JP2006238621A - 無停電電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 常時商用給電方式の無停電電源装置の小型化、低コスト化が要求されている。
【解決手段】 交流入力端子1に交流スイッチ2を介して負荷14及び双方向電力変換器4を接続する。双方向電力変換器4の直流ライン16に電解コンデンサ17及び蓄電池18を接続する。双方向電力変換器4を波形改善できる構成にする。双方向電力変換器4をコンバータ動作させる時のキャリア周波数を非可聴周波数とし、双方向電力変換器4をインバータ動作させる時のキャリア周波数を可聴周波数とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 交流入力端子1に交流スイッチ2を介して負荷14及び双方向電力変換器4を接続する。双方向電力変換器4の直流ライン16に電解コンデンサ17及び蓄電池18を接続する。双方向電力変換器4を波形改善できる構成にする。双方向電力変換器4をコンバータ動作させる時のキャリア周波数を非可聴周波数とし、双方向電力変換器4をインバータ動作させる時のキャリア周波数を可聴周波数とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は常時商用給電方式又はこれに類似の無停電電源装置に関する。
代表的な無停電電源方式として常時インバータ給電方式と常時商用給電方式とが知られている。
常時インバータ給電方式では、例えば後記特許文献1に記載されているようにコンバータ(AC−DC変換器又は順変換器)と蓄電池とインバータ(DC−AC変換器又は逆変換器)とが順次に接続され、商用電源が正常の時にコンバータ及びインバータが共に動作し、停電時にインバータのみが動作する。また、一般的にコンバータのスイッチング周波数(キャリア周波数)とインバータのスイッチング周波数(キャリア周波数)は同一である。この常時インバータ給電方式では、商用電源の正常時にコンバータとインバータとの両方に負荷電流に対応する電流が流れ、それぞれの変換用スイッチの導通損失(静損失)及びスイッチング損失が比較的大きくなり、無停電電源装置全体の効率を高めることが困難であった。
この常時インバータ給電方式において、スイッチング周波数(キャリア周波数)を低く設定すれば、スイッチング損失は低下するが、導通損失(静損失)は低下しないので、無停電電源装置全体の効率を大幅に向上させることはできない。また、スイッチング周波数を可聴周波数帯域まで低く設定すると、無停電電源装置に含まれている交流リアクトル等に基づく騒音の問題が生じる。この騒音の問題を解決するために、後記特許文献1では、停電時又は軽負荷時にコンバータ(順変換器)のキャリア周波数を高い値に切換えている。しかし、商用交流電源が正常の時にはコンバータとインバータとの両方が動作しているので、無停電電源装置全体の効率を高めることは困難である。
この常時インバータ給電方式において、スイッチング周波数(キャリア周波数)を低く設定すれば、スイッチング損失は低下するが、導通損失(静損失)は低下しないので、無停電電源装置全体の効率を大幅に向上させることはできない。また、スイッチング周波数を可聴周波数帯域まで低く設定すると、無停電電源装置に含まれている交流リアクトル等に基づく騒音の問題が生じる。この騒音の問題を解決するために、後記特許文献1では、停電時又は軽負荷時にコンバータ(順変換器)のキャリア周波数を高い値に切換えている。しかし、商用交流電源が正常の時にはコンバータとインバータとの両方が動作しているので、無停電電源装置全体の効率を高めることは困難である。
他方、常時商用給電方式では、例えば、後記特許文献2に記載されているように商用電源が正常の時に交流スイッチを介して負荷に電力が供給され、同時に双方向電力変換器を介して蓄電池が充電され、停電時に双方向電力変換器がインバータ動作して負荷に電力を供給する。従って、この常時商用給電方式では、商用電源正常時に商用電源と負荷との間にコンバータ及びインバータが介在しないので、無停電電源装置全体の効率が前述した常時インバータ給電方式に比べて大幅に高い。
しかし、従来の常時商用給電方式に従う双方向電力変換器は、コンバータ動作時とインバータ動作時と両方において同一のキャリア周波数で動作する。もし、騒音の低減を目的としてキャリア周波数が可聴周波数よりも高い値に設定されていると、停電時のインバータ動作時に負荷の定格電流に相当する電流が双方向電力変換器に流れ、且つ比較的大きなスイッチング損失が生じる。従って、双方向電力変換器の最大電力及び最大損失はインバータ動作時の最大電力及び最大損失で決まる。また、周知のようにスイッチング損失はスイッチング周波数(キャリア周波数)に比例する。このため、騒音防止を考慮してキャリア周波数を高く設定すると、スイッチング損失が大きくなる。双方向電力変換器の損失が大きい場合には、変換用スイッチの冷却器(放熱フイン、冷却ファン)を大きくしなければならず、双方向電力変換器又は無停電電源装置が必然的に大型且つコスト高になる。また、スイッチング損失の低減を目的として双方向電力変換器のキャリア周波数を下げれば、騒音問題が生じる。
特開平9−252581号公報
特開2000−341881号公報
本発明が解決しようとする課題は、常時商用給電方式、又はこれに類似の給電方式の無停電電源装置の低損失化及び小型化が困難なことである。
上記課題を解決するための本発明は、
交流電源を接続するための交流入力端子と、
負荷を接続するための交流出力端子と、
前記交流入力端子と前記交流出力端子との間に接続された交流スイッチと、
交流端子と直流端子とを有し、前記交流端子が前記交流スイッチを介して前記交流入力端子に接続されていると共に前記交流スイッチを介さずに前記交流出力端子に接続されている双方向電力変換器と、
前記双方向電力変換器の前記直流端子に接続された充放電可能な蓄電手段と、
