JP3948529B2 - 防水コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防水コネクタに関し、より詳細には、シール材充填槽へのシール材の充填作業が容易であり、且つ確実に防水可能な防水コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の前照灯、方向指示灯、尾灯等のように、自動車の外側に配策されるワイヤハーネスに用いられるコネクタには、高い防水性能が要求される。また、自動車の前照灯、方向指示灯、尾灯等への配策例としては、従来、図15に示す回路が知られている。
【0003】
これらの回路に用いられる防水コネクタとしては、ハウジングが接続端子を載置する端子載置部が形成された本体と、蓋体とから構成され、ブチルゴムを塗布した端子載置部に接続端子を配置し、これにブチルゴムを塗布した蓋体を被せて防水するようにしたものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、ハウジングに対して開閉自在とされたカバーを設け、該カバーに紫外線硬化樹脂を充填して、ハウジングに接続端子を挿入した後、カバーを閉じてゲル状の紫外線硬化樹脂で隙間を液密に充填したものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
更に、ハウジングは、端子収容溝が形成された端子保持部を有する本体と、端子保持部を覆うカバーとから形成し、接続端子が配置された端子保持部及びカバーに接着シール剤を充填してカバーを被せ、外部から超音波加振して、接着シール剤を硬化させると共に、端子保持部とカバーを溶着したものが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
また、コネクタハウジングの接続端子嵌着部に対向させて一対のジェル収納枠を開閉可能に設け、接続端子を挿入した後、シリコンジェルを収納した一対のジェル収納枠によって接続端子嵌着部を閉鎖し、防水するようにしたものも知られている(例えば、特許文献4参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−312259号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平10−284170号公報(第3−4頁、第1図)
【特許文献3】
特開平11−121084号公報(第3−5頁、第2図)
【特許文献4】
特開平11−329573号公報(第2−3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示す従来の回路110は、メインコネクタ119にワイヤハーネス118を接続し、更に端末コネクタ111〜116をワイヤハーネス118に接続して作成される。そして、メインコネクタ119及び端末コネクタ111〜116の防水コネクタとしては、例えば特許文献1〜特許文献4に記載されている防水コネクタが用いられる。しかし、回路110が煩雑であるため、回路110の作成、更には配策に手間がかかる問題がある。
【0009】
このため、近年は図16に示すワイヤハーネス回路130が実用化されつつある。ワイヤハーネス回路130は、夫々のコネクタ131に圧接刃132を備え、該圧接刃132の受入凹部にワイヤハーネス133を押し込み、被覆を破ってワイヤハーネス133と圧接刃132とを接続するようになっており、ワイヤハーネス回路130の作成、配策が容易である。上述したワイヤハーネス回路130に用いられるコネクタ131は、回路110に用いられる従来の端末コネクタ111〜116とは構造が異なり、従来の防水機構では対応することができない。
【0010】
即ち、特許文献1〜特許文献4に開示されている防水コネクタは、いずれも電線の端末に接続端子(例えば雄端子)を固着させて、相手コネクタの接続端子(例えば雌端子)と嵌合させることにより電気的に接続させるような構造となっている。これに対して、ワイヤハーネス回路130に用いられるコネクタは、各電線の途中の部位に防水コネクタを接続して、各電線は防水コネクタを通過させた状態、即ちスルー状態に取り付け可能でなければならない。このように、各電線をスルー状態で取付け可能な防水コネクタは、実用化されたものがなかった。
【0011】
