JP3947492B2 - 無停電電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電源の停電時においても定電圧定周波数の電力を負荷に供給する無停電電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流電源電圧をダイオード整流回路等、直流電圧の制御が不可能な整流回路によって整流して直流を得ている無停電電源装置においては、蓄電池を直流回路に直接接続することができないため、直流回路と蓄電池との間にチョッパ回路を設けて充放電を行う構成が採られることが多い。この場合、整流回路に正常な交流が入力されている正常時には、蓄電池に対する充電を行うため、チョッパ回路は蓄電池電圧を制御する。また、交流電源の停電時等では、直流運転を行うため、チョッパ回路は直流電圧の制御を行うことになる。
【0003】
図7はこの種の従来の無停電電源装置の構成を、その一部をブロックで示した回路図である。同図において、3相交流電源1に、入力スイッチ2及び入力リアクトル3を介して、整流回路4が接続されている。整流回路4はダイオードが3相ブリッジ接続された全波整流回路でなり、その出力端に平滑コンデンサ5とインバータ回路10が接続されている。インバータ回路10は、例えば、IGBTでなる6個のスイッチング素子が3相ブリッジ接続されたものでなり、これらのスイッチング素子には還流用のダイオードがそれぞれ逆並列に接続されている。このインバータ回路10の出力端には、出力フィルタリアクトル11及び出力フィルタコンデンサ12を介して、図示を省略した負荷が接続される。
【0004】
整流回路4の直流出力側には、チョッパ回路9を介して、蓄電池6が接続されている。チョッパ回路9は、互いに直列接続され、それぞれ還流用のダイオードが逆並列接続された2個のスイッチング素子8と、これらのスイッチング素子8の相互接続点に一端が接続されたリアクトル7と、2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御するゲート制御回路25とで構成されている。このうち、スイッチング素子8を直列接続してなる直列接続回路の一端が整流回路4の正極に接続され、その他端が整流回路4の負極に接続されると共に、蓄電池6の負極に接続されている。また、2個のスイッチング素子8の相互接続点に一端が接続されたリアクトル7の他端が蓄電池6の正極に接続されている。
【0005】
一方、チョッパ回路9を構成するゲート制御回路25の制御信号を生成するために、蓄電池6の正極の電圧値を被減算入力とし、充電電圧指令20を減算入力とする減算器31と、この減算器31の出力をPI演算する充電電圧制御回路22aと、直流電圧指令21を被減算入力、インバータ回路10の入力側の電圧値を減算入力とする減算器32と、この減算器32の出力をPI演算する直流電圧制御回路22bと、制御回路選択信号23によって充電電圧制御回路22aの出力又は直流電圧制御回路22bの出力を選択してゲート制御回路25に加える制御回路切替スイッチ24とでなる制御部を備えている。
【0006】
なお、3相交流電源1の電圧が図示を省略した電圧検出器で検出され、その値が正常であるか否かにより、制御回路選択信号23の極性が変更され、3相交流電源1の電圧が正常であれば、充電電圧制御回路22aの出力信号がゲート制御回路25に入力され、反対に、3相交流電源電圧が低下したり、停電の場合には直流電圧制御回路22bの出力信号がゲート制御回路25に入力されるように制御回路切替スイッチ24が切り替えられる。
【0007】
上記の構成により、整流回路に正常の交流が入力されている場合には充電電圧指令20と蓄電池6の電圧値の偏差分が充電電圧制御回路22aによってPI演算され、電圧制御信号がゲート制御回路25に加えられる。ゲート制御回路25はこの電圧制御信号に従って2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御して、蓄電池6を充電させ、これによって、蓄電池6の充電電圧を充電電圧指令20に一致させる。一方、3相交流電源電圧が低下したり、停電の場合(以下、これらを合わせて停電時という)には、直流電圧指令21とインバータ回路10の入力側の電圧値との偏差分が直流電圧制御回路22bに加えられ、ここでPI演算され、電圧制御信号がゲート制御回路25に加えられる。ゲート制御回路25はこの電圧制御信号に従って2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御して蓄電池6の電力を放電させ、インバータ回路10の入力側の電圧を直流電圧指令21に一致させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の無停電電源装置では、正常時と停電時とで制御系統の切換動作を行うため、制御動作に遅れが発生する。この遅れは、例えば停電発生時に直流電圧の変動となって現れるため、結果として無停電電源装置の出力電圧特性の悪化につながることがある。また、交流電源の復電時には、平滑コンデンサ5への突入電流、あるいは、蓄電池電圧制御への切換に伴う蓄電池への突入電流が発生し、最悪の場合には無停電電源装置に対する突入電流が交流電源側へ悪影響を及ぼすという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、停電発生時の出力電圧の過渡特性を向上させることのできる無停電電源装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、復電時における突入電流を低く抑制することのできる無停電電源装置を提供することにある。
