JP3947078B2 - 送風装置の製作方法及び送風装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送風装置の製作方法及びその装置に関する。高速鉄道車両の換気装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
新幹線に代表される高速車両は、気密構体であるため、所定の割合で、車内の空気と車外の空気を強制的に入れ替える換気装置を具備している。この換気装置は、トンネルを通過する際の圧縮波(正圧)、及び、膨張波(負圧)に対して車内の圧力変動を所定の範囲内に維持しながら換気できる性能を有する。
【0003】
この換気装置は、例えば特許文献1に記載されているように、回転軸を水平にした電動機の両端に、排気ファンと給気ファンを配置して送風機を構成している。また、電動機を囲むケース(換気装置箱)内に、客室からの排気空気を導くことにより、排気空気で電動機を冷却する。該換気装置箱の水平方向の側面の開口から換気装置箱内の排気空気流路に前記送風機を挿入し、その後、前記水平方向の側面の開口を蓋して換気装置を完成している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−205198号公報(EP1143150A1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この換気装置の製作を容易にするため、給気送風路と排気送風路を概略製作した箱を製作し、これに電動機の両端に給気用送風機と排気用送風機を設けた送風装置を箱の上方の開口から入れて給気用送風路と排気用送風路とを構成し、さらに箱の側面に設けた開口に給気用ダクト、排気用ダクトを接続して、換気装置を製作している。
【0006】
また、上記公報には、送風装置を台座に載せた後、下面が開口した箱を被せて換気装置を製作すること、箱の側面から送風装置をいれて換気装置を製作することが示されている。
【0007】
電動送風機から構成される換気装置は、電動機の軸受交換及び羽根車清掃等の定期的な保守作業を必要とする。一般に、これら保守作業は、電動送風機を包含する換気装置の箱を車体から外し、この箱を保守作業場へ持ちこむ。そして、保守作業場において、箱から電動送風機を取り出し、保守作業を実施する。
【0008】
換気装置の筐体は、車体の横梁に、ボルトナットを用いて固定されており、その締結個所は、4から6箇所に及ぶ。しかも、電動送風機を包含する換気装置箱の質量は、350kg前後あるため、車体からその箱を取り外し、運搬するために、フォークリフト等の重機が必要となる。これらの作業は、重量物を取り扱うため、電動送風機の保守作業を困難にしている。
【0009】
本発明の目的は、組立て作業が容易で、ひいては分解作業,組立て作業を容易にできるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、両軸型電動機のそれぞれの軸に遠心式送風機を備え、各送風機の吐出口は前記軸の半径方向の同一方向に向いており、前記軸の長手方向は、後述する水平方向に移動する方向に向いており、前記軸から前記吐出口までの長さは、前記軸の一端側の前記吐出口側の方が前記軸の他端側の吐出口の方よりも大きくなっており、前記吐出口の少なくとも一方の開口は前記他端側に対して傾斜しており、前記軸の一端側とは、後述する水平方向に移動する方向の後流側であり、かかる送風装置を台座に載せた状態で、送風装置箱の側面の開口から、前記他端側の前記送風機を先頭にして水平方向に移動させて前記送風装置箱内に挿入し、この移動によって、前記台座または前記送風装置を前記送風装置箱の契合部に契合させて固定し、また、この移動によって、前記遠心式送風機の給気口のそれぞれを前記送風装置箱の内に位置させ、前記遠心式送風機の前記吐出口のそれぞれを前記送風装置箱の排気ダクトに接合させることにより、達成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明による一実施例を図1から図28によって説明する。まず、本発明による換気装置の保守作業手順(鉄道車両13に取り付けられた換気装置箱60から送風装置70を取り出す手順)の概略を、図1,図27によって説明する。図27のように、換気装置箱60はその上部を鉄道車両の横梁11にボルトナットで固定され、横梁11に吊り下げられている。
