JP3958407B2 - 車椅子踏段付エスカレーターの運転方法及び車椅子踏段付エスカレーター - Google Patents

車椅子踏段付エスカレーターの運転方法及び車椅子踏段付エスカレーター Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多数の踏段が連結された搬送帯に、要時に複数が連結されて車椅子積載面を形成する車椅子用踏段が設けられた車椅子踏段付エスカレーターの運転方法及び車椅子踏段付エスカレーターに関する。
【0002】
【従来の技術】
図13〜図16は、例えば特開平7−330273号公報に示された従来の車椅子踏段付エスカレーターを示す図で、図13は概念的側面図、図14は車椅子搬送の第一状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図、図15は車椅子搬送の第二状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図、図16は車椅子搬送の第三状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図である。
【0003】
図において、1は傾斜して配置されたエスカレーターの主枠、2は主枠1の下端、3は主枠1の上端、4は主枠1の下端2及び上端3にそれぞれ形成された乗降口、5は乗降口4に設けられて主枠1中間部側に配置された櫛、6は多数の踏段7が無端状に連結されて主枠1を循環移動する搬送帯である。
【0004】
8は主枠1内に設けられて下端2寄り及び上端3寄りにそれぞれ配置された作動機構で、ラックとピニオンからなり電動機によって駆動される昇降機構9及び主枠1の長手と平行に配置されたローラチェン10からなる係合機構11によって構成されている。
【0005】
12は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置された傾斜車椅子用踏段で、要時に上昇した作動機構8の係合機構11に係合して、搬送帯6の移動によって駆動される傾斜機構13の変位によって傾斜する傾斜踏み板14が設けられている。
【0006】
15は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置されて傾斜車椅子用踏段12の主枠1の下端2側に配置された第一車椅子用踏段で、要時に上昇した作動機構8の係合機構11に係合して、搬送帯6の移動によって駆動される進退機構16によって主枠1の下端側へ突出変位する連結腕17が設けられている。
【0007】
18は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置されて第一車椅子用踏段15の主枠1の下端2側に配置された第二車椅子用踏段で、突出した第一車椅子用踏段15の連結腕17に支持されて第一車椅子用踏段15の傾斜移動により、第一車椅子用踏段15の基部から上昇して第一車椅子用踏段15の踏み板面位置に支持される上昇踏み板19が設けられている。
【0008】
20は第二車椅子用踏段18の主枠1下端2側に設けられた車止め片で、要時に上昇した作動機構8の係合機構11に係合して、搬送帯6の移動によって駆動される変位機構21によって上方に突出変位する。22は車椅子で、主として第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18によって形成された車椅子積載面23に搭載されて搬送される。
【0009】
従来の車椅子踏段付エスカレーターは上記のように構成されて、通常時には作動機構8が下降位置に、傾斜車椅子用踏段12の傾斜踏み板14は水平位置に、第一車椅子用踏段15の連結腕17は引退位置に、また第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19及び車止め片20は下降位置にそれぞれ配置される。
【0010】
この状態で搬送帯6が主枠1内を循環運転されて踏段7、傾斜車椅子用踏段12、第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18により一般乗客が搬送される。なお、搬送帯6の循環運転により第一車椅子用踏段15等の全部の踏段は、上昇運転の場合に下端2側の乗降口4から水平移動し、次いで傾斜角度が漸増する漸増傾斜移動する。
【0011】
次いで、一定傾斜角度による一定傾斜移動して上端3側の乗降口4に近づくと傾斜角度が漸減する漸減傾斜移動する。その後に上端3側の乗降口4へ水平移動して循環移動する。なお、下降運転のときには全部の踏段が上昇運転の場合とは逆の順序で循環移動する。
【0012】
そして、車椅子22を上昇搬送する場合、すなわち車椅子22を下端2側の乗降口4から上端3側の乗降口4へ搬送するときには、車椅子踏段付エスカレーターの車椅子運転スイッチ(図示しない)により車椅子運転に切り換えられる。これによって、作動機構8の昇降機構9が付勢されて係合機構11が上昇位置に配置される。次いで、搬送帯6が上昇運転される。
【0013】
そして、傾斜車椅子用踏段12が下端2側の乗降口4から上端3側方向へ水平移動することより、上昇した作動機構8の係合機構11に傾斜機構13が係合して駆動される。これによって、傾斜踏み板14が変位して図14に示すように傾斜する。
【0014】
また、第一車椅子用踏段15が下端2側の乗降口4から上端3側方向へ水平移動することより、上昇した作動機構8の係合機構11に進退機構16が係合して駆動される。これによって、連結腕17が主枠1の下端側へ突出変位して図14に示すように上昇踏み板19を支持する。この状態、すなわち図14に示す状態で下端2側の乗降口4から車椅子22が第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18によって形成された車椅子積載面23に搭載される。
