JP3948211B2 - 扁平トナーを用いた画像形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扁平トナーを用いて画像を形成する画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常の粉砕法或いは重合法で作製した形状が球形或いは不定形のトナーを用い、像形成体上にトナー像を重ね合わせた後、転写材上にトナー像を一括する画像形成方法、或いは各画像形成ユニットごとに着色を変えたトナーを用いて像形成体上に形成したトナー像を順次中間転写体へ転写し、その後転写材へ一括転写する画像形成方法で作成した画像は、トナー消費量が多いため表面に凹凸が出来印刷ライクの画質を得ることは難しかった。又、トナー消費量が多いためトナー層が厚くなり転写率が悪くなるため高濃度の画像が得られず、且つトナー散りが発生し良好な画像が得られなかった。
【0003】
現在まで、印刷ライクな画像を得るために、トナーの粒径を細かくしてトナー消費量を少なくし、表面の凹凸を無くし、均一な光沢を得る試みがなされて来たが、トナーの小粒径化にともないトナーのカバーリングパワーが減少し、充分な画像濃度が得られず、且つ現像、転写、像形成体のクリーニング等の画像形成プロセスも難しくなり電子写真による画像形成方法で印刷ライクの画質が得られていない。又、トナー粒径を2〜3μmに小粒径化したトナー粒子を用いると、トナー粒子を吸い込んだ場合、塵肺等の疾病を患うおそれがあり、安全衛生上も好ましくない。
【0004】
塵肺等の心配の無い5μm程度の粒径の形状が球形或いは不定形のカラートナーを用いて、電子写真法によりカラートナーを重ね合わせてカラー画像(印字率25%)を形成すると、トナーの消費量はA−4版プリント1枚当たり90mg程度となり、現像、転写、定着においても厚いトナー層を扱うことになる。この為トナー像にトナー散りも生じ、且つ画像表面に凹凸が生じトナー付着部と下地部との光沢差も大きくなり、印刷ライクの画質を形成することは出来ていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、トナー消費量が少なくても高濃度の画像が得られ、画像に凹凸が少なく、且つトナーの散りが無い印刷ライクの高画質の画像を得ることが出来る扁平トナーを用いた画像形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は下記構成を採ることにより達成される。
【0007】
1.像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、該像形成体上にトナー像を形成する手段を繰り返して各色トナー像を重ね合わせた後、転写材上に一括転写する画像形成方法において、該トナーが下記特性の扁平トナーであることを特徴とする画像形成方法。
特性
トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
【0008】
2.像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、該像形成体上にトナー像を形成する手段と、該像形成体上に形成されたトナー像を転写する転写手段とからなる画像形成ユニットを複数配列し、各画像形成ユニットごとに異なる着色剤を有するトナーを用いて該像形成体上に形成されたトナー像を順次中間転写体に転写し、その後転写材上に一括転写する画像形成方法において、該トナーが下記特性の扁平トナーであること特徴とする画像形成方法。
特性
トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
【0009】
3. 像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を濃トナーと淡トナーで現像して形成された濃淡トナー像を、一括して中間転写体へ転写しその後転写材へ転写するか、或いは直接転写材に一括転写する画像形成方法において、該濃トナー及び淡トナーが下記特性の扁平トナーであることを特徴とする画像形成方法。
特性
トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
【0010】
即ち、本発明者らは、鋭意研究した結果、カラートナー像を像形成体上又は転写材上に重ね合わせた後、一括転写して画像を形成した場合でも、印字率が25%の場合、通常の球状或いは不定形トナーを使用した時にはトナー消費量がA−4版プリント1枚当たり80〜100mg必要であったのが、扁平トナーを使用すると、トナー消費量がA−4版プリント1枚当たり20〜40mgと顕著に少なくても高濃度の画像が得られ、凹凸が少なく、光沢ムラに優れた画像を得ることが出来、且つ、トナー層の厚さも薄くなることにより、転写時のトナー散りが無い印刷ライクの画質を得ることが出来ることを見いだした。
【0011】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に係る扁平トナーは、乳化重合、或い懸濁重合で作製した粒子を熱と外圧で扁平化処理することにより作製することが出来る。
【0012】
本発明に係る扁平トナーの体積平均粒径は3〜10μmが好ましく、より好ましくは4〜9μmである。
【0013】
本発明で云う扁平トナーは、トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナー平均厚さ(d)が1〜5μmのものである。トナーの平均長さの長辺(r 1 )と短辺(r 2 )が5〜20μm、平均長さの短辺と長辺比(r 2 /r 1 )は0.6〜1.0が好ましく、0.8〜1.0がより好ましい。
【0014】
実際、このような扁平トナーを使用すると、本発明の画像形成方法によりカラー画像(印字率25%)を形成した場合、A−4版プリント1枚当たりのトナー消費量は20〜40mgと顕著に少なくても高濃度で凹凸の無い画像が得られ、トナー散りが無い印刷ライクの画質を得ることが出来る。
【0015】
扁平トナーの平均長さ(r1,r2)が5μm未満であると塵肺等の疾病を患うおそれがあり、安全衛生上好ましくなく、20μmを越えると現像性が低下し、忠実な現像が出来なくなり解像力が低下し好ましくない。
【0016】
扁平トナーの平均長さの長辺と短辺比(r2/r1)が0.8未満、特に0.6未満であると扁平トナーの偏平部が像形成体上に向けて付着しにくく、トナー層が厚くなりトナー消費量が多くなり、且つ転写、定着工程でのトナー散りやトナーの広がりも多くなり好ましくない。
【0017】
扁平トナーの平均厚さ(d)が1μm未満であると扁平トナーが現像時に破砕され、超微粉が発生し、トナー散りやカブリの発生原因となり好ましくなく、5μmを越えると現像時にトナーが層状に現像されにくく、トナー層が厚くなりトナー消費量が多くなって好ましくない。
【0018】
扁平トナーの平均厚さと平均短辺長さ比(d/r2)が0.1未満であると扁平トナーが現像時に破砕され、超微粉が発生し、トナー散りやカブリの発生原因となり好ましくなく、0.4を越えるとトナーの偏平部が像形成体に向けて付着しにくくなりトナー層が層状に現像されにくく、トナー層が厚くなりトナー消費量が多くなり好ましくない。又、転写、定着工程でもトナー散りやトナーの広がりも多くなり好ましくない。
【0019】
扁平トナーを上記の形状とすることにより、扁平トナーを用いて現像を行い像形成体(感光体)上に像形成を行うと、像形成体上の扁平トナーは扁平トナーの扁平部を像形成体上に向けて、より層状に付着するようになる。又、扁平トナーは像形成体上から中間転写体へ転写時、扁平トナーの扁平部を中間転写体上に向けて層状に付着している。特に転写材(紙)は繊維から構成され、更に表面は凹凸を有していることから、表面部及び内部は電気的に不均一であり、湿度による電気特性変化も大きいので像形成体から転写材(紙)、或いは中間転写体から転写材(紙)への転写時は扁平トナー付着状態は乱れやすい傾向にある。
【0020】
扁平トナーの表面帯電状態は、略均一に帯電されており、この為、像形成体と扁平トナー端部とよりも扁平トナーの扁平な部分とのクーロン力が高くなるため、偏平部を付着させることになると考えられる。この様にして像形成体上、中間転写体上に扁平トナーはその端部を寝かせて横方向に並び、扁平面どうしで重なりやすく層状になり、移動によっても安定したトナー画像が保たれると考えられる。特にカラー画像形成においては、各色トナー像を重ね合わせることから、表面が平滑で電気的特性が均一な像形成体や中間転写体上で各色トナー像を、扁平面どうしで層状に重ね合わせることが良好な画像を得る重要な構成要素となる。この様にしてトナー像の重ね合わせを像形成体や中間転写体上で多く行い、表面の凹凸や電気的特性の変化の大きい転写材(紙)への転写回数を減らすことが好ましい構成となる。
【0021】
扁平程度が不充分なトナーや不定形トナーは、扁平面どうしで層状に重ね合わさらずランダムな付着状態になっていること、及び転写、定着工程でトナー散りやトナー画像の広がりが大きくなることが観察された。
【0022】
又、扁平トナーを用いても、転写材(紙)に毎回転写するタンデム方式においては、転写工程でトナー散りやトナーの広がりが、不定形トナーほどではないが観察された。
【0023】
扁平程度が不十分なトナーや不定形トナーとは、本発明で規定した扁平トナー形状からはずれた形状のもので、粉砕法で作製したトナーや重合法の扁平化処理を行わないで作製したトナー等が該当する。
【0024】
図1は本発明の扁平トナーの一例を示す模式図である。
図1のr1は扁平トナーの長辺、r2は短辺、dは厚さを示す。
【0025】
図2は像形成体上に付着した偏平トナーの一例を示す模式図である。
