JP3946877B2 - 自動閉鎖ヒンジ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒンジ自体に扉を自動的に閉鎖する機能を備えた新規な自動閉鎖ヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒンジや蝶番自体に扉を閉鎖する機能を付与したものとして、例えば蝶番に捩りコイルばねを組込んだ所謂ばね蝶番がある。
【0003】
また、グラビティヒンジと称される蝶番は、扉枠側に固定された螺旋状のカム面を有する第1の立体カムと、扉側に固定されたこれも螺旋状の第2の立体カムとを面接合させ、扉を開くとき第2の立体カムのカム面を第1の立体カムのカム面に沿って乗り上がらせ、扉から手を離したとき自由になった扉を重力によって自動的に閉鎖するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した所謂ばね蝶番は、通常、蝶番の芯棒と外筒の間の小さなスペースにばねを組込まなければならないため、設計に制約が多く、作動の確実性に欠ける、という不都合がある。
【0005】
また、グラビティヒンジは、扉を第1の立体カムの斜面に沿って持上げなければならないため、扉の上端縁と扉枠との間に大きな隙間を設けることを要し、通常の扉には適用が困難である、という不都合がある。
【0006】
この発明は、クローザを用いずにヒンジ自体に扉を自動的に閉鎖する機能を有するばかりでなく、同様の機能を有する従来のヒンジの種々の不都合が無い自動閉鎖ヒンジを提供することを目的としている。
【0007】
また、この発明の他の目的は、内開き及び外開きができる所謂内外自由開き扉に適用可能な自動閉鎖ヒンジを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、螺旋状のカム面を有する支持体と、スラスト軸受け部を介して、この支持体に回動自在に、かつカム面の螺旋と同軸に支承された支持筒と、この支持筒の開口端部に摺動可能に嵌装され、外端を支持体のカム面に接合させると共に、支持筒の軸線回りの回動を拘束された遊動プラグと、支持筒内に弾装され、遊動プラグをカム面方向に付勢するばね部材とを有し、支持体と支持筒とを同軸に配設した状態で、扉の下端縁支持端部及び扉枠の一方に支持体を、他方に支持筒を夫々装着し、以て、扉を開けるとき、扉を上昇させることなく、遊動プラグのみをばね部材を押し縮めつつ支持体の立体カム上に乗り上がらせ、扉から手を離したとき、遊動プラグを支持体の立体カムに沿って回動しながら元の位置に復元させることにより、扉を閉鎖させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、中心軸を見込む角度が平角以下の一対の螺旋状のカム面を面対称に形成した支持体と、スラスト軸受け部を介して、この支持体に回動自在に、かつカム面の螺旋と同軸に支承された支持筒と、この支持筒の開口端部に摺動可能に嵌装され、外端を支持体のカム面に接合させると共に、支持筒の軸線回りの回動を拘束された遊動プラグと、支持筒内に弾装され、遊動プラグをカム面方向に付勢するばね部材とを有し、支持体と支持筒とを同軸に配設した状態で、扉の下端縁支持端部及び扉枠の一方に支持体を、他方に支持筒を夫々装着し、以て、扉を開けるとき、扉を上昇させることなく、遊動プラグのみをばね部材を押し縮めつつ支持体の立体カム上に乗り上がらせ、扉から手を離したとき、遊動プラグを支持体の立体カムに沿って回動しながら元の位置に復元させることにより、扉を閉鎖させるようにしたことを特徴とする。
【0010】
更にまた、請求項3に記載の発明は、上記遊動プラグの外端に、支持体のカム面と面接合する螺旋状のカム面を形成したことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施例を図面を参照して説明する。
なお、明細書に添付した図面の内、図1乃至図9は請求項1に記載したこの発明の第一実施例を、図10乃至図23は請求項2に記載したこの発明の第二実施例を夫々示している。
【0012】
