JP3958923B2 - 画像データ処理装置,画像読取り装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル画像情報すなわち画像データを画像を鮮明に表すように処理する装置,それを用いる画像読取り装置および画像形成装置に係り、特に、これに限定する意図ではないが、青焼き原稿等の、地肌濃度の変動が激しいコントラストの低い文字原稿の画像データを、文字画像を鮮明に再現する画像データに処理するに適するデジタル複写機に関する。
【0002】
【従来技術】
近年文書電子化が進んでおり、紙文書をスキャナなどで読み取り、電子化する要求が増加している。特に設計、建築関係では青焼き図面を電子化、蓄積する要求がある。青焼き図面は本来不要の情報である地肌部に濃度が存在し、通常のスキャナやコピーでは地肌を除去しきれない場合がある。また、青焼き図面を白地の用紙に切り貼りしたものを読み取る場合があり、この場合、青焼き部のみ濃くなり、青焼き部相当のコピー領域内の画像判読性が極度に低下する。例えば、読取り画像データIdnが図17に示すように変動し、地肌レベルの変動幅が大きいので、固定閾値THpで画像データIdnを2値化すると、2値画像データすなわち画像信号は、図17上に示すように、地肌が濃い領域では、画像信号が連続して高レベル1(黒)となり、高濃度画像が表現できない。地肌が薄い領域では、画像信号が連続して低レベル0(白)になり、薄い画像が消えてしまう。
【0003】
特開平6−311359号公報には、画像走査各ライン上で低濃度ピークを検出し、各ラインの低濃度ピークの平均値にオフセット値を加えた値を閾値として、該閾値以下の画像濃度を地肌と見なして除去する地肌除去装置が開示されている。
【0004】
特開平9−186872号公報には、一定領域の白ピーク値を検出してこれを基本の地肌レベルとする地肌除去装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特開平6−311359号公報に記載の地肌除去装置は、画像走査の1ラインごとに同一の地肌データを除去するため、1ライン上で地肌濃度が変動する場合に対応できない。前記特開平9−186872号公報の考案においては一定領域の白ピーク値を基本の地肌レベルとしており、やはり変動する地肌に追従して、地肌濃度を計算、除去することができない。
【0006】
本発明は、例えば1ライン上でも地肌レベル変動があるような、地肌レベル変動が比較的に広範囲に及ぶ画像を表す画像データの地肌を有効に除去することを第1の目的とする。具体的には、例えば青焼き図面を白地の用紙に切り貼りした場合など、地肌濃度が激しく変化する場合でも、プレスキャンなどによる画像全面の検査を格別に必要とすることなく、地肌を有効に除去することを第2の目的とする。高濃度,低濃度の地肌が混在した画像の画像データを、文字,線画など2値画像を鮮明に表す画像データに変換することを第3の目的とする。さまざまな原稿に対応して画像データ変換特性を選択可能にすることを第4の目的とし、画像データ変換特性を地肌特性対応で自動的に選択することを第5の目的とし、地肌の濃い部分、薄い部分が混在した原稿の文字,線画などを良好に、特に、高濃度地肌部の画像の欠落および/又は低濃度部の薄い画像欠落なしに量子化可能な画像データに変換することを第6の目的とする。コントラスト補正を選択可能とし、例えば地肌濃度の濃い部分上の文字の強調か、低い部分の文字強調か選択可能とすることを第7の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データ(IDn)と該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル(JODn-1)、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベル(JODn)を算出する手段(IPP;図10の2);
前記注目画像データ(IDn)を、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データ(AODn)に変換する手段(IPP;図10の3);および、
前記1次画像データ(AODn)を、前記算出した地肌レベル(JODn)が閾値 (TH1) より濃いと、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数(HD/(HD−P−M・JODn))を乗算し、該閾値 (TH1) より薄いと、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数(HD/M・JODn)を乗算して、地肌を除去した画像データ(CODn)とする、コントラスト補正手段(IPP;図10の10〜12);
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。
【0008】
なお、理解を容易にするためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応要素又は対応事項の記号を、参考までに付記した。以下も同様である。
【0009】
(2)画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データ(IDn)と該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル(JODn-1)、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベル(JODn)を算出する手段(IPP;図10の2);
前記注目画像データ(IDn)を、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データ(AODn)に変換する手段(IPP;図10の3);
濃優先/薄優先を指示する手段(図11の80i,j);および、
前記1次画像データ(AODn)を、前記濃優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数(HD/(HD−P−M・JODn))を乗算し、前記薄優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数(HD/M・JODn)を乗算して、地肌を除去した画像データ(CODn)とする、コントラスト補正手段(IPP;図10の4,5,8,9);
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。
【0010】
(3)画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データ(IDn)と該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル(JODn-1)、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベル(JODn)を算出する手段(IPP;図10の2);
前記注目画像データ(IDn)を、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データ(AODn)に変換する手段(IPP;図10の3);
濃優先/薄優先を指示する手段(図11の80i,j);および、
