、所定の切り替えタイミングts(図7)が到来した時点で(ステップS106;Y)、波形選択部141−1〜141−nに対して、それぞれ、決定された波形の駆動信号を選択するための波形選択信号146−1〜146−nを出力する(ステップS107)。
【0041】
波形選択部141−1〜141−nは、それぞれ、入力された波形選択信号146−1〜146−nに基づき、駆動信号145a〜145dの中から該当するものを選択し、これを出力する。これにより、例えば図6(a)〜(d)に示したような波形の駆動信号145a〜145dが記録ヘッド11の各ノズルの圧電素子116に供給される。記録ヘッド11の各ノズルでは、各駆動信号の電圧波形に基づいて、図7で説明したような3つの行程によるインク滴吐出や、後述するようなクロストーク抑制動作が行われる。
【0042】
次に、図9〜図12を参照して、本実施の形態に係るインクジェットプリンタの特徴的な作用について具体的に説明する。
【0043】
図9は、特段のクロストーク対策を講じない場合における駆動中の記録ヘッド11の状態の一例を表すもので、図5と同じ方向から見た状態を表している。ここでは、例えば図の中央のインク室114−3に対応して設けられた圧電素子116−3に図6の駆動信号145aが印加されてインク滴の吐出が行われたときの状態を示している。このとき、他の圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5には一定電圧波形(図6の駆動信号145d)が印加されており、インク滴吐出は行われていないものとする。
【0044】
この図において、インク室114−3の圧電素子116−3に駆動信号145aが印加されてそのインク室114−3の振動プレート113が内側にたわんだときには、その振動が他のインク室114−1,114−2,114−4,114−5の振動プレート113にも伝わる。このため、ある条件の下では、図示のように他の圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5の下の振動プレート113が交互に逆位相となる形で変位し、それぞれのインク室の容積も変化する。特に、隣接するインク室114−2,114−4の振動プレート113は大きく外側にたわむので、これらのインク室114−2,114−4の容積増加量は大きい。ところが、このような振動プレート113の変位が生ずると、吐出を行った圧電素子116−3に対応するインク室114−3内のインクが共通流路115を経て隣接するインク室114に流入してしまい、インク室114−3内の圧力が所期の状態にまで至らなくなる。このため、予定したサイズのインク滴が得られなくなる等の問題が生ずる。
【0045】
本実施の形態に係るインクジェットプリンタでは、このようなクロストークによる影響を軽減するため、例えば図10に示したような組み合わせによって、インク滴吐出を行った圧電素子116−3以外の圧電素子に対して、補助駆動信号を印加するようにしている。なお、図10は、図9に示した各圧電素子116−1〜116−5に印加する駆動信号の組み合わせの時系列的変化を表すものである。また、この図の“a”,“b”,“c”は、それぞれ、駆動信号145a,145b,145cを印加することを示す。
【0046】
この具体例では、例えば、ある吐出タイミング▲1▼において圧電素子116−3に駆動信号145aが印加されてインク的吐出が行われる場合、その両隣の圧電素子116−2,116−4に対しては駆動信号145aと同位相の駆動信号145bを印加し、また、圧電素子116−3からみてそれぞれ1つずつ隔てた圧電素子116−1,116−5に対しては、駆動信号145aと逆位相の駆動信号145cを印加する。この場合、外側に変位しようとする圧電素子116−2,116−4には、それぞれ、基準の電圧V1よりやや大きい電圧V4が印加され、振動プレート113の変位が抑制される。一方、内側に変位しようとする圧電素子116−1,116−5には、基準の電圧V1よりやや小さい電圧V6が印加され、振動プレート113の変位が抑制される。
【0047】
また、これに続く吐出タイミング▲2▼〜▲5▼においても同様であり、吐出動作を行う圧電素子に隣接する圧電素子には同位相の駆動信号145bを印加すると共に、吐出動作を行う圧電素子からそれぞれ1つずつ隔てた圧電素子には、逆位相の駆動信号145cを印加する。
【0048】
このように、本具体例では、吐出動作を行った圧電素子以外の圧電素子に対して、それぞれのインク室の容積変位を抑制し得るような補助駆動信号を印加するようにしたことにより、あるノズル118における吐出動作によって他のノズルに対応するインク室の容積が変位するということがなくなり、予定したサイズのインク滴が得られるようになる等、印字品質のばらつきをなくすことが可能となる。
【0049】
次に、他の具体例を説明する。
【0050】
図11は、特段のクロストーク対策を講じない場合における駆動中の記録ヘッド11の他の状態を表すもので、図5と同じ方向から見た状態を表している。ここでは、例えば図の中央のインク室114−3に対応して設けられた圧電素子116−3に図6の駆動信号145aが印加されてインク滴の吐出が行われたときの状態を示している。このとき、他の圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5には一定電圧波形(図6の駆動信号145d)が印加されており、インク滴吐出は行われていないものとする。
【0051】
ここに示した例では、圧電素子116−3に駆動信号145aが印加されてそのインク室114−3の振動プレート113が内側にたわんだときに、その振動が他のインク室114−1,114−2,114−4,114−5の振動プレート113にも伝わり、図示のように他の圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5の下の振動プレート113がすべて同位相となる形で内側に変位している。したがって、上記の例の場合と同様の理由により、予定したサイズのインク滴が得られなくなる等の問題が生ずる。
【0052】
本具体例では、このようなクロストークによる影響を軽減するため、例えば図12に示したような組み合わせによって、インク滴吐出を行った圧電素子116−3以外の圧電素子に対して、補助駆動信号を印加するようにしている。なお、図12は、図11に示した各圧電素子116−1〜116−5に印加する駆動信号の組み合わせの時系列的変化を表すものであり、また、“a”,“c”は、それぞれ、駆動信号145a,145cを印加することを示す。
【0053】
本具体例では、例えば、ある吐出タイミング▲1▼において圧電素子116−3に駆動信号145aが印加されてインク的吐出が行われる場合、それ以外のすべての圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5に対して駆動信号145aと逆位相の駆動信号145cを印加する。この場合、内側に変位しようとする圧電素子116−1,116−2,116−4,116−5には、それぞれ、基準の電圧V1よりやや小さい電圧V6が印加されるので、振動プレート113の変位が抑制される。