図1に示すように、この発明の第一実施例による自動閉鎖ヒンジAは、図1における扉Dの左下隅部、すなわち扉Dの下端縁部でノブKとは反対側の支持端縁部に装着されている。
【0013】
そして、図示の実施例では、支持体1が扉枠2側に、支持筒3が扉D側に夫々装着されている。
【0014】
なお、扉Dの上端縁部には、自動閉鎖ヒンジAと同軸に、支軸がばねで扉枠2の軸受け部に自動的に投入されるタイプのピボットヒンジPが設けられているが、このピボットヒンジPの構造や機能は公知であるし、また後に説明するので此では更に詳細な説明は省略する。
【0015】
上記支持体1は、図2及び図3に示すように、円錐台形の基盤4と、螺旋状のカム面5を有する立体カム6と、後述の遊動プラグを支持案内するための芯棒7とを同軸かつ一体に結合してなる。
【0016】
図示の実施例におけるカム面5は、図2において芯棒7の中心軸を通る水平線に関し上下対称に形成されている。それは、この自動閉鎖ヒンジを内開き及び外開きができる扉に適用するためである。
【0017】
また、これは必ずしもこの発明の必須の構成要件ではないが、基盤4は例えば溶接により断面L字形の第1ブラケット8に一体に結合されている。
【0018】
そして、この第1ブラケット8を扉枠2にねじ止めすることにより、支持体1を扉枠2に装着する。
【0019】
一方、支持体の基盤4上には、図8に示すように、一端(下端)が開口した筒状の支持筒3がスラスト軸受け部9を介して載置されると共に、回動自在に支持、案内されている。
【0020】
図示の実施例におけるスラスト軸受け部9は、円錐台をなす基盤4と、支持筒3の開口縁部に形成された面取り部11とからなり、後述するように、これら基盤4と面取り部11とを相互に摺接させることにより、扉の重量を支えると共に、扉の開閉運動の中心軸を形成している。
【0021】
なお、これはこの発明の必須の構成要件ではないが、支持筒3の開口部には、図4及び図5に示すように、第2ブラケット12が例えば溶接により一体に結合されていて、この第2ブラケット12を扉Dの下端縁にねじ止めすることにより支持筒3を扉Dに装着する。
【0022】
また、これもこの発明の必須の構成要件ではないが、上記第2ブラケット12の垂直板部には、図4及び図5に示すように、縦長の突条13が外向きに形成されており、これに対応して、上記第1ブラケット8の垂直板部には、図2に示すように、縦長の凹条14が内向き、すなわち扉Dの拘束側の側端縁に向けて形成されている。
【0023】
これら突条13及び凹条14は、一種のクリック装置或いはストッパーを構成し、扉閉鎖時相互に係合して(図8参照)、扉Dの閉鎖状態を準安定的に保つ。
【0024】
なお、これら突条13及び凹条14によるクリック装置或いはストッパーは、必要に応じて扉の上端縁部にもう1組設けてもよいことは勿論である。
【0025】
他方、上記支持筒3の開口端部には、図8に示すように、遊動プラグ15が摺動可能に嵌装されている。
【0026】
この遊動プラグ15は、図6及び図7に示すように、支持体1に対向する外端(下端)に支持体1のカム面と同様の螺旋状のカム面5を形成した円柱体であって、その外径は例えば支持体1の立体カム6の外径、及び支持筒3の内径とほぼ同じに設定されている。
【0027】
また、この遊動プラグ15には、その中心軸線に沿って、前記支持体の芯棒7(図3参照)に回転可能に被嵌されるガイド孔16が形成されている。
【0028】
更にまた、遊動プラグ15の図7における上端部にはガイドピン17が突設されており、このガイドピン17は、支持筒3の一部にその母線方向に沿って開口する案内長孔18(図5参照)に摺動可能に係合している(図8参照)。
【0029】
上記した構成により、遊動プラグ15は支持筒3の軸線方向には一定距離相対移動できるが、支持筒3の軸線回りの回動は拘束される。
【0030】
また、図8に示すように、支持筒3の底板(図8では天井板)と遊動プラグ15との間には、圧縮コイルばね等のばね部材19が弾装されており、このばね部材19の弾力により、遊動プラグ15はそのカム面が支持体1のカム面5に弾圧される方向に付勢されている。
【0031】