【0011】
本発明のもう一つ他の目的は、停電運転時の装置効率を向上させることのできる無停電電源装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、
交流電源の交流を直流に変換する整流回路と、変換された直流を交流に変換するインバータ回路と、整流回路の直流出力経路に接続される蓄電池と、蓄電池の充放電電力を制御するチョッパ回路と、蓄電池に対する充電電圧指令値とインバータ回路の入力側の直流電圧指令値とに基づいてチョッパ回路を制御する制御部とを備えた無停電電源装置において、
制御部は、
蓄電池に対する充電電圧指令値と実際の充電電圧との偏差に対応する信号を入力し、充電電圧指令値よりも実際の充電電圧が低い場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した充電電流指令値を出力する充電電流指令値生成回路と、
インバータ回路の入力側の直流電圧指令値と実際の直流電圧との偏差に対応する信号を入力し、直流電圧指令値が実際の直流電圧よりも高い場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した放電電流指令値を出力する放電電流指令値生成回路と、
充電電流指令値と放電電流指令値とを加算して充放電電流指令値を出力する加算手段と、
蓄電池に対する充放電電流を検出する電流検出手段と、
加算手段から出力される充放電電流指令値と、電流検出手段によって検出された充放電電流検出値との差を零にする電流制御信号をチョッパ回路に加える電流制御回路と、
を備えたことを特徴とする無停電電源装置。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の無停電電源装置において、整流回路に正常の交流が入力されている期間に、直流電圧指令値を、インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値より高めに設定し、交流電源が停電してから所定の時間を経過したとき、インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値に設定変更する、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の無停電電源装置において、整流回路に正常の交流が入力されている場合に、インバータの入力側の直流電圧の検出値から所定値を減算する減算手段と、
減算手段の出力を入力し、所定時間だけ遅延させて出力する遅れ要素と、
遅れ要素から出力される値に対して、インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値を下限値として出力し、これ以上の値を通過させる下限リミッタと、
を備え、下限リミッタの出力を直流電圧指令値とすることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の無停電電源装置において、
整流回路に正常の交流が入力されている場合に、整流回路の入力側の電圧の実効値を検出し、交流振幅の最大値よりも所定値だけ小さい値が得られるように定数を乗算する乗算手段と、
乗算手段の出力を入力し、所定時間だけ遅延させて出力する遅れ要素と、
遅れ要素から出力される値に対して、インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値を下限値として出力し、これ以上の値を通過させる下限リミッタと、
を備え、下限リミッタの出力を直流電圧指令値とすることを特徴とする。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1に記載の無停電電源装置において、交流電源の復電時に直流電圧指令値を、整流回路の出力側に発生する電圧値よりも高くなるまで徐々に上昇させる手段と、直流電圧指令値が整流回路の出力側に発生する電圧値よりも高くなった時点で整流回路を交流電源に接続する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の無停電電源装置において、整流回路を交流電源に接続後に、直流電圧指令値を徐々に低下させる手段を備えたことを特徴とする、。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る無停電電源装置の第1の実施形態の構成を、その一部をブロックで示した回路図である。同図において、3相交流電源1に、入力スイッチ2及び入力リアクトル3を介して、整流回路4が接続されている。整流回路4はダイオードが3相ブリッジ接続された全波整流回路でなり、その出力端に平滑コンデンサ5とインバータ回路10が接続されている。インバータ回路10は、例えば、IGBTでなる6個のスイッチング素子が3相ブリッジ接続されたものでなり、これらのスイッチング素子には還流用のダイオードがそれぞれ逆並列に接続されている。このインバータ回路10の出力端には、出力フィルタリアクトル11及び出力フィルタコンデンサ12を介して、図示を省略した負荷が接続される。