前記1次画像データ(AODn)を、前記濃優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数(HD/(HD−P−M・JODn))を乗算し、前記薄優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数(HD/M・JODn)を乗算して、地肌を除去した画像データ(AODn)とし、前記濃優先および薄優先のいずれの指示もないときは、前記1次画像データ(AODn)を、前記算出した地肌レベル(JODn)が閾値 (TH1) より濃いと、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の係数(HD/(HD−P−M・JODn))を乗算し、該閾値 (TH1) より薄いと、前記算出した地肌レベル(JODn)に対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の係数(HD/M・JODn)を乗算して、地肌を除去した画像データ(CODn)とする、コントラスト補正手段(IPP;図10の4,5,8〜12);
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。
【0011】
上記(1)〜(3)によれば、注目画像データ(IDn)宛てに地肌レベル(JODn)が定まり、この地肌レベル(JODn)は、注目画像データの順次の切換りの流れで見ると、画像データを均したあるいは平滑化した変化を示し、地肌が濃い領域では濃いレベル(高レベル)、地肌が薄い領域では薄いレベル(低レベル)となる。注目画像データ(IDn)に与える重みKの値を調整することにより、画像対応の各画素あるいは数画素群単位のレベル変動以外の、変動周期が長い地肌濃度変化のみに追従した地肌レベル(JODn)が得られる。この地肌レベル(JODn)、1次地肌レベル(JODn)、は、画像レベルに密接しているので、本発明の好ましい実施例では、画像レベルとの間にオフセットを与えるために、1次地肌レベル(JODn)に、0<M<1なる調整値Mを乗じて2次地肌レベル(M・JODn)とする。
【0012】
注目画像データ(IDn)宛ての地肌レベルがこのように、該注目画像データ(IDn)を含む先行の画像データの均しもしくは平滑化で生成され、画素単位で画像データに追従して更新されるので、1ライン上でも地肌レベル変動があるような、地肌レベル変動が比較的に広範囲に及ぶ画像を表す画像データの地肌を表す信頼性が高い。
【0013】
そして変換手段(IPP;図10の3)が、前記注目画像データ(IDn)を、1次地肌レベル(JODn)対応値(M・JODn)を減算した1次画像データ(AODn)に変換し、コントラスト補正手段(IPP;図10の4,5,8〜12)が、該地肌レベル(JODn)で規定される係数(HD/(HD−P−M・JODn)又はHD/M・JODn)を乗ずる。これにより、地肌レベル対応値(M・JODn)を減算することによる、処理後画像データのレベル低下が補正されると共に、コントラストが強調される。例えば青焼き図面を白地の用紙に切り貼りした場合など、地肌濃度が激しく変化する場合でも、プレスキャンなどによる画像前面の検査を格別に必要とすることなく、地肌を有効に除去できる。高濃度,低濃度の地肌が混在した画像の画像データを、文字,線画など2値画像を鮮明に表す画像データに変換することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(4)第1係数は、分母に、設定値から地肌レベルに調整値Mを乗じた積を減算した値を含む分数で表すことができる第1の比(HD/(HD−P−M・JODn):(3)式)であり、第2の係数は、分母が地肌レベルに調整値Mを乗じた積なる第2の比(HD/M・JODn:(4)式)である。
【0015】
これにより、濃い地肌濃度部の画像データが強調されると共に、薄い地肌濃度部の画像データも強調され、濃い地肌濃度部の画像および薄い地肌濃度部の画像を共に鮮明に表す画像データ(CODn)が得られる。
【0016】
(5)上記(1),(2),(3)又は(4)に記載の画像データ処理装置;および、原稿面を読取り、デジタル変換された画像データに変換し前記画像データ処理装置に与える手段(200);を備える画像読取り装置。
【0017】
これによれば、例えば青焼き原稿等、高濃度,低濃度の地肌が混在した原稿を読取って、原稿上の文字,線画など2値画像を鮮明に表す画像データを得ることができる。
【0018】
(6)上記(5)記載の画像読取り装置;および、前記画像データ処理装置が出力する画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ(400);を備える画像形成装置。
【0019】
これによれば、青焼き原稿等、高濃度,低濃度の地肌が混在した原稿上の文字,線画など2値画像を鮮明に表すコピーを得ることができる。
【0020】
(7)前記重み付けの重みKを調整する手段を更に含む。注目画像データ(IDn)に与える重みKの値を大きく、先行する画像データにて規定される地肌レベル(JODn-1)に与える重み1−Kを小さくすることにより、地肌レベル(JODn)が画像データ(IDn)に追従する応答速度が速く、逆に重みKを小さくすることにより、遅くなる。重みKの調整によって、地肌濃度変動には敏感に応答し、画像濃度変動には鈍感な地肌レベル算出特性を設定できる。
【0021】
(8)第1係数(HD/(HD−P−M・JODn))および第2係数 (HD/M・JODn)は、分母に前記地肌レベルに調整値Mを乗じた積(M・JODn)が含まれる分数で表すことができる比である。
【0022】
これによれば、例えば分子を、処理後画像データ(CODn)に定めたビット数で表すことができる最大値(HD)に設定した場合、処理後の画像データ(CODn)は、最大値(HD)に比例して増幅され、すなわち処理後の画像データのビット数の多少に比例して増幅され、地肌レベル(JODn)に応じて増幅(HD/(HD−P−M・JODn):(3)式)又は減衰(HD/M・JODn:(4)式)される。増幅((3)式)の態様は、濃い地肌濃度部の画像データを強調し、薄い地肌濃度部の画像データを抑制するので、濃い地肌濃度部の画像の優先抽出を行うという効果がある。減衰((4)式)の態様は、濃い地肌濃度部の画像データを抑制し、薄い地肌濃度部の画像データを強調するので、薄い地肌濃度部の画像の優先抽出を行うという効果がある。
【0023】
(9)第1係数は、分子に、処理後画像データに定めたビット数で表すことができる最大値(HD)を含み、分母に前記地肌レベル(JODn)を含む分数(HD/(HD−P−M・JODn):(3)式)で表わすことができる比であり、分母には、地肌レベル(JODn)および加減算値Pが含まれる。これによれば、加減算値Pの増減により分母値が増減して比の値が変わる。すなわち、地肌除去した画像データ(CODn)の増幅率が変わる。加減算値Pの増減は、地肌レベルの高、低とは無関係に、増幅率を調節するものとなる。加減算値Pの調整により、地肌除去した画像データ(CODn)の飽和濃度を調整できる。又、さまざまな原稿に対応して、地肌除去した画像データ(CODn)の濃度値を調整できる。
【0024】
(10)第1係数は、分子に前記最大値(HD)を含み、分母に、前記最大値(HD)から地肌レベルに調整値Mを乗じた積(M・JODn)を減算した値(HD- M・JODn)を含む分数で表すことができる比((3)式)である。これによれば、処理後の画像データ(CODn)は、最大値(HD)に比例して増幅され、すなわち処理後の画像データのビット数の多少に比例して増幅され、地肌レベル(JODn)に応じて増幅(HD/(HD−P−M・JODn):(3)式)される。これにより、濃い地肌濃度部の画像データを強調し、薄い地肌濃度部の画像データを抑制するので、濃い地肌濃度部の画像の優先抽出を行うという効果がある。
【0025】
(11)分母に更に、加減算値Pが含まれる、上記(10)。これによれば、加減算値Pの調整により、地肌除去した画像データ(CODn)の飽和濃度を調整できる。又、さまざまな原稿に対応して、地肌除去した画像データ(CODn)の濃度値を調整できる。
【0026】