【0012】
ステップA10:換気装置箱60の側方の車体の側面の側カウル10を車体の側方から外す。
【0013】
ステップA20:換気装置箱60の側蓋71を箱60の側方から外す。図27では、取り外した側蓋71を台車90に載せている。
【0014】
ステップA30:電気配線を外した後、送風装置70を箱60の底面に固定している2つの固定ボルトを除き、次に、送風装置70を開口61側(手前側)に引き出し、台車90に載せる。台車90の上面は台車70の下面と一致しており、送風装置70を引き出させば、台車90に載る。送風装置70を載せる台車の90の上面と送風装置70を載せた箱60の底面の高さ(送付装置70の下面)とは、同一高さになるように台車90の上面の高さを調整可能に設けている。前記2つの固定ボルトは箱60の側面の開口61の近くにあるので、前面からの固定の解除は容易である。送風装置70の奥側は、送風装置70の台座の奥側を箱に設けた固定用の凹部に挿入して、上下,左右方向の固定を行っているので、前記2つの固定ボルトを外せば、送風装置70を手前に引き出すことができる。
【0015】
ステップA40:保守作業場へ台車90を運搬し、送風装置70の保守作業を実施する。
【0016】
保守作業後の取り付けは、上記と逆の手順で行う。
【0017】
次に、上記本発明による換気装置の保守手順と対比するため、従来の換気装置の保守作業手順の概略を図2とともに以下、説明する。
【0018】
ステップB10:側カウル10を外す。
【0019】
ステップB20:車体13の機器室の下面の塞ぎ板12を外す。
【0020】
ステップB30:換気装置箱60の上面と車体の横梁11の仮面との結合を解除して換気装置を下方に降ろし、保守作業場へ運搬する。換気装置の質量は約
350kgあり、フォークリフトを用いて、下方に降ろし、運搬する。
【0021】
ステップB40:換気装置箱60の上面の蓋を外す。
【0022】
ステップB50:換気装置箱60の上面の開口から、箱60の下面と送風装置70とを固定したボルトを外し、次に、送風装置70を上方に持ち上げ、前記開口から取り出す。送風装置70の質量は100kg程度あり、ホイスト等を用いて取り出す。前記固定ボルトは4つである。
【0023】
ステップB60:送風装置70の保守作業を実施する。
【0024】
取り付け作業は上記と逆である。
【0025】
従来の換気装置の保守作業では、車体13の下面塞ぎ板12を取り外す作業ステップB20と、重量物である換気装置箱60を、重機(フォークリフト)を用いて取り外し、運搬する作業ステップB30、さらに重量物の送風装置70を取り出す作業ステップB50が必要である。特に、ステップ30の作業は、横梁
11下の狭い空間で上方を向いた固定ボルトの取り外しが必要であり、作業時間が長くなる傾向にある。また、ステップB50において、ステップ30に続いて再度重量物の持ち上げが必要である。
【0026】
これに対して、本発明では、ステップB20,B30及びB50の作業を廃止することができる、保守作業をより短時間に容易に実施することができる。
【0027】
次に、本発明の換気装置の構成を詳しく説明する。図3〜図5は、後述する送風装置70を搭載する台座30である。図3において、台座30は、2本の側梁31と複数本の中梁33を井桁に組んで構成される。台座30の側梁31の上面には、電動機50を固定するボルト穴34を設けている。穴34は、ネジ座でも良いし、ボルトナット締結用の貫通穴(長穴)でも良い。さらに、側カウル10側の中梁33には、送風装置70の台座30を換気装置箱60に固定するためのボルトを通す穴35を備える。
【0028】
台座30の側梁31の下面には、送風装置70を搭載した台座30を容易に水平方向に移動できるように、低摩擦係数の摺動部材(プラスチック,フェルト等)36を備える。換気装置の保守作業の間隔を2年間毎と仮定した場合、車両の生涯における保守回数は、多くて10回程度である。したがって、摺動部材86の磨耗を考慮しても摺動部材36の強度等は重要ではない。
【0029】