上記した諸構成部材は、図8に示すように、扉枠2に固定された支持体の立体カム6上に、その芯棒7をガイド孔16(図7参照)に差込んだ状態で遊動プラグ15を載置し、ばね部材19を介してこれらに支持筒3を被せるようにして、この発明の一実施例による自動閉鎖ヒンジを構成する。
【0032】
なお、ばね部材19の弾力は、例えば扉Dの重量の約半分以上で、扉Dの重量以下に設定する。
【0033】
それは、後述するように、ばね部材19の弾力が小さいとこのヒンジは通常のピボットヒンジになってしまうし、ばね部材19の弾力が扉Dの重量より大きいと、支持筒3が基盤4から浮び上がってしまい、このヒンジが従来のグラビティヒンジと同じになってしまうからである。
【0034】
上述したようにばね部材19の弾力を扉Dの重量以下である程度以上に設定すると、図8から明らかなように、扉の重量は支持筒3、ばね部材19、遊動プラグ15を介して支持体1の基盤4に弾性的に担持されると共に、支持筒3及びスラスト軸受け部9を介して支持体1の基盤4に担持される。
【0035】
この場合、ばね部材19の弾力とスラスト軸受け部9の垂直方向の負荷を加えたものが扉Dの重量になる。
【0036】
この発明による自動閉鎖ヒンジは、例えば図1のノブKを握って手前に引けば、扉D側に装着された支持筒3は、図8に示すものを上方から見たとして、時計方向に回動する。
【0037】
前記したように支持筒3に嵌装された遊動プラグ15は支持筒3の軸線回りの相対回動を拘束されているから、遊動プラグ15は支持筒3と一体的に支持体1の立体カム6に対し相対回動する。
【0038】
その結果、遊動プラグ15のカム面5は支持体1のそれと摺接しつつ、楔作用により上方に移動する方向に力を受ける。
【0039】
そして、図9に示すように、ばね部材19を押し縮めつつ立体カム6上に乗り上がっていく。
【0040】
このときばね部材19の弾力は増加するが、扉の重量を越えないので、支持筒3は支持体の基盤4から浮き上がらず、従って扉Dはグラビティヒンジのように上昇することはない。
【0041】
扉口を人が出入りした後扉から手を離すと、支持体1の立体カム6に乗り上がった遊動プラグ15に対し、ばね部材19がこれを立体カム6に押圧するように弾力を及ぼす。
【0042】
その結果、遊動プラグ15は支持体1のカム面に沿って回動しながら滑り降り、回転方向においてこれと一体の支持筒3及び扉Dは閉鎖する方向に力を受けるので扉は自動的に閉鎖される。
【0043】
これを正確に言うと、ばね部材19の弾力の立体カム6の接線方向の分力が支持体1を回動させようとするが、支持体1は扉枠2に固定されているので、立体カム6からの反力により遊動プラグ15は扉閉鎖方向に回転モーメントを受ける。
【0044】
この回転モーメントは、ばね部材の弾力や立体カムの傾斜度等を調節することにより自由に設定できる。
【0045】
なお、図示の実施例では支持体1を扉枠2側に、支持筒3を扉D側に設けるものとしたが、扉枠2を深く掘り下げることを厭わなければこれらの取付箇所を逆にしてもよい。
【0046】
また、支持体1と遊動プラグ15とは面接触をするものとしたが、従来の立体カム装置のように従動側の遊動プラグ側にローラを設け(図示せず)、摩擦を減じるようにしてもよい。
【0047】
次にこの発明の第二実施例を図10乃至図23を参照して説明する。
図10に示すように、この発明の第二実施例による自動閉鎖ヒンジAは、前記したこの発明の第一実施例におけると同様に、図10における扉Dの左下隅部、すなわち扉Dの下端縁部でノブK(図1参照)とは反対側の支持端縁部に装着されている。
【0048】
なお、扉Dの上端縁部には、自動閉鎖ヒンジAと同軸に、支軸がばねで扉枠2の軸受け部に投入されるタイプのピボットヒンジPが設けられており、このピボットヒンジPの構造については後に説明する。
【0049】
上記支持体1は、図10乃至図13に示すように、厚肉円板状の基盤4と、一対の螺旋状のカム面5、5を有する立体カム6とを同軸かつ一体に結合してなる。
【0050】
上記各カム面5は、この自動閉鎖ヒンジを内外自由開き扉に適用するため、立体カム6の中心軸を見込む角度が平角(180度の角度)以下になるように設定され、上記中心軸を含む平面に関し面対称に形成されている。
【0051】
