JP3954680B2 - ノッキング判定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に発生するノッキングを、ノッキングセンサにより検出し、検出結果に基づいてノッキング判定を行う装置における、ノッキング判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関に発生するノッキング現象による振動などを、ノッキングセンサによりノッキング検出信号として検出し、このノッキング検出信号をフィルター回路に通すことで、低周波及び高周波のノイズ成分を除去し、特定の周波数のノッキング周波数成分のみを通過させ、その後時間ゲートを通してある一定時期の検出信号のみを取り出して、その検出信号の波形の大きさと予め設定しておいた判定用の設定値との大小を比較することによって、ノッキングの有無を判定する技術は公知となっている。
例えば、特公平7−13507公報に記載されている如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ノッキングが発生した場合にエンジンが受けるダメージの大きさは、ノッキングの強度及びノッキング発生の頻度によって変化するため、従来のように、ノッキングの有無のみを判定して点火時期制御を行っていたのでは、ノッキング回避制御上不十分であり、制御を行っているにもかかわらず、ノッキングが回避出来ない場合があった。
そこで本発明は、正確に、また効率的にノッキング回避が可能なノッキング判定方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、内燃機関に発生するノッキングをノッキングセンサにより検出し、その検出信号に基づいてノッキング判定を行う方法において、ノッキング判定装置の出力電圧を、ノッキング強度のn乗(nは2以上の実数)及びノッキング発生頻度のm乗(mは正の実数)に応じて変化させたものである。
【0006】
請求項2においては、請求項1記載のノッキング判定方法において、一定サイクル数の間に発生したノッキングの、ノッキング強度のn乗と、その発生頻度の平均値のm乗に応じて、ノッキング判定装置の出力電圧を変化させたものである。
【0007】
請求項3においては、請求項1記載のノッキング判定方法において、一定サイクル数の間に発生したノッキングの、ノッキング強度に対する発生頻度分布を求め、その頻度分布における頻度の中間値のm乗に応じて、ノッキング判定装置の出力電圧を変化させたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。
【0009】
図1は本発明のノッキング判定方法を用いるノッキング検出装置の全体構成を示すブロック図、図2はノッキング強度と制御信号の出力電圧との関係を示す図である。
【0010】
図3は同じく別実施例を示す図、図4は燃焼サイクルとノッキング強度との関係及びノッキング強度の平均値を示す図である。
【0011】
図5はノッキング強度の平均値と制御信号の出力電圧との関係を示す図、図6は燃焼サイクルとノッキング強度との関係を示す図、図7はノッキング強度とノッキング発生頻度との関係を示す図である。
【0012】
まず、ノッキング検出装置の全体構成について、図1を用いて説明する。
内燃機関(ディーゼル機関を除く)に発生するノッキング現象などによる振動を、ノッキングセンサ1により検出する。この検出信号は、一定の時期に発生した信号のみを通過させる時間ゲートや、一定の周波数から低周波及び高周波のノイズ成分を除去して、特定の周波数の信号のみを通過させるバンドパスフィルタなどを内蔵したフィルタ回路15を通過する。
そして、フィルタ回路15を通過した検出信号は、演算装置4によって演算処理され、ノッキング判定設定値6に基づいてノッキングの強度や頻度の程度を判定され、その判定結果に応じた出力信号を出力するのである。この演算装置4とノッキング判定設定値6とでノッキング判定装置を形成する。
【0013】
次に、ノッキング判定方法について、説明する。
前記フィルタ回路15を通過した検出信号は、演算装置4内において波形の大きさが計測され、計測された波形の大きさ、即ちノッキング強度とノッキング判定設定値6とを比較して、出力する信号の電圧を決定する。この場合、図2に示すように、ノッキング強度に比例した大きさの制御信号が出力されるように、ノッキング判定設定値6を設定している。
【0014】
また一般的に、ノッキング強度とエンジンが受けるダメージの大きさには、
(ダメージの大きさ)=(ノッキング強度)n 、(nは正の実数)
といった関係がある。そこで、図3に示すように、ノッキング強度をn乗(nは正の実数)した値に比例した大きさの信号が出力されるように、ノッキング判定設定値6を設定することもできる。
このように、ノッキング強度に比例した大きさの制御信号を出力することで、発生したノッキングの強度が大きい場合には、例えば点火時期を大きく補正し、発生したノッキングの強度が小さい場合には点火時期を小さく補正することが可能となり、正確にノッキングを回避してエンジンへのダメージを大幅に低減することができるのである。
【0015】
ノッキングが発生した場合にエンジンが受けるダメージの大きさは、ノッキングの強度及びノッキング発生の頻度の両方に影響を受けて変化するため、確実にノッキングを回避するためには、ノッキング強度及びノッキングの発生頻度によって、出力する信号の大きさを変化させる必要がある。
そこで、ノッキング強度及びノッキングの発生頻度によって、出力する信号の大きさを変化させるために、例えば次のように構成している。
図4は、エンジンの燃焼サイクルと発生したノッキングの強度との関係を表すグラフであり、各サイクルで発生したノッキングの強度をプロットし、それぞれの強度の値を平均した強度平均値Aが示されている。
また、これらの強度におけるノッキングの発生頻度を平均した頻度平均値を算出する。そして、この頻度平均値に比例した大きさの制御信号が出力されるように、構成している。
【0016】
また次のようにも構成できる。図6においては、エンジンの燃焼サイクルと発生したノッキングの強度との関係を示しており、各サイクルで発生したノッキングの強度がプロットしてある。一定のサイクル数の間に発生したそれぞれのノッキングの強度から、図7に示すような発生頻度分布曲線Bを算出し、その頻度の中間値を求める。そしてこの中間値に比例した大きさの制御信号が出力されるように、構成するのである。