また、台座30の右端(側カウル10側から見て奥側)は、その端部に向かって、その高さが低減して傾斜している。側梁31の上面が傾斜している。これは、送風装置70を載せた台座30を換気装置箱60の空間82に挿入したとき、送風装置70の奥側を箱60に固定するための構成である。換気装置箱60の奥側には傾斜した凹部74があり、台座30の奥側が凹部74に挿入されることにより勘合され、台座30の上下方向の動きを拘束する。凹部74は、ガイドレール68の水平面68bと仕切り板81の下端の傾斜面とからなる。仕切り板81の下端は箱60の底面63に接触している。凹部74の傾斜角度は側梁31の奥側の傾斜角度に同一で、凹部74の上下面が側梁31の上下面に接触できる。凹部74の高さは側梁31の奥側端の大きさよりも小さい。凹部74の幅は側梁
31の幅よりも大きい。なお、送風装置70の左右方向の位置決めは、側梁31の側面がガイドレール68の垂直面68cへ接触することによって行っている。
【0030】
この発明において、契合部とは、凹部74,側梁31の奥側の傾斜部,側梁
31とガイドレール68の垂直面68cの構成を契合部という。
【0031】
図5において、換気装置箱60の床面63の上面に一対のガイドレール68,68を設けている。ガイドレール68の水平面68bに台座30の側梁31が載っており、台座30はガイドレール68に沿って移動できる。側梁31の側面の垂直面がガイドレール68の水平面68bよりも上方の垂直面78cに接触する。側梁31の断面形状は、ガイドレール68水平面68bと垂直面68cとの角部を避けるように、傾斜した5角形柱である。ガイドレールの垂直面68cと水平面68bとの間も同様に傾斜している。ガイドレール68,側柱31は一枚の板から折り曲げて構成するか複数舞の板を溶接して構成している。
【0032】
水平面68bの高さ位置は、ガイドレール68の前端よりも前方の側蓋71の取り付け座60bの上端よりも高い位置にある。取り付け座60bよりも上方が開口61である。これにより、台座30を開口61から出し入れできる。取り付け座68bには側蓋71を固定するボルト穴がある。取り付け座68bは、開口に沿ってある。
【0033】
なお、保守点検のための台車90にも一対のガイドレール68,68と同一間隔でガイドレールを設けている。
【0034】
ガイドレール68の長さは台座30の移動範囲にあればよいが、開口61の近傍から背面62まで設置している。これは箱60の上面を吊り下げた場合の強度部材とするためである。
【0035】
図6から図10に、送風装置70を組立てる手順を示す。図6,図7において、両軸型電動機50を中央に配し、電動機50の回転軸方向の一端に、給気用ケーシング23を電動機50のエンドブラケットにボルトで締結し、電動機50の一端の回転軸に、給気用羽根車22及び給気用キャップ21を固定する。そして、給気用サクションコーン20を給気用ケーシング23に固定して、給気用送風機が完成する。
【0036】
同様に、排気用ケーシング43を、両軸型電動機50の他端側のエンドブラケットにボルトで締結し、電動機50の他端の回転軸に、排気用羽根車42及び排気用キャップ41を固定する。そして、排気用サクションコーン40を排気用ケーシング43に固定して、排気用送風機が完成する。
【0037】
図6において、以上により製作された一体物を送風装置70とする。そして、この送風装置70を、防振ゴム51を介して、台座30に、4つのボルトナット(図示せず)で固定する。
【0038】
図7,図10において、各送風機の吐出口24,44は回転軸の同一半径方向に突出している。これによれば、送風装置70の半径方向寸法を小さくできる。給気用ケーシング23の半径方向の円弧面から吐出口24までの距離L1は、排気用ケーシング43の半径方向の円弧面から吐出口44までの距離L2より大きい。両者の羽根車22,42の径は実質的に同一であるので、ケーシング23,43のL1,L2の相違は吐出口24,44の突出代の相違である。
【0039】
開口61側に給気用ケーシング23があり、奥側に排気用ケーシング43がある。このため、L1はL2よりも大きい。吐出口24,44の端面は、電動機
50の回転軸に対して平行ではなく、電動機50の回転軸の軸心に対して傾斜している。
【0040】