【0015】
そして、第二車椅子用踏段18が下端2側の乗降口4から上端3側方向へ水平移動することより、上昇した作動機構8の係合機構11に変位機構21が係合して駆動される。これによって、車止め片20が上方に突出変位して図15に示すように第二車椅子用踏段18の踏み板面から突出する。これによって車椅子積載面23からの車椅子22の主枠1下端2側方向への移動が阻止される。
【0016】
そして、図15に示す状態で、搬送帯6が上昇運転されると第一車椅子用踏段15が漸増傾斜移動及び一定傾斜移動する。これらの傾斜移動時にも第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19が第一車椅子用踏段15の連結腕17に支持されているので車椅子積載面23が維持される。そして、図16に示す状態で車椅子22が上昇搬送される。
【0017】
次いで、搬送帯6が移動して傾斜車椅子用踏段12等が上端3側の乗降口4の水平移動箇所近くにおいて、主枠1上端3側における作動機構8の係合機構11と傾斜機構13との係合を介して、傾斜車椅子用踏段12の傾斜踏み板14が水平位置に復帰される。また、係合機構11と進退機構16の係合を介して第一車椅子用踏段15の連結腕17は引退位置に配置されて上昇踏み板19の支持が解除される。
【0018】
この状態で搬送帯6が停止して、車椅子22が車椅子積載面23から主枠1上端3側の乗降口4に降り立つ。次いで、作動機構8の係合機構11と変位機構21の係合を介して第一車椅子用踏段15の車止め片20が下降位置に配置される。その後に、昇降機構9が付勢され作動機構8が下降位置に配置される。これにより、車椅子踏段付エスカレーターが通常運転に復帰するようになっている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の車椅子踏段付エスカレーターにおいて、車椅子踏段付エスカレーターを停止させることなく車椅子22を搭載できるように、車椅子積載面23が形成される。このため、傾斜車椅子用踏段12、第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18が主枠1端部の乗降口4寄りに配置された作動機構8の上を通過している間に、作動機構8との係合を介してそれぞれ動作して車椅子積載面23を形成するように構成されている。
【0020】
したがって、主枠1端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い各踏段の水平移動区間が必要となるので、主枠1の全長が長くなり主枠1の両端を支持する建築梁の間隔も増大する。このため、車椅子踏段付エスカレーターの設置が制約されるという問題点があった。また、既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する工事も制約を受けることになる。
【0021】
なお、従来の車椅子踏段付エスカレーターとして図13〜図16に示す構成の他に、例えば特開平7−133087号公報に示されている車椅子踏段付エスカレーターがある。この車椅子踏段付エスカレーターの構成は図示を省略するが、車椅子用踏段として踏面拡張ステップが設けられる。すなわち、踏面拡張ステップの踏み板が上昇踏み板と、この上昇踏み板の上に設けられた反転踏み板とによって構成される。
【0022】
そして、車椅子の搬送時には乗降口近くにおいて、踏面拡張ステップが停止して上昇踏み板が上昇し、次いで反転踏み板が主枠下端側へ反転変位して、上昇踏み板の踏面が拡張されることにより車椅子積載面が形成される。このような車椅子積載面の形成手段は装置の構造が複雑化し、また反転踏み板の反転時に、反転する反転踏み板と乗降口床との間に車椅子使用者の介添人が足を挟み込まれる不具合が考えられる。
【0023】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、通常エスカレーターにおける乗降口近くの各踏段の水平移動区間に対応した長さの主枠によって構成でき、かつ車椅子により容易に乗降できる車椅子踏段付エスカレーターの運転方法及び車椅子踏段付エスカレーターを得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターにおいては、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上昇踏み板が突出変位した連結腕に支持されて第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し連結腕の機構に係合して連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に、昇降機構によって駆動機構が上昇して車止め片の機構に係合して、車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とが設けられる。
【0025】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターにおいては、乗込み台が、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され、要時に回動変位して上昇位置に配置される乗込み板により形成される。
【0026】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターにおいては、乗込み台が、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され、要時に回動変位して上昇位置に配置されて、回動端が上昇変位した上昇踏み板の上面に支持されて架橋状態に配置される乗込み板により形成される。