【0019】
整流回路4の直流出力側には、チョッパ回路9を介して、蓄電池6が接続されている。チョッパ回路9は互いに直列接続され、それぞれ還流用のダイオードが逆並列接続された2個のスイッチング素子8と、これらのスイッチング素子8の相互接続点に一端が接続されたリアクトル7と、2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御するゲート制御回路25とで構成されている。このうち、スイッチング素子8を直列接続してなる直列接続回路の一端が整流回路4の正極に接続され、その他端が整流回路4の負極に接続されると共に、蓄電池6の負極に接続されている。また、2個のスイッチング素子8の相互接続点に一端が接続されたリアクトル7の他端が蓄電池6の正極に接続されている。
【0020】
一方、チョッパ回路9を構成するゲート制御回路25の制御指令を生成するために制御部が設けられている。この制御部は、蓄電池6の電圧値を被減算入力とし、充電電圧指令20を減算入力とする減算器31、この減算器31の出力をPI演算する充電電圧制御回路22a及び充電電圧制御回路22aから出力される値が負である場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した電流指令値を出力する充電電流リミッタ26aでなる充電電流指令値生成回路と、直流電圧指令21を被減算入力、インバータ回路10の入側の電圧値を減算入力とする減算器32、この減算器32の出力をPI演算する直流電圧制御回路22b及び直流電圧制御回路22bから出力される値が正である場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した電流指令値を出力する放電電流リミッタ26bでなる放電電流指令値生成回路と、これら各電流指令値生成回路の出力を加算する加算器33と、蓄電池6に対する充放電電流を検出する蓄電池電流検出回路28と、加算器33から出力される電流指令値を被減算入力、蓄電池電流検出回路28による電流検出値を減算入力とする減算器34と、減算器34の出力をPI演算してゲート制御回路25に加える蓄電池電流制御回路27とを備えている。
【0021】
図2は充電電流リミッタ26a及び放電電流リミッタ26b及び加算器33の概略構成図であり、このうち、充電電流リミッタ26aは充電電圧制御回路22aから出力される値が負である場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した電流指令値を出力する特性を有し、放電電流リミッタ26bは直流電圧制御回路22bから出力される値が正である場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した電流指令値を出力する特性を有している。加算器33はこれらの電流指令値を加算して、充電に対応する負の蓄電池電流指令値又は放電に対応する正の蓄電池電流指令値を出力する構成になっている。
【0022】
上記のように構成された第1の実施形態の動作について以下に説明する。入力スイッチ2を投入すると、3相交流電源1の3相交流電圧が入力リアクトル3を介して整流回路4に入力され、ここで全波整流されて脈流が出力される。この脈流は平滑コンデンサ5によって平滑され、直流がインバータ回路10に入力される。インバータ回路10は図示を省略したインバータ制御回路によって6個のスイッチング素子が所定の順序でオン、オフ制御され、これによって疑似3相交流が出力され、さらに、出力フィルタリアクトル11及び出力フィルタコンデンサ12を介して正弦波でなる3相交流電圧が図示を省略した負荷に供給される。
【0023】
チョッパ回路9は、ゲート制御回路25に正の蓄電池電流指令値が加えられたとき、その大きさに対応する電流が矢印A方向に流れるように、すなわち、放電が行われるように2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御し、反対に、ゲート制御回路25に負の蓄電池指令値が加えられたとき、その大きさに対応する電流が矢印Aとは反対の方向に流れるように、すなわち、充電が行われるように2個のスイッチング素子8をオン、オフ制御する。
【0024】