また、特許文献1〜特許文献4に開示されている従来の防水コネクタは、ブチルゴム、紫外線硬化樹脂、接着シール剤或いはシリコンジェル等のシール材を注入後、カバー等を被せて防水していたので、シール材がカバーによって押し出され、シール材の漏れ、はみ出し、等が発生する不具合があった。また、シール材の注入位置が不明確であるため、作業者によってシール材の塗布位置や注入量のばらつきが生じ易く、シール材の注入量が少ないとシール材が充填必要箇所に行き渡らずに防水性能が不足し、注入量が多いとシール材がはみ出して見苦しくなる等、防水性能が製品毎に異なったり、シール材のはみ出しによって製品価値が低下する虞があった。
【0012】
また、シール材の垂れ等の発生を防止するため、シール材が硬化するまでは、ワイヤハーネスを次工程に送って取り扱うことができず、作業効率が悪い問題があった。更に、カバーの装着は、組立工程の最終工程で行われるので、それまでの間は電線、接続端子及びそれらの接続部の動きを規制するものはなく、電線等に外力が作用すると所定の位置からずれたり、接続部の接続が不安定となり、ワイヤハーネスの性能に悪影響を与える虞があった。
【0013】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧接刃に電線を圧接して電線をスルー状態で取付け可能であり、且つ簡単な作業で確実に防水することができる防水コネクタを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明に係る防水コネクタは、請求項1に記載したように、多数の挿入孔が設けられたハウジングと、一端に圧接刃が形成されると共に他端に電気接触部が形成され前記挿入孔に挿入される多数の接続端子と、前記ハウジングに装着されて前記各圧接刃を覆うリアカバーと、を備えた防水コネクタであって、
前記ハウジングは、前記各圧接刃を被覆するシール材を収容可能なシール材充填槽が設けられ、前記リアカバーは、開口孔が形成され前記ハウジングに装着される本体部と、前記開口孔に嵌合して前記開口孔を閉鎖する蓋体とからなり、前記開口孔から前記シール材を前記シール材充填槽に充填可能としたことを特徴としている。
【0015】
前記構成の防水コネクタによれば、圧接刃が形成された接続端子を挿入する挿入孔が設けられたハウジングに、圧接刃を被覆するシール材を収容可能なシール材充填槽を形成すると共に、開口孔が形成されたリアカバーをハウジングに装着して、シール材充填槽の開口部を閉鎖するようにしたので、シール材充填槽内に配置された接続端子の圧接刃に電線を押圧して圧接し、電線をスルー状態で配策することができる。また、シール材充填槽の開口部をリアカバーで閉鎖した後、開口孔からシール材をシール材充填槽内に充填することができる。これによって、電線がスルー状態で配策された圧接刃をシール材で被覆して防水処理すると共に、圧接刃及び圧接部を確実に保護することができ、電線と接続端子(圧接刃)との圧接の信頼性を向上させることができる。
【0016】
また、シール材の充填量の管理が容易となり、シール材充填槽からのシール材の漏れやはみ出しを防止すると共に、防水性能のばらつきをなくして安定した防水性能を得ることができる。更に、シール材の硬化後、リアカバーはシール材と結合してはずれ難くなるので、電線と接続端子(圧接刃)との圧接部を保護して圧接の信頼性を向上させ、圧接部を確実にシールすることができる。
【0017】
また、シール材充填槽の開口部にはリアカバーが配設されて開口部を塞いでいるので、該リアカバーがシール材充填槽に充填されたシール材を保護すると共に、シール材の飛散を防止することができる。これによって、シール材が完全硬化する前でも次工程に廻して作業を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
更に、リアカバーは、電線を接続端子(圧接刃)に圧接した直後にハウジングに装着されるので、シール材が充填される前に外部から電線に力が作用しても、圧接部を保護することができ信頼性の高い配策を行うことができる。
【0019】