前記双方向電力変換器に含まれている変換用スイッチに接続され、且つ前記交流スイッチのオン期間に前記双方向電力変換器をAC−DC変換動作させるために可聴周波数よりも高い第1の周波数の比較波とAC−DC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してAC−DC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給し、前記交流スイッチのオフ期間に前記双方向電力変換器をDC−AC変換動作させるために可聴周波数である第2の周波数の比較波とDC−AC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してDC−AC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給する手段を有している変換器制御回路と
を備えていることを特徴とする無停電電源装置に係わるものである。
なお、本願発明においては、交流電源からの給電と双方向電力変換器からの給電との切換時に、負荷に対して実質的な悪影響を及ぼさない瞬断が生じる場合についても無停電給電と見なす。また、本願発明における比較波は、一般にキャリア波と呼ばれるものであって、変換器制御回路で変換用スイッチの制御パルスを形成するために使用される鋸波又は三角波又はこれ等に類似の波形を意味し、交流電源の交流電圧の周波数より十分に高い周波数を有する。
交流電源を接続するための交流入力端子と、
負荷を接続するための交流出力端子と、
前記交流入力端子と前記交流出力端子との間に接続された交流スイッチと、
交流端子と直流端子とを有し、前記交流端子が前記交流スイッチを介して前記交流入力端子に接続されていると共に前記交流スイッチを介さずに前記交流出力端子に接続されている双方向電力変換器と、
前記双方向電力変換器の前記直流端子に接続された充放電可能な蓄電手段と、
前記双方向電力変換器に含まれている変換用スイッチに接続され、且つ前記交流スイッチのオン期間に前記双方向電力変換器をAC−DC変換動作させるために可聴周波数よりも高い第1の周波数の比較波とAC−DC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してAC−DC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給し、前記交流スイッチのオフ期間に前記双方向電力変換器をDC−AC変換動作させるために可聴周波数である第2の周波数の比較波とDC−AC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してDC−AC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給する手段を有している変換器制御回路と
を備えていることを特徴とする無停電電源装置に係わるものである。
なお、本願発明においては、交流電源からの給電と双方向電力変換器からの給電との切換時に、負荷に対して実質的な悪影響を及ぼさない瞬断が生じる場合についても無停電給電と見なす。また、本願発明における比較波は、一般にキャリア波と呼ばれるものであって、変換器制御回路で変換用スイッチの制御パルスを形成するために使用される鋸波又は三角波又はこれ等に類似の波形を意味し、交流電源の交流電圧の周波数より十分に高い周波数を有する。
なお、請求項2に示すように、前記変換器制御回路は、前記AC−DC変換用制御パルスを形成するためのAC−DC変換制御回路と、前記DC−AC変換用制御パルスを形成するためのDC−AC変換制御回路と、前記変換用スイッチに前記AC−DC変換制御回路と前記DC−AC変換制御回路とを選択的に接続するための選択接続手段とを有し、前記AC−DC変換制御回路は、前記第1の周波数の比較波を発生する第1の比較波発生手段を含み、前記DC−AC変換制御回路は前記第2の周波数の比較波を発生する第2の比較波発生手段を含むことが望ましい。これにより、第1及び第2の周波数による制御を容易に達成できる。
また、請求項3に示すように、前記AC−DC変換制御回路は、波形改善及び力率改善可能なように前記AC−DC変換用制御パルスを形成する手段を有していることが望ましい。これにより、高調波の抑制及び効率向上が可能になる。
また、請求項3に示すように、前記AC−DC変換制御回路は、波形改善及び力率改善可能なように前記AC−DC変換用制御パルスを形成する手段を有していることが望ましい。これにより、高調波の抑制及び効率向上が可能になる。
本発明は次の効果を有する。
(1) 双方向電力変換器をAC−DC変換動作(以下、コンバータ動作と言う。)させる時に可聴周波数よりも高い第1の周波数の比較波によってAC−DC変換用制御パルスを形成し、双方向電力変換器をDC−AC変換動作(以下、インバータ動作と言う。)させる時に可聴周波数である第2の周波数の比較波によってDC−AC変換用制御パルスを形成する。この結果、双方向電力変換器のコンバータ動作時のスイッチング損失を低減することはできないが、インバータ動作時のスイッチング損失は小さくなる。無停電電源装置が接続される交流電源の停電期間は一般に交流電源の正常期間に比べて大幅に短い。従って、交流電源の正常時に双方向電力変換器がコンバータ動作して蓄電手段に電力を供給する時の電流は、停電時に双方向電力変換器がインバータ動作して負荷に電力を供給する時の電流よりも大幅に小さい。このため、双方向電力変換器のコンバータ動作時に比較波の周波数が高いためにスイッチング損失が増加しても、コンバータ動作時の双方向電力変換器の最大電力がインバータ動作時の双方向電力変換器の最大電力よりも大きくならない。従って、コンバータ動作時に比較波の周波数を高めても双方向電力変換器又は無停電電源装置の大型化及びコスト上昇を招かない。一方、双方向電力変換器のインバータ動作時には、比較波の周波数が低くなるので、スイッチング損失が小さくなる。双方向電力変換器の電力容量はインバータ動作時の電力によって決まるので、インバータ動作時のスイッチング損失の低減分に相当する双方向電力変換器又は無停電電源装置の小型化及び低コスト化が達成できる。