図2の10は像形成体である感光体ドラム(感光体)、301は扁平トナーを示す。
【0026】
以下、具体的に偏平トナーの作り方について説明する。
本発明に係る偏平トナーは、懸濁重合法や、乳化重合法で作製した数平均1次粒子径10〜500nmの樹脂粒子を塩析/融着させて2次粒子を作製し、その後有機溶媒、凝集剤及び重合触媒等を添加して重合を行い、重合率が80%まで進んだ溶液を、加熱された状態で加圧された隘路を循環させて粒子形状を扁平にし、さらに重合触媒を添加し重合を完了させることにより製造することが出来る。
【0027】
塩析/融着とは、重合工程によって生成された樹脂微粒子を凝集剤により塩析させ、余分な分散剤、界面活性剤等を除却すると同時に加熱融着により樹脂粒子の大きさを調整することを云う。
【0028】
扁平化処理は、重合が100%完了してから行っても良いが、重合が80%まで進んだ状態で行った方が形状が均一になり好ましい。
【0029】
数平均1次粒子の粒径は、例えば光散乱電機泳動粒径測定装置「ELS−800」(大塚電子工業株式会社製)で測定することが出来る。
【0030】
体積平均粒径は、例えばコールターカウンターTA−2型或いはコールターマルチサイザー(コールター株式会社製)で測定することが出来る。
【0031】
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機等で重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された液を分散安定剤を含有した水系媒体中でホモミキサーやホモジナイザー等を使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌翼の有る撹拌機構付きの反応装置へ移し、加熱することで重合反応を80%まで進行させる。その後加熱された状態で加圧された隘路を循環させ形状を扁平にし、さらに重合触媒を添加し重合を進め、重合を完了させる。重合完了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することで本発明に係る扁平トナーを作製することが出来る。
【0032】
図3は撹拌翼を備えた撹拌槽の一例を示す斜視図である。
図3において、撹拌槽の外周部に熱交換用のジャケット401を装着した縦型円筒状の撹拌槽402内の中心部に回転軸403を垂設し、該回転軸403に撹拌槽402の底面に近接させて配設された下段の撹拌翼404と、より上段に配設された撹拌翼405がある。上段の撹拌翼405は、下段に位置する撹拌翼404に対して回転方向に先行した交差角αをもって配設されている。交差角αは90度未満であることが好ましい。この交差角の下限は特に限定されるものでは無いが、5度以上、好ましくは10度以上あればよい。
【0033】
樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものとしては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。これらの中でビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することが出来る。
【0034】
又、樹脂を構成する重合性単量体として、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることがさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
【0035】
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも出来る。
【0036】
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することが出来る。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることが出来る。この油溶性重合開始剤としては、例えば2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジン等の過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤等を挙げることが出来る。
【0037】
又、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することが出来る。水溶性重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げることが出来る。
【0038】
分散安定剤としては、例えばリン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることが出来る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することが出来る。
【0039】
本発明において優れた樹脂としては、ガラス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が80〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱量分析方法で測定されるものであり、軟化点は例えば高化式フローテスターで測定することが出来る。さらに、これら樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量が数平均分子量(Mn)で1000〜100000、重量平均分子量(Mw)で2000〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8〜70のものが好ましい。
【0040】
本発明に係る扁平トナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有することも出来る。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分とする扁平トナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加したものであってもよい。
【0041】
本発明に係る扁平トナーに使用する着色剤としては、例えばカーボンブラック、染料、顔料等を任意に使用することが出来る。
【0042】
カーボンブラックとしては例えばチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等を用いることが出来る。
【0043】
染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることが出来、又、これらを混合して用いることが出来る。顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いることが出来る。上記染料及び顔料は単独或いは混合して用いることが出来る。着色剤の数平均1次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nmが好ましい。
【0044】
濃トナーの着色剤の含有量は、トナー粒子全体の5〜30質量%が好ましく、7〜15質量%がより好ましい。淡トナーの着色剤の含有量は、濃トナーの0.1〜0.5質量倍が好ましく、0.15〜0.4質量倍がより好ましい。淡トナーの着色剤の含有量が濃トナーの0.1質量倍未満であると、淡トナーの画像濃度が薄くなりすぎ、0.5質量倍を越えると、淡トナーの画像濃度が濃くなり過ぎ、優れた原稿再現性を得ることが出来ず好ましくない。
【0045】
着色剤の添加方法としては、単量体を重合させる段階で着色剤を添加し、重合して着色粒子とする方法等を用いることが出来る。尚、着色剤は重合体を作製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用することが好ましい。
【0046】
さらに、定着性改良剤としての低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0047】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することが出来るものを使用することが出来る。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0048】
尚、これら荷電制御剤や定着性改良剤の粒子は、分散した状態で数平均1次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0049】
又、本発明に係る扁平トナーでは、外添剤として無機微粒子や有機微粒子等の微粒子を添加して使用することでより効果を発揮することが出来る。この理由としては、外添剤の埋没や脱離を効果的に抑制することが出来るため、その効果が顕著にでるものと推定される。
【0050】
この無機微粒子としては、シリカ、チタニア及びアルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によって疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定されるものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するものである。この方法は、内容量200mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸漬されているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算出される。
【0051】
疎水化度=(a/(a+50))×100