また、シール材充填槽の開口部に装着されるリアカバーは、開口孔が形成された本体部と、開口孔に嵌合して開口孔を閉鎖する蓋体とから構成し、開口孔からシール材をシール材充填槽に充填可能としたので、電線を接続端子の圧接刃に圧接した後、直ちにリアカバーの本体部をハウジングに装着して電線を固定し、外部からの力に対して圧接部を保護することができる。また、リアカバーの開口孔からシール材充填槽内の状態(電線の圧接状態、等)を目視して正常であることを確認した後、該開口孔からシール材を充填することができ、信頼性の高い作業を行うことができる。また、シール材を充填した後、開口孔を蓋体で閉鎖するようにしたので、充填されたシール材を保護すると共に、シール材の飛散を確実に防止することができる。
【0020】
また、本発明に係る防水コネクタは、請求項2に記載したように、請求項1に記載の防水コネクタであって、前記リアカバーの前記蓋体は、前記シール材充填槽に前記シール材を充填するためのシール材注入孔が設けられていることを特徴としている。
【0021】
前記構成の防水コネクタによれば、リアカバーは、本体部と蓋体とから構成すると共に、蓋体にシール材を充填するためのシール材注入孔を設けたので、接続端子に電線が圧接されたハウジングに、リアカバーを装着し、更にリアカバーの開口孔を蓋体で閉鎖して蓋体に設けられたシール材注入孔からシール材充填槽にシール材を充填することができる。これによって、閉鎖されたシール材充填槽内にシール材を充填して、シール材充填槽の全域にシール材を充填することができ、確実に防水することができる。
【0022】
また、本発明に係る防水コネクタは、請求項3に記載したように、請求項1または請求項2に記載の防水コネクタであって、前記シール材は、発泡ウレタンであることを特徴としている。
【0023】
前記構成の防水コネクタによれば、シール材は、発泡ウレタンとしたので、リアカバーで開口部が閉鎖されたシール材充填槽内に発泡ウレタンを充填して発泡させることにより、シール材充填槽の全域に確実に発泡ウレタンを充填して防水性能を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図8は本発明に関連した実施形態に係り、図1は防水コネクタの分解斜視図、図2は防水コネクタのハウジングにパッキン及びフロントカバーを組み付けた状態を示す前方斜視図、図3は防水コネクタのハウジングに接続端子を挿入した状態を示す後方斜視図、図4は接続端子の圧接刃にフラット電線が圧接された状態を示す後方斜視図、図5は防水コネクタにフラット電線を圧接した状態を示す前方斜視図、図6はフラット電線が圧接された防水コネクタのハウジングにリアカバーが装着された状態を示す後方斜視図、図7はフラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図6におけるVII−VII矢視断面斜視図、図8はフラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図6におけるVIII−VIII矢視断面斜視図である。
【0025】
図1〜図3に示すように、防水コネクタ10は、ハウジング11と、接続端子13と、リアカバー15と、パッキン21と、フロントカバー22とを備えている。ハウジング11は、絶縁性合成樹脂により略直方体に形成されており、内部に多数の挿通孔12が設けられている。後部11Aは、リアカバー15を取り付け可能に形成され、前部11Bは内筒部11aが形成されて、該内筒部11aに防水用のパッキン21が嵌合されると共に、フロントカバー22が取り付けられるようになっている(図7,図8参照)。更に、図3に示すように、ハウジング11の後部11Aには、シール材充填槽17,即ちフラット電線23を収容可能な収納凹部が形成されている。
【0026】
図1及び図3に示すように、接続端子13は、金属等の導電性材料により略筒状に形成された導電部材であり、前端に形成された電気接触部13aから連結部13cが延設され、連結部13cの端部に一対の圧接刃13bが形成されている。また、電気接触部13aの後端には係止部13eが設けられている。接続端子13は、ハウジング11に設けられた多数の挿通孔12に挿入可能であり、挿入されたとき、圧接刃13bはハウジング11の後部11Aのシール材充填槽17に露呈するようになっている。一対の圧接刃13bは二股状とされ、フラット電線23を押し込んで圧接する受入凹部が形成されている。フラット電線23を受入凹部に押し込むことによって、圧接刃13bがフラット電線23の被覆を引き裂き芯線に接触して圧接され、圧接刃13b(接続端子13)とフラット電線23とが電気的に接続する。