図示の実施例では、カム面5の上端及び下端には、立体カム6の中心軸を見込む角度が例えば30度の水平面部21が形成されている(図11参照)。
【0052】
また、図示の実施例では、上記立体カム6は厚肉の円筒を削り出したもので、この立体カム6を環状の基盤4に圧入し、或いは焼ばめし、又は溶接により両者を一体に結合する。
【0053】
更にまた、これは必ずしもこの発明の必須の構成要件ではないが、基盤4は例えば溶接により断面L字形の第1ブラケット8に一体に結合されている。
【0054】
そして、この第1ブラケット8を扉枠2にねじ止めすることにより、支持体1を扉枠2に装着する。
【0055】
一方、支持体の基盤4上には、図18に示すように、両端が開口した筒状の支持筒3がスラスト軸受け部9を介して載置されると共に、回動自在に支持、案内されている。
【0056】
図示の実施例におけるスラスト軸受け部9は、厚肉円板状をなす基盤4と、支持筒3の下端部に一体に結合されたクリック箱22の底板23の一部とからなり、後述するように、これら基盤4と底板23とを相互に摺接させることにより、扉の重量の一部を支えると共に、扉の開閉運動の中心軸を形成している。
【0057】
なお、上記支持筒3は、扉Dにねじ止めされる上記クリック箱22を介して、扉Dに装着される。
【0058】
他方、上記支持筒3の下端開口端部付近には、図18に示すように、遊動プラグ15が摺動可能に嵌装されている。
【0059】
この遊動プラグ15は、図14及び図15に示すように、支持体1に対向する外端(下端)に支持体1のカム面と同様の螺旋状の一対のカム面5、5を形成した厚肉円柱体であって、その外径は例えば支持体1の立体カム6の外径、及び支持筒3の内径とほぼ同じに設定されている。
【0060】
また、遊動プラグ15の図14における上端部にはガイドピン17が突設されており、このガイドピン17は、支持筒3の一部にその母線方向に沿って開口する案内長孔18に摺動可能に係合している(図14及び図18参照)。
【0061】
上記した構成により、遊動プラグ15は支持筒3の軸線方向には一定距離相対移動できるが、支持筒3の軸線回りの回動は拘束される。
【0062】
また、図14及び図18に示すように、支持筒3の上端開口縁には雌ねじ部が形成されており、この雌ねじ部には外周に雄ねじを刻設した第1ばね止め体24が螺合している。
【0063】
そして、この第1ばね止め体24と遊動プラグ15との間には、圧縮コイルばね等のばね部材19が弾装されており、このばね部材19の弾力により、遊動プラグ15はそのカム面が支持体1のカム面5に弾圧される方向に付勢されている。
【0064】
なお、支持筒3が支持体1に被嵌されていない単体の状態では、ばね部材19の弾力により下方に付勢された遊動プラグ15は、ガイドピン17を介して、案内長孔18の下端に係止される(図14及び図18参照)。
【0065】
一方、図14及び図15に示すように、支持筒3の下方にはクリック箱22が一体に結合されており、このクリック箱内には、図17に示すように、一端(左端)に円弧状の係合部を形成した全体の形状が矩形のブロック体で、内側をくりぬいたクリック体25が収納されている。
【0066】
上記クリック体25の側板の厚さを稼ぐため、図16に示すように、支持筒3の内周面3aを囲繞する支持筒実体部を一部切り欠いて、左右に実体部22a、22aを残す外形小判形に成形する。
【0067】
そして、この実体部22a、22aの周囲にクリック体25を収納する凹陥部22bを形成する。
【0068】
そして、クリック体25の内側にくりぬきにより形成した開口の側板部は、図17に示すように、上記クリック箱22内の実体部22a、22a及びこれらに挟持される支持体の立体カム6との干渉を避けてしかも左右に移動できるように肉を盗む。
【0069】
一方、図14及び図15に示すように、クリック箱22の上記凹陥部22bに水平なクリックばね収納孔22cを連設し、このクリックばね収納孔22cに例えば圧縮コイルばねによるクリックばね26を弾装する。
【0070】
図示の実施例では、このクリックばね収納孔22cの外側(図14及び図15で右側)の開口端縁部には雌ねじが刻設されており、この雌ねじに外周に雄ねじを刻設した第2ばね止め体27がその装着位置を調節可能に螺合している。
