JP3956694B2 - 車両内情報通信システム及び車載電源制御ユニット - Google Patents

車両内情報通信システム及び車載電源制御ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載された情報処理装置と相互にデータ通信可能な車載機器に対し、その動作用電源を供給する車載電源制御ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に搭載される電子機器(以下「車載機器」と称す)は、それぞれが独立に駆動し、イグニションスイッチがオンのときに車載バッテリからの電源供給を受けて動作を開始し、オフにした時点で車載バッテリからの電源供給が遮断されてその動作が停止するよう構成されているものが一般的である。
【0003】
ところで、近年になって、車両にパーソナルコンピュータ(以下「PC」と略す)を搭載し、このPCを車載機器の中枢部として用いることが行われるようになってきた。例えば、車両に搭載したPC(以下「車載PC」と称す)に、車載通信機器を含む各種の車載機器を相互にデータ送受信可能となるよう接続して、車両内情報通信システムを構築することが行われている。
【0004】
このように、車載PCと各種車載機器とを接続して車両内情報通信システムを構築することにより、車両内の各種情報はもちろん車載通信機器を介して車両外部との間で送受信される各種データ等を、車載PCが集約して、予め設定されたプログラム或いは外部操作(例えばユーザによるキーボード等の入力装置の操作)に従って効率的に処理することができる。
【0005】
車載PCの動作用電源としては、他の車載機器と同様、車載バッテリからイグニションスイッチを介して電源供給を受けるのに加え、一般に、専用のバッテリを備えている。つまり、車載バッテリからの電源供給の有無に関係なく独自に動作することも可能である。そのため、仮に車載PCが何らかのデータ処理を行っている最中にイグニションスイッチがオフになったとしても、専用のバッテリによりデータ処理を継続することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、各種車載機器への電源供給は、上記の通りイグニションスイッチの状態に依存し、イグニションスイッチがオフになると車載機器はその動作を停止する。そのため、車載PCと各種車載機器との間でデータ通信が行われている最中にイグニションスイッチがオフになると、データ通信が正常に完了しないまま途中で停止してしまう。
【0007】
つまり、データ通信中にイグニションスイッチをオフにすると、車載PCは専用バッテリにより引き続きデータ処理を行うことができるものの、他の車載機器は通信中であるにも関わらず電源供給が遮断されて動作が停止してしまい、結果として両者間のデータ通信が未完のまま停止してしまうのである。
【0008】
具体的には、例えば車載機器として外部とのデータ通信を行うためのパケット通信機が備えられている場合であって、そのパケット通信機が外部から受信したデータを車載PCへ送信しているときにイグニションスイッチがオフになると、パケット通信機にて受信したデータが完全に車載PCに送信されず、正常なデータ処理が行われないことになる。
【0009】
また例えば、車載機器として、運転者が車両に乗ったままの状態で飲食物等の買い物を行えるよう、購入物品の電子決済を販売店側との間で無線にて行うための無線データ通信機(例えば狭帯域通信方式として知られているDSRCによる通信機;詳細は後述)が備えられている場合、電子決済実行中(即ち車載PCが無線データ通信機を介して販売店側と相互にデータ通信を行っている間)に運転者がイグニションスイッチをオフにしてしまうと、車載PCと無線データ通信機との間のデータ通信が停止してしまい、電子決済が失敗してしまうことになる。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、車載PCと他の車載機器とが相互にデータ送受信可能に構成された車両内情報通信システムにおいて、両者がデータ通信を行っている最中にイグニションスイッチ等の電源スイッチがオフにされても、そのデータ通信を正常に完了できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両内情報通信システムは、車載機器と相互にデータ送受信可能であると共に該車載機器との間でデータ通信中か否かを判断可能な情報処理装置が、予め設定されたプログラム若しくは外部操作(例えばキーボード等の入力装置を用いた入力操作など)に従って車載機器を制御するよう構成され、更に、車載機器へ電源供給を行うための車載電源制御ユニットが備えられたものである。
【0012】
車載電源制御ユニットは、車両の電源スイッチのオン時に、車載バッテリからの電源を、そのまま又は所定電圧(車載機器を動作させるのに必要な電圧)に変換して車載機器へ動作用電源として供給するものであり、車載機器は、車載電源制御ユニットから動作用電源が供給されているときに動作するよう構成されている。
そして本発明では、情報処理装置が、車載機器とのデータ通信が行われていないときに電源スイッチがオフされたとき、若しくは、データ通信中に電源スイッチがオフされた場合であって該データ通信が完了したときに、車載電源制御ユニットへ第1通信完了信号を送信するよう構成され、車載電源制御ユニットが、電源スイッチがオフされた後、情報処理装置から第1通信完了信号を受信したとき、又は所定の待機時間を経過しても情報処理装置から第1通信完了信号の送信がなかった場合に、動作用電源の供給を停止する。
更に、情報処理装置は、車両に搭載され電源スイッチの状態に関わらず常に動作すると共に無線にて外部との通信が可能な車載無線通信装置と、相互にデータ通信可能であって、該車載無線通信装置が外部からデータを受信したとき該データに基づいた処理を行うよう構成されており、車載無線通信装置は、外部からデータを受信したときにその旨を表す受信確認信号を車載電源制御ユニットへ送信するよう構成されている。そして、車載電源制御ユニットは、情報処理装置の動作停止中に受信確認信号を受信したならば該情報処理装置を動作させる。
【0013】
つまり、従来のように電源スイッチのオフによって車載機器への動作用電源供給を無条件に停止するのではなく、電源スイッチのオフ時に、情報処理装置と車載機器とのデータ通信が完了していない(即ち、オフ前からのデータ通信が継続中)ならば、すぐには動作用電源の供給を停止せず、そのデータ通信が完了するまで供給を継続するのである。
車載電源制御ユニットは、電源スイッチのオフ後、どのタイミングで動作用電源の供給を停止すべきかを情報処理装置からの第1通信完了信号に基づいて判断する。具体的には、電源スイッチのオフ後、第1通信完了信号を受信したときに動作用電源の供給を停止する。
また、電源スイッチのオフ後、所定の待機時間を経過しても第1通信完了信号の送信がなかった場合も、動作用電源の供給を停止する。これは、何らかの要因(例えば情報処理装置又は車載機器の異常等)でデータ通信が終わらない、或いはデータ通信が終わったにも関わらず第1通信完了信号の送信が行われないなど、種々の異常が生じることも考えられ、このような異常時に車載機器への動作用電源供給を継続させたとしても、いつまでたっても第1通信完了信号が送信されず、無駄な電力消費を引き起こしてしまうおそれがあるからである。
【0014】
従って、本発明(請求項1)の車両内情報通信システムによれば、情報処理装置と車載機器とのデータ通信中に電源スイッチがオフされても、そのデータ通信が完了するまでは車載機器への電源供給が続くため、電源スイッチの状態に関係なくデータ通信を正常に完了できる。また、車載電源制御ユニットは、第1通信完了信号に基づいてデータ通信中であるか否かの判断を確実に行うことができる。