この外添剤の添加量としては、扁平トナー中に0.1〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜4.0質量%である。又、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
【0052】
塩析/融着させた2次粒子の扁平化は、例えばアニュラー型連続湿式撹拌ミル、ピストン型高圧式均質化機或いはインラインスクリュウポンプ等で行うことが出来る。
【0053】
図4はアニュラー型連続湿式撹拌ミルの一例を示す要部断面図である。
アニュラー型連続湿式撹拌ミルは、既に知られているミルの1種で、断面三角形のアニュラー型(環状)のステータ501内にほぼ同じ形状を有するロータ502が回転し、このステータ501とロータ502との間の幅の狭い間隙、即ち、破砕帯503にメディア504が充填されていて、ミルに供給される80%まで重合が進んだ2次粒子を含む溶液に機械的な衝撃力を与え、2次粒子の形状を扁平化する。前記溶液は、ミルの供給口505からポンプにてW型断面の前記破砕帯503を一巡し、上部のキャップセパレータ506でメディア504と分離されて、出口507から排出される。又、扁平化処理中の溶液の温度制御は、温水508をステータとロータに循環させることにより行われる。メディア504は、遠心力によって、W型の粉砕帯を順次に移動し、再度、入り口まで戻って循環する。粒子への圧力は加圧された隘路を循環することで粉砕帯の壁或いはメディアにより加えられる。メディアとしては、通常、0.5〜3mm径のジルコン、ガラス及びスチール等が用いられる。
【0054】
かかるアニュラー型連続式湿式撹拌ミルを用いた際の2次粒子を含む溶液の扁平化処理温度は、2次粒子の樹脂のガラス転移点(Tg)の−5℃〜+40℃が好ましく、0℃〜+30℃がより好ましく、さらに好ましくは+10〜+30℃である。ガラス転移点よりも5℃以上低い温度で処理すると、重合体粒子の破砕が起こり、目的とする扁平化を行うことが困難となり好ましくない。他方、ガラス転移点よりも40℃以上高い温度で処理すると、2次粒子が相互に融着し、凝集塊を生じるとともに、扁平化された重合体粒子がその表面張力によって、再び、真球化するので、扁平化を効率よく行えず好ましくない。
【0055】
以下、本発明の画像形成方法について説明する。
図5は、本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0056】
図5によれば、像形成体である感光体ドラム10は、例えばガラスや透光性アクリル樹脂等の透光性部材によって形成される円筒状の基体の外周に、透光性の導電層及び有機感光層(OPC)の光導電体層を形成したものである。
【0057】
感光体ドラム10は、図示しない駆動源からの動力により、透光性の導電層を接地された状態で図5の矢印で示す時計方向に回転される。
【0058】
本発明では、画像露光用の露光ビームは、その結像点である感光体ドラム10の光導電体層において、光導電体層の光減衰特性(光キャリア生成)に対して適正なコントラストを付与できる波長の露光光量を有していればよい。従って、本実施形態における感光体ドラムの透光性の基体の光透過率は、100%である必要はなく、露光ビームの透過時にある程度の光を吸収するような特性を有していてもよい。要は、適切なコントラストを付与できればよい。透光性の基体の素材としては、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエステルモノマーを重合したものが、透光性、強度、精度、表面性等において優れており好ましく用いられるが、その他一般光学部材などに使用されるアクリル、フッ素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどの各種透光性樹脂が使用可能である。又、露光光に対して透光性を有していれば、着色していてもよい。透光性の導電層としては、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Alなどからなる透光性を維持した金属薄膜が用いられ、成膜法としては、真空蒸着法、活性反応蒸着法、各種スパッタリング法、各種CVD法、浸漬塗工法、スプレー塗布法などが利用出来る。又、光導電体層としては各種有機感光層(OPC)が使用出来る。
【0059】
光導電体層の感光層としての有機感光層は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光層とされる。二層構成の有機感光層は、CTLが厚いために有機感光層としての耐久性が高く本発明に適する。なお有機感光層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよく、該単層構成又は前記二層構成の感光層には、通常バインダ樹脂が含有される。
【0060】
以下に説明する帯電手段としてのスコロトロン帯電器11、画像書込手段としての露光光学系12、現像手段としての現像器13は、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒色(K)の各色毎の画像形成プロセス用として準備されており、本実施形態においては、図5の矢印にて示す感光体ドラム10の回転方向に対して、Y、M、C、Kの順に配置される。
【0061】
帯電手段としてのスコロトロン帯電器11は像形成体である感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向(図5において紙面垂直方向)に感光体ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、感光体ドラム10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持された制御グリッド(符号なし)と、コロナ放電電極11aとして、例えば鋸歯状電極を用い、トナーと同極性のコロナ放電とによって帯電作用(本実施形態においてはマイナス帯電)を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。コロナ放電電極11aとしては、その他ワイヤ電極や針状電極を用いることも可能である。
【0062】
各色毎の露光光学系12は、それぞれ、像露光光の発光素子としてのLED(発光ダイオード)を感光体ドラム10の軸と平行に複数個アレイ状に並べた線状の露光素子(不図示)と等倍結像素子としてのセルフォックレンズ(不図示)とがホルダに取り付けられた露光用ユニットとして構成される。露光光学系保持部材としての円柱状の保持体20に、各色毎の露光光学系12が取付けられて感光体ドラム10の基体内部に収容される。露光素子としてはその他、FL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッセンス)、PL(プラズマ放電)等の複数の発光素子をアレイ状に並べた線状のものが用いられる。
【0063】
各色毎の画像書込手段としての露光光学系12は、感光体ドラム10上での露光位置を、スコロトロン帯電器11と現像器13との間で、現像器13に対して感光体ドラム10の回転方向上流側に設けた状態で、感光体ドラム10の内部に配置される。
【0064】
露光光学系12は、別体のコンピュータ(不図示)から送られメモリに記憶された各色の画像データに基づいて画像処理を施した後、一様に帯電した感光体ドラム10に像露光を行い、感光体ドラム10上に潜像を形成する。この実施形態で使用される発光素子の発光波長は、通常Y、M、Cのトナーの透光性の高い680〜900nmの範囲のものが良好であるが、裏面から像露光を行うことからカラートナーに透光性を十分に有しないこれより短い波長でもよい。
【0065】
各色毎の現像手段としての現像器13は、内部にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)若しくは黒色(K)の二成分(一成分でもよい)の現像剤を収容し、それぞれ、例えば厚み0.5〜1mm、外径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像剤担持体である現像スリーブ13aを備えている。
【0066】
現像領域では、現像スリーブ13aは、突き当てコロ(不図示)により感光体ドラム10と所定の間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保たれ、感光体ドラム10の回転方向と最近接位置において順方向に回転するようになっており、現像時、現像スリーブ13aに対してトナーと同極性(本実施形態においてはマイナス極性)の直流電圧或いは直流電圧に交流電圧ACを重畳する現像バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム10の露光部に対して非接触の反転現像が行われる。この時の現像間隔精度は画像むらを防ぐために20μm程度以下が必要である。
【0067】
以上のように現像器13は、スコロトロン帯電器11による帯電と露光光学系12による像露光によって形成される感光体ドラム10上の静電潜像を、非接触の状態で感光体ドラム10の帯電極性と同極性のトナー(本実施形態においては感光体ドラムは負帯電であり、トナーは負極性)により反転現像する。
【0068】