ここで、蓄電池6に対する充電電圧指令20が減算器31に加えられると、実際の充電電圧との偏差に応じた値が充電電圧制御回路22aに加えられ、この充電電圧制御回路22aによってPI演算され、充電電流リミッタ26aを介して充電電流指令値として加算器33に加えられる。このとき、放電電流リミッタ26bの出力がゼロであれば、充電電流リミッタ26aの充電電流指令値がそのまま減算器34に加えられる。従って、充電電圧指令20が蓄電池6の実際の充電電圧よりも大きい場合には負の充電電流指令値が減算器34に加えられる。そこで、蓄電池電流制御回路27は矢印Aとは反対方向の電流を流す駆動信号を出力する。ゲート制御回路25は、この駆動信号に従ってスイッチング素子8を制御し、これによって、蓄電池6の充電が行われる。これとは反対に、充電電圧指令20が蓄電池6の実際の電圧よりも低い場合には充電電圧制御回路22aの出力は正になるため、充電電流リミッタ26aの出力はゼロに制限され、ゲート制御回路25による充電動作は行われない。
【0025】
一方、直流電圧指令21は停電時におけるインバータ回路10の入力電圧を設定するものである。一般的に、インバータ回路10は直流電圧が低ければ低いほど変換効率は上昇する。また、蓄電池運転を少しでも長く継続するためには停電時の直流電圧を低く抑えることが望ましい。そこで、直流電圧指令21は、インバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに設定される。この状態で正常の交流電圧が入力され続けたとしても、減算器32の出力は負であるため、直流電圧制御回路22bの出力は放電電流リミッタ26bによってゼロに制限される。この結果、充電電圧制御回路22aによる充電電流制御のみが行われる。
【0026】
次に、直流電圧指令21がインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに設定された状態で3相交流電源1が停電したとすると、減算器32から直流電圧指令21がそのまま出力され、直流電圧制御回路22bでPI演算が行われ放電電流指令値として加算器33に加えられる。このとき、充電電流リミッタ26aの出力がゼロであれば、放電電流リミッタ26bの放電電流指令値がそのまま減算器34に加えられる。そこで、蓄電池電流制御回路27は矢印A方向の電流を流す駆動信号を出力する。ゲート制御回路25はこの駆動信号に従ってスイッチング素子8を制御し、これによって、蓄電池6の放電が行われる。すなわち、蓄電池6から放電電流を流して、インバータ回路10の入力電圧を直流電圧指令21に一致するように、インバータ回路10に対する電力供給を継続する。
【0027】
ここで、蓄電池6の放電により、その電圧が降下したとすると、加算器33に対して放電電流リミッタ26bから正の電流指令値が加えられたまま、充電電流リミッタ26aから負の電流指令値が加えられる。従って、加算器33からはこれらの電流指令値を合成した値が減算器34に加えられるが、蓄電池6の充電電流は蓄電池容量に対して0.1C程度に抑制されることが多く、反対に、放電電流は蓄電池容量に対して3C程度に設定されることが殆どである。このため、放電電流指令>>充電電流指令となり、実際には放電電流側の指令のみによって蓄電池電流制御回路27及びゲート制御回路25が動作する。
【0028】
かくして、第1の実施形態によれば、従来装置で用いた制御回路切替スイッチ24が不要化されるため、制御動作に遅れがなく、これによって、停電発生時の出力電圧の過渡特性を向上させることができる。
【0029】
次に、第1の実施形態の変形例として、正常の交流が入力されている間に、直流電圧指令21を前述したインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefよりも高めの値Vrefhに設定しておき、停電から所定の時間を経過した時点でVrefhからVrefに設定変更する。このように直流電圧指令21を段階的に変更することによって、インバータ回路10の入力電圧は穏やかに降下することとなり、過渡的な電圧変動が抑制される。
【0030】
図3はこの関係を示した電圧波形図であり、(a)は直流電圧指令21をインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに設定した場合であり、停電時には交流電圧が正常に入力されているときの電圧Vnorから、直流電圧指令値Vrefに、僅かな振動を伴って急速に低下する。これに対して、予めインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefよりも高めの値Vrefhに設定しておき、停電から所定の時間を経過した時点でVrefhからVrefに設定変更した場合には、(b)に示すように、交流電圧が正常に入力されているときの電圧Vnorから電圧指令値Vrefhに対応する電圧に低下し、その後に電圧指令値Vrefに低下する。この結果、過渡的な電圧変動が抑制されると共に、高効率の運転が可能となる。
【0031】