(12)第2係数は、分子が前記最大値(HD)、分母が地肌レベルに調整値Mを乗じた積(M・JODn)なる比(HD/M・JODn:(4)式)である。これによれば、処理後の画像データ(CODn)は、最大値(HD)に比例して増幅され、すなわち処理後の画像データのビット数の多少に比例して増幅され、地肌レベル(JODn)に応じて減衰される。したがって、濃い地肌濃度部の画像データを抑制し、薄い地肌濃度部の画像データを強調するので、薄い地肌濃度部の画像の優先抽出を行うという効果がある。
たものであり、したがって、上記(4)ならびに(11)に記述した作用効果が得られる。
【0027】
本発明の他の目的および特徴は図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0028】
【実施例】
本発明の一実施例の機構の概要を図1に示す。この実施例は、デジタルフルカラー複写機である。カラー画像読み取り装置(以下、スキャナという)200は、コンタクトガラス202上の原稿180の画像を照明ランプ205、ミラー群204A、204B、204Cなど、およびレンズ206を介してカラーセンサ207に結像して、原稿のカラー画像情報を、例えば、ブルー(以下、Bという)、グリーン(以下、Gという)およびレッド(以下、Rという)の色分解光毎に読み取り、電気的な画像信号に変換する。カラーセンサ207は、この例では、3ラインCCDセンサで構成されており、B、G、Rの画像を色ごとに読取る。スキャナ200で得たB、G、Rの色分解画像信号強度レベルをもとにして、図示省略された画像処理ユニットにて色変換処理を行い、ブラック(以下、Bkという)、シアン(以下、Cという)、マゼンダ(以下、Mという)およびイエロー(以下、Yという)の記録色情報を含むカラー画像データを得る。
【0029】
このカラー画像データを用い、次に述べるカラー画像記録装置(以下、カラープリンタという)400によって、Bk、C、M、Yの画像を中間転写ベルト上に重ね形成し、そして転写紙に転写する。スキャナ200は、カラープリンタ400の動作とタイミングをとったスキャナースタート信号を受けて、照明ランプ205やミラー群204A、204B、204Cなどからなる照明・ミラー光学系が左矢印方向へ原稿走査し、1回走査毎に1色の画像データを得る。そして、その都度、カラープリンタ400で順次、顕像化しつつ、これらを中間転写ベルト上に重ね合わせて、4色のフルカラー画像を形成する。
【0030】
カラープリンタ400の、露光手段としての書き込み光学ユニット401は、スキャナ200からのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書き込みを行い、感光体ドラム414に静電潜像を形成する。光書き込み光学ユニット401は、レーザー発光器441、これを発光駆動する発光駆動制御部(図示省略)、ポリゴンミラー443、これを回転駆動する回転用モータ444、fθレンズ442、反射ミラー446などで構成されている。感光体ドラム414は、矢印で示す如く反時計廻りの向きに回転するが、その周りには、感光体クリーニングユニット421、除電ランプ414M、帯電器419、感光体ドラム上の潜像電位を検知する電位センサー414D、リボルバー現像装置420の選択された現像器、現像濃度パターン検知器414P、中間転写ベルト415などが配置されている。
【0031】
リボルバー現像装置420は、BK現像器420K、C現像器420C、M現像器420M、Y現像器420Yと、各現像器を矢印で示す如く反時計回りの向きに回転させる、リボルバー回転駆動部(図示省略)などからなる。これら各現像器は、静電潜像を顕像化するために、現像剤の穂を感光体ドラム414の表面に接触させて回転する現像スリーブ420KS、420CS、420MS、420YSと、現像剤を組み上げ・撹拌するために回転する現像パドルなどで構成されている。待機状態では、リボルバー現像装置420はBK現像器420で現像を行う位置にセットされており、コピー動作が開始されると、スキャナ200で所定のタイミングからBK画像データの読み取りがスタートし、この画像データに基づき、レーザー光による光書き込み・潜像形成が始まる。以下、Bk画像データによる静電潜像をBk潜像という。C、M、Yの各画像データについても同じ。このBk潜像の先端部から現像可能とすべく、Bk現像器420Kの現像位置に潜像先端部が到達する前に、現像スリーブ420KSを回転開始して、Bk潜像をBkトナーで現像する。そして、以後、Bk潜像領域の現像動作を続けるが、潜像後端部がBk潜像位置を通過した時点で、速やかに、Bk現像器420Kによる現像位置から次の色の現像器による現像位置まで、リボルバー現像装置420を駆動して回動させる。この回動動作は、少なくとも、次の画像データによる潜像先端部が到達する前に完了させる。
【0032】
像の形成サイクルが開始されると、感光体ドラム414は矢印で示すように反時計回りの向きに回動し、中間転写ベルト415は図示しない駆動モータにより、時計回りの向きに回動する。中間転写ベルト415の回動に伴って、BKトナー像形成、Cトナー像形成、Mトナー像形成およびYトナー像形成が順次行われ、最終的に、BK、C、M、Yの順に中間転写ベルト415上に重ねてトナー像が形成される。BK像の形成は、以下のようにして行われる。すなわち、帯電器419がコロナ放電によって、感光体ドラム414を負電荷で約−700Vに一様に帯電する。つづいて、レーザーダイオード441は、Bk信号に基づいてラスタ露光を行う。このようにラスタ像が露光されたとき、当初、一様に荷電された感光体ドラム414の露光された部分については、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。リボルバー現像装置420内のトナーは、フェライトキャリアとの撹拌によって負極性に帯電され、また、本現像装置のBK現像スリーブ420KSは、感光体ドラム414の金属基体層に対して図示しない電源回路によって、負の直流電位と交流とが重畳された電位にバイアスされている。この結果、感光体ドラム414の電荷が残っている部分には、トナーが付着せず、電荷のない部分、つまり、露光された部分にはBkトナーが吸着され、潜像と相似なBk可視像が形成される。中間転写ベルト415は、駆動ローラ415D、転写対向ローラ415T、クリーニング対向ローラ415Cおよび従動ローラ群に張架されており、図示しない駆動モータにより回動駆動される。さて、感光体ドラム414上に形成したBkトナー像は、感光体と接触状態で等速駆動している中間転写ベルト415の表面に、ベルト転写コロナ放電器(以下、ベルト転写部という。)416によって転写される。以下、感光体ドラム414から中間転写ベルト415へのトナー像転写を、ベルト転写と称する。感光体ドラム414上の若干の未転写残留トナーは、感光体ドラム414の再使用に備えて、感光体クリーニングユニット421で清掃される。ここで回収されたトナーは、回収パイプを経由して図示しない排トナータンクに蓄えられる。
【0033】
なお、中間転写ベルト415には、感光体ドラム414に順次形成する、Bk、C、M、Yのトナー像を、同一面に順次、位置合わせして、4色重ねのベルト転写画像を形成し、その後、転写紙にコロナ放電転写器にて一括転写を行う。ところで、感光体ドラム414側では、BK画像の形成工程のつぎに、C画像の形成工程に進むが、所定のタイミングから、スキャナ200によるC画像データの読み取りが始まり、その画像データによるレーザー光書き込みで、C潜像の形成を行う。C現像器420Cは、その現像位置に対して、先のBk潜像後端部が通過した後で、かつ、C潜像先端が到達する前に、リボルバー現像装置の回転動作を行い、C潜像をCトナーで現像する。以降、C潜像領域の現像をつづけるが、潜像後端部が通過した時点で、先のBk現像器の場合と同様にリボルバー現像装置420を駆動して、C現像器420Cを送り出し、つぎのM現像器420Mを現像位置に位置させる。この動作もやはり、つぎのM潜像先端部が現像部に到達する前に行う。なお、MおよびYの各像の形成工程については、それぞれの画像データの読み取り、潜像形成、現像の動作が、上述のBk像や、C像の工程に準ずるので、説明は省略する。
