JP3953679B2 - 耐熱絶縁層及びその形成方法及びその形成方法により製作された半導体装置 - Google Patents

耐熱絶縁層及びその形成方法及びその形成方法により製作された半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子面との密着性に優れた耐熱絶縁層及びその層を形成する方法に関するものであり、その形成方法を用いて製作される半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜などには、耐熱性が優れ、また卓越した電気的特性、機械的特性などを有するポリイミド樹脂が用いられているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化、半田リフローによる表面実装方式への移行などにより、耐熱サイクル性、耐熱ショック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能なポリイミド樹脂が必要とされるようになってきた。
【0003】
また、従来半導体装置においてアルミ配線を使用する例が大半であったが、遅延速度、熱放散性の面から銅配線を用いたICが使用されるようになってきた。しかし、従来のポリイミド樹脂は、銅配線等に直接接触すると銅との相互作用を起こし、銅との密着性が上がらない、誘電率が高いという欠点が有り、無機絶縁層の使用、または銅の上に少なくとも1層他の金属を設ける必要があった。
【0004】
従来のポリイミド樹脂としては、例えば下式(E)
【化8】
Figure 0003953679
で示されるような構造のポリイミド前駆体組成物(例えば特公昭55−41422号公報、特開昭60−228537号公報)、あるいは下式(F)
【0005】
【化9】
Figure 0003953679
で示されるような構造のポリアミック酸に化学線により2量化、または重合可能な炭素−炭素二重結合およびアミノ基または、その四級化塩を含む化合物を添加した組成物(例えば特公昭59−52822号公報)などが知られている。
これらは、いずれも適当な有機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥した後、さらに加熱処理することによりポリイミド被膜としている。
【0006】
しかし、これら従来の組成物は、前述のように次のような欠点を有している。即ち、このようなポリイミド樹脂は、銅表面との密着は硬化時の相互作用の為、非常に悪いものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体素子面との密着性に優れた耐熱絶縁層及びその形成方法に関するものであり、特に半導体素子面が銅系の金属で湿度処理後の密着性に優れた耐熱絶縁層を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体素子面の上に、一般式(1)で示されるポリアミド(A)を加熱硬化させて生成したポリイミド層と、前記ポリアミド(A)層の上に形成された一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表わされる群より選ばれた1種類以上の有機ケイ素化合物を含む一般式(2)で示されるポリアミド(B)とを加熱硬化させて生成したポリベンゾオキサゾール層と、からなることを特徴とする耐熱絶縁層である。
【0009】
【化7】
Figure 0003953679
【化8】
Figure 0003953679
【化9】
Figure 0003953679
【化10】
Figure 0003953679
【化11】
Figure 0003953679
【化12】
Figure 0003953679
【0010】
更に好ましい態様としては、前記有機ケイ素化合物の添加量が、前記ポリアミド(B)100重量部に対して1〜20重量部であり、前記半導体素子面の銅系金属よりなる耐熱絶縁層である。
【0013】
また、半導体素子面の上に、一般式(1)で示されるポリアミド(A)を塗布した後、プリベークにより乾燥し、一般式(2)で示されるポリアミド(B)をその上に塗布し、加熱硬化せしめてなる耐熱絶縁層の形成方法であり、また、半導体素子面の上に、一般式(1)で示されるポリアミド(A)を塗布した後、プリベークにより乾燥し、一般式(4)、(5)、(6)及び(7)で表わされる群より選ばれた1種類以上の有機ケイ素化合物を含む一般式(3)で示されるポリアミド(C)をその上に塗布し、加熱硬化せしめてなる耐熱絶縁層の形成方法である。
【0014】
更に好ましい態様としては、該有機ケイ素化合物の添加量が、一般式(3)で示される該ポリアミド(C)100重量部に対して0.1〜20重量部であり、該半導体素子面が銅系の金属よりなり、一般式(1)で示される該ポリアミド(A)の塗布後のプリベークの温度が100〜200℃である耐熱絶縁層の形成方法である。
また、上記の耐熱絶縁層の形成方法を用いて製作された半導体装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
式(1)のポリアミドは、Xの構造を有するカルボン酸二無水物、Yの構造を有するジアミンからなり、100〜200℃でのプリベークによる乾燥でポリアミドの状態にある。
式(2)のポリアミドは、XXの構造を有するカルボン酸二無水物、YYの構造を有するジアミンからなり、このポリアミドを約300〜400℃で加熱すると閉環してポリイミド樹脂に変化する。
【0016】
