JP3946509B2 - 粘着テープ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ハードディスクなどの電子部品などを製造する際に、極微量な塵埃などの異物を効率よく付着させることができ、かつ電子部品などの汚染を防ぐことができるクリーンルーム用粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクなどの電子部品の製造は、クリーンルーム内で行われ、塵埃など物理的な粒子が製品不良などの原因にならないように注意されている。
しかしながら、クリーンルーム内にも何らかの原因で塵埃などの異物が混入することがあり、部品に付着したりする。
これを解決するために、部品に付着した異物を粘土や市販の粘着テープを用いて付着・除去することが行われている。溶媒を含み膨潤した粘土は高い粘性を有し、この粘性を利用して部品表面に付着したゴミなどを吸着・除去することができ、また粘着テープは基材の片面に粘着層、他面にシリコーン系剥離剤層を有する構成であり、この粘着層により異物を付着・除去することができる。
しかしながら、粘土による異物の付着・除去は、作業性が悪く、また粘土は粒子により構成されているため、ゴミを除去する際に部品に微細な粘土粒子が付着して汚染することがある。また、粘着テープによる異物の付着・除去では、粘着層が糸引き貼着したり、粉落ちして汚染することがあり、剥離剤にシリコーンを用いた場合には、粘着剤に転移したシリコーンが部品面に転移する汚染が発生し、部品が故障することがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決し、極微量な塵埃などの異物を効率よく付着させることができ、かつ電子部品等の被処理物の汚染を防止することができるクリーンルーム用粘着テープを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、支持体の片面に設けられる粘着剤層を100℃における貯蔵弾性率1.0×104〜9.9×105Pa及び100℃における正接損失(tanδ)0.05〜0.6を有するものにし、さらに支持体の反対面に非シリコーン系剥離剤層を設けることにより、上記課題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、支持体の片面に粘着剤層、反対面に非シリコーン系剥離剤層を有し、該粘着剤層は100℃における貯蔵弾性率が1.0×104〜9.9×105Paであり、かつ100℃における正接損失(tanδ)が0.05〜0.6であることを特徴とするクリーンルーム用粘着テープを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着テープにおいて、支持体は、上質紙、無塵紙、グラシン紙等の紙基材、これらの紙基材に、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート基材、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチル−1−ペンテン/エチレン/環状オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン樹脂フィルム、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等のポリアミド樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、それらの共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等のポリエステル樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、ポリフェニレンスルフィド樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、フッ素系樹脂フィルム、またはこれらのいずれかを含む共重合体、ポリマーブレンド、ポリマーアロイなどの樹脂フィルムが使用できる。クリーンルームで使用することを考慮すると、発塵性のない無塵紙や樹脂フィルムが好ましく、中でもポリエステル樹脂フィルムが特に好ましく用いられる。
【0006】
支持体は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
支持体の厚みは、通常5〜150μmの範囲が好ましく、10〜100μmの範囲が特に好ましい。
支持体は、帯電防止性を有するものが好ましい。支持体に帯電防止性を付与するには、例えば支持体の表面に帯電防止層を設けるもの、支持体に帯電防止剤を混合するものなどが挙げられる。
支持体の表面に帯電防止層を設けるには、例えば帯電防止剤又はそれを含むバインダーを支持体の表面に塗布、乾燥すること等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば4級アンモニウム塩系帯電防止剤、脂肪族エステル等のノニオン系帯電防止剤や、ポリアミン誘導体から成るカチオン系帯電防止剤等が挙げられる。バインダーとしては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
帯電防止層の厚みは、0.1〜10μmが好ましく、1〜6μmが特に好ましい。
【0007】
本発明においては、支持体の表面には、粘着剤層が設けられている。支持体の表面に帯電防止剤層が設けられている場合は、その帯電防止剤層の表面に粘着剤層を設けることが好ましい。
粘着剤層は、100℃における貯蔵弾性率が1.0×104〜9.9×105Paである。100℃における貯蔵弾性率が1.0×104Pa未満であると、異物を付着・除去する際に、異物を取り除く被処理物に粘着剤が転移し、被処理物を汚染することが起こる。100℃における貯蔵弾性率が9.9×105Paを超えると、異物を付着・除去する際に、粘着剤層と被処理物との間で起こった摩擦により粘着剤層の一部が粉状に崩れ落ちてしまい、被処理物を汚染したり、自己発塵源になったりする。
また、粘着剤層は、100℃における正接損失(tanδ)が0.05〜0.6である。100℃における正接損失(tanδ)が0.05未満であると、異物を付着・除去する際に、粘着剤層と被処理物との間で起こった摩擦により粘着剤層の一部が粉状に崩れ落ちてしまい、被処理物を汚染したり、自己発塵源になったりする。100℃における正接損失(tanδ)が0.6を超えると、異物を付着・除去する際に、粘着剤層面で糸引きなどの現象が起こり、さらに異物を取り除く被処理物に粘着剤が転移し、被処理物を汚染することが起こる。
【0008】
粘着剤層に使用される粘着剤は、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤、ポリエステル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤などが挙げられる。ゴム系粘着剤の具体例としては、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。アクリル樹脂系粘着剤としては、樹脂成分として(メタ)アクリル酸エステル系共重合体と共に、架橋剤を含むものが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、活性水素をもつ官能基を有する単量体と、所望により用いられる他の単量体との共重合体を好ましく挙げることができる。