しかも、電源スイッチのオフ後、所定の待機時間を経過しても第1通信完了信号の送信がなければ動作用電源の供給を停止するため、情報処理装置又は車載機器の異常等によってデータ通信が終わらない或いはデータ通信完了にも関わらず第1通信完了信号が送信されない事態が生じても、いつまでも車載機器への動作用電源を供給し続けることはなく、電力の浪費を抑えることができる。
更に、車載無線通信装置は、電源スイッチの状態に関わらず常に動作するよう構成されているため、車載無線通信装置による外部からのデータ受信が常に可能となり、情報処理装置が動作していないときに車載無線通信装置が何らかのデータを受信した場合は車載電源制御ユニットが情報処理装置を動作させるため、たとえ情報処理装置が動作を停止しているときにデータ送信を受けても、そのデータをリアルタイムに受信・処理することができる。
【0015】
尚、情報処理装置の電源については、例えば通常は車載バッテリから直接又は電源スイッチを介して電源供給を受けるようにすると共に、車載バッテリ異常時(電圧低下等)や電源スイッチのオフ時であっても必要に応じて動作を継続できるよう専用のバッテリを内蔵するように構成してもいいし、或いは、本発明の車載電源制御ユニットを介して電源供給を受けるようにしてもよく、情報処理装置の仕様等に応じて適宜決めればよい。
【0016】
また、電源スイッチは、例えば運転者がキーを車両のキーシリンダに挿入して捻り操作することによりオン・オフされるスイッチ(内燃機関車両ではイグニションスイッチがこれに相当)であってもいいし、キーシリンダからキーを抜いて更にドアをロックしたときにオフされるもの、或いはイグニションスイッチとは別の専用のスイッチであってもよく、その態様は特に限定されない。
【0019】
また、第1通信完了信号としては、例えばデータ通信完了時に情報処理装置から送信される特定信号であったり、逆にデータ通信中に常時特定信号を送信しておいてデータ通信完了とともにその特定信号の送信を停止することにより、その特定信号の送信停止をもって第1通信完了信号とみなすようにしてもいいし、或いは、車載電源制御ユニットが積極的にデータ通信中か否かの確認信号を情報処理装置側へ送信し、それに対して情報処理装置がデータ通信中である旨又はそうでない旨の応答信号を返すようにしてもよく、電源スイッチをオフしたときにデータ通信中であるか否かを車載電源制御ユニット側で確実に把握できる限り、種々の方法を採りうる。
【0022】
また、所定の待機時間は、例えば、車載機器が行うデータ通信の種類や送受信データ量等を考慮しつつ、通常ならば十分にデータ通信が終了するであろうと思われる時間を基準にして決めるなど、車載機器や情報処理装置の仕様等に応じて適宜決めればよい。
【0023】
ところで、動作用電源の元となる車載バッテリは、その使用状況や使用年数等によって電圧が低下する事も予想される。そのため、情報処理装置と車載機器とのデータ通信中に車載バッテリの電圧が低下すると、車載機器が正常に動作しなくなってデータ通信も正常に完了しなくなるおそれがある。
【0024】
そこで、例えば請求項2に記載のように、車載バッテリとは別に予備用のサブバッテリを備え、車載電源制御ユニットは、車載バッテリの電圧が所定の下限電圧値より低くなったとき、該車載バッテリに代えてサブバッテリからの電源を元に動作用電源の供給を行うようにすると共に、情報処理装置へ、新規のデータ通信を行わせない旨及びデータ通信を実行中ならばそのデータ通信を完了すべき旨を表す通信完了指令を送信し、該通信完了指令の送信後、情報処理装置からデータ通信が行われていない旨を表す第2通信完了信号が送信されてきたときに、動作用電源の供給を停止するよう構成するとよい。そして、情報処理装置は、データ通信が行われていないときに通信完了指令を受信したとき、若しくは、データ通信中に通信完了指令を受信した場合であってそのデータ通信が完了したときに、車載電源制御ユニットへ第2通信完了信号を送信するように構成するとよい。
【0025】
下限電圧値は、車載機器が動作可能な電圧の範囲内で任意に決めることができ、例えば車載機器動作可能電圧の下限値近傍に設定してもいいし、車載バッテリの正常時電圧と車載機器動作可能電圧の下限値との中間値に設定するなど、適宜決めればいい。
【0026】
これにより、車載バッテリの電圧が低下しても(下限電圧値より低くなっても)、サブバッテリに切り替えることによって、実行中のデータ通信が途絶えてしまうのを防止し、少なくともその実行中のデータ通信については確実に完了させることができる。しかも、サブバッテリへの切り換え後は、そのときに実行中のデータ通信が完了するまでは動作用電源の供給を継続するものの、そのデータ通信が完了次第、動作用電源の供給を停止するため、サブバッテリの電圧までが低下してしまってそのときのデータ通信が中断されてしまうといったことを防止することもできる。
【0027】
即ち、車載バッテリ及びサブバッテリを酷使することなく必要最低限の電源供給(実行中のデータ通信を正常に完了しうる程度の電源供給)のみが行われることになり、車両本来の機能(エンジン制御等の走行制御など)に影響を及ぼしてしまうことを防止することもできる。
【0028】
ここで、本発明(請求項1又は2)の車両内情報通信システムにおける車載電源制御ユニットが、車載機器への電源供給等の各種制御を所定の制御プログラムに基づいて行うものであるとき、場合によってはその制御プログラムを変更する必要が生じることも予想される。
【0029】
そこで、請求項1又は2記載の車両内情報通信システムは、例えば請求項3に記載のように構成されたものであるとよい。即ち、情報処理装置は、車載無線通信装置を介して車載電源制御ユニット用の制御プログラムを受信したら該制御プログラムを車載電源制御ユニットへ送信するよう構成されたものである。そして、車載電源制御ユニットは、情報処理装置から制御プログラムを受信したとき、元の制御プログラムをその受信した制御プログラムに更新するのである。
【0030】
これにより、運転者自らがプログラムの管理や変更作業等を行うことなく、常に最新の制御プログラムにて車載電源制御ユニットを動作させることができる。尚、ここでいう制御プログラムの更新とは、既にある制御プログラムの一部又は全部を変更することはもちろん、既にある制御プログラムとは別に新たな制御プログラムを追加すること等、車載電源制御ユニットがその動作時に実行するあらゆるプログラム(ソフトウェア)を変更又は追加することを意味する。
【0031】
そして、上記の制御プログラム変更は、例えば運転者が車載無線通信装置を直接操作して、制御プログラムを管理している外部の管理センター等と通信を行って更新の必要性を確認した上で実行することはもちろん可能であるが、制御プログラムの変更履歴を上記管理センター等で常に管理し、更新の必要が生じたときに管理センター側から新たな制御プログラムを送信してもらうということも可能であり、後者の方が常に最新の制御プログラムを効率的に得ることができる。
【0033】
また、例えば請求項に記載のように、情報処理装置は、起動後予め設定したタイミングで、車載無線通信装置にて制御プログラムが受信されたか否かを判断し、受信されたならば該受信された制御プログラムを車載電源制御ユニットへ送信するものであるとよい。
【0034】
車載無線通信装置は、車両に搭載され前記電源スイッチの状態に関わらず常に動作するものであるため、車載無線通信装置による外部からのデータ受信常に可能である。そのため、情報処理装置が動作していないときに車載無線通信装置が何らかのデータを受信した場合は車載電源制御ユニットが情報処理装置を動作させるため、たとえ情報処理装置が動作を停止しているときにデータ送信を受けても、そのデータをリアルタイムに受信・処理することができる。
【0035】
次に、請求項記載の発明は、請求項1〜いずれかに記載の車両内情報通信システムにおいて使用される車載電源制御ユニットであり、電源供給手段が、電源スイッチのオン時に車載バッテリからの電源を元に動作用電源を生成して車載機器へ供給し、電源供給制御手段が、