【0034】
ベルトクリーニング装置415Uは、入口シール、ゴムブレード、排出コイルおよび、これら入口シールやゴムブレードの接離機構により構成される。1色目のBk画像をベルト転写した後の、2、3、4色目を画像をベルト転写している間は、ブレード接離機構によって、中間転写ベルト面から入口シール、ゴムブレードなどは離間させておく。
【0035】
紙転写コロナ放電器(以下、紙転写器という。)417は、中間転写ベルト415上の重ねトナー像を転写紙に転写するべく、コロナ放電方式にて、AC+DCまたは、DC成分を転写紙および中間転写ベルトに印加するものである。
【0036】
給紙バンク内の転写紙カセット482には、各種サイズの転写紙が収納されており、指定されたサイズの用紙を収納しているカセットから、給紙コロ483によってレジストローラ対418R方向に給紙・搬送される。なお、符号412B2は、OHP用紙や厚紙などを手差しするための給紙トレイを示している。像形成が開始される時期に、転写紙は前記いずれかの給紙トレイから給送され、レジストローラ対418Rのニップ部にて待機している。そして、紙転写器417に中間転写ベルト415上のトナー像の先端がさしかかるときに、丁度、転写紙先端がこの像の先端に一致する如くにレジストローラ対418Rが駆動され、紙と像との合わせが行われる。このようにして、転写紙が中間転写ベルト上の色重ね像と重ねられて、正電位につながれた紙転写器417の上を通過する。このとき、コロナ放電電流で転写紙が正電荷で荷電され、トナー画像の殆どが転写紙上に転写される。つづいて、紙転写器417の左側に配置した図示しない除電ブラシによる分離除電器を通過するときに、転写紙は除電され、中間転写ベルト415から剥離されて紙搬送ベルト422に移る。中間転写ベルト面から4色重ねトナー像を一括転写された転写紙は、紙搬送ベルト422で定着器423に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラ423Aと加圧ローラ423Bのニップ部でトナー像を溶融定着され、排出ロール対424で本体外に送り出され、図示省略のコピートレイに表向きにスタックされる。
【0037】
なお、ベルト転写後の感光体ドラム414は、ブラシローラ、ゴムブレードなどからなる感光体クリーニングユニット421で表面をクリーニングされ、また、除電ランプ414Mで均一除電される。また、転写紙にトナー像を転写した後の中間転写ベルト415は、再び、クリーニングユニット415Uのブレード接離機構でブレードを押圧して表面をクリーニングする。リピートコピーの場合には、スキャナの動作および感光体への画像形成は、1枚目の4色目画像工程にひきつづき、所定のタイミングで2枚目の1色目画像工程に進む。中間転写ベルト415の方は、1枚目の4色重ね画像の転写紙への一括転写工程にひきつづき、表面をベルトクリーニング装置でクリーニングされた領域に、2枚目のBkトナー像がベルト転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。
【0038】
図1に示すカラー複写機は、パーソナルコンピュータ等のホストから、LAN又はパラレルI/Fを通じてプリントデ−タが与えられるとそれをカラープリンタ400でプリントアウト(画像出力)でき、しかもスキャナ200で読取った画像データを遠隔のフアクシミリに送信し、受信する画像データもプリントアウトできる複合機能つきのカラー複写機である。この複写機は、構内交換器PBXを介して公衆電話網に接続され、公衆電話網を介して、ファクシミリ交信やサ−ビスセンタの管理サ−バと交信することができる。
【0039】
図2に、図1に示す複写機の電気系システムを示す。原稿を光学的に読み取る原稿スキャナ200は、読み取りユニット4にて、原稿に対するランプ照射の反射光をミラー及びレンズにより受光素子207に集光する。受光素子(本実施例ではCCD)は、センサー・ボード・ユニットSBU(以下単にSBUと称す)にあり、CCDに於いて電気信号に変換された画像信号は、SBU上でデジタル信号すなわち読取った画像デ−タに変換された後、SBUから、圧縮/伸張及びデータインターフェース制御部CDIC(以下単にCDICと称す)に出力される。
【0040】
すなわちSBUから出力される画像デ−タは、CDICに入力される。機能デバイス及びデータバス間における画像データの伝送は、CDICが全て制御する。すなわちCDICは、画像データに関し、SBU,パラレルバスPb,画像信号処理装置IPP(以下単にIPPと称す)間のデータ転送、ならびに、図2に示すデジタル複写機全体制御を司るシステムコントローラ6と、プロセスコントローラ1間の、画像データ転送およびその他の制御に関する通信を行う。システムコントローラ6とプロセスコントローラ1は、パラレルバスPb,CDIC及びシリアルバスSbを介して相互に通信を行う。CDICは、その内部に於いてパラレルバスPbとシリアルバスSbとのデータインターフェースのためのデータフォーマット変換を行う。
【0041】
SBUからの読取り画像デ−タは、CDICを経由してIPPに転送され、IPPが、光学系及びデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化:スキャナ特性による読取り画像デ−タの歪)を補正し、再度CDICへ出力する。CDICは、該画像デ−タを複写機能コントロ−ラMFCに転送してメモリMEMに書込む。又は、IPPの、プリンタ出力のための処理系に戻す。
【0042】
すなわち、CDICには、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積して再利用するジョブと、メモリMEMに蓄積しないでビデオ・データ制御VDC(以下、単にVDCと称す)に出力してレ−ザプリンタ400で作像出力するジョブとがある。メモリMEMに蓄積する例としては、1枚の原稿を複数枚複写する場合、読み取りユニット4を1回だけ動作させ、読取り画像デ−タをメモリMEMに蓄積し、蓄積データを複数回読み出す使い方がある。メモリMEMを使わない例としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合、読取り画像デ−タをそのままプリンタ出力用に処理すれば良いので、メモリMEMへの書込みを行う必要はない。
【0043】
まず、メモリMEMを使わない場合、IPPからCDICへ転送された画像データは、再度CDICからIPPへ戻される。IPPに於いてCCDによる輝度データを面積階調に変換するための画質処理(図3の15)を行う。画質処理後の画像データはIPPからVDCに転送する。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理及びドットを再現するためのパルス制御をVDCで行い、レ−ザプリンタ400の作像ユニット5に於いて転写紙上に再生画像を形成する。
【0044】
メモリMEMに蓄積し、それからの読み出し時に付加的な処理、例えば画像方向の回転,画像の合成等を行う場合は、IPPからCDICへ転送されたデータは、CDICからパラレルバスPbを経由して画像メモリアクセス制御IMAC(以下単にIMACと称す)に送られる。ここではシステムコントローラ6の制御に基づき画像データとメモリモジュ−ルMEM(以下単にMEMと称す)のアクセス制御,外部パソコンPC(以下単にPCと称す)のプリント用データの展開(文字コ−ド/キャラクタビット変換),メモリー有効活用のための画像データの圧縮/伸張を行う。IMACへ送られたデータは、データ圧縮後MEMへ蓄積し、蓄積データを必要に応じて読み出す。読み出しデータは伸張し、本来の画像データに戻しIMACからパラレルバスPb経由でCDICへ戻される。
【0045】