【0027】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターにおいては、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の上端側に配置されて、係合機構に係合し傾斜機構の変位によって傾斜する傾斜踏み板を装備した傾斜車椅子用踏段が設けられる。
【0028】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターの運転方法においては、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上昇踏み板が突出変位した連結腕に支持されて第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し連結腕の機構に係合して連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に昇降機構により駆動機構が上昇して車止め片の機構に係合して車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とが設けられて、主枠の下端側乗降口寄りに車椅子積載面が形成され、次いで乗込み台を上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに変位動作させ、乗込み台を介して車椅子積載面に車椅子が搭載された後に車止め片を突出させる車椅子の搬送運転が行われる。
【0029】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターにおいては、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段及びこの第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板が装備され第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターに、主枠の下端側乗降口に設けられて、下端側乗降口付近にて第一車椅子用踏段が第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて第二車椅子用踏段の上昇踏み板が第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。
【0030】
また、この発明に係わる車椅子踏段付エスカレーターの運転方法においては、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段並びにこの第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が装備され第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターに、主枠の下端側乗降口に乗込み台が設けられて、下端側乗降口付近にて第一車椅子用踏段が第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて第二車椅子用踏段の上昇踏み板が第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに乗込み台が配置され、乗込み台を介して車椅子積載面に車椅子が搭載された後に車止め片を突出させる車椅子の搬送運転が行われる。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図11は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1は車椅子踏段付エスカレーターの概念的側面図、図2は図1の車椅子踏段付エスカレーターの主枠下端部における車椅子搬送の第一状況を説明する主枠下端部箇所の拡大図、図3は図2の次の第二状況を説明する図、図4は図3の次の第三状況を説明する図、図5は図4の次の第四状況を説明する図、図6は図5の次の第五状況を説明する図、図7は図6の次の第六状況を説明する図である。
【0032】
また、図8は図1の車椅子踏段付エスカレーターの主枠上端部における車椅子搬送の第一状況を説明する主枠上端部箇所の拡大図、図9は図8の次の第二状況を説明する図、図10は図9の次の第三状況を説明する図、図11は図10の次の第四状況を説明する図である。
【0033】
図において、1は傾斜して配置されたエスカレーターの主枠、2は主枠1の下端、3は主枠1の上端、4は主枠1の下端2及び上端3にそれぞれ形成された乗降口、5は乗降口4に設けられて主枠1の中間部側に配置された櫛、6は多数の踏段7が無端状に連結されて主枠1を循環移動する搬送帯である。
【0034】
24は主枠1内に設けられて主枠2の下端2寄り及び上端3寄りにそれぞれ配置された第一作動機構で、電動機によって駆動される昇降機構25及び主枠1の長手と平行に配置されたローラチェンからなる係合機構26によって構成されている。
【0035】
27は主枠1内に設けられて第一作動機構24の主枠1下端側にそれぞれ配置された第二作動機構で、電動機によって駆動される昇降機構28及び主枠1の長手と平行に配置されたローラチェンからなる駆動機構29によって構成されている。
【0036】
12は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置された傾斜車椅子用踏段で、要時に上昇した第一作動機構24の係合機構26に係合し、搬送帯6の移動を介して駆動される傾斜機構13の変位によって傾斜する傾斜踏み板14が設けられている。
【0037】