電源スイッチのオフ後、情報処理装置から第1通信完了信号が送信されてくるまでは電源供給手段に対して動作用電源の供給をそのまま継続させ、電源スイッチのオフ後、情報処理装置から第1通信完了信号が送信されてきたとき又は所定の待機時間を経過しても該第1通信完了信号の送信がなかった場合は、電源供給手段に対して動作用電源の供給を停止させる。
【0036】
つまり、電源供給手段による動作用電源の供給を、電源供給制御手段が、車載機器と情報処理装置とのデータ通信状況に基づいて制御する。電源スイッチのオフ後、どのタイミングで動作用電源の供給を停止すべきかの判断は、情報処理装置からの第1通信完了信号に基づいて行う。また、電源スイッチのオフ後、所定の待機期間を経過しても情報処理装置から第1通信完了信号の送信がなかった場合は、電源供給手段による動作用電源の供給を停止させる。従って、請求項1〜4いずれかに記載の車両内情報通信システムで使用される車載電源制御ユニットとして好適なものである。
【0040】
次に、請求項記載の車載電源制御ユニットは、特に請求項記載の車両内情報通信システムを実現するのに好適なものであって、サブ電源供給手段が、車載バッテリの電圧が所定の下限電圧値より低いか否かを判定して、低い場合に車載バッテリから電源供給手段への電源供給を遮断して予備用のサブバッテリからの電源を前記電源供給手段へ供給し、完了指令送信手段が、サブ電源供給手段によって電源供給手段へ供給される電源がサブバッテリからの電源に切り替わったとき、新規のデータ通信を行わせない旨及びデータ通信を実行中ならばそのデータ通信を完了すべき旨を表す通信完了指令を情報処理装置へ送信する。
【0041】
そして、電源供給制御手段は、通信完了指令が送信された後、情報処理装置から、データ通信が行われていないこと若しくは該送信時に行われていたデータ通信が完了したことを示す第2通信完了信号が送信されてきたとき、電源スイッチの状態に関わらず電源供給手段による動作用電源の供給を停止させる。
【0042】
これにより、実行中のデータ通信が車載バッテリ電圧低下によって途絶えてしまうのを防止すると共に、車載バッテリ及びサブバッテリの酷使も防止することができる。
また、請求項記載の車載電源制御ユニットは、特に請求項記載の車両内情報通信システムを実現するのに好適なものであって、車載電源制御ユニット用の制御プログラムを情報処理装置から受信したとき、プログラム更新手段が、元の制御プログラムを該受信した制御プログラムに更新する。このプログラム更新手段により、車載電源制御ユニットは、常に最新の制御プログラムに従ってその動作が行われることになる。
【0043】
更に、請求項記載の車載電源制御ユニットは、特に請求項記載の車両内情報通信システムを実現するのに好適なものであって、プログラム更新手段は、車載無線通信装置により受信されたデータが制御プログラムであってその制御プログラムが情報処理装置を介して送信されてきたとき、上記更新を行う。
これにより、情報処理装置の動作停止中に車載無線通信装置が外部からデータを受信した場合であっても、情報処理装置を動作させることによりその受信データを正常に処理することが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の車両内情報通信システムの概略構成を示すブロック図である。図1に示す如く、本実施形態の車両内情報通信システムは、データ管理センタ15、パケット通信中継局16、固定局17及びそれらを相互に接続する通信ネットワークを除き、車両内部に構築されるものであり、電源制御ユニット1、車載PC2、バッテリ3、サブバッテリ12、イグニションスイッチ4、及び車載機器としてのパケット通信機5、GPSレシーバ6、USBハブ7、ICカードリーダライタ8、DSRC車載器9、オーディオ機器10、ナビゲーション機器11により構成される。
【0045】
尚、本実施形態の電源制御ユニット1は、主として情報通信系の各種車載機器5〜11への電源供給を制御するためのものであり、その他図示しない駆動系・ボデー系の各種車載機器への電源供給については、別途バッテリ3から直接或いはイグニションスイッチ4等を介して行われている。
【0046】
まず、電源制御ユニット1の構成について説明する。電源制御ユニット1は、バッテリ3(本発明の車載バッテリに相当)又はサブバッテリ12からの電源を、そのまま或いは所定電圧に変換して動作用電源として車載PC2及び各種車載機器5〜11へ供給するためのものであり、主としてユニットスイッチ21、電源安定化回路22、車載機器電源スイッチング回路23、車載PC用電源スイッチング回路24、電源制御部25、及びLED26により構成されるものである。
【0047】
ユニットスイッチ21には、バッテリ3からの電源(例えば12V;以下「+B電源」と称す)が、そのまま入力されると共にイグニションスイッチ(本発明の電源スイッチに相当;以下「IGスイッチ」と略す)を介しても入力されており、更にサブバッテリ12からの電源(バッテリ3と同じ電圧)も入力されている。本実施形態のサブバッテリ12は、バッテリ3と同様、図示しないオルタネータにより充電される二次電池であるが、二次電池に限らず、例えば単なる一次電池であってもよい。尚、電源制御ユニット1自体は、このユニットスイッチ21をオンすることによって動作する。
【0048】
IGスイッチ4は、車両内部の運転席に備えられたキーシリンダに、その車両のマスターキーを挿入して捻り操作することによりオン・オフ切り替えが行われる周知のスイッチであり、オフの位置にある場合はバッテリ3からの+B電源が遮断された状態にあるが、オフ位置以外(アクセサリ位置又はイグニション位置;以下単に「オン」という)にすることにより、+B電源が供給される。この、IGスイッチ4を介してユニットスイッチ21に供給される+B電源を、以下「ACC0電源」という。
【0049】
そして、ユニットスイッチ21のオン時、+B電源が電源安定化回路22及び電源制御部25へ供給されると共に、ACC0電源も電源制御部25へ供給される。また、ユニットスイッチ21は、+B電源の電圧を常時監視して所定の下限電圧値(+B電源で動作する車載機器や車載PC2がその動作に最低限必要な電圧)より低くなったときに、バッテリ3からの電源に代えてサブバッテリ12からの電源を+B電源として電源安定化回路22及び電源制御部25へ供給するバッテリ切替機能を備えている。このバッテリ切替機能は、図示は省略するものの、例えばアナログコンパレータ等を用いる等の種々の方法によりハード的に実現されるものである。
【0050】
電源安定化回路22及び車載機器電源スイッチング回路23について、その内部構成を図2に示す。図2に示す如く、電源安定化回路22は、ユニットスイッチ21からの+B電源をそのまま車載PC用電源スイッチング回路24,パケット通信機5,及び車載機器電源スイッチング回路23へ供給すると共に、+B電源を5V安定化電源回路22aにて直流5V電源(以下単に「5V電源」という)に変換して車載機器電源スイッチング回路23へ供給するものである。
【0051】
車載機器電源スイッチング回路23は、+Bリレー23a,ACCリレー23b及び5V電源リレー23cを備えたものであり、電源安定化回路22からの+B電源が、+Bリレー23a及びACCリレー23bを介してそれぞれ各車載機器6〜11へ供給されると共に、5V安定化電源回路22aからの5V電源も、5V電源リレー23cを介して各車載機器6〜11へ供給される。各リレー23a〜23cはいずれも、コントローラ31からのリレー制御信号に従って動作する。尚、ACCリレー23bを介して出力される+B電源を、以下「ACC電源」という。
【0052】
車載PC用電源スイッチング回路24の内部構成については、図示を省略するものの、車載機器電源スイッチング回路23における+Bリレー23a及びACCリレー23bと同じリレーを備え、電源安定化回路22からの+B電源をこれら各リレーを介して+B電源及びACC電源として車載PC2へ供給している。
【0053】