(2)コンバータ動作時の第1の周波数は可聴周波数よりも高い周波数であるから、騒音が低減し、また、インバータ動作時の第2の周波数は可聴周波数であるから、スイッチング損失が低減する。なお、停電期間(インバータ動作期間)は、正常期間に比べて大幅に短いので、停電時のインバータ動作時の騒音は、実質的に問題にならない。
(1) 双方向電力変換器をAC−DC変換動作(以下、コンバータ動作と言う。)させる時に可聴周波数よりも高い第1の周波数の比較波によってAC−DC変換用制御パルスを形成し、双方向電力変換器をDC−AC変換動作(以下、インバータ動作と言う。)させる時に可聴周波数である第2の周波数の比較波によってDC−AC変換用制御パルスを形成する。この結果、双方向電力変換器のコンバータ動作時のスイッチング損失を低減することはできないが、インバータ動作時のスイッチング損失は小さくなる。無停電電源装置が接続される交流電源の停電期間は一般に交流電源の正常期間に比べて大幅に短い。従って、交流電源の正常時に双方向電力変換器がコンバータ動作して蓄電手段に電力を供給する時の電流は、停電時に双方向電力変換器がインバータ動作して負荷に電力を供給する時の電流よりも大幅に小さい。このため、双方向電力変換器のコンバータ動作時に比較波の周波数が高いためにスイッチング損失が増加しても、コンバータ動作時の双方向電力変換器の最大電力がインバータ動作時の双方向電力変換器の最大電力よりも大きくならない。従って、コンバータ動作時に比較波の周波数を高めても双方向電力変換器又は無停電電源装置の大型化及びコスト上昇を招かない。一方、双方向電力変換器のインバータ動作時には、比較波の周波数が低くなるので、スイッチング損失が小さくなる。双方向電力変換器の電力容量はインバータ動作時の電力によって決まるので、インバータ動作時のスイッチング損失の低減分に相当する双方向電力変換器又は無停電電源装置の小型化及び低コスト化が達成できる。
(2)コンバータ動作時の第1の周波数は可聴周波数よりも高い周波数であるから、騒音が低減し、また、インバータ動作時の第2の周波数は可聴周波数であるから、スイッチング損失が低減する。なお、停電期間(インバータ動作期間)は、正常期間に比べて大幅に短いので、停電時のインバータ動作時の騒音は、実質的に問題にならない。
次に、本発明の実施形態を図1〜図10を参照して説明する。
図1に示す本発明の実施例1に係わる常時商用給電方式の交流無停電電源装置は、例えば200Vの3相の商用交流電源に接続される交流入力端子1と、3相の交流スイッチ2と、3相の交流出力端子3と、3相の双方向電力変換器4と、蓄電手段5と、入力スイッチ6と、出力スイッチ7と、バイパススイッチ8と、異常検出回路9と、スイッチ制御回路10と、変換器制御回路11と、電流検出器12と、初期充電回路13と、インダクタ(交流リアクトル)Lと、フィルタ用コンデンサCとを有している。なお、ブロック表示の図1において全ての交流部分は3相に構成されている。従って、交流スイッチ2、電流検出器12、初期充電回路13、インダクタL、コンデンサC等は3相分設けられている。
交流スイッチ2は 交流入力端子1と交流出力端子3及び双方向電力変換器4との間に接続されている。更に詳細には、交流スイッチ2の入力端は例えば機械的スイッチ構成の入力スイッチ6を介して交流入力端子1に接続され、交流スイッチ2の出力端は例えば機械的スイッチ構成の出力スイッチ7を介して交流出力端子3に接続されている。交流スイッチ2は、図1では第1及び第2のサイリスタS1 、S2 の逆並列接続回路から成り、電源ラインに直列に接続されている。なお、この交流スイッチ2をIGBT、トランジスタ、FET等の別の半導体スイッチ、又は半導体スイッチと機械的スイッチの組み合せ、又は種類の異なる複数の半導体スイッチの組み合せで構成することもできる。
出力スイッチ7は交流スイッチ2と双方向電力変換器4との相互接続点J1と交流出力端子3との間に接続されている。バイパススイッチ8は入力スイッチ6と交流スイッチ2と出力スイッチ7との直列回路に対して並列に接続され、出力スイッチ7がオフの期間にオン制御され、交流入力端子1から供給される電力を交流出力端子3を介して負荷14に供給する。
双方向電力変換器4は、交流端子15と直流端子16とを有し、且つAC−DC変換機能即ちコンバータ機能とDC−AC変換機能即ちインバータ機能とを有している。この双方向電力変換器4の交流端子15はインダクタLと初期充電回路13とを介して交流スイッチ2と出力スイッチ7との相互接続点J1に接続されている。この双方向電力変換器4の詳細は後述する。
初期充電回路13は、充電電流制限抵抗R1と2つのスイッチSa、Sbとから成る。伝送ラインに直列に接続された一方のスイッチSaは蓄電手段5を初期充電する時にオフに保たれ、その後オンになる。一方のスイッチSaに対して充電電流制限抵抗R1を介して並列に接続された他方のスイッチSbは、初期充電期間のみオンになる。なお、初期充電回路13で初期充電電流を制限する代りに、導通角制御可能な交流スイッチ2の導通角(位相角)を制御して初期充電電流を制限することもできる。また、蓄電手段5を初期充電するための別の回路、例えば交流端子1に接続された初期充電用整流平滑回路を設けることもできる。
双方向電力変換器4の直流端子16に接続された蓄電手段5は蓄電装置と呼ぶこともできるものであって、コンデンサ又は蓄電池又はこれ等の両方又はこれ等に類似のものから構成される。図1ではこの蓄電手段5が電解コンデンサ17と蓄電池18とスイッチ19とで構成されている。電解コンデンサ17は蓄電池18よりも小さい容量を有し且つ蓄電池18よりも速い応答性即ち充放電速度を有する。電解コンデンサ17の代りに別の形式のコンデンサ又は電気二重層等の蓄積器を使用することもできる。電解コンデンサ17は双方向電力変換器4に直接に接続され、蓄電池18はスイッチ19を介して双方向電力変換器4に接続されている。
異常検出回路9は、入力スイッチ6を介して交流入力端子1に接続され、交流電源電圧の低下及び過電圧の異常を検出し、これが検出された時に交流スイッチ2をオフ制御し且つ双方向電力変換器4をインバータ制御する。なお、異常検出回路9は交流電源電圧と基準電圧とを比較器で比較して交流電源電圧の低下又は過電圧を検出し、交流スイッチ2を正常時にオン制御し、異常時にオフ制御する周知の回路である。異常検出回路9はライン20によってスイッチ制御回路10に接続され、且つライン21によって変換器制御回路11に接続されている。