【0054】
また、これに続く吐出タイミング▲2▼〜▲5▼においても同様であり、吐出動作を行う圧電素子以外のすべての圧電素子に、逆位相の駆動信号145cを印加する。
【0055】
このように、本具体例では、吐出動作を行った圧電素子以外のすべての圧電素子に対して、それぞれのインク室の容積変位を抑制し得るような補助駆動信号を印加するようにしたことにより、あるノズル118における吐出動作によって他のノズルに対応したインク室の容積が変位するということがなくなり、予定したサイズのインク滴が得られるようになる等、印字品質のばらつきをなくすことが可能となる。
【0056】
ところで、図9および図11において、インク滴吐出を行わない他のインク室における振動プレート113の変位量は、インク滴吐出を行ったインク室から離れるほど小さくなると考えられる。そこで、クロストーク抑制用の補助駆動信号として、それぞれ異なる波高値(電圧値V3〜V6)を持った複数種類の補助駆動信号を用意しておき、これらをそれぞれ対応する圧電素子に印加するようにしてもよい。このようにすることにより、よりきめの細かいクロストーク抑制制御が可能となる。
【0057】
また、図9〜図12で説明した例では、ある1つの圧電素子でのみインク滴吐出動作を行い、他の圧電素子ではインク滴動作を行わないものとして説明したが、より一般的に、隣接する複数の圧電素子、あるいはいくつか隔てた複数の圧電素子が同時にインク滴吐出を行う場合には、次のようにすればよい。
【0058】
例えば、図9において圧電素子116−3および116−4によって同時にインク滴吐出を行うものとすると、これらの圧電素子116−3,116−4については次のようにする。すなわち、圧電素子116−3のみによってインク滴吐出を行うこととした場合に隣接する圧電素子116−4に印加すべき補助駆動信号の波形(ここでは駆動信号145bまたは145c)と、本来のインク滴吐出用波形(ここでは駆動信号145a)とを重畳して得られる波形の駆動信号を予め用意しておき、これを圧電素子116−3および116−4に印加する。
【0059】
一方、インク滴吐出を行わない圧電素子116−1,116−2,116−5については、次のようにする。すなわち、圧電素子116−3のみによってインク滴吐出を行うこととした場合に圧電素子116−1,116−2,116−5のそれぞれに印加すべき補助駆動信号の波形(ここでは駆動信号145bまたは145c)と、圧電素子116−4のみによってインク滴吐出を行うこととした場合に圧電素子116−1,116−2,116−5のそれぞれに印加すべき補助駆動信号の波形(ここでは駆動信号145bまたは145c)とを、互いに対応付けて重畳して得られる波形の駆動信号を予め用意しておき、これらをそれぞれ適宜選択して圧電素子116−1,116−2,116−5に印加する。
【0060】
その他の組み合わせによって2つの圧電素子を同時駆動する場合や、さらに、3以上の圧電素子を任意の組み合わせで同時駆動する場合についても同様である。すなわち、それぞれ単独で駆動したときに他の圧電素子に印加すべき波形の補助駆動信号を互いに重畳して得られるすべての波形パターンの駆動信号を予め用意しておき、圧電素子の駆動パターンに応じて対応する駆動信号を印加するようにすればよいのである。このようにすることにより、複数のノズルによって同時にインク滴吐出を行う場合においても、ノズル間相互のクロストークによる影響を軽減することができる。
【0061】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々変更可能である。例えば、上記実施の形態では、図6に示したように、吐出動作には1種類の駆動信号しか用いておらず、インク滴サイズは1種類となるが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば引込電圧V1や第2工程所要時間t2あるいは吐出電圧V2を適宜に設定した様々な波形の駆動信号を複数用意して各ドットごとに選択的に切り替えて各ノズルの圧電素子に供給するようにすれば、多くのサイズのインク滴を吐出することも可能となる。
【0062】
また、上記実施の形態(図6)では、同位相クロストーク抑制用および逆位相クロストーク抑制用の補助駆動信号としてそれぞれ1種類ずつの駆動信号しか用意していないが、本発明はこれに限定されることはなく、既に述べたように、例えば電圧値V3〜V6を適宜に設定した様々な波形の補助駆動信号を用意し、これらを必要に応じて選択的に各ノズルの圧電素子に供給するようにすれば、よりきめの細かいクロストーク対策が可能となる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係るインクジェットプリンタ、インクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置またはインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法によれば、複数の吐出エネルギー発生手段が同時にインク吐出を行う場合に、インク吐出動作させる一の吐出エネルギー発生手段に対して、インク吐出動作させる複数の吐出エネルギー発生手段のうち一の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、インク吐出動作させる他の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1 駆動信号を供給し、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に対して、インク吐出動作させる各吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために、インク吐出を行わない吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号を供給するようにしたので、複数のノズル相互間に生ずるクロストークの影響を抑制することができる。これにより、複数のノズルにおけるインク滴吐出状態のばらつきを少なくすることができ、安定した高品質の印刷出力を得ることが可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置の概略構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を表すブロック図である。
【図3】記録ヘッドの一構造例を表す斜視断面図である。
【図4】記録ヘッドの一構造例を表す断面図である。
【図5】記録ヘッドの一構造例を表す他の断面図である。
【図6】図1における駆動波形生成部から出力される駆動信号の波形の一例を表す図である。