本実施形態では、車載機器電源スイッチング回路23からの+B電源と5V電源、及び車載PC用電源スイッチング回路24からの+B電源は、基本的にユニットスイッチ21がオンである限り常時出力されるよう、対応する各リレーが制御されている。つまり、IGスイッチ4の状態に関係なく、車載PC2への+B電源、及び各車載機器5〜11への+B電源と5V電源は、常時供給されるのである。但し、車載PC2及びパケット通信機5を除く各車載機器5〜11は、常時動作するわけではなく、ACC電源の供給を受けて初めて動作する。
【0054】
より詳しくは、車載PC2及び各車載機器6〜11は、IGスイッチ4の状態に関係なく常時+B電源の供給を受けているが、ACC電源が供給されない限り動作しないよう構成されている。逆に言えば、ACC電源が供給されているときのみ動作するよう構成されていることになる。尚、パケット通信機5は、電源安定化回路22を介して+B電源の供給のみを受けており、この+B電源の供給がある限り常時動作するものである。
【0055】
ACC電源の供給(ACCリレー23bのオン・オフ)は、基本的にはIGスイッチ4の状態に依存するよう制御されるものであり、IGスイッチ4がオンであればACC電源もオン(つまり供給)となり、IGスイッチ4がオフになるとACC電源もオフ(つまり供給停止)となる。但し、本実施形態では、IGスイッチ4がオフの時であってもACC電源の供給を継続する(つまり各車載機器6〜11の動作を継続させる)場合があるのだが、これについては後で述べる。
【0056】
電源制御部25は、当該電源制御ユニット1としての各種機能を実現するためのプログラム(メモリ33内に格納)に従って各種動作を実行するコントローラ31を中心に構成されている。そして、ユニットスイッチ21からのACC0信号をイグニションON/OFF検知部35が検知し、IGスイッチ4の状態をコントローラ31へ伝える。また、ユニットスイッチ21からの+B電源を電圧検知部36が検知し、その結果(以下「+B電圧値」という)をコントローラ31へ伝える。
【0057】
コントローラ31は、これらIGスイッチ4の状態及び+B電圧値を監視しつつ、メモリ33内のプログラムに従って各種制御を実行するほか、通信I/F34を介して車載PC2やパケット通信機5とのデータ通信も行う。コントローラ31内の車載PC動作判定部32は、車載PC2から送信される動作信号に基づいて車載PC2の動作状態を判断すると共に、車載PC2から送信される通信完了信号に基づいて、車載PC2と各車載機器5〜11とのデータ通信が完了したか否かを判断するものであるが、その詳細についても後述する。
【0058】
ウォッチドッグタイマ37は、例えばIGスイッチ4がオフになった以降の経過時間を計測するなど、後述する各種制御において行われる各種時間計測に使用されるものである。LED26は、+B電圧値の低下時など、各種異常発生時に点灯させることにより、異常発生を外部に報知するためのものであり、電源制御ユニット1の装置筐体表面であってしかも運転者が車両室内から目視できるよう配置されている。
【0059】
次に、本実施形態の車載PC2(本発明の情報処理装置に相当)は、各車載機器5〜11と相互にデータ送受信可能となるよう接続されると共に、電源制御ユニット1とも通信ラインL1を介して相互にデータ通信可能に接続されている。そして、各車載機器5〜11から通信I/F39を介して受信したデータ及び電源制御ユニット1から通信I/F41を介して受信したデータは、車載PC制御器38へ入力され、予め設定されたプログラム若しくは外部操作(例えば車載PC2が備える図示しないキーボードからの入力操作)に従って、上記入力されたデータの処理や各車載機器5〜11の制御等が行われる。
【0060】
車載PC2の動作用電源は、既述の通り電源制御ユニット1から電源回路40へ供給(より詳しくは車載PC用電源スイッチング回路24から供給)される+B電源及びACC電源であり、ACC電源の状態に従って、+B電源により動作する。即ち、+B電源の供給は常時受けているもののACC電源がオフの間は動作を開始せず、ACC電源がオンになったときにその動作を開始、つまり内部OS(Operating System)が起動するのである。
【0061】
そのため、電源回路40は、電源制御ユニット1からの+B電源をそのまま或いは所定電圧に変換して車載PC2内の各部へ供給すると共に、電源制御ユニット1からのACC電源の状態を車載PC制御器38へ伝達する。尚、図示しないものの、車載PC2には専用のバッテリが内蔵されており、+B電源の供給が途絶えても動作できるようにされている。
【0062】
パケット通信機5は、特に本発明の車載無線通信装置にも相当するものであり、既述の通り、IGスイッチ4の状態に関わらず電源安定化回路22からの+B電源の供給がある限り動作し続けるものである。
このパケット通信機5は、例えば車両周辺地域の観光情報(広域情報)や、電源制御ユニット1又は車載PC2或いは他の各種車載機器のプログラム等、種々のデータをパケット通信中継局16を介して受信したり、逆に車両内における種々の情報を、パケット通信中継局16及び通信ネットワークを介して外部のデータ管理センタ15へ送信したりする。
【0063】
また、パケット通信機5は、車載PC2と通信ラインL5を介して接続されると共に、電源制御ユニット1とも通信ラインL2を介して接続されており、各々通信ラインL5,L2を介して相互にデータ送受信可能である。具体的には、外部から受信した上記各種のデータを通信ラインL5を介して車載PC2へ伝送すると共に、外部からデータを受信したとき、その旨を表す受信確認信号を通信ラインL2を介して電源制御ユニット1へ伝送する。
【0064】
尚、本実施形態の通信ラインL1,L3〜L5はいずれもUSB(Universal Serial Bus)インタフェースによるものであり、通信ラインL2はRS−232Cインタフェースによるものである。また、USBハブ7は、USBインタフェースを備えた機器をUSBホスト(ここでは車載PC2)に複数接続するために使用される周知の中継装置である。
【0065】
GPSレシーバ6は、GPS(Global Positioning System)を利用して車両の位置を得るための周知の装置である。このGPSレシーバ6により得られた車両位置は、通信ラインL4を介して車載PC2へ伝送され、車載PC2からさらに通信ラインL3及びUSBハブ7を介してナビゲーション機器11へ伝送される。ナビゲーション機器11は、その伝送されてきた車両位置に基づいて、予め用意された地図データ上に自車位置を示したものをLCD(液晶表示装置)等の表示装置(図示略)に表示させる。
【0066】
USBハブ7に接続された各種機器のうち、ICカードリーダライタ8は、例えば有料道路の自動料金収受システムであるETC(Electronic Toll Collection)システムにおいて、ICカードを用いて通行料金を決済する際に用いたり、或いは、車両に乗車しながら飲食物を購入できる販売店等で飲食物の料金決済をICカードにて行う際に用いたりするものであり、こういった決済情報は、DSRC車載器9を介して外部の固定局17との間で送受信される。
【0067】
DSRC車載器9は、社団法人電波産業会にて有料道路自動料金収受システム標準規格(ARIB STD−T55)として策定されている狭帯域通信方式のDSRC(Dedicated Short Range Communications)に対応した無線通信装置等である。ICカードリーダライタ8は、このDSRC車載器9により外部から受信したデータを直接或いは車載PC2を介して取得し、そのデータに基づいてICカードへのデータ書き込み・変更等を行う。
【0068】
尚、DSRC車載器9では、決済情報に限らず、例えば車両周囲のよりピンポイント的な観光情報等の様々な情報も受信することができ、受信した情報を表示装置(図示略)に表示させることも可能である。更に、データ管理センタ15から各種プログラムをダウンロードする際にもこのDSRC車載器9を用いることができる。既述のパケット通信機5によってもダウンロード可能であるが、ダウンロードするプログラムのデータ量が大きい場合、パケット通信よりも通信速度の速いDSRCを利用する方が効率的である。