【0009】
ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。ここで、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタアクリル酸の両者を意味する。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、活性水素をもつ官能基を有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどのアクリルアミド類;(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノプロピルなどの(メタ)アクリル酸モノアルキルアミノアルキル;アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸グリシジル、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0010】
また、所望により用いられる他の単量体の具体例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのN,N−ジアルキル置換アクリルアミド類などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
該アクリル樹脂系粘着剤において、樹脂成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、その共重形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。
この(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0011】
このアルクリル樹脂系粘着剤における架橋剤としては、特に制限なく、架橋剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような架橋剤としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられる。架橋剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。また、その使用量は、架橋剤の種類にもよるが、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対し、通常0.01〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部の範囲で選定される。
ポリエステル樹脂系粘着剤の具体例としては、カーボネート結合を有する脂肪族ポリエステル、ラクトン結合を有する脂肪族ポリエステルなどが挙げられる。ウレタン樹脂系粘着剤の具体例としては、前記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、ポリエステルなどに水酸基、エポキシ基などの官能基を有する重合体と、ポリイソシアネート化合物、アジリジン化合物などの架橋剤からなるものなどが挙げられる。これらの粘着剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
【0012】
また、上記粘着剤層には、必要に応じて粘着付与剤を配合することができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂などが挙げられる。
また、上記粘着剤層には、シリコーン化合物、ハロゲン化合物、有機スズ化合物などは電子部品の腐食や動作不良の原因となるため、含まないことが好ましい。
粘着剤層の厚みは、特に制限ないが、通常5〜100μmであればよく、好ましくは18〜30μmである。
【0013】
粘着剤層は、支持体の片面に直接塗布、形成してもよく、また、剥離シートの剥離剤層面に粘着剤を塗布、乾燥させ粘着剤層を形成した後、支持体の片面と貼り合わせてもよい。粘着剤層の形成方法としては、特に制限なく種々の方法を用いることができ、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーターなどによる塗布が挙げられる。
【0014】
支持体の片面に設けられた粘着剤層とは反対面の支持体の表面に非シリコーン系剥離剤層が設けられている。非シリコーン系剥離剤の代表例としては、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の剥離剤などが挙げられる。非シリコーン系剥離剤層の厚さは、特に制限ないが、通常0.5〜30μm、好ましくは1〜10μmである。
非シリコーン系剥離剤層は、例えば非シリコーン系剥離剤を溶剤に溶解させ、支持体の表面塗布・乾燥することや、非シリコーン系剥離剤を溶融し、Tダイなどから押出し、支持体の片面に積層させることなどにより設けることができる。
粘着テープはロール巻きにして保存することができる。このようにして、粘着剤層の表面を保護することができる。
本発明の粘着テープを用いて被処理体に付着している異物を付着・除去するには、粘着テープの粘着剤層の表面に被処理体の表面に密着させることにより、行うことができる。
本発明の粘着テープは、クリーンルーム内での被処理物から異物を付着・除去する。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの例によって、何ら限定されるものではない。
【0016】
(製造例1)
温度計、撹拌機、還流冷却管、窒素ガス導入管を備えた反応装置を用い、アクリル酸−2−エチルヘキシル63.5質量部、アクリル酸ブチル23質量部、アクリル酸3質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5質量部、酢酸ビニル10質量部、酢酸エチル200質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部加え、窒素ガス雰囲気中80℃で8時間重合した。反応終了後、トルエンにて固形分32質量%に調整し、重量平均分子量70万のアクリル系共重合体からなる粘着剤溶液を得た。これに、アクリル系粘着剤溶液100質量部に対してイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」)1質量部を添加、混合して粘着剤Aを得た。
【0017】
(製造例2)
撹拌機を備えた反応装置を用い、トルエン溶液中にスチレン−イソプレンゴム(Shell(株)製、商品名「Kraton D1107」)100質量部、軟化点95℃の脂肪族系(C5)石油樹脂(理化ハーキュレス(株)製、商品名「ピコタック95」)50質量部を加えたゴム系粘着剤溶液を調製した。これに、フェノール樹脂(ローム&ハース社製、商品名「Amberol ST−137」)20質量部、酸化亜鉛10質量部、塩化亜鉛2質量部を添加、混合して粘着剤Bを得た。
【0018】
(製造例3)