式(3)のポリアミドは、X’の構造を有するビスアミノフェノール、Y’の構造を有するジカルボン酸およびZ’の構造を有するジアミンと更にWの構造を有する酸無水物からなり、このポリアミドを約300〜400℃で加熱すると閉環し、ポリベンゾオキサゾールという耐熱性樹脂に変化する。
【0017】
本発明のポリアミド(1)のXは、
【化17】
Figure 0003953679
で表されそのうち1つまたは2つを使用することができる。
【0018】
ポリアミド(1)のY、Zは、
【化18】
Figure 0003953679
で表され、そのうち1つまたは2つ以上を使用することができる。
【0019】
ポリアミド(2)のXXは、4価の芳香族基であり特に限定されない。
ポリアミド(2)のYYは、2価の芳香族基であり特に限定されない。
ポリアミド(3)のX’は、例えば、
【化19】
Figure 0003953679
等であるがこれらに限定されるものではない。
【0020】
又式(3)のY’は、例えば、
【化20】
Figure 0003953679
等であるがこれらに限定されるものではない。
【0021】
更に、式(3)のZ’は、例えば
【化21】
Figure 0003953679
等であるがこれらに限定されるものではない。
【0022】
式(3)のZ’は、例えば、シリコンウェハーのような基板に対して、特に密着性が必要な場合に用いるが、その使用割合bについては最大40モル%まで使用することができる。40モル%を越えると樹脂の溶解性が極めて低下する。なお、これらX’、Y’、Z’の使用にあたっては、それぞれ1種類であっても2種類以上の混合物であっても構わない。
【0023】
また、式(3)のポリアミドにおいて、b=0である式(10)のポリアミドが好ましく用いられる。
【化22】
Figure 0003953679
【0024】
一般式(4)、(5)、(6)、(7)で示される本発明の有機ケイ素化合物は、樹脂と封止樹脂との接着性を向上させるために用いられるものである。
1種又は2種以上混合して用いてもよいが、添加量は一般式(3)で示されるポリアミド(C)100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。0.1重量部未満では接着性向上効果が得られないので好ましくなく、20重量部を越えると、半導体素子上に形成されるポリベンゾオキサゾール皮膜の機械的強度が低下して応力緩和効果が薄れるので好ましくない。
【0025】
一般式(4)で表される有機ケイ素化合物は、米国特許第3755354号及び第4460739号明細書に開示されており公知物質であるが、本発明では、この有機ケイ素化合物を特公平1−46862号公報に示されているような感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体に加えるとシリコンウェハーに対して従来のシランカップリング剤等では得られないような高い密着性が発現できる。
【0026】
一般式(5)で表される有機ケイ素化合物は、特開平1−215869号公報に記載されている物質で透明基板やカラーフィルター等の保護膜を形成する硬化性組成物の原料の一つとして使用されている公知物質であるが、本発明では、この有機ケイ素化合物を特公平1−46862号公報に示されているような感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体に加えるとシリコンウェハーに対して従来のシランカップリング剤等では得られないような高い密着性が発現できる。
【0027】
一般式(4)、(5)で示される有機ケイ素化合物は酸無水物や酸二無水物とアミノ基を備えたシランカップリング剤とを有機溶媒中で20〜100℃で30分〜10時間反応させることにより容易に得ることが可能である。
用いられる酸無水物の例としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水フタル酸などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0028】
酸二無水物の例を挙げると、例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6,−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−テトラクロロナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3′,4′−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2″,3,3″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3″,4″−p−テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−プロパン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ペリレン−2,3,8,9−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−4,5,10,11−テトラカルボン酸二無水物、ペリレン−5,6,11,12−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,7,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,6,7−テトラカルボン酸二無水物、フェナンスレン−1,2,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無水物、4,4′−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