電流検出器12は、交流スイッチ2の出力端子と相互接続点J1との間の交流ラインの電流を検出するように配置された電流トランス又は磁電変換素子であり、この検出信号をライン22によって変換器制御回路11に送る。なお、電流検出器12の代りに、図1で点線で示す第1及び第2の電流検出器12a、12bを設けることができる。第1の電流検出器12aは相互接続点J1と交流出力端子3との間に配置され、負荷14の電流を検出する。第2の電流検出器12bは相互接続点J1と双方向電力変換器4との間の交流ラインに配置され、コンバータ動作時の双方向電力変換器4の電流を検出する。コンバータ動作時の第1及び第2の電流検出器12a、12bの出力の和は、電流検出器12の出力に一致する。また、電流検出器12の出力を図1で点線で示すライン23によってスイッチ制御回路10に供給し、初期充電における交流スイッチ2の導電角制御等に使用することができる。
スイッチ制御回路10は、正常時に第1及び第2のサイリスタS1 、S2 を連続的にオン制御し、異常検出回路9で異常が検出された時にオフ制御する機能と、蓄電手段5の初期充電期間に初期充電回路13のスイッチSbをオンに制御する機能と、初期充電期間に出力スイッチ7をオフ制御し且つバイパススイッチ8をオン制御する機能とを有する。
変換器制御回路11は、異常検出回路9の出力が異常を示していない正常時に双方向電力変換器4を波形改善及び力率改善するように交流−直流変換動作即ちコンバータ動作させ、異常検出回路9の出力が異常を示している時に双方向電力変換器4を直流−交流変換動作即ちインバータ動作させるものである。この変換器制御回路11の出力ライン即ち制御信号伝送路26は双方向電力変換器4に接続されている。また、変換器制御回路11と双方向電力変換器4の交流端子15及び直流端子16との間がライン27、28によって接続されている。この変換器制御回路11の詳細は追って説明する。
図2は図1の双方向電力変換器4、インダクタL及びコンデンサCを詳しく示す。双方向電力変換器4の第1、第2及び第3の交流端子15a、15b、15cは第1、第2及び第3のインダクタL1 、L2 、L3 と図1の初期充電回路13とを介して各相の相互接続点J1に接続される。双方向電力変換器4の第1及び第2の直流端子16a、16bは図1の蓄電手段5に接続される。図1の電解コンデンサ17及び蓄電池18は図2の第1及び第2の直流端子16a、16b間に接続される。
双方向電力変換器4は変換スイッチ回路を構成するために、3相ブリッジ接続された第1、第2、第3、第4、第5及び第6のダイオードD1 、D2 、D3 、D4 、D5 、D6 と、第1〜第6のダイオードD1 〜D6 に対してそれぞれ逆方向並列に接続された変換用スイッチとしての第1、第2、第3、第4、第5及び第6のスイッチQ1 、Q2 、Q3 、Q4 、Q5 及びQ6 とを有する。図2では第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 が絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ即ちIGBTで示されているが、この代りにFET、トランジスタ等の別の制御可能な半導体スイッチとすることができる。
第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 の制御端子(ゲート)は、図1の変換器制御回路11に接続されている。第1及び第2のダイオードD1 、D2 の相互接続点31、第3及び第4のダイオードD3 、D4 の相互接続点32、第5及び第6のダイオードD5 、D6 の相互接続点33は、第1、第2及び第3の交流端子15a、15b、15cにそれぞれ接続されている。第1、第3及び第5のダイオードD1 、D3 、D5 のカソードは第1の直流端子16aに接続され、第2、第4及び第6のダイオードD2 、D4 、D6 のアノードは第2の直流端子16bに接続されている。
図1のフィルタ用コンデンサCとして図2には第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサC1 、C2 、C3が示されている。第1、第2及び第3のフィルタ用コンデンサC1、C2、C3は第1、第2及び第3の交流ライン34、35、36の相互間に接続され、第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 の高周波(例えば10又は20kHz )でのオン・オフに基づく高周波成分を除去する。第1、第2及び第3の交流ライン34、35、36に直列に接続された第1、第2及び第3のインダクタL1 、L2 、L3 は、交流−直流変換時即ちコンバータ動作時に波形及び力率改善用リアクトルとして機能し、更に昇圧リアクトルとして機能し、また、直流−交流(DC−AC)変換時即ちインバータ動作時に高周波成分除去リアクトルとして機能する。第1、第2及び第3のインダクタL1、L2、L3に可聴周波数の電流が流れると、騒音が発生する。
図3は図1の変換器制御回路11の内部を概略的に示す。この図3から明らかなように、変換器制御回路11はAC−DC変換制御回路41とDC−AC変換制御回路42と選択接続手段43と駆動回路62を有する。
AC−DC変換制御回路41は、AC−DC変換を実行するための第1相、第2相及び第3相制御パルスを形成し、DC−AC変換制御回路42はDC−AC変換を実行するための第1相、第2相及び第3相制御パルスを形成する。AC−DC変換制御回路41及びDC−AC変換制御回路42と駆動回路62との間に接続された選択接続手段43はライン21の信号で制御される半導体スイッチで構成され、ライン21の電源異常検出信号が正常を示している時にAC−DC変換制御回路41の出力ライン41aの信号を駆動回路62に送り、電源異常検出信号が異常を示している時にDC−AC変換制御回路42の出力ライン42aの信号を駆動回路62に送る。選択接続手段43に接続された駆動回路62は、AC−DC変換制御回路41又はDC−AC変換制御回路42から供給された第1相、第2相及び第3相制御パルスに基づいて周知の方法で第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 のための制御パルスを形成してライン26を介して第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6のゲートに送る。なお、図3のライン41a、42aは3本のラインをそれぞれ示し、駆動回路62の出力ライン26は6本のラインを示している。