【0027】
図3及び図4に示すように、ハウジング11の挿通孔12に挿入された接続端子13は、圧接刃13bがシール材充填槽17の開口部に向かって位置しているので、フラット電線23の途中の部位をシール材充填槽17に合わせて略コの字形に屈曲させ、シール材充填槽17の開口部から挿入し、圧接刃13bに押し込んで簡単に圧接することができる。これによって、フラット電線23が防水コネクタ10を通過した状態、即ちスルー状態に取り付けることができる。
【0028】
図1及び図6に示すように、リアカバー15は、絶縁性合成樹脂によって形成されており、平板状の本体15aの両側端から一対の係止腕15bが前方に突出して設けられている。本体15aには、中央にシール材注入孔15cが設けられると共に、裏面にフラット電線23を収容する略半円形の固定溝15d、及びリブ15eが形成されている。
【0029】
図6及び図7に示すように、リアカバー15は、一対の係止腕15bをハウジング11の後部11Aから挿入させてハウジング11に設けられた係合突起11cに係合させて、本体15aでシール材充填槽17の開口部を閉鎖した状態で固定するようになっている。
【0030】
図8に示すように、シール材充填槽17に固定された本体15aのリブ15eは、略コの字形に屈曲してシール材充填槽17に収容されたフラット電線23に当接して押さえ、フラット電線23が圧接刃13bから離間するのを阻止するようになっている。
【0031】
図1、図7及び図8に示すように、パッキン21は、ハウジング11の前方(図7において左方向)の防水をするためのものであって、内筒部11aに嵌合して装着されており、図示しない相手コネクタハウジングの内周面に摺接して防水機能を発揮する。フロントカバー22は、絶縁性合成樹脂で形成され、ハウジング11の前方から挿入されて該ハウジング11に固定され、挿通孔12の前端部を構成するようになっている。
【0032】
上述した防水コネクタ10の組付けは、図1、図2、図7及び図8に示すように、接続端子13をハウジング11の後方から挿通孔12に挿入し、接続端子13に設けられた係止部13eをハウジング11に形成されたランス11bに係合させる。このとき、図3に示すように、圧接刃13bは、シール材充填槽17に露呈した状態となっている。
【0033】
次いで、ハウジング11の内筒部11aにパッキン21を嵌合させた後、フロントカバー22をハウジング11の前部11Bから挿入して取り付ける。このとき、フロントカバー22に形成された係止突起22aは、ランス11bと内筒部11aの内周面との間に侵入してランス11bが接続端子13との係止を解除する方向に撓むのを阻止して2重係止する。(図8参照)
【0034】
図4及び図8に示すように、フラット電線23の途中の部位をシール材充填槽17に合わせて略コの字形に屈曲させ、シール材充填槽17の開口部から挿入し、圧接刃13bに押し込んで圧接してラット電線23をスルー状態で接続端子13に取り付ける。そして、図6及び図7に示すように、リアカバー15をハウジング11の後部11Aから挿入して、一対の係止腕15bを係合突起11cに係合させる。これによって、本体15aはシール材充填槽17の開口部を閉鎖した状態で固定される。
【0035】
このとき、リブ15eはシール材充填槽17内に配置されたフラット電線23に当接する。これによって、フラット電線23に外力が作用してもフラット電線23が圧接刃13bから離間することはなく、シール材充填前のフラット電線23と接続端子13の圧接状態が維持される。従って、後述するシール材16の充填作業時に、リアカバー15が取り付けられた防水コネクタ10の取扱いが容易となる。また、シール材16の充填後は、シール材16が硬化していなくても次工程等の作業を行うことができる。
【0036】
そして、図7及び図8に示すように、リアカバー15のシール材注入孔15cからシール材16をシール材充填槽17に充填してシール材充填槽17内の隙間をシール材16で充満させ、フラット電線23を圧接部と共にシール材16の中に沈める。フラット電線23がスルー状態で配策され、シール材16が充填された防水コネクタ10の組み付けが完了した状態を図5に示す。
【0037】