画像形成のスタートにより不図示の像形成体駆動モータの始動により感光体ドラム10が図5の矢印で示す時計方向へ回転され、同時にYのスコロトロン帯電器11の帯電作用により感光体ドラム10に電位の付与が開始される。感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Yの露光光学系12において第1の色信号すなわちYの画像データに対応する電気信号による露光(画像書込)が開始され感光体ドラム10の回転走査によってその表面の感光層に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像が形成される。この潜像はYの現像器13により非接触の状態で反転現像され、感光体ドラム10上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0069】
次いで、感光体ドラム10は前記イエロー(Y)のトナー像の上に、Mのスコロトロン帯電器11の帯電作用により電位が付与され、Mの露光光学系12の第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像データに対応する電気信号による露光(画像書込)が行われ、Mの現像器13による非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が重ね合わせて形成される。
【0070】
同様のプロセスにより、Cのスコロトロン帯電器11、露光光学系12及び現像器13によってさらに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が、又、Kのスコロトロン帯電器11、露光光学系12及び現像器13によって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0071】
このように、本実施の形態では、Y、M、C及びKの露光光学系12による感光体ドラム10の有機感光層に対する露光は、感光体ドラム10の内部より透光性の基体を通して行われる。従って、第2、第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形成されたトナー像により遮光されることなく静電潜像を形成することが可能となり、好ましいが、感光体ドラム10の外部から露光してもよい。
【0072】
一方、転写材としての転写材(紙)Pは、転写材収納手段としての給紙カセット15より、送り出しローラ(符号なし)により送り出され、給送ローラ(符号なし)により給送されてタイミングローラ16へ搬送される。
【0073】
転写材(紙)Pは、タイミングローラ16の駆動によって、感光体ドラム10上に担持されたカラートナー像との同期がとられ、紙帯電手段としての紙帯電器150の帯電により搬送ベルト14Aに吸着されて転写域へ給送される。搬送ベルト14aにより密着搬送された転写材(紙)Pは、転写域でトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の電圧が印加される転写手段としての転写器14Cにより、感光体ドラム10の周面上のカラートナー像が一括して転写材(紙)Pに転写される。
【0074】
カラートナー像が転写された転写材(紙)Pは、転写材分離手段としての紙分離AC除電器14hにより除電されて、搬送ベルト14Aから分離され、定着装置17へと搬送される。
【0075】
定着装置17はカラートナー像を定着するための上側のロール状の熱線定着用回転部材としての熱線定着ローラ17aと、上側の熱線定着ローラ17aに対向して設けられる下側のロール状の定着部材としての定着ローラ17bとにより構成され、熱線定着ローラ17aの内部中心には、光源によっては可視光を含んだ赤外線或いは遠赤外線等の熱線を発するハロゲンランプ等が熱線照射手段として配設される。
【0076】
熱線定着ローラ17aと定着ローラ17bとの間で形成されるニップ部Nで転写材(紙)Pが挟持され、熱と圧力とを加えることにより転写材(紙)P上のカラートナー像が定着され、転写材(紙)Pが排紙ローラ18により送られて、装置上部のトレイへ排出される。
【0077】
転写後の感光体ドラム10の周面上に残ったトナーは、像形成体クリーニング手段としてのクリーニング装置19に設けられたクリーニングブレード19aによりクリーニングされる。残留トナーを除去された感光体ドラム10はスコロトロン帯電器11によって一様帯電を受け、次の画像形成サイクルに入る。
【0078】
図6は、本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0079】
図6の断面構成図に示すように、画像形成装置上部には、透明なガラス板などからなる原稿台と、さらに原稿台上に載置した原稿Dを覆う原稿カバー等からなる原稿載置部111があり、原稿台の下方であって、装置本体内には第1ミラーユニット112、第2ミラーユニット113、主レンズ120、カラーCCD123等からなる画像読み取り部Aが設けられている。第1ミラーユニット112は露光ランプ114、第1ミラー115を備え、前記原稿台と平行に、かつ図面左右方向へ直線移動可能に取り付けられていて、原稿Dの全面を光学走査する。第2ミラーユニット113は第2ミラー116及び第3ミラー117を一体化して備え、常に所定の光路長を保つように第1ミラーユニット112の1/2の速度で左右同方向に直線移動する。勿論この第2ミラーユニット113の移動は前記第1ミラーユニット112と同様に原稿台に対して平行である。前記露光ランプ114によって照明される原稿台上の原稿Dの像は、主レンズ120により第1ミラー115、第2ミラー116、第3ミラー117を経てカラーCCD123上へ結像されるようになっている。走査が終わると第1ミラーユニット112及び第2ミラーユニット113は元の位置に戻り、次のコピーまで待機する。
【0080】
前記カラーCCD123によって得られた各色の画像データは画像処理部において画像処理され、画像信号として次に説明する画像形成部Eにレーザ書込みが行われる。
【0081】
図6に示す画像形成装置は画像形成部Eとして中間転写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置であって、中間転写体である転写ベルト14aの周縁部にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)とから成る4組のプロセスユニット100が設けられていて、各プロセスユニット100ではY、M、C及びKトナー像が形成され、トナー像は転写ベルト14aの上で重ね合わせて転写され、転写されたカラートナー像は転写材である転写材(紙)上に一括転写され、定着されて機外に排出される構成となっている。
【0082】
4組のプロセスユニット100Y、M、C、Kは何れも共通した構造となっているので、その1組について説明する。像形成体である感光体ドラム10は、円筒状の基体の外周に、導電層及び有機感光層(OPC)の光導電体層を形成したものである。
【0083】
感光体ドラム10は、図示しない駆動源からの動力により、或いは転写ベルト14aに従動し、導電層を接地された状態で矢印で示す反時計方向に回転される。
【0084】
11は帯電手段としてのスコロトロン帯電器で、感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向に感光体ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によって、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0085】
12は画像データに基づいてY、M、C及びKの像露光を行う露光光学系で、例えばポリゴンミラー等によって感光体ドラム10の回転軸と平行に走査を行う走査光学系である。一様帯電された感光体ドラム10上に露光光学系12によって像露光を行うことによって潜像が形成される。
【0086】
感光体ドラム10周縁には、負に帯電した導電性のトナーと磁性キャリアから成る2成分の現像剤を内蔵した現像器13が設けられていて、磁石体を内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ13aによって反転現像する。
【0087】
現像剤はフェライトをコアとしてその周りに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと本発明の扁平トナーを混合したもので、現像スリーブ13a上に0.1〜0.6mmの層厚に規制されて現像域へと搬送される。
【0088】
現像域における現像スリーブ13aと感光体ドラム10との間隙は現像剤の層厚よりも大きい0.2〜1.0mmとして、現像スリーブ13aと感光体ドラム10との間には直流電圧VDCに交流電圧VACを重畳した交流バイアス電圧を印加する。トナーの帯電は直流電圧VDCと同極性(負)であるため、交流電圧VACによってキャリアから離脱するきっかけを与えられたトナーは、直流電圧VDCより電位の絶対値の高いVHの部分には付着せず、電位の絶対値の低いVLの部分にその電位差に応じたトナー量が付着し顕像化(反転現像)する。又、現像スリーブ13aと感光体ドラム10との間には直流電圧VDCのみを印加してもよい。なお現像は接触現像であっても差し支えない。このトナー像は転写位置において後に説明する転写ベルト14a上に転写がなされる。転写を終えてドラム上に残留した転写残トナーは、静電的に回収を行うクリーニング装置19によって清掃が行われる。
【0089】
Y、M、C及びKから成る4色のプロセスユニット100Y、M、C、Kが並列して対向する転写ベルト14aは体積抵抗率1010〜1015Ω・cm、表面抵抗率1010〜1015Ω/□の無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構成のシームレスベルトである。転写ベルト14aの基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することも出来る。転写ベルト14aは、駆動ローラ14d、従動ローラ14e、テンションローラ14k及びバックアップローラ14jに外接して張架され、画像形成時には、不図示の駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ14dが回転され、各色毎の転写位置では1次転写器14cにより感光体ドラム10に転写ベルト14aが押圧され、転写ベルト14aが図の矢印で示す方向に回転される。