次に、図3のAC−DC変換制御回路41、選択接続手段43及び駆動回路62の詳細を図4及び図6を参照して説明する。図4のAC−DC変換制御回路41に含まれている交流電圧検出回路50は、図1のライン29と入力スイッチ6とを介して交流入力端子1に接続され、交流入力端子1の第1、第2及び第3相電圧に対応する第1、第2及び第3相交流電圧Va 、Vb 、Vc をコンバータ用のライン51a、51b、51cとインバータ用のライン52a、52b、52cとに出力する。コンバータ用のライン51a、51b、51cの第1、第2及び第3相交流電圧Va、Vb、Vcは波形改善及び力率改善の目標正弦波を示す。なお、交流電圧検出回路50をライン29に接続する代りに図4で点線で示すようにライン27に接続し、双方向電力変換器4の交流側の電圧を検出し、これに基づいて第1、第2及び第3相交流電圧Va、Vb、Vcを得ることもできる。
2つの電圧検出抵抗53、54はライン28を介して図1の直流端子16に接続され、直流端子16の電圧の分圧値を誤差増幅器55の一方の入力端子に与える。誤差増幅器55は基準電圧源56の基準電圧と電圧検出抵抗53、54で検出された電圧との差を示す信号を直流出力電圧指令値Vd として出力する。
第1、第2及び第3の乗算器57a、57b、57cは、ライン51a、51b、51cの第1、第2及び第3相交流電圧Va 、Vb 、Vc に誤差増幅器55の直流出力電圧指令値Vd を乗算し、第1、第2及び第3相指令値Va ′Vb ′、Vc ′を作成する。第1、第2及び第3相指令値Va ′Vb ′、Vc ′は第1、第2及び第3相交流電圧Va 、Vb 、Vc の振幅を直流出力電圧指令値Vdで変調したものに相当する。なお、乗算器57a、57b、57cの代りに除算器を設けることもできる。
第1、第2及び第3の減算器58a、58b、58cは、第1、第2及び第3相指令値Va ′、Vb ′、Vc ′とライン22a,22b,22cの3相の電流検出信号との差を示す信号を形成する。第1、第2及び第3の減算器58a、58b、58cに接続された第1、第2及び第3の増幅回路59a、59b、59cは第1〜第3の減算器58a〜58cの出力を増幅又は比例積分又はレベル調整して図6(A)に示す周知の第1、第2及び第3相コンバータ用パルス幅制御指令信号V1、V2、V3を出力する。なお、第1、第2及び第3の減算器58a、58b、58cと第1、第2及び第3の増幅回路59a、59b、59cとをそれぞれ一体化して第1、第2及び第3の差信号形成手段又は第1、第2及び第3相コンバータ用パルス幅制御指令信号形成回路とすることができる。また、第1、第2及び第3相コンバータ用パルス幅制御指令信号V1、V2、V3を第1、第2及び第3相コンバータPWM制御指令信号と呼ぶこともできる。第1、第2及び第3相コンバータ用パルス幅制御指令信号V1、V2、V3は図4以外の回路によっても勿論形成可能である。
コンバータ用比較波発生手段としての三角波発生器60は、キャリア発生器とも呼ぶことができるものであり、交流入力端子1の交流電圧の周波数、例えば50Hz、よりも十分に高く且つ可聴周波数よりも高い例えば20kHz の周波数で図6(A)に概略的に示す三角波電圧Vt を発生する。なお、三角波発生器60を鋸波発生器又はこれに類似の比較波発生器に置き換えることができる。三角波電圧Vt の振幅は第1、第2及び第3相コンバータ用パルス幅制御指令信号V1 、V2 、V3 を横切るように設定されている。
第1、第2及び第3のコンバータPWM用比較器61a、61b、61cは、第1、第2及び第3の増幅回路59a、59b、59cから得られた第1、第2及び第3のコンバータ用パルス幅制御指令信号V1 、V2 、V3 とコンバータ用三角波発生器60の三角波電圧Vt とを比較し、図6(B)(D)(F)に示すPWM信号から成る第1、第3及び第5のAC−DC変換用制御パルスG1 、G3 、G5 に相当する第1、第2及び第3相制御パルスを形成し、選択接続手段43を介して駆動回路62に送る。
駆動回路62は周知の回路であって、第1、第2及び第3相制御パルスに相当する図6(B)(D)(F)に示す第1、第3及び第5のAC−DC変換用制御パルスG1 、G3 、G5を図2の第1、第3及び第5のスイッチQ1、Q3、Q5の制御端子に送ると共に、ここに含まれている反転信号形成回路(図示せず)によって第1、第2及び第3相制御パルスの位相反転信号、即ち、図6(B)(D)(F)に示す第1、第3及び第5のAC−DC変換用制御パルスG1 、G2 、G3 の位相反転信号から成る図6(C)(E)(G)に示す第2、第4及び第6のAC−DC変換用制御パルスG2 、G4 ,G6 を形成し、第2、第4及び第6のスイッチQ2、Q4、Q6の制御端子に送る。第2、第4及び第6のAC−DC変換用制御パルスG2 、G4 、G6 を反転信号形成回路で形成する代りに追加して3つの比較器を設け、これ等の正入力端子に三角波電圧Vt を入力させ、負入力端子に第1、第2及び第3のコンバータ用パルス幅制御指令信号V1 、V2 、V3 を入力させることによって形成してもよい。なお、第1、第3及び第5のAC−DC変換用制御パルスG1 、G3 、G5 と第2、第4及び第6のAC−DC変換用制御パルスG2 、G4 、G6 との間に周知のデッドタイムを設けることが望ましい。