【0071】
したがって、この第2ばね止め体27とクリック体25との間に弾装されたクリックばね26は、第2ばね止め体27の装着位置を変化させることによりその弾力を調整することができる。
【0072】
上記した構成のクリック体25に対応して、扉枠2側に装着される第1ブラケット8の垂直板部には、図11乃至図13に示すように、縦長の凹条14が形成されている。
【0073】
したがって、この発明による自動閉鎖ヒンジを装着した扉が閉鎖位置にあるとき、扉の支持端縁から突出する方向に付勢されたクリック体25の外端が上記凹条14と係合し、扉の閉鎖角度位置を弾性的かつ準安定的に保持する。
【0074】
上記した諸構成部材は、図18に示すように、扉枠2に固定された支持体の立体カム6上に遊動プラグ15を載置し、ばね部材19を介してこれらに支持筒3を被せるようにして、この発明の一実施例による自動閉鎖ヒンジを構成する。
【0075】
なお、扉Dの支持端縁上部は、図11に示すように、ピボットヒンジPにより支持する。
【0076】
このピボットヒンジPは、図10、図19及び図20に示すように、扉枠2側にねじ止めによって装着される上部軸受け28と、扉Dの支持端縁上端部に装着される可動軸支持筒29(図10及び図22参照)に出没可能に支持された可動軸31とを有している。
【0077】
上記可動軸31は可動軸支持筒29内に弾装された可動軸ばね32(図22参照)の弾力によって上方に付勢されているが、可動軸31に形成された段部がクリック箱22の底板23に係合していて、常態では図22の突出位置を保つ。
【0078】
この可動軸31には水平な操作軸33が一体に結合されていて、この操作軸33は可動軸支持筒29に開口したL字形の保持孔34を挿通して外部空間に突出している。
【0079】
扉Dを扉枠2に装着する際、この操作軸33を手指で摘んで下方に押し下げ、次いでこれを保持孔34の水平部に係合させる。
【0080】
すると、可動軸31は扉の上端縁から引込んだ状態(図示せず)を安定に保つから、その状態で上記したように支持体1に支持筒3を被せる。
【0081】
その後、操作軸33を上記とは逆方向に操作して可動軸31を自由にすると、可動軸31は可動軸ばね32の弾力により自動的に上部軸受け28に投入される(図1参照)。
【0082】
なお、ピボットヒンジPにも前記したと同様の構成のクリック体25が装着されており、その先端が、上部軸受け28と一体に結合された第2ブラケット12(図10、図19及び図20参照)に形成された凹条14と係合して、扉閉鎖状態を準安定的に保つ。
【0083】
図10及び図18に示すようにこの発明による自動閉鎖ヒンジが組立られた状態において、ばね部材19の弾力は、前記この発明の第一の実施例におけると同様に、例えば扉Dの重量の約半分以上で、扉Dの重量以下に設定する。
【0084】
それは、後述するように、ばね部材19の弾力が小さいとこのヒンジは通常のピボットヒンジになってしまうし、ばね部材19の弾力が扉Dの重量より大きいと、支持筒3が基盤4から浮び上がってしまい、このヒンジが従来のグラビティヒンジと同じになってしまうからである。
【0085】
上述したようにばね部材19の弾力を扉Dの重量以下である程度以上に設定すると、図18から明らかなように、扉の重量は支持筒3、ばね部材19、遊動プラグ15を介して支持体1の基盤4に弾性的に担持されると共に、支持筒3及びスラスト軸受け部9を介して支持体1の基盤4に担持される。
【0086】
なお、上記のように構成されたこの発明の第二の実施例による自動閉鎖ヒンジの作用は、図1乃至図9に示す第一の実施例と同様であるから、更に詳細な説明は省略する。
【0087】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明は、扉を開ける際立体カムと遊動プラグとの相対回動による遊動プラグの移動を扉の重量より小さい弾力のばね部材によって吸収するようにしたので、扉の開閉の際扉が上下することがない。
【0088】
また、扉を閉鎖方向に駆動する回転モーメントを決定するばね部材の寸法や立体カムの傾斜度の設定の自由度が大きいので、充分な閉鎖回転モーメントを設定することができ、自動閉鎖ヒンジの作動の確実性を向上させることができる。