CDICからIPPへの転送後は、IPPでの画質処理及びVDCでのパルス制御を行い、作像ユニット5に於いて転写紙上に顕像(トナ−像)を形成する。
【0046】
画像データの流れに於いて、パラレルバスPb及びCDICでのバス制御により、デジタル複写機の複合機能を実現する。複写機能の1つであるFAX送信機能は、スキャナ200の読取り画像データをIPPにて画像処理を実施し、CDIC及びパラレルバスPbを経由してFAX制御ユニットFCU(以下単にFCUと称す)へ転送する。FCUにて公衆回線通信網PN(以下単にPNと称す)へのデータ変換を行い、PNへFAXデータとして送信する。FAX受信は、PNからの回線データをFCUにて画像データへ変換し、パラレルバスPb及びCDICを経由してIPPへ転送される。この場合特別な画質処理は行わず、VDCにおいてドット再配置及びパルス制御を行い、作像ユニット5に於いて転写紙上に顕像を形成する。
【0047】
複数ジョブ、例えばコピー機能,FAX送受信機能およびプリンタ出力機能、が並行に動作する状況に於いて、読み取りユニット4、作像ユニット5及びパラレルバスPb使用権のジョブへの割り振りを、システムコントロ−ラ6及びプロセスコントローラ1にて制御する。
【0048】
プロセスコントローラ1は、画像データの流れを制御し、システムコントローラはシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。このデジタル複写機能複写機の機能選択は、操作ボ−ドOPBにて選択入力し、コピー機能,FAX機能等の処理内容を設定する。
【0049】
図3に、IPPの画像処理機能の概要を示す。読取り画像デ−タは、SBUからCDICを介してIPPの入力I/F(インタ−フェイス)11からスキャナ画像処理12へ伝達される。読取りによる画像情報の劣化の補正を主目的にして、スキャナ画像処理12は、シェーディング補正,スキャナγ補正およびMTF補正等を行う。補正処理ではないが、拡大/縮小の変倍処理も行う。読取り画像データの補正処理終了後、出力I/F13を介してCDICへ画像データを転送する。転写紙への出力は、CDICからの画像データを入力I/F14より受け、画質処理15に於いて面積階調処理を行う。画質処理後のデータは出力I/F16を介してVDCへ出力される。面積階調処理は、濃度変換,ディザ処理,誤差拡散処理等が有り、階調情報の面積近似を主な処理とする。
【0050】
一旦スキャナ画像処理12を施した画像データをメモリMEMに蓄積しておけば、画質処理15で施す処理を変える事によって種々の再生画像を確認することができる。例えば再生画像の濃度を振ってみたり、ディザマトリクスの線数を変更してみたりする事で、再生画像の雰囲気を変更できる。この時処理を変更する度に画像をスキャナ200で読み込み直す必要はなく、MEMから格納画像を読み出せば同一データに対し、何度でも異なる処理を実施できる。
【0051】
図4にIPPの内部構成の概略を示す。IPPは、外部とのデータ入出力に関し、複数個の入出力ポートを持ち、それぞれ入力、出力を任意に設定できる。内部にローカルメモリ群を持ち、使用するメモリ領域,データパスの経路をメモリ制御部に於いて制御する。入力されたデータおよび出力のためのデータはローカルメモリ群をバッファーメモリとして割り当て、それぞれに格納し、外部とのI/Fを制御する。ローカルメモリに格納された画像データをプロセッサアレー部に於いて各種処理を行い、出力結果は再度ローカールメモリに格納する。プロセッサの処理手順,処理のためのパラメータ等はプログラムRAM及びデータRAMとの間でやり取りを行う。プログラムRAM、データRAMの内容はシリアルI/Fを通じ、プロセスコントローラからダウンロードされる。或いはプロセスコントローラがデータRAMの内容を読みだし、処理の経過を監視する。処理の内容を変えたり、システムで要求される処理形態が変更になる場合、プロセッサアレーが参照するプログラムRAM及びデータRAMの内容を更新して対応する。
【0052】
図5に、CDICの機能構成の概要を示す。画像データ入出力制御21は、SBUからの読取り画像データを入力し、IPPに対してデータを出力する。画像データ入力制御22には、IPPで、スキャナ画像処理12でスキャナ画像補正された画像データが入力される。入力データは、パラレルバスPbでの転送効率を高めるためにデータ圧縮部23に於いて、データ圧縮を行う。圧縮した画像デ−タは、パラレルデータI/F25を介してパラレルバスPbへ送出される。パラレルデータバスPbからパラレルデータI/F25を介して入力される画像データは、バス転送のために圧縮されており、データ伸張部26で伸張される。伸張された画像データは、画像データ出力制御27によってIPPへ転送される。CDICは、パラレルデータとシリアルデータの変換機能を併せ持つ。システムコントローラ6は、パラレルバスPbにデータを転送し、プロセスコントローラ1は、シリアルバスSbにデータを転送する。2つのコントローラ6,1の通信のために、デ−タ変換部24およびシリアルデ−タI/F29で、パラレル/シリアルデータ変換を行う。シリアルデータI/F28は、IPP用であり、IPPともシリアルデ−タ転送する。
【0053】
図6に、VDCの機能構成の概要を示す。VDCは、IPPから入力される画像データに対し作像ユニット5の特性に応じて、追加の処理を行う。エッジ平滑処理によるドットの再配置処理,ドット形成のための画像信号のパルス制御を行い、画像データは作像ユニット5を対象として出力される。画像データの変換とは別に、パラレルデータとシリアルデータのフォーマット変換機能33〜35を併せ持ち、VDC単体でもシステムコントローラ6とプロセスコントローラ1の通信に対応できる。
【0054】
図7に、IMACの機能構成の概略を示す。パラレルデータI/F41に於いて、パラレルバスPbに対する画像データの入,出力を管理し、MEMへの画像データの格納/読み出しと、主に外部のPCから入力されるコードデータの画像データへの展開を制御する。PCから入力されたコードデータは、ラインバッファ42に格納する。すなわち、ローカル領域でのデータの格納を行い、ラインバッファ42に格納したコードデータは、システムコントローラI/F44を介して入力されたシステムコントローラ6からの展開処理命令に基づき、ビデオ制御43に於いて画像データに展開する。展開された画像データもしくはパラレルデータI/F41を介してパラレルバスPbから入力された画像データは、MEMに格納される。この場合、データ変換部45に於いて格納対象となる画像データを選択し、データ圧縮部46においてメモリ使用効率を上げるためにデータ圧縮を行い、メモリアクセス制御部47にてMEMのアドレスを管理しながらMEMに画像データを格納する。MEMに格納された画像データの読み出しは、メモリアクセス制御部47にて読み出し先アドレスを制御し、読み出された画像データをデータ伸張部48にて伸張する。伸張された画像データをパラレルバスPbへ転送する場合、パラレルデータI/F41を介してデータ転送を行う。
【0055】
図8にFCUの機能構成の概要を示す。FAX送受信部FCUは、画像データを通信形式に変換して外部回線PNに送信し、又、外部回線PNからのデータを画像データに戻して外部I/F部51及びパラレルバスPbを介して作像ユニット5において記録出力する。FAX送受信部FCUは、FAX画像処理52,画像メモリ53,メモリ制御部55,ファクシミリ制御部54,画像圧縮伸張56,モデム57及び網制御装置58からなる。この内、FAX画像処理52に関し、受信画像に対する二値スムージング処理は、VDCのエッジ平滑処理31において行う。又画像メモリ53に関しても、出力バッファ機能に関してはIMAC及びMEMでその機能の一部をおぎなう。
【0056】