【0090】
各色毎の転写手段である転写ローラからなる1次転写器14cは、転写ベルト14aを挟んで各色毎の感光体ドラム10に対向して設けられ、転写ベルト14aと各色毎の感光体ドラム10との間に各色毎の転写域(符号なし)を形成する。各色毎の1次転写器14cにはトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、転写域に転写電界を形成することにより、各色毎の感光体ドラム10上のトナー像を転写ベルト14a上に転写する。
【0091】
各色毎の除電手段である除電器14mは、好ましくはコロナ放電器により構成され、1次転写器14cにより帯電された転写ベルト14aを除電する。
【0092】
画像記録のスタートにより不図示の感光体駆動モータの始動により黒(K)のプロセスユニット100Kの感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、同時にKのスコロトロン帯電器11の帯電作用によりKの感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0093】
Kの感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Kの露光光学系12によって制御部から出力する電気信号による画像書込が開始され、Kの感光体ドラム10の表面に制御部からの出力画像に対応する静電潜像が形成される。
【0094】
前記のKの潜像はイエロートナー用の現像器13により非接触状態で反転現像がなされKの感光体ドラム10の回転に応じ黒トナーによるトナー像が形成される。
【0095】
上記の画像形成プロセスによって像形成体であるKの感光体ドラム10上に形成された黒トナーからなるKのトナー像が、Kの転写域(符号なし)において、Kの1次転写器14cによって、転写ベルト14a上に転写される。
【0096】
黒のプロセスユニット100Kの作動に僅かに遅れて、シアンのプロセスユニット100Cの感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、同時にCのスコロトロン帯電器11の帯電作用によりCの感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0097】
Cの感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Cの露光光学系12によってKのトナー像と同期してCの画像データに対応する電気信号による画像書込が開始され、Cの感光体ドラム10の表面に原稿画像のCの画像に対応する静電潜像が形成される。
【0098】
前記のCの潜像はCの現像器13により非接触状態で反転現像がなされCの感光体ドラム10の回転に応じCトナーによるトナー像が形成される。
【0099】
上記の画像形成プロセスによって像形成体であるCの感光体ドラム10上に形成されたCのトナー像が、Cの転写域(符号なし)において、Cの1次転写器14cによって、転写ベルト14aのKのトナー像上に転写される。
【0100】
次いで転写ベルト14aは、Mのトナー像と同期が取られ、マゼンタ(M)のプロセスユニット100MによりMの感光体ドラム10上に形成されたMの画像データに対応するMのトナー像が、Mの転写域(符号なし)において、Mの1次転写器14cによって、前記のK、Cのトナー像の上からMのトナー像が重ね合わせて形成される。
【0101】
同様のプロセスにより、K、C、Mの重ね合わせトナー像と同期が取られ、Yのイエロートナーを用いたプロセスユニット100YによりYの感光体ドラム10上に形成された、Yの画像データに対応するイエロートナーを用いたYのトナー像が、Yの転写域(符号なし)において、Yの1次転写器14cによって、前記のK、C、Mのトナー像の上からYのトナー像が重ね合わせて形成され、転写ベルト14a上にK、C、M及びYの重ね合わせカラートナー像が形成される。
【0102】
転写後の各色毎の感光体ドラム10の周面上に残った転写残トナーは、各色毎の像形成体のクリーニング手段であるクリーニング装置19によりクリーニングされる。
【0103】
転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセット15から、転写材給送手段としてのタイミングローラ16を経て転写材(紙)Pが第2の転写手段である2次転写器14gの転写域(符号なし)へと搬送され、トナーと反対極性の直流電圧が印加される2次転写器14gにより、転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像が転写材(紙)P上に一括して転写される。転写材(紙)P上にはK、C、M、Yのカラートナー像が存在することとなる。
【0104】
カラートナー像が転写された転写材(紙)Pは、鋸歯状電極板から成る分離手段である除電電極16bにより除電され、定着装置17へと搬送され、定着ローラ17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えられることにより転写材(紙)P上のトナー像が定着された後、排出ローラ18により送られ、装置上部のトレイへ排出される。
【0105】
転写後の転写ベルト14aの周面上に残った転写残トナーは、転写ベルト14aを挟んで従動ローラ14eに対向して設けられる転写ベルトのクリーニング手段であるクリーニング装置19aによりクリーニングされる。
【0106】
図7は、本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0107】
図7に示すカラー画像形成装置は中間転写体を用いたタンデム方式のカラー画像形成装置であって、中間転写体である転写ベルト14aの周縁部には、転写ベルト14aの回転方向上流側から、黒色(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)から成る4組のカラー画像形成用のプロセスユニット100が設けられていて、K、C、M及びYのプロセスユニット100では淡トナーと、濃トナーとを用いてK、C、M及びYの重ね合わせトナー像が形成され、各プロセスユニット100にて形成された重ね合わせトナー像は転写ベルト14aの上で重ね合わせて転写されて、転写ベルト14a上に重ね合わせカラートナー像が形成され、転写ベルト14a上に転写された重ね合わせカラートナー像が転写材上に一括転写され、定着されて機外に排出される構成となっている。
【0108】
K、C、M及びYの4組のプロセスユニット100は何れも共通した構造となっているので、その1組について説明する。
【0109】
プロセスユニット100は、感光体ドラム10と、トナー像の転写位置からみて、感光体ドラム10の回転方向上流側から、感光体ドラム10上の転写残トナーをクリーニングするためのクリーニング装置19と、淡トナー像を形成するための淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)、淡トナー用の露光光学系12(L)、淡トナー用の現像器13(L)と、濃トナー像を形成するための濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)、濃トナー用の露光光学系12(H)、濃トナー用の現像器13(H)とから構成される。
【0110】
像形成体である感光体ドラム10は、例えばアルミパイプ、アクリル樹脂パイプ等を用いた円筒状の基体の外周に、導電層及び有機感光層(OPC)の光導電体層を形成したものである。
【0111】
感光体ドラム10は、図示しない駆動源からの動力により、或いは転写ベルト14aに従動し、導電層を接地された状態で矢印で示す反時計方向に回転される。
【0112】
淡トナー用の帯電手段(第1の帯電手段)であるスコロトロン帯電器11(L)及び濃トナー用の帯電手段(第2の帯電手段)であるスコロトロン帯電器11(H)は、それぞれ、感光体ドラム10の移動方向に対して直交する方向に感光体ドラム10と対峙し近接して取り付けられ、トナーと同極性のコロナ放電によって、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0113】
淡トナー用の像露光手段(第1の像露光手段)である露光光学系12(L)、濃トナー用の像露光手段(第2の像露光手段)である露光光学系12(H)は、それぞれ、例えばポリゴンミラー等によって感光体ドラム10の回転軸と平行に走査を行う走査光学系が用いられる。露光光学系12(L)は、外部露光を用い、淡トナー用の画像データによって第1の像露光を行う像露光手段であり、露光光学系12(H)は、外部露光を用い、濃トナー用の画像データによって第2の像露光を行う像露光手段である。
【0114】
淡トナー用の現像手段(第1の現像手段)である現像器13(L)は、淡トナー現像剤を内蔵し、接触又は非接触によって第1の反転現像を行う。又、濃トナー用の現像手段である現像器13(H)は、濃トナー現像剤を内蔵し、接触又は非接触現像によって第2の反転現像を行う。
【0115】