【0069】
次に、上記構成の車両内情報通信システムにおいて、電源制御ユニット1から車載PC2及び各車載機器6〜11への動作用電源の供給がどのように制御されるかについて、詳細説明する。図3は、本実施形態の電源制御ユニット1,車載PC2及び各種車載機器6〜11の概略動作状況を示す説明図である。尚、以下の説明においては、ユニットスイッチ21はオンされて電源制御ユニット1自体は動作しているものとして説明する。
【0070】
まず、IGスイッチ4をオンにすることにより、その旨を示す起動信号(ACC0信号)が電源制御ユニット1へ入力される。これを受けた電源制御ユニット1では、電圧検知部36にて+B電源の電圧が安定しているか否かを判断し、安定が確認され次第、車載PC2及び各車載機器6〜11へACC電源の供給を行う。つまり、車載機器電源スイッチング回路23内のACCリレー23b及び車載PC用電源スイッチング回路24内のACCリレー(図示せず)をいずれもオンにする旨のリレー制御信号を出力するのである。
【0071】
このACC電源供給開始により、車載PC2及び各車載機器6〜11は動作を開始することになる。このとき、車載PC2からは、正常に動作を開始したこと(つまりOSが起動したこと)を示す動作信号が電源制御ユニット1へ送信される。この動作信号は、本実施形態では、USBケーブル(通信ラインL1)内の電源線の状態である。周知の通り、USBケーブルには、データ線のほかに電源線(仕様上は5V)があり、この電源線の状態を動作信号としてみているのである。具体的には、車載PC2が動作を開始(OSが起動)すると電源線がHighレベル(5V)となって、動作信号が通信ラインL1を介して電源制御ユニット1へ送信されたことになり、車載PC2が動作を停止(OSがシャットダウン)すると、電源線がLow レベル(0V)となって動作信号の送信が停止されたことになる。
【0072】
車載PC2はまた、OS起動後に各車載機器5〜11に対しても、機器接続確認信号を送信する。この機器接続確認信号に対して各車載機器5〜11から応答があったとき、車載PC2はその応答があった車載機器の接続を確認できたことになる。
【0073】
このようにして車載PC2及び各種車載機器5〜11が動作を開始し、その後、必要に応じて適宜車載PC2と各種車載機器5〜11との間のデータ通信(以下「PC−機器間通信」という)も行われる。尚、USBハブ7は、あくまでも車載PC2と各車載機器8〜11とのデータ通信を中継するものであり、一般にUSBハブ7自信が独自に車載PC2とデータ通信を行うことはない。
【0074】
その後、IGスイッチ4がオフされると、その旨を示す停止信号(即ちACC0信号の出力停止)により、電源制御ユニット1は、車載PC2に対して停止信号の送信(実際にはACC電源の供給停止をもって停止信号送信としている)を行う。この停止信号、即ちACC電源供給停止により、車載PC2は通常はそのままシャットダウンされるのだが、本実施形態では、シャットダウンする際にまだ車載機器5〜11とのデータ通信が完了していない場合は、すぐにシャットダウンせずそのままその実行中のデータ通信を行う。
【0075】
そして、データ通信が完了したとき、その旨を示す通信完了信号(本発明の第1通信完了信号に相当)を電源制御ユニット1へ送信する。これにより、車載PC2はシャットダウンされ、通信完了信号を受けた電源制御ユニット1は、車載PC2のシャットダウンを確認後、各車載機器6〜11へのACC電源供給を停止する。これにより、各車載機器6〜11はその動作を停止することになる。
【0076】
以下、電源制御ユニット1及び車載PC2にて実行される各種制御処理について説明する。まず、図4は、電源制御ユニット1のコントローラ31にて実行される電源供給制御処理を表すフローチャートである。この処理は、ユニットスイッチ21のオン時に継続して実行されるものである。
【0077】
この処理が開始されると、まずステップ(以下「S」と略す)110にて、バッテリ3の電圧(+B電圧値)の検知を行う。これは、電圧検知部36にて検知した+B電圧値をみるものである。そして、続くS120にて、検知した+B電圧値が所定の下限電圧値より低いか否かを判断する。具体的には、+B電圧値を所定時間サンプリングして、その間、所定回数連続して下限電圧値を下回ったとき、+B電圧値が下限電圧値より低い(Low Battery )と判定する。
【0078】
S120でLow Battery と判定されなければS130に進むが、Low Battery と判定された場合は、S290に移行してLED26を点灯し、そのまま動作を停止する。つまり、バッテリ3の電圧不足のため、以後たとえIGスイッチ4がオンされても車載PC2や各車載機器6〜11への電源供給を行わず、他の図示しない駆動系・走行系の車載機器への電源供給を優先させるのである。
【0079】
尚、本実施形態では、ユーザへ異常等を報知するためにLED26を用いるようにしたが、これに限らず例えばブザーによる報知を採用するなど、種々の報知方法を採りうる。
S130では、IGスイッチ4の状態を判断し、オフの間はS140へ進むことになるが、オンになると、S150に進み、電源電圧(+B電圧値)が安定しているか否かを判断する。本実施形態では、例えば5秒間に+B電圧値が10〜14Vの範囲内を推移すれば安定とみなし、S160に移行するが、安定しない場合は再びS130に戻ることになる。
【0080】
+B電圧値の安定後、S160では、車載PC2及び各車載機器6〜11へのACC電源出力(供給)をオン(開始)する。つまり、既述のACCリレーをオンすることになる。そして、ACC電源出力開始後、S170にて車載PC2からの動作信号の有無を判断する。既述の通り、車載PC2は、ACC電源の供給を受けてその動作(OSの起動)を開始するとともにその旨を表す動作信号を電源制御ユニット1へ送信する。そのため、S170では、一定時間この動作信号の有無をみて、動作信号が送信されればS180へ進むが、動作信号が送信されなかった場合は、車載PC2に何らかの異常が生じているものとみてS290以降の処理に進む。尚、このS170による動作信号有無の判定は、コントローラ31内の車載PC動作判定部32により行われる。
【0081】
車載PC2から動作信号を受けたときは、S180に進み、所定時間(本実施形態では30秒間)待機した後S190へ進む。S190では、+B電圧値が正常であるか否かを判断する。この判断は、S150の安定性判断と全く同じように行われ、正常でないと判断(S150における安定でない旨の判断と同じ)された場合、S240に進み、S120と同じく+B電圧値が所定の下限電圧値より低いか否かの判断を行う。
【0082】
そして、+B電圧値が下限電圧値より低い(Low Battery )と判断されれば、S250にてLED26を点灯させた後、ACC電源供給を停止させるためにS260へ移行する。尚このとき(Low Battery となったとき)、ユニットスイッチ21では、バッテリ3からサブバッテリ12への切り替えが行われ、サブバッテリ12からの電源が+B電源としてユニットスイッチ21から各部へ供給されている状態にある。逆に、+B電圧値がLow Battery と判断されなかった場合は、+B電圧値が異常高圧(ここでは少なくとも14V以上)であるため、S290以降の処理に進む。
【0083】
一方、S190にて正常と判断(S150における安定の旨の判断と同じ)された場合は、S210に移行して、車載PC2が動作中であるか否かを判断する。この判断は、既に説明したように、USBケーブルである通信ラインL1中の電源線の状態に基づいて行われるものであり、動作中ならばS220に進むが、動作中でないならばS260に進むことになる。S210の判断処理を行うようにしたのは、車載PC2が運転者等の操作によって強制的にシャットダウンされてしまう可能性もあり、その場合は各車載機器6〜11へのACC電源供給を停止するよう制御するのが好ましいからである。
【0084】