図5は図3のDC−AC変換制御回路42を詳しく示す。このDC−AC変換制御回路42は周知の回路であって、交流電圧検出回路70と第1、第2及び第3相回路71、72、73を有する。交流電圧検出回路70は、ライン27を介して図1の双方向電力変換器4の交流側ラインに接続され、インバータ動作時の第1、第2及び第3相出力電圧Vo1、Vo2、Vo3を検出する。第1相回路71は、第1及び第2のスイッチQ1 、Q2 に供給するDC−AC変換用制御パルスG1 ′、G2 ′を形成するために、第1相基準電圧発生器74、減算器75、増幅回路76、インバータ用三角波発生器77、及びインバータPWM用比較器78を有する。
第1相基準電圧発生器74は、例えば正弦波データが格納されたメモリから成り、図7に示す正弦波から成る第1相基準電圧Varを発生する。第2及び第3相回路72、73に含まれる第2及び第3相基準電圧発生器は、図7に示す第2及び第3相基準電圧Vbr、Vcrを発生する。図7の第1、第2及び第3相基準電圧Var、Vbr、Vcrは順次に120度の位相差を有する例えば50又は60Hzの正弦波交流電圧であり、図1の交流入力端子1の交流電圧と同一の周波数を有する。第1相基準電圧発生器74から正弦波を交流入力端子1の交流電圧に同期させて発生させるために、第1相基準電圧発生器74はライン52aによって図4の交流電圧検出回路50に接続されている。また、第2相及び第3相回路72、73もライン52b、52cによって図4の交流電圧検出回路50に接続されている。勿論、AC−DC変換制御回路41の交流電圧検出回路50を兼用しないでDC−AC変換制御回路42のために交流電圧検出回路50と同様の回路を独立に設けることもできる。
減算器75の正入力端子は第1相基準電圧発生器74に接続され、負入力端子は交流電圧検出回路70の第1相出力ライン70aに接続されている。従って、減算器75は第1相基準電圧Varからライン70aの第1相出力電圧Vo1を減算した値を出力する。減算器75に接続された増幅回路76は減算器75の出力を増幅又はレベル調整して交流電圧の波形情報と出力電圧調整情報とを含むインバータ用パルス幅制御指令信号Vinvを出力する。
インバータ用比較波発生手段としての三角波発生器77は、入力端子1の交流電圧及び第1、第2及び第3相基準電圧Var、Vbr、Vcrの周波数よりも十分に高く且つコンバータ用三角波電圧Vtの周波数よりも低い可聴周波数(例えば10kHz)の繰返し周波数で三角波電圧Vt´を発生する。第1相回路71のインバータ用三角波発生器77は、同期信号を与えるために第2及び第3相回路72、73に接続されている。なお、インバータ用三角波発生器77の代りに鋸波又はこれに類似の比較波を発生する回路を設けることができる。
インバータPWM用比較器78の一方即ち負入力端子は増幅回路76に接続され、他方即ち正の入力端子はインバータ用三角波発生器77に接続されている。従って、インバータPWM用比較器78は三角波電圧Vt´とインバータ用パルス幅制御指令信号Vinvとを比較して周知のPWM信号から成る第1相DC−AC変換用制御パルスGa´を出力する。
第2相回路72及び第3相回路73は第1相回路71と同様に形成されており、第2及び第3相DC−AC変換用制御パルスGb′、Gc′を送出する。なお、第2相回路72及び第3相回路73に対してライン70b、70cを介して交流電圧検出回路70が接続されている。
図5の第1、第2及び第3相DC−AC変換用制御パルスGa′、Gb´、Gc′は図4の選択接続手段43を介して駆動回路62に送られる。
図1の交流無停電電源装置の動作を説明する。負荷14に対する電力供給の開始時、即ち電解コンデンサ17及び蓄電池18が未充電又は不完全な充電状態において、交流入力端子1に交流電圧を供給し且つ入力スイッチ6をオンにすると、スイッチ制御回路10に含まれている初期充電期間信号形成回路から所定時間幅を有する初期充電期間を示すパルスが発生し、この期間のみ初期充電回路13のスイッチSbがオンになり、スイッチSaがオフになる。これにより、抵抗R1が接続され、双方向電力変換器4を介して蓄電手段5に供給される電流が所定値に制限され、電解コンデンサ17に過大な突入電流が流れない。なお、この実施例では初期充電期間に出力スイッチ7がオフ制御され、バイパススイッチ8がオン制御されているので、初期充電期間中であっても負荷14に対してバイパススイッチ8を介して電力を供給することが可能である。
初期充電期間が終了すると、初期充電回路13のスイッチSbがオフ、スイッチSaがオンになる。また、初期充電終了後は出力スイッチ7がオンになり、バイパススイッチ8がオフになるので、交流スイッチ2及び出力スイッチ7を通して負荷14に電力が供給される。また、初期充電期間終了後においては、双方向電力変換器4がコンバータ動作して蓄電手段5の初期充電後の充電を行う。初期充電後の充電電流は負荷14の電流よりも小さい。
異常検出回路9が停電又は電圧低下等の異常を検出すると、交流スイッチ2がオフ制御され、且つ双方向電力変換器4がインバータ動作に切替わり、蓄電手段5の直流電圧が交流電圧に変換されて負荷14に供給される。なお、この時交流スイッチ2がオフ状態にあるので、蓄電手段5のエネルギーが交流入力端子1側で消費されない。
本実施例は次の効果を有する。
(1) インバータ動作時のインバータ用三角波電圧(キャリア)Vt´の周波数がコンバータ用三角波電圧Vtの周波数よりも低い値(可聴周波数である10kHz)に設定されているので、インバータ動作時に従来の双方向電圧変換器4をコンバータ動作時と同じキャリア周波数で駆動する場合に比べて第1〜第6のスイッチQ1〜Q6の単位時間当りのスイッチング回数が少なくなり、スイッチング損失が低減する。また、双方向電力変換器4の最大電力容量はインバータ動作時の最大電力で決定される。従って、インバータ動作時のスイッチング損失が低減すると、この分だけ双方向電力変換器4の最大電力容量を低減することが可能になり、双方向電力変換器4又は無停電電源装置等の変換用スイッチの容量低下、及び冷却器の小型化、及び低コスト化が可能になる。
(2) 一般に停電期間即ちインバータ動作期間よりも長い定常期間即ちコンバータ動作期間において、双方向電力変換器4は可聴周波数よりも高いキャリア周波数即ちスイッチング周波数で動作するので、インダクタL1〜L3等で発生する騒音のレベルが比較的小さい。