この様に構成されたFAX送受信部FCUでは、画像情報の伝送を開始するとき、ファクシミリ制御部54がメモリ制御部55に指令し、画像メモリ53から蓄積している画像情報を順次読み出させる。読み出された画像情報は、FAX画像処理52によって元の信号に復元されるとともに、密度変換処理及び変倍処理がなされ、ファクシミリ制御部54に加えられる。ファクシミリ制御部54に加えられた画像信号は、画像圧縮伸張部56によって符号圧縮され、モデム57によって変調された後、網制御装置58を介して宛先へと送出される。そして、送信が完了した画像情報は、画像メモリ53から削除される。
【0057】
受信時には、受信画像は一旦画像メモリ53に蓄積され、その時に受信画像を記録出力可能であれば、1枚分の画像の受信を完了した時点で記録出力される。又、複写動作時に発呼されて受信を開始したときは、画像メモリ53の使用率が所定値、例えば80%に達するまでは画像メモリ53に蓄積し、画像メモリ53の使用率が80%に達した場合には、その時に実行している書き込み動作を強制的に中断し、受信画像を画像メモリ53から読み出し記録出力させる。このとき画像メモリ53から読み出した受信画像は画像メモリ53から削除し、画像メモリ53の使用率が所定値、例えば10%まで低下した時点で中断していた書き込み動作を再開させ、その書き込み動作を全て終了した時点で、残りの受信画像を記録出力させている。又、書き込み動作を中断した後に、再開できるように中断時に於ける書き込み動作のための各種パラメータを内部的に退避させ、再開時に、パラメータを内部的に復帰させる。
【0058】
以上の例において、画像バス管理手段であるCDICとメモリ管理手段であるIMACは、1組の画像バスであるパラレルバスPbで接続されている。各独立した、画像読みとり手段であるSBU、書き込み手段であるVDCおよび画像信号処理手段であるIPPは直接画像バスPbに接続せずに画像バス管理手段CDICに接続するため、事実上、画像バスPbの使用管理は、画像バス管理手段CDICとメモリ管理手段IMACによってのみ行われる。よってバスPbの調停や転送の制御が容易であり、かつ効率的である。
【0059】
図9に、MEMに画像を蓄積する処理ならびにMEMから画像を読出す処理のフローを示す。(a)は画像スキャナ200が発生する画像データをMEMに書き込むまでの画像データの処理あるいは転送過程Ip1〜Ip13を示し、(b)はMEMから画像データを読み出して、プリンタ400に出力するまでの画像データの処理あるいは転送過程Op1〜Op13を示す。CDICの制御により、このようなバス及びユニット間のデータフローが制御される。読み取り画像データに関してはIPPでのスキャナ画像処理Ip1〜Ip13(図3の12)を、プリンタ400へ出力のための画像データに関してはIPPでの画質処理Op1〜Op13(図3の15)を独立に実施する。
【0060】
本実施例では、図9にブロック区分で示す「地肌除去処理」Op10を、MEMから画像データを読み出してプリンタ400に出力する過程Op1〜Op13で行う。
【0061】
図10に、「地肌除去処理」Op10の内容の一部を示す。「地肌除去処理」Op10に進むとIPPは、操作OPBの「濃度領域」キー80hがオンであるかをチェックする(ステップ1)。なお、以下においては、カッコ内には、ステップという語を省略して、ステップNo.数字のみを記す。「濃度領域」キー80hがオフであつたときには、IPPは、量子化処理(6)に進み、「1画素の地肌除去処理」BDPは実行しない。
【0062】
「濃度領域」キー80hがオンであると、IPPは、各画素の画像データに対して、図10に示す「1画素の地肌除去処理」BDPを行う。
【0063】
この処理BDPの最初には、1次地肌レベルJODnを、次のように算出する(2):
JODn=(1−K)・JODn-1+K・IDn ・・・・(1)
JODn:主走査方向n画素目の演算後濃度(1次地肌レベル)
IDn:主走査方向n画素目の入力画像濃度(処理対象の画像データ)
K:追従係数(0<K≦1);操作部OPBの「調整」キー80l
を操作してその値を調整できる、処理特性調整パラメータ、
なお“・”は乗算を、“/”は除算を意味する。以下も同様である。
【0064】
図12の(a)に、処理対象の画像データIDn,算出した1次地肌レベルJODnおよび次に示す2次地肌レベルM・JODnの例を示す。地肌レベル算出値JODnは重みKの値によって、元データIDnに追従する速度が変化する。(1)式からわかるとおり、Kが大きいほど元データIDnに近づくため、追従速度が速まる。Kが小さいほど、追従速度が遅くなり、一定値に近くなる。Kの値を適度に調整することにより、図12の(a)のようにピーク以外の大きな地肌の変化のみに追従した1次地肌レベルJODnを求めることができる。
【0065】
次にIPPは、地肌レベルを減算(除去)した1次画像データAODnを次のように算出する(3):
AODn=IDn−M・JODn ・・・・(2)
IF(AODn<0) THEN AODn=0
M:地肌濃度演算係数(0<M≦1);「調整」キー80lを操作して
その値を調整できる、処理特性調整パラメータ、
すなわち、1次地肌レベルJODnに調整係数Mを乗じた積である2次地肌レベルM・JODnを元画像データIDnから減算する。図12の(b)に、1次画像データAODnの例を示す。
【0066】
これで地肌除去は完了するが、このままでは地肌除去分M・JODnの濃度が低下してしまい、特に文字などの場合、判読性が低下する。そのため、コントラストを補正する。ここでIPPは、「濃優先」,「薄優先」および「濃&薄」の各キー80i〜80kのいずれがオンであるかをチェックする(4,8)。
【0067】
「濃優先」キー80iがオンであると、IPPは、次のコントラスト補正1によって、1次画像データAODnを、2次画像データCODnに補正する(5)。
【0068】
コントラスト補正1:
CODn=AODn・HD/(HD−P−M・JODn)・・・・(3)
CODn:主走査方向n画素目の調整後濃度(2次画像データ)
P:入力飽和濃度調整パラメータ;「調整」キー80lを操作して
その値を調整できる、処理特性調整パラメータ、
HD:デジタル値がとりうる最大値。例えば8ビットの画像データの
場合、255。ただし必ずしも最大値に固定する必要はなく、
「調整」キー80lを操作してその値を変更できる。これも
処理特性調整パラメータの1つ、
図13の(a)に、コントラスト補正1により補正して得た2次画像データCODnの例を示す。この補正は、デジタル値のフルスケールHDと、調整パラメータP+2次地肌レベルM・JODnとの差(分母)と、フルスケール値HD(分子)との比
HD/(HD−P−M・JODn)
を、地肌除去後の値である1次画像データAODnに乗算することによって補正する。以上の処理により、図13の(a)に示すように、地肌レベルが濃い部分、薄い部分の差が除去され、地肌上の変化点(文字など)が摘出される。パラメータ“P”によって画質の濃度変化および飽和濃度を調整できる。Pを大きくすると傾きが大きくなり、画像は濃くなる。
【0069】
図13の(b)に、閾値TH2で2次画像データCODnを2値に量子化した2値画像データすなわち画像信号の様子を示す。図で分るとおり、地肌が濃かった領域は良好に画像部の2値画像データ「1」が再現できる。ステップ2,3の地肌除去を行わないで2値化すると、図17に示すように2値画像データすなわち画像信号が、地肌が濃かった領域で連続して「1」(黒)となり、画像が完全に黒くつぶれてしまう。
【0070】
ところがコントラスト補正1で処理した2次画像データCODnを2値に量子化すると、地肌が濃かった領域で画像が明確に表される。しかし、地肌が薄い領域の2値画像データが連続して「0」になって、薄い画像が再現できない。閾値TH2を下げると、地肌が濃かった部分の2値化後データがつぶれてしまう場合がある(ほとんど“1”になって黒くつぶれる)。したがってコントラスト補正1は、地肌が濃い原稿の画像を、地肌を除去して鮮明に表すのに適している。