画像形成に当たっては、各色毎の画像データは、淡トナー用の画像データと濃トナー用の画像データとに分けられ、先ず、淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)により一様帯電された感光体ドラム10に、淡トナー用の画像データによる第1の像露光が露光光学系12(L)によってなされて、淡トナーの潜像形成が行われ、淡トナー用の現像器13(L)の現像ローラ131(L)によって、淡トナーによる第1の現像が行われる。次に、淡トナー像が形成された感光体ドラム10に、濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)により最帯電が行われ、濃トナー用の画像データによる第2の像露光が、露光光学系12(H)によって行われて、濃トナーの潜像形成がなされ、濃トナー用の現像器13(H)の現像ローラ131(H)によって濃トナーによる第2の現像が行われて、淡トナーによるトナー像の上に濃トナーによるトナー像が感光体ドラム10上に重ねて形成される。この淡、濃トナー像(重ね合わせトナー像)は、第1の転写手段の転写位置において、転写ベルト14a上に転写がなされる。
【0116】
転写を終えた感光体ドラム10上に残留した転写残トナーは、静電的に回収を行うクリーニング装置19によって清掃が行われる。
【0117】
K、C、M及びYの4組のプロセスユニット100が並列して対向する中間転写体としての転写ベルト14aは体積抵抗率が1010〜1015Ω・cm、表面抵抗率が1010〜1015Ω/□の無端ベルトであり、例えば変性ポリイミド、熱硬化ポリイミド、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ナイロンアロイ等のエンジニアリングプラスチックに導電材料を分散した、厚さ0.1〜1.0mmの半導電性フィルム基体の外側に、好ましくはトナーフィルミング防止層として厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った、2層構成のシームレスベルトである。転写ベルト14aの基体としては、この他に、シリコンゴム或いはウレタンゴム等に導電材料を分散した厚さ0.5〜2.0mmの半導電性ゴムベルトを使用することもできる。転写ベルト14aは、駆動ローラ14d、従動ローラ14e、テンションローラ14k及びバックアップローラ14jに外接して張架され、画像形成時には、不図示の駆動モータよりの駆動をうけて駆動ローラ14dが回転され、各色毎の転写位置では1次転写器14cにより感光体ドラム10に転写ベルト14aが押圧され、転写ベルト14aが図の矢印で示す方向に回転される。
【0118】
K、C、M及びYの第1の転写手段である転写ローラからなる1次転写器14cは、転写ベルト14aを挟んで各々の感光体ドラム10に対向して設けられ、転写ベルト14aと各々の感光体ドラム10との間に各々の転写域(符号なし)を形成する。各々の1次転写器14cにはトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、転写域(符号なし)に転写電界を形成することにより、K、C、M及びYの感光体ドラム10上の淡、濃トナー像を転写ベルト14a上に転写する。
【0119】
各色毎の除電手段である除電器14nは、好ましくはコロナ放電器により構成され、1次転写器14cにより帯電された転写ベルト14aを除電する。
【0120】
画像記録のスタートにより不図示の感光体駆動モータの始動により黒(K)のプロセスユニット100の感光体ドラム10が図の矢印で示す方向へ回転され、同時にKの淡トナー用のスコロトロン帯電器11(L)の帯電作用によりKの感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0121】
Kの感光体ドラム10は電位を付与されたあと、Kの淡トナー用の露光光学系12(L)によって、第1の色信号のKの淡トナー用の画像データに対応する電気信号による、外部露光での第1の像露光が開始され、Kの感光体ドラム10の表面に原稿画像のKの画像に対応する淡トナー用の静電潜像が形成される。
【0122】
前記の淡トナー用の潜像は、Kの淡トナー用の現像器13(L)により接触状態で第1の反転現像がなされKの感光体ドラム10の回転に応じKの淡トナーによるトナー像が形成される。続いてKの濃トナー用のスコロトロン帯電器11(H)による帯電と、Kの濃トナー用の露光光学系12(H)による第1の色信号のKの濃トナー用の画像データに対応する電気信号による、外部露光での第2の像露光による、Kの画像に対応する濃トナー用の静電潜像の形成と、Kの濃トナー用の現像器13(H)による第2の現像とによって、Kの濃トナーによるトナー像が先に形成されたKの淡トナーによるトナー像の上に重ねて形成される。
【0123】
上記の画像形成プロセスによって像形成体であるKの感光体ドラム10上に形成された淡、濃トナーからなるKのトナー像(重ね合わせトナー像)が、Kの転写域(符号なし)において、Kの1次転写器14cによって、転写ベルト14a上に転写される。
【0124】
次いで転写ベルト14aは、Cのトナー像と同期が取られ、シアン(C)のプロセスユニット100によりCの感光体ドラム10上に形成された、第2の色信号によるCの淡、濃トナー用の画像データに対応する、Cの淡、濃トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Cの転写域(符号なし)において、Cの1次転写器14cによって、前記転写ベルト14a上のKの濃、淡トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)の上から、転写ベルト14a上において重ね合わせて形成される。
【0125】
同様のプロセスにより、K、Cの重ね合わせトナー像と同期が取られ、マゼンタ(M)のプロセスユニット100によりMの感光体ドラム10上に形成された、第3の色信号によるMの淡、濃トナー用の画像データに対応する、Mの淡、濃トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Mの転写域(符号なし)において、Mの1次転写器14cによって、前記転写ベルト14a上のK、Cの重ね合わせトナー像の上から、転写ベルト14a上において重ね合わせて形成され、更にK、C、Mの重ね合わせトナー像と同期が取られ、イエロー(Y)のプロセスユニット100によりYの感光体ドラム10上に形成された、第4の色信号によるYの淡、濃トナー用の画像データに対応する、Yの淡、濃トナーからなるトナー像(重ね合わせトナー像)が、Yの転写域(符号なし)において、Yの1次転写器14cによって、前記転写ベルト14a上のK、C、Mの重ね合わせトナー像の上から、転写ベルト14a上において重ね合わせて形成され、転写ベルト14a上にK、C、M及びYの重ね合わせカラートナー像が形成される。
【0126】
転写後の各々の感光体ドラム10の周面上に残った転写残トナーは、各々の像形成体のクリーニング手段であるクリーニング装置19によりクリーニングされる。
【0127】
転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像形成と同期して転写材収納手段である給紙カセット15から、転写材給送手段としてのタイミングローラ16を経て転写材(紙)Pが第2の転写手段である2次転写器14gの転写域(符号なし)へと搬送され、トナーと反対極性の直流電圧が印加される2次転写器14gにより、転写ベルト14a上の重ね合わせカラートナー像が転写材(紙)P上に一括して転写される。
【0128】
カラートナー像が転写された転写材(紙)Pは、鋸歯状電極板から成る分離手段である除電電極16bにより除電され、定着装置17へと搬送され、定着ローラ17aと圧着ローラ17bとの間で熱と圧力とを加えられることにより転写材(紙)P上のカラ−トナー像が定着された後、排出ローラ18により送られ装置上部のトレイへ排出される。
【0129】
転写後の転写ベルト14aの周面上に残った転写残トナーは、転写ベルト14aを挟んで従動ローラ14eに対向して設けられる中間転写体のクリーニング手段であるクリーニング装置19aによりクリーニングされる。
【0130】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0131】
《トナー製造》
(トナー製造例1:扁平黒濃トナー)
n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0Lを入れ撹拌溶解した。この溶液に、リーガル330R(キャボット株式会社製カーボンブラック)1.20kgを徐々に加え、1時間よく撹拌した後に、サンドグラインダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。これを「着色剤分散液1」とした。又、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交換水4.0Lからなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とした。
【0132】
ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0Lからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」とした。過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水12.0Lに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とした。