アミノ基を有するシランカップリング剤の例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルジエチルエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、4−アミノブチルジメチルメトキシシラン等である。
【0030】
一般式(6)、(7)で示される有機ケイ素化合物の例を挙げると、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシトシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等である。
【0031】
本発明においてはこれらの成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等を単独でも混合して用いてもよい。
【0032】
半導体素子面が銅系の金属である場合、本発明による耐熱絶縁層と銅系の金属との密着性の効果はより大きい。
【0033】
半導体素子面が銅系の金属とは、例えば、シリコンウェハーの表面が金属で処理をされた状態をいい、その例として、シリコンウェハーが銅スパッタされたり、シリコンウェハーが銅メッキされた状態をいう。また、半導体素子面上の銅系の金属による配線も含まれる。
銅系の金属には、銅単独からなる金属の他、銅を主成分とする合金等も含まれ、合金の銅の量が80%以上のものまでその効果を認めることが出来る。銅の量が80%未満になると本発明による耐熱絶縁層の効果は少なくなってくる。
【0034】
本発明の半導体素子面上の耐熱絶縁層の形成方法は、まずポリアミド(A)を適当な支持体、例えば、銅スパッタされたシリコンウェハー等に塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。
【0035】
次に、プリベークであるが、プリベークの温度として100〜200℃で塗膜を乾燥するのが好ましい。プリベークにより乾燥させた後、ポリアミド(B)又は有機ケイ素化合物を含むポリアミド(C)をその上に塗布する。
プリベーク時の温度が、200℃を越える温度であると、ポリアミド(A)がポリイミド樹脂に変化し始め、2層目のポリアミドが硬化する際に層間での密着が非常に弱くなる。また、100℃未満の温度であると残存溶剤が多くなり、2層目のポリアミド組成物の溶剤で膜が侵されることがある。
【0036】
その後のパターン形状形成法は通常の非感光ポリイミドバッファーコート剤を用いる場合と同法で実施できる。
ポジ型感光性レジストを塗布、プリベークしマスクを用いて所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
【0037】
次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。
現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
【0038】
次に、現像によって形成したレリーフパターンをリンスする。リンス液としては、蒸留水を使用する。次にポジ型レジストを剥離し加熱処理を行い、ポリイミド環又はオキサゾール環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
【0039】
上記のようにして得られた樹脂膜は、例えば銅系の金属配線との湿度処理後の密着性に優れ、誘電特性にも優れた絶縁層として形成でき、更に公知の技術を用いて半導体装置を製作することができる。特に本発明による耐熱絶縁層及びその形成方法を用いることにより、半導体素子上との密着性に優れるため品質的に安定した半導体装置を得ることが出来る。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
《実施例1》
*1層目ポリアミドの合成
温度計、撹拌機、原料仕込口及び乾燥窒素ガス導入口を備えた四ツ口セパラブルフラスコに3,3’,4,4′−オキシシフタル酸二無水物(以下ODPA)1mol、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下3−APB)0.9mol、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン0.1molを仕込み該原料をN−メチル−2−ピロリドンの溶媒中で常温で5時間反応させポリアミド酸を得た。
【0041】
*2層目ポリアミドの合成
テレフタル酸0.86モル、イソフタル酸0.14モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体380.4g(0.95モル)と2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン366.3g(1モル)とを温度計、攪拌機原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン500gを加え、系の温度を60℃に保ち10時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的の一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Yー1及びYー2の混合で、a=100、b=0からなるポリアミド(A−1)を得た。
【0042】
*2層目樹脂組成物の作製