【0071】
「濃優先」,「薄優先」および「濃&薄」の各キー80i〜80kのいずれがオンであるかをチェックしたとき(4,8)に、「薄優先」キー80jがオンであると、IPPは、次のコントラスト補正2によって、1次画像データAODnを、2次画像データCODnに補正する(9)。
【0072】
コントラスト補正2:
CODn=AODn・HD/M・JODn・・・・(4)
CODn:主走査方向n画素目の調整後濃度(2次画像データ)
このコントラスト補正2によれば、入力画像濃度(IDn)が高いと(JODnが大きいと)増幅率HD/M・JODnが下がり、低いと増幅率が上がるため、地肌の薄い部分の画像データが強調され、地肌の濃い部分の画像データが抑制される。
【0073】
図14の(a)に、コントラスト補正2で処理した2次画像データCODnの例を示す。図14の(b)には、2値化後の画像信号を示す。地肌の薄い部分の画像が欠落や潰れなしに2値化されることが分かる。
【0074】
ところで、コントラスト補正2で用いる上記(4)式は、逆に地肌濃度が濃かった部分の画像データの増幅率が低下してしまうので、地肌濃度が濃い領域の画像が痩せてしまう。面積濃度階調で表現すると、低濃度になってしまう。そこで本実施例では、同一原稿上であっても、地肌濃度が濃い領域にはコントラスト補正1を、地肌濃度が薄い領域にはコントラスト補正2を、自動的に適用するモードも備えている。この自動モードの内容を次に説明する。
【0075】
「濃優先」,「薄優先」および「濃&薄」の各キー80i〜80kのいずれがオンであるかをチェックしたとき(4,8)に、「濃&薄」キー80kがオンであると、IPPは、次の「自動補正」によって、1次画像データAODnを、2次画像データCODnに補正する(10〜12)。
【0076】
自動補正:
JODn≧TH1のとき、
CODn=AODn・HD/(HD−P−M・JODn)・・・(3)
TH1:濃い領域か薄い領域か切り分ける閾値;「調整」キー80l
を操作してその値を調整できる、処理特性調整パラメータ、
JODn<TH1のとき、
CODn=AODn・HD/(M・JODn)・・・(4)。
【0077】
すなわちIPPは、「濃&薄」キー80kがオンのときには、1次地肌レベルJODnが閾値TH1以上か否かをチェックして(10)、閾値TH1以上であるとコントラスト補正1により1次画像データAODnを、2次画像データCODnに補正する(11)。閾値TH1未満のときには、コントラスト補正2により補正する(12)。
【0078】
この「自動補正」による処理結果の2次画像データCODnを、図15の(a)に示し、それを閾値Th2で2値化した2値画像データ(画像信号)を、図15の(b)に示す。このように、濃い領域と薄い領域の画像が共に良好に2値化される。このように「自動補正」によると、濃い領域と薄い領域の画像を、共にコントラスト強調しバランス良く表す画像データを得ることが出来る。なお、量子化(TH2)は2値化だけに限らない。また、ハーフトーン処理(誤差拡散,ディザ)などでも良い。また、量子化前の2次画像データCODnをIPPから出力してもよい。
【0079】
以上の処理は演算式で完全に表現可能なため、IPPのようなデジタルシグナルプロセッサ(DSP)で処理させるのに向いているのも特徴のひとつである。
【0080】
操作部OPBには、図11に示す様に、液晶タッチパネル79,テンキー80a,クリア/ストップキー60b,スタートキー60c,モードクリアキー60e,テスト印刷キー80f、および、「複写」機能,「スキャナ」機能,「プリント」機能,「ファクシミリ」機能,「蓄積」機能,「編集」機能,「登録」機能およびその他の機能の選択用および実行中を表わす機能選択キー80gがある。液晶タッチパネル79には、機能選択キー80gで指定された機能に定まった入出力画面が表示され、例えば「複写」機能が指定されているときには、機能キー79aならびに部数及び画像形成装置の状態を示すメッセージが表示される。テスト印刷キー80fは、設定されている印刷部数に関わらずに1部だけを印刷し、印刷結果を確認するためのキーである。
【0081】
「濃度領域」指定キー80hは、画像を高コントラストに処理する「地肌除去処理」Op10を指定するキーであり、これが押されると選択があつた表示に切換り、「濃度領域」オンがレジスタにセーブされ、しかも「濃優先」,「薄優先」,「濃&薄」および「調整」の各キー80i〜80lのそれぞれのオン入力を受け付ける。「濃度領域」指定キー80hは、例えば青焼きコピーの複写を取るとき等、地肌が高濃度のとき,地肌濃度ムラがあるとき,高濃度画像を優先抽出するとき,低濃度画像を優先抽出するとき,等、地肌にかなりの濃度があって、画像の鮮明なプリントアウトが比較的に難しい場合に、画像を鮮明に表すためにオペレータによって、オンにされる。
【0082】
「濃優先」指定キー80iが押されると選択があつた表示に切換り、「濃優先」オンが優先レジスタにセーブされ、しかも「薄優先」,「濃&薄」および「調整」の各オンはオフにクリアされる。この状態では、図10に示す「地肌除去処理」BDPは、ステップ2−3−4−5−6の順で、ステップ5でコントラスト補正1((3)式)が実行される。
【0083】
「薄優先」指定キー80jが押されると選択があつた表示に切換り、「薄優先」オンが優先レジスタにセーブされ、しかも「濃優先」,「濃&薄」および「調整」の各オンはオフにクリアされる。この状態では、図10に示す「地肌除去処理」BDPは、ステップ2−3−4−8−9−6の順で、ステップ9でコントラスト補正2((4)式)が実行される。
【0084】
「濃&薄」指定キー80kが押されると選択があつた表示に切換り、「濃&薄」オンが優先レジスタにセーブされ、しかも「濃優先」,「薄優先」および「調整」の各オンはオフにクリアされる。この状態では、図10に示す「地肌除去処理」BDPは、ステップ2−3−4−8−10−「11または12」−6の順で、地肌レベルJODnが閾値TH1以上のときはステップ11でコントラスト補正1((3)式)が実行されるが、閾値TH1未満のときにはステップ12でコントラスト補正2((4)式)が実行される。
【0085】
「調整」指定キー80lが押されると選択があつた表示に切換り、前述のパラメータK,M,HD,P,TH1およびTH2を調整する入力画面が液晶タッチパネル79に表示される。オペレータはこの入力画面に現われた各パラメータ項目キーを指定して、入力画面に現われたアップ,ダウン指定キーを押して、各パラメータの値を変更することができる。この入力画面は、「調整」指定キー80jが再度押された時、ならびに、「濃優先」,「薄優先」または「濃&薄」の各キー80i〜80kが押されたときに消去される。
【0086】
「濃度領域」オンがレジスタにセーブされているときに「濃度領域」指定キー80hがもう一度オンになると、「濃度領域」宛てのレジスタがクリアされてそのデータが「濃度領域」オフを示すものとなる。
【0087】
図16に、IPPに採用されている画像処理要のSIMD型プロセッサの概略構成を示す。SIMDは複数のデータに対し、単一の命令を並列に実行させるもので、複数(図示例では1バイト並列処理用に8個)のPE(プロセッサーエレメント)PE1〜PE8より構成される。それぞれのPEは、データを格納するレジスタ(Reg)、他のPEのレジスタをアクセスするためのマルチプレクサ(MUX)、バレルシフタ(Shift Expand)、論理演算器(ALU)、論理結果を格納するアキュムレータ(A)およびアキュムレータの内容を一時的に対比させるテンポラリーレジスタ(F)から構成される。各レジスタは、アドレス及びデータバスに接続されており、処理を規定する命令コードあるいは処理の対象となるデータを格納する。
【0088】