【0133】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた100Lのグラスライニング(GL)反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均1次粒子径=120nm/固形分濃度=29.9%)3.41kg、「アニオン界面活性剤溶液A」全量及び「ノニオン界面活性剤溶液B」全量を入れ、撹拌を開始した。撹拌翼の形状は図3の構成とした。次いで、イオン交換水44.0Lを加えた。
【0134】
次いで、加熱を開始し、液温度が75℃になったところで、「開始剤溶液C」全量を滴下した。その後、液温度を75±1℃に制御しながら、スチレン12.1kg、アクリル酸n−ブチル2.88kg、メタクリル酸1.04kg及びt−ドデシルメルカプタン548gの予め混合した溶液を滴下した。滴下終了後、液温度を80±1℃に上げて、6時間加熱撹拌を行った。次いで、液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止し、ポールフィルターで濾過し、これを「ラテックス1−A」とした。
【0135】
尚、「ラテックス1−A」中の樹脂粒子のガラス転移点は57℃、軟化点は121℃、重量平均分子量は1.27万、重量平均粒径は120nmであった。
【0136】
又、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgをイオン交換純水4.0Lに溶解した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とした。又、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgをイオン交換水4.0Lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とした。
【0137】
過硫酸カリウム(関東化学株式会社製)200.7gをイオン交換水12.0Lに溶解した溶液を「開始剤溶液F」とした。
【0138】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛形バッフルを付けた100LのGL反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均1次粒子径=120nm、固形分濃度=29.9%)3.41kg、「アニオン界面活性剤溶液D」全量及び「ノニオン界面活性剤溶液E」全量を入れ、撹拌を開始した。次いで、イオン交換水44.0Lを投入した。加熱を開始し、液温度が70℃になったところで、「開始剤溶液F」を添加した。次いで、スチレン11.0kg、アクリル酸n−ブチル4.00kg、メタクリル酸1.04kg及びt−ドデシルメルカプタン9.02gの予め混合した溶液を滴下した。滴下終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱撹拌を行った。次いで、液温度を80℃±2℃に上げて、12時間加熱撹拌を行った。次いで、液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止し、ポールフィルターで濾過し、これを「ラテックス1−B」とした。
【0139】
尚、「ラテックス1−B」中の樹脂粒子のガラス転移点は58℃、軟化点は132℃、重量平均分子量は24.5万、重量平均粒径は110nmであった。
【0140】
塩析剤として塩化ナトリウム5.36kgをイオン交換水20.0Lに溶解した溶液を「塩化ナトリウム溶液G」とした。
【0141】
フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gをイオン交換水1.00Lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液H」とした。
【0142】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状のモニタリング装置を付けた100LのSUS反応釜に、上記で作製した「ラテックス1−A」を20.0kgと「ラテックス1−B」を5.2kgと「着色剤分散液1」を0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ撹拌した。次いで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソプロパノール(関東化学株式会社製)6.00kg、「ノニオン界面活性剤溶液H」をこの順に添加した。その後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3時間加熱撹拌して塩析/融着させながら粒径成長させた。次に純水2.1Lを添加して粒径成長を停止した。この液を「融着粒子分散液1」とした。
【0143】
次いで、温度センサー、冷却管を付けた5Lの反応容器に、上記の融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度85±2℃にて、4時間加熱撹拌して重合率が80%になった時点で、前記「融着粒子分散液1」をアニュラー型連続湿式撹拌ミル(神鋼パンテンツ株式会社製)に連続して供給し、温度67℃、ローター周速13m/分、平均滞留時間15分の条件にて扁平化処理を行った。次いで、前記反応容器に扁平化処理した液をもどし、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.03kgを添加し、液温度85℃±2℃にて、4時間加熱撹拌して重合を完了した。その後、40℃以下に冷却し撹拌を停止した。次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、分級品を目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を「会合液1」とした。次いで、ヌッチェを用いて、会合液1より「ウエットケーキ状の扁平黒粒子1」を濾取した。その後、イオン交換水により洗浄した。
【0144】
この「ウエットケーキ状の扁平黒粒子1」をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60℃にて予備乾燥後、流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥して「扁平黒粒子1」を製造した。
【0145】
得られた「扁平黒粒子1」に、疎水化シリカ微粒子を1質量%相当添加し、ヘンシェルミキサーにて外添混合して「扁平黒濃トナー1」を製造した。
【0146】
(トナー製造例2:扁平イエロー濃トナー)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー17を1.05kg使用した他は同様にして「扁平イエロー濃トナー」を製造した。
【0147】
(トナー製造例3:扁平マゼンタ濃トナー)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を1.2kg使用した他は同様にして「扁平マゼンタ濃トナー」を製造した。
【0148】
(トナー製造例4:扁平シアン濃トナー)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を0.6kg使用した他は同様にして「扁平シアン濃トナー」を製造した。
【0149】
(トナー製造例5:扁平黒淡トナー)
トナー製造例1において、カーボンブラックの量を1.2kgから0.4kgへ変更した他は同様にして「扁平黒淡トナー」を得る。
【0150】
(トナー製造例6:扁平イエロー淡トナー)
トナー製造例2において、C.I.ピグメントイエロー17の量を1.05kgから0.4kgへ変更した他は同様にして「扁平イエロー淡トナー」を製造した。
【0151】
(トナー製造例7:扁平マゼンタ淡トナー)
トナー製造例3において、C.I.ピグメントレッド122の量を1.2kgから0.4kgへ変更した他は同様にして「扁平マゼンタ淡トナー」を製造した。
【0152】
(トナー製造例8:扁平シアン淡トナー)
トナー製造例4において、C.I.ピグメントブルー15:3の量を0.6kgから0.18kgへ変更した他は同様にして「扁平シアン淡トナー」を製造した。
【0153】
(トナー製造例9:不定形黒濃トナー)
トナー製造例1のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例1と同様にして「不定形黒濃トナー」を製造した。
【0154】
(トナー製造例10:不定形イエロー濃トナー)
トナー製造例2のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例2と同様にして「不定形イエロー濃トナー」を製造した。
【0155】
(トナー製造例11:不定形マゼンタ濃トナー)
トナー製造例3のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例3と同様にして「不定形マゼンタ濃トナー」を製造した。
【0156】
(トナー製造例12:不定形シアン濃トナー)
トナー製造例4のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例4と同様にして「不定形シアン濃トナー」を製造した。
【0157】
(トナー製造例13:不定形黒淡トナー)
トナー製造例5のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例5と同様にして「不定形黒淡トナー」を製造した。
【0158】
(トナー製造例14:不定形イエロー淡トナー)
トナー製造例6のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例6と同様にして「不定形イエロー淡トナー」を製造した。
【0159】