【図7】吐出用の駆動信号波形とインク室の状態およびノズル内のメニスカス位置の変化との関係を説明するための図である。
【図8】ヘッドコントローラの主な動作を説明するための流れ図である。
【図9】特段のクロストーク対策を講じない場合における駆動中の記録ヘッドの状態を表す断面図である。
【図10】図9に示した変位モードにおいて各圧電素子に印加する駆動信号の組み合わせを表す図である。
【図11】特段のクロストーク対策を講じない場合における駆動中の記録ヘッドの他の状態を表す断面図である。
【図12】図11に示した変位モードにおいて各圧電素子に印加する駆動信号の組み合わせを表す図である。
【図13】従来のインクジェットプリンタにおけるマルチノズルヘッドおよびその駆動回路の概略構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ、2…記録用紙、11…記録ヘッド、12…インクカートリッジ、14…ヘッドコントローラ、21…駆動信号、22…印画データ、113…振動プレート、114…インク室、115…共同流路、116…圧電素子、118…ノズル、141−1〜141−n…波形選択部、142…駆動波形生成部、143…駆動波形選択制御部、145a〜145d…駆動信号、146−1〜146−n…波形選択信号、V1…引込電圧、V2…吐出電圧、t1…第1行程の所要時間、t2…第2行程の所要時間、t3…第3行程の所要時間、ts…切替タイミング、te…吐出開始タイミング

Claims (4)

  1. インク滴を吐出するための複数のノズル部と、
    前記各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段と、
    前記吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作を制御するヘッドコントローラと
    を備え、
    前記ヘッドコントローラは、
    複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のうち一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、他の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1駆動信号を前記一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段に供給し、
    前記複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をそれぞれ独立に駆動させた場合に、前記各駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形同士を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号を前記駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に供給する
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記ヘッドコントローラは、入力されたデータに基づいて、前記各吐出エネルギー発生手段に供給される前記第1駆動信号および前記第2駆動信号の組み合わせを用意し、吐出タイミングごとに前記第1駆動信号および前記第2駆動信号の組み合わせを前記各吐出エネルギー発生手段に供給する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. インク滴を吐出するための複数のノズル部と、
    前記各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段と、
    前記吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作を制御するヘッドコントローラと
    を備え、
    前記ヘッドコントローラは、
    複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のうち一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、他の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1駆動信号を前記一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段に供給し、
    前記複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をそれぞれ独立に駆動させた場合に、前記各駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形同士を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号を前記駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に供給する
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動装置。
  4. インク滴を吐出するための複数のノズル部と、前記各ノズル部に設けられ、対応するノズル部からインク滴を吐出させるためのエネルギーを発生する複数の吐出エネルギー発生手段と、前記吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作を制御するヘッドコントローラとを備えたインクジェットプリンタ用記録ヘッドを駆動する方法であって、
    複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のうち一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をインク吐出動作させるための駆動信号の波形に、他の駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すための補助駆動信号の波形を重ね合わせて得られる第1駆動信号を前記一の駆動対象の吐出エネルギー発生手段に供給し、
    前記複数の駆動対象の吐出エネルギー発生手段をそれぞれ独立に駆動させた場合に、前記各駆動対象の吐出エネルギー発生手段のインク吐出動作に伴って生ずる影響を打ち消すために駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に印加すべき各補助駆動信号の波形同士を互いに対応付けて重ね合わせて得られる第2駆動信号を前記駆動非対象の吐出エネルギー発生手段に供給する
    ことを特徴とするインクジェットプリンタ用記録ヘッドの駆動方法。
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