S220では、車載PC2からプログラムの書換依頼があったか否かを判断し、ない場合はS180に戻ることになるが、あった場合は、そのプログラムへのアップデートを行う。即ち、メモリ33内に格納されている各種プログラム(本発明の制御プログラムに相当)の最新版や修正版、或いは全く新規なものが、パケット通信機5或いはDSRC車載器9により受信されたとき、車載PC2からプログラム書換依頼がある。
【0085】
この依頼があったときは、S230に進んで、既にメモり33に格納されているプログラムを、新たに受信したものに更新するのである。より具体的には、プログラム書換依頼に対する応答信号を車載PC2へ送信し、車載PC2はこの応答信号を受けてプログラムを送信する。このようにして送信されてきたプログラムに基づき、既にメモり33に格納されているプログラムを更新する。
【0086】
一方、IGスイッチ4がオフされてS200で否定判定された場合、又はLow Battery によりS240で肯定判定された場合は、S260に進み、車載PC2へのACC電源出力をオフ(停止)する。そして、続くS270にて、車載PC2と各車載機器5〜11とのデータ通信が完了しているか否かの確認等を行うための、車載PC通信完了確認処理を行う。図5に、この車載PC通信完了確認処理の詳細を示す。
【0087】
図5に示す如く、S270の車載PC通信完了確認処理では、まずS310にて、通信時間の計測を開始する。この通信時間とは、ACC電源の供給停止後、車載PC2と各車載機器5〜11とのデータ通信が完了するまでの時間である。
そして、続くS320にて、車載PC2からの通信完了信号があったか否かの判断を行う。この通信完了信号は、ACC電源供給停止後、車載PC2がデータ通信を完了次第送信してくるものである。通信完了信号の送信がなく(即ち車載PC2と各車載機器5〜11とがデータ通信中)、S320にて否定判定されると、S330に進み、S310で計測開始した通信時間が所定の設定時間t1を経過したか否かが判断される。
【0088】
この設定時間t1は、本発明の待機時間に相当するものであり、通信完了信号が送信されないまま設定時間t1が経過した場合は(S330:YES)、車載PC2或いは各車載機器5〜11に異常が生じてデータ通信が完了しない等の問題が発生したものと判断して、S280に進み、各車載機器6〜11へのACC電源出力を停止する。これにより、各車載機器6〜11はその動作を停止することになる。
【0089】
一方、設定時間t1が経過する前に車載PC2から通信完了信号が送信されてきた場合は、S320で肯定判定されてS340に進み、車載PC2のシャットダウン時間の計測を開始する。S350では、車載PC2がシャットダウンしたか否かの判断を、車載PC2からの動作信号の有無に基づいて行い、シャットダウンしない間はS360に進んで、計測中のシャットダウン時間が設定時間t2を経過したか否かが判断される。
【0090】
シャットダウンされないまま設定時間t2が経過した場合は(S360:YES)、車載PC2に何らかの異常が生じて正常にシャットダウンできない状態であると判断して、S280に進み、各車載機器6〜11へのACC電源出力を停止する。一方、設定時間t2が経過する前に車載PC2がシャットダウンした場合(つまり動作信号が停止した場合)は、S350にて肯定判定され、S280に進んで各車載機器6〜11へのACC電源出力を停止する。
【0091】
次に、S130にて否定判定された場合、即ちIGスイッチ4がオフの状態である場合に、S140にて実行されるパケット通信着信処理について説明する。図6に、このパケット通信着信処理の詳細を示す。
図6に示す如く、S140のパケット通信着信処理では、まずS410にて、パケット通信機5からの受信確認信号があったか否かを判断する。既述の通り、パケット通信機5が外部からデータを受信すると、パケット通信機5から電源制御ユニット1へ受信確認信号が送信される。この受信確認信号がない場合は、そのままこのパケット通信着信処理を終了するが、受信確認信号があった場合は、S420に進む。
【0092】
S420では、S190と全く同様に+B電圧値が正常であるか否かの判断を行い、正常であればS430へ進むが、正常でない場合は、S425に進んで通信を停止し、そのままこのパケット通信着信処理を終了する。つまり受信したデータが無効とされることになる。
【0093】
S420で肯定判定されると、S430にて車載PC2へのACC電源出力が開始される。そして、続くS440にて、車載PC2からの動作信号の有無を判断する。このS440の判断は、S170と全く同様、一定時間この動作信号の有無をみることにより行われるものである。
【0094】
車載PC2から動作信号が送信されてきた場合、即ち車載PC2が正常に動作を開始した場合、S440にて肯定判定されると共に、パケット通信機5を介したデータ受信及びその受信データの処理が、車載PC2にて行われることになる。そして、このデータ受信・処理が行われている間は、S450にて否定判定され続けるが、データ受信・処理が完了すると、S460に移行して車載PC2へのACC電源出力を停止し、このパケット通信着信処理が終了する。
【0095】
一方、S430にて車載PC2へのACC電源出力開始後、一定時間経過しても車載PC2から動作信号が送信されなかった場合は(S440:NO)、S470に進んでLED26を点灯させた後、S460以降の処理へ進む。つまり、車載PC2へACC電源を供給したにもかかわらず動作信号が送信されないのは、車載PC2に何らかの異常が生じていることが予想されるため、LED26を点灯させるものである。
【0096】
次に、車載PC2にて実行される車載PC起動処理について説明する。図7は、車載PC2の車載PC制御器38にて実行される車載PC起動処理を表すフローチャートである。この処理は、車載PC2への+B電源供給又は図示しない内蔵バッテリによる電源供給の少なくともいずれかが行われている間、所定周期で実行されるものである。
【0097】
この処理が開始されると、まずS510にて、電源制御ユニット1からACC電源の供給があるか否かが判断され、ない間はこのS510の処理を繰り返すことになるが、ACC電源の供給があった場合、S520に進み、+B電圧値の安定性の判断を行う。この判断も、電源制御ユニット1からの+B電源を電源回路40内の電圧検知部(図示略)により検知した上で、図4におけるS150の処理と全く同様に行われるものである。
【0098】
そして、+B電圧値の安定が確認されると、S530に進んでOSを起動する。これにより、車載PC2の動作が実質的に開始されたことになり、S540に進んで電源制御ユニット1へ動作信号を送信する。続くS550では、図4におけるS190の処理と全く同様に、+B電圧値が正常であるか否かの判断が行われ、正常である場合はさらにS560に進んでACC電源の状態を判断する。ここで、ACC電源が入力されている場合は、再びS550以下の処理を繰り返すことになる。
【0099】
つまり、+B電圧値が正常であってしかも電源制御ユニット1からACC電源が入力されている間は、車載PC2は正常に動作し、S550〜S560の処理を繰り返すことになる。
一方、+B電圧値が正常でなくてS550で否定判定された場合は、S640に進み、車載PC2動作用の電源を、+B電源から図示しない内蔵バッテリに切り替えて、S570へ移行する。また、IGスイッチ4のオフによりACC電源の入力がなくなってS560で否定判定された場合も、S570に進む。S570では各車載機器5〜11との新規のデータ通信の受付を停止し、続くS580にてACC電源入力停止後の時間計測を開始して、S590へ進む。
【0100】
S590では、各車載機器5〜11とのデータ通信が完了していないか否かが判断され、完了していない場合はS620に進むが、完了している場合はS600に進み、電源制御ユニット1へ通信完了信号を送信する。その後、S610にてシャットダウンを行い、この車載PC起動処理が終了することになる。
【0101】