レジスタの処理の対象となるデータはALUに入力され、演算処理結果はAに格納される。結果をPE外部に取り出すために、Fにいったん退避させる。Fの内容を取り出す事で、対象データに対する処理結果が得られる。命令コードは各PEに同一内容で与え、処理の対象データをPE毎に異なる状態で与え、隣接PEのReg内容をMUXにて参照する事で、演算結果は並列処理され、各Aに出力される。例えば、画像データ1ラインの内容を各画素ごとにPEに配置し、同一の命令コードで演算処理させれば、1画素づつ逐次処理するよりも短時間で1バイト分の処理結果が得られる。IPPにおける画像データ処理は、これらのPEで実施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例のデジタルカラー複写機の機構概要を示す縦断面図である。
【図2】 図1に示す複写機の電気制御システムの構成の概要を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す画像信号処理装置IPPの機能構成を示すブロック図である。
【図4】 図2に示す画像信号処理装置IPPのハードウエアの概要を示すブロック図である。
【図5】 図2に示す圧縮/伸張及びデータインターフェース制御部CDICの機能構成を示すブロック図である。
【図6】 図2に示すビデオ・デ−タ制御VDCの機能構成を示すブロック図である。
【図7】 図2に示す画像メモリアクセス制御IMACの機能構成を示すブロック図である。
【図8】 図2に示すFAX送受信部FCUの機能構成を示すブロック図である。
【図9】 (a)は、図2に示すスキャナ200で読み取った画像データを画像メモリMEMに書込むまでの画像データの流れと処理を示すフローチャート、(b)は、画像メモリMEMから画像データを読み出してプリンタ400に出力するまでの画像データの流れと処理を示すフローチャートである。
【図10】 図9に示す「地肌除去処理」Op10の処理内容を示すフローチャートである。
【図11】 図1に示す複写機の操作部OPBの平面図である。
【図12】 (a)は、濃い地肌と薄い地肌が混在した原稿をスキャナ200で読取った画像データIDn,その1次地肌レベルJODnおよび2次地肌レベルM・JODnを、模式的に示すグラフである。(b)は、(a)に示す画像データIDnから2次地肌レベルM・JODnを減算した、地肌除去後画像データAODnを示すグラフである。
【図13】 (a)は、地肌除去後画像データAODnを、図10のステップ5に示すコントラスト補正1で補正した、出力画像データCODnを示すグラフである。(b)は、出力画像データCODnを閾値TH2で2値化した2値画像データ(画像信号)を示すグラフである。
【図14】 (a)は、地肌除去後画像データAODnを、図10のステップ9に示すコントラスト補正2で補正した、出力画像データCODnを示すグラフである。(b)は、出力画像データCODnを閾値TH2で2値化した2値画像データ(画像信号)を示すグラフである。
【図15】 (a)は、地肌除去後画像データAODnを、図10のステップ10〜12に示すコントラスト補正1および2の併用で補正した、出力画像データCODnを示すグラフである。(b)は、出力画像データCODnを閾値TH2で2値化した2値画像データ(画像信号)を示すグラフである。
【図16】 図4に示すプロセッサアレーPAUの一部の構成を示すブロック図である。
【図17】 青焼き原稿の画像読取りにより得られる画像データIDnと、それを固定閾値THpで2値化した2値画像データ(画像信号)を示すグラフである。
【符号の説明】
200:原稿読取りスキャナ 400:フルカラープリンタ
IPP:画像信号処理装置
CDIC:圧縮/伸張及びデータインターフェース制御部
VDC:ビデオ・デ−タ制御 IMAC:画像メモリアクセス制御
FCU:FAX送受信部 SBU:センサー・ボ−ド・ユニット
PN:公衆回線
Claims (6)
- 画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データと該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベルを算出する手段;
前記注目画像データを、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データに変換する手段;および、
前記1次画像データを、前記算出した地肌レベルが閾値より濃いと、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数を乗算し、閾値より薄いと、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数を乗算して、地肌を除去した画像データとする、コントラスト補正手段;
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。 - 画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データと該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベルを算出する手段;
前記注目画像データを、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データに変換する手段;
濃優先/薄優先を指示する手段;および、
前記1次画像データを、前記濃優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数を乗算し、前記薄優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数を乗算して、地肌を除去した画像データとする、コントラスト補正手段;
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。 - 画像データをそれが表す画像の地肌を除去した画像データに変換する画像データ処理装置において、
少なくとも注目画像データと該注目画像データに先行する画像データにて規定される地肌レベル、の重み付け加算により注目画像データ宛ての地肌レベルを算出する手段;
前記注目画像データを、前記地肌レベル対応値を減算した1次画像データに変換する手段;
濃優先/薄優先を指示する手段;および、
前記1次画像データを、前記濃優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の第1係数を乗算し、前記薄優先の指示があるときは、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の第2係数を乗算して、地肌を除去した画像データとし、前記濃優先および薄優先のいずれの指示もないときは、前記1次画像データを、前記算出した地肌レベルが閾値より濃いと、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと大きく薄いと小さい値の係数を乗算し、閾値より薄いと、前記算出した地肌レベルに対応してそれが濃いと小さく薄いと大きい値の係数を乗算して、地肌を除去した画像データとする、コントラスト補正手段;
を備えることを特徴とする画像データ処理装置。 - 第1係数は、分母に、設定値から地肌レベルに調整値Mを乗じた積を減算した値を含む分数で表すことができる第1の比であり、第2の係数は、分母が地肌レベルに調整値Mを乗じた積なる第2の比である、請求項1,2又は3に記載の画像データ処理装置。
- 請求項1,2,3又は4に記載の画像データ処理装置;および、原稿面を読取り、デジタル変換された画像データに変換し前記画像データ処理装置に与える手段;を備える画像読取り装置。
- 請求項5記載の画像読取り装置;および、前記画像データ処理装置が出力する画像データが表す画像を用紙上に形成するプリンタ;を備える画像形成装置。
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