傾斜した吐出口24,44に対応する箱60側の流入口25,45は傾斜している。これは、送風装置70を電動機の軸方向に移動させたさい、送風機の吐出口24,44を、換気装置箱60の流入口25,45に容易に密着させるためである。また、給気用送風機の吐出口24の電動機50側の位置は排気用送風機の排気吐出口44の電動機50側の位置よりもδ寸法だけ半径方向外側にある。吐出口24,44,流入口25,45の端面にはフランジがあり、両者が密着するように、このフランジに柔らかいゴム製のパッキンを貼り付けている。
【0041】
図11〜図20により、換気装置箱60の構成を説明する。図15,図16において、送風装置70を、換気装置箱60に固定する場合、換気装置箱60の一方の側面61は開口しており、この開口61から、排気用ケーシング23側を先頭にして、ガイドレール68の水平面68bに台座30を載せた状態で、台座
30をガイドレール68に沿って奥側に移動させ、箱60の空間82に挿入する。
【0042】
図11において、換気装置箱60は六面体であり、箱60の底板63の上面には送風装置70を受けるガイドレール68が設けてあり、送風装置70の台座
30(側梁31)が上に載る。
【0043】
箱60の側面61は開口している。この開口61は箱60に着脱自在な側蓋71で閉鎖している。箱60の内部は仕切り板81で開口61側(手前側)と奥側とに仕切っている。側蓋71,仕切り板81,底面63,上面64,側面65,66、からなる空間82,92に入り、送風装置70が配置されている。上面64の排気ダクト(開口)48から流入した車内の排気空気は前記空間82に入り、送風装置70の周囲を通過して冷却し、排気用送風機を経て排気用吐出口44,流入口45,排気ダクト46を順次経由して仕切り板81の背面と換気装置箱60の背面62の板との間に入り、この流路に設置されている制御用電気機器(リレ−装置95,インバータ96,トランス97)を冷却して側面65の開口67から外部に吐出される。空間(排気流路)82を構成する底面63,上面64,側面65,66,仕切り板81やダクト46の面には、遮音材91,92,93,94を適宜貼り付けている。
【0044】
送風装置70を載せた台座30の側梁31を凹部74に挿入したとき、台座
30の手前側の中梁33の背面がボルト座69に接触し、中梁33をボルト座
69に固定できる。ボルト座69は一対の梁68の間で床板63の上面に固定している。
【0045】
これによって、台座30の手前側はボルトで箱60に固定され、奥側は台座
30の奥側が凹部74に挿入されることによって、上下方向は拘束される。奥側の左右方向は、ガイドレール68,68の垂直面68c,68cと側梁31,
31との接触によって拘束される。
【0046】
前記ボルトの取り付け作業方向は、台座30を換気装置筐体60に押し込む方向、および側蓋71の取り付け方向は、手前側の同じ方向なので、作業者は広い空間で、実質的に同一作業姿勢で作業を行うことができ、安全に効率良く作業ができる。
【0047】
凹部74の傾斜面,側梁31の傾斜面は凹部74の底面,側梁31の底面にあってもよい。凹部74は円形の穴であってもよい。この場合は左右方向の拘束もできる。
【0048】
換気装置箱60の一方の側面(給気用送風気側の面)に設けた開口61は、図19,図20に示す側蓋71によって閉鎖されている。
【0049】
図19,図20において、側蓋71は、箱60の側面に多数のボルトで固定される。79はボルト穴である。図20において、側蓋71には左側から右側に空気が流れる給気用流路がある。側蓋71の板72の外面側に給気(新鮮気)入り口73,エルボ状のダクト77があり、内側には比較的容積の大きい空気流路箱75があり、給気流れの下流側端面は給気用送風機の給気用サクションコーン
20に接触する。この接触による空気流路の仕切りを確実にするために、接触面にはパッキン76を貼り付けている。新鮮空気は給気(新鮮気)入り口73から断面が半円状のダクト77、大きな容積の給気流路75を経由してサクションコーン20に至る。
【0050】
このように、送風装置70の設置と、側蓋71の設置によって、換気装置として機能するために必要な給気系(給気入り口73から給気側送風機を経て流入口25へ至る新鮮気流路)と排気系(排気ダクト48から排気側送風機を経て排気ダクト46へ至る排気流路)の2系統の流路が完成する。