15は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置されて傾斜車椅子用踏段12の主枠1の下端2側に配置された第一車椅子用踏段で、要時に上昇した第一作動機構24の係合機構26に係合して、係合機構26の動作によって駆動される進退機構16によって主枠1の下端側へ突出変位する連結腕17が設けられている。
【0038】
18は搬送帯6の一部をなし踏段7の相互間に配置されて第一車椅子用踏段15の主枠1の下端2側に配置された第二車椅子用踏段で、要時に上昇した第二作動機構27の駆動機構29に係合して、駆動機構29の動作によって作動する伝動機構30を介して、第二車椅子用踏段18の基部から上昇する上昇踏み板19が設けられている。なお、上昇踏み板19は突出した第一車椅子用踏段15の連結腕17に支持されて第一車椅子用踏段15の傾斜移動により、第一車椅子用踏段15の踏み板面位置に支持される。
【0039】
20は第二車椅子用踏段18の主枠1下端2側に設けられた車止め片で、要時に上昇した第二作動機構27の駆動機構29に係合して、駆動機構29の動作によって作動する伝動機構30を介して上方に突出変位する。22は車椅子で、主として第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18によって形成された車椅子積載面23に搭載されて搬送される。
【0040】
31は主枠1の下端2側乗降口4に設けられた乗込み台で、櫛5の基部に対向した一側が乗降口4に、乗降口4の幅方向に沿う軸線を介して枢持された乗込み板32、乗降口4に設けられた駆動電動機33並びに駆動電動機33の出力軸に設けられたウォーム、駆動電動機33のウォームと噛み合うウォーム歯車及び乗込み板32の回動軸に設けられた歯車からなる歯車機構34によって構成されている。
【0041】
上記のように構成された車椅子踏段付エスカレーターにおいて、通常時には第一作動機構24が昇降機構25により係合機構26が下降位置に配置される。また、第二作動機構27が昇降機構28により駆動機構29が下降位置に配置される。また、傾斜車椅子用踏段12の傾斜踏み板14は、傾斜機構13が通常位置に配置されることによって水平位置に保持される。
【0042】
また、第一車椅子用踏段15の連結腕17は引退位置に配置される。そして、第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19及び車止め片20は、第二車椅子用踏段18の伝動機構30が通常位置に配置されることによって、下降位置にそれぞれ配置される。また、乗込み台31は引退位置、すなわち図2に示す状態に配置される。
【0043】
この状態、すなわち図2に示す状態で搬送帯6が主枠1内を循環運転されて踏段7、傾斜車椅子用踏段12、第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18により一般乗客が搬送される。なお、搬送帯6の循環運転により第一車椅子用踏段15等の全部の踏段は、上昇運転の場合において下端2側の乗降口4から水平移動し、次いで傾斜角度が漸増する漸増傾斜移動する。
【0044】
次いで、一定傾斜角度による一定傾斜移動して上端3側の乗降口4に近づくと傾斜角度が漸減する漸減傾斜移動する。その後に上端3側の乗降口4へ水平移動して循環移動する。なお、下降運転のときには全部の踏段が上昇運転の場合とは逆の順序で循環移動する。
【0045】
そして、車椅子22を上昇搬送する場合、すなわち車椅子22を下端2側の乗降口4から上端3側の乗降口4へ搬送するときには、車椅子踏段付エスカレーターの車椅子運転スイッチ(図示しない)により車椅子運転に切り換えられる。これによって、昇降機構25の電動機28が付勢されて第一作動機構24が上昇位置に配置される。そして、この状態で搬送帯6が上昇運転される。
【0046】
これにより、傾斜車椅子用踏段12が下端2側の乗降口4から上端3側方向へ水平移動することより、第一作動機構24の上昇して制動された係合機構26に傾斜機構13が係合する。そして、この状態で傾斜車椅子用踏段12が移動するので、傾斜機構13が駆動されて傾斜踏み板14が傾斜し、図2に示す状態から図3に示す傾斜位置に配置される。
【0047】
そして、第一作動機構24が上昇位置から一旦下降位置に配置される。次いで搬送帯6が上昇運転されて第一車椅子用踏段15が漸増傾斜移動区間に移動し、図3に示すように第二車椅子用踏段18に対して上昇した段差が生じた状態で第一作動機構24に対向する。また、第二車椅子用踏段18は第二作動機構27と対向する。なお、この状態では第二車椅子用踏段18の主枠1下端側の踏段7の位置が、櫛5の先端から主枠1長手に沿う長さのほぼ三割が前進した位置に配置される。
【0048】
そして、この状態で第一作動機構24が上昇して係合機構26と、第一車椅子用踏段15の進退機構16とが図3に示すように噛み合う。また、図3に示す状態から、第二作動機構27が上昇して駆動機構29が、第二車椅子用踏段18の伝動機構30と噛み合う。
【0049】
次いで、第二作動機構27の駆動機構29が動作して伝動機構30が駆動されて、上昇踏み板19が第二車椅子用踏段18の基台から上方位置に上昇して図4に示すように第一車椅子用踏段15の踏み面に対応した位置に配置される。そして、第一作動機構24の係合機構26が動作して第一車椅子用踏段15の進退機構16が駆動されて連結腕17が突出して、第二車椅子用踏段18の上昇した上昇踏み板19に嵌合する。
【0050】
これによって、図5に示すように第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19が第一車椅子用踏段15に支持されて、第一車椅子用踏段15の踏面と上昇踏み板19によって車椅子積載面23が形成される。そして、主枠1の下端2側乗降口4に設けられた乗込み台31の駆動電動機33が動作し、乗込み板32が引退位置から回動して図6に示すように突出して、上昇変位した上昇踏み板14の上面寄りに配置される。