(3) 入力スイッチ6、出力スイッチ7、及びバイパススイッチ8を有するので、図示が省略されている操作手段によってバイパススイッチ8をオン、入力スイッチ6及び出力スイッチ7をオフにして双方向電力変換器4又は蓄電手段5のメンテナンスを容易に達成することができる。
(1) インバータ動作時のインバータ用三角波電圧(キャリア)Vt´の周波数がコンバータ用三角波電圧Vtの周波数よりも低い値(可聴周波数である10kHz)に設定されているので、インバータ動作時に従来の双方向電圧変換器4をコンバータ動作時と同じキャリア周波数で駆動する場合に比べて第1〜第6のスイッチQ1〜Q6の単位時間当りのスイッチング回数が少なくなり、スイッチング損失が低減する。また、双方向電力変換器4の最大電力容量はインバータ動作時の最大電力で決定される。従って、インバータ動作時のスイッチング損失が低減すると、この分だけ双方向電力変換器4の最大電力容量を低減することが可能になり、双方向電力変換器4又は無停電電源装置等の変換用スイッチの容量低下、及び冷却器の小型化、及び低コスト化が可能になる。
(2) 一般に停電期間即ちインバータ動作期間よりも長い定常期間即ちコンバータ動作期間において、双方向電力変換器4は可聴周波数よりも高いキャリア周波数即ちスイッチング周波数で動作するので、インダクタL1〜L3等で発生する騒音のレベルが比較的小さい。
(3) 入力スイッチ6、出力スイッチ7、及びバイパススイッチ8を有するので、図示が省略されている操作手段によってバイパススイッチ8をオン、入力スイッチ6及び出力スイッチ7をオフにして双方向電力変換器4又は蓄電手段5のメンテナンスを容易に達成することができる。
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば次の変形が可能なものである。
(1) 図1で点線で示すように第1及び第2の電流検出器12a、12bを設けた時には、図4の各相の減算器58a、58b、58cと増幅回路59a、59b、59cの代りに、各相に図8に示す第1の減算器81、増幅回路82、第2の減算器83、増幅回路84を順次に設け、第1及び第2の減算器81、83に第1及び第2の電流検出器12a、12bの出力を入力させることができる。また、図8の回路の代りに各相において第1及び第2の電流検出器12a、12bの出力を加算する回路を設け、この出力を図4の減算器58a、58b、58cに供給することもできる。
(2) 図5に示す三角波発生器77の代りに図9に示すようにコンバータ用三角波発生器60に分周器77aを接続し、この分周器77aから例えば10kHzのインバータ用三角波電圧Vt´を得ることができる。
(3) 図5の交流電圧検出回路70及び減算器75の代りに、図10に示すようにライン27の交流電圧を直流に変換して検出する交流電圧検出回路70aを設け、この出力と基準電圧源91の基準電圧との差を誤差増幅器90で求め、これを乗算器92に入力させて第1相基準電圧Vaに乗算することができる。なお、誤差増幅器90の出力は第2相及び第3相回路72、73にも供給する。
(4) 図4では、選択接続手段43を駆動回路62の前段に設けたが、AC−DC変換制御回路41及びDC−AC変換制御回路42にそれぞれ駆動回路を内蔵させ、各駆動回路の出力段に選択接続手段43を配置することができる。この場合には各駆動回路から6本の制御ラインが導出されるので、選択接続手段43はAC−DC変換制御回路41側の6本の制御ラインとDC−AC変換制御回路42側の6本の制御ラインとの切換を行う。
(5) 図4で点線で示すように交流電圧検出回路50にライン29の代りにライン27を接続し、双方向電力変換器4の交流端子15側の交流電圧を検出することができる。
(6) 第2の電流検出器12bに過電流検出回路を設け、ここから得られる過電流検出信号で駆動回路62をオフ状態に制御して双方向電力変換器4を保護することができる。
(7) コンバータ用三角波電圧Vtの周波数がインバータ用三角波電圧Vt´の周波数よりも高い条件を保ってそれぞれの周波数を任意に変えることができる。
(8) 双方向電力変換器4は図2の回路に限定されるものでなく、AC−DC変換とDC−AC変換との両方が可能であればどのようなものでもよい。また、第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 を図6に示すように入力電圧の正弦波の1周期の全期間において高周波でオン・オフせずに、特定された期間においてのみオン・オフするように変形することができる。
(9) 変換器制御回路11の一部又は全部をマイクロコンピュータやDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等のディジタル演算手段によって構成してもよい。
(10) 交流電源、双方向電力変換器4及び負荷14を単相とすることができる。
(11) 初期充電の開始指令を手動操作のスイッチに基づいて与えることができる。
(12) 異常検出回路9の入力端子を交流スイッチ2の出力端子に接続することができる。
(13) 図1の入力スイッチ6、出力スイッチ7、及びバイパススイッチ8の内の1つ又は複数又は全部を設けない構成とすることができる。
(14) 交流スイッチ2から負荷14への電力供給の開始時に負荷14に供給する電圧を、交流スイッチ2の位相制御によって徐々に高くすることができる。
(1) 図1で点線で示すように第1及び第2の電流検出器12a、12bを設けた時には、図4の各相の減算器58a、58b、58cと増幅回路59a、59b、59cの代りに、各相に図8に示す第1の減算器81、増幅回路82、第2の減算器83、増幅回路84を順次に設け、第1及び第2の減算器81、83に第1及び第2の電流検出器12a、12bの出力を入力させることができる。また、図8の回路の代りに各相において第1及び第2の電流検出器12a、12bの出力を加算する回路を設け、この出力を図4の減算器58a、58b、58cに供給することもできる。