【0051】
サクションコーン20(パッキン76)の中心の延長線上には入り口(フイルター73)はない。図22に番号95で示すように、新鮮空気の流路は半円状に迂回している。このため、給気用送風機の騒音は迂回した給気流路内で反射を繰り返して減衰し、換気装置箱60から外へ放射される騒音を低減でき、外部に直接は放射されにくい。なお、入り口73には給気フイルターが設置されている。
【0052】
給気用送風機の給気吐出口23を出た新鮮空気は箱60の流入口25,ダクト26を経由して箱60に設けた開口27に接続している。開口27は2つ設けている。開口27は側面65の斜面65bから上方の垂直面65cに開口している。開口27は、隣接する空調装置19の新鮮空気取り入れ口に連結する。この連結は、箱60を横梁11の下面に固定した際に連結する。
【0053】
箱60の上面であって、給気用送風機の上方あたりに、車内からの排気空気を箱60内に導く排気吸込口48を設置している。
【0054】
図24において、車体側カウル10には空気入り口72に対応して空気入り口14がある。換気装置箱60の上部には横梁11に固定するための取り付け座
80があり、下方からボルトで締結している。
【0055】
保守作業場では、図6,図7に示した組立て作業と反対に、給気用送風機側では、給気用サクションコーン20,給気用キャップ21,給気用羽根車22,給気用ケーシング23を順番に外す。そして、同様に、排気用送風機側では、排気用サクションコーン40,排気用キャップ41,排気用羽根車42,排気用ケーシング43を順番に外せば、台座30に支持された電動機50を得ることができる。次に、防振支持部材51の劣化の具合を判断して、交換の有無を選択する。また、電動機50のエンドブラケットを外して、所定の手順で軸受を交換する。
【0056】
ガイドレール68は、台座30を載せる水平面68bと、側梁31の側面に接触する垂直面68cとがあるが、垂直面68cのみでもよい。この場合は箱60の底面の上に空間68を構成する仕切り板を設け、これに台座30を載せるようにする。この場合、仕切り板がガイドレールの水平面68bになる。しかし、ガイドレール68に台座を載せる面を設ければ、構成を簡単にできる。
【0057】
上記実施例は換気装置であったが、主変換装置や、空調装置の冷却用送風機の固定装置に応用できる。
【0058】
送風機の吐出口24,44を電動機50の回転軸の半径方向(送風装置70の移動方向に対して直角方向)に設けると共に、吐出口24,25の端面を回転軸心に対して斜めに設けているが、吐出口24のみを送風装置70の移動方向に設けてもよい。つまり、排気吐出口25と流入口45との接触が不十分であったり、接触していなくてもよい。これは空間82,出口45,流入口25は同一の空気流路系であるためである。
【0059】
排気ダクト(排気吸込み口)48を箱60の上面64に設け、空間81に送風装置70を冷却するようにしているが、箱60の背面62の板から仕切り板81を貫通するように排気ダクト47を設けることができる。送風装置70を空間
81に押し込んだとき、排気送風機のサクションコーン40が仕切り板81に接触するようにする。
【0060】
図28の実施例を説明する。送風装置70を構成する送風機のケーシング23(43)に、冷却フィン52を備える。電動機50の軸受は、主に温度上昇に起因するグリス劣化により、その寿命が決まり、所定の間隔で交換する必要がある。軸受の温度を効果的に下げるためには、電動機50のエンドブラケットを冷却する必要がある。このため、エンドブラケットに直付けされた給気ケーシング
23及び排気ケーシング43に冷却フィン52を備えれば、排気空気(冷却風)に触れる面積(放熱面積)を大きくできるので、エンドブラケットから冷却フィン52に熱を誘導し、結果的に軸受の温度を下げることができる。熱伝導率が大きい、アルミ合金で、冷却フィン52、給気ケーシング23、排気ケーシング
43を構成すれば、より高い効果を得ることができる。
【0061】