【0089】
更にまた、支持体に中心軸を見込む角度が平角以下の一対の螺旋状のカム面を面対称に形成すれば、扉閉鎖状態を中心にして内側に扉を開いても外側に開いても同じ開閉作用をし、換言すれば内外自由開き扉にこの発明を容易に適用できる、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例による自動閉鎖ヒンジを装着した扉の線図的正面図。
【図2】その支持体の平面図。
【図3】その支持体の正面図。
【図4】支持筒の平面図。
【図5】支持筒の正面図。
【図6】遊動プラグの平面図。
【図7】遊動プラグの正面図。
【図8】この発明の第一実施例による自動閉鎖ヒンジの一部断面正面図で、扉が閉鎖されている状態を示す。
【図9】この発明の第一実施例による自動閉鎖ヒンジの一部断面正面図で、扉が90度開放されている状態を示す。
【図10】この発明第二実施例による自動閉鎖ヒンジとピボットヒンジを装着した扉の一部正面図。
【図11】その支持体の平面図。
【図12】その支持体の正面図。
【図13】図11のXIII−XIII線から見た支持体の側面図。
【図14】支持筒の一部断面正面図。
【図15】クリック箱の底面図。
【図16】底板を取り外して示す図15と同様のクリック箱の底面図。
【図17】クリック体の平面図。
【図18】この発明の第二実施例による自動閉鎖ヒンジの一部断面正面図で、実線で扉が閉鎖されている状態を、鎖線で扉が90度開いているときの遊動プラグの状態を示す。
【図19】上部軸受けの正面図。
【図20】上部軸受けの平面図。
【図21】可動軸支持筒の平面図。
【図22】可動軸支持筒の一部断面正面図。
【図23】可動軸支持筒の側面図。
【符号の説明】
1 支持体
3 支持筒
4 基盤
5 カム面
6 立体カム
7 芯棒
9 スラスト軸受け部
15 遊動プラグ
16 ガイド孔
17 ガイドピン
18 案内長孔
19 ばね部材
21 水平面部
22 クリック箱
23 底板
25 クリック体
26 クリックばね

Claims (3)

  1. 螺旋状のカム面を有する支持体と、スラスト軸受け部を介して、この支持体に回動自在に、かつカム面の螺旋と同軸に支承された支持筒と、この支持筒の開口端部に摺動可能に嵌装され、外端を支持体のカム面に接合させると共に、支持筒の軸線回りの回動を拘束された遊動プラグと、支持筒内に弾装され、遊動プラグをカム面方向に付勢するばね部材とを有し、支持体と支持筒とを同軸に配設した状態で、扉の下端縁支持端部及び扉枠の一方に支持体を、他方に支持筒を夫々装着し、以て、扉を開けるとき、扉を上昇させることなく、遊動プラグのみをばね部材を押し縮めつつ支持体の立体カム上に乗り上がらせ、扉から手を離したとき、遊動プラグを支持体の立体カムに沿って回動しながら元の位置に復元させることにより、扉を閉鎖させるようにしたことを特徴とする自動閉鎖ヒンジ。
  2. 中心軸を見込む角度が平角以下の一対の螺旋状のカム面を面対称に形成した支持体と、スラスト軸受け部を介して、この支持体に回動自在に、かつカム面の螺旋と同軸に支承された支持筒と、この支持筒の開口端部に摺動可能に嵌装され、外端を支持体のカム面に接合させると共に、支持筒の軸線回りの回動を拘束された遊動プラグと、支持筒内に弾装され、遊動プラグをカム面方向に付勢するばね部材とを有し、支持体と支持筒とを同軸に配設した状態で、扉の下端縁支持端部及び扉枠の一方に支持体を、他方に支持筒を夫々装着し、以て、扉を開けるとき、扉を上昇させることなく、遊動プラグのみをばね部材を押し縮めつつ支持体の立体カム上に乗り上がらせ、扉から手を離したとき、遊動プラグを支持体の立体カムに沿って回動しながら元の位置に復元させることにより、扉を閉鎖させるようにしたことを特徴とする自動閉鎖ヒンジ。
  3. 上記遊動プラグの外端に、支持体のカム面と面接合する螺旋状のカム面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の自動閉鎖ヒンジ。
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