データ通信が完了しない間は、S590にて肯定判定されてS620に進み、所定の設定時間t3(例えば5分)が経過したか否かが判断され、経過しない間は否定判定されてS590に戻るが、経過した場合は、S610に進んでシャットダウンが行われる。即ち、ACC電源の入力停止時に実行中であったデータ通信が、その後所定時間t3が経過しても完了しない場合は、膨大なデータを処理しているものと判断し、それによりバッテリ3の電圧が低下してしまうのを防止するために、データ通信が完了していなくてもシャットダウンするのである。
【0102】
車載PC2ではまた、上記説明した図7の車載PC起動処理と並行して、パケット通信機5又はDSRC車載器9により電源制御ユニット1用のプログラムを受信したときにそのプログラムを電源制御ユニット1へ送信するための、プログラム受信処理が実行される。図8に、このプログラム受信処理のフローチャートを示す。このプログラム受信処理は、車載PC2の動作開始後(OSの起動後)に所定周期で実行されるものである。
【0103】
この処理が開始されると、まずS710にて、パケット通信機5又はDSRC車載器9により電源制御ユニット1用のプログラムデータが受信されたか否かを判断し、受信しなければそのままこの処理を終了するが、受信した場合はS720に進み、電源制御ユニット1に対してそのプログラムデータにより既存のプログラムをアップデートすべき旨の依頼を行う。
【0104】
そして、S730にて、アップデート依頼に対する電源制御ユニット1からの応答があったか否かを判断し、ない間はこのS730の処理を繰り返すが、応答があった場合は、S740に移行して、受信したプログラムデータを電源制御ユニット1へ送信する。これにより、電源制御ユニット側1では、図4のS230の処理実行によりプログラムのアップデートが行われることになる。
【0105】
尚、車載PC2では、上記の車載PC起動処理及びプログラム受信処理のほか、OS起動後に各車載機器5〜11との接続状況を確認するための処理を、上記各処理と共にマルチタスク処理として実行する。具体的には、通信I/F39から各通信ラインL3〜L5を介して機器接続確認信号を送信し、車載PC2に接続された各車載機器5〜11が応答信号を返すことにより、車載PC2はどの車載機器が接続されているかを確認するものである。
【0106】
以上詳述したように、本実施形態の車両内情報通信システムでは、バッテリ3から車載PC2や各車載機器5〜11への電源供給を、電源制御ユニット1を介して行うようにしている。そして、車載PC2や各車載機器6〜11の動作を制御するためのACC電源の出力を、基本的にはIGスイッチ4の状態に応じて制御する(IGスイッチ4のオン時にACC電源を出力)のだが、IGスイッチ4をオフしたときに車載PC2と各車載機器5〜11との間でデータ通信が行われているならば、引き続きACC電源の出力を継続し、そのデータ通信が完了した後にACC電源の出力を停止するようにしている。
【0107】
従って、本実施形態の車両内情報通信システムによれば、たとえ車載PC2と各車載機器5〜11とがデータ通信を行っている最中にIGスイッチ4をオフしたとしても、そのデータ通信が完了するまでは、ACC電源の供給が継続される(つまり車載PC2及び各車載機器5〜11が動作を継続できる)ため、IGスイッチ4のオフ時に実行中であったデータ通信を確実に完了させることができる。
【0108】
また、IGスイッチ4のオフ時に実行中のデータ通信が終了するまでの時間に制限を設け、何らかの要因で、所定時間経過しても終了しない、或いは終了はしているがその旨の信号(通信完了信号)が電源制御ユニット1に送信されない等の異常が生じた場合には、ACC電源の出力を停止するようにしている。そのため、異常であるにも関わらずACC電源を出力し続ける(各車載機器の動作を継続させる)ことによりバッテリ3の電力を浪費してしまうのを防止することができる。
【0109】
更に、バッテリ3以外にサブバッテリ12も備え、+B電圧値の低下時には、応急的にこのサブバッテリ12に切り替えるようにしている。そのため、バッテリ3を必要以上に酷使することなく、少なくともそのとき(+B電圧低下時)に実行中のデータ通信については確実に完了できるようにしている。
【0110】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態において、電源安定化回路22及び車載機器電源スイッチング回路23により本発明の電源供給手段が構成され、ユニットスイッチ21は本発明のサブ電源供給手段に相当する。また、図7の車載PC起動処理においてS600の処理により電源制御ユニット1へ送信される通信完了信号は、本発明の第1及び第2いずれの通信完了信号にも相当するものである。
【0111】
また、図4の電源供給制御処理において、S240で肯定判定されることによりS250を経てS260に移行したときに、S260の処理により車載PC2へのACC電源出力が停止されることが、本発明の通信完了指令が送信されたことに相当する。
【0112】
尚、各車載機器5〜11へ供給される+B電源は、本発明の動作用電源に相当するものであるが、本実施形態では、この+B電源を常時供給するようにし、実際にその+B電源によって動作するか否かは、ACC電源の状態によって制御されるよう構成している(但しパケット通信機5を除く)。そのため、電源制御ユニット1から各車載機器6〜11へACC電源が出力されることによって、各車載機器6〜11が+B電源により動作可能となった状態が、本発明における「動作用電源の供給」がなされている状態に相当する。
【0113】
また、図5の車載PC通信完了確認処理におけるS310〜S330の処理及び図4の電源供給制御処理におけるS280の処理は本発明の電源供給制御手段が実行する処理に相当し、図4の電源供給制御処理におけるS240及びS260の処理(但し、S240で肯定判定されることによりS250を経てS260が実行される場合に限る)は本発明の完了指令送信手段が実行する処理に相当し、図4の電源供給制御処理におけるS230の処理は本発明のプログラム更新手段が実行する処理に相当し、図6のパケット通信着信処理におけるS410の処理は本発明の受信確認信号取得手段が実行する処理に相当し、同じく図6のパケット通信着信処理におけるS430の処理は本発明の情報処理装置起動手段が実行する処理に相当する。
【0114】
尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、車載PC2及び各車載機器6〜11を、常時+B電源の供給を受けると共にその実際の動作については別途ACC電源に基づいて行うもとして構成したが、これに限らず、単に+B電源を供給又は遮断するようにしてこの+B電源の供給により動作を開始するものであってもよい。その場合、IGスイッチ4のオフ時にデータ通信が行われている場合は、そのデータ通信が完了するまでは+B電源の供給を継続するようにすればよい。
【0115】
また、上記実施形態では、電源制御ユニット1、車載PC2及び各車載機器5〜11を相互に接続する通信インタフェースとして、USB及びRS232Cを用いた場合について説明したが、これに限らず種々のインタフェース(例えばSCSI、IEEE1394等)を採用できるのはいうまでもなく、更に、有線に限らず無線により相互にデータ通信可能となるような構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の車両内情報通信システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本実施形態の電源制御ユニットを構成する電源安定化回路及び車載機器電源スイッチング回路の概略構成を示す説明図である。
【図3】 本実施形態の電源制御ユニット,車載PC及び各種車載機器の概略動作状況を示す説明図である。
【図4】 本実施形態の電源制御ユニットにて実行される電源供給制御処理を表すフローチャートである。
【図5】 図4の電源供給制御処理におけるS270の車載PC通信完了確認処理の詳細を表すフローチャートである。