シール材16の充填は、シール材充填槽17の開口部を閉鎖するリアカバー15のシール材注入孔15cから充填されるので、シール材の漏れやはみ出しはなく、またシール材16が飛散して周辺に付着することが防止される。更に、シール材16の充填位置は明確であると共に、シール材16の充填量はシール材充填槽17の容積で規定されるので、シール材16の充填状態が作業者によってばらつくことはない。従って、防水性能のばらつきが防止されて安定した防水性能を確保することができる。
【0038】
ここで、シール材16としては、紫外線硬化ゴム、RTVシリコンゴム(1液、2液タイプ)、発泡ウレタン、ホットメルト、等を使用することができる。発泡ウレタンは、2液を混合すると発泡して体積が2〜3倍に膨張するので、リアカバー15で開口部が閉鎖されたシール材充填槽17に充填すると、シール材充填槽17内の隅々まで発泡ウレタンを充填させることができ、防水性能に優れ、好適に使用できる。
【0039】
次に、防水コネクタの変形例について図9に基づいて説明する。図9は変形例の防水コネクタが組み付けられた状態を示す断面斜視図である。図9に示すように、変形例の防水コネクタ20は、リアカバー21が上述した防水コネクタ10と異なっている。具体的には、リアカバー21は、シール材注入孔21aの孔径が小さくされて4ヶ所設けられている。
【0040】
シール材注入孔21aが小さいので、硬化前のシール材16がシール材充填槽17から流出し難く、比較的粘度の低いシール材16を使用することができる。従って、形状が複雑なシール材充填槽17にもシール材16を確実に充填することができる。また、シール材注入孔21aが分散されて設けられているので、シール材充填槽17がシール材16を充填し難い形状となっていても、複数箇所からシール材16を注入することによって容易に充填することができる。
【0041】
その他の部分については、上述した防水コネクタ10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
【0042】
次に、本発明の防水コネクタの一実施形態を図10〜図13に基づいて説明する。図10は防水コネクタの分解斜視図、図11はフラット電線が圧接された防水コネクタのハウジングにリアカバーが装着された状態を示す後方斜視図、図12はフラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図11におけるXII−XII矢視断面斜視図、図13は蓋体によって開口孔が閉鎖された状態を示す防水コネクタの縦断面図である。
【0043】
図10及び図11に示すように、本実施形態の防水コネクタ30は、リアカバー31が上述した防水コネクタ10と異なっている。具体的には、リアカバー31は、本体部31aと、蓋体31bとから構成されており、本体部31aと蓋体31bとは、紐状に形成されて弾性を有する2本の連結部31cによって連結されている。本体部31aには大きな角穴31dが明けられている。また、蓋体31bは角穴31dより大きな面積を有する平板状部材であり、4本の係止腕31eが突出して形成されている。
【0044】
図12に示すように、リアカバー31は、接続端子13の圧接刃13bにフラット電線23が圧接されてシール材充填槽17内に組み込まれたハウジング11の後部11Aから挿入し、上述した防水コネクタ10と同様に、一対の係止腕(図示せず)をハウジング11の係合突起(図示せず)に係合させる。このとき、リブ31fはシール材充填槽17内に配置されたフラット電線23に当接してシール材充填前のフラット電線23と接続端子13の圧接を保護する。従って、後述するシール材16の充填作業時に、リアカバー31が取り付けられた防水コネクタ30の取扱いが容易となる。
【0045】
その他の部分については、上述した防水コネクタ10と同様であるので、同一部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
【0046】
シール材充填槽17へのシール材16の充填は、角穴31dから行われるが、充填に先だって角穴31dからシール材充填槽17の内部の状況(例えばフラット電線23の配策状態やフラット電線23と接続端子13との圧接状態、等)を目視して確認することができ、より信頼性の高い組み付けを行うことができる。そして、図13に示すように、角穴31dからシール材16を充填した後、連結部31cをU字形に撓ませて図の破線で示す位置から実線で示す位置に矢印A方向に移動させ、蓋体31bで角穴31dを閉鎖してシール材16がシール材充填槽17から流出するのを防止する。尚、シール材16の硬化後は、蓋体31bと本体部31aとはシール材16によって一体に接着される。