製造例1と同じ反応装置を用い、アクリル酸−2−エチルヘキシル68.5質量部、アクリル酸ブチル30質量部、アクリル酸1.3質量部、メタクリル酸グリシジル0.2質量部、酢酸エチル200質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部加え、窒素ガス雰囲気中80℃で8時間重合した。反応終了後、トルエンにて固形分34質量%に調整し、重量平均分子量64万のアクリル系共重合体からなる粘着剤溶液を得た。これに、アクリル系粘着剤溶液100質量部に対してアジリジン系架橋剤(東洋インキ製造(株)製、商品名「BXX5134」)5質量部を添加し、混合して粘着剤Cを得た。
【0019】
(比較製造例1)
撹拌機を備えた反応装置を用い、トルエン溶液中にスチレン−イソプレンゴム(Shell(株)製、商品名「Kraton D1107」)100質量部、軟化点115℃の脂肪族系(C5)石油樹脂(理化ハーキュレス(株)製、商品名「ピコタック115」)140質量部を加えたゴム系粘着剤溶液Dを調製した。
【0020】
(比較製造例2)
製造例1と同じ反応装置を用い、アクリル酸ブチル84質量部、アクリル酸2−メトキシエチル5質量部、メタクリル酸メチル5質量部、酢酸ビニル5質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5質量部、アクリルアミド0.5質量部、酢酸エチル200質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部加え、窒素ガス雰囲気中80℃で8時間重合した。反応終了後、トルエンにて固形分32質量%に調整し、重量平均分子量68万のアクリル系共重合体からなる粘着剤溶液を得た。これに、アクリル系粘着剤溶液100質量部に対してイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」)1質量部を添加、混合して粘着剤Eを得た。
【0021】
(比較製造例3)
製造例1と同じ反応装置を用い、アクリル酸−2−エチルヘキシル17質量部、アクリル酸ブチル77質量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル6質量部、酢酸エチル200質量部を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.3質量部加え、窒素ガス雰囲気中80℃で8時間重合した。反応終了後、トルエンにて固形分26質量%に調整し、重量平均分子量86万のアクリル系共重合体からなる粘着剤溶液を得た。これに、アクリル系粘着剤溶液100質量部に対してイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネートL」)0.8質量部、アルミキレート系架橋剤(綜研化学(株)製、商品名「M−5A」)2質量部を添加、混合して粘着剤Fを得た。
【0022】
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製、商品名「ルミラー#38 Tタイプ」、厚み38μm、幅15mm)の片面上に長鎖アルキル樹脂系剥離剤(日本触媒(株)製、商品名「RP−20」)をマイヤーバーコーティング法にて乾燥厚が2μmになる様に塗布し、乾燥させ剥離フィルムを得た。次に、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、製造例1で得られた粘着剤Aをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0023】
(実施例2)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、帯電防止剤(コルコート(株)製、商品名「コルコートN−121X」、4級アンモニウム塩)をグラビアコーティング法にて乾燥厚が3μmになる様に塗布し帯電防止剤層を形成し、続いて、前記帯電防止剤層上に製造例1で得られた粘着剤Aをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0024】
(実施例3)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、製造例2で得られた粘着剤Bをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0025】
(実施例4)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、製造例3で得られた粘着剤Cをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0026】
(比較例1)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、比較製造例1で得られた粘着剤Dをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0027】
(比較例2)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、比較製造例2で得られた粘着剤Eをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0028】
(比較例3)
実施例1で作成された剥離フィルムを用い、その剥離フィルムの剥離剤層とは反対面の表面に、比較製造例3で得られた粘着剤Fをグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で1分間乾燥させ、粘着剤層(厚み10μm)を形成し、粘着テープを得た。
【0029】
<実施例及び比較例の粘着テープの物性>
実施例及び比較例の粘着テープの粘着剤層の100℃における貯蔵弾性率及び100℃における正接損失(tanδ)を下記の方法で測定し、さらに、粘着テープのクリーニングテストを下記の方法で測定した。それらの結果を表1に示す。
(1)貯蔵弾性率
粘着剤シート(厚み50μm)を60枚積層し、8mmφ×3mm厚の円柱状の試験片を作成し、捻り剪断法により、下記の条件で測定した。
測定装置:ダイナミックススペクトロメータ
周波数:1Hz
温度:100℃
【0030】
(2)正接損失
上記貯蔵弾性率の項で記載したようにして、損失弾性率及び貯蔵弾性率を測定し、損失弾性率/貯蔵弾性率の比により求めた。
(3)クリーニングテスト
粘着テープの粘着剤層面を、ステンレス板((株)パルテック社製、商品名「SUS304」(片面#600HL))の表面に擦り付けるようにして、クリーニング操作を行った。その時の状態を目視にて下記の基準で評価した。
○:粘着剤層に異物が付着し、ステンレス板の表面への粘着剤の転移がない。
×1:接着剤の糸引きがあり、ステンレス板の表面への粘着剤の転移がある。
×2:ステンレス板の表面への接着剤の粉落ちがある。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明の粘着テープは、極微量な塵埃などの異物を効率よく付着させることができ、かつ電子部品などの被処理物の汚染を防止できる。
Claims (1)
- 支持体の片面に粘着剤層、反対面に非シリコーン系剥離剤層を有し、該粘着剤層は100℃における貯蔵弾性率が1.0×104〜9.9×105Paであり、かつ100℃における正接損失(tanδ)が0.05〜0.6であることを特徴とするクリーンルーム用粘着テープ。
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