(トナー製造例15:不定形マゼンタ淡トナー)
トナー製造例7のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例7と同様にして「不定形マゼンタ淡トナー」を製造した。
【0160】
(トナー製造例16:不定形シアン淡トナー)
トナー製造例8のアニュラー型連続湿式撹拌ミルを通さず重合を完了させた他はトナー製造例8と同様にして「不定形シアン淡トナー」を製造した。
【0161】
(トナー製造例17:凹凸黒濃トナー)
スチレン−nブチルアクリレート共重合体樹脂100kgとカーボンブラック10kgとポリプロピレン4kgとからなるトナー原材料をヘンシェルミキサーにより予備混合し、二軸押出機にて溶融混練し、ハンマーミルにて粗粉砕し、ジェット式粉砕機にて粉砕して、粉砕黒粒子を得る。この粉砕黒粒子を風力分級機にて目的の粒径分布となるまで繰り返し分級し「黒粒子」を製造した。
【0162】
得られた「黒粒子」に、疎水性シリカ微粒子1質量%をヘンシェルミキサーにて外添混合し、粉砕法による「凹凸黒濃トナー」を製造した。尚、このトナーは重合法で得られたものとは形状が異なり、表面に凹凸を有する不定形なものであった。
【0163】
(トナー製造例18:凹凸イエロー濃トナー)
黒トナー製造例17において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントイエロー17を1.00kg使用した他は同様にして「凹凸イエロー濃トナー」を製造した。
【0164】
(トナー製造例19:凹凸マゼンタ濃トナー)
黒トナー製造例17において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントレッド122を1.10kg使用した他は同様にして「凹凸マゼンタ濃トナー」を製造した。
【0165】
(トナー製造例20:凹凸シアン濃トナー)
黒トナー製造例17において、着色剤をカーボンブラックの代わりにC.I.ピグメントブルー15:3を0.60kg使用した他は同様にして「凹凸シアン濃トナー」を製造した。
【0166】
《評価》
(トナーの形状、粒径)
トナー粒子の平均長さ(r1及びr2)は、平滑面にトナー粒子を均一に分散付着させ、その面を上面より顕微鏡で1000倍に拡大し、トナー粒子100個について最大長さ(長辺)及び最小長さ(短辺)を測定し、その算術平均値を「r1」、「r2」とした。
【0167】
トナー粒子の厚さ(d)は、平滑面にトナー粒子を均一に分散付着させ、その面を上面より顕微鏡で1000倍に拡大し、トナー粒子100個について最大高さを測定し、その算術平均値を「d」とした。
【0168】
トナーの体積平均粒径は、コールターマルチサイザーを用い測定した。前記コールターマルチサイザーのアパーチャーは100μmのものを用い、2μm以上のトナーの体積分布を測定し体積平均粒径を算出した。
【0169】
トナー製造例1〜20において作製したトナーの形状、体積平均粒径を表1に示す。
【0170】
【表1】
Figure 0003948211
【0171】
(現像剤の調製)
トナー製造例1〜20のトナー各々と、シリコーン樹脂で被覆した65μmフェライトキャリアを、トナー/キャリア=50g/950gの割合で混合して、評価用の「現像剤1〜20」を調製した。
【0172】
(画像作成方法)
1、現像剤1〜4とトナー製造例1〜4のトナーを搭載した、図5に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0173】
2、現像剤1〜4とトナー製造例1〜4のトナーを搭載した、図6に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0174】
3、現像剤1〜4、5〜8とトナー製造例1〜4、5〜8のトナーを搭載した、図7に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0175】
4、現像剤9〜12とトナー製造例9〜12のトナーを搭載した、図5に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0176】
5、現像剤9〜12とトナー製造例9〜12のトナーを搭載した、図6に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0177】
6、現像剤9〜12、13〜16とトナー製造例9〜12、13〜16のトナーを搭載した、図7に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0178】
7、現像剤17〜20とトナー製造例17〜20のトナーを搭載した、図5に記載のカラー画像形成装置を用い、A−4版のフルカラー原稿(印字率25%)からプリントを行い評価用画像を作成した。
【0179】
(像形成体上或いは中間転写体上へのトナー付着状態評価)
複写機の像形成体上或いは中間転写体上に形成された複数色のトナー像を拡大鏡で観察し、トナーの付着状態を評価した。
【0180】
表2に像形成体上或いは中間転写体上へのトナー付着状態評価結果を示す。
【0181】
【表2】
Figure 0003948211
【0182】
形状が偏平なトナー製造例1〜8のトナーを用いた場合は、トナーが扁平面を向けて像形成体上或いは中間転写体上に層状に付着していた。一方形状が扁平でないトナー製造例9〜20のトナーを用いた場合は、トナーがいろいろな方向を向いて像形成体上に厚く付着していた。
【0183】
(画像評価)
得られた画像のトナーの消費量、画像濃度及びトナー散りを評価した。
【0184】
トナーの消費量は、A−4版白紙原稿(印字率0%に相当する)を100枚プリントアウトした転写紙と、A−4版カラー原稿(印字率25%)を100枚プリントアウトした転写紙の質量差から、A−4版プリント1枚当たりのトナー消費量に換算して求めた。
【0185】
画像濃度はRD−918型濃度計(マクベス株式会社製)を用い測定した。
トナー散りはプリント画像上のトナー散りを目視で観察し判定した。
【0186】
表3にトナー消費量、画像濃度及びトナー散りの評価結果を示す。
【0187】
【表3】
Figure 0003948211
【0188】
本発明の扁平トナーを用いた画像は、トナー消費量が少なく、トナー散りが少なく、且つ高濃度の印刷ライクの画質が得られ好ましい結果であった。
【0189】
【発明の効果】
実施例で実証した如く、本発明による扁平トナーを用いた画像形成方法は、トナー消費量が少なくても高濃度の画像が得られ、画像に凹凸が少なく、且つトナーの散りが無い印刷ライクの画質を得ることが出来る優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の扁平トナーの一例を示す模式図である。
【図2】像形成体上に付着した偏平トナーの一例を示す模式図である。
【図3】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例を示す斜視図である。
【図4】アニュラー型連続湿式撹拌ミルの一例を示す要部断面図である。
【図5】本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図6】本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図7】本発明に係る扁平トナーを用いる画像形成方法の一実施形態を示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム
11 スコロトロン帯電器
12 露光光学系
13 現像器
14a 搬送ベルト
14c 1次転写器
14g 2次転写器
15 給紙カセット
16 タイミングローラ
17 定着装置
100K(C、M、Y)プロセスユニット
P 転写材(紙)

Claims (3)

  1. 像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、該像形成体上にトナー像を形成する手段を繰り返して各色トナー像を重ね合わせた後、転写材上に一括転写する画像形成方法において、該トナーが下記特性の扁平トナーであることを特徴とする画像形成方法。
    特性
    トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
  2. 像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像をトナーを含有する現像剤で現像し、該像形成体上にトナー像を形成する手段と、該像形成体上に形成されたトナー像を転写する転写手段とからなる画像形成ユニットを複数配列し、各画像形成ユニットごとに異なる着色剤を有するトナーを用いて該像形成体上に形成されたトナー像を順次中間転写体に転写し、その後転写材上に一括転写する画像形成方法において、該トナーが下記特性の扁平トナーであること特徴とする画像形成方法。
    特性
    トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
  3. 像形成体上に静電潜像を形成し、該静電潜像を濃トナーと淡トナーで現像して形成された濃淡トナー像を、一括して中間転写体へ転写しその後転写材へ転写するか、或いは直接転写材に一括転写する画像形成方法において、該濃トナー及び淡トナーが下記特性の扁平トナーであることを特徴とする画像形成方法。
    特性
    トナーの平均厚さ(d)と平均短辺長さ(r 2 )の比(d/r 2 )が0.1〜0.4であり、且つ、トナーの平均厚さ(d)が1〜5μmである扁平トナー。
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