【図6】 図4の電源供給制御処理におけるS140のパケット通信着信処理の詳細を表すフローチャートである。
【図7】 本実施形態の車載PCにて実行される車載PC起動処理を表すフローチャートである。
【図8】 本実施形態の車載PCにて実行されるプログラム受信処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1…電源制御ユニット、2…車載PC、3…バッテリ、4…IGスイッチ、5…パケット通信機、6…GPSレシーバ、7…USBハブ、8…ICカードリーダライタ、9…DSRC車載器、10…オーディオ機器、11…ナビゲーション機器、12…サブバッテリ、15…データ管理センタ、16…パケット通信中継局、17…固定局、21…ユニットスイッチ、22…電源安定化回路、22a…5V安定化電源回路、23…車載機器電源スイッチング回路、23a…+Bリレー、23b…ACCリレー、23c…5V電源リレー、24…車載PC用電源スイッチング回路、25…電源制御部、26…LED、31…コントローラ、32…車載PC動作判定部、33…メモり、34,39,41…通信I/F、35…イグニションON/OFF検知部、36…電圧検知部、37…ウォッチドッグタイマ、38…車載PC制御器、40…電源回路、L1〜L5…通信ライン

Claims (8)

  1. 車載機器と、
    該車載機器と相互にデータ送受信可能であると共に該車載機器との間でデータ通信中か否かを判断可能に構成され、予め設定されたプログラム若しくは外部操作に従って前記車載機器を制御する情報処理装置と、
    車両の電源スイッチのオン時に、車載バッテリからの電源を、そのまま又は所定電圧に変換して前記車載機器へ動作用電源として供給する車載電源制御ユニットと、
    を備え、前記車載機器が、前記車載電源制御ユニットから前記動作用電源が供給されているときに動作するよう構成された車両内情報通信システムであって、
    前記情報処理装置は、前記車載機器とのデータ通信が行われていないときに前記電源スイッチがオフされたとき、若しくは、前記データ通信中に前記電源スイッチがオフされた場合であって該データ通信が完了したときに、前記車載電源制御ユニットへ第1通信完了信号を送信するよう構成され、
    前記車載電源制御ユニットは、前記電源スイッチがオフされた後、前記情報処理装置から前記第1通信完了信号を受信したとき、又は所定の待機時間を経過しても前記情報処理装置から前記第1通信完了信号の送信がなかった場合に、前記動作用電源の供給を停止し、
    更に、
    前記情報処理装置は、車両に搭載され前記電源スイッチの状態に関わらず常に動作すると共に無線にて外部との通信が可能な車載無線通信装置と、相互にデータ通信可能であって、該車載無線通信装置が外部からデータを受信したとき該データに基づいた処理を行うよう構成されており、
    前記車載無線通信装置は、外部からデータを受信したときにその旨を表す受信確認信号を前記車載電源制御ユニットへ送信するよう構成されており、
    前記車載電源制御ユニットは、前記情報処理装置の動作停止中に前記受信確認信号を受信したならば該情報処理装置を動作させる
    ことを特徴とする車両内情報通信システム。
  2. 予備用のサブバッテリが備えられており、
    前記車載電源制御ユニットは、
    前記車載バッテリの電圧が所定の下限電圧値より低くなったとき、該車載バッテリに代えて前記サブバッテリからの電源を元に前記動作用電源の供給を行うと共に、前記情報処理装置へ、新規の前記データ通信を行わせない旨及び前記データ通信を実行中ならば該データ通信を完了すべき旨を表す通信完了指令を送信し、該通信完了指令の送信後、該情報処理装置から前記データ通信が行われていない旨を表す第2通信完了信号が送信されてきたときに、前記動作用電源の供給を停止するよう構成され、
    前記情報処理装置は、前記データ通信が行われていないときに前記通信完了指令を受信したとき、若しくは、前記データ通信中に前記通信完了指令を受信した場合であって該データ通信が完了したときに、前記車載電源制御ユニットへ前記第2通信完了信号を送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の車両内情報通信システム。
  3. 前記情報処理装置は、前記車載無線通信装置を介して前記車載電源制御ユニット用の制御プログラムを受信したとき、該制御プログラムを前記車載電源制御ユニットへ送信し、
    前記車載電源制御ユニットは、前記情報処理装置から前記制御プログラムを受信したとき、元の制御プログラムを該受信した制御プログラムに更新する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両内情報通信システム。
  4. 前記情報処理装置は、起動後予め設定したタイミングで、前記車載無線通信装置にて前記制御プログラムが受信されたか否かを判断し、受信されたならば該受信された制御プログラムを前記車載電源制御ユニットへ送信する
    ことを特徴とする請求項記載の車両内情報通信システム。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の車両内情報通信システムにおいて使用される車載電源制御ユニットであって、
    前記電源スイッチのオン時に、前記車載バッテリからの電源を元に前記動作用電源を生成して前記車載機器へ供給する電源供給手段と、
    前記電源スイッチのオフ後、前記情報処理装置から前記第1通信完了信号が送信されてくるまでは前記電源供給手段に対して前記動作用電源の供給をそのまま継続させ、前記電源スイッチのオフ後、前記情報処理装置から前記第1通信完了信号が送信されてきたとき又は所定の待機時間を経過しても該第1通信完了信号の送信がなかった場合は、前記電源供給手段に対して前記動作用電源の供給を停止させる電源供給制御手段と、
    前記車載無線通信装置から送信された前記受信確認信号を取得する受信確認信号取得手段と、
    前記情報処理装置の動作停止中に前記受信確認信号を取得したとき、該情報処理装置を動作させる情報処理装置起動手段と、
    を備えたことを特徴とする車載電源制御ユニット。
  6. 前記車載バッテリの電圧が所定の下限電圧値より低いか否かを判定し、低い場合に、該車載バッテリから前記電源供給手段への電源供給を遮断して予備用のサブバッテリからの電源を前記電源供給手段へ供給するサブ電源供給手段と、
    該サブ電源供給手段によって、前記電源供給手段へ供給される電源が前記サブバッテリからの電源に切り替わったとき、前記情報処理装置へ、新規の前記データ通信を行わせない旨及び前記データ通信を実行中ならばそのデータ通信を完了すべき旨を表す通信完了指令を送信する完了指令送信手段と、
    を備え、
    前記電源供給制御手段は、前記通信完了指令が送信された後、前記情報処理装置から、前記データ通信が行われていないこと若しくは該送信時に行われていた前記データ通信が完了したことを示す第2通信完了信号が送信されてきたときに、前記電源スイッチの状態に関わらず前記電源供給手段による前記動作用電源の供給を停止させる
    ことを特徴とする請求項5記載の車載電源制御ユニット。
  7. 請求項5又は6記載の車載電源制御ユニットであって、
    当該車載電源制御ユニット用の制御プログラムを前記情報処理装置から受信したとき、元の制御プログラムを該受信した制御プログラムに更新するプログラム更新手段を備えたことを特徴とする車載電源制御ユニット。
  8. 前記車載無線通信装置により受信された前記データが前記制御プログラムであってその制御プログラムが前記情報処理装置を介して送信されてきたとき、前記プログラム更新手段は前記更新を行う
    ことを特徴とする請求項7記載の車載電源制御ユニット。
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