【0017】
一般的にノッキングが発生した場合にエンジンが受けるダメージの大きさと、ノッキングの強度及びノッキング発生の頻度には、
(ダメージの大きさ)=(ノッキング強度)n ×(発生頻度)m 、(n及びmは正の実数)
といった関係がある。そこで、前記の頻度の中間値をm乗(mは正の実数)した値に比例した大きさの制御信号が出力されるように構成しても効率よくノッキングを回避することができる。
nn
【0018】
さらに確実にノッキングを回避するために、ノッキング強度をn乗(nは正の実数)した値及び頻度の中間値をm乗(mは正の実数)した値に比例した大きさの制御信号を出力するように構成することもできる。
以上のように、ノッキングが発生した場合にエンジンが受けるダメージの大きさに影響を及ぼす、ノッキング強度及び発生頻度に応じた大きさの制御信号を出力することで、確実なノッキング回避が行える。
また、リーンバーンや3元触媒といったように、ノッキングの形態が異なっていても同一方法で、ノッキングの検出、判定を行うことができるのである。即ち、様々な形態のノッキングが発生しても効率よく確実に、エンジンが受けるダメージを回避することができるのである。
【0019】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、内燃機関に発生するノッキングをノッキングセンサにより検出し、その検出信号に基づいてノッキング判定を行う方法において、ノッキング判定装置の出力電圧を、ノッキング強度のn乗(nは2以上の実数)及びノッキング発生頻度のm乗(mは正の実数)に応じて変化させるように構成したので、ノッキング強度をn乗(nは2以上の実数)した値、及びノッキング発生頻度のm乗(mは正の実数)に応じて変化させる、大きさの制御信号を出力して、発生したノッキングの強度が大きい場合に、発生頻度が多い場合には、点火時期を大きく補正し、発生したノッキングの強度が小さい場合には、発生頻度が少ない場合には、点火時期を小さく補正することが可能となり、正確にノッキングを回避してエンジンへのダメージを大幅に低減することができることとなった。
【0020】
さらに、請求項2や請求項3の如く、ノッキング発生頻度の中間値をm乗(mは正の実数)した値に比例した大きさの制御信号が出力されるように構成したり、ノッキング強度をn乗(nは正の実数)した値及び頻度の中間値をm乗(mは正の実数)した値の両方に比例した大きさの制御信号を出力するように構成して点火時期の補正量を変化させることで、さらに高効率で、確実なノッキング回避を行うことが可能となった。
【0021】
以上のように、ノッキングが発生した場合にエンジンが受けるダメージの大きさに影響を及ぼす、ノッキング強度及び発生頻度に応じた大きさの制御信号を出力することで、確実なノッキング回避が行え、リーンバーンや3元触媒といったように、ノッキングの形態が異なっていても同一方法で、ノッキングの検出、判定を行うことができるのである。即ち、様々な形態のノッキングが発生しても効率よく確実に、エンジンが受けるダメージを回避することができることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のノッキング判定方法を用いるノッキング検出装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】 ノッキング強度と制御信号の出力電圧との関係を示す図である。
【図3】 同じく別実施例を示す図である。
【図4】 燃焼サイクルとノッキング強度との関係及びノッキング強度の平均値を示す図である。
【図5】 ノッキング強度の平均値と制御信号の出力電圧との関係を示す図である。
【図6】 燃焼サイクルとノッキング強度との関係を示す図である。
【図7】 ノッキング強度とノッキング発生頻度との関係を示す図
【符号の説明】
X 強度平均値
1 ノッキングセンサ
4 演算装置
6 判定用設定値
15 フィルタ回路
Claims (3)
- 内燃機関に発生するノッキングをノッキングセンサにより検出し、その検出信号に基づいてノッキング判定を行う方法において、ノッキング判定装置の出力電圧を、ノッキング強度のn乗(nは2以上の実数)及びノッキング発生頻度のm乗(mは正の実数)に応じて変化させたことを特徴とするノッキング判定方法。
- 請求項1記載のノッキング判定方法において、一定サイクル数の間に発生したノッキングの、ノッキング強度のn乗と、その発生頻度の平均値のm乗に応じて、ノッキング判定装置の出力電圧を変化させたことを特徴とするノッキング判定方法。
- 請求項1記載のノッキング判定方法において、一定サイクル数の間に発生したノッキングの、ノッキング強度に対する発生頻度分布を求め、その頻度分布における頻度の中間値のm乗に応じて、ノッキング判定装置の出力電圧を変化させたことを特徴とするノッキング判定方法。
Priority Applications (6)
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DE69841396T DE69841396D1 (de) | 1997-01-20 | 1998-01-16 | Verfahren zur Klopfsteuerung eines Verbrennungsmotors |
US09/341,609 US6289720B1 (en) | 1997-01-20 | 1998-01-16 | Method of knocking control of internal combustion engine |
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JP5456181B2 (ja) * | 2013-01-11 | 2014-03-26 | 本田技研工業株式会社 | エンジンのノック制御装置 |
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- 1997-01-20 JP JP00771297A patent/JP3954680B2/ja not_active Expired - Lifetime
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