【0051】
次いで、図6に示す状態で、主枠1の下端2側の乗降口4から車椅子22が乗込み板32を経て車椅子積載面23に乗り込む。その後に第二作動機構27の駆動機構29が再度動作して伝動機構30が駆動され、この伝動機構30の動作を介して車止め片20が上昇踏み板19から上方に突出変位する。これによって、図7に示す状態となり車椅子積載面23からの車椅子22の主枠1下端2側方向への移動が阻止される。
【0052】
そして、車椅子積載面23に車椅子22が搭載された後に、乗込み台31の駆動電動機33が再度動作し、乗込み板32が突出位置からから回動して図7に示すように引退位置した従前の位置に復帰する。そして、第一作動機構24及び第二作動機構27が下降位置に配置された後に、搬送帯6が上昇運転されて第一車椅子用踏段15等が漸増傾斜移動及び一定傾斜移動して図1に示す状態で車椅子22が上昇搬送される。
【0053】
なお、この傾斜移動時にも第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19が第一車椅子用踏段15の連結腕17に支持されているので車椅子積載面23が維持される。次いで、搬送帯6が移動して傾斜車椅子用踏段12等が上端3側の乗降口4に近づくと、主枠1下端2側の乗降口4から上昇する場合とは、ほぼ逆に傾斜車椅子用踏段12等が動作する。
【0054】
すなわち、主枠1上端3側の第一作動機構24が動作して係合機構26が上昇する。そして、斜車椅子用踏段12が主枠1上端3側の第一作動機構24位置に近づいたときには、詳細な説明を省略するが他の案内具(図示しない)に案内されて傾斜踏み板14が水平位置に復帰する。次いで、第一作動機構24の上昇して制動された係合機構26に斜車椅子用踏段12の傾斜機構13が係合すると、搬送帯6の移動によって傾斜機構13が駆動されて、傾斜踏み板14が水平位置に保持されて図8に示す状態となる。
【0055】
そして、第一作動機構24が上昇位置から一旦下降位置に配置される。さらに搬送帯6が上昇運転されて第二車椅子用踏段18が漸減傾斜移動区間に移動する。そして、図9に示すように第二車椅子用踏段18の基部に対して第一車椅子用踏段15の踏み面が上昇した段差を生じた状態で第一車椅子用踏段15が第一作動機構24に対向する。
【0056】
また、この状態では第二車椅子用踏段18は第二作動機構27と対向する。なお、この状態において傾斜踏み板14の位置が、主枠1長手に沿う長さのほぼ三割が櫛5の先端から後退した位置に配置される。この状態、すなわち図9に示す状態で搬送帯6が停止して、車椅子22が車椅子積載面23から上端3側の乗降口4に下り立つ。
【0057】
そして、この状態で第一作動機構24が上昇して係合機構26と、第一車椅子用踏段15の進退機構16とが図9に示すように噛み合う。また、図9に示す状態から、第二作動機構27が上昇して駆動機構29が、第二車椅子用踏段18の伝動機構30と噛み合い、図10に示す状態となる。
【0058】
これによって、第二車椅子用踏段18の上昇踏み板19が支持され、また第一作動機構24が動作して係合機構26と噛み合った第一車椅子用踏段15の進退機構16が駆動されて連結腕17が引退して、第二車椅子用踏段18の上昇した上昇踏み板19との嵌合が解除される。
【0059】
次いで、第二作動機構27の駆動機構29が動作して伝動機構30が駆動されて、上昇踏み板19が第二車椅子用踏段18の基台に対して下降して図11に示すように第一車椅子用踏段15の踏み面に対して下降した位置に配置されて保持される。そして、第二作動機構27の駆動機構29がさらに動作して第二車椅子用踏段18の伝動機構30が駆動されて車止め片20が下降して下降位置に保持されて図11に示す状態となる。次いで、第一作動機構24及び第二作動機構27が下降して、車椅子踏段付エスカレーターが通常運転に復帰する。
【0060】
なお、以上は車椅子22を下端2側の乗降口4から上端3側の乗降口4へ搬送する場合について説明した。しかし、車椅子22を上端3側の乗降口4から下端2側の乗降口4へ搬送するときにも、乗込み台31の動作を除いて第一作動機構24及び第二作動機構27等の関連機器を車椅子22の上昇搬送とは逆に動作させることによって、詳細な説明を省略するが車椅子22の上昇搬送時と同様な作用を得ることができる。
【0061】
以上説明したように、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段15及び第二車椅子用踏段18のいずれかが、移動して停止した状態で車椅子積載面23が形成される。したがって、主枠1端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い各踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子22の乗り込みができ、また降り立つことができる。
【0062】
これにより、主枠1の全長を増したり、主枠1の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消することができる。また、反転踏み板等の部材の反転変位を伴わず車椅子積載面23が形成される。したがって、介添人が足元を気にすることなく車椅子22を容易に車椅子積載面23に乗降させることができて便利である。
【0063】
また、主枠1の下端2側において車椅子22使用者が乗降する場合に、主枠1の下端2側乗降口4に設けられた乗込み台31の乗込み板32が、上昇変位した上昇踏み板14の上面寄りに配置される。このため、主枠1の下端2側において車椅子22使用者が容易に車椅子積載面23に乗降することができる。
【0064】
実施の形態2.