合成したポリアミド(A−1)100g、式Z−1で示される有機ケイ素化合物を5重量部添加し、N−メチル−2−ピロリドン200重量部に溶解した後、0.2μmのテフロンフィルターで濾過し樹脂組成物を得た。
【0043】
1層目のポリアミド樹脂組成物を銅スパッタされたシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレート上で170℃で1分乾燥し、膜厚約0.5μmの塗膜を得た。この塗膜上に更に2層目ポリアミド樹脂組成物をスピンコートで塗布し、ホットプレート上で120℃で4分乾燥し、オーブン中30分/150℃、30分/250℃、30分/350℃の順で加熱、樹脂を硬化させた。膜厚約5μmの塗膜を得た。カッターによる碁盤目試験法(JIS D0202)を行いその結果を表1に示す。
【0044】
《実施例2》
実施例1における2層目ポリアミドの合成において、テレフタル酸、イソフタル酸と1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の替わりに、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体443.2g(0.9モル)を用いて、一般式(1)で示され、Yが下記式Y−3で、a=100、b=0からなるポリアミド(A−2)の合成をし、その他は実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
《実施例3》
実施例1における2層目ポリアミドの合成において2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを347.9g(0.95モル)に減らし、替わりに1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン12.4重量部(0.05モル)を加え、一般式(1)で示され、Xが下記式X−1、Yが下記式Y−1及びY−2の混合、Zが下記式Z−1で、a=95、b=5からなるポリアミド(A−3)を合成し、その他は実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0046】
《比較例1》
温度計、撹拌機、原料仕込口及び乾燥窒素ガス導入口を備えた四ツ口セパラブルフラスコに4,4′−ジアミノジフェニルエーテル190.2g(0.95モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン12.4g(0.05モル)をとり、これに無水のN−メチル−2−ピロリドンを全仕込原料中の固形分割合が15重量%になるだけの量を加えて溶解した。次いで0〜50℃の水溶中にフラスコを浸漬し、発熱を抑制しながら、精製したピロメリット酸二無水物218.1g(1モル)を投入した。テトラカルボン酸二無水物が溶解した後、系の温度を20℃に保ち、10時間反応を続けた。尚乾燥窒素ガスは反応の準備段階より生成物の取り出しまでの全行程にわたり流しておいた。得られた生成物は淡黄色の粘調な溶液であり、N−メチル−2−ピロリドン0.5重量%溶液の固有粘度は1.10(30℃)であった。またこの溶液を実施例1と同じ半導体素子にスピンナーで塗布し、145℃で1分乾燥し、更にオーブン中30分/150℃、30分/250℃、30分/350℃の順で加熱、樹脂を硬化させた。膜厚約5μmの塗膜を得た。カッターによる碁盤目試験法(JIS D0202)を行ったが常態においてすべてのパターンが剥がれた。
【0047】
【化23】
Figure 0003953679
【0048】
【表1】
Figure 0003953679
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体素子上、特に銅系の金属との密着に優れた有機の耐熱絶縁膜が形成でき、半導体装置を製作する上において、低コストで品質の優れた半導体装置を提供することができる。

Claims (8)

  1. 半導体素子面の上に、一般式(1)で示されるポリアミド(A)を加熱硬化させて生成したポリイミド層と、前記ポリアミド(A)層の上に形成された一般式(3)、(4)、(5)及び(6)で表わされる群より選ばれた1種類以上の有機ケイ素化合物を含む一般式(2)で示されるポリアミド(B)とを加熱硬化させて生成したポリベンゾオキサゾール層と、からなることを特徴とする耐熱絶縁層。
    Figure 0003953679
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  2. 該有機ケイ素化合物の添加量が、前記ポリアミド(B)100重量部に対して0.1〜20重量である請求項1に記載の耐熱絶縁層。
  3. 前記半導体素子面が銅系の金属よりなる請求項1または2に記載の耐熱絶縁層。
  4. 半導体素子面の上に、前記ポリアミド(A)を塗布した後プリペーグにより乾燥し、次に、前記有機ケイ素化合物を含む前記ポリアミド(B)をその上に塗布し、加熱硬化せしめてなる請求項1に記載の耐熱絶縁層の形成方法。
  5. 前記有機ケイ素化合物の添加量が、前記ポリアミド樹脂(B)100重量部に対して0.1〜20重量である請求項4に記載の耐熱絶縁層の形成方法。
  6. 前記半導体素子面が銅系の金属よりなる請求項4または5に記載の耐熱絶縁層の形成方法。
  7. 前記ポリアミド(A)の塗布後のプリペーグ時の温度が100〜200℃である請求項4ないし6のいずれかに記載の耐熱絶縁層の形成方法。
  8. 請求項4ないし6のいずれかに記載の耐熱絶縁層の形成方法を用いて製作されたことを特徴とする半導体装置。
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