送風機のケーシングは、ケーシング内の空気流路の下流側に行くにしたがって流量が増大するので、空気流量の増大に伴ってケーシングの厚さを厚くするように、ケーシングの厚さを変えるとよい。この時、ケーシング高さHが、所定の大きさを越えると、箱60と干渉する恐れがある。この場合は、ケーシングを構成する2枚の板を、所定の角度に傾けてケーシングを構成する。これにより、ケーシング高さHを大きくすることなく、流路面積を大きくできるので、ケーシングの機能を高めることができる。
【0062】
本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容易に置き換えられる範囲におよぶものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による換気装置の保守手順の一実施例を示すフローチャートである。
【図2】従来の換気装置の保守手順を示すフローチャートである。
【図3】台座30の上面図である。
【図4】図3の下側面図である。
【図5】図3の左側面図である。
【図6】送風装置70の組立て工程を示した側面図である。
【図7】送風装置70の組立て工程を示した上面図である。
【図8】台座30に固定した送風装置70の正面図である。
【図9】図8の上面図である。
【図10】図9の左側面図である。
【図11】換気装置箱60の上面図である。
【図12】図11の下側面図である。
【図13】図11のXIII−XIII断面図である。
【図14】送風装置70を、換気装置箱60に挿入する際の正面図である。
【図15】送風装置70を、換気装置箱60に挿入する過程を示す上面図である。
【図16】送風装置70を、換気装置箱60に挿入した上面図である。
【図17】図16のXVII−XVII断面図である。
【図18】図17の左側面図である。
【図19】側蓋71の正面図である。
【図20】図19の右側面図である。
【図21】側蓋61を固定した換気装置筐体60の上面図である。
【図22】図21の左側面図である。
【図23】換気装置箱60を搭載した新幹線電車の縦断面図である。
【図24】図23の換気装置箱60の部分の左側面図である。
【図25】図24から車両の側カウル10を外した状態の図である。
【図26】図25から換気装置箱60の側蓋61を外した状態の図である。
【図27】換気装置箱60から送風装置70を取り出す状態の側面図である。
【図28】本発明の他の実施例の送風機の分解正面図である。
【符号の説明】
10…車体側カウル、11…横梁、13…車体、20…給気用サクションコーン、22…給気用羽根車、23…給気用ケーシング、24…給気吐出口、25…給気ダクト、30…台座、31…側梁、32…中梁、36…摺動部材、40…排気用サクションコーン、42…排気用羽根車、43…排気用ケーシング、44…排気吐出口、45…流入口、46,48…排気ダクト、50…電動機、60…換気装置箱、61…開口、71…側蓋、73…給気吸入口、74…凹部、76…パッキン、81…仕切り板、82…空間、91…作業方向を示す矢印、90…台車。
Claims (11)
- 両軸型電動機のそれぞれの軸に遠心式送風機を備え、各送風機の吐出口は前記軸の半径方向の同一方向に向いており、前記軸の長手方向は、後述する水平方向に移動する方向に向いており、前記軸から前記吐出口までの長さは、前記軸の一端側の前記吐出口側の方が前記軸の他端側の吐出口の方よりも大きくなっており、前記吐出口の少なくとも一方の開口は前記他端側に対して傾斜しており、前記軸の一端側とは、後述する水平方向に移動する方向の後流側であり、
かかる送風装置を台座に載せた状態で、送風装置箱の側面の開口から、前記他端側の前記送風機を先頭にして水平方向に移動させて前記送風装置箱内に挿入し、
この移動によって、前記台座または前記送風装置を前記送風装置箱の契合部に契合させて固定し、また、この移動によって、前記遠心式送風機の給気口のそれぞれを前記送風装置箱の内に位置させ、前記遠心式送風機の前記吐出口のそれぞれを前記送風装置箱の排気ダクトに接合させること、
を特徴とする送風装置の製作方法。 - 請求項1の送風装置の製作方法において、
前記開口側の前記台座または前記送風装置を前記送風装置箱に締結する方向と同一方向から、前記側蓋を前記送風箱に着脱自在に締結すること、