図12は、この発明の他の実施の形態の一例を示す図で、車椅子踏段付エスカレーターの主枠下端部における車椅子搬送の状況を説明する主枠下端部箇所の拡大図であって前述の図6相当図である。なお、図12の他は前述の図1〜図11の実施の形態と同様に車椅子踏段付エスカレーターが構成されている。図において、図1〜図11と同符号は相当部分を示す。
【0065】
35は乗込み台31を構成する乗込み板で、乗込み台31の駆動電動機33が動作すると、乗込み板35は引退位置から回動して図12に示すように突出して回動端が、上昇変位した上昇踏み板14の上面の主枠1下端側の縁部に支持されて架橋状態に配置される。
【0066】
上記のように構成された車椅子踏段付エスカレーターにおいても、第一車椅子用踏段15、第二車椅子用踏段18、第一作動機構24、第二作動機構27等が設けられて図1〜図11の実施の形態と同様に車椅子踏段付エスカレーターが構成される。したがって、詳細な説明を省略するが図12の実施の形態においても図1〜図12の実施の形態と同様な作用が得られる。
【0067】
また、図12の実施の形態において、乗込み台31の乗込み板35が引退位置から回動して突出し回動端が、上昇変位した上昇踏み板14の上面の主枠1下端側の縁部に支持されて架橋状態に配置される。このため、乗込み板35を簡易に構成できて薄板化することができ、また前述の図6に示す構造のように乗込み板32が回動し、傾斜して突出した状態に保持する機構が不要になって構造を簡略化することができる。
【0068】
また、乗込み台31は駆動電動機33を設けず、車椅子踏段付エスカレーターによる車椅子22使用者の搬送時の適時に、乗込み板35を人為操作によって突出したり、引退したりする構造のものであっても、主枠1の下端2側における車椅子積載面23への車椅子22使用者の乗降を容易化する作用を得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上昇踏み板が突出変位した連結腕に支持されて第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し連結腕の機構に係合して連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に、昇降機構によって駆動機構が上昇して車止め片の機構に係合して、車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とを設けたものである。
【0070】
これによって、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段のいずれかが移動して停止した状態で車椅子積載面が形成される。したがって、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子の乗り込みができ、また降り立つことができる。これにより、主枠の全長を増したり、主枠の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。
【0071】
また、主枠の下端側乗降口に設けられて主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。このため、対向した乗降口面と上昇踏み板との段差が縮小される。したがって、主枠下側の乗降口における車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化する効果がある。
【0072】
また、この発明は以上説明したように、乗込み台を、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置される乗込み板により形成したものである。
【0073】
これによって、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段のいずれかが移動して停止した状態で車椅子積載面が形成される。したがって、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子の乗り込みができ、また降り立つことができる。これにより、主枠の全長を増したり、主枠の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。
【0074】
また、主枠の下端側乗降口に設けられて主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。そして、乗込み台が乗降口の幅方向に沿う軸線を介して枢持されて、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置される乗込み板により形成される。このため、対向した乗降口面と上昇踏み板との段差が縮小される。したがって、主枠下側の乗降口における車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化する効果がある。
【0075】
また、この発明は以上説明したように、乗込み台を、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置されて、回動端が上昇変位した上昇踏み板の上面に支持されて架橋状態に配置される乗込み板により形成したものである。
【0076】
これによって、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段のいずれかが移動して停止した状態で車椅子積載面が形成される。したがって、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子の乗り込みができ、また降り立つことができる。これにより、主枠の全長を増したり、主枠の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。
【0077】
また、主枠の下端側乗降口に設けられて主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。そして、乗込み台が乗降口の幅方向に沿う軸線を介して枢持されて、常時は乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置され、回動端が上昇変位した上昇踏み板の上面に支持されて架橋状態に配置される乗込み板により形成される。このため、対向した乗降口面と上昇踏み板との段差が縮小される。したがって、主枠下側の乗降口における車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化する効果がある。
【0078】
また、この発明は以上説明したように、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の上端側に配置されて、係合機構に係合し傾斜機構の変位によって傾斜する傾斜踏み板を装備した傾斜車椅子用踏段を設けたものである。
【0079】
これによって、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段のいずれかが移動して停止した状態で車椅子積載面が形成され、また傾斜車椅子用踏段と併せて車椅子積載スペースが形成される。したがって、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子により容易に乗降することができる。これにより、主枠の全長を増したり、主枠の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。