図4は本発明に係る無停電電源装置の第2の実施形態の部分構成を示すブロック図であり、特に、図1に示す直流電圧指令21を発生するための具体的な構成例である。上述した第1の実施形態の変形例として説明したように、通常運転時の直流電圧指令値を高めの値とすることによって、過渡的な電圧変動が抑制されると共に、高効率の運転が可能ではある。しかし、負荷変動等により直流電圧が低下して高めに設定した直流電圧指令よりも低下すると、蓄電池電流制御回路27の入力が蓄電池の放電側に切り替わり、蓄電池の放電運転になってしまう。これを避けるために直流電圧の検出値に合わせて直流電圧指令値を設定する必要がある。そこで、図4においては、直流電圧検出値を被減算入力、一定の電圧値、例えば、10Vを減算入力とする減算器41と、この減算器41の出力を入力して一定の時間を遅らせて出力する遅れ要素42と、この遅れ要素42から出力された値を入力し、下限値をインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに設定して出力する下限リミッタ43とを備えている。
【0032】
この構成により、整流回路4の出力側電圧が正常な範囲に保たれているとき、直流電圧検出値よりも10V低い直流電圧指令が出力される。そして、停電発生時には直流電圧検出値はゼロに降下するが、遅れ要素42によってその降下時刻が遅れ、その後にインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに制限した値に変更される。これによって、負荷変動等により直流電圧が低下して高めに設定した直流電圧指令よりも低下するという事態を未然に防ぐことができる。
【0033】
図5は本発明に係る無停電電源装置の第3の実施形態の部分構成を示すブロック図であり、特に、図1に示す直流電圧指令21を発生するための具体的な構成例である。上述した第1の実施形態の変形例として説明したように、通常運転時の直流電圧指令値を高めの値とすることによって、過渡的な電圧変動が抑制されると共に、高効率の運転が可能ではある。しかし、交流入力側の要因により直流電圧が低下して高めに設定した直流電圧指令よりも低下するという事態も起こり得る。図5はこのことに対処するもので、3相交流電源1の電圧の実効値を測定し、その策定値を入力電圧検出値としている。そして、この入力電圧検出値を一方入力、定数1.3を他方入力とする乗算器51と、この乗算器51の出力を入力して一定の時間を遅らせて出力する遅れ要素52と、この遅れ要素52から出力された値を入力し、下限値をインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに設定して出力する下限リミッタ53とを備えている。
【0034】
この構成により、整流回路4に正常な交流電圧が入力されているとき、交流電圧の実効値に対して1.3培の直流電圧指令が出力される。この場合、整流回路4の出力電圧は交流電圧の実効値に対して略1.4培の直流電圧が出力される。従って、図4に示したように、直流電圧検出値に対して一定の値だけ低い直流電圧指令と同等の直流電圧指令が出力される。そして、停電発生時には直流電圧検出値はゼロに降下するが、遅れ要素52によってその降下時刻が遅れ、その後にインバータ回路10の最低運転電圧に近い値Vrefに制限した値に変更される。これによって、負荷変動等により直流電圧が低下して高めに設定した直流電圧指令よりも低下するという事態を未然に防ぐことができる。
【0035】
ところで、上述した従来の無停電電源装置においては、停電時に蓄電池6の蓄積電力を消費するため、その電圧が充電電圧指令20よりも低下した状態になることが多い。このため、復電時の突入電流が大きくなるが、本実施形態においては、充電電流リミッタ26aを備えているため、蓄電池6に対する突入電流は低く抑えられる。一方、蓄電池6の電圧が降下した状態では、平滑コンデンサ5の両端電圧も降下している。このため、入力スイッチ2の投入時には、3相交流電源1から平滑コンデンサ5に対する突入電流も問題になることがある。この問題は、復電から直流電圧指令21を徐々に増大させると共に、入力スイッチ2の投入タイミングを遅らせることによって解決することができる。図6はこのことを説明するためのタイムチャートである。すなわち、交流電源が復電したことによって、時刻t1で交流入力電圧が正常値に立ち上がったとする。この立ち上がり信号を受けて、時刻t2より直流電圧指令を上昇させ、交流電圧の整流値Vnorよりも若干高めの値まで上昇させる。そして、直流電圧指令が交流電圧の整流値Vnorを越えた時刻t3にて入力スイッチ2を投入することによって、3相交流電源1から平滑コンデンサ5へ流れ込む突入電流を実質的に零にすることができる。さらに、入力スイッチ2の投入後に、直流電圧指令値を徐々に低下させることによって、電流入力のソフトスタートが可能になり、発電機等の負荷変動に弱い電源に対しても安定した運転が可能になる。
【0036】
なお、図6のタイムチャートで示した動作をさせるための装置の構成は当業者であれば容易に実施できると思われるので、図示を省略する。
【0037】
【発明の効果】
以上に説明によって明らかなように、本発明によれば、停電発生時の出力電圧の過渡特性を向上させることのできる無停電電源装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無停電電源装置の第1の実施形態の構成を、その一部をブロックで示した回路図。
【図2】図1の第1の実施形態を構成する充電電流リミッタ及び放電電流リミッタ及び加算器の概略構成図。