(2) 図5に示す三角波発生器77の代りに図9に示すようにコンバータ用三角波発生器60に分周器77aを接続し、この分周器77aから例えば10kHzのインバータ用三角波電圧Vt´を得ることができる。
(3) 図5の交流電圧検出回路70及び減算器75の代りに、図10に示すようにライン27の交流電圧を直流に変換して検出する交流電圧検出回路70aを設け、この出力と基準電圧源91の基準電圧との差を誤差増幅器90で求め、これを乗算器92に入力させて第1相基準電圧Vaに乗算することができる。なお、誤差増幅器90の出力は第2相及び第3相回路72、73にも供給する。
(4) 図4では、選択接続手段43を駆動回路62の前段に設けたが、AC−DC変換制御回路41及びDC−AC変換制御回路42にそれぞれ駆動回路を内蔵させ、各駆動回路の出力段に選択接続手段43を配置することができる。この場合には各駆動回路から6本の制御ラインが導出されるので、選択接続手段43はAC−DC変換制御回路41側の6本の制御ラインとDC−AC変換制御回路42側の6本の制御ラインとの切換を行う。
(5) 図4で点線で示すように交流電圧検出回路50にライン29の代りにライン27を接続し、双方向電力変換器4の交流端子15側の交流電圧を検出することができる。
(6) 第2の電流検出器12bに過電流検出回路を設け、ここから得られる過電流検出信号で駆動回路62をオフ状態に制御して双方向電力変換器4を保護することができる。
(7) コンバータ用三角波電圧Vtの周波数がインバータ用三角波電圧Vt´の周波数よりも高い条件を保ってそれぞれの周波数を任意に変えることができる。
(8) 双方向電力変換器4は図2の回路に限定されるものでなく、AC−DC変換とDC−AC変換との両方が可能であればどのようなものでもよい。また、第1〜第6のスイッチQ1 〜Q6 を図6に示すように入力電圧の正弦波の1周期の全期間において高周波でオン・オフせずに、特定された期間においてのみオン・オフするように変形することができる。
(9) 変換器制御回路11の一部又は全部をマイクロコンピュータやDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)等のディジタル演算手段によって構成してもよい。
(10) 交流電源、双方向電力変換器4及び負荷14を単相とすることができる。
(11) 初期充電の開始指令を手動操作のスイッチに基づいて与えることができる。
(12) 異常検出回路9の入力端子を交流スイッチ2の出力端子に接続することができる。
(13) 図1の入力スイッチ6、出力スイッチ7、及びバイパススイッチ8の内の1つ又は複数又は全部を設けない構成とすることができる。
(14) 交流スイッチ2から負荷14への電力供給の開始時に負荷14に供給する電圧を、交流スイッチ2の位相制御によって徐々に高くすることができる。
本発明は通信機器の電源等のための交流無停電電源装置に利用可能である。
1 交流入力端子
2 交流スイッチ
3 交流出力端子
4 双方向電力変換器
5 蓄電手段
9 異常検出回路
10 スイッチ制御回路
11 変換器制御回路
14 負荷
17 電解コンデンサ
41 AC−DC変換制御回路
42 DC−AC変換制御回路
50 交流電圧検出回路
60 コンバータ用三角波発生器
62 駆動回路
71 第1相回路
72 第2相回路
73 第3相回路
74 第1相基準電圧発生器
77 インバータ用三角波発生器
2 交流スイッチ
3 交流出力端子
4 双方向電力変換器
5 蓄電手段
9 異常検出回路
10 スイッチ制御回路
11 変換器制御回路
14 負荷
17 電解コンデンサ
41 AC−DC変換制御回路
42 DC−AC変換制御回路
50 交流電圧検出回路
60 コンバータ用三角波発生器
62 駆動回路
71 第1相回路
72 第2相回路
73 第3相回路
74 第1相基準電圧発生器
77 インバータ用三角波発生器
Claims (3)
- 交流電源を接続するための交流入力端子と、
負荷を接続するための交流出力端子と、
前記交流入力端子と前記交流出力端子との間に接続された交流スイッチと、
交流端子と直流端子とを有し、前記交流端子が前記交流スイッチを介して前記交流入力端子に接続されていると共に前記交流スイッチを介さずに前記交流出力端子に接続されている双方向電力変換器と、
前記双方向電力変換器の前記直流端子に接続された充放電可能な蓄電手段と、
前記双方向電力変換器に含まれている変換用スイッチに接続され、且つ前記交流スイッチのオン期間に前記双方向電力変換器をAC−DC変換動作させるために可聴周波数よりも高い第1の周波数の比較波とAC−DC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してAC−DC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給し、前記交流スイッチのオフ期間に前記双方向電力変換器をDC−AC変換動作させるために可聴周波数である第2の周波数の比較波とDC−AC変換用パルス幅制御指令信号とを比較してDC−AC変換用制御パルスを形成して前記変換用スイッチに供給する手段を有している変換器制御回路と
を備えていることを特徴とする無停電電源装置。 - 前記変換器制御回路は、前記AC−DC変換用制御パルスを形成するためのAC−DC変換制御回路と、前記DC−AC変換用制御パルスを形成するためのDC−AC変換制御回路と、前記変換用スイッチに前記AC−DC変換制御回路と前記DC−AC変換制御回路とを選択的に接続するための選択接続手段とを有し、
前記AC−DC変換制御回路は、前記第1の周波数の比較波を発生する第1の比較波発生手段を含み、
前記DC−AC変換制御回路は、前記第2の周波数の比較波を発生する第2の比較波発生手段を含むことを特徴とする請求項1記載の無停電電源装置。 - 前記AC−DC変換制御回路は、波形改善及び力率改善可能なように前記AC−DC変換用制御パルスを形成する手段を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の無停電電源装置。
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