【0080】
また、主枠の下端側乗降口に設けられて主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。このため、対向した乗降口面と上昇踏み板との段差が縮小される。したがって、主枠下側の乗降口における車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化する効果がある。
【0081】
また、この発明は以上説明したように、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上昇踏み板が突出変位した連結腕に支持されて第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し連結腕の機構に係合して連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に昇降機構により駆動機構が上昇して車止め片の機構に係合して車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とが設けられて、主枠の下端側乗降口寄りに車椅子積載面が形成され、次いで乗込み台を上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに変位動作させ、乗込み台を介して車椅子積載面に車椅子が搭載された後に車止め片を突出させる車椅子の搬送運転を行うものである。
【0082】
これによって、漸増傾斜移動区間又は漸減傾斜移動区間に、第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段のいずれかが移動して停止した状態で車椅子積載面が形成される。したがって、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく、車椅子の乗り込みができ、また降り立つことができる。これにより、主枠の全長を増したり、主枠の両端を支持する建築梁の間隔を増大したりすることが不要になる。したがって、車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。
【0083】
また、主枠の下端側乗降口に設けられて主枠の下端側において上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台が設けられる。そして、主枠の下端側乗降口寄りに車椅子積載面が形成され、次いで乗込み台を上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに変位動作させ、乗込み台を介して車椅子積載面に車椅子が搭載された後に車止め片を突出させる車椅子の搬送運転が行われる。このため、車椅子の搬送時の対向した乗降口面と上昇踏み板との段差が縮小されて、主枠下側の乗降口における車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化し、また車椅子積載面に搭載された車椅子が主枠下端側へ移動する不具合を防止する効果がある。
【0084】
また、この発明は以上説明したように、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段及びこの第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板が装備され第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターに、主枠の下端側乗降口に設けられて、下端側乗降口付近にて第一車椅子用踏段が第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて第二車椅子用踏段の上昇踏み板が第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇した上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台を設けたものである。
【0085】
これによって、主枠の下端側乗降口に第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段が配置された状態で車椅子積載面が形成されるので、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく車椅子が乗降できる。これにより、短い主枠で済み車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。また、主枠の下端側乗降口に乗込み台が設けられるので、車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化する効果がある。
【0086】
また、この発明は以上説明したように、多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段並びにこの第一車椅子用踏段の主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が装備され第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターに、主枠の下端側乗降口に乗込み台が設けられて、下端側乗降口付近にて第一車椅子用踏段が第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて第二車椅子用踏段の上昇踏み板が第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇変位した上昇踏み板の上面寄りに乗込み台が配置され、乗込み台を介して車椅子積載面に車椅子が搭載された後に車止め片を突出させる車椅子の搬送運転を行うものである。
【0087】
これによって、主枠の下端側乗降口に第一車椅子用踏段及び第二車椅子用踏段が配置された状態で車椅子積載面が形成されるので、主枠端部寄りに通常のエスカレーターよりも長い踏段の水平移動区間を設けることなく車椅子が乗降できる。これにより、短い主枠で済み車椅子踏段付エスカレーター設置の制約、また既設の通常エスカレーターを車椅子踏段付エスカレーターに改造する場合の制約を解消する効果がある。また、主枠の下端側乗降口に乗込み台が設けられるので、車椅子による車椅子積載面の乗降を容易化し、また車止め片により車椅子の主枠下端側への移動を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す図で、車椅子踏段付エスカレーターの概念的側面図。
【図2】 図1の車椅子踏段付エスカレーターの主枠下端部における車椅子搬送の第一状況を説明する主枠下端部箇所の拡大図。
【図3】 図2の次の第二状況を説明する図。
【図4】 図3の次の第三状況を説明する図。
【図5】 図4の次の第四状況を説明する図。
【図6】 図5の次の第五状況を説明する図。
【図7】 図6の次の第六状況を説明する図。
【図8】 図1の車椅子踏段付エスカレーターの主枠上端部における車椅子搬送の第一状況を説明する主枠上端部箇所の拡大図。
【図9】 図8の次の第二状況を説明する図。
【図10】 図9の次の第三状況を説明する図。
【図11】 図10の次の第四状況を説明する図。
【図12】 この発明の実施の形態2を示す図で、車椅子踏段付エスカレーターの主枠下端部における車椅子搬送の状況を説明する主枠下端部箇所の拡大図であって前述の図6相当図。
【図13】 従来の車椅子踏段付エスカレーターを示す概念的側面図。