【0047】
また、本実施形態の防水コネクタの変形例として、前述した防水コネクタ30で示したリアカバー31の蓋体31bに、図8〜図13に破線で示すシール材注入孔31gを形成するようにしてもよい。この場合、シール材充填槽17へのシール材16の充填は、リアカバー31の本体部31aに形成された角穴31dに蓋体31bを被せて閉鎖した後、シール材注入孔31gからシール材16を注入してシール材充填槽17が充填される。本変形例においては、シール材16の充填に先だって、蓋体31bを開けて角穴31dからシール材充填槽17内の状態を確認することができる。また、角穴31dより小さいシール材注入孔31gからシール材16が充填されるので、シール材16のはみ出しをより確実に防止することができる。また、粘度の低いシール材が使用可能となる。
【0048】
なお、図14に示すように、上述した防水コネクタ10,20,30は、フラット電線23の途中の部位を接続端子13に圧接してスルー状態に接続するだけでなく、電線23の端部23aを接続することも可能である。即ち、ハウジング11の内側面11cと圧接刃13bを囲む壁11dとの間に電線23の端部23aを収納してシール材16を充填することによって、電線23の端部23aを確実に防水処理することができる。
【0049】
尚、本発明は、前述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、前述した実施形態及び変形例における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0050】
本発明においては、シール材充填槽はハウジングに設けられたものとして説明したが、これに限定されるものではなく、シール材充填槽をリアカバーに設けることも可能であり、また、ハウジングとリアカバーの両方に設けることもできる。更に、接続端子を収容する複数の区画室が平行に形成されたインナーハウジングを、所望数の区画室単位で切断し、アウターハウジングに挿入してコネクタを構成するようにしたキットカット構造のコネクタの防水構造としても用いることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の防水コネクタによれば、請求項1に記載したように、シール材充填槽の開口部に装着されるリアカバーは、開口孔が形成された本体部と、開口孔に嵌合して開口孔を閉鎖する蓋体とから構成し、開口孔からシール材をシール材充填槽に充填可能としたので、電線を接続端子の圧接刃に圧接した後、直ちにリアカバーの本体部をハウジングに装着して電線を固定し、外部からの力に対して圧接部を保護することができる。また、リアカバーの開口孔からシール材充填槽内の状態(電線の圧接状態、等)を目視して正常であることを確認した後、該開口孔からシール材を充填することができ、信頼性の高い作業を行うことができる。また、シール材を充填した後、開口孔を蓋体で閉鎖するようにしたので、シール材充填槽内に配置された接続端子の圧接刃に電線を押圧して圧接し、電線をスルー状態で配策することができる。
【0052】
また、シール材の充填量の管理が容易となり、シール材充填槽からのシール材の漏れやはみ出しを防止すると共に、防水性能のばらつきをなくして安定した防水性能を得ることができる。更に、シール材の硬化後、リアカバーはシール材と結合してはずれ難くなるので、電線と接続端子(圧接刃)との圧接部を保護して圧接の信頼性を向上させ、圧接部を確実にシールすることができる。
【0053】
また、シール材充填槽の開口部にはリアカバーが配設されて開口部を塞いでいるので、該リアカバーがシール材充填槽に充填されたシール材を保護すると共に、シール材の飛散を防止することができる。これによって、シール材が完全硬化する前でも次工程に廻して作業を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
【0054】
更に、リアカバーは、電線を接続端子(圧接刃)に圧接した直後にハウジングに装着されるので、シール材が充填される前に外部から電線に力が作用しても、圧接部を保護することができ信頼性の高い配策を行うことができる。
【0056】