【図3】第1の実施形態の変形例の動作を説明するための電圧波形図。
【図4】本発明に係る無停電電源装置の第2の実施形態の部分構成を示すブロック図。
【図5】本発明に係る無停電電源装置の第3の実施形態の部分構成を示すブロック図。
【図6】本発明に係る無停電電源装置の第4の実施形態に対応するタイムチャート。
【図7】従来の無停電電源装置の構成を、その一部をブロックで示した回路図。
【符号の説明】
1 3相交流電源
2 入力スイッチ
4 整流回路
5 平滑コンデンサ
6 蓄電池
9 チョッパ回路
10 インバータ回路
20 充電電圧指令
21 直流電圧指令
22a 充電電圧制御回路
22b 直流電圧制御回路
26a 充電電流リミッタ
26b 放電電流リミッタ
27 蓄電池電流制御回路
31,32,34,41 減算器
33 加算器
51 乗算器
42,52 遅れ要素
43,53 下限リミッタ

Claims (6)

  1. 交流電源の交流を直流に変換する整流回路と、変換された直流を交流に変換するインバータ回路と、前記整流回路の直流出力経路に接続される蓄電池と、前記蓄電池の充放電電力を制御するチョッパ回路と、前記蓄電池に対する充電電圧指令値と前記インバータ回路の入力側の直流電圧指令値とに基づいて前記チョッパ回路を制御する制御部とを備えた無停電電源装置において、
    前記制御部は、
    前記蓄電池に対する充電電圧指令値と実際の充電電圧との偏差に対応する信号を入力し、前記充電電圧指令値よりも実際の充電電圧が低い場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した充電電流指令値を出力する充電電流指令値生成回路と、
    前記インバータ回路の入力側の直流電圧指令値と実際の直流電圧との偏差に対応する信号を入力し、前記直流電圧指令値が実際の直流電圧よりも高い場合に所定の大きさに制限し、他をゼロに制限した放電電流指令値を出力する放電電流指令値生成回路と、
    前記充電電流指令値と前記放電電流指令値とを加算して充放電電流指令値を出力する加算手段と、
    前記蓄電池に対する充放電電流を検出する電流検出手段と、
    前記加算手段から出力される充放電電流指令値と、前記電流検出手段によって検出された充放電電流検出値との差を零にする電流制御信号を前記チョッパ回路に加える電流制御回路と、
    を備えたことを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記整流回路に正常の交流が入力されている期間に、前記直流電圧指令値を、前記インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値より高めに設定し、前記交流電源が停電してから所定の時間を経過したとき、前記インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値に設定変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  3. 前記整流回路に正常の交流が入力されている場合に、前記インバータの入力側の直流電圧の検出値から所定値を減算する減算手段と、
    前記減算手段の出力を入力し、所定時間だけ遅延させて出力する遅れ要素と、前記遅れ要素から出力される値に対して、前記インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値を下限値として出力し、これ以上の値を通過させる下限リミッタと、
    を備え、前記下限リミッタの出力を前記直流電圧指令値とすることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  4. 前記整流回路に正常の交流が入力されている場合に、前記整流回路の入力側の電圧の実効値を検出し、交流振幅の最大値よりも所定値だけ小さい値が得られるように定数を乗算する乗算手段と、
    前記乗算手段の出力を入力し、所定時間だけ遅延させて出力する遅れ要素と、前記遅れ要素から出力される値に対して、前記インバータが正常に動作する最低電圧付近の所定値を下限値として出力し、これ以上の値を通過させる下限リミッタと、
    を備え、前記下限リミッタの出力を前記直流電圧指令値とすることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  5. 前記交流電源の復電時に前記直流電圧指令値を、前記整流回路の出力側に発生する電圧値よりも高くなるまで徐々に上昇させる手段と、前記直流電圧指令値が前記整流回路の出力側に発生する電圧値よりも高くなった時点で前記整流回路を前記交流電源に接続する手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  6. 前記整流回路を前記交流電源に接続後に、前記直流電圧指令値を徐々に低下させる手段を備えたことを特徴とする、請求項5に記載の無停電電源装置。
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