【図14】 車椅子搬送の第一状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図。
【図15】 車椅子搬送の第二状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図。
【図16】 車椅子搬送の第三状況を説明する図13の下端側乗降口箇所の拡大図
【符号の説明】
1 主枠、4 乗降口、6 搬送帯、7 踏段、12 傾斜車椅子用踏段、13 傾斜機構、14 傾斜踏み板、15 第一車椅子用踏段、17 連結腕、18 第二車椅子用踏段、19 上昇踏み板、20 車止め片、22 車椅子、23 車椅子積載面、24 第一作動機構、25 昇降機構、26 係合機構、27 第二作動機構、28 昇降機構、29 駆動機構、31 乗込み台、32乗込み板、35 乗込み板。

Claims (7)

  1. 多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、上記主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて上記踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、上記踏段の相互間に配置されて上記第一車椅子用踏段の上記主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上記上昇踏み板が突出変位した上記連結腕に支持されて上記第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、上記主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し上記連結腕の機構に係合して上記連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも上記主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上記上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に上記昇降機構により駆動機構が上昇して上記車止め片の機構に係合して上記車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、上記主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して上記主枠の下端側において上昇変位した上記上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とを備えた車椅子踏段付エスカレーター。
  2. 乗込み台を、常時は上記乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置される乗込み板により形成したことを特徴とする請求項1記載の車椅子踏段付エスカレーター。
  3. 乗込み台を、常時は上記乗降口床面に重合した引退位置に配置され要時に回動変位して上昇位置に配置され、回動端が上昇変位した上昇踏み板の上面に支持されて架橋状態に配置される乗込み板により形成したことを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の車椅子踏段付エスカレーター。
  4. 踏段の相互間に配置されて第一車椅子用踏段の主枠の上端側に配置されて、係合機構に係合し傾斜機構の変位によって傾斜する傾斜踏み板が設けられた傾斜車椅子用踏段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の車椅子踏段付エスカレーター。
  5. 多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯と、上記主枠の下端側へ変位する連結腕が設けられて上記踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段と、上記踏段の相互間に配置されて上記第一車椅子用踏段の上記主枠の下端側に配置され、上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が設けられて、上昇変位した上記上昇踏み板が突出変位した上記連結腕に支持されて上記第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段と、上記主枠の乗降口寄りに設けられて要時に上昇し上記連結腕の機構に係合して上記連結腕を突出位置に変位させる第一作動機構と、この第一作動機構よりも上記主枠の乗降口寄りに設けられて昇降機構により要時に上昇して上記上昇踏み板を上昇位置に変位させると共に上記昇降機構により駆動機構が上昇して上記車止め片の機構に係合して上記車止め片を突出位置に変位させる第二作動機構と、上記主枠の下端側乗降口に設けられて常時は引退位置に配置され要時に変位して上記主枠の下端側において上昇変位した上記上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台とが設けられて、上記主枠の下端側乗降口寄りに上記車椅子積載面が形成され、次いで上記乗込み台を上昇変位した上記上昇踏み板の上面寄りに変位動作させ、上記乗込み台を介して上記車椅子積載面に車椅子が搭載された後に上記車止め片を突出させる車椅子踏段付エスカレーターの運転方法。
  6. 多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の上記踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段及びこの第一車椅子用踏段の上記主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板が装備され上記第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターにおいて、上記主枠の下端側乗降口に設けられて、上記下端側乗降口付近にて上記第一車椅子用踏段が上記第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて上記第二車椅子用踏段の上昇踏み板が上記第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇変位した上記上昇踏み板の上面寄りに配置される乗込み台を備えたことを特徴とする車椅子踏段付エスカレーター。
  7. 多数の踏段が無端状に連結されて主枠を循環移動する搬送帯の上記踏段の相互間に配置された第一車椅子用踏段並びにこの第一車椅子用踏段の上記主枠の下端側に配置されて上昇変位する上昇踏み板及び突出変位する車止め片が装備され上記第一車椅子用踏段の踏み板面とにより車椅子積載面を形成する第二車椅子用踏段とが設けられた車椅子踏段付エスカレーターにおいて、上記主枠の下端側乗降口に乗込み台が設けられて、上記下端側乗降口付近にて上記第一車椅子用踏段が上記第二車椅子用踏段と段差のある状態で配置されて上記第二車椅子用踏段の上昇踏み板が上記第一車椅子用踏段の踏み板面と同一高さまで上昇した後、上昇変位した上記上昇踏み板の上面寄りに上記乗込み台が配置され、上記乗込み台を介して上記車椅子積載面に車椅子が搭載された後に上記車止め片を突出させる車椅子踏段付エスカレーターの運転方法。
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