を特徴とする送風装置の製作方法。 - 両軸型電動機のそれぞれの軸に遠心式送風機を備え、各送風機の吐出口は前記軸の半径方向の同一方向に向いており、前記軸の長手方向は、後述する水平方向に移動する方向に向いており、前記軸から前記吐出口までの長さは、前記軸の一端側の前記吐出口側の方が前記軸の他端側の吐出口の方よりも大きくなっており、前記吐出口の少なくとも一方の開口は前記他端側に対して傾斜しており、前記軸の一端側とは、後述する水平方向に移動する方向の後流側であり、
前記遠心式送風機を前記台座に載せた状態で、送風装置箱の側面の開口から、前記他端側の前記送風機を先頭にして水平方向に移動させて前記送風装置箱内に挿入しており、
この移動によって、前記台座または前記送風装置を前記送風装置箱の契合部に契合させて固定しており、また、この移動によって、前記遠心式送風機の給気口のそれぞれを前記送風装置箱の内に位置させ、前記遠心式送風機の前記吐出口のそれぞれを前記送風装置箱の排気ダクトに接合いること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項3の送風装置において、
送風装置箱内に、台座に載せた送風装置があり、前記送風装置の一方の側面の開口を閉鎖する側蓋は外側から該送風装置箱に着脱自在に固定しており、
前記開口よりも奥側の前記台座または前記送風装置の端部を前記送風装置箱の契合部に契合させており、
前記側蓋側の前記台座または前記送風装置を前記送風装置箱に着脱自在に前記開口側から着脱自在に締結していること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項4の送風装置において、
前記台座はガイドレールに沿って移動可能に設置してあり、
前記台座と前記ガイドレールの、両者の接触面の少なくとも一方には低摩擦係数の摺動部材を貼っており、
前記ガイドレールは前記送風装置箱の底面に設置していること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項4の送風装置において、
前記送風装置は、両軸型電動機の一端の軸に設置した給気用送風機と他端の軸に設置した排気用送風機とからなり、
前記給気用送風機と前記排気用送風機のそれぞれのケーシングの空気吐出口を前記軸の半径方向の同一方向に向けて配置しており、
前記軸の方向は、前記開口から前記奥側に向いていること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項6の送風装置において、
前記空気吐出口のそれぞれの開口面から前記電動機の回転軸心までの距離は、前記開口側の送風機の前記距離を前記奥側の送風機の前記距離よりも大きく、
前記開口側の前記送風機の前記空気吐出口の開口面は前記奥側に向いて傾斜しており、
前記開口側の送風機からの流体を受ける前記送風装置箱の流路の開口面は前記傾斜した開口面に平行であって、前記奥側に向けて傾斜していること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項7の送風装置において、
前記側蓋には前記開口側の送風機のための空気の入り口があり、
前記側蓋の空気出口側の面が前記送風機のサクションコーンに接触していること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項3の送風装置において、
前記側蓋の締結のための方向と、前記台座または送風装置を前記送風装置箱に固定する締結の方向は同一方向であること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項8の送風装置において、
前記送風装置箱のいずれかの側面に前記奥側の送風機に流入するための空気入り口ダクトを接続しており、該空気入り口ダクトは前記空間に開口していること、
を特徴とする送風装置。 - 請求項3の送風装置において、
前記台座は前記送風装置の底面に固定したガイドレールに載っており、
該ガイドレールは、前記送風装置の前記台座を載せる面と、前記開口側から前記奥側に前記台座をガイドする面と、を有し、
前記台座を載せる面の高さ位置は、前記側蓋を固定する取り付け座の上端よりも上方にあり、
前記取り付け座は前記送風装置箱の底面から上方に突出していること、
を特徴とする送風装置。
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