また、本発明の防水コネクタによれば、請求項2に記載したように、リアカバーは、本体部と蓋体とから構成すると共に、蓋体にシール材を充填するためのシール材注入孔を設けたので、接続端子に電線が圧接されたハウジングに、リアカバーを装着し、更にリアカバーの開口孔を蓋体で閉鎖して蓋体に設けられたシール材注入孔からシール材充填槽にシール材を充填することができる。これによって、閉鎖されたシール材充填槽内にシール材を充填して、シール材充填槽の全域にシール材を充填することができ、確実に防水することができる。
【0057】
また、本発明の防水コネクタによれば、請求項3に記載したように、シール材は、発泡ウレタンとしたので、リアカバーで開口部が閉鎖されたシール材充填槽内に発泡ウレタンを充填して発泡させることにより、シール材充填槽の全域に確実に発泡ウレタンを充填して防水性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連した防水コネクタの分解斜視図である。
【図2】防水コネクタのハウジングにパッキン及びフロントカバーを組み付けた状態を示す前方斜視図である。
【図3】防水コネクタのハウジングに接続端子を挿入した状態を示す後方斜視図である。
【図4】接続端子の圧接刃にフラット電線が圧接された状態を示す後方斜視図である。
【図5】フラット電線が配策され組立が完成した状態の防水コネクタを示す前方斜視図である。
【図6】フラット電線が圧接された防水コネクタのハウジングにリアカバーが装着された状態を示す後方斜視図である。
【図7】フラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図6におけるVII−VII矢視断面斜視図である。
【図8】フラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図6におけるVIII−VIII矢視断面斜視図である。
【図9】 図7の変形例の防水コネクタが組み付けられた状態を示す断面斜視図である。
【図10】 本発明の一実施形態に係る防水コネクタの分解斜視図である。
【図11】フラット電線が圧接された防水コネクタのハウジングにリアカバーが装着された状態を示す後方斜視図である。
【図12】フラット電線がスルー状態に配策された防水コネクタの図11におけるXII−XII矢視断面斜視図である。
【図13】蓋体によって開口孔が閉鎖された状態を示す防水コネクタの縦断面図である。
【図14】本発明に係る防水コネクタにフラット電線の端部を収納した例を示す断面斜視図である。
【図15】従来の自動車の前照灯、方向指示灯や尾灯の配策回路を示す図である。
【図16】図15とは別のワイヤハーネス回路を示す図である。
【符号の説明】
10,20,30 防水コネクタ
11 ハウジング
12 挿入孔
13 接続端子
13a 電気接触部
13b 圧接刃
15 リアカバー
15c シール材注入孔
16 シール材
17 シール材充填槽
21 リアカバー
21a シール材注入孔
31 リアカバー
31a 本体部
31b 蓋体
31d 開口孔
31g シール材注入孔

Claims (3)

  1. 多数の挿入孔が設けられたハウジングと、一端に圧接刃が形成されると共に他端に電気接触部が形成され前記挿入孔に挿入される多数の接続端子と、前記ハウジングに装着されて前記各圧接刃を覆うリアカバーと、を備えた防水コネクタであって、
    前記ハウジングは、前記各圧接刃を被覆するシール材を収容可能なシール材充填槽が設けられ、前記リアカバーは、開口孔が形成され前記ハウジングに装着される本体部と、前記開口孔に嵌合して前記開口孔を閉鎖する蓋体とからなり、前記開口孔から前記シール材を前記シール材充填槽に充填可能としたことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記リアカバーの前記蓋体は、前記シール材充填槽に前記シール材を充填するためのシール材注入孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記シール材は、発泡ウレタンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ。
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